あなたの小説をピックアップ!

スタッフが毎週なろうコン応募作品から気になる作品をピックアップします。
タイトル
ヒカリのヤミ
作者
裏山おもて
あらすじ
「お兄ちゃん……わたしのこと、好き?」 首を切断されても問いかけてくる、妹……。 いつからか、妹たちのなかにはナニカ≠ェ居座っていた。 本当のモンスター≠ヘ体の外にいるのか、それとも心の中にいるのか……軋み、狂い、歪んだ愛情≠ェ僕をつらぬき、交差して彷徨う、ホラーミステリ。
スタッフコメント
コメント:
 一気に読んでしまいました。
 家庭的不和から始まる物語ですが、序盤から終わりまで始終漂う不穏さがホラーというジャンルにうまくかみ合っていて、読んでいるうち徐々に恐怖が競り上がってくるような気分でした。
 主人公視点で展開される物語ですが、主人公が徐々に真実に気付いていく、その際の心情描写が特に卓越していました。
 恐怖に慄く、信じがたいものを目にした、その場面が眼に浮かんできそうな臨場感ある描写です。
 ミステリー・推理作品の結論にファンタジーを持ってきてしまうと、トリックなど無意味な、何でもアリ作品になる傾向があるのですが、この作品においては都市伝説をうまく利用した形として「化物」を持ってきているので、無理やり感のない話になっています。
 テーマとしては猟奇殺人と近親相姦をもってきており、モラルと反モラル、兄妹愛と恋情の境で思い悩む主人公ですが、本筋が濃密さとスピード感を増してゆくのに対し、結末が唐突であっさりとしたものになっており、この変化が読後感をとても良くしています。
 一ページの文量が多く見えますが、さほど長い作品ではなく推理物ということもあってすぐ読めてしまいます。
 推理作品ではありますが、何度読んでも楽しめる作品だと思います。


タイトル
ふたつの月が代わる時
作者
橘 太智
あらすじ
寿命と引き換えに霊覚を開花させる謎の奇病、通称“魔人症”が人知れず侵蝕する世界。その病に冒された青年、柱居棗(ハシライ ナツメ)は、ある山奥の病院へと収容される。……だが、その病院には恐るべき暗部があった。 そこで棗たちが繰り広げる“回収任務”とは―――
スタッフコメント
コメント:
 魔人症という架空の病をテーマにした作品です。登場人物たちは皆、病を抱えており、また主要な舞台も病院となっています。この作品の特徴は病人である彼らが同時に霊能力の行使による戦士であることです。癌との闘病生活を描く一方で超人的能力を使用した戦闘が描かれる。霊能力行使を魔人に例えながら、絡められているのが宗教という、作品に取り入れられている要素の組み合わせが面白い。
 全体の形式としてはほぼ完全な一人称小説で、文章は重めなものの、読みやすさ・次頁への興味を引く視覚的工夫などが垣間見えます。

 構成はシリーズ主人公視点による一章を基点にしています。これは簡素なものの世界観もわかりやすく、これ単体でも非常に優れています。二章は別視点による一章です。主人公の知らないもう一つの一面、あるいは裏側水面下を描いたものです。前編は一章の同時系列、後編は引き続の視点で、主人公と視点主の関係性を、視点主の走馬灯として描いています。
 三章では敵サイドの人物が視点主となり、主人公の過去を描きつつ現在まで時間が急速に追いついています。
 作品単体よりシリーズを意識したものである為、多少の読みにくさはありますが、時系列が現在ー現在・過去ー過去・現在と起点まで戻り、一人称小説ながら各方向性への視点展開で不足なく描いています。シリーズ全体を考えれば全体的にバランスがよく収まっていますし、一章のみでも十分に一個小説として成り立っていると思います。
 また、間間に挟まっている月の描写は詩的でもあり、謎めいた神秘性はタイトルとの関連性もあり目を引きます。
 その圧倒的文量から第一印象で退いてしまう人もいるかもしれませんが、好きな人はかなりハマるのではないでしょうか。



タイトル
我らが閣下
作者
依馬 亜連
あらすじ
架空の国・アゾリス国の国境地帯を舞台とした、小さな物語──それは、使えない上司・ジョルジュ閣下(バツイチ)と、彼に振り回される部下たちの、戦いの日々であった。
スタッフコメント
コメント:
 ジョルジュ閣下の日常を描くギャグ作品です。
それぞれの話は本当に些細な、日常そのものですが登場人物たちによって面白おかしくなっています。
 なんといっても、キャラクターが魅力的な作品です。ハムが死ぬほど好きなジョルジュ閣下と振り回される部下たちの日常、ならぬ、だだコネ上司をどうにか動かすこれまたあくの強い部下たちの苦労話です。
 説明による世界観の浸透でなく、会話などから自然と読みとることができるので軽く読めてしまいます。
 一話ずつ単発で連関性もないので読みやすいのも魅力的な作品です。


