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マスター:清水裕
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
形態:
参加人数:50人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2012/07/04


みんなの思い出



オープニング

●夏に向けて
 6月、それは梅雨の季節。
 窓の外を見れば雨模様が大半。
 しかし同時に、紫陽花が咲きカタツムリが動き回る季節。
 だけどそれが過ぎれば夏が始まる。
 学生の夏、それは青春であり人生で少ない夏。
 水着を着て海を泳ぎ、浴衣を着て夏祭りを楽しんだり、そんな楽しみな夏。
 だからだろう、斡旋所の掲示板にそんな依頼が舞い込んできたのは……。

●水着モデルのご案内
 掲示板の中央に1枚異様な依頼があった。
『夏の新作水着モデル募集のご案内(男女問わず)』
 毎日戦いに明け暮れ、時たま遊んだりする撃退士たちは変な物を見る表情をしていた。
 運良く丁度通り掛った小日向 向日葵(jz0063) に依頼を聞いてみた。
「あら、どうしたの? ……確かその依頼は大型スポーツ店の人が持ってきた依頼よ。普通に水着を選んでそれを着て、特設ステージで着用した水着を披露してほしいそうよ」
 どうやら夏の先取りと広告塔となってほしいようだ。
 きっとファッションショーの水着版といった所だろう。
 だからだろう、報酬がいつもよりも少し多めになっているのは……それとも、何かポロリ的なことが起きたときの慰謝料と言う意味も込められたりするのだろうか?
「書かれているとおり、男性女性は問わないのとお揃いとかも良いみたい。水着の方は夏の新作をその日のためにお店が用意してくれるから、考えてみたらどうかしら?」
 そう向日葵は言うと、仕事に戻ろうと……。
 なんとなく誰かが問いかけてみた。
「小日向は参加するのか?」
「そうね、面白そうだし折角だから参加しようかしら。水着は皆に任せてみるわ」
 今度こそそう言って向日葵は立ち去った。
 ……どう見ても弄られフラグ確定ですね。


リプレイ本文

●歓迎、水着モデル
 当日、大型スポーツ店へと水着参加者は訪れた。
 受付を通し、新作水着が置かれている場所へと移動を始めながら、途中で大きな特設ステージが見えた。
 準備が終えたらあそこで披露するのだろう。
 そのステージを通り、裏に廻ると2つのブースに場所が区切られていた。
 簡易に設けられた壁には男性と女性の控え室が分かるように表示がされており、スタッフもそう説明していた。
 そして、その先には色んな種類、色んな色の水着がハンガーに掛けられていた。ちなみにその奥には黒地に赤字で文字が書かれた暖簾があるスペースがあったりもした。
 きっとアレが、キワモノゲテモノスペースだ。
「しばらくしたら開催しますので、準備が終わったら着替えて控え室で待っていてください」
 そうスタッフは言うと、男性陣を隣の控え室へと案内し始めた。
 広めの控え室の壁の周囲には試着用のブースが用意されており、そこで選んだ水着を試着するのだろう。
 そう考えながら、隣の控え室に向かい始める男性陣を見ると……。
「ん? 何故わたくしはこちらに着いて行ってはいけないのかね?」
 迷わず男性側の控え室に入ろうとした蘇芳 更紗(ja8374)が女性スタッフに抑えられ、女性側へと連れ戻された。
 こうして水着選びは始まった。

●着用、夏の新作
(「ま、当然ながらエロカッコよく。だな」)
 自分が好きな色である黒で好みの水着を探そうと狗月 暁良(ja8545)はハンガーに掛けられた水着を1つ1つ取りながらチェックしていく。
 しかし女性である自分の考えだけでは上手く決まらない。
 そう思ったのか周囲に誰か居ないかと見渡してみると、仁良井 叶伊(ja0618)と佐倉 哲平(ja0650)がそれぞれ黒を基調とした水着を探しているのを見つけた。
「お前達、これとこれ、どっちの水着が良いと思うか?」
 暁良が2人に見せた水着は、どちらも黒を基調とした水着であり
 どちらもビキニであったが、派手すぎる物と地味な物に分かれていた。
「……あんたが着たいと思ったのを選べば良いと思うぞ」
「私達も意見も良いのですが、あなたが着たいと思った物を選べばいいですよ。折角の水着モデルですから」
「ふむ、そうか。ま、ファッションショーだから盛り上げていかねぇとな……ありがとな」
 2人に礼を言って暁良はもう少し水着を厳選し始めた。

「メジャーはどこでしょう……?」
 一足先に試着用のブースに入り込んだリゼット・エトワール(ja6638)は、上着を脱いで周囲をキョロキョロしていた。
 どうやら、水着を選ぶ前にバストサイズを測ろうとしているようだ。
 しかしメジャーが見つからない、更にそんな彼女の背後に迫りくる者が居た……。
「りぜっちはお胸の大きさが気になるのかー」
 言葉と共に、リゼットの背後から腕が回され捕獲されてしまった。
「きゃっ? し、しきみさんですか……物音立てずに入らないでくださいよ」
「うにー、ごめんごめんー。お詫びにボクが測ってあげるー」
 間伸びた声と共に鬼燈 しきみ(ja3040)はそう言って、ゆっくりと立ち上がり――リゼットが隠していた胸を両手で覆った。
 瞬間、リゼットの体は強張った。そんな事はお構い無しにしきみは優しく胸に手ブラをしてバストサイズをチェック中。
「うぇーい、りぜっちのお胸は何カップー?」
「ひあっ!? ビ、Bですっ!」
 きっと効果音があったりしたらプニョンプニョンという効果音が聞こえている事だろう。
 しばらくして、手ブラは解除され精神的にショックを受けたリゼットはその場に座り込んだ。
 そんな彼女に向け、しきみは……親指を上げた。
「うぇーい、りぜっちおめでとぅー。BじゃなくてCだよー……ん、どうしたー?」
「ひあああぁ〜〜っ」
 静かになっているリゼットに対し、しきみが屈んで問い掛けた瞬間。彼女は悲鳴を上げて半泣きとなった。
 きっと、屈んだ時に自分のEカップが揺れてCカップの彼女に精神的ショックを与えてしまったのだろう……そんな間違った考えを抱くのだった。

 ぽふんぽふん、と可愛らしい音を立てながら大谷 知夏(ja0041)は水着を探していた。
 しかしお目当ての水着は見つからない……。
「こんな時はスタッフに頼めば良いっすよね! すんませーん!」
 大きな声でスタッフを呼び出すと知夏は探している水着の注文をした。
 もちろん、スタッフには怪訝な顔をされた……しかし、彼女は可愛さをアピールしたいのだ。
 ……何の可愛さだって?
 ステージに上がってからのお楽しみ★

「水着モデルって初めてだけど……大丈夫かな?」
 不安になりながら雪室 チルル(ja0220)は呟く。
 しかし、不安を抱いてはいけない! 頭を振り、迷いを捨てるとチルルは水着選びを開始する。
 水の抵抗を防ぐために自分に体にフィットする水色のワンピース水着を選びとり、考え始めた。
(「これをどう『改良』していけば……」)
「ねえ、あなた。依頼で水着が必要な場合どの様な機能が欲しいでしょうか?」
 不意に横から声を掛けられ、振り向くと御堂・玲獅(ja0388)が立っていた。
 その手に持っているワンピース水着を見た瞬間、チルルは悟った。
 同じように玲獅もチルルが考えている事に気づいたらしく……微笑んだ。
「良かったら、一緒に考えましょう」
「はいっ!」

