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マスター:嶋本圭太郎
シナリオ形態:ショート
難易度:難しい
形態:
参加人数:6人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2015/09/19


みんなの思い出



オープニング

 敵に追われたあげく、このような見晴らしのいい山小屋にこもったのは、一見失策のように見えたかもしれない。

 だが、護衛対象であり、君たちをここへ導いた堕天使、ナーマイル・オーグスに言わせればそんなことはないらしい。
「ワシを追ってきているのはそれはそれは醜い奴でな。外見も、精神も」
 ナーマイルは白髭に覆われた口をわななかせながら、しゃがれた声で言った。永遠の若さを享受できるはずの天使でありながら、この男は人間でいえば七、八十代の老人の外見をしている。
「アイツはこちらの背後を取るのが得意なんじゃ。身を潜めてそっと近寄り、後ろからバサーッ! とやる。卑怯な男じゃ。天使の風上にもおけん」
 さも忌々しそうにベッと舌を突き出し、薄いドアの向こうを見た。
「そういう男なんじゃ! ギジー・シーイール(jz0353)というヤツはの!」
 その先にいるはずの敵──堕天使を追討するために派遣されてきた刺客をドア越しに見つめるその目は、激しい憎悪に満ち満ちていた。

「じゃがの、逆に言えば、それだけなんじゃ。アイツの怖いところは」
 ナーマイルは振り返り、改めて君たちに向き直った。
「この山小屋は正面と背後、出入り口は二つしかない。キミたちはあれだろう、透過を無効にするアイテムをもっとるじゃろう? それさえあれば、あとはこの二つの出入り口さえ見張っとれば、いかなあの豚といえど潜入はできんわい」
 登山の緊急避難用と思われる山小屋は一間きりで、至ってシンプルな構造だ。老天使の言うとおり、この中で身を潜めるのは難しいだろう。

 だが、いくらなんでもそれだけで相手が諦めてくれるはずもない。

 バカン! と派手な音がした。見ると、先ほどまで正面の視界を完璧にふさいでくれていたドアに、五センチ四方の大穴が空いている。
「む、サーバントを連れておったか」
 ナーマイルは憮然としていった。直後、ゴン、ガン、と立て続けに音が鳴った。サーバントは複数、すぐ乗り込んでこないところを見ると遠距離からの射撃のようだった。
 音は三方から聞こえた。大きなドアのある正面、裏手、そして頂上へ向かう北側からだ。
 ドア以外の壁は現時点では貫通していないようだが、いつまで保つかはわからない。ドアの隣にはガラスの窓もある。
 もし、君たちの中の誰かがガラス窓から上手く外を覗いたとしたなら、空中に浮かび砲弾を吐き出す機械の体を持つサーバントと、その奥で帽子を目深にかぶり、無表情でこちらを伺っている異形の天使の姿を確認することが出来るだろう。

「なにをボサッとしておる」
 小屋の中央にどっかり腰を下ろしたナーマイルが君たちを見回し、言った。
「あれを何とかするのはキミたちの役目だ。私に一発でも弾が当たったら報酬は減額するからな!」

 彼の傲慢な態度になんとなく釈然としないものがあったとしても、今が窮地であることは確かだ。
 このささやかな砦が壊されてしまう前に、事態を打開する必要がある。その役目をこなせるのが君たち自身しかいないことは、誰の目にも明らかだった。


リプレイ本文

「ギジー・シーイール(jz0353)‥‥」

 薄暗く、若干の埃くささを感じさせる山小屋の中で、狗猫 魅依(jb6919)は小さな、小さな声でつぶやいた。その手は無意識に胸元へとのびる。
 撃退士の驚異的な回復力によって、今、そこに傷はない。だが斬られた記憶は魅依の心の中に、鋭利な傷を刻みつけていた。

