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マスター:嶋本圭太郎
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2015/08/03


みんなの思い出



オープニング

 とある休日の夜。久遠ヶ原の斡旋所で働く潮崎 紘乃(jz0117)は久方ぶりに実家に帰省していた。

「自分で用意しなくてもご飯が出てくるのって、素晴らしいわよね・・・・」
「そう言うのならもっと帰ってきて欲しいわ、そんなに遠くないんだから」

 不満を表明したのは彼女の母親だ。
 口ではそう言いながらもかいがいしく動き回り、紘乃の前にご飯を盛った茶碗を置く。
「忙しいんだもの。日曜日だからって天魔も同じように休んでくれるわけじゃないのよ」
 既に食卓には料理が並べられていた。紘乃の好物である母手づくりの鶏の唐揚げと、お刺身の盛り合わせをメインディッシュに、複数の常備菜にお味噌汁。紘乃が普段の夕食に用意できるのは、せいぜいこの中の一品くらいだ。
「それはわかってるけど・・・・せめてもう少し早く教えてくれたら、ご飯だってもっとちゃんと準備できるのよ?」
 しかし母としてはこの程度では納得がいかないらしい。不満を漏らしつつ、新たに大きめの茶碗にもご飯を盛った。

「はい、お父さんの分、そっちへ置いて」
「んー」

 紘乃は自分の箸を口に咥えながらそれを受け取り、空席の前にことりと置く。
 すると、ほとんど間を置かずにリビングの扉が開いて、風呂上がりの父親が姿を見せた。

「さ、いただきましょうか」

 母親はさも当然といった風で自分のご飯を用意すると、そう言って席に着いたのだった。



「紘乃」
 食事を始めてしばらく経ってから、父親がおもむろに口を開いた。
「なあに?」
 衣がかりかりに揚がった唐揚げへ伸びていた箸を止めてそちらを見やると、父の目が一瞬、泳ぐ。
 二十代後半になり、紘乃からすれば父親への遠慮やわだかまりというものはだいぶなくなっているのだが、相手はそうでもないらしかった。

「‥‥風呂、入らないのか」
「ご飯が終わったら入るけど?」

 会話、終了。

「もう、そうじゃないでしょ、お父さん」
 見かねた母が助け船を出した。
「先月だったかしら、商店街の先のところにね、スーパー銭湯ができたのよ」
「ああ、そういえば‥‥来る途中に見たわね」
 スーパー銭湯といったら、いろんな種類のお風呂と食事処やマッサージ施設などがまとめて楽しめるレジャー施設である。
 この辺りは個人営業の小さなお店が多いのだが、その中にあっては少々目立つ大きな建物が出来ていることは紘乃も気付いていた。
「お母さんたち行ったの?」
「一回だけね。結構面白かったわよ」
「だが、あまり客入りが良くないらしくてな」
 父親が会話に割って入った。
「先日の組合で、何とかしてほしいと泣きつかれた」
 紘乃の父は、商店街の中では結構発言力のある人物なのだ。
「まあ、それはこちらの話だが‥‥。周りに配ってくれ、とこれを貰ってな」
 食卓の上に、どんと紙束が置かれた。

「何これ、サービス券?」

 紘乃が紙束を取り上げて見ると、どうやらそれはスーパー銭湯の無料入浴チケットだった。数十枚あるだろうか。
「お前にやる」
 父親がぼそりと言った。
「え? ‥‥こんなに貰っても使えないわよ! たまにしか帰らないのに」
 言いながら、もしかして、もっと帰ってこいという父からのメッセージなのだろうか‥‥などと頭に浮かぶ。
「別に一人で使わなくたって、友達とかお世話になってる人に配ったっていいのよ。商店街の人にはだいたい行き渡っちゃったみたいだもの、外の人を呼んだ方がいいでしょ?」
「ああ‥‥なるほど」
 紘乃はチケットの束を改めて手に取った。そういうことなら、是非使ってほしい人たちはいる。
「それじゃ、せっかくだからありがたくいただくわね」



「というわけで、みんなでお風呂に入りに行きましょう」

 斡旋所で、早速紘乃は告知を出した。
 日頃の戦いの疲れを癒すにも、仲間同士親睦を深めるにも、お風呂は絶好のスポットだ。
 あとあと調べたところによると、そのスーパー銭湯は混浴のエリアが多いのが売りなのだそうだ。もちろん、湯着着用であるが。
「それなら、男女で人数が偏ってもみんなで楽しめるし‥‥いいんじゃないかしら」

 もちろん、一人や少人数でのんびり楽しむのもいいだろう。
「大きなお風呂って気持ちいいと思うわよ。よかったら、検討してみてねっ」


リプレイ本文

「潮崎さん、ご招待ありがとうございます」
 鷹野 あきら(jc1550)は潮崎 紘乃(jz0117)へ礼を言った。
 彼女をはじめ、今日は多数の撃退士たちが一緒にお風呂に入りにきたのである。
「お礼なんかいいわよ。貰い物だから、そのチケット」
「でも、誘っていただかなければ来られなかった訳ですから」
 カタリナ(ja5119)もまた、紘乃に礼を言った。
「私、日本の温泉って好きなんです。大露天風呂、だそうですし」
「大きいお風呂っていいよね〜」
 あきらは元気いっぱい、頷いた。
「おもいっきり楽しませてもらうね!」

