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マスター:楠原 日野
シナリオ形態:イベント
難易度:難しい
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/12/25


みんなの思い出



オープニング

「あー……女の子ペロペロしたい。
 かわいければなお良しで、できたら口では嫌がりつつも喜んでる子がいいなぁ――」
 そんな、女性署員が聞いたらセクハラですと激怒しそうな言葉に、思わず白萩優一は声の出所を探り、呆れた。
「どうせならもっと若くて綺麗な子を補充してくれたらなぁ。
 胸の大きさなんてまるっきりこだわらないから、うなじが綺麗で足もスラッとした子とか来てくれたら、もうちょっと元気になれるのに」
 若い女性署員。ちょっと前に御神楽百合子(jz0248)が来たというのに、そんなことをはっきりと言っている。
 さすがにそこまでくると、署長が黙っていられない。
「誰だ! そんな、御神楽さんが聞いたら怒りそうなことを大きな声でぼやいてるのは!」
「本人です」
 呆れている優一が教えると、署長がぎょっとして百合子へと目を向けた。
 すると一心不乱に入力を続けながら、本当に口走っていた。
「あ、あの……御、神楽……さん?」
「なんですか!」
 目が充血し、見事なクマができあがっている百合子は署長を睨みつける。
「さきほどから、なんかすごいことを口走っておりませんか……?」
「いいじゃないですか、願望垂れ流しても。これだけ忙しいんですから、これくらいは許してください」
 そんな願望垂れ流しも、彼女の女好き(二重の意味で)はすでに署内では有名であるので名誉も何もないし、なにより忙しいせいだと言われては黙るしかない。
 だいぶ復興が始まっていて街はそれなりに落ち着きを取り戻しているが、それは建物の話。こと事務処理に関してはまだまだこれからも、この忙しさは続く。
 署長を黙らせ、百合子は再びモニターに向かい合いながらも「女の子に肩揉んでもらって、お礼に肩揉んであげて――」と妄言の垂れ流しを再開するのだった。
 だがそこへ突然、署長が「あ」と何かを思い出して立ち上がる。
「そういえば住民の健康管理の一環とメンタルケアとして、健康診断をするから測定を手伝ってくれと言われてたんだが―――」
「私行きます!」
 署長の言葉を遮って、百合子が千切れんばかりに腕を挙げて立ち上がった。
「私にかかれば女の子のサイズだなんて、見るだけでセンチ単位、触ればミリ単位で計測できます!」
「いや、そこは普通にメジャーをというか……」
 すでに言葉など届いていない。百合子はイメトレなのか、手を前に突き出してはふにふにと何かを触る仕草を繰り返していた。
「署長……猫に鰹節の番をさせるって言葉、知ってます?」
 うなだれる署長に、優一がそんな事を聞くのであった。
(でも、このままじゃやはり色んな意味で危ないな)
 戦場並の危機感を抱く優一。
 ――そこへ「失礼する」と言って現れたのは、真宮寺涼子(jz0249)だった。
「世話になった挨拶に――」
「真宮寺さん。学園に行くの、もう少し待ってもらえるかな」
「……? 構わんが」
 説明を求めるという涼子の視線に優一は手短に伝えたのだが、涼子は片眉を吊り上げるという、あまりおもわしくない反応を見せる。
 それに気づいた優一は「ダメかな?」と確認を取るのだが、涼子は首を横に振った。
「いや、ダメではないのだが――私の場合、女性の測定ではなく男性の測定にまわらせてもらうぞ」
「というと?」
「まだ人だった頃、同じように署員の診断で測定係をしたことがあるのだが、皆、一様に私とのサイズを比較して安堵していくのでな。
 ……別に大きさは気にしてはいないのだが、それでもコケにされ続けるというのはさすがに癪に障る」
 気にしていないというのは果たして本心かわからないが、とにもかくにも頼みの綱に断られてしまったわけである。
 弱り果てた優一は、いまだに怪しげな指の運動を繰り返す百合子を見ては溜め息を吐く。
「そこまで気に掛けるなら、撃退士達も呼べばいいだろう。もともと人手不足で駆り出されるのならば、撃退士達に応援を頼むのもそれほど問題あるまい。
 少し街を回ってみて、もう怪しい気配は感じられんが、それでも住民はまだ潜んでいるのが襲ってくるかもしれないいうのを払拭できてない以上、いる方が安心感もあるだろうしな」
「まあそうだけど……」
 優一は知っている。撃退士の中には百合子のようなタイプもいる事を。
(それでも抑止力にはなるか……?)
「撃退士もまあ、あれの様なのもいるだろうが、それでも常識的な奴が食い止めてくれるさ。
 それに、撃退士達だってこういう機会がなければ測定しない者もいるだろう? 丁度いい、くらいに思っておけ。身がもたんぞ」
「それもそう……かな? でもとりあえず、あの状態の御神楽さんに対抗するためにはそれくらい必要か」
 こんなことで呼ばなきゃいけないのかと思いつつも、優一は久遠ヶ原に連絡を取るのであった――