「勢いで参加したんですが……水着恥ずかしい、ですね……でも頑張りますっ」
 小さくガッツポーズをしながら、伊那 璃音(ja0686)は水着選びを始める。
 この辺りの水着はどうやら清純派な水着を中心に置いているようだ。
「うーん、色んな水着があると悩んじゃいますね……色々着てみたいです」
 ワンピース、ビキニ、タンキニといった水着がハンガーに掛かっているのを佐藤 七佳(ja0030)は悩みながら見ていく。
 同じように高峰 彩香(ja5000)が色んな水着を見ていく。
「新作がタダで着れるのは嬉しいよね。ついでに、良さそうなの探してみよっと」
 鼻歌交じりに彼女は水着を取ると近くに置かれた鏡を使い自分に似合うかどうかを見ていく。
 女の子だからだろう、その姿はなんだかすごく楽しそうに見えた。
 ここには好みの水着が無かったのか、黒瓜 ソラ(ja4311)は別の場所へと歩いていく。
 心の中で少し恥ずかしい思いがあるのだろう。
「モデルとか恥ずかしいですけど……まぁ、これも経験です! 折角だから、全力で参加ですよぅ!」
 開き直り、ソラはパタパタとお目当ての水着を探す旅に出るのだった。

「はい、はい……というわけです。ですからお友達を連れてぜひ」
 スペースの隅でカタリナ(ja5119)が携帯を使い、何処かへと電話をしていた。
「カタリナやっと見つけたっ。何処行ってたの? 早く水着を選びましょうよ」
「あ、見つかってしまいました。よろしくお願いしますね、それでは」
 菊開 すみれ(ja6392)が近づくと、カタリナは早口で電話の相手にそう言うと通話を終了した。
 そんな彼女に怪訝な表情ですみれは見る。
「いったい誰と話してたの? あ、もしかして……」
「ちが――あ、は……はい、そうです。ですから気合を入れて水着を選びましょうっ」
 すみれはカタリナの電話相手は彼氏だと勘違いしていたが、本当は違っているのだった。
 それから2人はセクシー系の水着が置かれた場所で水着を選び始めた。
 すみれは当初カタリナが着る物を選ぶのだと思っていた。しかし……。
「これ、ちょっと派手過ぎませんか……?」
「せっかくモデルです、思い切ってみませんか? ほら、パレオもありますし」
 どうやら、すみれのセクシー系水着を選んでいたようだった。
 顔を紅くして抵抗するが、カタリナの説得に根負けし、すみれはその水着を選択した。
 だが、彼女もただでは倒れない。先ほどカタリナが恥ずかしいと言って戻した水着を取り出した。
「私も着ますから、カタリナもこれを着てよねっ」
「う……少し露出が多いですが……頑張りましょう」

「やっぱり、髪を切っておけば良かったな〜……」
 鏡に映る自分の容姿に星杜 焔(ja5378)は溜息を吐く。
 髪を切りに行くのは行こう行こうと思っていても何時の間にかズルズルと伸びてしまうものだ。
(「しかも最近だと一部に女子扱いを受けてるしな〜……この辺で体格を見せ付けて幻想をぶち壊してやらねば!」)
 どうやら着痩せする体格の上に、少し伸びすぎた髪が女子のように思われてしまうようだ。
 男子だから、キャー可愛い。よりも、やだっ、何この人……素敵っ。と言われたいのだろう。
「素敵な水着ばかりで何を着るか迷いますね!」
 その近くでは田中 匡弘(ja6801)が水着を探し歩いていた。
 1つ1つ水着を取る度にアフロはもさもさと揺れていく。
 そんな彼の頭からは微かに音楽が聞こえるのはきっと気のせいだろう。

「美とは、大衆に見られてこそより輝くというものよ」
「うむ、貴様分かっているではないか」
 両腕を組み、尊大にザラーム・シャムス・カダル(ja7518)が言うとそれを聞いていたフィオナ・ボールドウィン(ja2611)が肯定し、頷く。
「ほう……お主、よく分かっておるのう」
「貴様もな、どうじゃ我と貴様。美しさというものを見せ付けてやろうではないか」
「面白い、その提案受けようではないか」
 こうして、2人の王様は手を組んだのだった。

(「そういうシーズンになったからね〜〜、去年までとは違い今年からは超攻撃的にいくよ〜〜!」)
 殆ど紐、極めて紐、そんな感じの水着ばかりが並んでいる場所で要 忍(ja7795)は水着を探す。
 その近くのきわどいビキニ類が置かれている水着の周囲では峰谷恵(ja0699)が水着を見繕っていた。
 どちらもセクシーを通り越してエロい系統の水着を見繕っているようだった。
 故意なハプニングを期待するべきなのだろうか……?

「幼児体系とかーいうな! これでも大学生のお姉さんなんだぞ!」
 もう少し小さい水着は無いかとスタッフに問い掛けると、子供用水着は向こうですと言われ……ルーナ(ja7989)は激怒した。
 年齢は大学生なのだが、見た目はどう見ても中学生だったりするからそう見られても仕方ないだろう。
「子供って言った奴らにお姉さんのびゅーてぃふぉーな姿を見せてあげるんだから!」
 ぷんぷんと怒りながら、ルーナは着れる水着を探し始めた。
 近くでは嵯峨野 楓(ja8257)が眼鏡を光らせながら水着をチェックしていく。
(「去年は同人イベント忙しくて着なかったし丁度いいよね!」)
 選ぼうとしているのはタンキニのようだが、タンクトップとビキニを用意されている柄ではなく、別の水着を掛け合わせようとしているようだ。
 色んな色の水着を鏡の前で合わせながら楓は自身に似合う水着を探そうとする。
 そんな時、1人の幼女が楓と衝突し互いに吹き飛んだ。ぅゎ、ょぅじょつぉぃ。
「あわわ、おねえたん。ごめんなさいです」
 舌足らずな声と共に幼女は頭を下げ謝る。
 この幼女は唐沢 完子(ja8347)の代理と言われて参加した子だった。
「大丈夫だよ。えっと……」
「アリスはアリスなのです♪」
「アリスちゃんね。私は平気だよ、だから気にしないでね」
 そう言って楓は立ち上がると、水着選びを再開するのだった。

「向日葵さん、この水着なんてどうですか?」
「あら、可愛いわね。お任せするわ」
「こ、これなんて……」
 向日葵の水着を選ぼうと櫟 諏訪(ja1215)が色んな水着を見せていくが、向日葵は表情を変えずに淡々と言うだけなので好みの柄なのかどうなのか少し不安になってしまう。
 そんな時、沙 月子(ja1773)が近づき1つの水着を差し出してきた。
「向日葵さん、この水着はどうですか? 文字通り向日葵の造花の付いた可愛いビキニです」
「あら、良いわね」
 向日葵がそう言うと、他の人が薦めてきたらそれを着てもらおうと考えていた諏訪は口を開く。
「うん、これなら向日葵さんにも似合いますよ。それでどうですか?」
「そうね、それじゃあ……こっちにするわ」
 向日葵はビキニに付いた造花を一輪外すと、諏訪の選んだ水着を取るのだった。

 かくして水着選びは終了し、着替え終わった頃に水着ショーは開催される事となった。

●披露、ステージの華
「はうー、ファッションショーって人が大勢集まるのだなー……」
 ドキドキしながら鈴蘭(ja5235)がステージ袖で客席を見る。
 立ち席だが観客は大勢居り、男性の比率は馬鹿みたいに多いが女性も居た。
 どうやら女性達は新作水着を目当てに考えているのだろう。
 で、男性達はというと……殆どの方々がカメラを持っていた。
 どうやらモデル達を心のカメラで撮影すると同時に実際に撮影も行おうとしているようだ。
 そんな時、特設ステージ周辺の明かりが一気に落ち、BGMが流れ始めた。
『お待たせしました。これより、2012年夏の新作水着ショーを開催致します』
 司会者の台詞と共に、観客達の歓声がステージに響き渡った。