タイトル
我輩は神である。名前はまだない。
作者
ムク文鳥
あらすじ
「我輩は神である。名前はまだない」  突如現れた全裸の少女は、自らを神だと言う。  凄腕の傭兵として知られ、「剣鬼」の異名を持つ青年と、神を自称する全裸少女との出会いが全ての始まりだった。  どこか面倒見が良くてお人好しな青年傭兵と、彼によって取り敢えず「カミィ」と名付けられた神を名乗る少女の珍道中。  果たして、カミィは本当に神なのか? 神々の力溢れる世界「サンバーディアス」の片隅からこの物語は始まる。
スタッフコメント
コメント:
 某小説のタイトルを捩った物だな、というのが第一印象でした。
 内容を一言でいえば、全裸の美少女が神を名乗る話です。とかくこの神――主人公にカミィと名付けられた彼女の存在が眼をひきます。
 名前を失ったが故に神力を失った、その為に信仰を集める必要がある――。この設定は神ものの話としては良くある設定ですね。
 海月が本性な美女がいたり、神々と出会ったりなどいくらかの寄り道はあれど、本編は彼と彼女の恋愛です。無自覚な少女に徐々に惹かれていく彼の様や、周りから徐々に包囲網が完成してゆく様に思わずジレジレしてしまいます。
 作品の舞台は地球でなく、題材も神々、著者の登録ジャンルもファンタジーとはなっていますが、作品の核は彼と彼女の恋愛模様にあると思います。
 複数ジャンルのミックス作品が多い中でも、しっかりと一つのジャンルとして固定している分だけ内容にどっしりとした重みがあり、久しぶりに良い恋愛ものを読んだ、と思わされました。
 女性主人公ものではないので、心情描写の過剰がなく、あっさりと読めるのも好印象です。戦闘部分の描写も爽快さ抜群の最強設定です。
 話数に比べ、軽く読めてしまうので続きが気になる作品です。


タイトル
アフターヒーロー
作者
望月
あらすじ
異世界に勇者として召喚された異能者、桐生和也。 少年は四年間かけ魔王を斃し、元の世界に帰還する。 しかし帰ってきてみれば、かつての家は売地。父は無職。母は過労で入院中。しばらく勉強していなかったせいで学力低下。 そんなお先真っ暗の元勇者に、ある学校からお呼びがかかる。 人種も年齢も姿形も出身世界すら問わない学園、清条ヶ峰学園。 そんなぶっ飛んだ新天地で始まる高校生活。果たして和也は無事に卒業できるのか!? イケメン勇者×ゲーマー魔王×口下手妖怪×青春ドラゴン×忍ばない忍による学園バトルファンタジー!
スタッフコメント
コメント:
 いろいろと詰め込んだなぁ、というのが第一印象でした。
 異世界で勇者業をしてきた主人公が入学した学校が舞台となるのですが、そこに出てくるのは魔王に妖怪、忍者に異能者まで。
 現代日本の世界観にそれらをすべて混ぜ込むというのは若干以上、無理があるものと思っていました。魔王というのは異世界にいてしかるべきもの。忍者と異能者は時代が違う、などとそれらには複数の矛盾があるように思われたからです。
 しかし、読み進めていくうちに納得と関心が湧いてきます。
 多くの設定を、矛盾のない形、無理のない形に程よく配置してありました。団子状に絡まった糸が一つ一つ解けてゆくように、しっかりそれらの設定がすべて理由づけられ、関連性を持って上手く機能しているのです。  主人公が異世界で勇者になってなお、チートを持たなかった理由。魔王を倒せた力の正体が、現代の異能者であったから。異能者は妖怪とは似て非なる存在である。妖怪は人間伝承によって具現化した存在。妖怪を倒すエクソシストがあるいは日本で忍者と呼ばれる最先端科学を駆使する集団。
 解明できない力である異能と科学の力の両方が味を利かせています。
 ストーリー構成自体は王道学園ものと言っていいでしょう。友達のできない妖怪少女、忍者の恋、などと当てられている焦点も特段変わったところがありません。
 予想を裏切らないストーリーであり、バトルの爽快感もあり読者の満足感を募らせます。その一方、世界観の背景事情がじわじわと味を占めてくるのが魅力的です。
 ラノベと比べると文章は多めで進行スピードが遅めに感じられますが、キャラクターの乗りの良さ、生き生きとした発言や行動がそれを覆して、程よいスピード感が生まれていると思います。
 良い所取り、かなり欲張り設定ですので、普通ならば破綻しそうなところですが、著者の技量もあって上手くまとめられていると思います。