 普段はそれこそ猫のように気まぐれで明るい少女が、壁際に身を寄せてじっとしているのを、鳳 静矢(ja3856)は視界の端に捉えていた。

「ボサボサするな。早いところ何とかしろ!」
「まったく、注文の多いおっちゃんだね!」
 護衛対象のナーマイル・オーグスが険のある声で周囲に呼びかける。雪室 チルル(ja0220)は老天使の主張を受け流すと、静矢達の方をみた。
「それで、どうしようか?」
「攻撃は三方から来ているな。山を下りる方からは、今のところ攻撃がない」
「だからといってそちらへ逃げるのは‥‥悪手だと思う」
 耳を澄ませる静矢に、すかさず龍崎海(ja0565)が言葉を挟んだ。
「一方向だけ攻撃なしは不自然だ。伏兵でも配置している可能性が高い」
「なら‥‥斃しちゃうしかないんじゃないかしらァ?」
 誘うような口調で言ったのは黒百合(ja0422)。
「だが敵の総数もわからないのではね‥‥」
「窓側のサーバントは‥‥見える限り、五体だな」
 押しつけがましくなく、しかし全体に聞こえる声で、ファーフナー(jb7826)が言った。彼は一面だけにある窓ガラスの下に腰を下ろし、かざした手鏡から外の様子を覗き込んでいた。

 海が言った。
「大将を撃退してしまえば、敵の攻勢も止むんじゃないかな」
 静矢は仲間を順繰りに見たが、新しい意見は出ない。こうしている間にも、山小屋を穿つ敵の攻撃音は鳴り続けている。
 最後に魅依のことをちらりと見て、静矢は頷いた。
「よし‥‥最初は私が出よう」
「きゃはァ♪」
 黒百合がそれを聞いて嬌声をあげた。
「要するに、目の前の連中を叩き潰せばいいのよねェ‥‥いいわァ、ぶち殺し、決定よォ♪」

   *

「この山小屋がいつまで保つかは、正直なところ分からない。最悪崩れる事があれば‥‥そのときは阻霊符を切るので、地下に潜って全力で逃走してほしい」
 静矢がナーマイルに呼びかけた。老天使は無愛想なまま返事をしない──だが文句も言わないということは、了解したという事なのだろう。
「私達が敵をぶっ潰すか、小屋が壊れるか、どちらが先、かしらねェ‥‥?」
 黒百合は順番を待つ格好で静矢、海の後ろでニヤニヤと笑っている。
「小屋の防衛は任せるよ」
「ああ」
「まかせといて!」
 海の言葉に、ファーフナーとチルルが口々に答えた。

 盾を構えた静矢が扉から真っ先に飛び出していき、海、黒百合が続く。
 最後に、すでにその気配を希薄にした魅依が、滑るようにして小屋の外へと出て行った。



「どうやら伏兵は見破られたな」
 小屋から飛び出してきた静矢達の動きを見て、ギジーは独りごちた。
「正面のサーバントで相手をする。包囲しているものは射撃を継続」
 独り言とほとんど変わらない声量で告げた。


「敵の動きが少し変わったな」
 サーバントの射撃は明らかに静矢をねらったものだった。盾をかざしてはじく。
「側面からも来るかと思ったけど‥‥今のところ気配はないね」
 山頂側の敵がこちらを狙うことを想定して海が投げた発煙手榴弾が、今はまだもうもうと煙を立てている。
「さァ、行くわよォ‥‥!」
 黒百合の構えた特別製のロケット砲から、アウルの砲弾が火を噴き飛び出した。機械式のフォルムを持つサーバントは的が小さく、また細かな回避軌道をとって砲弾を躱そうと試みたが、彼女の高い命中力とレート差がそれを許さない。炸裂した砲弾によって、艶と丸みがあった顔に当たる部分が半分ほどえぐれた。だが地面に落ちることはなく、銃口から射撃を継続する。
「あらァ、すばしっこい上に結構頑丈ねェ‥‥?」
 黒百合はさらに接近する。静矢を追い抜いて前に出たところでサーバントに狙われたが、空蝉を用いて苦もなく躱した。

