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マスター:STANZA
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2014/12/15


みんなの思い出



オープニング



 文化祭の季節は終わった。
 しかし季節や空気を読まず、例え大規模な戦闘が行われている最中だろうと、毎日の様にどこかしらでお祭り騒ぎが起こる。それがここ、久遠ヶ原学園だ。



「んー、裏ミス&ミスターコンは去年やったからなー」
 お祭り大好き有志一同が、小さな会議室で額を寄せ合っている。
 議題は今年の裏文化祭、その出し物についてだ。
「毎年同じってのも安定感があって良いんだけどさ」
 それに、連続優勝を狙う者や、今年こそはとリベンジを狙う者もいるかもしれない。
 今年はまだかなー、なんて声も、ちらほら聞こえた気がする。
 しかし、常に新しい事にチャレンジし続け、最新の流行を作り続けるの不屈の集団。
 それこそが、我ら久遠ヶ原学園裏文化祭実行委員会なのだ。
「そんなモットー、いつ決めたん?」
「今」
「つか俺らって久遠ヶ原学園裏文化祭実行委員会だったんだ?」
「それも今決めた」
 わりと適当かつその場のノリで突き進むのも、久遠ヶ原学園裏文化祭実行委員会の持ち味だ。

 というわけで。
「今年は何か違った事やりたいなー」
 ただし女装とか男の娘とか、そっち方面の要素はそのままに。
 だって久遠ヶ原だもの。
「そう言えばさ」
 メンバーのひとりが言った。
「こないだTVの海外ニュースで見たんだけど」
 確かアメリカだったか、そこらへんの西洋のどこか。
「女装した男達がハイヒールで爆走する大会があるらしいぜ?」

 そ れ だ !!

 他のメンバーが一斉に立ち上がる。
「詳しく聞かせろ、詳しく!」
「いや、俺も流して見てただけだから、あんまりよく覚えてないんだけど……」

 多分、こんな感じ。
 町じゅうに仮装した人々が溢れるハロウィンの夜。
 幹線道路を通行止めにした、五百メートルほどの区間。
 そこを、女性物の衣装に身を包んだ男達が、ハイヒールで走る。
 衣装は女性物なら何でも構わないが、足元はハイヒール一択。
 彼等、いや彼女達が走り抜けた後には、大量の折れたヒールや、踵が取れたまま脱ぎ捨てられた靴の残骸、或いは踏まれた犠牲者が死屍累々……

「それは、なんだか……ものすごいな」
 こう、文字で説明されると、今ひとつ楽しさが伝わらない気もするが。

 慣れないヒールを履いた参加者達はきっと、歩くのにも苦労することだろう。
 なのに、それで走れと言うのだ。
 しかもドレスやバニースーツや、或いは潔く下着のみといった格好で。

 履き慣れている女性達でさえ、ヒールで走るのは大変だろう。
 慣れていなければ転ぶのはほぼ確実、その姿を見た見物人は腹を抱えて笑い転げるに違いない。
 それを免れても、足の痛みからは逃れられないだろう。
 恥を忍び、痛みに耐え、それでも彼女達は走るのだ。
 誰に頼まれた訳でもなく、報酬が出る訳でもないのに。

 ただ、己がそうしたいから。
 何かの魂に火が点いてしまったから。

 浪漫だと、思わないかい?





 そんなわけで――

 第一回、久遠ヶ原ドレスアップハイヒール走選手権の開催が決定した。


 参加資格は特になし。
 この際だから年齢は勿論、性別も不問だ。
 生物学上の男性は女装が望ましいが、強制ではない。
 女性は自由だが、ギャラリーを楽しませるなら何か「狙った格好」が良いだろう。

 男女とも、足元はハイヒール一択だ。
 しかも所謂ピンヒールと呼ばれる、踵が細く高いタイプ。
 ピンヒールであれば、パンプスでもブーツでも、他の何か変わったタイプの靴でも構わない。

 そして走る。
 500mを一気に駆け抜ける。
 転んでも、ヒールが折れても、靴が脱げても、ひたすら走る。
 それだけ。

 しかし、ただそれだけのシンプルなものだからこそ、個々のセンスが試されるのだ。
 刹那にも等しい時間の中に全てを凝縮し、魅せる為に。
 速さは重要ではない。
 懸命に走り、華麗に転び、不死鳥の様に立ち上がり、傷付きながらもゴールを目指す。
 その美しい姿こそが人々に感動を――

 あー、なんだかよくわかんなくなってきた、ね。
 とにかく、ヒール履いて皆で走ろうぜ、一緒にバカやろうぜ、って、そういう事。


 では、参加者諸君。
 健闘を祈る!



リプレイ本文

●控え室から既にカオスだった件

 このレースは速さを競うものではない。
 とは言え、レースであるからには速い方が良い。
 というわけで、只野黒子(ja0049)は自分の靴に細工を施していた。
 ヒールが折れないように――ではない。
 その逆だ。
「ヒールが折れたまま走ってはいけないというルールはない様ですし」
 それなら早々に折ってしまった方が速力向上になる。
 後は靴に画鋲が入れられる可能性を危惧し、靴下の中に鉄の中敷きを差し込んでおく。
 誰か入れ知恵が必要なら吹き込んで差し上げますよ?