リプレイ本文

 この町に来た時からずっと、和泉 大和(jb9075)はひしひしと、寒気の様な物を感じていた。
 ホールにパイプイスを下ろし、少しばかり周囲を見渡す。
(……なんだ、この邪気というか瘴気というかよっきゅーふまんオーラというか)
 だが今の所、その出所がはっきりしない。
 他に準備の手伝いをしているのは、何故かナース服の水枷ユウ(ja0591)、オーラという以前にその姿そのものが怪しい雁久良 霧依(jb0827)、そわそわしている百合子の背中をパイプイスでどつくアルジェ(jb3603)、責任者空阻霊符の使用許可を貰っているユウ(jb5639)、手伝うのは測定だけとすまし顔で隅の方のパイプイスに腰掛けている篠倉 茉莉花(jc0698)、それとどう見ても一般の人達ばかり。
「……もしかしたら天魔が潜んでいるのかもしれない。気をつけておこう」
「そういう可能性もありますね」
 反応が返ってくると思っていなかった大和は勢いよく振り返った
 入り口をくぐってきたルチア・ミラーリア(jc0579)が、行儀よく頭を下げ「すみません」と真っ先に謝る。
「遅れてしまいました。少し道に迷ってしまって」
「大丈夫じゃないかな。まだ測定は始まっていないし」
 そんなルチアよりも遅れてやってきたのが、ちょこちょこと小走りで前を先導する様に歩くヒビキ・ユーヤ(jb9420)に、後ろを気遣いながらヒビキの後ろを歩く麻生 遊夜(ja1838)、そしてあまり軽快とは言えない足取りの来崎 麻夜(jb0905)の姿があった。
「大丈夫か、麻夜」
「平気……だと思う」
「ん、ユーヤ心配しないで。他人に、興味はない、けど……必要なこと、だから」
 こくりと頷くヒビキと麻夜を見比べ、大きくて深いため息ひとつ。
 それから2人の頭の上に手を置き「がんばってこい」と、足を止めて送り出すのであった。
 ぽやっとしたヒビキの後ろに麻夜が張り付き、ルチアと大和の前を横切ってホールへと向かって行く。その2人を見てルチアは遅れて来てしまった罪悪感から解放され、安堵の息を吐く。
 そんなルチアを狭霧 文香(jc0789)が見つけ、少し嬉しそうに声をかけた。
「ルチアさんに測定して頂けるんですね」
「同志・文香。来たのですか。私が測定するとは限りませんが、今日はよしなに――」
「ふぉぉぉぉぉぉぉっ!」
 犠牲者その1――いや、受診者を見て百合子が吼える。
 その途端に漂う、怪しい気。
 雄叫びと邪気を遠くからでも感じ取った川内 日菜子(jb7813)は思わず「あそこの撃退署では猛獣でも飼ってるのか」と、顎から落ちそうな汗を、ぬぐうのであった。
 茉莉花が席を立ち、ホール1の男性側の方へと向かうのに大和は首を傾けた。
「こっちは男性側だよ?」
「あっちは……面倒臭そうな気配がするから嫌」
「同感だな。あれは思いのほか、ろくでもないタイプだ」
 不意に現れた背後の気配に大和のみならず、ルチアや文香でさえも驚き、後ろを振り返る。
 黒のストライプ編みタートルネックに、白でロング丈の、裾が斜めになっているティアードスカートの女性――真宮寺 涼子が立っていた。
 そして茉莉花共々、ホール1へと入っていく。
 涼子の撃退士とも人とも違う少しだけ異質な気配に眉をひそめたものの、それ以上に怪しい気配がだだ漏れの百合子に、大和やルチアの頬に汗が伝う。
「まあ、なんというか……うん、邪気や瘴気の出処はあの人、だったか」
 ゴクリと唾を飲み込み、注意は払っておこうと言い聞かせてホール1のロッカー監視員の席に座る大和であった。
 だがそんな邪気もまるで意に介さず、柔らかな微笑みを浮かべたユウが皆へと一言。
「住民の皆さんの健康診断ですので測り間違いの無いようにしっかりとやらなくてはいけませんね。皆さん、頑張りましょう」