   *

「いい感じの銭湯ですね」
 翡翠 雪(ja6883)は、隣を歩く夫、翡翠 龍斗(ja7594)を見上げた。
「そうだな。風呂以外の施設もいろいろあるみたいだ」
 しばらく進むと、ふと雪が体を離す。
「どうした?」
「女性の脱衣所は、こちらですから」
 二人の立っているところを境に、男女のエリアが分かれていた。
「ああ、そうか‥‥俺は別に、着替えから雪と一緒でも構わないんだがな」
「それは、私ももちろん‥‥でも、お風呂どころではなくなってしまうかもしれませんね」
 艶やかに微笑む雪。だが龍斗はきょとんとしている。
「それじゃあ、また混浴で」
 雪は首を傾げる龍斗をひとまず置いて、脱衣所へと向かっていった。

   *

「大きなお風呂でしかも天然温泉! 地元じゃこんなのないから楽しみだなー」
 はしゃいでいるのは、沖縄出身の明石 暮太(jb6009)。細い体つきと腰のあたりまである艶やかな黄緑の髪は、なんとも女性らしい‥‥のだが、名前の示すとおりれっきとした男性だ。
「やった、湯着の貸し出しあり」
(ふふふ、いくら姉さんが女性用水着を荷物に仕込もうと無力なのだ‥‥ん?)
 心の中でほくそ笑みつつ館内の施設を眺めていた暮太は、ある一点で目を留めた。
 三つ編みにしている長い髪の先っぽを触りながらしばらく考えて。
「‥‥よし、決めた!」
 脱衣所ではなく、館内の別の場所へ向かって歩き出した。



「テン子です」
 歌音 テンペスト(jb5186)、見参。

 今日、彼女はお風呂客ではなく従業員だった。本来こういう依頼だと真っ先に全裸になって暴れそうなイメージとかあっすみません。
 それというのも、彼女の愛しの先輩、モブ子(愛称)がここでバイトしていると聞いたからだ。
「モブ子センパイが勤労してるのにあたしがしないわけにはいきません‥‥女風呂とか女子更衣室とかそりゃもう天国ですけど!」
 というわけで、煩悩をぐっとこらえて今日は粛々と働いているのだった。

「とはいえリプレイ投票率いや銭湯人気アップの為にはお色気がかかせません」
 身も蓋もないことを口走る、掃除用具片手の歌音。
「でも女性参加者に申し訳ないので‥‥ここは男性参加者に犠牲になってもらいましょう」
 彼女がやってきたのは、「男性用」の脱衣所だった。
 男の『キャー』に果たして需要があるのか‥‥それは女性にしか興味がない歌音にはわからなかった。でもやるのだが。

「それでは掃除のつもりで『うっかり』開けてみます‥‥サービスシーン、どうぞ!」
 歌音は迷い無く扉を開けはなった!

 ──真っ正面にいた蘇芳 更紗(ja8374)が上着から首を抜くと、柔らかそうな二つのふくらみがぶるんと揺れた。

「‥‥あれ?」

 歌音はいったん顔を外に出して確認する。間違いなくここは男性用だ。

「いつまでそこを開けておくんだ」
 更紗は男らしい口調で言いつつ、さりげなく胸を手で隠す。

「‥‥‥‥キャー」
 訳も分からず、しかし更紗のすばらしく女性らしいそこはしっかり目に焼き付けておく歌音であった。

   *

「ん〜、気持ちいい〜!」
 こちらは女湯。あきらはまず目に付いた炭酸泉の湯船に入って体を伸ばしていた。
「あ‥‥泡だ」
 手を出してみると、そこについた沢山の泡がしゃわしゃわはじけていく。温めの温度でも、よく体が温まるのだそうだ。
「ずっと浸かっていたいけど‥‥せっかくだし、いろんな種類を楽しみたいな」


 男湯の方では‥‥鳳 静矢(ja3856)がのんびりと広い湯船を満喫していた。
「今頃混浴はカオスかねぇ‥‥」

 さて、どうだろうか。



 混浴エリアの入り口で、ローリエ・P・グロリア(jc0956)は人待ち中。
(恥ずかしい‥‥)
 皆がこっちを見ていくような気がして、ビキニ姿の体を丸めておなかを隠していた。
「悪いな、待たせたか?」
 待ち人のダリエル(jb3140)が現れると、ローリエは小走りになりながら彼の下へ。
「どうした、恥ずかしがってるのか?」
「うぅ‥‥こういうのは慣れてませんので‥‥」
 まだお湯に浸かっていないのに赤くなっているローリエのほっぺを、ダリエルはつんつんつついた。
 ひとしきり反応を楽しんだ後で促す。
「ほら、俺が傍にいてやっからさ。来いよ」
「ぁ‥‥」
 ローリエの表情が明るくなった。「ありがとうございます、ダリエル様‥‥」
 二人並んで、お風呂へ向かっていく。


 ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)は「娘」である黒田 紫音(jb0864)に手を引かれて、沢山並ぶお風呂を眺めていた。
「おー、いろんな種類があって楽しいね☆」
「パパ、アレがいい! あっちもいいなぁ♪」
「はいはい、順番に回ろうね♪」
 二人とも水着姿で、今日は親子デートだ。
「ほら、はしゃぎすぎると危ないよ?♪」
「大丈夫だよー!」
 手を振り温泉の方へ駆けていく紫音の後ろ姿を、ジェラルドは‥‥パシャリ。
「あーっ、今、写真撮った?」
「はしゃぐ娘の姿がかわいくて、つい☆」
 子供っぽく舌を出してみせるジェラルド。
「ブ、ブログとかに載せないでよ!?」
「今日のことは記事にしようと思ってるし‥‥どうしようかな?」
「ダメ、絶対ダメだからね!」
 見る見るうちに顔を赤くする紫音を、余計にかわいいと思ってしまうジェラルドパパである。

   *

 袋井 雅人(jb1469)と月乃宮 恋音(jb1221)は混浴の大露天風呂で、二人仲良くお湯に浸かっていた。
 雅人はまったくのびのびと、恋音は‥‥ちょっと周りを気にしながら。

(やっぱり‥‥見られていますよねぇ‥‥)
 周囲の視線を感じ、恋音はお湯の中に潜ってしまいたくなったが、目の前で浮かぶ二つの物体が邪魔をする。
 アンバランスに育ちまくった彼女のバストは、湯着の着用をお断りされてしまうレベルに達していた。
(まぁ、それは予想していたので、いいのですがぁ‥‥)
 結局、自前のビキニを着用している。しかも牛柄である。

「恋音は、依頼で重体中なんだとか?」
 雅人の問いに、恋音は頷いた。
「うんうん、あのギリギリの瞬間こそ一番生きているのを感じるんですよねー」
「えぇと‥‥そう、ですねぇ‥‥」
 うんまあ、確かにギリギリだったかもしれない。ある意味。

「恋音、今日は本当にラキスケとかしないで、お互いにじっくり湯治して体の傷をいやしましょう!」
「袋井先輩‥‥ちょっとフラグっぽく聞こえるのですがぁ‥‥」
 果たして大丈夫だろうかと、恋音は自分のおっぱいに顔を埋めるのだった。


 龍崎海(ja0565)も露天風呂を堪能していた。恋音のおっぱいが浮き袋みたいになっているのも目に入ったが、気にしないことにしておく。
「水着で入ってるんだから、あまり意識する必要はないだろう」
「そうですね、私の国では水着で混浴というのは割と基本です」
 近くにいたカタリナがそう答えた。当然、彼女もそんな格好になっている。
「でもこの国で混浴は、古くからの温泉地とか、もっとプールのようなところ以外では珍しいですね。客引き目的というなら、これで十分いけそうですが」
 客入りが悪いのでチケットを配っている、という紘乃の話を思い出すカタリナ。

「温泉好きとしては入らないわけにはいかないよね♪」
 猫野・宮子(ja0024)も温泉露天風呂に体を沈めていた。体中の血管が開き、指の先までしっかりと暖まっていく。
「はふ、とっても気持ちいいー」
 温すぎず熱すぎず、何ともよいお湯加減である。

「こうやってゆっくりするのは、いいですね‥‥」
「平和な時間、って感じだよねー」
 カタリナが口にした言葉に、宮子は半ば夢見心地で答えた。学園に戻れば、全国各地で起こる戦いにひっきりなしに駆り出される撃退士。今日のような機会はなかなか貴重だ。

「暑くなってきたし、こんな風にさっぱりするのはいいな‥‥」
 しかし視線を動かすと、複数のカップルがいちゃいちゃしているのが見える‥‥。
 水着を着てようが目の毒だ。海はしばらく空を見上げていることにした。

   *

「痛くはありませんか、ダリエル様‥‥?」
「おー、すげー気持ちいいぜ」
 ローリエがダリエルの背中を流している。
「ん、しょ‥‥」
 自分から申し出たことで粗相があってはいけないと、ローリエはダリエルの白い肌を、美術品を磨くかのように丁寧に洗った。
 背中に残った泡を流し終えると、ダリエルがくるんと体を回した。
「有難うよ、さて‥‥今度は俺が洗ってやらないとな」
「あら‥‥ありがとうございます」
 ローリエはきょとんとしながらも申し出を受けた。腰まである髪を束ねて自分の胸の方へ垂らし、背中をダリエルにさらす。
 ちょっと間が空いた。

「ダリエルさ──」
 つーっ。
「ひゃあ!?」

 ローリエが振り返ろうとした瞬間、ダリエルは彼女の背筋を指でなぞったのだ。
「な、なにをなさるんですか、もう‥‥」
「悪い悪い。ほら、今度こそ洗ってやるから」
 ダリエルは悪戯っぽく笑ってみせるのだった。