タイトル
正樹と真希の犯罪クラブ
作者
カワサキ萌
あらすじ
生まれたときから仲の良い幼馴染の真希は僕と違い、クラスからの人気も高ければ成績も優秀で、まさに非のつけ所のない才媛だった。 でも、そんな彼女には裏の顔があり……
スタッフコメント
コメント:
 推理小説の多くには作中にトリックが使用されています。そして、そのトリックを探偵役が理解し、犯人役を暴く、というのが主な内容です。その場合、トリックが全く新しいものであれば読者は探偵と共に考えるなどして楽しむことができるでしょう。しかし、それは一度だけで、二度目に読むときには既に読者はトリックを理解しています。ですから、推理小説の真骨頂とは「トリックが分かっていても」読者を楽しませることができる、ということにあると思います。
 故に、推理小説で描かれるトリックとはすべてが全く新しいものではなく、典型的と呼ばれるような、多くの作品中で既に語られているトリックをわざわざ使用しているものもあります。
 それに関して言えば、この作品は典型的トリックを使用した、仕掛けのわかりやすい作品ということになります。実際、読者の中にはあらすじを読んだだけで、この作品中のトラップを推測できてしまう人もいるのではないでしょうか。
 それでも、この作品は読者を楽しませることができる作品です。

 内気で友達一人いない地味な少年・正樹と秀才で友人が多く非の打ちどころのない少女・真希。対象的な二人の対比と、そこに起きる事件の凶悪さはいっそ華麗と言って良いでしょう。
 完璧なる犯罪者の真希に巻き込まれるようにして事件に関わってゆく正樹は徐々に精神崩壊を起こしてゆき、そこにある真実に辿り着く。
 謎解きが終了した後の、エピローグが一番印象的です。読後感が良く、鮮やかに幕が落ちていると思いました。

タイトル
神様は異世界にお引越ししました
作者
アマラ
あらすじ
守っていた村が廃村に成ってしまった神様、「赤鞘」。そんな彼の元に、異世界の主神が突然たずねてくる。事情を聴けば、異世界は諸々あって神様不足。 是非こちらの世界に来て欲しいとのこと。豊穣と繁栄の神である彼に、是非力に成ってほしいということなのだが……。
スタッフコメント1
コメント:
 タイトル通り、日本の土地神様が異世界で土地の管理をするのが主な内容です。元人間の弱っちい神様である赤鞘さんが頑張るのがほのぼの、癒されます。
 日本人の勤勉な性格は異世界の格上な神様たちを圧倒するようです。異世界神たちがぐうたらしていたり、美少年美少女の姿で一生を過ごすアグニ―種族たちが小学生並みのおバカであったり、森の民たるエルフたちが巨大軍事国家を形成し超戦闘民族である所なんかも予想を斜め上突っ切る形で面白いです。
 作品中にツッコミが少ないせいで勘違いの横行、おバカとお間抜けな登場人物たちの輪をかけておバカな行動、と魅力的が過ぎて読んでいる内に笑いが出てきます。きっとその秘訣は平仮名と漢字の配合具合がとても良いからでしょう。また、温かみを覚える文章が何とも言えずマッチしています。
 文章量が多いようにも見えますが、ひらがな表記が幅をとっているだけですね。作品の進行速度は非常にスロウです。ホッと一息、心の休憩をする際にちょうどいい作品だと思います。


タイトル
吸血姫は薔薇色の夢をみる
作者
佐崎 一路
あらすじ
事故で死亡したはずのボクは『エターナル・ホライゾン・オンライン』の自キャラ吸血姫として目覚めた。ゲーム内の資産や領地、部下のモンスターごとゲームと似て非なる異世界にトリップしてしまったボクは、周りの戦ったらはっきり言ってボクより強い部下たちに祭り上げられ、ゲーム同様「私」として君臨せざる得なくて、さらにはこの世界の魔物や獣人、亜人も従うようになり、気が付いたら巨大帝国を樹立しちゃいました。さらに、謎の敵も現れて悩みは尽きないばかりです……。

スタッフコメント1
コメント:
 VRMMOゲームに似た世界に転生してしまったTS主人公の覇道、とネタ自体は王道ものですがそれ故に書き手の実力が際立つ作品です。
 基本的には明るく、ノリ良くといった作品ですが描写や世界観がきっちりと書かれていて、読み手への配慮が伺えます。
 ゲーム世界そのものを応用した部分と、ゲームに似た全く異なる世界、というのが作品の主題でしょうか、序盤に始まり物語が進むごとに深まる差異は読者の心にもじっとり染み込んできます。
 登場人物が多いことも特徴的で、個性が豊かな彼らに主人公が振り回されたり、逆に振り回したりと慌ただしく、騒々しくも魅力的な部分です。
 戦闘シーンはカッコイイ技名と共に大立ち回りをするなど、繊細な描写ながらスピーディーに書かれており、爽快感も抜群です。
 そも、国主という始まり方や、他国侵略など内政系の話が多いのですがシリアス部分とご都合主義的主人公最強部分との明暗がはっきりとしていて、しっかりとした文章が読みたい方も軽めの文章が読みたい方も、どちらにも読みやすい作品だと思います。