「この無駄に高い背を活かす時が……間仕切りが、高い、だと……?」
 そびえ立つパーテーションに慄く矢野 古代(jb1679)の鳩尾に、肘鉄が突き刺さる。
「なにあほな事言ってるの? と・う・さ・ん?」
 冷笑を浮かべ、冷たい視線をうずくまる養父に投げかける矢野 胡桃(ja2617)。冗談だと言う暇すら与えない、鋭いツッコみであった。
 そしてスッとホール1へ足を向けるのだが、受付に呼び止められて2の方へ向かってくださいと言われ、眉を吊り上げる。
「そっちは遠慮したいんだけど――は? 2しか空いてない? なにそれふらぐ? 寒気しかしないんだけど、なに」
「まあまあ娘さん、そう怒るものではない。それに1は男性用だぞ? それとも父さんの裸が見たいの――ぐふっ」
 受付に食って掛かる胡桃の両肩に手を置いて諭していた古代の鳩尾に、再び肘鉄が突き刺さっていた。
「仕方ないからそっちに行くけど、しぃっかり、見張っててよね。父さん!」
「ああはいはい……」
 古代の返事も聞き終わらぬうちに、ずんずんと胡桃はホール2へと入っていくのであった。
 肩をすくめ立ち上がる古代はとりあえず1に不審者がいないか確かめに行くと、まず目に入ったのは難しい顔をして右往左往している遊夜だった。
「心配だ、心配だ……」
 そわそわとロッカールームをうろついている遊夜。
 足を止めてはまた「ああ、心配だ、心配だ」と、うろついていた。
 今頃は麻夜とヒビキが測定員として、女性とはいえ見ず知らずの人に触れているのかと思うと、心配過ぎて足が止まらない。
「特に麻夜は人見知りというか、人間不信に近いからなぁ……おとーさんとしては心配でたまらんのぜ」
 そんな肩にポンと手が。
「娘を信頼するのも、父親の役目だよ。
 そして娘がどうにもならなくなっって頼ってきた時、乗せる事が出来る大船であり続ける事さ」
 古代の言葉に遊夜はハッとし、振り返った――ところで、古代の後ろ、入り口から顔を覗かせる胡桃に気が付く。
「父さん。ちゃんと。見張ってて」
 一言一言区切るその言葉はとても力強く、見張ってないとただではおかない気配がひしひしと伝わってくる。
 フッと笑う古代。
「ま。こういう風に、だな……」
 すごすごと去っていくその背中が小さく見えてしまったが、遊夜は今の言葉を噛みしめ、頼られた時すぐ行けるようにさっさと測定を終わらせようと、脱ぎ始める。
 早い時間だがそれでもだいぶ混雑している中、やたら列の進みが早いところに並ぶ。
「はい、次」
 茉莉花の前に、遊夜が立つ。
「さっさと身長、計って」
 丸投げである。
 それでも文句を言うでもなく、遊夜は自分で身長を計り、座ったまま数字に目を走らせ記載する茉莉花。どう見てもミリ単位まで見ていないか、おおよそでしかない。
 なんだかなとかも思いつつ、言われる前に体重計に乗る。
 数字が動きだし、50キロあたりの数字で微妙に前後して、まだ止まっていないうちから50キロと茉莉花は記載する。
 メジャーをしならせ、鞭のように振るって胸囲を適当に計って「はい、次」と。
(早いわけだ……)
 薄っすら赤くなった胸のメジャーの線をさすり、遊夜は記録用紙を受け取る。
 隣の列では笑顔のユウがまず「おはようございます」と挨拶してからちゃんと計り、終わると「お疲れ様でした」と労いの声までかけてくれる。
 あっちの方が良かったかねなんて思ってしまったが、自分の記録を見て大差はないかと思い至った。
「……しっかし、身長も体重も変わりゃしねぇな。
 せめてあと5cm、欲しかったんだがなー。成長が止まるにも程があんだろ……」
 やれやれと眺めても、165の50という数字は変わる事の無い現実である。切ない気持ちでいっぱいになりながらも、パーテーションの一角に背中を預け、再び心配がむくむくと首をもたげた。
「本当に大丈夫かね……?
 そりゃ治した方がいいもんではあるが……荒療治過ぎる気がするんだがな」
 落ち着かないが、落ち着かせるために他人の測定の様子を眺める遊夜であった。
 なんとなくで参加し、順番待ちをしていたアスハ・A・R(ja8432)だがふと、参加者の中に参加したはずの知り合いがいない事に気付いた。
(寝過ごした、か)
「次の方」
 アスハは踏みだし、淡々としている涼子の前に立つ――が、それよりも記録係をしているナース服の水枷ユウが目に付いてしまった。
「何故、ナース服を着ている」
「ん。健康診断といえば看護師さん」
 水枷ユウは形から入るタイプである。
 バナナオレをすすり、ストローから口を離して「あ」と何か閃く。
「もしかしてお医者さんのが良かった?」
 言ってないという間もなく、水枷ユウの周囲にドーム状の闇が広がり、ごそごそと音がする。
 広がった闇が収縮を開始してやがて消え去ると、そこには白衣で眼鏡の水枷ユウの姿が。眼鏡まで増えているのは本人曰く「白衣と眼鏡で知的クール」とのことであった。
 そして何事もなく、記録席に座り直し、バナナオレをすすりながらも用紙に向かい合う。
「おはようございます。まずは身長を計りますので、この上に踵を合わせ、ポールに沿って背筋を伸ばして立ってください」
 こちらも何事もなかったように、普段の口調とは違った事務口調で涼子は声をかけるとやはりアスハも、何事もなかったと言わんばかりに身長を計る。
 体重も計り、胸囲の計測の時に少しだけ涼子と会話を交わす。
「無事に回復したようだ、な」
「まあな」
 腕を上げたアスハに、正面から涼子がメジャーを巻きつける。
 そこでふと思い出した
「……そういえば、入院中に痩せたらしい、な」
「どこの話だ、それは」
 このタイミングで切り出したからには、言わずもがな。メジャーの締め付けがきつくなる。
 お互いそれ以上は何も言わず、水枷ユウの空になったバナナオレをぺこぺこする音だけが響く。
 ゴミ箱に捨て、もう1つ。
「飲みすぎじゃない、か?」
「バナナオレは血液」
 アスハの問いに即答。
 だが涼子の「飲んだ事はないな」という呟きに、机を蹴倒してバナナオレを涼子の頬に押し付ける。
 面倒な予感のしたアスハはすぐにその場を離れるのだが、わりかし静かに進んでいる男性側と違って、ずいぶんと賑やかなホール2の方へと目を向け――気のせいという事にしておくのであった。