「むむ。仲良さそうなの‥‥」
 二人が戯れているのを横目に見て、エフェルメルツ・メーベルナッハ(ja7941)は口をとがらせた。
「ほら、動いちゃ駄目だよ、エフィちゃん」
 しかし‥‥彼女自身も、如月 統真(ja7484)に洗われている真っ最中だったりするのだが。
「‥‥ん、そこくすぐったいの‥‥」
「じっとしてないと、洗い終わらないからね?」
 統真はスポンジをあわあわにして、エフェルメルツの‥‥背中と言わずいろんなところを洗ってあげていた。
「ふふふ、エフィちゃん、その水着、似合っているよ?」
「ありがとう‥‥でも、ちょっと胸がきついの‥‥」
 小等部の生徒である彼女は、一応子供用の水着を着ている。
(でもエフィちゃんって体つきはもうちっとも子供じゃないからなあ)
「やん♪ 統真、そんなところまで洗っちゃうの‥‥?」
「あ、ごめん」
 考え事をしていたら、思いも寄らないところに手が滑った。何しろ今の彼女はすっかり全身あわあわである。ぶっちゃけ水着はもうよく見えない。
「そこ、何か気持ちよくって‥‥身体、うずうずしちゃうの」

 そこってどこだよ、と思ったあなたは自分で想像するように。

 エフェルメルツは身体をくねらせると、統真にすり寄った。
「わ、エフィちゃん‥‥それじゃ洗えないよ」
「えへへ‥‥エフィも統真のこと、洗ってあげるの」
 自分を覆う泡を、統真にすり付けていく。そのうち二人はまるごと泡だらけになって、もうどっちがどっちを洗っているのかなんてわからない。

 周りの様子もすっかり目に入らなくなって、二人の世界に没入するのだった。



 黄昏ひりょ(jb3452)は、混浴エリアで人探し。
「や、お久しぶり〜」
「あ‥‥ひりょくんだ!」
 内湯で肩までしっかり浸かっていた春苑 佳澄(jz0098)を見つけて声をかけた。

「ここ、結構熱めだね」
「うん、あたし熱いの結構好きだから‥‥ひりょくんは?」
「俺も熱いのにゆっくり浸かるのが好きなんだ」
「えへへ、じゃあ、同じだね!」
(さすがにこういう場で女性をまじまじ見るのは失礼だよな‥‥)
 佳澄の着ている湯着はデザイン的にはバスタオルを巻いているのに似ているので、何というか‥‥まあいろいろ想像するがよい青少年よ、って感じなのだ。
「ひりょくん、顔赤い?」
「いや、それはほら、お風呂に入ってるから‥‥」
「あ、そうか」
 しばらく何気ない会話を交わしていると、また向こうから人がきた。
「六道先輩、こんにちは!」
 六道 鈴音(ja4192)に佳澄が挨拶すると、彼女はざぶざぶ近づいてくる。
「きいたわよ‥‥というか報告書読んだよ、春苑さん! 大変だったね!」
「あ‥‥えへへ‥‥」
(そうなんだよな‥‥)
 ひりょもその「報告書」と、一連の事件を思い出す。
「まさか、楯岡さんがねぇ」
「うん‥‥」
 鈴音もひりょも、佳澄が巻き込まれた事件そのものには関わっていないが、事件を起こした張本人とは面識があった。だがあのときはまさかそんな事態になるとは想像していなかったのだ。
(友達が大変な目にあっていたのに、俺は何も出来なかった)
 ひりょは歯がゆさを感じる。無事に解決したというからまだよかったものの、佳澄はこの話題になるとやはり元気が萎むようだった。

「でも、なにか掴んだんじゃないの?」
「うーん‥‥、あたしはてんでダメだなあって‥‥それはよく分かっちゃいました」
 佳澄は力なく笑って見せるが。
「いいじゃない、それだって。今がダメなら、これから良くなっていくのよ」
 鈴音は佳澄の肩に手をおいて、力強く言った。
「落ち込む必要なんかないわよ。前を見なきゃ!」
「えへへ‥‥ありがとうございます、先輩」
 佳澄は鈴音に礼を言うと、ひりょに向き直った。
「そうだ、ひりょくんにも、お礼を言わなきゃ」
「え、俺?」
「ホワイトデーの時、お手紙くれたでしょ? あたしあの時、学園にいなかったから‥‥すっかり遅くなっちゃったけど」
 佳澄ははにかんだ。それを見て、ひりょは改めて思う。
(そうだな‥‥俺は俺に出来ることをしていこう)
 大切な友達が、ほんの少しでも笑顔になってくれるように。


「あ、佳澄さんだ。お久しぶりです〜」
 湯船の向こうから、また一人誰か近づいてきた。男性用の湯着を着た、ショートカットの美青年。
「‥‥?」
 ぱっと人物が符合せず、佳澄は戸惑った。淡い黄緑色の髪は、見覚えがあるのだが‥‥あ。
「もしかして、明石先輩ですか!?」
 青年は暮太だった。見た目に印象的だったロングヘアーを、ばっさりカットして現れたのだ。