 ギジー・シーイールは最初と変わらぬ位置で戦況を傍観していた。サーバントの群れからさほど離れた場所にいるわけでもなく、黒百合はロケット砲の射程に彼をも捉えた。
「そんなところで突っ立っているなんてェ‥‥殺してほしいのかしらァ?」
 妖しく笑う黒百合が射出した砲弾がギジーの元で炸裂した、まさにその瞬間。
 爆発に紛れて、光が走った。

 光は一直線に黒百合へ届いた。空蝉を使う余裕はなく、彼女は本能でのみ回避を試みる。だが躱しきれず、魔装を肩から切り裂かれた。鮮血が迸る。

「今のは‥‥カウンターか?」
 彼女より少し後方にいた海には、ギジーの動きが見えた。刀の柄におかれた右手が、着弾にあわせて振り抜かれたのが。
「向こうからは仕掛けてこないみたいだし、こっちの攻撃にあわせて反撃してくるって事かな」

「やってくれたじゃないのォ‥‥♪」

 黒百合は地面を一回転してすぐ起きあがった。目を爛々と輝かせて、表情の読めないギジーの豚面を見据えるのだった。



 小屋の中では、ファーフナーが部屋の隅に積まれていた寝袋を持ち出していた。

「どうするの、これ?」
 チルルが興味深そうに聞く。
「ドアに貼る。いくらかでも補強になるだろう」
 ファーフナーは寝袋を広げながら答えた。

「悠長なことを‥‥」
「身体を低くしていてくれ。弾には当たりたくないのだろう」
 不平ばかりの老天使にはそれだけ言って、寝袋の一つをチルルに投げた。
「裏手を頼む」
「わかったわ!」

 そうした作業の合間にも攻撃は止まず、正面の窓ガラスが音を立てて割れた。視界確保のために立てかけてあったファーフナーの手鏡もまとめて砕けた。
 北、裏手の壁への攻撃はむしろ激しさを増し、ついに壁に穴が開き始めた。三人は唯一攻撃のない南の壁際で身体を寄せ合う。ナーマイルを壁につかせ、ファーフナーとチルルがかばう形だ。

「あまり長くは保ってくれそうにないな」
 壁の穴を見ながらファーフナーが言った。チルルも同じように穴を眺めて、ふと思う。
「ねえ、あの穴から攻撃できないかな?」
 徐々に広がる穴の先から、小屋の外が見通せるようになってきていた。
「そうだな。狙いは付けにくそうだが、牽制にはなるだろう」
ファーフナーが北、チルルが東に分かれて攻撃を開始する。



「サーバントの攻撃手段が一種類とは限らない。固まりすぎないように!」
 静矢が周りに注意を促している。それを裏付けるように、距離が近づくにつれてサーバントの攻撃に変化が見られた。
 銃口から放たれるものが銃弾から雷撃のようなものに変わり、それによって点から面を撃つ攻撃になったのだ。ある程度の面積をカバーするものだ。
 だが静矢の言葉通りに彼らはある程度ばらけて動いていたので、大きな問題にはならなかった。
「回復が届かなくなるとまずいから、俺から離れすぎないようにね」
 海の『神の兵士』が届く程度の分散を維持しつつ、撃退士達は戦闘を続ける。

 二体のサーバントが入り乱れるように互いの位置を入れ替えながら静矢に接近し、銃口から光を放った。回避かなわず、静矢は光の奔流を身体に浴びる。
 だがそれは好機でもあった。
「‥‥はあっ!」
 光の放出直後、二体が離れるよりも早く、静矢は刀を振り抜いた。サーバントのそれとは全く異なる、紫に彩られた光が波となって機械の敵を飲み込む。
 さらに、海の魔法書が生み出す青い槍状の岩塊がうちの一体を叩いた。サーバントは大きく体勢を崩しながらも、また二体離れて飛び上がり、立て直そうとする。
「回復は?」
「なに、これくらいならまだまだ‥‥!」
 海の呼びかけに、静矢は張りのある声で答えた。事実、敵は頑丈な分、攻撃力はそこまで高くないようでもある。