「樹殿、なにやら足腰を鍛える徒競走があるらしいでござるよ!」
 淡雪(jb9211)は嬉々として橘 樹(jb3833)の背中を押す。
 その情報は結果的には多分間違ってはいないだろうが、重要な情報が色々と欠落していた。
 が、その実態を知っても樹は動じない、寧ろ歓迎どんと来い。
「ふ…わしの本気を見せる時がきたようだの!(かっ」
 今までにも何度か見せている気もするが、それはそれ。
「なかなか奇抜な拷問具、もとい靴でござるな。おお、樹殿、この衣装を着るとよさそうでござるよ! 風の抵抗が少なそうでござる!」
 そう言って淡雪が見せたのは、隠すべき部分以外を紐で編み上げたぴっちぴちの黒ボンテージ。
 確かに風の抵抗は少ないだろうが、その分蔵倫様の抵抗が激しそうだ!
 視覚的にアウトな気がするし、ここは丁重にお断りした方が良いだろう。
「というか淡雪殿はどこでその知識を得たのかの(まがお」
「イカンでござるか。したらば、この、まるごときのこ、衣装で行くでござるよ!」
 あ、はぐらかされた。
 そして新たに勧められた、何かが1UPしそうなキノコの着ぐるみは流石の安定感。
 突き出た足は白タイツ、足元は赤のピンヒールだ。
「やはりこれに限るの。ほむ、淡雪殿はエリンギかの! 似合っているであるよ!」
「面倒故、拙者のエリンギから出る足は生足で良いでござるよな」
 足イタイと辛いらしいのでシメジっぽい靴下(どんな)を履いて!
「そして拙者、初パンプスでござる!」
 控え室を出て、颯爽と歩き出――

 めきょ。

「これは何という拷問でござるか!?」
「淡雪殿おおお大丈夫かのおおお」
 それを支えようとした樹も巻き込み、一緒に転がるきのことえりんぎ。
「ゴールが遠いの…」
 それどころか、スタートラインさえ遠かった。

「老いたりとはいえまだまだ若人には負けませぬぞ(キラーン」
 ヘルマン・S・ウォルター(jb5517)は、背筋を伸ばしてひっそりと佇んでいた。
「可愛い孫世代達もおりますな」
 好々爺の如き笑みを浮かべる。
「これは写真撮影が楽しみでございます楽しみでございます」
 大事な事は二度言うもの。
 そして大事な情報は二度見するもの。
 しかしそれでも、抜け落ちる事はある。
「…おや、ハイヒール…」
 神妙な顔で周囲を見る。
「…おや、女装…」
 神妙な以下略。
 だが、この道一筋六百年。いや、そろそろ七百年になるだろうか。
「ふ。執事たるもの、この程度出来なくて如何しますか!」
 という訳で、老いを感じさせないMUKI☆MUKIバディを包むのは銀ラメチャイナドレス!
 ギリギリまで切り込んだスリットは、見せる為ではない、走る為だ。多分。
 見せる為ではないが、パンティラインに配慮して勿論パンツはTバック!
「この勝負、頂きましたぞ!」

「…竜胆兄が好みそうなイベントですよね」
「うん、何て言うか、お馬鹿な企画だよねぇ」
 参加者達を遠い目で見つめる樒 和紗(jb6970)に、砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)は嬉しそうに答える。
「だがそういうヤツが 大 好 き だ(キリッ」
「それで、何故俺が引っ張り出されているのでしょうか?」
「ん? メイクとか手伝って貰おうかなーと思ってさ♪」
「俺もメイクに慣れているという訳ではありませんよ」
 寧ろ舞台メイク慣れしている彼の方が上手い気がする。
「故に、自分でやりなさい」
「はーい」
 うん、良いの良いの、引っ張り出す為の口実だから…って、これは内緒ね。
「俺は髪でも巻いていますよ」
 降ろした金髪をくるくる巻いて、ロングヴェールを被り、フィッシュテールの白いウェディングドレスを身に纏い、ピンヒールは白のパンプスだ。
「僕の美脚を見るが良い」
 はい、長身金髪の無駄にゴージャスな花嫁が完成しました。

 パウリーネ(jb8709)は鏡の前に立った自分を見て――思わず目を背ける。
「魔女の衣装があったから着てみたけど、想像以上に恥ずかしいな」
 ちょっと露出が多すぎやしませんか。
 ここはオバケシーツを上から被って全てを隠しませう、そうしませう。
「…ハロウィンの使い回し? はて?」
 これなら顔も隠せるし、汚い手も使い放題――なんて、思ってますよ?
 顔を隠さなくてもやるけどね!
 目的は徹底的な妨害、行動も徹底的な妨害。
 両者が完全に一致した、実に美しい状態である。
 故に賞はいらない、他人の評価も必要ない。
 そこには意味さえ存在しない。
「混沌に塗れた、全く幸福な地獄絵図を完成させたいだけだよ」
 さぁ、走ろう走ろう。