タイトル
その勇者、虚ろにつき
作者
パイルバンカー串山
あらすじ
剣と魔法の世界、魔王との戦争に明け暮れる同盟四国の一国、ノル国は国秘とされる召喚魔術により、現代世界より呼び寄せた勇者で魔王を倒そうとする。

しかし、現れた勇者は心持たぬ虚ろの怪物。魂に空洞を宿す連続殺人鬼だった。

その勇者に願うな。
例え、諦められぬ願いがあろうとも。

その勇者にすがるな。
例え、絶望の淵にあろうとも。

その勇者に挑むな。
されど、人は生き抜くために闘いを選ぶ。

これは世界を救おうとする勇者の物語。
これは世界を護ろうとする英雄達の物語。

スタッフコメント1
 勇者召喚というのはそもそも一方的なものです。召喚された人物が召喚主の意に沿わないことは多々あり、そもそも召喚された人物が善良であることすら確定ではありません。
 であれば、この作品に書かれるような「犯罪者」が召喚されるということもありえるでしょう。
 大量殺人者として死刑判決を待つのみであった主人公が呼びだされたのは誰にとっても不幸だったでしょう。感情中枢が麻痺している主人公は、日本であれば精神的欠陥ありとして障害者の烙印を押されるだけで済んだかもしれない。けれど、異世界において自由を得たからには違う。感情が分からないから、自分の意思が分からない。そして誰かに強制されないがために、偶然に行動指針を任せるというそれは物悲しいですね。
 そして、その偶然の答えは願いか死の二択。この極端さが無感情、という設定を更に深めていると思います。  異世界で新たに得た魔法という手法を使い、更に主人公の殺戮は残虐を極めていきます。そのことに夢の中のみで苦悩する姿は主人公に擬似的とはいえ、人間味を感じさせます。
 また、主人公の脳機能が感情中枢を著しく欠如する一方で、身体能力を代表する他機能が発達しているというのは、ひどく納得がいきました。
 脳機能の使用率は人によって異なりますが、多くても十パーセント程度。残り九十パーセントに秘められた力の開花というのは、異世界に来たことで身体能力など上がったなどという説明よりもよほど説得力があります。
 惨劇の果てに彼が真実「勇者」になれるのか。そして倒されるはずであった魔王はいったい。数々の難題に物語の収束がどうなっていくのか、楽しみです。
 勇者が犯罪者である、主人公が殺人を成していくというのは今までになかった、一風変わった要素ではないでしょうか。


タイトル
インスタント・メサイア
作者
田山 翔太
あらすじ
魔族と呼ばれる怪物たちに、生まれ育った村を滅ぼされた少年がいた。 ホールズと呼ばれるその大陸では、魔族の勢力はどんどんと力を増し、人類は魔族に生息圏を奪われ始めており、そんな中で彼は奴隷商に引き取られて生きてきた。 村の唯一の生き残りである無力で凡庸な男、「ナイン」が、恨みなんかもう忘れたのだと、そんな風に見せかけて。 底抜けの狂気と愛情を、セカイに叩きつけるお話。 自分の大事な者を全て奪った魔族の下僕となり、彼女たちを命懸けの愛情と狂気で侵食する物語。
スタッフコメント1
 故郷が焼かれ、両親や村人を供養するシーンからの始まりはシリアスです。
その数年後から本編は始まります。序盤は主人公の言動が意味不明で不可解、狂人の沙汰と見えるでしょう。仇である魔族たちに媚び諂い、愛を語るその姿は歪みきっています。
 魔族の美女たちと送る生活はコミカルに、軽いタッチで描写されますが、その反面、主人公の心理における狂気が際立って見えます。
 また、主人公ナインが復讐するにあたって、愛を囁き堕落させるという手法を取っているのは面白い発想だと思います。心の奥底に隠された歪みを暴き、愛で補う。
それによって魔族美女たちはナインに心の拘束を受け、がんじがらめとなってゆく。
 端的に言えば主人公ナインが魔族美女ハーレムを作っていく作品。
一方、愛という狂気と歪みの復讐劇ともいえる物語。

魔族と人間、魔王と勇者の戦争が世界的に行われている中、獅子身中の虫を行う奴隷ナインの話です。
 話数はありますが、文量を感じさせない調子で一気に読むことができます。毛色は変わっていますが、魔王と勇者の物語、あるいは主人公ハーレム話としても楽しめます。ヤンデレ好きにもおすすめの作品です。