「自分からなら、大丈夫?」
 首を傾げつつ隣の麻夜を気遣うヒビキに、「なんとか……」とぎくしゃくした動きでゆっくりとだが、なんとか測定の仕事をこなして返事を返す麻夜。
 最初に比べれば、まだ多少はスムーズに動けている。
 怪しげなオーラがないせいか麻夜やヒビキの所に並ぶのは普通の一般人ばかりで、そのおかげか麻夜も少しは相手にしやすかったりする。
「まぁ『ああいう』人達に比べたら、他の人は普通普通」
 百合子の列に並ぶ、期待感を持った数人に視線を投げかけ、こっくりと頷く。
 麻夜の心にだいぶゆとりができてきたのを感じ、ヒビキは表情を変えずとも嬉しそうにこくりと頷き返すのだった。
「でもこれ『住民の健康管理の一環とメンタルケア』が目的だよね? アレ見せるのはよろしくないんじゃないかな?」
「ん、大丈夫。いざとなったら、これを使う、から」
 チョーカーからハリセンを取りだし、ヒビキは百合子へと注意を払う。
 その百合子はと言えば……
「……健康診断、ですよね?」
 下着は都合が悪いからと付けていないクロフィ・フェーン(jb5188)がタオルで前を隠しつつ、背後にまわる百合子へと問いかける。
「そうそう、健康診断。つまり必要なことです」
「えっと……触るのは良いけど、ちゃんと仕事はしてくださいね?」
 指をわきわきとさせる百合子にクロフィが釘を刺すのだが、聞こえているのかは妖しい。
 だがプロフィールの年齢を確認するなり、蠢く指を鎮めた。
(8歳……まあ身長からすればそうでしょうけど、この歳に手を出しちゃだめですよね。オマワリさん怖い)
 その百合子の列で、嫌な予感にSpica=Virgia=Azlight(ja8786)は身を震わせる。
「測定の、はずなのに……嫌な予感……?」
「育っていないという予感ですか?」
 緊張した面持ちで、今年こそは育ってますようにと祈っていた後ろの桜庭 ひなみ(jb2471)の一言に、首を横に振りかけたが、思い直して結局縦に振る。
「それは、ある、かも……」
 みんな下着姿だけあって、その体型がはっきりとわかる。
「わあ、みなさんナイスバディです……!」
 そんな事を言って自分の胸を見ては嘆息が出ている文香を横目で見て、スピカは自分の胸に目を落すと、なんだかもやもやが溜まっていく。
 そんなスピカの前に並んでいる天宮 葉月(jb7258)が百合子の測定の仕方を見て、まさしく一歩引いていた。
「……あの、御神楽さん? 普通にメジャー使いませんか? 揉むのはセクハラっていうか、人によっては変なトラウマ植えつけちゃうから!?」
「大丈夫です。忘れられないものを身体に染みこませるだけですから」
 立ち上がり、詰め寄ってくる百合子にさらに一歩引きたいが、これ以上後ろには下がれない。
 葉月の背には冷たい汗が伝う――と、汗に気を取られた瞬間、後ろに回り込んだ百合子が伝う汗にそって下から上へと背中に舌を這わせ、葉月の胸をがっちりホールド。
「……百合子。お触りは程々にして次の人に回してくれ」
 記録しているアルジェが百合子を咎めるも、百合子は気にも留めない。
「キャー!? ちょ、やめ……どこ触って……私には彼氏が……助けてー!?」
 相手が一般人だからと、激しい抵抗ができない葉月がジタバタと暴れる。
 すると百合子はすんなり手を離し、椅子に座り直す。
「彼氏がいるんじゃ、これ以上はダメですね。89のE」
「89のEっと……恋人がいる人間には手を出さないのか」
「紳士ですから」
 運よく解放された葉月は少しよろよろとしながらも、計測結果に目を向け、愕然としていた。
「身長そのままなのに、体重……ふ、増えてる!?」
 と言ってもグラム単位の話なのだが。
 しかし問題となるのは、それ以降の数字が恐怖となってしまったという事だ。
「う、ウエスト…あれ? 変わってない。ヒップ、変わってない。もしかして……バスト……あ、1cm大きくなってる!」
 それでも姉との差は2カップはあり、姉の偉大さが身に染みるのだが、それでもやはり嬉しい。
 葉月が浮足立っている最中、餌食となっているのはスピカだった。
「ん……そこ、触っちゃ……」
 歯を食いしばり、出そうになる声を押さえていた。顔が赤いのは下着姿だから、というだけではなさそうである。これは測定と自分に言い聞かせ、必死に抵抗してしまいそうな自分を押さえつける。
 そんなスピカが突如、ビクリと身を震わせた。
 するりと、百合子の手が下着と肌の間に割り込んできた――ところで、百合子の後頭部が盛大に叩かれる。
「お子様の、情操に、良くない、おかーさんとして、認められない」
 隣の列で測定をしていたヒビキが、ハリセンの先をしゃがみ込んでいる百合子に向けていた。
「滞り無く、測定を、終わらせる」
「そうだぞ、百合子。早く終わらせないと、字数――いや、時間内に収まらん」
 ヒビキだけでなくアルジェにまで言われてしまうと、百合子も大人しくせざるを得ない。ただし一時だけだが。
 魔の手から救われたスピカだが、生き物のような指先の感触に、まだ産毛は逆立ったままだ。
(もっと……)
 いけない考えに支配されそうで頭を振るが、それでもスピカの上気して火照った頬は戻らず、少し潤んだ瞳を、羞恥心で真っ赤になって涙目で耐え忍ぶひなみへと向けていた。
「……ッ」
 これも測定のためと割り切り、逃げ出したい足を押さえつけていたひなみはやがて、中学生にも手を出せない百合子の指から解放される。
 ほっと息を吐きだし、受ける前と同じ面持ちで記録に目を通す――
「8……0……4……また、育ってなかった……」
 酷く落ち込むひなみの後ろからスピカの腕がまわされ、キュッと抱き寄せた。
 スピカの熱い吐息。耳たぶを優しく、唇で噛まれる。
 ぞくぞくと衝撃にうち震え、ひなみの脚が膝から崩れ落ちそうになるが、スピカに支えられたままロッカールームへと消えていくのであった。
「その気になっちゃう触診かぁ。ふっふ〜ん♪ 楽しみ〜♪」
 褌にサラシ姿となった東風谷映姫(jb4067)が、ロッカールームの隅で繰り広げられている睦みあいを見ては鼻歌混じりに深森 木葉(jb1711)の元へ向かって後ろから抱きつく。
「えへへっ、少しは大きくなったかなぁ〜」
 まだ幼い和装下着の木葉は、抱きつかれてもただ嬉しそうに笑うだけで、映姫の邪な気配には気づかない。これ幸いにとべたべたと触りながらも背中を押してホールへと。
 当然ながら、皆が下着姿。それには映姫も大興奮である。
「おぉ〜他の女の子も可愛い下着を着けてますね〜ぐへへへ♪」
 だがホールの異変をいち早く敏感に感じ取ったのは、木葉だった。
「みなさん、どうして緊張してるのでしょう?
 はっ! もしかして、お注射もあるのですかぁ!! どうしましょう。お注射は苦手なのですぅ……」
 ぐすんと涙ぐむ木葉に目を輝かせた霧依が唇を湿らせながらもにじり寄って、その頭をなでる。
「だぁいじょうぶ。お姉さんがやさし〜く調べてあげるからね」
 すでにスイッチが入っている霧依はスルリと白衣を脱ぎ捨て、見る者全てが嘆息を付いてしまいそうな身体を惜しみなくさらけ出す。一応、下着はつけているのだけれども……キワドイ。