 ライトアップと共にステージへと3人の水着美女が現れる。
 天風 静流(ja0373)とファティナ・V・アイゼンブルク(ja0454)と神月 熾弦(ja0358)だ。
 長い黒髪を一本結びにした静流が黒いI型のモノキニ姿で先頭を歩く。
 背が高くスレンダーな静流の体にモノキニはフィットし、明かりに照らされ黒髪を照らす。
 少し感覚を取った後ろでは熾弦が上品に歩く。
 ライトに照らされ月のように輝く銀髪に白を基調としたワンピース水着が、彼女の美しい体を包み込んでいた。
 歩く度に腰に巻いた水色のパレオは揺れ、その下の美脚を隠していた。
 その隣では、ファティナが緊張気味に歩いている。
 どうやら大人のようなスタイルの2人の素敵さが原因のようだ。
(「けど、見劣りしないよう頑張らないと……っ」)
 だけど、水着を隠すかのようにファティナはパーカーを着ていた。
 そしてステージの前に辿り着くと、3人のアピールは始まった。
 まず最初に静流がアピールを始め、背筋を伸ばし堂々と歩き出す。
(「一緒なんて恐れ多いとか言われたけど、大丈夫かな?」)
 誘った時にファティナに言われた言葉を思い出し、少し不安になるが静流はそれを飲み込むように胸を張る。
 歩く度にカメラのシャッター音が響き渡り、先頭に辿り着くとアウルの光を含んだ風が吹き、結んだ髪を靡かせた。
 熾弦の演出だろうが、元々顔立ちの整った静流の顔が光で輝いて見えた。
 それを直視した者達の動きは止まり、観客の視線は静流へと注がれた。
 気づいたのか、静流は微かに微笑みを向けると体を翻して2人の元へと戻る。
「ありがとう、神月君。ファティナ君、次は頼んだよ」
「えと、は……はいっ、頑張りますっ」
 静流の言葉にファティナは緊張しながら前へと歩こうと――。
「っと、その前に邪魔なパーカーは取っていくんだ」
「きゃ!? と、取ります。自分で取りますからーっ」
 背後から静流に脱がされそうになるパーカーを必死に抑えると、ファティナはそう言いながら前へと歩き出した。
 歩くと共にファティナはパーカーを脱ぎ、自身の肌を周囲に曝け出した。
 白い肌に這える様にネイビーカラーのビキニ姿のファティナへと周囲の視線が突き刺さる。
 突き刺さるような視線に恥ずかしさがいっぱいとなり、手を振る事しか出来ず笑顔が出来ているかが不安だった。
 しかし、歩いていると不意に自分の周囲を雪の結晶が包み込んでいるのに気づいた。
「シヅルさん……、ありがとうございます」
 感謝しながら、ファティナが先頭へと立つと自らの手に淡い光球を作り出した。
 その姿はまるで雪女のようであり、不思議な光景だった。
 そして作り出した光球をステージの上へと放り投げると共にクルリと回転し、キャッチすると笑顔でポーズをとった。
(「う、うわぁぁぁ、恥ずかしいですっ!」)
 そして、そんな彼女を最前列でカメラを持った戸次 隆道(ja0550)が撮影をしていた。
 全身タイプの競泳水着を着た隆道とファティナの目と目が合った。
 瞬間、驚愕の表情を浮かべ彼女は隆道を見た。叫び声を上げなかったのは良かっただろう。
 隆道としては叫び声を上げたら珍しい物が撮れたと笑ったりするのだろう……。
 歓声が響き渡る中、ファティナは急いで2人の元に戻ると、パーカーを羽織り熾弦の肩を叩いた。
 それに応じるように熾弦が前へと優雅に進んでいく。その度に胸元のリボンは揺れる。
 それ以外も揺れ、近くの観客は興奮ながらに口笛を吹くが本人は気づかずにほんわかと歩いていく。
「3人の中で最後となりましたが、本日はよろしくお願いします」
 聞こえるかは分からないが、そう言って熾弦はパレオをドレスの裾に見立てそれを広げながらお辞儀をする。
 少し場違いなポーズだったが、熾弦の仕草はまるでステージが舞踏会の会場であるような錯覚を抱かせるほどだった。
 そんな彼女達の写真を撮影しながら、隆道は応えるようにして軽く会釈をするのだった。

 3人が去っていくと共にスタッフがカートを引き、ある物を持ってきた。
 ウェディングケーキだ、しかし見れば分かるが発泡スチロールで作った偽物だ。
 直後、結婚式に流れる曲が流れステージへと九条 穂積(ja0026)が姿を現した。
 純白のビキニに、豪奢なフリル層が付いたパレオを巻き、ヒールの高い純白のミュール。
 いつもは纏めている黒髪は下ろされヴェールで顔を隠し、ブーケを持って現れた。
 その姿はまるで純白の花嫁のようであり、ケーキまでの行進をしているようだった。
 結婚に憧れる女性達は羨ましそうに歩いていくのを見つめる。
 そして、ケーキの前へと辿り着くとブーケを客席へと投げ、同時に隠し持っていた紅い三角の大剣を抜き出した。
「浮気したら絶対に許さへんで?」
 シャリシャリという音と共に振り下ろした大剣はケーキを真っ二つにした。
 花嫁は清楚可憐であると同時に、物騒でなければならないのだろう。

 ショータイムの音楽が鳴り、ライトが紫色に変わるとともに知夏がステージ上へと上がってきた。
 その水着は、真紅のセクシーでキワドイビキニ。
 ちょっと動いただけでいけない所がばっちり見えちゃう少ない面積。
 しかし知夏は走るステージ上を走り回る! それにスキップだってしちゃうぞっ。
 元気に跳ね回り、前転してビキニがめくれちゃったりして、知夏のすべてが曝け出されてしまう!
「よーっし、ここで最後の決めポーズっす!」
 胸を強調し、前屈みにした体を観客達に向ける。いけない、見えちゃう! 見えちゃうよぉ!!
 だけど、それは知夏が素肌に着ていたら、だろうが本当のところ知夏は、水着と地肌の間に……ウサギさんを着ていた。
 とっても可愛らしいウサギさんの着ぐるみを。
 結果、女性客からは可愛いという声が聞こえるのだった。

「宮子、いきわすわよ!」
「ちょっと恥ずかしいけど、行くよ」
 桜井・L・瑞穂(ja0027)の掛け声と共に左側から飛び出し、猫野・宮子(ja0024)が恥ずかしそうにしながら右側から飛び出した。
 瑞穂はいつもの長髪を青い花飾りを付けポニーテールへと変え、青と白のレースをあしらったビキニを着用していた。
 しかも水着は谷間が強調され、下半身もローレグ気味の水着と少し過激だったりする。
 宮子のほうは、瑞穂と対称となる赤と白のツーピースビキニでフリルがふんだんに盛り込まれていた。
 そして頭には彼女にフィットし、本当に生えているのではと錯覚するような猫耳が付いていた。
「魔法少女の出撃にゃ♪ 僕の可愛さと瑞穂さんの綺麗さで皆をメロメロにするにゃ♪」
「ふふふ、宮子。確りとアピールしますわよ! おーっほっほっほ♪」
 中央に並び立つと瑞穂は軽く屈み両手を膝につきポーズをとり、宮子は手を後ろに組んで胸を突き出すようにポーズを取った。
 その途端、男性客の歓声は上がり会場をヒートアップさせていく。
 歓声に誘われるように2人はステージ前へと歩き出す。
 到着すると共に宮子は水着を魅せるように、瑞穂は自身を見せるようにその場で回る。
「ありがとうございましたにゃ♪」
 回り終え、宮子がお辞儀をすると2人は戻り、瑞穂の高笑いを残してそれぞれ元来た場所へと戻っていった。

