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マスター:九三壱八
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2014/01/06


みんなの思い出



オープニング

 冬。
 吸った空気が肺を冷たく刺激する。
 乾燥した空気に咳き込みながら、鎹 雅 (jz0140)は閑散とした周囲を見渡した。
「ずいぶん人がいないな」
「まぁ、寒いっちゅーのもあるし、最近は天魔の出現が頻繁やからなぁ」
 阿波座権左右衛門は嘆息をつく。
 四国。
 冥魔の高松ゲートしかり、天界の動きしかり。昨年から落ち着かない日々が続いている。
「今は地下や建物内にあったかい遊び場がいっぱいあるし……寒い時期、こんな辺鄙なところの遊園地に遊びに来る子も少ないんかもな」
「そうだな……」
 頷き、遠くを見る眼差しのまま、雅は言った。
「つまり……いつもの『依頼』だな」
「頼んだ……!!」


●サクラさん募集


「と、いうことで遊園地で遊んでくれる子を募集していたんだ」
 さっきまで張り出していた依頼書片手に、雅は集まった一同を見渡した。
「これ、遊園地で遊ぶだけで報酬出るんですよね?」
「まぁ、遊んでる姿を撮影して、街頭に流すからな。少ないけど、出演料として出る」
 よし、と拳を握る生徒の隣で、別の生徒が手を挙げた。
「カップル限定ですか?」
「いや、友達同士でも全然大丈夫だし、初めて会う者同士で交流してみるのもいいと思うぞ」
 つまり、ぼっち参加も全然OK。
「最近になって初めて学園に来た、という子も見かけるようになったしな。もし戸惑っている子がいたら、皆で手を差し伸べてくれると嬉しいな」
 生徒たちが顔を見合わせ、なんとなくくすぐったそうに笑う。かつての自分の姿を思い出したのかもしれない。
「支給品は『フードエリア無料バッチ』『アトラクション無料リング』の二種類だ。無くすと無料で遊べなくなるから、ちゃんとつけておいてくれよ」
 一日限定の遊び放題&食べ放題の遊園地。あきらかに子供ではない年齢層(雅含む)もいるが、気にしてはいけない。
「依頼ではあるが、特別な何かをする必要は無い。せっかくだから、めいっぱい遊んでくるといい。夜のイルミネーションも綺麗だぞ」

 年端もいかない子供から、自分よりも遥かに長い時を生きてきた子達まで。
 戦いが激化する昨今、年齢も種族も様々な彼ら彼女らが「学生」らしい生活を送れる日はどれぐらいあるだろうか。
 少しでも多ければいいと思う。
 そうであるようにしたい、とも。

「現地入りは11時。解散は夜の7時半だ。7時に花火があがるから、それを合図に入り口の門に集合してくれ」


 転移門の向こうにあるのは、平和な日常の一ページ。
 ゆっくりとページをめくるように、人々は足を踏み出した。




リプレイ本文


 頬を冷たい風が撫でる。
 吐く息は白く、少女の弾む足取りに合わせて白い軌跡が空に残った。
(準備万端!)
 ドロレス・ヘイズ(jb7450)は髪と服の乱れをサッと直す。
 時刻は待ち合わせよりずっと早い。なにしろ遊園地が開いてない。
 けれどそんなの関係ない。今日という日を前に鼓動はいつもより早く、足元ずっとふわふわしたままなのだから。
(ハルが来たら言うのよ。「今来たところよ」って)
 そう、普通の女の子のように。
 自分にとっては生まれて初めての『デート』。浮き立つ気持ちの前に、寒さなど痛痒に感じなかった。





「遊ぶでー!」
 どこかやんちゃな瞳を輝かせ、小野友真(ja6901)は満面の笑顔。
「食べ放題は肉一択だな。…だが問題はアトラクション、全部やりたい」
「難問やな。解ける気がせぇへん」
 真顔な加倉 一臣(ja5823)の声に、園内地図ガン見で友真は唸る。
 その園内地図の裏側、一緒に来れなかった恋人との連絡を終え、ユリウス・ヴィッテルスバッハ(ja4941)はそっと携帯を仕舞った。
「遊べ、と言われてもなぁ…はてさて、何をすれば良いものか」
 恋人と来れていれば途方に暮れることもなかったろう。ただその人がいてくれるだけで、どこであっても、どの瞬間ですらも、楽しく輝かしい宝物になるのだから。
(一人で遊べそうなもの…か)
 文字を辿っていた目線が一箇所で止まる。
「…バギーカート、か」


