●このOPは試験本編とあまり関係ありません
「弟に裏切られた気分だわ」
中山寧々美(jz0020)は真顔でのたまう。
「勉強してない度は同じのはずなのに、なんであたしだけ追試なの……!」
おそらくは辛うじて参加していた週幾度かの授業、その取り組み方による差であろう。
授業中爆睡しといて家でも勉強しなければ、そりゃテストだってふるわないというもの。
しかしいかほど机をバンバンしようが追試は免れないのである。
教師側も、追試などというものは別に意地悪したくてやっている訳ではない。むしろ逆だ。
実際、受けようが受けまいが教師にはあまり関係のないこと。
これは温情。その温情に報いるため、なんとしてでも乗り越えなければならない試練だ。
「大体、数学なんて何の役にたつの!? 算数ならともかく!」
そう思っていた時期が筆者にもありました。
だが文系だろうと数学をサボったツケはいずれ来るのである。大学入試、入社試験、そして税金や確定申告……。
無くても死にゃしない。だけど生きていく上で、無いと不便だし損をする。それが高校レベルの知識なのだ。
けれど8割以上の人間が、その事実に気づかぬまま学生時代を終えてゆく。
寧々美もまた、そんな大勢の一人であった。
「……ふっ、赤点は数学と物理だけなんだから、それさえ何とかなれば後はどうにでもなるわ」
おい待て、2教科かよ。数学だけじゃないのか。
「世は情報戦の時代! 何としても手に入れてみせるわ、追試の問題……!」
●問題作る方も大変なんだよ
「のう太珀よ……この追試問題、ちと難しすぎるんぢゃなかろうか?」
刷り上がった問題用紙の束を見つめ、アリス・ペンデルトン(jz0035)が呟く。
また戯言が始まったのか、とばかりに。
同僚である太珀(jz0028)は、ため息を吐き出しつつ、彼女の手元を覗き込む。
「……この問題のどこが難しいんだ?」
「いや、相手は優等生ばかりではないのぢゃ。手加減してやらんことには落第生が沢山出てしまうゾ」
「この程度の問題が解けないまま進級させるほうが可哀想だと思わないか?」
突き詰めれば、どちらの言い分も親心のようなものなのだ。
「不本意ぢゃが、今回はお主の言うことにも一理あるのぅ」
「だろう?」
「ぢゃがどれだけ頑張ってもダメな奴というのは居るゆえ。もう一つばかし温情を用意してやろうゾ」
「ほぉ?」
「どうしても問題が解けない生徒は、恥を忍んで反省文1本提出。これでどうぢゃろう?
でないと――そこの誰かさんのように、場当たり的な不届き者が増えそうで心配ぢゃよ」
「……ふむ」
そこの誰かさん、留年フラグです。残念無念また来年!
みんなはこうならないように気を付けようね、魔女先生とのお約束なのぢゃゾ☆
●解説
追試を受ける選択肢です。筆記試験での挽回を狙って頂きますが、難易度は「お察しください」。
普通であれば「それなりに」加点されますので、100点程度の加点を狙う場合は真面目に受ければ問題ありません。
「それなり」の加点では進級出来ない崖っぷちの方にも、まだ挽回のチャンスがあります。
起死回生の一発を狙い不正を働くか、武士の情けに期待を寄せて、全力で教師に土下座するか……お好きな方をご選択ください。
下記い・ろ・はのどれかを選択の上で、ご自身の行動についてプレイングをお願いします。
(例:【い】に賭ける。前日に答案を盗むため友人●●(ja****)と職員室へ。自分は見張り役を引き受ける)
【い】イカサマ上等(危険)
一発逆転を狙い、危険を省みず不正を行う選択肢です。100点以上の加点が必要な場合は選ばざるを得ないかもしれません。
なお、不正の成否は2D6で判定します。達成値は12です。(6面ダイスを2つ振り、両方6の場合のみ成功)
【ろ】論ずるより手を動かすべし
100点前後の加点で進級できそうな場合は、堅実に試験をこなすのも一つの手です。
先生達も鬼ではありませんので、真面目に取り組めば(これまでによほど減点されていない限り)温情が受けられるはずです。
【は】恥を捨てるもひとつの道
細かいことはどうでもいい。お前の全力のゲザりを見せてくれ――
回答を放棄し、解答用紙全面を使って反省文を書きます。晒し者となりますので(社会的な)死を恐れない勇者のみ選択下さい。
●マスターより
追試の半分は、先生の優しさでできています。
だから不正はダメですよ。無理だと思ったら土下座して下さいね。
……これだけでは不安なので重ねてお願いしたいと思います。
いいか教師を怒らせるなよ、絶対だぞ! 絶対怒らせるなよ!(棒読み)