「マリンスポーツ用のウェットスーツだ。これも、大きく言えば水着だから……大丈夫だろう」
 哲平が一人呟くとサングラスをかけ、ステージへと歩き出した。
 サングラスには度が入っているから、眼鏡が無くても辺りは見える。
 ステージに立つと哲平は着ていたパーカーを脱いだ。
 すると半袖半ズボン型のスプリングと呼ばれるタイプの黒と白を基調としたウェットスーツ、手足にはサーフブーツにグローブをはめサーフィン用の装備が露となった。
 そして床から何かを拾い上げたと思うと、手にはサーフボードが持たれていた。
 ウェットスーツが体に張り付き、細マッチョ体型の肉体を浮かび上がらせながらステージ前方へと歩き出す。
 だが、不意にジャンプすると片手のサーフボードを離し波乗りをする仕草をし、シャカサインと呼ばれる握った拳から親指と小指を立てるハワイのピースサインを行う。
 それを終えると哲平はステージを去っていった。
 直後、音楽が止まると共にヒョウ柄ビキニパンツのアフロが現れた。
「ああ、緊張しますね……上手くいくでしょうか」
 ギクシャクしながら、ピンクカラーのゴーグルを光らせビーチサンダルで歩いていく。
 と、おもむろに自分のアフロの中へと匡弘は手を突っ込ませた。
 その途端、彼のアフロから陽気なBGMが流れ始め、その音楽に乗るようにして光纏が発動しキラキラと自身を輝かせ始めた。
「さぁ、行きますよーっ、クイッククイックターン!」
 陽気に声を上げ、匡弘はくるくる回転しながらステージ先頭へと移動していく。
 先頭に到着するように計算していたのか、片手を天に指を突き出しもう片手を地面に向けた。
 所謂ダンスマンなポーズだ。そこから音楽に乗るように腰を動かし、パフォーマンスを行うために踊り始めた。
 そして、それが終わりを告げるとアフロの中の音楽プレイヤーを止めると、くるくると回転しながらその場を去っていった。

「貴様らは運がいい。我の水着を見れるなどそうそうあるものではない、刮目せよ」
「どうじゃ、美しかろう?」
 フィオナ、ザラームの2人が司会者からマイクを奪い取ると、偉そうに観客達に告げた。
 白衣の下から見えるザラームの水着は白のビキニであり、片胸に黒い蛇のワンポイントがある物で、小麦色の彼女の肌に映えて見えた。
 そして、長い黒髪は赤いリボンを使いポニーテールに結われていた。
 ドヤ顔で自慢のプロポーションを見せ付けるフィオナの水着は赤と黒を基調にし、金のワンポイントを付けた紐ビキニ。
 露出は普通だが、自身の魅力を引き立てるのにそんな小細工は必要ない。
 ポニーテールを振り、光を受けて右腕のバンクルと左足のアンクレット金が輝いた。
「こう、薄布だけを着て歩くのも悪くはないのぅ」
 白衣を脱ぎ、腕を組み胸を強調しながら周辺の男に向け投げキッスをしてザラームは言う。
 隣を歩くフィオナは何もポーズを取らず堂々と自然体に歩くだけだった。
「そんなものせずとも、我の美しさは存分に見せ付ける事が出来よう」
 そんな2人のモデルに観客は物凄い歓声を上げる。
 やっぱり男の後に女性が来たら凄く盛り上るのは鉄板なのだろうか……。

「ばっちりアピールしないとね」
 そうステージ裏で彩香は言って、自分の番になると共にステージへと登場した。
 新たなモデルの登場に客席からのカメラの音が鳴り響く中、彩香は体を伸ばすと歩き出す。
 彼女の着ている水着は、赤色の片方の肩を曝け出しているワンショルダーのツーピース型水着だ。
 アクセサリとして首に黒色のバンドを着けており、よく見ると赤い炎の刺繍が施されている。
 歩く度に彼女の細いお腹が見え、軽く揺れる水着に包まれた胸が周囲の視線に刺さる。
「ポーズはこんな感じで良いかな?」
 少し疑問に思いながら、先頭に立つと腕で水着が隠れないようにして彩香は周囲に水着が分かるようにゆっくりと回る。
 数回ゆっくり回り終えると、彩香はそのまま来た時と同じように背筋を伸ばしステージから去っていった。
「お疲れさん、次は俺か」
 彩香に声をかけ、暁良がステージへと歩き出す。
 白色のパーカーを羽織り、ステージの先頭へと立った暁良に水着の披露をしないのか観客は不思議に思い始めた。
 直後、素早くパーカーのチャックを下ろし一気にパーカーを脱ぎ捨てると暁良に視線が注がれた。
 彼女が着ているのはエナメルの光沢を放つ黒のチューブトップビキニだ。
「さあ、カッコ良く盛り上げるぜ!」
 そう言うと、暁良は片手を腰にもう片手を膝に付けて少し腰を屈めたポーズを取る。
 いわゆるセクシーでカッコイイポーズだ。
 そして表情は獣のようなワイルドさを見せ付けるように歯を少し見せ切れ長の瞳で観客を見つめる。
 ポーズに男達が歓声を上げ、表情に女性達がときめいた。

「うぇーい、行くよー。りぜっちー」
「は、はいっ。ドキドキしますね」
 観客達のヒートアップが高まる中、しきみとリゼットがステージへと上がる。
 が、リゼットは緊張しているのかちょっと体が硬くなっていた。
「んにー、表情が硬いよー。お胸を触って緊張を解してあげようかー?」
「ひぇ! い、いいですよぅ!?」
 それを聞いていた観客(主に男達)は大きな歓声を上げる。
 パンダデザインのビキニに包まれた美乳を揉まれる姿を想像したのだろう。
 顔を赤くしているが、緊張が解けたのかリゼットが自然体に歩き出し、しきみは何時も通りに猫背のまま歩いていた。
「良かったよかったー、緊張解けたねー」
 そう言いながらステージ先頭まで辿り着くと、2人のアピールは始まる。
 最初にリゼットがアピールをし始め、両手を少し上げて威嚇するようなポーズを取る。
「が、がおーっ」
 パンダのようなビキニと合わせてパンダの真似をしているのだろう。
 恥ずかしいのかリゼットは顔を赤くする。だがその姿がなんとも愛らしかった。
 隣ではしきみがボーっと立っていた。
 彼女の水着は紫色のチューブトップビキニで、トップスは首にかかるセンターストラップがあり中央には豊満な胸から生まれる谷間が見える穴がありセクシーさを強調したデザインだった。
 そしてボトムはボーイズレッグタイプで、布が少な目のローライズと呼ばれるタイプだった。
 背筋を伸ばしていたら、きっと魅惑のセクシーさが伝わって来ただろう。しかし猫背気味のしきみからは変わりに淫靡なセクシーさが醸し出されていた。
 自然体ながらのアピールだろう。
 そんな時、リゼットがアピールを終え腕を下ろした瞬間。偶然が重なり、しきみのトップスの止め具へと手が掛かってしまった。
 直後、彼女のおっぱいは弾けるように周囲に曝け出され――。
「ひ、ひあああっ、見ないでください〜っ。しきみさん早く戻って〜っ!」
「ぷくー、別に良いのに。減るもんじゃないんだからー」
 顔を真っ赤にし、慌ててリゼットはしきみの胸を手で隠して急いでステージを離れていく。
 そして当の本人はマイペースだった。

