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マスター:クロカミマヤ
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
形態:
参加人数:25人
サポート:3人
リプレイ完成日時:2012/08/14


みんなの思い出



オープニング

●お米食べろ!

 ――学園の外れにある某テニスコートは、スゴイらしい。

 ネットを張り直している男達がいた。
 テニスやらない方のテニスサークル(笑)に所属しているらしい、桐江 零(jz0045)。
 加えてもう一人。お祭り騒ぎの似合わない男だ。岸崎蔵人(jz0010)。
 大学部、ディバインナイト、ぐらいしか共通点が見当たらないが……まあ、それはそれとして。

 テニスは紳士のスポーツ。その精神は、剣道そして騎士道に通じるものがあるのかもしれない。
 思いのほかテニスウェアが似合っている蔵人。逆に、恐ろしい程チャr……いや、なんでもない。

「これで準備は全てか?」
「はい。ありがとうございました岸崎さん」

 へらへら笑う桐江に、蔵人は中指でくいっと眼鏡を上げながら。

「あぁ……ところで例のものだが」
「ご心配なく。ちゃんと確保しましたよ!」

 桐江の手にはどこかで見たようなおにぎりがたくさん入った袋。
 ソワソワする蔵人へ、笑顔で袋を渡す。

「例の激辛おにぎりです」
「……ああ、確かに。それでは早速いただくとしようか。腹が減っては試合が出来ないだろう」
「ですよねぇ、やっぱお米食べないと」
「小麦も悪くないが、やはりここぞという時は米だな――っと」

 ぽろり。蔵人の手を離れ、おにぎりがコートへ落ちる。
 舗装された地面に触れたその瞬間――割と固く握られていた筈のおにぎりが、砕け散った。
 否、消し飛んだ。ゴシカァンと。

「お、おにぎり……ッ!」

 Oh……アメイジング。


●あいつこそが

 ――学園の外れにある某テニスコートは、スゴイらしい。

「ということで、テニスやるよ!」

 桐江の呼びかけに集まったのは二十余名の撃退士。
 経験者もいれば、グリップの握り方さえ知らない者まで。テニスの経験に関しては様々。

 けれど身体能力だけの話ならば、全員グランドスラム目指せるレベルな訳で……。
 必然的に試合は超テニスと化す。

 そう、これはテニスという名の格闘技。

「このテニスコートはネフィリム鋼で舗装されてるから、多少の事じゃ壊れないよ」
「ちなみに今日貸し出す『らけっと』はV兵器だ。扱いには気をつけろ。勿論、ボールも同様だ」
「そんな訳で、今から皆にテニスしてもらうけど……大怪我しないように気をつけて……ね?」

 つまり――
 超人が、超頑丈なラケットで、超頑丈なボールを打ち、超頑丈な相手コートへ叩き込む。
 そういうことか。そういうことだな。
 どうする? 下手すりゃ死人が出るぞ……と戦々恐々。
 しかし蔵人は真面目な表情のまま。身も蓋もない事を。
「安心しろ。再起不能になりそうだと判断した場合は、俺か桐江か山咲先生で助け舟を出す」
 ディバインスキル(防壁陣)的な意味で。

 ……ん? いや、それつまり……そんだけ危険ってこと……?
 というか大怪我に関してはフォローしないって事だろ。なにそれこわい。

 なんだろう。やっぱ未来に生きてんな、久遠ヶ原。


リプレイ本文


●騎士様の美技にドギマギ

 太陽照りつける夏のテニスコートで、今、戦いが始まろうとしていた――

「勝つのは非モテ! 負けるのリア充!」
 謎の声援が聞こえる。空耳でなければ。
 あまりの暑さに耳がおかしくなったかと疑うのも仕方ない。
 あまりの暑さに(声援の主の)頭がおかしくなったかと疑うのも当然だ。

 だが、残念ながら現実だ。声の方を見れば黒い男達が踊る踊る。この集団よく見るな。例のモテない人達。
 その声援を受け登場するのは勿論、ラグナ・グラウシード(ja3538)。
「私達が勝つ。当然だろう? なぁ星杜殿」
 大剣をらけっとに持ち替えても、スタンスは決して崩さない。それが彼の流儀。
「ですね〜」
 笑顔で頷く星杜 焔(ja5378)は相変わらずどえs……策士。実はアレを召喚したのは彼だ。罪深い。

 しかし此方のツッコミは届かない。上着を投じ右手を掲げ、ラグナは指を鳴らす。
「勝つのは……私だッ!」
 野太い歓声。そしてこのドヤ顔。ぶれねぇ。

「これが、限られた者だけが会得できる第二のオーラ――非モテオーラ!」
 ネットを挟んで対極に立つ水城 秋桜(ja7979)も、あまりの瘴げふん熱気にたじろぐ。
 鬼神の如き(非モテ)オーラを目の当たりにすれば、太刀打ちできるか不安になるのも当然だ。
 隣の若杉 英斗(ja4230)へ、助けを求め視線を送る……が。

 英斗の纏うオーラもまた、非モテのそれだった。

 何この状況。巻き込まれた秋桜が心配か、観衆が皆彼女へ視線を向けた。しかし。
「テニスは乙女のスポーツじゃもん、うちも乙女パワー全開で頑張るけぇ!」
 ――場が凍りつく。
 非モテとは若干異なるが、なんだか似たような第二のオーラが漂い始めた。そうかこれが天然オーラ……ってお前もそっち側か!