タイトル
僕の彼女は相殺呪文の詠み手
作者
カワズ
あらすじ
大陸を二分する帝国と教国による帝教共立魔術学院。 そこで二人は出会った。 教国出身の気弱な農民優等生レプス。 小国の気の強いお姫様フィケレ。 特異な魔術属性を持つ二人の出会いで、世界が動き出す。 ――戦闘魔法恋愛あり、雰囲気暗め重めの欲張りファンタジー学園もの。
スタッフコメント1
異世界と学園の両方の要素を取り扱う作品は多いですが、その両方を上手く混ぜ合わせることができている作品というのは存外少ないものです。
異世界という作者の規定する特殊性の持ちうる世界観と、学園という閉鎖的で特殊な舞台はどちらも読者にそれを伝えるにかなりの情報量が必要となります。そして過ぎたる文は小説ではなく説明になる。
読者が不快と感じない程度に多量の情報を入れ込むというのはかなり難しいことです。

タイトル通りに、本編の核は主人公とヒロインの恋愛にあるわけですが、その枠組みかわ逸れない程度に広く深くと国家間の関係や貴族・平民の格差・政治など取り入れ、風土にまで描写を欠かさない緻密さは驚嘆に値します。
作品中に出てくる登場人物は多量ですが、一人一人に過去があり悩みがあり、と彼らがその世界に息づいているのだと、確かに感じさせてくれます。登場人物たちの中核が学生ゆえに、未熟な思考や成長する過程が見られることも魅力的です。
繊細にして重みのある地文と活き活きとしたキャラクターたちのバランスが絶妙な作品です。第一印象では文字数の多さにめげる人もいるかと思いますが、読み進めるほどに惹かれていく作品です。
スタッフコメント2
重厚な世界観を背景にした、どちらかというと硬派なファンタジー作品です。
そのため導入部で引っかかる方もいるかもしれませんが、読み進めていくうちに、一種王道的な学園モノ『らしさ』が見えてきます。そこからが本番といってもいいでしょう。
一見愛らしいともいえる外見に、賢さと強さを兼ね備えた主人公。それを取り巻く少女たちもまた魅力たっぷりと、ライトノベルとして押さえるべき要素もふんだんに盛り込まれています。

まずはプロローグ、そして1話まで読んでみてください。最初の印象とは異なる一面が、見えてくるかもしれません。

タイトル
彼女はゴリラ・ゴリラ
作者
ユキノ
あらすじ
新高校二年生になった流川ヨシオが、意気揚々と新しい教室に入ると、そこにほかの生徒たちにまじり、一匹のゴリラがいた。その名は五山凛子。ふつうに高校生活を送る五山凛子のことを、ヨシオ以外ふしぎに思う者はいない。疑問を抱いたヨシオは、五山凛子と呼ばれるゴリラの存在を観察して調べてゆく。
スタッフコメント1
プロローグから、物語に引き込まれます。
教室内にゴリラというあきらかな異物がいるという状況は誰でも衝撃を受け、また疑問を覚えることでしょう。
そのため感情移入がしやすく、最後まで止まることなく読み進められました。
なぜ主人公は彼女がゴリラに見えてしまうのか、
その謎を主人公とともに追いかけるうちに、彼女の魅力にすっかりやられてしまいました。彼女の魅力的なポイントはぜひご自身の目で確認してみてください。
普通のヒロインじゃ物足りないという方、そして日常に潜む非日常を愛する方に読んで頂きたい作品です。
スタッフコメント(レビュー)2
タイトル、そしてプロローグ。ゴリラとのラブコメディ。(いや、人間? いやゴリラ……人間?)
目を引き興味を持たせる導入としては、かなり効果的な作品であるといえます。
題材や導入のインパクトに圧倒されそうになりますが、読み進めていくうちに、非常に真摯な物語であることが分かってきます。
勢い重視のコメディを連想させる出だしに反して、それだけでは終わらない何かがここにあります。
コメディと思いきや実は……! といった展開を好まれる方も、琴線に触れるものがあるかもしれません。
独創的な切り口が魅力的な作品ですので、続編や次回作にも期待しています。

