
あなたの小説をピックアップ!
スタッフが毎週なろうコン応募作品から気になる作品をピックアップいたします。
原則選考とは無関係ですが、ポイント関係なく参加できる当コンテストにおいて、
より多くの優れた作品が多くの方の目に触れることは目的のひとつです。
週1〜2回程度の更新をおこなってまいりますので、ぜひご期待・ご閲覧ください。
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- タイトル
- ヒカリのヤミ
- 作者
- 裏山おもて
- あらすじ
- 「お兄ちゃん……わたしのこと、好き?」 首を切断されても問いかけてくる、妹……。 いつからか、妹たちのなかにはナニカ≠ェ居座っていた。 本当のモンスター≠ヘ体の外にいるのか、それとも心の中にいるのか……軋み、狂い、歪んだ愛情≠ェ僕をつらぬき、交差して彷徨う、ホラーミステリ。
- スタッフコメント
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コメント:
一気に読んでしまいました。
家庭的不和から始まる物語ですが、序盤から終わりまで始終漂う不穏さがホラーというジャンルにうまくかみ合っていて、読んでいるうち徐々に恐怖が競り上がってくるような気分でした。
主人公視点で展開される物語ですが、主人公が徐々に真実に気付いていく、その際の心情描写が特に卓越していました。
恐怖に慄く、信じがたいものを目にした、その場面が眼に浮かんできそうな臨場感ある描写です。
ミステリー・推理作品の結論にファンタジーを持ってきてしまうと、トリックなど無意味な、何でもアリ作品になる傾向があるのですが、この作品においては都市伝説をうまく利用した形として「化物」を持ってきているので、無理やり感のない話になっています。
テーマとしては猟奇殺人と近親相姦をもってきており、モラルと反モラル、兄妹愛と恋情の境で思い悩む主人公ですが、本筋が濃密さとスピード感を増してゆくのに対し、結末が唐突であっさりとしたものになっており、この変化が読後感をとても良くしています。
一ページの文量が多く見えますが、さほど長い作品ではなく推理物ということもあってすぐ読めてしまいます。
推理作品ではありますが、何度読んでも楽しめる作品だと思います。

