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マスター:STANZA
シナリオ形態:イベント
難易度:やや易
参加人数:25人
サポート:3人
リプレイ完成日時:2013/12/01


みんなの思い出



オープニング



 文化祭の季節は終わった。
 しかし季節や空気を読まず、例え大規模な戦闘が行われている最中だろうと、毎日の様にどこかしらでお祭り騒ぎが起こる。それがここ、久遠ヶ原学園だ。



 そして今日も――
「只今より、第○回ミス&ミスター久遠ヶ原コンテストを開催致します!」
 ただし裏。
 裏と言っても、モグリやアングラ、知る人ぞ知る、といった意味の「裏」ではない。
 それは、とかく性別が行方不明になりがちな、この学園ならではの企画と言えるだろう。

 つまり……裏返しなのだ。
 裏ミス部門では女装男子がその美しさや女らしさを競い、裏ミスター部門では男装女子がその凛々しさや漢らしさを競うのだ。
 女装や男装と言っても侮るなかれ、彼等の性別行方不明っぷりは半端ではない。
 特に男子は、女装などしなくても普通に女子にしか見えない者も多い。
 素で可愛かったり美人だったり……とにかく、常識外れにレベルが高いのだ。
 女子とて、本物の男子が尻尾を巻いて逃げ出す様な、宝塚の男役さえ軽く凌駕するイケメンも少なくない。

 そんな彼等が、本気で学園一の座を競うのだ。
 普通のコンテストより、格段に見応えがある事は間違いない。

 だが、裏コンはガチ勝負ばかりではない。
 裏は裏らしく、笑いを取る事も忘れてはならないのだ。
 どう見ても目の毒にしかならない女装や、違和感が仕事をしすぎる男装。
 そんな姿を敢えて公衆の面前に晒す勇者達にも、賞が贈られてしかるべきだろう。



 そんなわけで――

 以下は参加予定者への注意書きだ。


 エントリーは先着順。
 自薦、他薦、強制エントリー、騙し討ちで連行、何でもOK。
 専属の美容師等と協力して、美の追究にトコトン拘っても良い。
 美容に詳しい知人がいない場合は、主催者側が用意する美容師に頼む事も出来る。
 ただし腕前には当たり外れがある事を覚悟されたし。

 会場は数ある体育館のひとつ。
 審査は会場に詰めかけた観客達に委ねられる。
 彼等の心を最も大きく揺さぶった者に、各種の栄誉が与えられるだろう。
 勿論、揺さぶる方向によって得られるものは変わって来るが。

 参加者は基本的に、ステージに立っているだけで構わない。
 が、何か特技やアピールポイントがあれば、積極的に披露して欲しい。
 観客も喜ぶし、上手く行けばポイントも多く稼げるだろう。


 では、参加者諸君。
 健闘を祈る!



リプレイ本文

●潜入、裏の裏

 華やかな舞台の裏側を覗いてはいけない。
 しかし、ダメだと言われれば覗いてみたくなるのが人情だ。

 というわけで。
 我々は潜入を敢行した。
 久遠ヶ原裏ミス&裏ミスターコンテストの楽屋裏へと、決死の覚悟をもって。

 以下はその詳細なレポートである。
 ただし、ひとつだけ注意しておく事がある。
 コンテストに参加した、あの美女やイケメン達。
 彼等、彼女等がくれた美しくも儚い夢を壊したくないのであれば、読み飛ばすのが賢い選択だ。