「どこに行きたい?」
「俺はこういった場所は不慣れですので、どう回ってみるか…」
 身だしなみを整えてきた今本 頼博(jb8352)の声に、珍しげに遊園地を見渡して樒 和紗(jb6970)が言う。
 二人でパンフレットを覗き、何処がいいかを話し合っていたはずが、いつの間にか炊飯ジャーやお好み焼きの話になってしまうのは仕方がなかった。
 そんな賑やかな二人の横を、一人の少女が肩を落として歩き去る。
(折角お洒落して来たのに、無駄になっちゃったな…。クリスマス兼誕生日プレゼントも用意して、覚悟だって決めてきたのに…)
 とぼとぼ。
(兄さんは貰って行きますって、やっぱり兄以上に見てるんだろうな…あの娘)
 はぁ…、と溜息。天宮 葉月(jb7258)、悩み多き十七歳である。
(…いいや。今日は目一杯遊ぼう!)
 その葉月の進行方向、昔馴染みとの連絡を終えた月野 現(jb7023)もまた、溜息をついていた。
「……ふむ、来れないか」
 胸を過ぎる寂寥感と落胆の深さに首を傾げ、せめて土産をと思った所で歩いて来る少女に気づいた。葉月も気づく。
「あれ?月野さん?」
「ああ。どうしたんだ?」
「月野さんこそ、一人で…」
 言いかけ、なんとなく把握する。浮かんだ苦笑がお互いに寂しげなのは仕方がないだろう。
「不本意かもしれないが今日は宜しくな」
「こちらこそ!よろしくおねがいします!」
 同行が決まって後の現の声に、葉月はぺこりと頭を下げた。


 待ちかねた相手の姿に、ドロレスは顔を輝かせた。
「ごめん!待たせたかな…?」
「今来たところよ」
 彼女の為の低カロリー弁当を作って来た神谷春樹(jb7335)は、ドロレスのむしろ嬉しげな声に胸が詰まる。
「本当にごめん…」
 咄嗟に握ってしまった手はわずかに赤らんで、冷たい。どれぐらい待っていたのだろう。
「今来たところだってば。それよりハル、早く行きましょ!」
「うん…でもその前に」
 すぐに駆け出そうとするドロレスの肩に、春樹は羽織っていたパーカーをかける。
「アイドルが体を壊したらいけないからね」
「…ありがと」
 温もりに包まれてドロレスは微笑む。頬が上気するのは別の理由だけれど。
「行こう!」
 促す声に春樹は今度こそ頷いた。
「うん。いっぱい楽しもう!」


 賑やかな周囲に彪姫 千代(jb0742)は顔を輝かせていた。
「おー!遊園地なんだぞー!俺いっぱい遊ぶんだぞー!」
 どれに向かおうか、と周囲を見やる目が入口に入ったばかりの少女を見つけた。
「おー?」
 視線の先、市来 緋毬(ja0164)はきょろきょろと周囲を見渡している。
(どこから回ろう‥!)
 胸は高鳴り希望いっぱい。けれど案内板はちょうど死角。
「どーしたんだー?」
 声をかけられ、振り返った緋毬は目を丸くした。
「わ‥わわっな、なぜ裸なのです?ここは遊園地で、クリスマスで‥」
 真っ赤になってわたわたした緋毬は、今が真冬であることを思い出した。
「身体を冷やしてはいけないのですっ」
 おっとりでもそこは鬼道忍軍。素早く羽織っていたポンチョをふわっ。
「これで少しは寒さを凌げ‥」
「!!?ふ…服は駄目なんだぞー!!」
「‥あれ?」
 真っ赤な顔であわあわされ、緋毬は目を瞠った。
「え?服はダメなのです?あったかですよ?」
「ふ…服は恥ずかしーなんだぞ…駄目なんだぞぅ…」
 千代は真っ赤な顔のまま隠れ場を探してフルフルしている。緋毬は慌ててポンチョを外した。
「服が恥ずかしい文化があるのですね」
「文化?緋毬はむずかしー言葉知ってるんだなー」
 上半身裸に戻れて千代は無垢な笑顔。
「あれ?名前‥?」
「リングに名前書かれてるんだぞー!俺も同じなんだぞー!」
 聞けばお互いまだどこに行くかも定まっていないという。
「おー!じゃあ緋毬は俺と一緒に遊ぶんだぞー!」
「これもご縁ですね、遊びましょう‥!」


「ここが遊園地…!凄く賑やかですね」
 パンフレット片手に歩きながら、緋月(jb6091)は周囲を見渡した。
「ふーン、遊園地のサクラってか?――しかも遊び放題&飲み食いし放題、っと」
 小田切ルビィ(ja0841)の目は地図以外の場所に注がれている。
「乗りたい物とか、あるのか?」
「そうですね…」
 パンフレットに落としていた視線を上げ、緋月はぱくんと口を閉ざした。
「いつの間に…?」
 ルビィ、いか焼きパクパク。
「味見…もとい、下見は大事だ」
 綺麗な顔で真剣に語られ、緋月もまた真剣に頷く。
「では、私もそれをいただきながら、行きます…!」
「ああ。たこ焼きと焼きそばと玉子焼もだ!」