 二人がサーバントを抑え込む間に、黒百合はさらにギジーへと距離を詰めつつあった。その人外の風貌が、彼女にもしっかりと確認できる所まで接近する。
 黒百合はそこで、一旦足を止めた。油断なく敵を見据えつつも念を込める。
 すると、彼女のすぐ隣に、まったく同じ姿の分身が現れたのだ。
「さてェ、どんな抵抗をしてくれるのかしらねェ‥‥見せてごらんなさいなァ‥‥!」
 黒百合の分身は、彼女自身がそう言い放つ側から飛び出していく。

「来たか」
 ギジーは当然、その動きを認識していた。二振りの刀のひとつを抜き、分身の最初の一撃を受け止める。
 分身とはいえ、その能力は黒百合自身と遜色のないもの──天使の表情を変えさせるに十分なものだ。
 続けざまの攻撃を、今度は身体をひねって躱す。その動作の最中に、ギジーは抜いた刀を鞘に収め、柄を持ち替えた。見逃しかねないほど自然でなめらかな動きだったが、離れた位置から見ていた黒百合の『本体』ははっきりと認識する。
 ギジーは身体を横に滑らせながら、居合い抜きの要領で分身を斬り裂いた。痛みが伝わってくるわけではないが、威力のありそうな一撃だ。
「貴様も刀使いか‥‥面白い!」
 黒百合の分身とは反対方向から、『緋晴』を手にした静矢が飛び込んでくる。するとギジーはまた刀を入れ替え、静矢の上段からの打ち下ろしを刃で受け流した。
(使い分けがあるみたいねェ‥‥差し詰め、攻撃用と防御用、といったところかしらァ‥‥?)

 一瞬挟み撃ちの格好になった。
「‥‥ふん!」
 しかしギジーが気合いを込めて刀を振るうと、衝撃が生まれて静矢を押しとどめた。黒百合の分身はその一撃で限界を超えたらしく、あっという間に姿が掻き消えていく。
 ギジーの視線は、もっとも近くに居残る静矢へ自然と向けられる。その瞬間を、待ちかまえるものがいた。

 魅依は気配を隠してギジーの背後へと回り込もうとしていた。
 撃退士達を迎撃しようとするサーバントははじめから小屋の正面に居たものの他になく、それらは静矢達が引き受けてくれていたため、ここまで彼女はターゲットにさらされることがなかった。
 ひとたび狙われていたなら、この位置に達することはなかっただろう。天界の眷属に一撃加える、ひたすらそのことに特化した彼女の能力は、それほどに鋭く、そして繊細だった。

 その結晶が邪槍『イルエンレヴィアス』。

「この力‥‥忘れていませんよね?」
 背中を取った。今度こそ、決定的な一撃を叩き込む。

 しかしその直前、ギジーの目玉がギョロリとこちらを向いた。

「‥‥覚えている」

 邪槍は確かに放たれた。冥魔の力を限界まで込められたアウルの残滓が、魅依の眼前に構えられた刀からわずかに立ち上っているのがその証だ。
 だがギジーは、しっかりとそこへ立っていた。やせ我慢などであるはずがない。誰よりも魅依自身がはっきりと自覚していた。
 受け止められた。いや、受け流されたのだ。

「お前は危険だ。故に最大限の技で防がせてもらった」
 マフラーに隠された口元が動き、ギジーはそう言った。
 魅依は、すぐさまその場から離れようとした。相手の動きを止められなかったのだから、次は──。
「狗猫さん!」
 静矢が叫び、なにがしかの動きをした。
 彼には咄嗟に他人をかばう能力はない。魅依は自分の中に張りつめていた冥魔の力が、急速に色を失うのを感じた。
 リンクシェアリングによってカオスレートを中立にされた魅依を、直後に振り抜かれたギジーの刀が弾き飛ばした。