「すごい綺麗な髪だったのに‥‥びっくりしました」
「女の子と思われて呼び止められたりするのも面倒でしから」
 もっというと姉の身代わりで女装させられたり、親の実家で看板『娘』をさせられたりする機会も最近は減ってきた、という理由もあったりするのだが。
 後ろ髪が肩に届く程度まで短くなった暮太は、さっぱりとした様子。
「佳澄さんたちと旅行に行ってから、もう二年だなんて、早いですね」
「そうですねえ‥‥」
 佳澄と一緒に肩まで浸かりながら、懐かしい日を思い返す。あの旅行の温泉は混浴ではなかったから、こうやって一緒の湯に浸かるのは初めてだ。
(なかなか、筋肉はつかないな‥‥)
 あの時も、一人で同じようなことを思った気がする。
「‥‥明石先輩?」
「あ、ええと。またどこかへ羽伸ばしに行けるといいですね」
 そう言うと、佳澄はまた「そうですねえ」と嬉しそうに答えるのだった。



 あきらはそのころ、女湯の岩盤浴室で寝っ転がって気持ちのいい汗を掻いていた。
(‥‥お友達同士で来ている人は、みんな混浴にいるのかな?)
 今日は一人なので、ちょっと寂しいあきらである。

「混浴はすべて制覇した! というわけで、次は女湯だよー」

 そこへ宮子が威勢良く登場。
「制覇したって‥‥全種類入ってきたの?」
 相手が一人だったこともあり、あきらは思わず話しかけた。
「うん、やっぱり温泉の露天風呂が一番気持ちよかったかなー。本当は裸で入りたかったところだけど」
 それは混浴じゃ言えないけどね、と宮子。
「ボクは女湯はだいたい回って、これから混浴へ行こうと思ってたんだ」
 これから入るお風呂の情報を交換する二人。
「それぞれのお風呂の良さを覚えておいて、今日来てない人には後で教えてあげないとだねー」
「そうだね‥‥じゃあ、ボクはそろそろ混浴の方へ行こうかな」
 全お風呂制覇を目指して、宮子とあきらは再び分かれるのだった。



「ん、見つけた」
「あ、いたいた」
「お、こっちだこっち」

 麻生 遊夜(ja1838)と来崎 麻夜(jb0905)、ヒビキ・ユーヤ(jb9420)が混浴で合流した。
 身支度はそれぞれ男湯女湯ですませてきており、三人は早速混浴の露天風呂に浸かる。

「ふぃー、いい湯やぜ‥‥っと」
 露天風呂に遊夜が身を沈めると、麻夜とヒビキはそれぞれ隣に寄り添うようにして並ぶ。
「最近ちっと忙しかったし、疲れを取るにゃ悪くねぇやな」
「ん、無料だし」
 ヒビキがこくり、と頷いた。
「ん‥‥いい温度」
 おなかに溜めた息をゆっくり吐き出し、リラックス。

「天然温泉ってことやが、泉質や効能はどうなってるんかね?」
「美肌効果とかいろいろありそうだよねぇ」
 麻夜は自分の腕に湯を滑らせながらそんなことを言う。
「泉質‥‥効能表は、あれ‥‥?」
 ヒビキが立て札を見つけて、ざぶざぶそちらへ向かう。しばらくして、ざぶざぶ帰ってきた。
「どうだった?」
「ん、単純泉で‥‥怪我とかがよく治る、って」
「ははっ、そりゃあ俺たち撃退士にはぴったりやな!」

「こう、気が抜けてゆっくり寝れそうなのがよいやなー」
「そだねー‥‥」
 首から上だけを出して空を見上げる遊夜に、麻夜が体を半分重ねてくる。
「ん‥‥なんだか‥‥沈みそう‥‥」
 ヒビキも自分が沈まないようにと、遊夜に体を半分預けてくる。
「‥‥‥‥って! 俺が沈みそうなんやが!?」
 慌ててもがく遊夜であった。


 雪と龍斗の夫妻も、並んで温泉に浸かっていた。
「温泉には温泉の好さがありますよね。この独特な空気、私は好きです」
「そうだな、たまにはこういうのも悪くない」

「大きい風呂は、のんびり出来るな。家の風呂も、大きめの物に変えないか?」
「私たちの家のを‥‥ですか?」
「え? なんというか、将来的に必要になってくるだろうし」
 お互い危険な前線に立つ身である。介助が必要になることもあるかも知れない。
 龍斗はそういう意味で言った‥‥つもりだったが、何故か雪は妖しげに微笑んだ。
「今でも不満はないですけど、そうですね‥‥もう少し家のも大きくてもいいかも
ですね」
 体をそっと寄せてくる。夫の腕を取って密着した。
「ゆ、雪!?」
「もう‥‥龍斗さまったら」
「す、すまん」
 龍斗が慌てたので、雪は体を離した。どのみちここでは人の目が多くて、これ以上のことは出来ない。
「龍斗さま、そろそろ‥‥」
 湯に浸かってだいぶ経つ。雪が腰を上げようとすると、顔を赤くした龍斗が彼女の手を取った。
「うん? 今夜は、寝かせないぞ?」
「あら、それは楽しみです。今夜が待ち遠しいですねぇ‥‥?」
 雪は再び妖艶に笑い、耳元に顔を寄せる。
「さ、龍斗さま。ちょっとのぼせてきました。あちらで涼みましょう?」
 彼女よりよっぽどのぼせているらしい龍斗は、腕を取る雪に寄りかかるようにしてお湯から出て行くのだった。