 愛らしい音楽にあわせ、馬と一緒に黒猫の乗り物が動いて行った。
「黒猫…」
 その様子を見つめ、宇田川 千鶴(ja1613)は無意識に呟く。
「神楽さん」
「何か?」
 傍らの石田 神楽(ja4485)がにこにこ。
「私撮影するから神楽さん乗…」
 神楽のスマホが起動しはじめていた。
「…いやなんでもないわ」
 千鶴、光速で否定。
「乗らないので?」
「乗らないので」
「黒猫、好きでしたよね?」
「好きやけど、いいんや」
 カメラ起動する神楽から逃げる千鶴と、射程内に収める神楽。図らずも追いかけっこになった二人を係員が微笑ましげに見ていた。


「折角の遊園地なんだし遊び倒すぞー!!」
 月島 光輝(jb1014)の笑顔が太陽の下で輝く。
 一緒に訪れた鷺坂 雪羅(ja0303)も内心の喜びを隠しきれず。
(僕、遊園地は初めてなんだよ…っ!クリスマスも遊園地もミツと一緒に楽しみたいな…!)
「って事でセツ!まずはジェットコースターからな!」
「ふわ…っ!」
 意気揚々とした光輝に手を引っ張られ、雪羅はビックリしながらも笑った。
「ジェットコースター?…僕、初めて乗るんだよ…」
「じゃー楽しもうぜ!ちなみに俺は絶叫系ちょー好き!びゅーんでぐわーんでぎゅるーんな感じがマジ楽しいんだ!」
 話す光輝の声は心から楽しそう。
(ミツが楽しそうだから、楽しい乗り物なのかな?)
 思わずつられたような輝く笑顔で雪羅は言った。
「楽しみだよ…!」


 唸り声が聞こえた。恐らくは身の内から。
(こうした遊び場に訪れるのは初めてで、あとらくしょんなる物にも心引かれるものがございますが……)
 姫宮 うらら(ja4932)の白銀の髪がさらり。
(無料で、食べ放題。この誘惑には抗いがたく)
 ぐるる、と腹部が同意を叫ぶ。
 テーブルに並ぶのは大量の料理。時間指定のある丸焼きの匂いに鼻をひくつかせながら、うららは手を翻した。
 白い手に絡まるようにして解かれるのはリボン。流れる鬣の如き髪。
「姫宮うらら、獅子の如く」

<●><●>カッ!

「食します……!」





 お洒落とは、いかに自身の魅力を最大限引き出せるかを命題にした、女性の武装。
 その点において、今日のカタリナ(ja5119)こそ最強だろう。そんなカタリナは一緒に遊びに来た友人二人に悪戯っぽく微笑んだ。
「ひょっとしてお邪魔でした?」
「「え?」」
 春名 璃世(ja8279)と黄昏ひりょ(jb3452)である。きょとんとした二人に「冗談ですよ」と柔らかく微笑み、璃世に「何かそういう話はないんです?」と突っついてみる。
 咲き誇る前の花の蕾は愛おしいもの。華やかなガールズトークにひりょは穏やかに微笑んだ。
 そんな三人の後ろでは、周囲を珍しげに見る人の姿が。
「乗り物沢山ありまスね!」
 巫 桜華(jb1163)の頬はわずかに紅潮していた。連れ立って歩きながら、穂原多門(ja0895)はそんな桜華に瞳を和らげる。
(この時期の遊園地というのも、まだ空いていて楽しめる物なのだな)
「まずは、バギーカート行ってみまショウ♪」
 一見して華奢な桜華の手が多門を引っ張る。多門は短く「ああ」とだけ答えた。
(今日は桜華と一緒に楽しもう)
 心の中でだけ、そう呟きながら。


 天国が広がっていた。
(うわあ…どうしようかなあ)
 フードエリアでみくず(jb2654)はそわそわしつつ片っ端から料理を受け取っていく。
(お兄ちゃんと作ったタイムスケジュールだとコレと…)
 てきぱき。パクパク。
 店と店への移動中も食べているものだから食べ尽くしてちょっと舞い戻ってみたり。
(店が混む昼食タイムはアトラクション!)
 もちろん移動中に食べれる料理を持って!
 途中、うららと目が合い、互いの健闘を眼差しで讃えあう。
(いっぱい食べて家のエンゲル係数減らすんだよ!)
 彼女の家のエンゲル係数が非常に気になった。


「…ちぇ、チケット取り失敗したって…ばかやろう」
 ショボンと肩を落とし、黒崎 啓音(jb5974)は嘆息をついた。一緒に遊ぶ予定の親友が来れなかったのだ。
「こうなったら……しっかり下調べして、長期休みに兄弟全員で遊びに来てやる…!」
 固く拳を握り、啓音は決意する。お年玉と言う軍資金だって出来る。それに…それに……!
(憧れの人にも声をかけれるかもしれないし!)
 とはいえ問題は山積みだ。
「料金は案内板で判るとして、食べ物は出来るだけ味見たいけど一人じゃ無理だし…」
「ん?行ってみるか?」
 ふいにかけられた声に振り向けば、雅がパンフレットを手に笑っていた。
「食全制覇は頼もしい仲間がいるぞ」
 雅の視線の先には、爛々と瞳を輝かせた腹ぺこ獅子うららの姿があった。