 閲覧は自己責任で。



●男子控え室

「キャラ薄いヤツは潰す」
 控え室に入るなり、梅ヶ枝 寿(ja2303)はきっぱりと言い放った。
 その貫禄は、流石は二年前にミスコンで二位を取っただけの事はある。
 しかも表のコンテスト、ライバルは正真正銘の女子達だったのだ。
 その中で入賞を果たしたのだから、裏コンでは優勝候補の筆頭と言って差し支えないだろう。
 寿は鏡の前に座ると、慣れた手つきでメイクを始めた。
「もてかわガーリーメイクできゃわわに変身☆ダブル盛りつけまが火を噴くぜ!」
 慣れすぎてる自分にちょっと涙が出てきたけれど。
 泣いちゃダメよ、ことぶこ。泣いたら折角のメイクが崩れちゃう☆
 装備はロング黒髪ヅラに短めスカート女子制服で、どやっ!
「優勝は貰ったな」
 今回、司会者だけど。
 ――って、参加者じゃないの?
「俺が出たら優勝確定、それじゃ面白くねーじゃん?」
 なんつー自信だ、無理もないけど。
「俺の準備は完了っと……若様、手伝うぜー」
 変身を終えた寿は、病院から抜け出して来た若杉 英斗(ja4230)に向き直った。
 重体だけど、気にしない。
「いくわ! メェェイクゥアーップ!!」
 迷惑アップ?
 違う、メイクアップ。
 例えこの身が砕けて再起不能になったとしても、裏ミスとして学園の歴史に名が残るなら悔いはない!
 本当に砕けたらイヤだけど!
 死亡も再起不能も勘弁だけど!
「梅ヶ枝さん、思いっきり締めて下さい!」
 肝心なのは、第一印象。
 ボンッ! キュッ! ボンッ! の体型を実現する為に、ないすばでー養成ギプス(コルセット)を装着、限界まで締め上げるのだ!
「ウェスト細くしてーのな任せろー」
 せーの!
「この俺の!」
 ボンッ!
「阿修羅の!」
 キュッ!
「全力を持って!」
 ボンッ!
「締め上げる!」
 ボキッ!
「ぐっ…折れた肋骨が肺に刺さるぅ…」
「ってあれ息してる?」
 してない。
 強すぎたかなテヘペロ☆
 でも大丈夫、骨が砕けても姿勢はキープ出来るから。
 コルセットって便利だね!
「二人とも、すごい気合いねー」
 紫ノ宮莉音(ja6473)は、友人達の死闘を感嘆の思いで見つめていた。
 ライバルとの戦いの前に、まずは己の限界に挑戦し、勝利する事が求められる。
 裏ミスコンとは、かくも過酷な戦いを乗り越えなければ参加する事さえ叶わないものなのか。
 よかった、エントリーしなくて。
「僕は、こんなことしかできないけど…!」
 莉音は白目を剥いて向こうの世界に逝きかけた英斗を神の兵士で連れ戻し、ヒールで回復してやった。
「莉音君、化粧をバッチリお願いよ!」
 どうにか復活した英斗は胸にあんまんを仕込み、ぐっと親指を立てる。
「わかったわ、任せて!」
 ちゃんと参考書(雑誌)も持って来た。
 今月のテーマは『キュートなマシュマロチーク』、血の気の失せた顔色を隠す為に下地はしっかり、ファンデはふんわりナチュラルな色味で。
 つけまつげとブラウンのアイラインで清楚系お嬢様メイク、ピーチピンクのリップ、グロスは少しだけ置いて――
「仕上げにバニラの香水ー」
 後は天使の輪が光る美しい黒髪ロングヘアーのウィッグを装着して……はい、完成!
 出番が来る前に、倒れなければ良いけれど。

「ギャップだ!」
 伊藤 辺木(ja9371)は、鏡に映る己の姿に向けて言い放った。
 そう、世の流れはギャップ萌え。
「どうせ男女レベルで逆のカッコするのだ! いっそ根底から全て逆転させる!!」
 外見だけでなく、中身まで。
「今回は地味めな感じのロングドレスとか落ち着いた佇まいで穏やかに決めるぜ!」
 問題は身長190cm向けのロングドレスが存在するのかどうか、だが。
「えいやっさー! ある! ここは学園だ! ある!!」
 念じれば通じる。
 と、怪しげな念を送る辺木の背後から、そっと差し出された純白のロングドレス。
「あった!!」
 これで勝てる。後は笑顔の練習だ。
「ふっふっふ、顔面固めならおまかせあれ! インフィルのポーカーフェイスは伊達じゃない!」
 最高の笑顔を固定すれば、会場の視線は釘付け間違いなし!

「ギア、人界では、囮捜査する時に女装が必須で、これはその訓練だって聞いたから」
 蒸姫 ギア(jb4049)は騙されていた。
 しかし、騙されているとも知らずに真面目に優勝を目指していた。
 なんて健気で純真なのだろう。
 とは言っても、人界の服装、ことに女性物となるとよく分からない。
 わからないから、この世界に来た当時、18世紀に見た貴婦人の服装を参考にしてみた。
 それは、レースやフリル、リボンなどがふんだんに使われた、黒を基調としたドレス。
 ただしスカートの丈は短く、裾もふわふわに膨らんでいる。
 靴は黒の編み上げブーツ、髪は縦ロールの長髪ウィグで、ここにもリボンがあしらわれていた。
 そのスタイルを、現代日本ではゴスロリと呼ぶらしい。
 後はメイクで女性っぽく仕上げれば完璧だと、ギアは真剣に鏡に向かう。
「べっ、別にギア好きでやってるわけじゃないんだからなっ」
 ノリノリに見えたのは、気のせいですか?