〜〜〜〜〜〜この間、飛ばし読みする事を推奨〜〜〜〜〜〜〜〜

 怪しげな視線を送る霧依と百合子の視線が交錯し、シンパシーを感じた何も言わずお互い正面から抱き合う。
 百合子の指が、触れるか触れないか位の絶妙な距離を保ち背中の産毛を何度か逆撫で、やがて腰へ。そして脇腹を伝い、胸への軽いタッチ。
 何度も焦らしてから、やっと手のひらで優しく包み込む。
「ああん……上手いわっ……♪」
 するりと片手が背中に回されたかと思うと、ぷちっと言う音。指2本でホックの外せる女、それが御神楽百合子である。
「やはり下着の上からだけじゃ、だめですよね」
「ええそうね……正確な計測をお願いするわ」
 妖艶な笑みを浮かべ霧依が百合子を壁ぎわまで押しつけ、ドンと両手を壁について顔を正面から覗き込む。
「貴女も測ってあげる……測りっこしましょ♪」
 霧依から星が如き輝きが溢れ出し、百合子共々、眩い光に包まれていく。
 あまりの眩しさに直視できない者もいるし、もとより見ていない者もいる。逆に興味津々で目を凝らして光の中を見ようとして「目が、目がぁ」とアホな事をやっている者もいた。