 コーヒーカップに乗り込み、千代は目を輝かせた。
「目いっぱい回せばいーんだなー!任せるんだぞー!」
 係員がハラハラしながら見ているが、二人ともちゃんと力をセーブ。
「ウシシシー!ぐるぐるー楽しーなんだな!緋毬!!」
 二人の笑い声が響く。不思議なテンションで回しに回したせいか、カップが止まっても世界が止まらず回っていた。
「おかしいんだぞー?ぐるぐるしてるんだぞー?」
 カップのヘリを手探りしている千代の前、緋毬も目を回してふらふらぺたん。
「ふぁ〜」
 そんな撃退士二人に、係員達がむしろ親しみを感じる微笑で手を差し伸べていた。


 猫好きホイホイな罠が一つ。
「ハルあの猫に乗りたいわ!」
 メリーゴーランド。何故か設置されている黒猫型。
「回転木馬…。うん、いいよ」
 正直少し恥ずかしい。けれどきらきらした目でお願いされては断れない。誰かに撮影を依頼しようと周囲を見渡したところでドロレスが声をあげた。
「ユリウス様」
「…来ていたのか」
 そこにいるだけで優雅な美青年は、丁寧に一礼するドロレスからカメラを頼まれる。
「あの黒猫に二人で乗ってるところをお願いしたいのです」
「えっ?」
「わかった」
 わかられてしまった。
 しかし春樹は口を挟めない。なにしろドロレスがすごい嬉しそうな顔で走ってきて腕を掴むや否や黒猫に引っ張って行ってしまったから。
「ロリータ、これ一人用じゃ」
「本当?じゃあハル、乗って」
「ロリータが乗りたいんじゃ?」
 出発するから早くと押され、乗り込むとその膝の上に少女が飛び乗った。
「ロリータ!?」
 ぎょっとするもすでに動き出している。係員を見たが笑顔で手を振られてしまった。
「ハル!楽しいわね!」
 嬉しげに楽しげにドロレスが笑う。
 その華やかな笑顔に苦笑し、春樹は空を仰いだ。
 どうやっても勝てるはずがなかった。





 嗚呼。何故運転手を希望しなかったのか。
「えっと、運転、初めてナノですケド…ここを踏んだら、加速するのデス?」
 初めて運転するようだが大丈夫だろうか――もちろんその危惧はあった。
 訪ねてくる相手に基本操作をしっかり教えた。――遊園地においてあるにしては中々にテクニックいる気がしたが。
 だが、嗚呼、何故運転を託してしまったのか。
「うふっ♪何だか調子出てきましたですヨー」
 車体が揺れた。加速が増した。あっという間に体にかかる負荷増加。
「しっかり掴まっているよろし☆」
 勢いがつきすぎて跳ねるバギーを荒馬乗りこなす如くのハンドルで捌き、コーナーを超絶ドリフト決めつつ吹っ飛ぶように曲がっていく。凄まじすぎて、多門にはいつゴールしたのか分からなかった。
「スリリングで楽しかったネ!…にゃ、多門サン大丈夫ですカ?」
「うん、素晴らしい運転のセンスだ。…あぁ、ありがとう」
 背中を撫でさすられ、ようやく硬直の溶けた多門がその手腕を褒め、気遣いに感謝する。
 桜華は多門を一瞬見つめ、花が開くように微笑んだ。


 コースを直に見た瞬間、友真の何かが覚醒した。
(アップダウンあるコース…俺の運転テクを披露する絶好の機会!)

<●><●>カッ!

「普段は助手席ですがここは俺に任せろー!(ばりばりー」
 そんな友真に、一臣は片眉をヒョイッ。
「へぇ、それならお手並み拝見といこうか」
「ナビとBGMは任せるな!」
「え。なんでハンディカラオケ…って何コレ舌を噛むフラグ? 」
 謎のセットに一臣、壮絶に嫌な予感。その間に友真は緑火眼発動、あらゆる意識と神経を集中させアクセル踏み込む!
「そもそもナビなんて必要ねぇd」

 プァンッ!

「ッッッ」
 謎音と共に吹っ飛んだロケットスタートで物理的に舌ガッチン。
「……。」

<●><●>カッ!