「…ヒールか、小さいな」
 野襖 信男(jb8776)は市販のハイヒールを見る。じっと見る。
 それは彼の体重を支えるには余りに脆く、儚げに見えた。
「要はピンヒールがあれば何でも良いんだろう?」
 だったら、普段の靴にヒールを刺せば良いのだ。
 そうして象が履いても、いや、信男が履いても壊れない、特注の超頑丈なハイヒールが出来上がった。
「…女装、か」
 ふむ。
 ワンピースの胸元にコサージュをあしらい、その上からはフリフリエプロン、下はスパッツを穿けばアクシデントに見舞われても問題ない。
 つけまにティアラに耳飾り、これでどこから見ても完璧な、完璧な…何かだ。
 ガッツンガッツンと足音も豪快にスタート地点へと歩いて行く信男。
 それを目にした観衆は――
「…顔色が悪いぞ、大丈夫か?」
 彼の女装が余りに完璧すぎたのか。
 その為に感極まって呼吸さえ忘れたが故に青ざめているのか。
 ならばマインドケアで安らかな心を取り戻すが良い。
 落ち着いたら改めて、この姿をとくと見るが良い。
「…何か問題でもあるか?」
 遠慮は要らんぞ?


●スタート地点は更にカオスでした

『人類史上最強のハイヒールとは一体何か?』
『それは俺自身がハイヒールになることだ…』
 というわけで。
「あたい知ってる! 大きいのは正義だって!」
 どーん!
 雪室 チルル(ja0220)が現れた!
 チルルはハイヒールの着ぐるみを着ている!
「どう、大きいでしょ!」
 はい、すごく…大きいです。
 恐らく人類史上最大のハイヒールだろう。
 そこからチルルの頭と手足だけが突き出ていた。
 参加するからには狙うは最強、そして大きければ大きいほど強い――という発想から行き着いた、着ぐるみ作戦である。
 勿論、自前の足にはちゃんとヒールを装備している。
「ダブルハイヒールで、きっと強さも二倍よ!」
 根拠はないけど、そんな気がする!

 亀山 淳紅(ja2261)は、最初から女子だった。
 どのへんの最初かと言われれば、多分生まれる前から――そう言われても違和感はない。
 フレアのミニスカに黒タイツ、長髪のウィッグ。
 足元は身長が低くても似合う5cmヒール、爪先部分のフィット感と可愛さ重視の、足首をベルトで固定するタイプだ。
「ジュンコちゃんでっす☆」
 スタートを前に、長い髪をひとつにくくる。
 それはきっと、本気のサインだった。

「智美も出れば良かったですのに」
 プリンセスドレスにドレスに身を包んだ水屋 優多(ja7279)は、半ば諦めの表情で恋人を見る。
 しかし彼女――いや、この場合は彼と呼ぶべきか――礼野 智美(ja3600)は首を振った。
 智美の場合、男装がノーマルな状態である。
 別に男装で出場しても構わないし、いっそ開き直って「女装」でも良かった気もするが。
 しかし誰が出場するかを決めるジャンケンで、優多が負けてしまったのだから仕方がない。
 結果的に最も女装が似合う男が選ばれたのだから、それはそれで結果オーライだ。
 足首にはリボンを巻いて、ドレスの下はレースたっぷりのガーターベルト。透け感がとてもセクシーなそれは、勿論女性用だ。
 何もそこまで、と抵抗はしたのだが…ドレスなら裾を持って走るだろうと言われれば仰る通りごもっともで。
 メイクにも既に慣れ、立ち姿も堂に入っている。
「でも女装自体は慣れてますが、流石にピンヒールは履いた事ないですよ?」
「だよなぁ」
 それに体力勝負のクラスでもないし、怪我でもしなければ良いのだが。
 しかし折角、部活の皆でお金を出し合って買ったピンヒールだ。
「出るからには、最後までちゃんと走りますよ、ヒールが折れようが靴が脱げようが笑顔で」
「とにかく、無理はするなよ。救急箱は持って来たけど、もしそれ以上の怪我なんかしたら…」
「大丈夫ですよ」
 にっこり笑う優多に、智美は「優多は優しいから」と苦笑い。
「じゃ、ゴールで待ってるから」
 そう言って、智美は部員達と共に沿道の人混みに紛れていった。

「よっしゃあ、今回は女装してハイヒールを履いて全力疾走すればいいんですね!」
 袋井 雅人(jb1469)は、雅子ちゃんだった。
 恋人の月乃宮 恋音(jb1221)と色違いのチャイナドレスは雅子が紺、恋音が白。
 いずれも金糸で豪華な刺繍が施してある。
 恋音の足元は真っ白な編み上げブーツ式のピンヒールだ。
「恋音、私達のチャイナパワーとラブラブっぷりをみんなにしっかり見て貰いましょう!」
 その言葉に、腕を組んだ恋音はこくりと頷く。
 たったそれだけのアクションで、胸元がポロリと零れそうだった。
 そんな状態だから、背中が大きく開いたセクシーなデザインになるのは仕方がない。
 胸をホールドする為には、他に作りようがなかったのだ――それでも、無駄な努力だった気がしないでもないけれど。
 一応、胸にさらしは巻いているけれど、それも無d(以下略