 小屋は相変わらず、二方向からの銃撃にさらされていた。
「そろそろヤバいんじゃない?」
 東側の壁についていたチルルが、北側にいるファーフナーを顧みた。すでに壁には大穴が空いている。チルル側では扉もすでに破られていた。
 正面である西と南はまだしっかりしているため、崩れる気配は今のところなかったが、すでに小屋としての役目を果たすのは不可能といえる破損具合だ。
 ファーフナーはチルルを無言で促し、少しずつ後退してナーマイルの側へ寄った。
「今から阻霊符を切る。壁を抜けて脱出してくれ」
「伏兵がおるかもしれんと言っておったんじゃないかね!?」
「ここで狙い撃ちにされるよりはマシだ」
 唾を飛ばして抗議するナーマイル。そのとき、ついに一体のサーバントが小屋の中に侵入してきた。

「──危ない!」

   *

 倒れ込んだ魅依は起きあがらない。レート差を抑え込んだとはいえ、強力な魔具魔装を活性化させるため、元より命を削っているのだ。
 しかし再び静矢へと向き直ろうとしたギジーに、また別の角度から迫るものがあった。黒百合である。
 彼女は魅依よりさらに大回りでギジーの側面に辿り着くと、大柄な身体に飛びついた。口をあんぐりと開けると、アウルによって変質した牙が剥き出しになる。
 そしてギジーの首元へ迷いなく噛みついたのだ。
「‥‥!? 貴様!」
 当然、ギジーは激しく抵抗した。だが予測していなかったからか刀を振るうことはなく、黒百合は数瞬の後に飛び退って距離をった。
「豚の血液って人間の血液と同じ、って聞いたことがあったけどやっぱり駄目ねェ‥‥見た目も影響して、さっぱり美味しくないわァ‥‥」
 ギジーの血液をそう評価して、黒百合は口中に残ったものを「ぺぇ」と吐き出した。

 その様子をしかめ面で見ていたギジーだったが、やがて戦場に残る静矢、海を順繰りに見て、最後にその先の小屋へと視線をやった。
「‥‥しくじったか」
 抑揚なく、一言。
「退くぞ」
 そして、誰にともなくそう呟いた。

「あらァ、もうお帰りィ‥‥?」
 余裕の表情で挑発する黒百合を、ギジーは最後に一瞥した。
「お前のことも、覚えておこう。‥‥堕天使の命、今は預けておく」
 刀の構えたまま、ギジーはゆっくりと後退する。

 背後から飛行音がした。サーバントがこちらに向かってくる──が、攻撃を加えることなく撃退士を追い越していく。

 その様子に気を取られたほんの一瞬で、ギジーの気配はそこから消え失せていた。



「あたい、防壁陣って初めて使ったわ。上手くいってよかったわね!」
「なにが上手くいった、じゃ。護衛対象に怪我をさせている時点で失敗じゃ、失敗!」

 山を下る一行の中でナーマイルがわめいでいるが、彼がいるのはチルルの背の上である。
「いいじゃない。治療もしてあげたんだし」
「ふん」
 彼の腕の包帯も、チルルが巻いてあげたものだ。
「まあいいわ。こうなれば早いところ、久遠ヶ原とやらで落ち着きたいものじゃな。さすがの豚もそこまでは入ってこれんじゃろうて」
 本当にギジーは撤退したのか、ファーフナーは山道を進みながらも油断なく周囲に目を配っていた。ナーマイルの言うとおり「卑怯な男」であるのなら、退いたと見せて再び襲うくらいの芸当はしてもおかしくはない。

 だが結局、学園島に着くまでギジーが再び現れることはなかった。ナーマイルは無事に学園の保護下にはいったのである。

 なお、報酬はきっちり規定通りに振り込まれたとのことであった。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 伝説の撃退士・雪室 チルル(ja0220)
 歴戦勇士・龍崎海(ja0565)
重体: −
面白かった!:2人

伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
諸刃の邪槍使い・
狗猫 魅依(jb6919)

中等部2年9組 女 ナイトウォーカー
されど、朝は来る・
ファーフナー(jb7826)

大学部5年5組 男 アカシックレコーダー:タイプA