 一臣、デラ覚醒!
 緑火眼発動!噛むことに対する回避率UP!斬新な使い方!!
「さぁやって参りましたAWAバギーカート!」
 跳ねるバギー上でハンディカラオケも頑張った!こんな使われ方ウマレテハジメテ!(トクゥン!)
「コーナーが差し掛かってきましたブレーキはどうするのかーっ?」
「ブレーキ?同時踏みでドリフトやんな知ってる!」
「小野選手、絶妙なコーナリング!続いては…なんと急斜面だー!しかしスピードは落ない!急な斜面を駆け上がり…飛んだァ!」
 BGMヘブン&ヘルが鳴り響く中、友真が叫ぶ。
「俺のバギー最速理論見せたる。最速RAP叩き出したらァ!!」

 その後、舌に応急手当される一臣がいたのは秘密である。


「コースレコード更新…か」
 いつのまにかどっぷりハマり、タイムアタックに乗り出していたユリウスは、エリアに響いた放送にすっくと立ち上がった。
「では、塗り替えてこようか…」
 カートチャンピオン、ユリウスのあくなき挑戦が始まった!





「あー、楽しかったー!!セツ、もう一回…って、あり?酔ったかー?」
 ジェットコースター直後、光輝の横で雪羅はふらふらしていた。
「…は、速くて、吃驚したんだよ…」
 風は直接体にあたるし、横やら縦やらに体を振り回されるし。予備知識のなかった雪羅にとっては驚きの連続だ。
「んー、セツも弱いタイプかー」
 光輝はニカッと笑ってふらふらの雪羅を引っ張る。
「…よし、んじゃ予定変更っと!」
「で、でも、楽しかったんだよ…!ちょっと驚いただけ、で…っ」
「おっ…へへ!」
 雪羅の言葉に嘘はない。光輝は嬉しげに鼻を擦った。自分が好きなものを友達に楽しんでもらえるのは嬉しい。
「慣れたらまた遊ぼうぜ!色んなものも楽しんでさ!」
 けれど酔った時は素直に休むのが一番!
「セツ、フードコート行こうぜ!」


(ジェットコースター…傍から見る分には怖そうでしたが…)
 ゴトゴトと急斜面を登る椅子の上、和紗は内心、戦々恐々。
「そろそろ頂上かな」
 頼博の声と同時、ガタンッと斜めだった体が通常に戻った。「ん?」と思った刹那、

「!?」

 真っ逆様に落ちるかのような急斜。高度と自重による速度。髪が一気に風に逆立たされ耳を激しい風の音が叩く!
「いやっほぉぉぉぉ!」
 頼博の声が聞こえた。楽しげに笑っている。体はコースに沿って勢いよく振られ、今にも投げ出されそう。
(なんて…なんて…)
 何もかもを風に攫われるような経験に驚いているうちに、あっという間にスタート地点に戻ってしまった。
「面白かったな。…?和紗?」
 堪能した頼博は、隣で固まっている和紗に声をかける。表情の無い和紗が振り返り、
「凄いです!速いです!」
 パァッと顔を輝かせた。
「今本、もう1回。もう1回乗りませんか?」
 頬を染め目を輝かせる少女のなんと美しいことだろう。
 一瞬惚け、頼博は破顔した。
「よし。行こう!」


 鏡の迷宮の中、ルビィは緋月にコツを教える
「この手の迷路に入った時は、両手を前に突き出しながら歩くんだ。でないと鏡に激突するぜ?」
 緋月はすぐにその理由を実体験した。
「あっ!どこに向かっているのかわからなくなって、ぶつかりそうに…」
「そこがミラーハウスの怖いところだな」
 今も小さな子供が、庇いに入ったルビィに間一髪で助けられたところ。
「母親を困らせるもんじゃないぜ」
 子供が大きく頷く。お兄ちゃんの風格に、緋月が微笑ましそうに目を細めていた。
 そのミラーハウスの出口側、
「先生」
 ちょうど出て来た雅と啓音に、千鶴は手を振った。
「楽しんでいるようだね」
「はい。そちらは?」
「へへっ。先生が迷子になったらいけないからな!」
 えへんと胸を張る啓音の横で雅も同じポーズ。親子というより姉弟だ。
「ホットエリアとかどうです?寒いですし」
「いいな!一息入れようか」





「飲み物買って来るから大人しく待ってろよー?」
 そう言って離れた光輝を待ちながら、雪羅は周囲を楽しげに見回していた。
「次、何乗るー?」
「はわ…っ!」
 周囲に意識を奪われていた瞬間、頬にピタッと冷たい感触。雪羅は思わず声をあげ、カップを手に笑う光輝に笑い返した。
「ありがとう、なんだよ?」
(心配、かけちゃった、かな…?)
 きっと立場が反対なら自分も相手を心配するだろう。友達とは、きっとそういうもの。
「…えっ、と、アレが気になるんだよ?」
「バギーカートか!腕が鳴るな!」
 顔を輝かせたのを見るとそれも好きなのだろう。
(いっぱい遊ぼう!)
 ドリンクを飲み干し、二人は楽しげに再出発した。