「私はいつも通り、普通の格好で出るよ!」
 草薙 タマモ(jb4234)は、普段着と呼ぶには露出が多すぎる気がしないでもない白のセパレートに、二の腕まで隠れる長手袋、そして黒のニーハイ。
 そこに、今日はブーツの代わりにハイヒールだ。
「仮装はどうしようかなー? と思ってたんだけど知り合いの男の子達が『いつもの恰好でいいよ!』っていうから」
 仮装じゃないよ?
 仮装じゃないんだよ?
「ホントにこの服でよかったのかなぁ…」
 でも多分、浮いてないから問題なし!

「オネェだからハイヒールには慣れてる──って思うじゃない?」
 ユグ=ルーインズ(jb4265)は足首を軽く捻ってみたりしながら、ヒールの感触を確かめていた。
「普段パンプスだから実は全然慣れてないのよね」
 なんでって――
「貴方、2mに限りなく近いオネェを見たい?」
 え、見たいの?
 それは…ちょっと考えとくわ。
「ま、そこはともかくこの場で女装は合法よね、うん」
 薄紫のロングのベアドレスを身に纏い、肩にはファーでゴツさを軽減…軽減、うん。
「ちょっと、そこ。何で視線を逸らすのかしら?」
 まあ見てらっしゃい。
 勝負はこれからよ!

「今日の俺は猛烈ペンギンだ。そしてハイヒールだぜー」
 ラファル A ユーティライネン(jb4620)は、お祭りごとが割と苦手だった。
 だが相棒との賭けに負けたのだから仕方ない。
 という訳で、罰ゲームでこんな変な大会に出る羽目になり、いささか困惑気味――だったのは会場入りするまでの事。
 いざとなればノリノリである。
 スタイルはペンギンの着ぐるみにハイヒール。
「頭おかしいかもしれないが、まじだぜ。モフモフだぜ。めんたまぐるぐるだぜ」
 へーいカノジョ、見てる?

「ここに来て一年…女装を嫌がっていたのが昨日のことのようだよ!」
 爽やかにやや遠い目で語る九鬼 龍磨(jb8028)は、もう女装なんか怖くない。
 真紅と金モールのチャイナドレス、エレガント&ゴージャスな龍の刺繍が目に眩しいぞ!
 人はそれを「三倍早いチャイナ」と呼ぶとか呼ばないとか。
 メイクはナチュラルかつ京劇風ってどんな感じになるのか良くわからないけれど、何となくわかる気もする。
 そして――
「無論、チャイナには素足だ!」
 無駄毛もバッチリ処理してあるよ!
 ヒールの中敷きにも気を使ってるから、多少の衝撃はものともしない、筈!

「雪子が一番ハイヒールをうまく使えるんだ!」
 パイロットスーツに身を包み、ヘルメットを被った玉置 雪子(jb8344)は、手にしたロボフィギュアを天高く掲げる。
 ハイヒールは自前の物を使うんですわ? お?
「自分で管理してるのだ、細工なんてやらせはせん! やらせはせんぞぉ!」
 しかしこのパイロットスーツ、体のラインがアレだよね。
 ぼんきゅっぼんなら良いけれど。
 oi misu おい その哀れむ視線はやめろください 紀伊店のか――

「文化祭は参加しそこねたからな」
 武田 誠二(jb8759)はナースである。
 白ナース服に白ストッキング、ガーターベルトに足元は勿論ピンヒール。
 なお下着はトランクスの模様、しかも縞パン。
 そして初心者丸出しの残念メイク。
「楽しそうだったのでつい勢いで参加した後悔はしていない(きりり」
 参加するからには全力で挑む、その証拠にいつもの伊達眼鏡は外して来た。
 眼鏡というクッションを失った残念メイクのストレートなインパクトがギャラリーのハートにダイレクトアタックだぜ!

「ギャラリーがいるのなら、楽しませるのが僕の仕事だ!」
 久遠ヶ原学園第三演劇部部長の意地と自棄をもって、咲魔 聡一(jb9491)は魔法少女に変身した。
 謎空間の演出と共にキラキラのエフェクトがその身体を包む中、魔法少女のコスチュームが装着される。
 ミニスカとニーハイソックスからのぞく絶対領域は無駄に扇情的、スカートの下にはドロワーズ。
 パンツじゃないから恥ずかしくないし、さらに男性用下着を履いてるので転んでも安心だ。
 頭には三つ編ツインテのウィッグを、胸にはパッドを仕込めばほら、違和感さようなら!
「花と大地の魔法少女、マジカルサトリン! 私の行く手を邪魔する者は、その首スパッと刎ね・ちゃう・ぞッ☆」
 きらーん!

