『ばばん』
特に擬音で表現する必要もないかもしれないが、進級試験・追試の結果が張り出されていた。
もはや上位組はこの掲示板を見るまでもなく、ディナーだの何だの盛り上がっているところではあるが、
ここに集まった学生達は、未だ確定しない己の進退について本気で頭を悩ませていた。……多分。
『600点未満は追々試』と、赤く大きく書かれた文字が、色々な意味で目に痛い。
久遠ヶ原学園の進級形式は基本点に追試・追追試で得たを合算していく形式で計算される。
合算していって600点を超えれば、進級できるのだ。
つまり試験を受け続けさえすれば、どんなに――いや。これ以上の言及はやめておこう。
別に落第しようが撃退士を続けられないわけではなかろう。まして、死ぬわけでもない。
そこまで深刻に考える必要などないのは、高峰真奈(jz0051)も知っている。
……知ってはいる、が。
だからといって甘んじて留年する訳にもいかないのである。なにせクラスメイト達は順当に進級していくのだから。
――だが、まだ終わりではない。追々試。非常に不本意である。遊びにもいきたい。
それでも、背に腹は代えられないのである。
このままでは――このままでは、隣でがっくりと膝をつく、この情けない先輩と同じ末路を辿ることになる!
(それだけは……それだけは絶対に、イヤぁぁぁぁ!)
バカにはできないのだ。なぜなら明日は我が身。
バカにしている場合ではないのだ。とにかく、この危機を乗り越えなければ!
真奈は再び決意した。間違っても、この先輩――中山寧々美のようにはなるまい、と。
※この選択肢は『久遠阿原学園進級試験2013』第二回行動入力においても
進級基準である『600点』に届かなかったキャラクターをメイン対象としたものですが、
「このままでは落第してしまうキャラクターを助ける」といったような、
既に進級が決まっているキャラクターの参加も可能です。
総合点はキャラクターに加算されますが、主席争いに影響はしませんので、
あらかじめご注意いただきますようよろしくお願いいたします。