「色んなお店があって目移りしますね…!」
 緋月は熱気と香ばしい匂いに微笑む。焼き鳥を頬張っていたルビィはカッと目を瞠った。
「凄ェぞ、緋月!豚の丸焼きだぜ…!!」
「えっ!?」
 なんという存在感だろう。あらゆる人の眼差しを奪って豚がぐるぐると回転していた。
「丸焼きは目玉になりそうですね!」
 カメラに収めつつルビィは脳内スケジュール帳を開く。大丈夫。時間と胃袋配分は完璧だ!
 そんな二人の通り過ぎたテーブルでは、和紗と頼博がお好み焼きをつついていた。
「やはりご飯が欲しくなりますね。…とはいえ、もう入りません」
「あはは。後は引受けるよ」
「ありがとうございます」
 その後も弓の話に花咲く二人の横をおでん山盛りな啓音が走る。
「一時間前も食べたのに、先生これ全部食えるのか?」
「軽いもんだぞ」
 そんな二人の向かい側で、千鶴は暖かいおでんにほっこり一息。
「生き返るわぁ」
「ええ。温まりますね〜」
 暖かいものを腹に入れると、それだけでぽかぽかしてくる。
「ふむ、やはりおでんは大根ですね」
「やねぇ。味染みて美味しいわ」
 スっと箸が通る柔らかさも素晴らしい。
「今度作りましょうか。…ふろふき大根もいいですね」
 神楽。わりと家庭的だった。





 巨大迷路のブロックは、何の罠かと思うほど天井の高さが低かった。
「くっ…お二人は楽そうで羨ましいですね…!」
 ブロックの高さ百七十。
 カタリナの身長百七十二。
 おかげで見事な中腰だ!
「昇り降りが…俺が先頭行きます」
 上に登るブロックで、ひりょは潔く宣言した。スカートな二人がけしからん姿になるからである。
 ――だがしかし、
(ひりょくん、確か方向音痴だったよね…でも一緒だし大丈夫かな?)
(俺方向音痴なんだが…ま、まぁ…璃世さんとカタリナさんの二人がいるし、なんとかなるよな?)
 おお、なんというフラグ。先に登り二人に手を貸し、ブロックを三つ巡った直後に問題発生。
「ここ、通りましたよね?」
 迷子早ェよ。
「じゃあ、あっちの…」
「こっちですね、わかりました!」
 次を指すひりょに、間違ったふりでカタリナと璃世が逆方向に向かった。
「次々行きましょう!」
 トラップを璃世が防げばカタリナが現在地と角度で最短ルートを導き、二人が上の階に登る時にはひりょが壁となって立ちはだかる。
「「ふぅ!」」
 見事脱出し、女性二人が勇ましく腕で額の汗を押さえた。ラキスケ狙いの他客を抑えていたひりょはちょっと疲労困憊だ。
 と、その目が不思議な物を捉えた。
「黒猫……?」
 メリーゴーランドに?
「乗りたいのね?」
「いや、気にはなったけど乗りたいとかじゃないからね?」
「ひりょくん、あの黒猫のに乗りたいんだね…♪」
「いや、違…」
「私達は隣の二人乗りの馬に乗りましょうか」
「わぁ…♪」
「えっ、待っ」
 美女二人に手を引っ張られ、少年はズルズルとファンシーな乗り物へ引き摺られていった。


 花火よりも前、夕日の頃合を狙って春樹とドロレスは観覧車へ。
「綺麗…!」
 沢山の色があったはずなのに、全てが同じ色に染められようとしている。
「今日はありがとう!ハルに誘ってもらえて凄く嬉しかった!」
 自分にとってはデート。相手にとっては…分からないけれど。
 どこか大人びた笑みの少女に、春樹は頬を掻く。横を向いてしまったのは照れ隠しだ。
「こういう所に誘う相手を考えたらロリータが一番に浮かんだからね」
 世界を染める夕陽の色が、そんな二人を同じ色に染めていた。





 豚の丸焼き前。
 焼き上がり三十分前ですでにスタンバイしている人達が。
(お肉が焼き上がるまでじっと待機です)
 うららは一頭の豚の前で待機中。目は豚に一点集中。えぇ、決して待ちきれずに涎など……(じゅるり)
 そのうららの横ではいか焼きを頬張りながらみくずがちまっと座っている。彼女の目も丸焼きに釘付けだ。

 ちなみに彼女等が一人一頭丸ごと食べ尽くしたのは内緒である。


 絶叫系を乗り倒し、休憩に入った葉月は「はぁー…っ」と思い切り息を吐いた。
「少しは気が晴れたか?」
 現に「はいっ」と答える声は当初よりずっと明るい。
「それは何よりだ」
 現の声は落ち着いていて頼もしい。いかにも大人な相手に、ふと葉月は尋ねてみたくなった。
「あの…男の子ってどんな事が嬉しいんでしょう?」
「一緒に居て心地良いと思える事だろうか……?」
 それは過去を経て自身の中に生まれた一つの結論。安らぎ。温もり。それだけでは言い表せないもの。
「心地よいと思える事…」
「おそらく、人それぞれで違うとは思うが。相手が何を望んでいるのか…それはきっと、永遠の命題だろう」
 人の数だけ幸せの形があるように。
「そうですね…うん」
 何かを得た顔の葉月が、再度食事にとりかかる。その様子に微笑んで、現もまた料理に舌鼓を打った。