 ユグ=ルーインズ(jb4265)は悩んでいた。
 参加規定に「性別:オネェ」の記載はない。ないけれど、多分。
「異性装…アタシは女装でいいのよね? 一応」
 そういう事にして、準備を進める。
 テーマは妖かし狐、和風のパフォーマンスで観客を魅了するのだ。
 紫に金糸で模様が入った華美な着物に袖を通し、狐の耳と尻尾を装着。
 化粧は舞台に映える様に、そして妖艶な狐っぽく見える様に、目尻と口元に強めの紅をさす。
「他の人達のパフォーマンスも楽しみだわ!」

 リンド=エル・ベルンフォーヘン(jb4728)も悩んでいた。
「むぅ…何故俺はこんな所にいるのだろうか?」
 周囲では既に、本気モードにスイッチを入れた男達の熱い戦いが始まっている。
 ならば、自分もそこに加わるのが礼儀というものだろう。
 そう、男の戦いに理由など要らないのだ。
 それに女装は撃退士の嗜み。
「栄冠目指して頑張るのだぞー」
 というわけで。
「女装と言ったら……猫耳、メイド、スク水、魔法少女あたりが定番か。しかし、どれにすれば……」
 迷う。
 しかし、参った時には全部盛れ。
 それがベルンフォーヘン家の家訓……なんて話は聞いた事がない気がするから、今作った。
「……この格好、どう思う?」
 カメラに向かってポーズを取ってみる、猫耳メイドスク水魔法少女、ただし身長188cm体重123kg、外見年齢21歳。
 家訓に従って全部盛った結果がこれだよ!
 いや、い、良いんじゃないかな、うん。
 きっと受けると思うよ、多分、明後日の方向に。

「裏ミスね、面白そうじゃないか」
 ジェンティアン・砂原(jb7192)は、自信満々の様子で楽屋に乗り込んで来た。
「いや、手伝いはいらないよ。どうせなら自分で全部やりたいからね」
 化粧をする習慣は流石にないが、自分の顔に絵を描く要領でやれば良いのだ。
 キャンバスに描く絵も、丁寧な下塗りが作品の出来を左右する。
 化粧だって下地を丁寧に作れば……ほら大丈夫、少しくらい失敗したって、元が良いからね!
 伊達眼鏡は外して、左右で色の違う瞳を強調する様にアイラインを整える。
 口紅はしっとり濡れた感じに仕上げて……
「あ、この先は遠慮してくれるかな?」
 続きは本番でのお楽しみ!

「真剣参加の優勝狙い! やでっ」
 亀山 淳紅(ja2261)は、歌って踊れる本格アイドル路線で決めて来た。
 紺色ブレザーに、赤チェックのミニスカ、お揃いのリボン、黒ストッキングにパンプス。
 髪は柔らかい黒髪のウィッグを着け、骨格を隠す様な形にウェーブのかかったボブに仕立て、左側には音符の髪留めを。
 下地をしっかり作った化粧は勿論、外から見える所は細部まで気を抜かず、爪先も丸く整える。
 仕上げに石鹸の香りがする香水を少量、腰に付けてふんわりと香り立たせた。
 これで完璧。
 しかし、外見を整えただけでは弱肉強食のアイドル界を生き抜く事は出来ない。
 ちょっと見た目が良い程度では、センターに立つ事は許されないのだ。
 声や仕種まで、一分の隙もなく女性になりきること。
 違和感に仕事など、させるものか。

「この日の為に、エステに行って来ました」
 諸肌脱いだ天羽 伊都(jb2199)の上半身はツルピカだった。
 そこにサラシを巻き、中に胸パッドを仕込む。
 敢えて僅かに隆起させる事で、いかにも豊かな胸を晒で締め上げた感じに見せる作戦だ。
「普通に巻くより、却って女性らしく見えるでしょう?」
 それを黄色地に白い縞模様の入った着物で隠す。
 セミロングの髪先を一本結びに結ったところに衣笠を被り、左手には仕込み杖を引っさげれば、女渡世人の出来上がりだ。
 狙うのは、凛とした雰囲気と同時に醸し出される色気の両立。
 果たして、観客の反応は如何に?

「なんでぇ、楽屋で煙草はご遠慮願いますだぁ?」
 目尻を釣り上げたコルアト・アルケーツ(jb5851)は、火を入れかけた煙管を渋々といった調子で懐にしまった。
 本日の彼は、ロヴァランド・アレクサンダー(jb2568)の衣装及びメイク係だ。
 用意したのは、黒地の裾に曼珠沙華の赤い花を咲かせ、銀の刺繍を施した着物に、猩々緋と呼ばれる鮮やかな赤色の帯。
 金の帯飾りにはトンボ玉をあしらい、帯色と合わせた赤い髪飾りは小さな花が房となり、滝の様に流れ落ちている。
「その昔、ちぃとばかし懇意にしてたお嬢さんの、娘さんの孫がやってるってぇ着物の老舗から借りてきたモンさね。粗末に扱いなさんな?」
 髪を結い上げ、化粧を施し、後は出番を待つばかり。
「さぁてと、後は会場でのんびり見物といこうかねぇ」
 何? 会場も禁煙?
「…、……」
 カコーン!
 良い音がして、ロヴァランドの頭に煙管がヒット。
「俺に八つ当たりすんじゃねー!」
「煙吹っかけられるよりゃぁ、マシだろうさ」
 この二人、仲が良いのか悪いのか。