 そして、多くの猛者達の間に埋もれる様にひっそりと、それがいた。
 ころころぽっちゃり系の茶色い柴犬である。
 中身は築田多紀(jb9792)、この日の為に(ではないかもしれないが)毎日の様に園内を走り、足腰を鍛えていたのだ。
 その成果が今、試される――と言う割にはヒールに細工とかしてあるけどね。
 足元は一見普通のピンヒールだが、その実は車輪が仕込まれたローラーシューズなのだ。
「だが、このぽっちゃり具合ならピンヒールの細工も見抜かれまい」
 きっと皆、ぽっちゃり体型に目が行く筈だ。
「狙うは勝利のみ。同じ柴犬好きには悪いがな」
 おっと、抱き付いたりするなよ?
 コイツに触ると怪我するぜ?


●レースが始まったらカオスなんてもんじゃなかったね

「宣誓…」
 コーラ瓶の着ぐるみに赤いハイヒール、緑のマフラーをなびかせた比那風 莉月(jb8381)の選手宣誓と共に、いよいよ競技の開始だ。
「スポーツマンシップにのっとり、正々堂々カオスの限りを尽くすことを誓うぞ…」
 そして黒いコートに黒い眼帯、上から下まで黒ずくめの狩霧 遥(jb6848)が実況席に着いてマイクを握る。
 あ、別に実況担当は仮装とかしなくても良いんですけどね?
「私服です」
 それは、失礼しました。

『それでは、これより第一回久遠ヶ原ドレスアップハイヒール走選手権を開催致します』
 スタートの直前、会場は水を打った様に静まりかえる。
 空砲の合図と共に走者一斉にスタート!
『各選手、不安定な足元にも関わらず、果敢にタフに飛び出します!』

「こういうのは…恥ずかしがったら負けだ…!(カッ」
 誠二は開き直って堂々と全力ダッシュ!
 だが隣の老紳士も負けてはいない。
 ヘルマンはMAXまで切り込んだスリットを、更に引き裂く勢いで足を踏み出した。
 何故か皺の無い褐色筋肉太股を豪快に晒す程度の全力疾走!
「重心のかけ方一つでピンヒールでも爆走できるというものです!」
 負けじと追いすがる誠二、足の圧力に負けたスカートが衣を裂くような悲鳴を上げる、と言うか実際に裂けている!
 丸見えの縞パン、色気も何もない!
 だが、その程度のインパクトでは隣の老紳士に勝てる気がしなかった。
「ならばせめてスピードだけでも!」
「おや、この私に挑戦なさいますか」
 よろしい、ならば受けて立とう。
 ヘルマンは足に絡み付く衣装を潔くたくし上げ、腰に巻き付けた。
 褐色の太股は勿論、Tバックの尻もぴっちぴちだ!
「さあ、私の前からどかないと穴増やしますぞ!」
 だがその後ろから猛烈に追い上げる者がいた。
「雪子、いきま〜す!」
 scroll.exeで氷のレールを作り、その上を滑る雪子。
「飛行スキルも透過スキルも使ってないですしおすし」
 目を逸らすが、フルフェイスのメットは元々視界が悪かった。
 そこで更に視線を逸らすと、どんな事になるか。
 どーん!
 壁にぶつかった。
 いや、壁だと思ったそれは――

「…ふん、やはり歩きにくいな」
 スタートと同時にダッシュした信男は、ほぼ同時に派手にこけた。
 転んでは立ち上がる。何度も、何度でも。
 そして気付いた。
「壁が倒れるのは基礎がなってないからだ」
 つまり、ヒールを地面に突き刺して歩けば問題ない。
 ごすっ!
 がすっ!
 地面にヒールを打ち込むように、と言うか刺さってますよね、ピッケルの如く。
「勝利は貰った、な」
 勿論、雪子の体当たりを喰らってもビクともしない。
 それどころか、ぶち当たった雪子のヒールが折れた!
「ひどいわ、パパにも折られた事ないのに!」
 降りかかる火の粉、いや立ち塞がる壁を、雪子はエアロバーストで吹き飛ばそうとする。
「悲しいけどこれ妨害なのよね」
 だが、壁は不動スキルがなくても不動だった。

「やるからには、何かしら賞を取りたいよね」
 龍磨はシバルリーを使いながら一気にダッシュ、と思ったら!
「えっ、動けない!?」
「ごめんね、暫くじっとしてて貰うよ…僕もだけど」
 呪縛陣は自縛陣だったと、ジェンティアンが乾いた笑いを浮かべる。
 その隙に、呪縛を逃れたラファルは颯爽と走り出した――つもりだが、実際はのたのた、のたのたとしか走れない。
 当たり前だね、ペンギンだもの。しかもハイヒールだもの。
 だがラファルペンギンには奥の手があった。
 スライデング腹滑走からの、磁場形成!
「摩擦ゼロの高速走行で逃げ切るぜ!」
 いや、逃げるだけでは面白くない、ここは先行した者達に体当たりなどぶちかましながら!