 待望の丸焼きに、一臣は嬉しげに肉を頬張る。舌鼓を打っていた友真は口の周りをぺろりと舐めて言った。
「豚の丸焼きとかあんま見ーへんやんな」
「俺も地元で牛の丸焼きしか見たことねぇわ」
 その前には分解された鶏の香草焼きの姿。
 同席の緋月とルビィは忙しく手と口を動かし続けている。
「皮の部分も美味しいですね」
「(もぐもぐ!)」
 ルビィ、声出せてない。
 その隣で必死に一皿頬張った啓音は、口を拭いながら声をあげた。
「おかわり!」


 食事に夢中な人々がいれば、土産物屋に留まる人達も。
 ユリウスは真剣な表情で土産物を見ていた。
「何が喜ばれるのか分からんが…こういうのが良いのか?とりあえず、ここからここまでのを頼む…」
 せめてここに来れなかった代わりに、思い出の欠片を彼女に。
 大切な人の顔が微笑うその瞬間を見たいから。
 そんなユリウスと背中合わせの位置で、現もまた土産物に真剣に悩んでいた。
(どれが一番、喜ぶだろうか)
 向こうでは葉月がクッキーの缶を手に悩んでいる。いずこも同じ、といったところだろう。
(ある意味、これもまた難問だな)





 花火開始一分前。
「お。この辺りがいい感じだな」
 一等地に座り、一臣と友真は空を見上げた。
 直後、ドンッと音が響く。
 誰もの視線が期待を込めて空へ。
 時間にしてわずか数秒。
 手が手と触れているのに気づき、握る。その、暖かな温もり。
 一瞬で地上を照らす天の光華。
「メリークリスマス!」


 たこ焼きを頬張り、みくずは花火に魅入る。
 たっぷりの美味しいものと綺麗な光景。
「はわ〜、幸せなクリスマスだ!」
 満面に喜びをたたえるみくずの後方、花火を見上げる葉月の表情は切なげだった。
(彼と見たかったな…)
 この光景を。一秒一秒を惜しむように。
(来年は一緒に過ごしたいな)
 そんな二人の後ろ、現はカメラのシャッターを切っていた。
(一緒には見れなかったが…これも、届けよう)
 本当なら一緒に在れたかもしれない一瞬をできる限り閉じ込めて。


 ゴンドラの中、和紗は身を縮めて告げた。
「その…はしゃいでご迷惑をおかけしました」
 恥入るその姿に頼博は柔らかく笑う。
「楽しそうでよかった」
「色々と初めてで…。ジェットコースターでは…我を忘れてしまいました」
 楽しくて。楽しくて。
 外の暗闇を彩るイルミネーションや、華やかな花火も。
「今日は楽しかったです」
 ふわりと浮かべられた柔らかな微笑に、頼博は穏やかに目を細める。
 楽しかった。
 それは、最上の言葉。
「俺も」
 沢山の『楽しい』があればいい。それ以外の暖かな気持ちもいっぱいに。
「皆がこういう気持ちになれると良いですね」


「観覧車乗りませんか?花火とかきっと綺麗に見えますよ」
 そう誘われ、乗り込んだそこは正に特等席だった。
「わ…!きらきらして、綺麗ですねぇ」
 食い入るように見つめる緋月を眺めて後、夜景へと視線を向けてルビィは呟いた。
「緋月が地球に堕天してから、もう半年以上か。早いモンだな…」
 声に緋月は口を閉ざした。そうして体ごとルビィへと向き直る。
 きちんと伝えたかった。
 ずっと…お礼を言えてなかったから。
「小田切さん。あの時…堕ちた時、助けてくれて有難うございました」
「別に。礼なんざ言われる様なこたぁしてねーよ」
 夜景を眺めたまま、ぶっきらぼうに頭を掻く。緋月は染み入るように微笑んだ。
「いいえ。小田切さんが居たから、私はここに居れるんです」
 頭を掻くしかなかった。こういうのは、少し、勝手が違うから。
「…まぁ、これからも宜しく…な?」
 どこか子供のような照れの入った声と表情に、緋月はただ微笑む。
「此方こそ、よろしくお願いします」
 心を込めて。