〜〜〜〜〜〜飛ばし読み区間終了〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 徐々に光が弱まって行く中、霧依が百合子の耳元で囁く。
「されたがりの子を見抜き、その子達だけ集中砲火する――それが久遠ヶ原で生き残るコツよ」
 それに対して百合子はふっと笑う。
「その気にさせる事が出来るなら、死してもなお本望」
 襟を正し言いきる百合子と、「がんばってねぇん♪」と背中に手を回してホックを留める霧依。何事もなく測定の仕事に戻るのだが、ちゃっかりと霧依も測定員に回っていた。
 席に戻るなり、待ってましたとばかりに映姫が百合子の前に立ち、手招きされた木葉は霧依の前に立つ。
 映姫を見るなり、百合子は同類の匂いを嗅ぎ取ったのか、今度は後ろから手を回し、ヘソの周りと鎖骨を攻める。
「あっ……イイッ……!」
 アブナイ声が漏れる映姫へ、百合子は何を思ったのかその肩に軽く歯を立てる――するとひときわ高い声が映姫の口から洩れるのだった。
 その途端、ピコッと愛らしい音とは裏腹に凶悪なほど巨大なピコハンが百合子の頭に振り下ろされていたた。紙一重で当たらなかった映姫が見たのは、ピコハンをチョーカーに戻し、測定の続きを再開するヒビキの姿であった。
 百合子が少し寝転がっている間に、木葉にいよいよ霧依の魔の手が伸びる。
「ペタペタお触りですかぁ? 触診というものですね。あたし、知ってます。どこか悪いとこありますかぁ?」
「あらァこれはいけないわ。ちゃんと大きくなるためには、お注射が必要みたいね♪」
 注射と聞いて涙を浮かべる木葉へ「痛くしないで、気持ちよくしてあげるわ♪」と後ろを振り向かせ、四つん這いにさせるとぺろりとパンツを半分脱がせる。
 その桃が美味そうだったのか、霧依は顔を近づけて甘く、噛む。
「ふぇ? あんまり痛くないし、それに、なんだか触っている手が4つあるみたいですぅ」
 小刻みに身を震わせる木葉。事実、4つの手が木葉のお尻を撫でまわしていた。
「へへへ……嬢ちゃんええ体やないか……」
 ひょっこり顔を出した映姫が霧依と一緒になって、撫で繰り回している。
「……っと楽しむのもいいけど、一応見張っとかないと」
 そう思って百合子に向けども、その前に立つスポブラに紺パンの卯左見 栢(jb2408)からは近しい匂いを感じ取り、これは大丈夫かと監視は二の次にして、まだ計っていない獲物――文香の所へと向かう。
「はーい、胸囲を計りましょうねー」
「え、あ。はい」
 いまだ、純粋に健康診断だと思っている文香は、映姫の言葉に疑いもせず計りやすいように腕を上げた。そして今さっき学んだ指使いを、躊躇する事無く映姫は文香に試す。
「ん……な、なにか……触り方が……! あの、これって身体測定でした……よね……?」
「そーですよーう♪ ……んん?」
 ビクリビクリと身を震わせる文香はやがて息苦しくなって、意識が遠のき始めたが、急に楽になって目をぱちくりとさせる。
「サイズあってないと、辛いね〜。やっぱりサラシ最高」
 うんうんと頷く映姫。
 ホックが外され、落ちそうになったブラを手で押さえつつも、自分の胸元をちらりと見つめ「だからきつかったのね……」と1人、赤くなる文香であった。
 さて、これまで散々聞こえてきたえっちぃ声にドキドキして待っていた栢の身長と体重の測定が終わり、いよいよ手作業の時間である。
 そしてこの時点で栢ははっきりと気づいていた。
(このお姉さんはきっと百合なのね……!)
 それはむしろ望む所と、抵抗せずにその瞬間を待つ。
「ぁん……」
 指先が触れた瞬間から全身に痺れるような感触に襲われ、思わず声が出ていた。
 少しずつ息が荒くなり、栢は「もっとくっついた方が測りやすいよ」と力強く抱きしめ、百合子の顔を胸に埋め、横髪を垂らしながら頬にキスをする。
 百合子はお返しと言わんばかりに、頬から首筋へとキスの雨を降らせていた。
「んっ……アタシ、このままお姉さんとふたりっきりになって……もっとされたいな」
 それを聞いた百合子はキリッと男前な顔を作り、顎を掴んで唇を押し付ける。
 ……数分はそのままだったかもしれないというほど、長い口づけ。やっと離れ、「終わった後で、ね」と呆ける栢のブラに名刺を差し込む百合子であった。
 その後の百合子は比較的、まじめに測定をこなしていた。
 とはいえ、光纏により大人状態に戻ったクロフィのように、百合子が一般人だから下手に抵抗できないと思い留まっている人達は触診にされていた。
「クロフィ・フェーン大人時、173の88・61・88と……」
「おまえ、メインストーリーが終わると緊張感維持できない奴だったのな」
 いつから見ていたのかはわからないが、ラファル A ユーティライネン(jb4620)は、とてつもなくどうしようもないなという呆れ顔をして、座っている百合子を冷ややかな眼で見下ろす。
 だがこの程度で驚かないのは、学園に在籍しているせいでこれくらいには慣れてしまっているからである。