 黒子は最初から全力疾走、最初の一歩で早くもヒールが折れたが、それも計算の内。
 不動の姿勢で踏ん張り、転倒を防ぐと共に姿勢を制御、そのまま二歩目を踏み出した。
 途端にもう片方もパッキリと折れる!
「これでヒールを気にせず走れますね」
 ピンヒールもヒールが折れればただのぺったんパンプス、黒子はダッシュでゴールを目指す! が!
「ま、待ってくださーい!」
 後ろから必死の形相で追いかけて来る者がいた。
「履きなれてないから、なんだかフラフラします〜」
 レース参加者ではない様だが…?
「こ、壊れたヒールで走るのは、危険です、から! 新品と、交換させて頂きます!」
 そう、彼女――華子=マーヴェリック(jc0898)は壊れたハイヒールを新品と交換するヒール交換所の責任者。
「走るのは苦手な方なので、皆さんが快適に走れるようにお手伝いをします!(フンッ!」
 と言うわけでヤル気満々、キラキラとした目で新品を差し出されれば、断るのは至難の業だ。
「ありがとう、ございます」
「どういたしまして! 頑張って下さいね!」
 にこやかに手を振る華子に見送られ、再び走り出した黒子は――
 グキッ!
 あ、これ捻挫かな。

「なにこれ? 走りづらーい! 楽しーい!」
 タマモは誰かに勝とうという意識もなく、ただ単純にハイヒールで走る事を楽しんでいた。
 天使の微笑でニコニコしながらテクテク走る。
 慣れて来ればスキップも混ぜて、転んでも「えへへっ」と笑って立ち上がり、手を振りながらまた走り出す。
「お祭りだもんね、楽しまなきゃ!」
 その認識は微妙に間違っている様な、そうでもない様な。
「あのひとの恰好おもしろーい!」
 なんだろ、キノコかな?

 そのきのこペア、樹と淡雪は開始早々余裕で転倒。
「樹殿、大丈夫でござるか!?」
 一緒に転がったエリンギ淡雪は、逆さまになってじたばたしている。
「わしは大丈夫だの、それより淡雪殿の方が…」
 全然大丈夫ではなさそうだ。
 早く元に戻してやろうと立ち上がりかけた、いつきのこだったが。
 ぴこんっ!
 誰かに踏まれた。
 起き上がろうとした所を、頭から。
 ぴこん、ぴこん、ぴこん。
 何度も踏まれるのは、その色と形のせいだろうか。
 しかしキノコというものはタテ方向の衝撃には弱いのだ。
 つまり、避けやすい。
 ぱっくり開いた着ぐるみの裂け目から――
「ぬおおおわしのきのこがあああ!」
『いいえ、それはキノコ柄の褌ですね』
 良かった、セーフだ。
 いつきのこはよろよろ立ち上がろうとするが、慣れないヒールで足はぷるぷる膝はガクガク。
 だが、それでも!
 立て! 立ってよ! 今立たなくちゃ、何にもならないんだ!
「ぬおおぉぉぉぉっ」
 立った!
 立った立った、樹が立った!
『いいえ、クラ…きのこです。きのこが立ちました!』
 セーフですよ、ね?

 しかし、彼等の運もそこまでだった。
 突然の業火がきのこ達を包む!
『パウリーネ選手のファイアワークスです!』
 こんがりと焼かれたきのこを置き去りに、パウリーネは走る。
 二人三脚の如くぴったりと寄り添い、手を繋いで走る百合ップル、恋音と雅人にターゲットロックオン!
「恋音、大丈夫ですか? きつい様なら僕がお姫様抱っこで走りますよ?」
「…はい、なんとか…頑張りますぅ…」
 慣れない上に大きな胸が揺れるせいで、バランスが取りにくい事この上もない。
 しかし転びそうになっても雅人がしっかり支えてくれるから安心だ――と思うでしょ?
「六六六帝【舞羅刹】」
 パウリーネが三個一組の魔導式爆弾を投げ付けると、そこから飛び出した影の刃が無差別に舞い上がる。
 それは恋音の胸に巻かれたさらしを切り裂き、おっぱいがポロリと!
『無差別攻撃の筈が、何故か恋音選手の胸元だけにヒットしていた様にも見えましたが、気のせいでしょうか! それにしてもパウリーネ選手、何故これほどまでの妨害を…』
「理由は無い。ただ掻き乱したいだけだ」
 もっとも、この百合ップルはラキスケを喜んでいる様にしか見えないが。
 標的を間違えたか。