   *

「ふぅー‥‥」
「ふぁ‥‥」

 ダリエルとローリエは、仲良く背中をくっつけて温泉の中でいいきもち。

「風呂ってのも中々だよなぁ。コタツに負けず劣らずの堕落パワーを秘めてやがるぜ‥‥」
「はい‥‥堕落しちゃいそうです‥‥」


「うぅー、熱い‥‥」
「だいぶ温まってきたかい?」
 紫音はジェラルドパパの膝の上で、肩まで真っ赤になって茹だっていた。お風呂は好きだけど、熱いのは苦手。

「そろそろ上がって、夕食にしようか♪ レストランに席を取ってあるからね☆」
「うん‥‥私、甘いの食べたい」
 たっぷりお湯に浸かって、ふわふわしている紫音は、ジェラルドにほとんど抱っこされながらお風呂から出て行った。


「大露天風呂! 混浴! うひひひ‥‥いいねぇ」
 若干品のない笑い方で温泉を堪能しているのは桜花(jb0392)。実は結構長いこと入っているが、彼女はのぼせる様子がない。
「いい気持ち‥‥くいっと」
 周りの景色と人の流れを観察しながら、ちょいとお猪口で一杯。
 ‥‥なんてやってると、子供たちが興味深そうに彼女を見ていた。桜花はニッと笑う。
「お酒じゃないよ、スポーツドリンクだよ」
 だからのぼせないのである。

 桜花はお猪口を空にすると、ざばっとお湯から立ち上がった。
「さあ、君たち! お姉さんと遊ぼう!」


「まったく‥‥何故わたくしが女の格好をしなければならないのだ」
 更紗は湯着の胸の部分を摘んで不満たらたらだった。
 押しつけられた女性用の湯着を着て混浴に浸かっている。火照った肌をさらして憂い顔でいる更紗は端から見てとても美しかったが、そんなことを言われても彼女は嬉しくないのだろう。

「なにか気を晴らしてくれるようなことでもないものか‥‥」
 視線を巡らせていると、一方でなにやら人が集まっていた。

   *

「皆さん、様々なお風呂堪能されましたか?」
 木嶋香里(jb7748)が混浴にいた撃退士たちを集めている。
「香里ちゃん、カメラ持ってる‥‥お風呂の写真、撮ってたの?」
 佳澄が聞くと、香里はにっこり。
「はい♪ いい写真が沢山撮れましたよ♪」
 そしてまた全員を見て言った。
「写真は宣伝用に使ってもらうのですが‥‥最後に、混浴で集合写真を撮ろうと思います♪」
「そういうことなら、私達も協力しますよ!」
 早速賛同したのは、恋音を引き連れた雅人。
「写真かあ‥‥ひりょくんはどうするの?」
「せっかくだし、無料チケットのお礼に協力するよ」
 更紗も集まりに加わって、胸を張った。
「大いに結構だ、わたくしで良ければ遠慮なく撮るといい」

 露天風呂の前で賛同者が集まった。
 手の空いていた人にカメラを預け、香里も被写体に加わる。
「それでは、お願いします♪」
 皆がカメラに集中する中、雅人が小声で恋音に話しかけた。
(ここは私達らしく、ギリギリセクシー路線を提供すべきではないでしょうか、恋音?)
(今日はそういうのはなし、だったのではぁ‥‥?)
(いえいえ、これは純粋な厚意というヤツですよ)
 雅人は恋音を屈ませて、ついでにちょっと水着を引っ張ってやろうと一歩踏み──だしたらちょうどそこはせっけんが転がっていた。
「おわっ」
「ひゃあ!?」
 足を滑らせた雅人の右手は恋音の水着をこれでもかと引っ張った。恋音は態勢を崩して隣にいた更紗に抱きつきついでに片手が湯着の中に。
「なっ‥‥!」
「うきゃ!」
 バランスをとろうとした更紗の右手が佳澄にぶつかり、びっくりした佳澄は隣のひりょに衝突して──そこからはいろんなことがもう連鎖的に。

 擬音でいうと、
 つるーんのばいーんのずるむけーのどしんばたーんの、どんがらがっしゃーん!