 金髪のロングヘアにワンポイントで真っ赤なリボンを頭につけて、腰にフリルとリボンが付いた白スク水で体を包み込む。
 そんな小柄で巨乳な少女がステージ先頭に立っていた。
「んーとね、んーとね……リリーはリリーなのだ。皆宜しくお願いするのだよー♪」
 挨拶すると共に小さい子目当ての一部観客が悲鳴に近い歓声を上げる。
 が、何をアピールするか分からなかったからかステージから離れた……と思ったら、数名連れて戻ってきた。
「一緒にアピールするのだよー♪」
「うわ、鈴蘭ちゃん。待ってくださいよー」
「あら、私もなの?」
 色んなお菓子のイラストが描かれたサーフパンツの諏訪、生クリームをイメージし胸に向日葵の造花が付いた白いチューブトップ型のフリル満載の水着を着た向日葵、その向日葵にハグしている逸宮 焔寿(ja2900)がやってきた。
「さー、諏訪達もアピールするのだー♪」
「えーっ! 鈴蘭ちゃん、ちゃんとアピールしないといけないですよー?」
「むむむ、じゃあこれがリリーのアピールなのだよー♪」
 そう言うと鈴蘭は諏訪に笑顔で抱きついた。瞬間、一部の観客から舌打ちされた。
 身の危険を感じたのか、諏訪は飛ぶように離れると小道具の浮き輪を取った。
 ドーナツにチョコレートを付けたようなデザインの浮き輪だ。
「わ、分かりましたよー。じゃあ向日葵さん、お願いしますー」
「分かったわ。これを持てばいいのね」
 向日葵が同じような浮き輪を持つと、諏訪はステージ先頭へと歩き出す。
 到着するとその場で一回転を行い、アピールする。
 同じように向日葵も回転をしてアピールするが、彼女に焔寿が抱きついたままだった。
 ピンクのワンピース水着に白のフリフリパレオを巻き、チラリと見えるはウサギの尻尾。
 胸にはワンポイントの赤いリボン。ふわふわの長い髪はポンポン付きの白いシュシュがで2つ高めに結われていた。
「向日葵さん、可愛いです♪」
 なんというか、ドーナツを見つけて食べようとするウサギさん。といった様子だった。
 楽しそうに抱きつく度に足首のアンクレットが光に煌き虹色を生み出す。
 頃合いを見た瞬間、諏訪が手を振る。
「お菓子風の水着どうでしょうかー?」
「もしかしたら、食べられちゃうかも知れないわね」
「私は食べませんよー」
 向日葵の言葉に焔寿が可愛らしく頬を膨らまし、言う。
 何というか変な意味に聞こえそうな気がした。

「もうすぐ海水浴の時期ですからね〜、こんな水着はどうですか〜?」
 淡い桜色のロングパレオを肩に巻き、ポニーテールにした古雅 京(ja0228)が歩く。
 歩く度にパレオ越しに搭載した巨大なスイカが揺れるのが見えた。
 そして、先頭へと辿り着くとその場で回転を行った。
 回転の間に肩の結び目を解き、赤白ストライプのホルターネックのフリルビキニを披露していき、パレオを腰に巻くと共に停止し……両端を摘みお辞儀をした。
 その際、京の胸はブルンブルンと凶器のように揺れ動き、近くの観客を魅了した。
「ありがとうございました〜」
「こういうのが男の子は好きなんだよね! どんどん見るといいよ!」
 京がステージから去ると今度はルーナが勢い良く飛び出してきた。
 白いフリルスカート付きのリボンが可愛らしいワンピースタイプの水着が、小柄な彼女に凄く似合っていた。
 モデル歩きをして着実に先頭へと歩き出すが……やはり背が小さいからか、お姉ちゃんの真似をする妹といった雰囲気が伝わっていた。
「ふふん、どうだーすごいだろー」
 えへんと胸を張るが、先ほどのビッグバンに比べると溜息が出てしまう。
 それに気づいたのかルーナは目に涙を浮かべると……。
「びぇーん、このロリコン……じゃなかった、ノットロリコン共めー!」
 叫ぶだけ叫び、ルーナは泣きながらステージを後にするのだった。

『ここからはテーマに沿って水着を決めた、チームの番だよ。一番手は大人の魅力を引き出した、アダルトフェロモンだよ子猫ちゃん』
 ステージ裏でマイクを使い神楽坂 紫苑(ja0526)がそう言い休もうとした所、奉丈 遮那(ja1001)に引き摺られて歩き出した。
 灰色のサーフパンツに黒色のシースルージャケットを着た紫苑が恥ずかしそうにステージへと上がった。
 隣を歩く遮那は背中を大きく開き、腰周りにシワを作り出した黒色のワンピース水着を着用していた。
 黒髪をアップにし、表情を落ち着かせて歩く彼女は大人の魅力を引き出していた。
 しかし、近くで見れば緊張しているのが分かった。
「仕方ない、チームに入ったからには手伝うしかないね」
 諦め、紫苑は遮那の一歩先を歩き出すと、前を空けたジャケットを軽く下ろすと持っていたペットボトルの水を自身の頭にかけた。
 濡れた髪をかき揚げ、一本に纏めた髪を解くと妖しく微笑んだ。
 その姿はまるで吸血鬼のようで、過激すぎたのか数名の女性客が気絶するのが見えた。
「は、はう〜、凄く大人っぽいです〜」
 大人の魅力を魅せようとしていた遮那も紫苑の魅力にやられたのか、くらりと体を倒れそうにする。
 それを紫苑が抱きとめると、濡れた髪から雫が落ち……遮那を濡らす。
 まるで吸血鬼が貴婦人の血を吸うかのような光景だった。

『続いて、今度はジャポネクールだよ!』
『和風テイストを水着にアレンジして、あたし達を可愛くカッコよく見せちゃうですよぉ!』
 犬乃 さんぽ(ja1272)と卯月 瑞花(ja0623)が元気にそう言うと、ジャポネクールはステージに上がってきた。
 まず最初に更紗が先頭に向けて歩き出した。
 扇を手に持ち、腰に緑色のパレオを巻いて周囲に水着が見えないように歩く。
 歩く度に両腕に通した袖が揺れ、更紗を武士のように見せる。
 だが同時に、その姿は恥らう大和撫子のようもあり先頭に立つと舞うようにその場で回転を行った。
「さあ、行こうか」
 扇で腰周りを隠し、パレオを取り去ると遂に水着を晒した。
 水着は白のチューブトップビキニあり、床に置いた緑のパレオを葉に例え水辺に浮かぶ睡蓮の花を連想させた。
 見せ終えるとパレオを回収し、更紗は閉じた扇を後ろ手に持って去っていった。
「ふ、ふふ……去年の春からの成果を見せる時が来たよーですねっ!」
 瑞花が楽しそうに言いながら、先頭に進んでいく……が、その姿は儀礼服だ。
 変に思った瞬間、瑞花は恥ずかしそうに1枚ずつ脱いでいく。
 その行為に男達は興奮の声を漏らし、女達は破廉恥と思い眉を曲げる。
 リボンを外しツインテールでは無くなり、Yシャツを脱ぎ捨てた瞬間――黒いビキニが露わとなった。
 そして頭には白いコサージュが着けられ、雪結晶型のアンクレットが片手首にあった。
「アピール行っきますよー!」
 腰に差した刀を抜きポーズを取り、分身の術で分身を作り出しポーズを取る。
 そして、ドロンと消え去ると瑞花はステージから離れた。
「ジャポネクール最後はボクだね。これは古式泳法養成水着だよ!」
 ガシャガシャと音を鳴らしながらさんぽは先頭に立つ。
 その姿はどう見ても鎧武者だった……間違いなくイロモノだ。
(「ほ、本当にこれって水着だよね?」)
 少し不安になりながらも、さんぽは侍と忍者の国という事にしアピールを始めた。
 まず最初にその場で回転を行った。が、運悪く危険防止用の水着緊急解除紐が手に引っかかり……。
「わわ、水着がぁ」
 外れてしまった鎧にあたふたし、褌っぽいデザインと晒しのような水着が露わとなった。
 だけど、このまま逃げたら男が廃る。そう考えたのか頬を染めて一回転。
 回転により兜を着ける時に巻いた手拭いが外れ、ストレートの金髪がサラッと靡いた。
 どう見ても女の子です、だが男だ。
 男の娘な状況に声援が上がると共に、ステージから走り去っていった。