「みんなすごいわね! でもあたいが最強だって事を証明して見せるわ!」
 チルルは前方に向けていきなり氷砲『ブリザードキャノン』をぶっ放した。
 強引に開けた道を、巨大ハイヒールが突っ走る。
 先頭集団に追い付いたチルル、しかしそこに呪縛を解いた龍磨が追いすがった。
「もみ合ってこけろー!」
 発煙手榴弾を投擲、足止めを狙うが天魔生徒には効き目が薄い!
「やぁね、ちょっと何するのよ!」
 仁王立ちする巨大オネェ、オイタする子には忍法「胡蝶」でオシオキよ!
「さ、楽しんでいきましょ!」
 オネェは走る。
 しかし、ただ皆と同じように走っても全然目立た…美しくないじゃない?
「そ・こ・で☆」
 天使の微笑を振り撒きながらワンダーウィングを翻し、ダンスを使って魅せつつ移動よ!
「これなら転ぶ確率をくず鉄発生率と同じくらいまで下げられるかも知れな――」
 ぐきっ!
「いったァい!」

「楽しければそれでよし…」
 莉月は走る。頑張って走る。
「ヒールとは…走りづらいものだな…」
 しかもコーラ瓶は視界が悪い。
 何かを踏んづけて転んだ。
「だれだ、こんなところに焼いたキノコを置いたのは…滑っただろう…」
 起き上がろうとした、その時。
「落ちろ、蚊トンボ!」
 雪子がエアロバーストをどーん!
 ふわりと浮いたコーラ瓶は、そのままコロコロ転がって、前方を走る者達を薙ぎ倒して行った。
「のぉおおおおお?!」
 予期せぬ轢き逃げアタックに走者達は逃げ惑う。
 そこに駆け込んだ魔法少女は、逃げ損なって轢かれた者を踏みつけてコーラ瓶に接近。
「助けてくれ…」
 救助を求めるコーラ瓶、しかし!
 魔法少女は転がる瓶に飛び乗った!
「マジカル☆滅多刺しー♪」
 瓶を転がしながら大鎌を振り回す魔法少女の、向かう所に敵はない――と思いきや。
 がしっ!
 巨大なハイヒールが瓶を踏んづけて止めた!
「助かったぞ…」
 いや待てコーラ瓶、喜ぶのはまだ早い。
「あたいが最強!」
『あれは氷剣ルーラ・オブ・アイスストーム、氷の突剣が全てを凍らせます!』
 しかし、それに対抗するかの様に弾ける火花はパウリーネのファイアワークスだ!
 そこに龍磨がショットガンによる駄津撃ちを叩き込む!
 辺りはすっかり戦場と化していた。

 その頃、周囲のカオスなど何処吹く風、ジェンティアンは全力疾走で――コースを外れた。
「楽しんで行こうじゃない♪」
 そして和服姿で応援の和紗を掻っ攫い、お姫様抱っこで走る!
「竜胆兄レースは…って、花嫁がギャラリーを浚うとか馬鹿ですか!?」
「花嫁が強奪したらダメだって誰が決めた!」
「決まってなくても普通ないでしょ女装男に公衆の面前でとか恥ずかしい…!」
「こらこら、暴れたら転ぶってばー」
 そんなドジは踏まないけどね!
 そして強者達が互いに潰し合う中、見事にゴールイン…って表現で良いのだろうか、この場合。

 もう一組、両腕でポロリを隠した(余り隠れていない気もするけれど)恋音と、それをお姫様抱っこした雅人の百合ップルもゴールイン。
 まさかの上位入賞に、人目も憚らずチュッチュしまくる二人、ついでに胸を――あ、これ以上は放送出来ませんか、そうですか。

「走るの遅くても参加する事に意義があるんですよね」
 マイペースで走りきった優多を出迎えた智美は、コートを着せてお姫様抱っこで応援席に。
「これ以上慣れてない靴で歩く必要ないって、足痛めてないかも気になるし」
 優多には魔法瓶に入れた熱い紅茶を手渡して、怪我の有無を確認する。
 うん、靴擦れ意外は大丈夫そうだ。

「皆さん、頑張ってくださ〜い♪」
 ハイヒール交換所で華子が声援を送る。
 ヒールの交換よりも靴擦れ用の絆創膏の方が出番が多かった気がするけれど、皆の役に立っている事には変わりない。
 終了まであと少し、自分もヒールのままで頑張ろう。
 え、誰かの忘れ物? あの人の?
「わかりました、追いかけて届けて来ますね!」

 さあ、これで三連続の姫抱っこゴールイン、他に続くカップルはいませんか?

「…おや、期待されて…」
 ならば応えようと、ヘルマンは最後まで喰らい付いて来たナース誠二をひょいと抱き上げ、二人一緒にゴールイン!
「ふ。この雄姿。最愛のあの方にもお見せしたかった(キリリ」