 そして何故か男子の控え室に入り込んでいる、女子一名。
「メイク担当です、問題はないと思いますが」
 そう言った礼野 智美(ja3600)は、周囲を囲む三人の男子よりも素で男らしいと言ったら失礼だろうか。
 そんな彼女も出場者の一人だった。いや、女装男子部門ではなく、男装女子の。
「…強制参加させられたこの三人同様、うちの妹が申し込んでました…やるからには真剣に優勝狙いますけど」
 しかし今は、その「強制参加させられた三人」のメイク担当だ。
「化粧出来るんですね」
 犠牲者その一、恋人の水屋 優多(ja7279)に言われ、智美は「意外か?」と苦笑混じりに答えた。
 その苦笑が、正真正銘の男性である自分達よりも遥かに男前なのが複雑だ。
「…正直…」
「場合によっては『女装』して姉上の護衛などもするからな、一通り化粧の仕方は知っている」
 自分で女装とか言っちゃうし、この人は。
 さて、女顔の優多には薄めのメイクが似合うだろう。
 清楚なイメージを演出するべく、口紅も淡い色で。
 次の犠牲者その二、神谷 託人(jb5589)もやはり女顔なので、同じくメイクは薄く。
 昔は体が弱かったことだし、強い匂いは避けた方が良いだろうか。
「…うちの妹の所為で、本当、皆済まない…」
 顔を作りながら、智美はぽつり。
「…いえ、私の妹も加担していたみたいですし…」
 これは智美と託人、双方の妹が共謀して仕組んだ事らしい。
 しかし、これも女装での囮捜査の練習だと思えば苦にならない……と、思う事にする。
「…妹を危険に晒すよりはマシです…」
 その会話を聞いて、犠牲者その三、礼野 明日夢(jb5590)は納得した。
 そうか、女の子を危険に晒す訳にはいかないから、代わりに男の子が女装する事もあるんだ。
 って言うか、礼野ファミリー及びその周辺の関係者にとっては、それが普通なんだ。
 だから、これは別に恥ずかしい事じゃないんだ。
 恥ずかしい事じゃ……
「でも、女の子用のセーラー服とロングヘアーのカツラはまだ良いけど…」
 下着まで女子用って。
 涙目になった明日夢に、優多が言った。
「アクシデントを考慮しての事ですよ」
 ちらりと見せた優多の下着は、フォーマルなドレスに良く似合う女性物。
 それを見て、明日夢は覚悟を決めた。
 とにかく、やるしかないのだ。



●女子控え室

 女子の控え室にも、カメラは遠慮なく入る。

 月乃宮 恋音(jb1221)は、経理や運営を担当するスタッフとして参加した……筈だった。
「……なのに……どうして私は、こんな格好をさせられているのでしょうかぁ……」
 久遠ヶ原の男子制服に、濃すぎる男前メイク、後ろ髪は一本に纏めている。
 それは、メイクと衣装担当の陰謀だった。
 だって誰も頼みに来てくれないんだもん。
 手持ち無沙汰だから、ちょうど近くにいた恋音を練習台にしてみた。
 その結果がこれだ。
 化粧の出来映えは、誰もが「頼まなくて良かった」と胸を撫で下ろすレベル。
 そして服の方はと言えば。
「うーん、困ったわね」
 衣装担当が頭を悩ませている。
 その豊満すぎる胸は、強化さらしを二重に巻いても自己主張をやめようとはしなかった。
「バストに合わせると上着がブカブカだし、他に合わせるとボタンが留められないし」
 結局、上着の前はワイルドに開けたままで行く事になった。
「……ぇ、あの……行くって、どこにですかぁ……?」
 勿論、コンテストに決まっている。
 直前になって数名の都合が付かなくなった為、裏ミスター部門の出場者が足りないのだ。
「サクラで良いから、お願いね!」

 それは、確かに聞こえた。
 裏ミスターコンテストに参加せよという、熱い期待の声が。
「わたくしに男装が似合う、そう仰られますか…」
 幻聴とか言うな。
 誰も言ってないなんて、そんな筈があるわけない。
 長谷川アレクサンドラみずほ(jb4139)は、男子の制服に颯爽と袖を通した。
 髪を後ろで一纏めにすれば、それだけで変身は完了だ。
 しかし余りに簡単すぎる気が、しないでもない。
 女装男子達の、鬼の様な気合いの入れ方などを小耳に挟んだりすると、特に。
「確かにわたくし背は高い方だとは思いますが、こんなので大丈夫なのでしょうか…」
 172cmあれば、高校生としては充分だろう。
 しかし、やはり素材の良さだけで勝負に出るのは危険すぎるか。
「でしたら、ちょっとした芝居をいたしましょう」
 舞台上のパフォーマンスで勝負だ。
 そうと決まれば……求む、協力者。

 シェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)は、ガチで狙っていた。
 華麗に男装して観客を虜にするのだ。
 それにはまず形からと、長い髪を後ろで結び、ダアトらしく裾の長い黒ローブを着込んだ。
 そこに白の手袋を着け、シルクハットを被ると、何だか手品師と魔法使いがミックスされた様な格好になった。
「男子たるもの化粧は無し? ノンノン、顔もまた衆目を集める大事なポイントですのよ?」
 ファンデーションとアイメイクで、彫りの深いハンサムな男性の顔に近づける。
 しかし残念な事に彼女の身長は146cm、大人の男性に化けるにはシークレットブーツを履いても無理があった。
 おまけに顔つきも大人びているとは言い難い。
 しかし、それならそれで戦い様はある。
 世の中にはショタ萌えというジャンルがあるのだ。
「殿方に変装する事が目的とはいえ、パフォーマンスが女子のそれでは話になりませんわ」
 幸い、彼女には良いお手本となる兄がいた。
 記憶に残る数々の臭い台詞を掘り起こし、気障な仕種を真似て――

 川澄文歌(jb7507)はアイドル部の部長だ。
 それだけに、その気合いの入れ方は半端ではなかった。
「部長として歌も演技も完璧にこなしてみせる」
 まずは、決意の断髪式。
 長い黒髪を、惜しげもなくバッサリと切り落とした。
 化粧はせず、男子の制服を着て、後は演技力だけで勝負だ。
「裏ミス優勝して、アイドルとしての私と部の知名度を上げるよ!」
 その想いは、果たして観客に届くのか――!?



●裏ミスター部門

 そして、いよいよ始まったコンテスト。
 出場は裏ミスが学生証のID順、裏ミスターが逆順だ。
 ただし都合により順番が前後する事もある。
『司会はこの俺! 第一回準ミスみんなのことぶこちゃん☆こと梅ヶ枝寿でお送りしゃす!』
 まずは裏ミスター部門からだ。

『エントリーナンバー1、やんちゃな少年アイドル川澄文歌!』
 声と共にステージに踊り出た文歌は、ライトが回りスモークが焚かれる中、ラップを刻みながら軽快なダンスを披露する。
「ボクの子猫ちゃんたち,PARTYを始めようか!」
 声を普段よりも1オクターブ下げ、少年っぽく聞こえる様に。
 踊りながらワンフレーズを歌い上げると、文歌は間奏の途中で舞台を飛び降り、客席に乱入!
 女性客の間を回りながら歌い続け、甘い台詞を耳元で囁き、その手を取って甲に口付けを。
『いきなり観客を巻き込んでの大胆なパフォーマンスがキター!』
 あちこちから悲鳴の様な歓声が上がる中、文歌は再びステージに戻り、最後の決めポーズ!

 拍手が鳴り止まぬ中、手を振りながら名残惜しそうに舞台の袖へ。
 観客の視界から完全に消えた、その瞬間。
「うう,恥かしかったよぅ…」
 素に戻った文歌は、爆発しそうな心臓を押さえながら控え室に転がり込んだ。
 しかし、のんびり休んでいる暇はない。
 この後すぐに、再び出番があるのだ。

『続いては、イケメンボクサー長谷川アレクサンドラみずほ、恋人と手に手を取っての登場だ!』
 舞台袖から静かに現れたみずほは、恋人役の女性の手を引いていた。
 それは先程の少年アイドル文歌なのだが、衣装を早変わりして長髪のカツラを付けた今、その正体に気付く者は一人もいなかった。
 やがてステージの真ん中に出たみずほは、恋人の肩をそっと引いて抱き寄せる。
 その時。
『リア充撲滅を叫ぶ悲しい男達が現れた!』
 しかし、みずほは慌てず騒がず、恋人を背後に庇ってファイティングポーズ。
「フッ、私の恋人に手を出そうとは愚かな者だ」
 得意のボクシングでゴロツキ共を殴り倒し、ステージの上はあっという間に死屍累々!
「怪我は無いかい? マイハニー」
 そして二人は再び肩を寄せ合いながら、いずこともなく去って行くのでありました。
 めでたしめでたし。

 続いてステージに進み出た魅惑のショタマジシャン・シェリアは、観客性から女性客をチョイス、その手をとって舞台に上げた。
「ボンジュール。マドモアゼル、貴女のような綺麗な女性を見ると胸が痛むよ」
 ショタ心をくすぐるボーイソプラノで歌う様に、かつオーバーアクションで堂々と。
「何故かって? ふふ、綺麗な薔薇には棘がある。僕の心は君という名の美しき薔薇に絡め取られて虜になってしまったのさ」
 思わず悶絶しそうになる程くっさい台詞も、ショタの口から出た瞬間に背伸びした可愛らしさとなって女性客の心を鷲掴みだ!
 最後に、その手を取ってそっと口づけ。
 女性はその場で卒倒し、医務室に運ばれたそうな……。