「まあ、接触測定してくれるんならせっかくの機会だから測ってもらおうかな」
 不敵な笑みの挑戦状を受け取った百合子が立ち上がると、遅れてやってきた長谷川アレクサンドラみずほ(jb4139)と立ち話をしていた日菜子が魔の手から救い出すために駆け出そうと一歩踏み込んだところで、思い留まった。
(あれなら確かに魔の手は怖くない、か)
 立っていたはずのラファルの頭がさらに高く高く、より高く――パーテーションすら高い位置にまで。
 そして体はずんぐりとした、メカメカしい物へと変化していた。
「女であればどんと来いと言うなら、測ってもらおうじゃねーか。俺の体をよ」
 推定全高3m、推定乾燥重量1tという規格外のサイズ。というか女体ですらない。
 だがそれでも百合子は目を凝らし、周囲をぐるりと歩き回り「173・121・198」と数字を述べていく。それが正しいのかはラファルにさえも分からないが、百合子自身はどうだという顔をするのであった。
「さて、わたくしも計っていただけますか?」
 これまでを知らないみずほが普通の診断を受けるつもりで、よりによって百合子へと声をかける。
 百合子の目がみずほを捉えた瞬間、みずほの毛が逆立った。
「なにかよからぬ気配がするのですが……な、なぜわたくしの胸を触ろうとし、しているのですか?!」
 そんな言葉を言い終わるかという時点で、すでに百合子の指先がみずほの胸に当たった――その瞬間、「い、いやーっ!」と叫び声と共にみずほのカウンターが炸裂していた。
「来」
 のけ反った百合子の鼻へ、踏み込んでの左ジャブ
「な」
 コンビネーションの右ストレートがジャブの軌道を追う。
「い」
 脇腹への左フックで百合子の身体がくの字に。
「で」
 下がった顎へ天井へ吹き飛ばさんばかりの右アッパー。百合子の足が地から離れる。
「っ〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
 浮き上がった百合子へ左右のラッシュが降り注ぎ、宙に浮いた百合子のデッドダンスが披露される。
 10発か20発か――まだ続くと思われた拳が、横から伸びた手に受け止められた。
「よせ、長谷川。相手は一般人だ、それ以上やると死んでしまう」
「……もうお嫁に行けませんわ――」
 フッと意識を失ったみずほを拳を止めた日菜子は肩で受け止めたが、ぞわりと身の毛がよだった。
 すでに死に体となったはずの百合子だが、それでも2本の足で立ち、さすがに指は動かせなかったが日菜子の胸をタッチまではしていた。
「貴様ッ!」
 手を掴み引き寄せると、日菜子の身体が沈み、転げようとする反動に合わせて百合子の腹を蹴り上げ投げ飛ばした。
 パイプイスの山に激突し、派手な音を立てる百合子――みずほが崩れ落ちる前に日菜子は立ち上がり、両腕でしっかりと抱きかかえる。
「ラル、行こう。悪は滅びた」
「ま、自業自得だな」
 いつもの義体へと姿を戻し、ラファルはみずほをお姫様抱っこする日菜子と共に、ホールを後にするのであった。
 ――だが。
「悪は滅びぬ!」
 自分で悪と言っちゃってる百合子の、目の色が危険だとルチアは感じ取り、一般人に避難勧告を告げながら『相手を遠距離から操る』能力を持った同志の存在を思い出し、その類ではないかと警戒していた。
 するとロッカールームの窓の外にちらりと、黒い物が蠢いた気がした――がそれは帽子だ、もしかして自分の勘違いかなどと一瞬の隙を作り出してしまい、その隙にねじ込んできた百合子がルチアのD……いや、Eカップに触れていた。
 それに思わず「いやぁ!」と、叫んでしまう。
 すると突如現れた巨体とヒリュウが、ぶちかましで百合子を吹き飛ばしていた。
「大丈夫?」
「え、あ……?」
 大和に手を差し伸べられるルチアだが、手を取るより先に身体を隠していた。周囲からはチカンだのと言う声まで聞こえるが、待ってほしい。
 痴漢だなんだと言われるのを覚悟の上で、つい先ほど会話しただけの女性を助けに来た――まさしく漢である。
 ぶちかましで吹き飛ばされた百合子が、なんで私が逃げなきゃならないのと残っていた胡桃と衝突し、胡桃は百合子に押し倒されてしまう。
 そして胡桃の胸には百合子が顔を埋めている。
 …………………
「ぶ、ぶぶぶぶぶれーものぉぉぉ!! とうさぁぁん! とーうさぁぁぁぁあん!!」
「呼んだか! 俺を!」
 ロッカールームの窓が開き、よちよちとのぼってきてはよちよちと降りる古代。そしてゾンビのような鈍い歩き。
「いや、目隠ししてなにが分かるの父さん。なにしてんの? ねぇ」
 胡桃の言葉がパーテーション越しの遊夜にも聞こえ、思わず苦笑する。
「父は大変だな……」
「ん、その分、全力で可愛がって、もらう」
「それが役割だよ!」
 キャッキャとはしゃぐヒビキと麻夜の言葉に、遊夜はまた、笑みを浮かべる。
 ただしそれは、嬉しさと慈愛に満ちた、父親の笑みであった――