タイトル
マエジマ郵便局
作者
長村八
あらすじ
 僕の住んでいる小さな町では、前々からこんな噂が流れていた。『空き地のポストに手紙を投函すると、マエジマ郵便局が死んだ人に届けてくれる』。その噂は本当だ。なにしろ、僕がその郵便局の郵便配達員だから。  仕事はとても面白いのだが、なんせ届けているのは人の『想い』。手紙にぶつけられる素直な感情は、たまに切なかったり、嬉しかったり、苦しいときもあるのです。  ……マエジマ郵便局にて、あなたの想い、届けてみませんか?
スタッフコメント1
『幽霊』と『手紙』という、少しばかり読み始めるには難しいテーマを扱った作品のように思えますが、
序章こそ神秘的と表現するべきか不思議な感覚がするものの、第一章にあたる部分からは一気に登場人物の個性と感情が感じ取れる作品に変わります。
題材の特異性と扱い方、落ち着きながらも読みやすい文体を見ると、この作品に大きな可能性を感じます。

まだ合計2万文字程度で評価数も少ない作品ですので、
ぜひ皆様最後までお読みになったうえで評価をしてみてください。
スタッフコメント(レビュー)2
ゆるゆるとした、柔らかな不思議。
それがこの小説の冒頭を読み進めていった、ほんの僅かな間に感じたものでした。

とてもするりとした、緩やかな文章です。
物語や選ばれている言葉、描写から解る登場人物や街の風景といったものは、とても柔らかい。
そういうものはインパクトに欠ける、といわれる方がいるかもれません。
ですが、私はそれが心地よいと思いましたし、ふと言葉の間に、違和感を感じておりました。
恐らく、それこそが人を惹きつける『優しい不思議』だと思います。

これは、お手紙の話。題材としては、少しだけ強さに欠ける。
でも、『死んだ人からの手紙を届ける』という、優しい都市伝説のお話でした。
語ってもこの作品の内面にある優しさや、温もり、柔らかさは伝わらないでしょう。
ですので、是非とも読んで頂きたいと思っております。触れて欲しいのだと。

最近の小説のように派手さや華美さ、鋭さはないかもしれません。
ですが、読んでいく裡に文章の内面から滲み込んで来る柔らかさと、「あれ?」という柔らかな不思議さには、人を惹きつけるものがあります。

少し時間がある時で良い。ゆっくりと腰を落ち着ける事の出来る時に、是非とも読んで頂きたいと思います。
優しい気持ちに触れる。このような柔らかさを書いて、伝えるというのはとても難しいと個人的に考えていますが、だからこその良さがあると思います。

まだ連載途中で、少しずつ増えていく謎や、恐らくこの段階で伏線となっている部分も幾つか見え隠れしていますので、是非とも最後まで読んで頂きたいのだと。

そして余談となりますが、都市伝説や不思議な物語と言えば、少しホラーちっくなものを連想されるかもしれません。
けれども、これはそうではない都市伝説。
私個人で言えば、とてもなじみ深い、人の想いが街に根付いた物語です。

少しでも興味を惹けたでしょうか?
いえいえ、きっとここで語った部分だけでは伝わらない程の、独特の余韻と流れがあります。

是非、休日のゆったりとした時間の中でお読みください。お勧めの物語です。

タイトル
ワールドトークRPG!
作者
しろやぎ
あらすじ
高校時代からどっぷりハマっていたテーブルトークRPG。 社会人となり、それでも時間を見つけてゲームを続けていた。 30代なかばでも現役でテーブルトークを続けているという事実は杉村達には大事なことであった。 そしてある日、ゲームマスターの石井が事故で帰らぬ人となった。
あと1レベルで魔法使いとしての最高位となるはずであった杉村には、友人ともうひとりの自分を失った気分であった。 自室でキャラクターシートを前に、 「ついに俺は《隕石落とし/メテオラ》を使うことができなかったよ。…センパイ」 しかし、ゲームは続くこととなる。 R15くらいの性的な表現や残酷な暴力描写がありえます。 苦手な方はご注意下さい。
スタッフコメント
テーブルトークRPGを切り口にした作品であり、
作品の随所に作者の方のゲームジャンルへの強い愛情が感じ取れます。

決して説明的になりすぎず、世界に対して必要な情報を読者に提示している点や、
食事シーンひとつとってもコンソメスープやクリームコロッケなどの食べ物がとてもおいしそうに見える点など、
文章力が高いレベルでまとまっていることが感じられます。

読者を引き込んでからTRPGの説明をするあたりも、
この単純を単なる『TRPGファンの作品』にとどまらせていない技法であると思います。

第二回エリュシオンライトノベルコンテストにエントリーされている作品の中でもポイント上位の作品ではありますが
より多くの方に作品を知っていただきたいという気持ちを込めての選出です。
今後もポイントに関係なく、魅力的な作品を選出してまいります。