 で、パシャリ。

「今日は‥‥こういうのはなし、だとぉ‥‥」
「いえホントに‥‥ねぇ?」

 目を回しながら、言霊の力という物に思いを馳せる雅人であった──完。



「ん? なんだか混浴の方が騒がしいねー」

 混浴から女湯へ、無事全お風呂制覇を達成した宮子は、温めのお風呂でまったりしていた。女湯から混浴へ、逆ルートで向かったあきらは無事だったのだろうか。

「あー、潮崎さん! こっちにいたんだ」

 同じく女湯にいた紘乃を見つけて、鈴音はぺたぺた側へ寄る。

「どうなのよ、今シーズンのラークスは」
 ちなみに、春先は新戦力も機能して結構好調だったラークスは、ここへ来て選手層の薄さが露呈してじりじりと順位を落としていた。
「もう少し、戦力があればねぇ‥‥」
「なんとかプレーオフには進出してほしいですよね!」
 しばらく野球談義に花を咲かせる二人。だが贔屓チームの調子がいまいちとなれば、話もだんだん暗く‥‥。
「ダメダメ、前向きにならなきゃ!」
 鈴音はもやを振り払うように胸を張った。ちょうどさっき、後輩にそう言ってきたばかりだ。
「大丈夫、まだまだイケますよ! さぁ、今日は飲もっ! 飲まずにいられますか!」

 少々大げさに腕を振りながら、二人は女湯を後にするのだった。



「おう、のんびり出来たかね?」
 遊夜は先に着替えをすませ、休憩所で麻夜とヒビキを待っていた。二人によく冷えた瓶入りフルーツ牛乳とタオルを渡す。
「ん、ありがと」
「お風呂上がりはこれだよね♪」
 三人仲良くぐーっと飲み干した。

「どう? すべすべつやつやだよー」
「ん、綺麗になった?」
 肌をすり付けてくる麻夜と、こちらを見つめて首を傾げるヒビキを、遊夜は順繰りに撫でた。
「ん、可愛い可愛い」
 備え付けの扇風機がそよがせる風を受けながら、長椅子に三人まとまって一休み。
「次辺りは全員で来たいもんだが‥‥」
 天井を見上げて遊夜がつぶやくと、ヒビキがこくり、と頷いた。
「ん、お仕事増やそう」
「今日から積み立て、始めないとだねぇ」
 家族全員で、露天風呂を満喫するシーンを想像しつつ、麻夜はクスクス笑うのだった。


「コーヒー牛乳二つね!」
 紘乃と一緒にフロアに出てきた鈴音は迷わず注文した。店員は無表情に冷蔵ガラスケースから瓶を二つ、取り出す。
 その下の方に、缶ビールが並んで入れられているのを見て、思わず紘乃ののどが鳴った。
(とはいえ今日は学生の皆と一緒だし‥‥我慢するべきよね)
 紘乃がぐっと自分を抑えていると、カタリナがやってきた。
「とてもいいお湯でした‥‥あら、モブ子ちゃん」
「いらっしゃいませ」
 店員が普段は久遠ヶ原のコンビニで働いているモブ子であることに気づき、カタリナは挨拶する。
「ここでも頑張ってるんですね‥‥じゃあ、ビールを貰えますか?」
 一瞬、紘乃の目がこれでもかと見開かれた。
「ありがとうございます」
 が、カタリナは気づかずによく冷えた缶ビールを受け取ると、ためらわずに栓を開け、一気に口元へ──カタリナののどがぐっ、ぐっ、と動いた。

「ふぅ。渇いたのどにビール‥‥いい組み合わせです」
 と、そこでようやく、紘乃がコーヒー牛乳片手にこちらをガン見しているのに気づくのだった。

「あ、なんか‥‥すいません」

   *

「ふぅ、いい湯だったな」
 お風呂を満喫した静矢は、湯冷ましがてら施設内を散策していた。
「お、春苑さんじゃないか」

 ふたりは長椅子に並んで腰掛けた。
「もう傷は癒えたかな? 春苑さんが戻ってきて、皆喜んでいるよ」
「‥‥はい」
 実感をもって、佳澄は頷く。それ以上に佳澄自身が、戻ってこれて良かったと、今は感じている。
「あたしはまた、一から出直しですけど‥‥」
「そうでもないさ。力を求めるのは悪くはないと思うよ」
 思いがけないことを言われて、佳澄は静矢の方をみた。
「けれど‥‥力を求めるのは、上を見れば果てなく、キリがないものだよ。力というモノに振り回されず、今の自分に出来ることを理解した上で何を為していくか‥‥が大事じゃないかな」
「‥‥うん、そうですね」
 静矢の言葉が、今の佳澄だからこそ、ようやく心の中に収まっていく。そう考えれば、あの経験も決して無駄ではない。
 今出来ることはちっぽけだったとしても、一つずつこなして、出来ることを広げていく。静矢も、あの時戦ってくれた仲間も、そして今日ここにいる皆も。そうやって戦い続けているのだ。