『貴女、今すぐ入院するべきよ』
 百合子ではなく、ちゃんとした触診や問診の先生に言われた言葉。
 だがそんな事に意味はないと、分かっている。
 だいぶ前から自分の身体にガタがきているのは、知っている。そして前よりもさらにガタがきていると、知っている。
「ん、でももうちょっとは大丈夫かな」
 バナナオレを飲み、水枷ユウは後にするのだった――ちなみに体型に関して、追及してはいけない。成長期はもうすでに……

「飲みやすくて、美味いな」
 無理やり渡されたバナナオレを飲みながらの帰り道、涼子は聞こえてくる音に足を止めた。
 音の先にはサックスを気ままに吹いているアルジェの姿が。
「涼子か? そういえば、一曲披露する約束をしていたな。リクエストはあるか?」
「……なら、悲しくない歌の曲を」
 リクエストを受け、アルジェのサックスが歌い始めると、涼子の口からも歌が流れる。
 久方ぶりに、悲しみ・絶望の混じらない声が響くのであった――



【診断】女の子ペロペロしたい  終






「あ、お姉さん!」
「お待たせしました――それじゃ、行きまし……」
 顔色が紫の百合子は栢に笑みを向けたまま、ぶっ倒れた。

 御神楽百合子は【大人しく測定しなかった事】により、重体――抜けた穴は、しばらくの間、涼子が埋める事になったという。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: 群馬の旗を蒼天に掲げ・雁久良 霧依(jb0827)
 斡旋所職員・卯左見 栢(jb2408)
 久遠ヶ原のお洒落白鈴蘭・東風谷映姫(jb4067)
 勇気を示す背中・長谷川アレクサンドラみずほ(jb4139)
 烈火の拳を振るう・川内 日菜子(jb7813)
 漢だぜ!・和泉 大和(jb9075)
 悠遠の翼と矛・ルチア・ミラーリア(jc0579)
重体: −
面白かった!:12人

ちょっと太陽倒してくる・
水枷ユウ(ja0591)

大学部5年4組 女 ダアト
夜闇の眷属・
麻生 遊夜(ja1838)

大学部6年5組 男 インフィルトレイター
ヴェズルフェルニルの姫君・
矢野 胡桃(ja2617)

卒業 女 ダアト
時代を動かす男・
赤坂白秋(ja7030)

大学部9年146組 男 インフィルトレイター
蒼を継ぐ魔術師・
アスハ・A・R(ja8432)

卒業 男 ダアト
さよなら、またいつか・
Spica=Virgia=Azlight(ja8786)

大学部3年5組 女 阿修羅
群馬の旗を蒼天に掲げ・
雁久良 霧依(jb0827)

卒業 女 アストラルヴァンガード
夜闇の眷属・
来崎 麻夜(jb0905)

大学部2年42組 女 ナイトウォーカー
撃退士・
矢野 古代(jb1679)

卒業 男 インフィルトレイター
ねこのは・
深森 木葉(jb1711)

小等部1年1組 女 陰陽師
斡旋所職員・
卯左見 栢(jb2408)

卒業 女 ナイトウォーカー
雷蜘蛛を払いしモノ・
桜庭 ひなみ(jb2471)

高等部2年1組 女 インフィルトレイター
その愛は確かなもの・
アルジェ(jb3603)

高等部2年1組 女 ルインズブレイド
久遠ヶ原のお洒落白鈴蘭・
東風谷映姫(jb4067)

大学部1年5組 女 陰陽師
勇気を示す背中・
長谷川アレクサンドラみずほ(jb4139)

大学部4年7組 女 阿修羅
ペンギン帽子の・
ラファル A ユーティライネン(jb4620)

卒業 女 鬼道忍軍
光を紡ぐ・
クロフィ・フェーン(jb5188)

中等部3年2組 女 ディバインナイト
優しき強さを抱く・
ユウ(jb5639)

大学部5年7組 女 阿修羅
この想いいつまでも・
天宮 葉月(jb7258)

大学部3年2組 女 アストラルヴァンガード
烈火の拳を振るう・
川内 日菜子(jb7813)

大学部2年2組 女 阿修羅
漢だぜ!・
和泉 大和(jb9075)

大学部7年161組 男 バハムートテイマー
夜闇の眷属・
ヒビキ・ユーヤ(jb9420)

高等部1年30組 女 阿修羅
悠遠の翼と矛・
ルチア・ミラーリア(jc0579)

大学部4年7組 女 ルインズブレイド
with your "melody"・
篠倉 茉莉花(jc0698)

大学部2年245組 女 アカシックレコーダー:タイプB
想いよ届け・
狭霧 文香(jc0789)

大学部5年105組 女 ダアト