 次に現れたのは、ライトを浴びて静かに佇む恋音だった。
 彼女は目立ちすぎる胸元を隠す様にしながら、ただ恥ずかしそうに立っていた。
 逃げ出したい衝動と懸命に戦っている様にも見える。
 その健気さが、一部の客に受けた様だ。
 わかった。無理しなくていいよ。良く頑張ったね。
 温かい拍手が会場を包み込んだ。

 大きな花束を手に現れた智美は、普段と殆ど変わらなかった。
 こっそり光纏して闘気を解放すると、花束が一瞬で小さくバラける。
 まるで手品の様だが、元々小さな花束を大きく見える様に纏めて持っていたのだ。
 智美は笑顔と共に客席の女性や出番を終えた仲間達に向かってそれを投げた。
 狙い違わず飛んで行く小さな花束。
 全てを投げ終えた智美は一礼すると、照明の落とされた舞台の闇に沈んでいった。



●裏ミス部門

「うちやったら、やっぱ歌やんねー♪」
 アップテンポのPOPSに乗せて現れたのは、目指せ本格派・亀山淳紅!
 まるでステージに線が引いてあるかの様に真っ直ぐに歩き、膝は内向き、足先は60度以上開かない様に。
 口角は常に上げ、語尾を柔らかく上げ気味に、少し伸ばして抑揚は大きく。
「みんなー、いくよー!」
 爪先に力を入れて、音を立てすぎない様に軽やかにステップを踏みつつ、最初の音を出す。
 アルトを軸に、メラニー法の応用で女性の声に聞こえる様に、マイクに入る吐息は細く高めに。
 でも、一番大事なのは楽しく聴いて貰う事!
『これは見事だ! 女性よりも女性らしい、完璧なパフォーマンス!』
 悔しいが、司会のことぶこも認めるしかない。
 こいつはスゲェ。

『続いては病棟に咲く白き清純、若杉英斗!』
「がんばってねー♪」
 莉音がかけてくれた癒しの光が、ふんわりキラキラその身体を取り巻く。
「英子です。今日は恥ずかしいけど、一所懸命がんばります!」
 白のワンピースに綺麗な花束を持ち、清純をあざとくアピール。
 そして清純なヒロインは病弱なのがお約束。
「う……っ」
 英子は倒れた。
 白い胸元を真っ赤な血で染めて。
 フェイクではない、本物だ。
 ……イキロ。

(そりゃ結婚式依頼でも私がウェディングドレス着ましたし囮捜査で女装もよくやりますけど)
 溜息と共に歩み出した優多はしかし、にっこり笑って舞台で一礼。
 清楚なドレスにフォーマル用パンプス、髪は敢えてそのままに飾りを付けず。
(これは依頼これは依頼…)
 心の中で呪文の様に唱えつつ、笑顔をキープ。

 続いては、敢えて音楽も演出も消した舞台にゆっくりと登場した大柄美女、辺木。
 淑やかに一礼、静かに顔を上げる。
 そこには鏡の前で作り上げた最高に穏やかな微笑が貼り付いていた。
 そのまま、しめやかに退場。
 シンプルに、厳かに――だがそれは、普段の彼とは真逆。
 これぞギャップ萌え!
「…くぅあ! 異様に精神にクる!」
 袖に引っ込んだ途端、素に戻った辺木は頭を掻きむしった。
「だがやりきった! 後はお祭り騒ぎだー! 皆に混じって俺も騒ぐぞー!」
 観客席に飛び込んで行く。
 メイクも落とさず、ドレスのままで。

「私、生国は関東です」
 舞台に上がった伊都は、紙吹雪の中で着物の片肌を脱いだ。
 真っ白なサラシが目に飛び込んで来る。
 目力を込め、動作は緩やかにしっとりと。
「渡世、縁持つ親はありません。当時、草薙さんご一家にお世話いただき、旅中にまかりあります。姓名の儀、天羽伊都。渡世上、下総小政と発します。昨今の駆け出しです」
 口上を述べ、次第に光量が落ちる照明と共にフェードアウト。

 続いては一転、ゴスロリ嬢がパラソルをさして登場だ。
 舞台の中央でクルクルとパラソルを回し、華麗に腰を折る。
 そのまま黙っていれば、高得点が狙えたかもしれない。
 だが、ツンデレ蒸気式陰陽師はその本領を存分に発揮してしまった。
「潜入訓練だから、仕方なくなんだからなっ!」
 ……ちーん。

 和風の舞曲が流れる中、舞台の照明が落とされる。
 闇に沈んだ舞台の壁から滲み出る様に、物質透過で現れたユグの周囲に次々と狐火が灯った。
 妖かし狐は怪しげな笑みを湛えながら、狐火と共に幽玄に舞う。
 やがて周囲を取り巻く狐火がひとつ、またひとつと消え……最後のひとつが消える前に、静かに一礼。
 再びの薄闇、狐は壁の中に溶けて消える。
 その様子を、観客はまさに狐につままれた面持ちで見入っていた。