「佳澄ちゃん、ここにいたんですね♪」
 通路の向こうから香里がやってきて、佳澄に声をかけた。
「潮崎さん達と、レストランで夕食はいかがですか? もう皆集まっていますよ♪」
「私も行こう」
「鳳先輩」
 立ち上がって先に行こうとする静矢を、佳澄は呼び止めた。
「あの‥‥これからも、よろしくお願いします」
 静矢は目を細めて答えた。
「もちろんだとも」



「ん‥‥」
 海が目を覚ましたのは、マッサージの施術台の上だった。
「体調を整えようと思ったら‥‥ずいぶん腕のいい整体師だったみたいだ」
 すでに施術は終わっているらしく、軽くなった肩や腰の具合を見ながら海は体を起こした。
「もうじき大動員がありそうだし‥‥今日はいい気分転換になったかな」
 天魔との戦いは、これからよりいっそう厳しくなっていく。それをひしひしと感じているからこそ、今日のような一日は大事なのだ。

   *

「というわけで、この写真は自由に使って構わないと、ここの主に伝えてくれ」
 宣伝用に撮影した各種の写真データを、静矢が代表して紘乃に手渡した。‥‥混浴のあの写真は除いてあるが。
「それから‥‥これは参加者の意見をまとめたレポートですぅ‥‥私としては、例えばラークスの選手にシーズン後慰安に使ってもらうと良い宣伝になるのではないか、といったことをぉ‥‥」
 恋音は風呂上がりに手際よくまとめたレポートを提出。
「‥‥ふふっ」
「どうしましたか?」
 紘乃が不意に笑ったので、ひりょが聞いた。
「ごめんなさい。みんな、やっぱり撃退士なんだなあって。困ってる人がいたら、助けずにはいられないのね」
 目的としては一言も触れなかったのに、力を割いてくれた人がいる。彼らにとってはきっと当たり前なのだろうけど。
 そのことがとても嬉しかったのだ。
「ありがとう、皆。これは確実に届けておくわね」
 紘乃は受け取ったものを手荷物にしまうと、パン! と一つ手を叩く。
「さあ! 今日は皆の慰労と親睦が目的なんだから。ご飯にしましょう! お姉さんが一人一品、おごっちゃうわよっ!」

 レストランの一角で、わっと華やいだ歓声が上がるのだった。













「お疲れさまでした」
 アルバイトの時間が終わったので、モブ子は着替えて銭湯をあとに──。
 しようと思ったら、歌音が待ちかまえていた。

「さあ、この後は! 定番のセンパイテイクアウトのお時間です!」

 一日まじめに働いたのもこの時のため。このオチ今年三度目だよ!
「今年の夏はだいぶお腹いっぱいになりました」
 歌音は感慨深く頷きながら、モブ子へにじり寄る。

「いざ女湯へ──あたしたちの裸のお付き合いは、これからです!」

 夜の闇に包まれる銭湯に、歌音の声と、女湯へ一直線に続く砂煙が残されたのだった。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:16人

無念の褌大名・
猫野・宮子(ja0024)

大学部2年5組 女 鬼道忍軍
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
夜闇の眷属・
麻生 遊夜(ja1838)

大学部6年5組 男 インフィルトレイター
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
闇の戦慄(自称)・
六道 鈴音(ja4192)

大学部5年7組 女 ダアト
聖槍を使いし者・
カタリナ(ja5119)

大学部7年95組 女 ディバインナイト
心の盾は砕けない・
翡翠 雪(ja6883)

卒業 女 アストラルヴァンガード
幸せですが何か?・
如月 統真(ja7484)

大学部1年6組 男 ディバインナイト
盾と歩む修羅・
翡翠 龍斗(ja7594)

卒業 男 阿修羅
二人ではだかのおつきあい・
エフェルメルツ・メーベルナッハ(ja7941)

中等部2年1組 女 インフィルトレイター
屍人を憎悪する者・
蘇芳 更紗(ja8374)

大学部7年163組 女 ディバインナイト
ドS白狐・
ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)

卒業 男 阿修羅
肉欲の虜・
桜花(jb0392)

大学部2年129組 女 インフィルトレイター
ご注文はうしゃぎですか?・
黒田 紫音(jb0864)

大学部3年2組 女 陰陽師
夜闇の眷属・
来崎 麻夜(jb0905)

大学部2年42組 女 ナイトウォーカー
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
撃退士・
ダリエル(jb3140)

大学部6年188組 男 バハムートテイマー
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
主食は脱ぎたての生パンツ・
歌音 テンペスト(jb5186)

大学部3年1組 女 バハムートテイマー
皆とはだかのおつきあい・
明石 暮太(jb6009)

卒業 男 アカシックレコーダー:タイプB
和風サロン『椿』女将・
木嶋香里(jb7748)

大学部2年5組 女 ルインズブレイド
夜闇の眷属・
ヒビキ・ユーヤ(jb9420)

高等部1年30組 女 阿修羅
撃退士・
ローリエ・P・グロリア(jc0956)

大学部5年53組 女 アストラルヴァンガード
『久遠ヶ原卒業試験』参加撃退士・
鷹野 あきら(jc1550)

中等部3年1組 女 ナイトウォーカー