『今度は俺達、漢はマッスル。筋肉をかっこよく魅せるチームの番だよ〜』
『うふ……鍛え上げられた肉体の美しさ、見せてやる!』
 焔とラグナ・グラウシード(ja3538)の声と共にステージへと2人は現れた。
 長めの黒いサーフパンツに瞳の色とお揃いの淡い赤紫色のパーカー、黒いビーチサンダル姿の焔。
 黒いブーメランパンツ一丁で、余計なアクセサリを着けずに自身の肉体で勝負しようとするラグナ。
 まず最初に笑顔で焔が前に躍り出た。
 始めにパーカーを肌蹴させると持っていた漆黒の大鎌を構える。
 六つに割れた腹筋が周囲に晒される中、構えた大鎌で宙を薙ぎ、回転し遠心力で素早く斬りつけ、高く跳び頭上から振り下ろす。
 そして最後に顔の汗を軽く拭った。瞬間、アクション好きの観客は歓声を上げる。
 その熱気が止まぬ内にラグナが交代して前へと出る。
(「星杜、お前には負けんぞ!」)
 焔に敵視しながら、ラグナへと観客は視線を移す。
 その視線にラグナは……興奮していた。
(「ハァ、ハァ……この視線がまた……っと、いかんアピールをやるぞ」)
 トリップ仕掛けた自分に言い聞かせながら、ラグナはその場でポージングを取る。
 サイドチェスト、アドミナブル・アンド・サイ、ダブルバイセップス・フロントからのバック。
 瞬間、客席の空気は凍り付いた。それに気づかないラグナは自己陶酔に浸る。
(「ふふん! どうだ、私は美しいだろう?!」)
 こんなのだからモテないんだろうなぁ……。

『そ、それでは次はセクシー系水着を着た私達、サンセットクイーンの番です』
『あたし達のセクシーな魅力を見せてあ・げ・る』
『え、わ、私もですかっ!? そ、それでは行ってみましょうっ!』
 カタリナと藍 星露(ja5127)に続き、驚くすみれの声が聞こえると3人はステージへと上がった。
 まず最初に星露が前へと歩き出す。白ビキニの星露が歩く度に豊満な胸とツーテールにした髪が揺れる。
 凍り付いた客席に妙な熱気が上がり始める中、彼女のアピールが始まった。
「んっ、冷たい」
 手に日焼け止めジェルを出すと、お腹に塗り始め……ひんやりとした冷たさに体を震わせる。
 ヌルヌルとした質感が谷間に垂れる光景に男達は段々と盛り上がる。
 最高潮に高まろうとした瞬間、アピールが終わり星露はステージから去ろうとし――ビキニの紐が緩んでいたのか解けてしまった。
「あら、やっぱりサイズが小さかったのね……」
 少し顔を染めながら星露は素早く去っていく。幸いにも見られたのは数名だけだった。
 これは期待せざるおえない、そう考えたのか次のアピールを鼻息高くして待つ。
「さあ、すみれさん。私達も行きましょうっ」
「カ、カタリナッ。何も企んでいませんよねっ?」
 何か妖しく微笑むカタリナに引かれて、すみれは恥ずかしそうに言いながら歩く。
 水色のスカート付きビキニを着たカタリナ、その隣を歩くのは薄いすみれ色のパレオを巻き大胆なデザインの白ビキニを着たすみれ。
 2人は先頭までモデルのように綺麗に歩いていく。
 そしてすみれは、ステージ裏で決めたとおりにポーズを取った。
 瞬間、カタリナが彼女の巻くパレオを剥ぎ取った。
 同時に客席から男性の盛り上がる声が聞こえた……すみれの同級生達だ。
(「一種の仕込みですが……歓声があれば会場は沸くはず……!」)
 何が起きたのか分からず固まっていたすみれだったが、カタリナの行動と同級生の歓声に気づき……察した。
「み、見ないでーっ!」
 曝け出された過激なボトムを隠すようにすみれはしゃがみ込み、叫んだ。

『さーって、次はあたい達、ハンターズの水着よ!』
『私達の水着は破れ難く、依頼に必要な場合にお勧めの水着を選んでみました』
 チルルと玲獅の説明と共に2人はステージへと歩き出す。
 帽子を外したチルルは、水色のワンピースに防御力を確保した鱗状の装甲を胸元に装備。
 そして小道具を収める事が出来るポーチを腰に巻きつけていた。
 隣の玲獅は透けない白色のワンピース水着に小物入れを持って歩く。
 ステージ先頭へ辿り着くと玲獅はその場で立ち止まり、小物入れを開き中からパレオを取り出した。
 配色に考慮した色で巻きつけるとその水着にばっちり似合っていた。
 と思ったら、パレオを取ると突然水着を脱ぎだした!
 『裸になるのではっ!』そんな男達の淡い期待はすぐに打ち砕かれ、濃紺のワンピース水着姿となった。
 下に着込んでいたらしく、次に小物入れから淡い藍色のホットパンツを取り出すとそれを穿いた。
「次はあたいのアピールよ!」
 玲獅のアピールが終わりチルルがそう言って周囲に水着を見せる。
 物凄く重そうだが、身軽に動ける事をアピールする為に彼女はその場で行動を行う。
 跳んで走り、それが終わると最後に胸を張って自慢げにポーズを取る。
 そんな彼女に観客は拍手を送る。
「やった! あたいのかっこ良さが伝わった感じね!」
 チルルは喜ぶが、小さいのに頑張っているという子供っぽい印象によるものなのだが……彼女は知らなかった。

『次は、アリスとおねえたんの番なのです♪』
『はぁ……格好良かったで――え、あっ可愛いは正義のプリティエンジェルです』
 舌足らずの幼女の声と共に何やらウットリしていた雪成 藤花(ja0292)の声がスピーカーから漏れると2人はステージへと上がってきた。
 藤花を引っ張りながら歩く完子ことアリスは白を基調としたスカート付きのファンシーな園児向け水着を着ている。
 対して引っ張られる藤花はサックスブルーのギンガムチェックのワンピース水着にペールブルーのオーガンジー生地のパレオを巻き、髪を花のバレッタで留めて白いパラソルを差して登場した。
 が、良く見るとカチコチになっており、緊張しており今にも転んでしまいそうだ。
 人の字を飲んだがやはり恥ずかしいものは恥ずかしい。
 一方アリスは楽しそうにマイクを握り司会をする。
『学園にも秘密の花園で暮らす女の子こと、アリスがお送りするのです〜♪』
 舌足らずな声と指を出して決めポーズ★
 ドキドキしながらも藤花も頑張ってパラソルを差し、雑誌で見た事があるポーズを取る。
 そんな2人の可愛さは正義だった。

『次はチーム、ポップアニマルの出番なのです〜♪』
 アリスがそう言って退場すると共に、ステージへ可愛らしい動物が飛び出した。
 うさ耳尻尾が可愛らしい白ウサビキニの高瀬 里桜(ja0394)、茶色い尻尾をフリフリさせたわんこビキニの二階堂 かざね(ja0536)、フサフサ毛並みの黒にゃんこハイレグの水無月 蒼依(ja3389)、黒ビキニの沙 月子。
「えっと……あんまり見られると、恥ずかしいです……」
 もじもじしながら立派な体型を隠そうとする蒼依、持っていた上着を羽織り黒猫に変わる月子。
「にゃ〜!」
「かざねわんこぷたー」
 ウサギの筈なのに猫の真似をする里桜、わんこが飛跳ねる様にツインテールを振り回してくるくると回るかざね。
 かざねわんこぷたーに蒼依、里桜の2人が手を動かして落とそうとする。
 少し自棄になってしまったのか顔を赤くしながら蒼依は猫の真似をして髪を攻撃する。
「にゃ、にゃー……」
「わ、こらっ。やめっ――って蒼依ちゃんもー!?」
 まるで本物の動物達がじゃれているかの様な光景だった。
 アドリブだったのか驚いた声のかざねが悲鳴を上げる。
「イタズラ猫達と浜辺でじゃれてみませんか? 黒猫に柴犬、白兎とひと夏のロマンス」
 月子が言うと4人は尻尾をフリフリしながらポーズを決めた。
 そして、アピールタイムが終了しステージ裏へと戻っていくと……。
「うぅ……もう二度と、絶対にこういうことはしません……」
「つ……疲れたにゃ」
 蒼依と月子は恥かしさに打ち震えるのだった。