『さあ、次は一転、猫耳メイドスク水魔法少女の登場だ!』
 殺る気満々にしか見えない猫のポーズで舞台に飛び出したリンドは、参戦した以上は勝つべしと、一生懸命に可愛い女装男子をアピールしている!
「ご、ご奉仕するがおにゃー!!」
 風魔法が暴発した様に見えて、実はステージ脇に設置した業務用扇風機が頑張った!
 スカートが捲り上がるサービスカットに男性客は狂喜乱舞、してない。
 次はお客さんを巻き込んで、たい焼きゲームだ!
「たい焼きを両側から食べていって、最後にはチューするがおにゃー♪」
 観客は逃げた。
 潮が引く様に、一斉にステージから遠ざかる。
 空回る意気込み、しかしリンドは気にしない、気付かない。
「恥ずかしがらなくても良いがおにゃー!」
 彼女のサービス精神は止まらなかった。

 託人は舞台の中央でにこやかに一礼した後、光纏のヴェールを纏う。
 それは彼の心の色。
 今は戸惑いを映す淡い紫が、清楚なドレス姿を包んでいた。

 続いての明日夢は、笑顔で舞台に上がった。
 色物で賞は取りたくないと思いつつも、囮捜査の訓練だと言われればマジカルステッキを手にポーズを決める。
「皆、よろしくーっ」
 ドレス姿の男の娘。
 まだ幼い故に化粧はせず、淡い色のリップクリームを塗っただけだが……可愛い。
 これはこれで、かなりの需要がありそうだ。

「こういう楽しそうな事は、思い切り乗らなくちゃね♪」
 背中が開いた赤のフラメンコドレスを着たジェンティアンは、颯爽と舞台に飛び出した。
 アップに結い上げた髪で強調された、うなじが眩しい。
「皆、楽しんでる?」
 客席にウィンクを投げ、簡単な自己紹介を済ませると、フラメンコの音楽に乗って踊り出す。
 ドレスの裾を翻し、ステップを踏み、時に流し目で微笑み……ただし、残念な事に踊りに関しては素人同然。
 観客も恐らく素人だから、適当にそれらしく踊れば誤魔化せそうな気はするが。
 しかし、それはフェアじゃない。勝負は正々堂々と!
 聞け、天使の歌声!
 妖艶に情熱的に、そして華やかに踊りながら歌う。
 最後は観客も巻き込んで――
「「「オーレ!」」」

『さあ、いよいよ最後の出演者だ! ロヴァランド・アレクサンダー、彼はどんなパフォーマンスを魅せてくれるのか!?』
 司会がそう紹介した途端、会場の全ての照明が落とされた。
 舞台ばかりでなく、客席も。
 暗幕が引かれた会場は、たちまち闇に包まれる。
 ――しゃらん。
 どこかで小さな鈴の音が響いた。
 それは、ロヴァランドの髪飾りが揺れる音。
 音を頼りに顔を上げると、空中にほんのりと浮かび上がる人影が見えた。
 ふわり、動き出す。
 同時にスポットライトがその姿を照らした。
 客席の後方から舞台に向かって、朱と金銀の花吹雪を散らしながら、静かに凛と進む。
 音と光が消えた世界に、小さな鈴の音と和装の天使だけが存在を許されているかの様に。
 やがて舞台に舞い降りた天使は、静かに言葉を紡いだ。
「美の花も、笑いの花も、この舞台に咲いた花は全てここにいる皆が咲かせたモンだ」
 出演者も、裏方も、観客も。誰一人欠けても、この祭は成り立たない。
 その言葉と同時に、会場全体に光が戻る。
「来いよ、お前ら全員ミスターミスだ、舞台のカーテンコールと行こうぜ!」
 出演者全員を舞台に呼んだ。

「おぉっし、騒ぐぞー!」
 真っ先に応えたのは、辺木だ。
 ドレス姿で大股に舞台へ上がる。
 それに続いて出演者達が、次々と上がって来た。
「止めても無駄よ、あたしは行くわ!」
 まだ英子になりきっている瀕死の英斗も、莉音の肩を借りて壇上へ。
 淳紅と文歌のアイドル組が音頭を取って、皆で一緒に歌って踊る。
「勝敗はさておき楽しもうぜ、コルも来いよ!」
 ロヴァランドに呼ばれて、コルアトも面倒臭そうに舞台に上がった。
(女の子のお誘いなら喜んで受けるんだがねぇ)
 やがては客席も巻き込んで、もう何が何だか――