タイトル
古書塔の読書姫
作者
blazeblue
あらすじ
本を読み、その内容を謡うことで魔の力を操る”魔詠術”が存在する世界。その”魔詠術”の最高峰”古書の塔”の学生であるステラ・ウォリスは、過去最高得点で試験を突破しながらも”読書嫌いのウォリス”とあだ名されている。南の賢者とも呼ばれるウォリス家の娘が抱えるのは、自らに関する一つの秘密だった。
スタッフコメント
総文字数一万文字ほどの短編作品ですので過度な紹介は控えさせていただきますが、
『本』をテーマとしており、読者層に対して引き込みやすい題材を用意していると共に、短い文章の中で読者に世界を説明し、主人公に感情移入を促す登場人物の配置など、短編としての完成度の高さを感じることができました。
コンテストスタッフの一人として発言をしますと、この作品が長編になった時にどういった変化を見せるのか楽しみでたまりません。
可能性を感じる作品です。

タイトル
ヘヴンズアンダーコンストラクション
作者
Lizreel
あらすじ
西暦2133年。人々は仮想現実によって死後の楽園を造り出し、死を克服し永遠を生きていた。
科学技術と人類社会の発展可能性、人間の心と自我、技術的特異点の先に焦点を当て、近未来の現実世界と仮想世界を両面から描くサイバーパンク小説。
スタッフコメント
死が遠くなるという事は、生の実感もまた遠くなる事でしょうか。
無常は既に過去のものであるとして始まるこの物語の主人公は仮想死後世界の不死の神になります、公務員として。
しかし理想郷の名を冠せられた空間は、生死の激しい場所でした。 神は不死ですが、民は不死ではない。神の力には制限があり、民を守ろうとする主人公は四苦八苦します。

人気の高い要素を抑えつつひねりがある作品だと思います。功罪共に科学要素が肝である気がしますが、実に読みやすいように描写されていますので、そちら方面が苦手な方でも抵抗なく入り込めるのではないでしょうか。しっかりとした世界観がある作品を読まれたい方にお勧めです。

タイトル
あなたの未練 お聴きします
作者
しゅれねこ
あらすじ
人は未練を残したままでは、死んでも天上界へと送られることはない。
そんな人間たちの魂を無事に天上界へ届けること。
――それが私たちの仕事だ。
もっとも、私はといえば、まだまだ未熟な実習生だけれど。
変人だが、一級の肩書きを持つ『エージェント』である先輩の下で、今日も、人間の未練を解決するべく、新しいことが連続の毎日を送っていく。
――あなたの未練はなんですか?
人の魂を送るプロ、『エージェント』になるべく、実習生として配属された劣等生の女生徒二階堂遊馬(ゆま)と、担当教官の新藤が織り成す、少し切なく、ちょっとだけ心温まる物語。
スタッフコメント
今回ご紹介させていただく作品の最大の魅力はズバリ、新藤教官の"キャラ"でしょう。
「やっぱり珈琲はインスタントに限る」落語を思い出して笑ってしまいました。
皮肉なのか本気なのか、飄々とした御仁です。
人の未練という重いテーマを扱うに作品全体を重くし過ぎない。
そして決める所では決めてくださいます。
そしてストーリーも秀逸です。
小気味良く転がり、最後の返しも伏線的状況的にもしっくり納得できるという、王道を上手く使っていると思います。
テンポが良いので読み易く、しかし決まるシーンではバシッと決まると、軽重のバランスが良い作品だと思います。
笑いあり、感動あり、そういった作品が好きな方にお勧めです。

タイトル
イルザは僕を殺したい
作者
Perseus7
あらすじ
彼は壊された。壊されて、そして『イルザ』となった。
これは、神懸かったように美しいイルザに纏わる惨たらしくも薄っぺらい狂気と、役に立たなかった騎士の少女の物語。

ーーたとえ全てが終わっていても、運命は止まらない。
スタッフコメント
序盤、物語に登場するイルザの衝動は不可思議でありながら、ともすれば共感をしたり経験をしたりしているものであるかもしれません。
何度も繰り返して、それでも助けられ、強い執着とどうしようもない矛盾に苛まれるイルザにとってのエルザの存在は読者に羨望を覚えさせ、癒しを与えながら秋の夜長にゆっくり読むことができるのではないでしょうか。
また、イルザの行動には強烈な理由があることから、イルザとエルザの関係性だけではなく別の楽しみ方もできるお話だと感じます。
イルザとエルザの奇妙で強い関係性にぜひ注目して読んでいただきたいです。