『ボ、ボク達の水着は赤を基調とした水着だよっ』
『エッチな私を見せてあげるよ〜、レッドダイナマイト〜!』
 恵と忍は飛び出しステージ先頭へと駆ける。
 走る度に恵のポニーテールと面積の少ない真っ赤な三角形に包まれたおっぱいは激しく揺れていく。
 あ、駄目そこ! 取れちゃう、取れちゃうよ!
 隣を歩く忍はパールホワイトの紐の様なビキニに首を傾げる……しかし、これはそう……歩く度に胸のさくらんぼがはみ出しそうになったり、丸出しのようなお尻によって男達を血に染める。
 存在こそまさにダイナマイト! 可愛らしい桃尻が男達の視線を釘付けにする。
 先頭へと辿り着くと、恵が前屈みになり水着を上から見た時のイメージを見せる。
「上から見たらこんな感じに見えるよ。どう、分かるかな?」
 その際、彼女の爆弾は今にも零れそうだ。しかも爆弾はもうひとつある。
 膝立ちになり、胸の下で腕を組み寄せ上げたり、頭の後ろに組み直してグラビアポーズを取る。
 その度におっぱいは揺れ男達の歓声を上げさせる。
 アピールタイムが終了しようとした瞬間、2つの爆弾は弾け飛んだ。
 要するにポロリである。忍の方は真ん中の紐がポロリで、恵はハーフカップの上が捲れ上がったポロリだ。
「きゃっ、もう……エッチ」
「い、以上でボク達のアピール終了だよ!」
 胸を両手で隠し、2人はイタズラっぽく笑うとステージから去っていった。

『もうじき終わりが近づいてますが、観客の皆さんは期待してください。競泳水着チームのアスリートです!』
 折原スゥズ(ja7715)の掛け声と共にアスリートの4人はステージへと現れる。
 だが、光が当たらない場所に立ってどんな水着か分からないようにし、ワクワク感を高めようとする。
「緊張するなぁ……いや、落ち着けボクっ」
 自分に言い聞かせながらソラは先頭へと歩き出す。
 光を浴びて露となった彼女は長い髪を一本に纏めて結い、競泳用の藍色セパレート水着で歩く。
 抱えるようにしてボールを持っている所を見るとビーチバレー選手をイメージしているのだろう。
「あ……」
 先頭まで歩くと隆道が客に混じっているのが見え、少し照れながら微笑んでみた。
 どう言って欲しかったのかは分からないが、隆道の口からは何時もの様に子ども扱いする言葉が漏れた。
 結果、持っていたボールをアタックしたのだった。
「あとはよろしくね……」
 何だか凄く落ち込みながらソラはステージから去って行き、気を取り直そうと叶伊が歩き出す。
 長躯の肉体は黒のハーフパンツに覆われ、頭に白の水泳帽とイエロースモーク色のゴーグル、そして首にはタオルがかけられていた。
 特注サイズで創ってもらった水着は歩く度に太股に力が入り、今にも千切れてしまいそうだ。
「やっぱり特注でも厳しいみたいですね」
 先頭へと立つと叶伊はその場でプールで泳ぐように腕と体を降り始めた。
 その度に引き締まった筋肉は周囲に晒され、脈動を上げる。
 呼応する様に筋肉フェチであろう女性が数名歓喜の声を上げる。
 叶伊のアピールが終わると次にスゥズが歩き出した。
 首から足先まで覆った黒色のウェットスーツ水着を身に着け、彼女の爆乳が歩く度にゆっさゆっさと揺れる。
 しかも何時ものスイカではなく水着の効果で釣鐘型へと変貌している。
「水着の魅力を引き立てます」
 そう言って凛々しく歩き、ポーズを取る。ピッタリと体に張り付いた水着は健康なエロスを引き出していた。
 魅力が伝わったと感じながらスゥズは方向転換し戻っていく、ピッタリと張り付いたお尻が素敵だった。
「……恥ずかしいです」
 薄い白の袖無し上着を着た雫(ja1894)が恥かしがりながら、先頭へ歩いていく。
 彼女の水着はシンプルな黒の競泳水着だ。
 幼い体にピッタリと張り付き、水に濡れたら照りを放つ普通の競泳水着だ。
 普通だからこそ健康的なのだろうが、ちょっと物足りない。
 それを変な方向に雫は誤解したのか、雫は笑顔で……怒っていた。
「そんなに、そんなに大きな胸が良いのですか! 脂肪の塊がそんなに良いと言うのですか!」
 先程と同じ顔を赤らめ笑顔だが、珍しく感情を爆発していた。

 ステージ上へと最後のチームが登場する。
『さあ、最後は私達オーソドックス&カジュアルの番だよ!』
『やっぱり色んな水着があっても普通が一番だって、私は思います』
『それでは楽しくやりましょ――』
『やあ、姉さん。その水着、似合っているねぇ』
 楓、璃音、雨宮 キラ(ja7600)がマイクで勢いを付けて言おうとした瞬間、雨宮 歩(ja3810)がキラに話しかけた。
 ちなみに姉と呼び同姓だが、姉弟ではない様だ
『あ、歩ちゃん! ただのお世辞だよね!』
『つまらない嘘を言う程無粋じゃないよ、ボクはぁ』
 遠くからだから分かり難いがキラが頬を膨らまし怒り、歩はニヤリと笑っているようだ。
 しかしこれでは状況が進まない。その結果、七佳が恥かしげにマイクを取ると口を開く。
『そ、それでは……お楽しみ、くださ――あぅぅ』
 最後まで言い切ろうとしたが、観客の歓声に怖くなったのかマイクを落として縮こまって震える。
 まず始めに楓が先頭に向けて歩き出す。
 彼女の水着はマリンボーダー柄のタンクトップにベージュのショートパンツのタンキニ。
 胸元のリボンの付け外しで可愛さとスタイリッシュを両立。
 髪はオレンジ水玉模様のシュシュでお団子に纏め、右腕にはイルカモチーフのバンクル。
「さ、アピールターイム!」
 ドヤ顔で先頭に立つと、楓は持っていたビーチボールを真上に投げた。
 瞬間、視線はボールへと向き……楓の手に戻る頃には彼女の水着は水色のドット柄ビキニへと変化していた。
 早着替えだ。
 楓のアピールが終了すると次に璃音が歩いてくる……と思ったら、七佳も恐る恐る近寄って来ていた。
 璃音の水着はマリンボーダー柄のビキニとネイビー色のショートパンツのタンキニだ。
 だけど肌の露出を避ける為か白いパーカーを羽織り、肌を隠している。
 髪は水着と合わせたネイビー色のリボンで纏めたポニーテールだ。
「ま、待ってくださぃ〜……」
 周囲の視線に恥かしがりながら璃音を追いかける七佳の水着は……四つ葉のクローバーが背中に描かれた白いパーカーを羽織り、麦藁帽子を被っている。
 前に立つと璃音はBGMのリズムに合わせてくるりとポニーテールを回せてその場で回転を行う。
 優雅に舞い終えるとパーカーを軽く広げて水着を分かり易く見せる。
 七佳も璃音に負けじと、恥かしながらパーカーと帽子をその場で脱ぎだした。
 白の肩出しタイプのワンピース水着が周囲に晒される。肩紐は外れているように見せているようだがビニール素材となっているらしい。
 大きくも無いが小さくも無い小振りの胸が周囲に晒され、可愛いという声が聞こえ2人は縮こまった。
「七佳ちゃんも璃音ちゃんも良かったよ。最後は、うちらね」
「ふふ、それじゃあ行きましょうか。姉さん」
 歩き出すキラの後ろを歩が同行する。
 キラは髪をポニーテールに纏め、スカート付きの白いビキニを着て日焼け防止の為か灰色のパーカーを羽織り歩く。
 歩は赤ラインが走る黒いサーフパンツに暗い赤色のパーカーを着用し歩く。
「気まぐれで参加したけど、思った以上に愉しめるねぇ」
 男達の視線がキラに注がれるのを見ながら歩はニヤリと笑う、パーカーの背に描かれた蝙蝠の羽と相まって悪魔のように見える。
 面白がって参加して、楽しもうとしている……がここまで視線が来ると恥かしさが勝ってしまう。
 結果、頭が真っ白だった。