 しかし、祭は楽しければ良いのだ。
 結果がどうあれ、心から楽しんだ者、皆が優勝だ。

 とは言っても……
 やはり順位は付けねばなるまい。
 皆、その為に一生懸命頑張ったのだから。



●結果発表

 結果は観客の投票で決まる。
 観客はそれぞれ好みも違うし、また時の運という事もある。
 だから、この結果だけが全てではないのだが――

『では、まずは投票総数の上位九名を発表しゃす!』
 何故にそんな半端な数なのかと言えば、MVPが九人までという事で……つまりはメタ的な都合だ。
『ID順に……まずはその高い歌唱力と女装の本気度で観客を魅了した、亀山淳紅!』
 次に、何故か梅ヶ枝寿。
 司会者に票が入るというのも珍しいが、やはり「キャラ薄いヤツは潰す」という意気込みの故か。
 続いて命懸けのパフォーマンスが観客の涙を誘った若杉英斗。
 最後の盛り上げで会場の心をひとつにしたロヴァランド・アレクサンダー。
 観客のショタ心を鷲掴みにしたシェリア・ロウ・ド・ロンド。
 妖艶な狐が和を愛する大人の心を惹き付けたユグ=ルーインズ。
 強烈な個性で存在をアピールしまくったリンド=エル・ベルンフォーヘン。
 歌と踊りで魅せてくれたジェンティアン・砂原。
 元気なパフォーマンスで客席を大いに沸かせた川澄文歌。
『以上の九名から、男女それぞれに最も得票が多かった出場者が優勝となります!』
 ドラムが響き、スポットライトがステージを縦横に走る。
 その光が照らし出したのは――

『決定! 第一回裏ミス久遠ヶ原は……亀山淳紅!』
 ひときわ大きな拍手が沸き起こる。
『そして裏ミスターは、シェリア・ロウ・ド・ロンド!!』
 惜しくも入賞を逃した上位陣にはパフォーマンス賞を。
『ではここで優勝者の談話を……え、時間がない? 中継終了?』
 そんな!
 インタビューくらい、させてくれたって――!!


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: 歌謡い・亀山 淳紅(ja2261)
 哀の戦士・梅ヶ枝 寿(ja2303)
 ブレイブハート・若杉 英斗(ja4230)
 その絆を取り繋ぐもの・ロヴァランド・アレクサンダー(jb2568)
 絆は距離を超えて・シェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)
 オネェ系堕天使・ユグ=ルーインズ(jb4265)
 誇りの龍魔・リンド=エル・ベルンフォーヘン(jb4728)
 ついに本気出した・砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)
 外交官ママドル・水無瀬 文歌(jb7507)
重体: −
面白かった!:23人

立てば芍薬座れば牡丹・
水城 要(ja0355)

大学部3年28組 男 ルインズブレイド
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
哀の戦士・
梅ヶ枝 寿(ja2303)

卒業 男 阿修羅
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
闇に差す光輝・
松永 聖(ja4988)

大学部4年231組 女 阿修羅
夜の帳をほどく先・
紫ノ宮莉音(ja6473)

大学部1年1組 男 アストラルヴァンガード
希望の守り人・
水屋 優多(ja7279)

大学部2年5組 男 ダアト
しあわせの立役者・
伊藤 辺木(ja9371)

高等部2年1組 男 インフィルトレイター
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
黒焔の牙爪・
天羽 伊都(jb2199)

大学部1年128組 男 ルインズブレイド
その絆を取り繋ぐもの・
ロヴァランド・アレクサンダー(jb2568)

大学部8年132組 男 ディバインナイト
アド褌ティの勇士@夢・
影山・狐雀(jb2742)

高等部1年7組 男 陰陽師
絆は距離を超えて・
シェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)

大学部2年6組 女 ダアト
ツンデレ刑事・
蒸姫 ギア(jb4049)

大学部2年152組 男 陰陽師
勇気を示す背中・
長谷川アレクサンドラみずほ(jb4139)

大学部4年7組 女 阿修羅
オネェ系堕天使・
ユグ=ルーインズ(jb4265)

卒業 男 ディバインナイト
誇りの龍魔・
リンド=エル・ベルンフォーヘン(jb4728)

大学部5年292組 男 ルインズブレイド
撃退士・
神谷 託人(jb5589)

大学部2年16組 男 アストラルヴァンガード
リコのトモダチ・
礼野 明日夢(jb5590)

小等部6年3組 男 インフィルトレイター
『魂刃』百鬼夜行・
コルアト・アルケーツ(jb5851)

大学部5年82組 男 陰陽師
撃退士・
ロジー・ビィ(jb6232)

大学部8年6組 女 ルインズブレイド
ついに本気出した・
砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)

卒業 男 アストラルヴァンガード
外交官ママドル・
水無瀬 文歌(jb7507)

卒業 女 陰陽師
優しさに潜む影・
ルティス・バルト(jb7567)

大学部6年118組 男 アストラルヴァンガード