タイトル
灰と王国
作者
洸海
あらすじ
長く続いた帝国の衰退期、治安の崩壊した北部辺境では、闇の獣が人々の生活を脅かしていた。
粉屋の少年フィニアスは家族と共に風車小屋を離れ、山賊化した軍団兵が支配する町へ、やむなく避難する。
だがそこにもまともな暮らしは無かった。
一人の少年が家族や仲間と支え合いながら、安全と平穏を求めてさすらった末に故郷を再建するまでの、じっくり地道な物語。
◆第二部からは各地の情勢も入るため場面転換が多め。最終頁はネタバレがひどいので、様子見するなら予めご了承の上で。
※個人サイトから転載。『閑話』は読まなくても支障のない番外、『幕間』は本編中の挿話です。
スタッフコメント1
「ひとつの国が滅んだ」その言葉で始まり、そしてどう終わるのか、それは本編を読んでのお楽しみですのでここでは記せないのが残念ですが、綺麗な終わり方だと思います。
確かに一つの世界をしっかりと完結させていらっしゃいます。
一つの国の歴史、その時代を、登場人物達の視点から大地に足をつけて見てゆくような、そのような印象を受けました。
登場人物達がそれぞれの立場、思考に基づいて動いている、そういう物語を読むがの好きな方にお勧めです。
スタッフコメント2
登場人物・世界情景の描写・ストーリー・構成力、すべてが高い水準でまとまっており、まさに大作と呼ぶにふさわしい作品です。
作品そのものは非常に長く、また前半でやや悲惨な部分も描かれているなど、これから読む方は少し二の足を踏んでしまうかもしれませんが、
一度読み始めてしまうと長さなど気にならず、むしろ長いことが幸せに感じられるほど、最後までテンポよく・引き込まれるように読むことができました。

既に完結していますし、まとまった時間で一気によみたい方にお勧めいたします。

タイトル
被害妄想だよ凜子ちゃん!
作者
中高下零郎
あらすじ
心を読む能力を持つ高校生の少年、斎藤信也。
同じクラスの少女、佐藤凜子に一目惚れした彼は彼女の心を読むが、なんと彼女は『周りの人の汚い心の声が自然と聞こえてしまう』という設定に憑りつかれていた。
彼女の被害妄想を治して結ばれるために、能力を駆使して頑張るサトリサトラレラブコメディー。
スタッフコメント1
第一話からヒロインの魅力に取りつかれる作品です。
シンプルにもかかわらず斬新な設定、
主要キャラクターが少なく、読者が簡単に把握できる範囲で物語が展開されるので、
するりと読むことができました。
主人公とヒロインの絶妙な距離感と、ヒロインの『特殊』な思考回路が読み手を飽きさせず、
一気に最後まで読むことができました。
スタッフコメント2
まず、軽やかかつユニークな文体で、スムーズに読んでいくことができます。
主人公は特別な能力を持っているのですが、良い意味で小市民で素直な為、
ちょっとしたいたずらにしか力を使わないところに好感がもて、親近感を抱くことができした。
このキャラクターの心を読んでほしい!というタイミングで心を読んでくれるので、
他人の心の中を覗く疑似体験ができるのが心地よいですね。
そして、比較的常識的な主人公がヒロインの斜め上をいく行動に対応していく姿をコミカルに描く描写力も素晴らしかったです。

タイトル
ばいめた!〜楽師トールの物語(サガ)〜
作者
冴吹稔
あらすじ
ヴァイキングメタルを愛するギタリスト、熊倉トオル。
だが自分に才能が無いことを思い知った時にはすでに遅く、手持ちの金も先行きの当ても無い。
晩秋の霧の中、そんな彼の前に現れたのはなんと本物のヴァイキング船。
自棄になって船に乗り込み、迷い込んだのは西暦875年の北ヨーロッパだった――  
イングランドで、ノルウェーで、時代を動かす王たちが覚醒(めざめ)る動乱の9世紀。
苛酷な歴史のうねりの中、多彩な人々との出会いとほのかなロマンスに心の傷を癒される、冒険の旅が続く。
暴力と策謀の渦巻く世界にギターと歌で前途を開く、歴史ファンタジーロマン。舞台はいよいよ北海、そしてイングランドへ。
スタッフコメント1
プロローグのヴァイキング達の"らしい"立ち回り、西欧北欧の中世好きには浪漫を感じるのではないでしょうか。
主人公の窮状がリアルで身に染みます。
橋上から身を投げ異国の船に乗る。
行き着いた先に広がる世界はディティールが凝っていて、その世界に愛着があるのだなと感じさせられます。
村の危機を救う為に出た船旅から広がってゆくストーリーも読者を惹きつけます。
北欧の地でヴァイキング達が黎明期のキリスト教やローマ人達と交錯するのは浪漫ですね。
スタッフコメント2
世界描写が良い意味で異質、ある意味王道(読んでいただくのがもっとも早く理解できると思いますが)ともいえる内容になっており、キャラクターだけではなく世界にスポットをあてている点が興味深いです。
タイムスリップというファンタジーでありながら生活をしっかりと書き込んでいる点は、読み込めば読み込むほど読者を引き込んでくれるものだと思います。
まだお読みになられていない方はぜひご閲覧ください。

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