 ジュンコちゃんは華麗なステップでギャラリーに愛想をふりまきながら走る。
 ハイヒールも慣れたもので、安定感は抜群だった。
 沿道の声援に手を振り返し、ウインクしたり、可愛らしく――しかし、ぶりっこになりすぎないように。
 膝を曲げず、モデルウォークを参考に腰を使ってリズムに乗って。
「脚を美しく見せるんが、この靴の大きな魅力やろ?」
 しかし惜しい。
『淳紅選手、女装が板に付きすぎています! 違和感がまるで仕事をしていません!』
 と言うか女子ですよね。
 女子が普通に女子の格好をしてるだけですよね。
 え、違う?
 れっきとした男性? しかも二十歳目前?
 あ、本当だ。
 ジュンコちゃん、恐ろしい子…!
 その足元をかすめて走る、茶色いもふもふ。
「小さいからって油断してると追い抜くからね」
 それは柴犬の着ぐるみを着てひたすら滑る、もとい滑るように走る多紀の姿だった。
 他の選手達の足元を抜け、避けたコースが沿道に近すぎて観客の柴犬スキーに抱き付かれそうになりながらも、一心にゴールを目指す。
「小さいからって舐めてかかると泣きを見るぞ」
 ハイヒールなら足元は弱い、もふもふアタックで崩しちゃれ!
 足を取られたジュンコちゃん、しかし転んでもスカートと顔は死守するべし!
「きゃっ」
 だって女の子だもん☆
 スカートを抑えつつギャラリー(特に男子)を見て、恥ずかしくて爆発しそうな顔と小さな声で――
「…見た?」
 正直に言って良いのよ?

「…勝てば宴だな」
 信男は走る…と言うか、歩く。
 一歩一歩、勝利を信じて疑わず、しっかりとヒールを路面に突き刺しながら。
 そしてゴールの瞬間、彼は誰よりも輝いていた――星の輝きで。
「…なぜ目を背ける?」

「酔った…」
 続いてフラフラになったコーラ瓶が文字通りに転がり込む。
 そして最後は――
「ハァハァ…これ、忘れ物、です〜♪」
 ぱたり。
 参加者じゃ、なかったね。


●実況担当、失踪

 放送ブースのマイクの下に、一枚の書き置きがあった。
『この格好寒いので帰ります』
 途中から実況が入らなくなったと思ったら、なるほどそういう事でしたか。

 実況担当も消えた事だし、尺の都合もあるし、表彰式は割愛しても良いですか?
 ダメと言われてもジスウ様がお許し下さらないので、ね。
 着順には関わりなく、観客に多大なるインパクトを与えた皆様にはMVPを差し上げております。

 あ、差し上げる予定だった賞金は、全て穴の開いた道路の補修に使わせて頂きますので――



「バカ騒ぎにバカが参加すると…こうなるのさ…」
 最後、パウリーネが紫煙と共に吐き出した一言が全てを物語っていた…かもしれない?


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: 伝説の撃退士・雪室 チルル(ja0220)
 大祭神乳神様・月乃宮 恋音(jb1221)
 ラブコメ仮面・袋井 雅人(jb1469)
 きのこ憑き・橘 樹(jb3833)
 永遠を貴方に・ヘルマン・S・ウォルター(jb5517)
 光至ル瑞獣・和紗・S・ルフトハイト(jb6970)
 ローリングボトルダー・比那風 莉月(jb8381)
 ダチョウと語らう・野襖 信男(jb8776)
 そして時は動き出す・咲魔 聡一(jb9491)
重体: −
面白かった!:11人

新世界への扉・
只野黒子(ja0049)

高等部1年1組 女 ルインズブレイド
伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
希望の守り人・
水屋 優多(ja7279)

大学部2年5組 男 ダアト
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
きのこ憑き・
橘 樹(jb3833)

卒業 男 陰陽師
タマモン・
草薙 タマモ(jb4234)

大学部3年6組 女 陰陽師
オネェ系堕天使・
ユグ=ルーインズ(jb4265)

卒業 男 ディバインナイト
ペンギン帽子の・
ラファル A ユーティライネン(jb4620)

卒業 女 鬼道忍軍
永遠を貴方に・
ヘルマン・S・ウォルター(jb5517)

大学部8年29組 男 ルインズブレイド
眼帯の下は常闇(自称)・
狩霧 遥/彼方(jb6848)

大学部2年56組 女 ルインズブレイド
光至ル瑞獣・
和紗・S・ルフトハイト(jb6970)

大学部3年4組 女 インフィルトレイター
ついに本気出した・
砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)

卒業 男 アストラルヴァンガード
圧し折れぬ者・
九鬼 龍磨(jb8028)

卒業 男 ディバインナイト
氷結系の意地・
玉置 雪子(jb8344)

中等部1年2組 女 アカシックレコーダー:タイプB
ローリングボトルダー・
比那風 莉月(jb8381)

大学部4年292組 男 ディバインナイト
大切な思い出を紡ぐ・
パウリーネ(jb8709)

卒業 女 ナイトウォーカー
撃退士・
武田 誠二(jb8759)

大学部7年118組 男 陰陽師
ダチョウと語らう・
野襖 信男(jb8776)

大学部3年215組 男 アストラルヴァンガード
撃退士・
淡雪(jb9211)

大学部5年203組 女 バハムートテイマー
そして時は動き出す・
咲魔 聡一(jb9491)

大学部2年4組 男 アカシックレコーダー:タイプB
学園長FC終身名誉会員・
築田多紀(jb9792)

小等部5年1組 女 ダアト
その愛は確かなもの・
華子=マーヴェリック(jc0898)

卒業 女 アストラルヴァンガード