●終了、お疲れ様でした
 全員の披露を終え、様々な想いが各自の心に募る中……。
「皆、お疲れ様。水着モデルどうだったかしら?」
 ステージ裏で向日葵がチームの優勝者が受賞される中、参加者達に話しかける……というか、お前がどうした。
 向日葵の水着は先程までの物ではなく、別の種類のフリル系の水着で猫耳と尻尾も付けられていた。
「向日葵ちゃんは可愛いから何着せても似合いますねぇ、次はこれに着替えましょう」
 どうやら瑞花が着せ替え人形感覚で、向日葵の水着を色々と変えているようだ。
 更に向日葵弄りの参加者はもう1人増えた。
「わーい向日葵ちゃんだー! お菓子あるよー! のど渇いたら特製トロピカルドリンクもあるよー!」
 犬が猫にじゃれ付く様に、かざねが向日葵に近づくとお菓子を何処からともなく取り出し勧める。
 更にはトロピカルドリンクと称した物は見た目は普通にトロピカルだが……何やら危険なオーラを放っていた。
「至高の味だよー?」
 何というか物凄く怪しかった。

『最後にモデルの方々の挨拶で締め括りたいと思います。皆様、ステージにお上がりくださいっ!』
 司会者の言葉を聞き、総勢51名はステージへと上がる。
 色んな参加者、色んな水着、色んなおっぱいが並んでいる様は見物だろう。
 そんな彼らは一斉に頭を下げた。数名ほど大きく胸が揺れたが空気を呼んだのか男性客は声を漏らさない。
「本日はありがとうございました」
「恥かしかったけど……楽しかったです」
「私達の水着が参考になれば嬉しいわ」
 思い思いに感想を言い、頭を下げてステージから退場していく。

『以上を持ちまして、2012年夏の新作水着ショーは終了させていただきます』
 そう司会が言い、ショーは閉会を迎えた。
 梅雨はもうじき明け、夏はもう目の前だ――。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:33人

無念の褌大名・
猫野・宮子(ja0024)

大学部2年5組 女 鬼道忍軍
桃色ラムネ☆仰ぎ見る君・
九条 穂積(ja0026)

大学部8年143組 女 ディバインナイト
ラッキースケベの現人神・
桜井・L・瑞穂(ja0027)

卒業 女 アストラルヴァンガード
Defender of the Society・
佐藤 七佳(ja0030)

大学部3年61組 女 ディバインナイト
癒しのウサたん・
大谷 知夏(ja0041)

大学部1年68組 女 アストラルヴァンガード
伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
撃退士・
古雅 京(ja0228)

大学部4年125組 女 阿修羅
思い繋ぎし紫光の藤姫・
星杜 藤花(ja0292)

卒業 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
神月 熾弦(ja0358)

大学部4年134組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
天風 静流(ja0373)

卒業 女 阿修羅
サンドイッチ神・
御堂・玲獅(ja0388)

卒業 女 アストラルヴァンガード
『三界』討伐紫・
高瀬 里桜(ja0394)

大学部4年1組 女 アストラルヴァンガード
Silver fairy・
ファティナ・V・アイゼンブルク(ja0454)

卒業 女 ダアト
命繋ぐ者・
神楽坂 紫苑(ja0526)

大学部9年41組 男 アストラルヴァンガード
お菓子は命の源ですし!・
二階堂 かざね(ja0536)

大学部5年233組 女 阿修羅
修羅・
戸次 隆道(ja0550)

大学部9年274組 男 阿修羅
撃退士・
仁良井 叶伊(ja0618)

大学部4年5組 男 ルインズブレイド
アルティメットアイロニー・
卯月 瑞花(ja0623)

大学部5年15組 女 鬼道忍軍
一握の祈り・
佐倉 哲平(ja0650)

大学部5年215組 男 ルインズブレイド
Orz/天の華は星と戯る・
伊那 璃音(ja0686)

大学部4年25組 女 ダアト
掃除戦士・
峰谷恵(ja0699)

大学部1年129組 女 ダアト
撃退士・
奉丈 遮那(ja1001)

卒業 女 ディバインナイト
二月といえば海・
櫟 諏訪(ja1215)

大学部5年4組 男 インフィルトレイター
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
エノコロマイスター・
沙 月子(ja1773)

大学部4年4組 女 ダアト
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
『天』盟約の王・
フィオナ・ボールドウィン(ja2611)

大学部6年1組 女 ディバインナイト
W☆らびっと・
逸宮 焔寿(ja2900)

高等部2年24組 女 アストラルヴァンガード
読みて騙りて現想狂話・
鬼燈 しきみ(ja3040)

大学部5年204組 女 鬼道忍軍
撃退士・
水無月 蒼依(ja3389)

大学部4年44組 女 ダアト
KILL ALL RIAJU・
ラグナ・グラウシード(ja3538)

大学部5年54組 男 ディバインナイト
撃退士・
雨宮 歩(ja3810)

卒業 男 鬼道忍軍
インガオホー!・
黒瓜 ソラ(ja4311)

大学部2年32組 女 インフィルトレイター
SneakAttack!・
高峰 彩香(ja5000)

大学部5年216組 女 ルインズブレイド
聖槍を使いし者・
カタリナ(ja5119)

大学部7年95組 女 ディバインナイト
あたしのカラダで悦んでえ・
藍 星露(ja5127)

大学部2年254組 女 阿修羅
其れは楽しき日々・
鈴蘭(ja5235)

中等部1年2組 女 アカシックレコーダー:タイプA
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
リリカルヴァイオレット・
菊開 すみれ(ja6392)

大学部4年237組 女 インフィルトレイター
恋する二人の冬物語・
リゼット・エトワール(ja6638)

大学部3年3組 女 インフィルトレイター
にっくにくにしてやんよ・
田中 匡弘(ja6801)

大学部9年193組 男 鬼道忍軍
Walpurgisnacht・
ザラーム・シャムス・カダル(ja7518)

大学部6年5組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
雨宮 祈羅(ja7600)

卒業 女 ダアト
爆裂☆DJ・
折原スゥズ(ja7715)

大学部8年100組 女 ディバインナイト
神々廻寮の住人・
要 忍(ja7795)

大学部4年230組 女 インフィルトレイター
ただ1人の傍観者・
ルーナ(ja7989)

大学部7年264組 女 ルインズブレイド
怠惰なるデート・
嵯峨野 楓(ja8257)

大学部6年261組 女 陰陽師
二律背反の叫び声・
唐沢 完子(ja8347)

大学部2年129組 女 阿修羅
屍人を憎悪する者・
蘇芳 更紗(ja8374)

大学部7年163組 女 ディバインナイト
暁の先へ・
狗月 暁良(ja8545)

卒業 女 阿修羅