 観覧車の中、イルミネーションを眺めていた桜華は、さりげなく多門の隣に移動するとその肩に頭を寄せた。
「今日は沢山一緒にいられて楽しかったでス…♪」
「あぁ」
 多門は多くを語らない。ただ、ふと触れた相手の手をそっと大きな手で握った。温もりに微笑み、桜華はすっくと立つと顔を向けた相手の額に唇を落とす。
「!?」
「次のお約束、なのデス♪」
 真っ赤になって硬直している相手に、華やかに笑って。
「今度は多門サンから、して下サイね?」
 外の花火がその笑顔を照らす。
 頷き、多門は心を零すようにして呟いた。
「また来ような」


 観覧車から夜景を眺めながら、千鶴はぽつりと呟く。
「四国、なんか色々起こってるね」
 幾つもの悲しみと、絶望と、悲嘆とをその度に見てきた。その倍以上の願いと、思いと、決して挫けぬ心に支えられながら。
「平和は尊い、と思い知らされますね」
 神楽の呟きに、千鶴は頷く。
「私等かていつどうなるかわからんが、全部無事に済んで、またこうやって遊びに来れたらえぇな」
「えぇ」
 自分達の力を過信はしない。だが、諦めることはもっとしない。
(そうしないと、おちおち千鶴さんと出掛ける事も出来ませんし)
 ほろりと苦笑し、神楽はポケットに忍ばせておいた品を取り出した。
「千鶴さん。これを」
「ん?」
 ダークブラックリングにチェーンを通したアクセサリー。
 光の加減で浮かぶのは、白い狐。
「今日の記念に」
 こうやって一つずつ、思い出が増えていくといい。沢山の悲しい出来事にも負けないほど、強く、沢山。
 受け取り、千鶴は淡くまろむように微笑んだ。
「ありがとう」


「特等席、あいてましたね」
 ゴンドラの中、カタリナは外の光の競演に微笑む。ふと心の欠片が零れるように言葉が浮かんだ。
(日本に来てよかったな)
 同じ光景を見ながら、ひりょもまた眼差しを細め、微笑んでいた。
(楽しかったな。…二人共、楽しんでくれてたらいいな)
 花火からそんな二人に視線を移し、璃世は幸せそうに微笑む。
(カタリナ先輩、ひりょくん、素敵なクリスマスプレゼントをありがと)
 形あるものはいつか消える。けれど思い出は永遠に残るだろう。
 この命のある限り。
(聖夜の幸福が二人を優しく包み込んでくれますように…)


 空に咲く光の花の向こうで、満天の星が煌めいていた。




依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:21人

何も怖くない(多分)・
市来 緋毬(ja0164)

大学部4年213組 女 鬼道忍軍
撃退士・
鷺坂 雪羅(ja0303)

大学部4年102組 男 ルインズブレイド
戦場ジャーナリスト・
小田切ルビィ(ja0841)

卒業 男 ルインズブレイド
函館の思い出ひとつ・
穂原多門(ja0895)

大学部6年234組 男 ディバインナイト
黄金の愛娘・
宇田川 千鶴(ja1613)

卒業 女 鬼道忍軍
黒の微笑・
石田 神楽(ja4485)

卒業 男 インフィルトレイター
撃退士・
姫宮 うらら(ja4932)

大学部4年34組 女 阿修羅
『封都』参加撃退士・
ユリウス・ヴィッテルスバッハ(ja4941)

大学部5年4組 男 ディバインナイト
聖槍を使いし者・
カタリナ(ja5119)

大学部7年95組 女 ディバインナイト
JOKER of JOKER・
加倉 一臣(ja5823)

卒業 男 インフィルトレイター
真愛しきすべてをこの手に・
小野友真(ja6901)

卒業 男 インフィルトレイター
祈りの心盾・
春名 璃世(ja8279)

大学部5年289組 女 ディバインナイト
撃退士・
彪姫 千代(jb0742)

高等部3年26組 男 ナイトウォーカー
期待の撃退士・
月島 光輝(jb1014)

大学部1年80組 男 バハムートテイマー
祈りの胡蝶蘭・
巫 桜華(jb1163)

大学部3年264組 女 バハムートテイマー
サバイバル大食い優勝者・
みくず(jb2654)

大学部3年250組 女 陰陽師
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
竜を屠りし者・
黒崎 啓音(jb5974)

高等部1年6組 男 アカシックレコーダー:タイプB
天威を砕きし地上の星・
緋月(jb6091)

大学部6年2組 女 アカシックレコーダー:タイプA
光至ル瑞獣・
和紗・S・ルフトハイト(jb6970)

大学部3年4組 女 インフィルトレイター
治癒の守護者・
月野 現(jb7023)

大学部7年255組 男 アストラルヴァンガード
この想いいつまでも・
天宮 葉月(jb7258)

大学部3年2組 女 アストラルヴァンガード
揺れぬ覚悟・
神谷春樹(jb7335)

大学部3年1組 男 インフィルトレイター
悪魔でも楽しく・
ドロレス・ヘイズ(jb7450)

中等部2年10組 女 ナイトウォーカー
ふたつのこころ・
今本 頼博(jb8352)

大学部7年259組 男 ナイトウォーカー