「同志とはいえ一度本気で戦ってみたかった……私も最高の力を一球一球に込めよう!」
「望むところです。こちらも本気で行きますね」

 挑戦的な笑みを浮かべる2人。非モテ騎士に囲まれても平気な顔の秋桜。笑顔の焔。不気味な沈黙。

「ところで秋桜さん、テニスって相手をKOすればいいんですよね」
「うん、倒せば勝ちは全スポーツ共通じゃけぇ!」
 英斗が真顔で問えば、秋桜も真顔で返し。良識ある一般人なら叫ぶだろう、誰か止めてやってくれと。
 しかし今、ツッコミはいない。
 審判の佐倉 哲平(ja0650)はさっさと試合開始しようとしているし、実況に至っては、

『皆さんお待ちかねのテニス、実況はあたし栗原 ひなこ(ja3001)。解説はミスターパンダこと下妻笹緒(ja0544)さんでお送りします!
 さて、第一試合は【グラウシード&星杜】VS【若杉&水城】! 注目の大一番、序盤はどう動くでしょ〜か?』
『互いに非モテを自称する聖騎士達の戦い……どちらがより非モテアピールできるかに勝敗がかかるだろう』

 ツッコミどころなど無かったかのように実況始まったのも勿論だが、解説テキトーすぎるだろ。いいのかこれ

「……試合、始めてくれ」
「「よろしくお願いします!」」

 あぁ、始まっちゃった。


●夏ですね

 オーラを纏った4人の影が、交錯する。

「――ひでみ、行くわよ」
 誰だ。
「任せて秋香さん!」
 だから誰だ。
 そういえば変化の術だろうか、第一ゲーム開始直後から秋桜の目が無駄にキラキラ輝き始めた。
 髪型は勿論、見事な金髪縦ロール。あ、コメントは差し控えますね。
「この試合、非モテにはワンゲームも渡さない! ……見ていて、これが私の〒ニス!」
 猛攻が始まる。

『水城選手、一発目から全力だぁ! ボールが分裂してるぞ〜っ』
『目眩ましに影手裏剣を乗せてきたか。こういったフェイクも試合の鍵だな』

 迫る複数の標的。どれが本物か。観衆も固唾を呑んで見守る中、先に動いたのはラグナ。

「この試合……私が支配するッ」
 カッと目を見開き、力強いショットで撃ち返す。
「スケスケだそ若杉殿!」
 リターンエース。決まる。英斗の頬を冷や汗が伝う。
「0−15!」
「この調子で決めてしまおう」
「おー……ラグナさんさすが」
 非モテ怖るべし。誰もがそう思った――だは、続く一撃に皆が驚かされる。
「まだまだ!」
 再びサーブ。ラグナは再び軽やかに返球する。
「私の美技に酔うがいいッ!」
 華麗な跳躍。ばさぁと生える翼。腹チラ。おい今カシャって言ったがシャッター切ったの誰だ。まあいい。
 轟音をあげ弾き返されるボール。速い。重い。しかし。
「ラグナさん……俺は、あなたの弱点を知っている」
 英斗は追い縋る。
「何ッ?」
「あなたは女性を狙えない――つまり、秋桜さんが右側にいる限り右には撃てないはずッ!」

 な、なんだってー。
 しかし確かに。ラグナの打球は全て、英斗のいる方向へ引き寄せられている!

『ま、まさかこれは! 伝説の若杉ゾーンだぁ!?』
『うむ。証拠に若杉の体が発光している』

 アウルアウル。

「――聞くか? 魂の慟哭を」

 まさかその剛球を拾うというのか。どよめく観衆を尻目に、力の篭った一球は英斗のらけっとに軽く弾かれ。

「15−15!」
『出た〜! 零式・非モテボレーだぁっ!』
『これが、桐江が考案した非モテニス八奥義の一』

 初耳です。

「ば、馬鹿なッ」
 衝撃によろめくラグナ。しかし焔は、そんな彼の肩を叩き。
「大丈夫だよ〜最初は向こうにあげても。そのあと全部とるし……ね?」
 黒い! 笑顔が黒い!

 ――案の定、そこから先はずっと焔のターン。

 男女平等主義だと言って彼は笑うが。普通の人はそれをドSと呼ぶ訳で。
「わか……、さ……うちはもう良いけぇ、気にせず戦っ……がく」
「あ、秋桜さん!!」
 立ち上がるのが精一杯な秋桜にこれ以上無理はさせられない。
 ラグナ封じは消えた。実質的2対1。それでも、諦めるという選択肢は無い。
「動け、動け俺の脚……!」
 不死鳥の如き紅色のオーラを纏わせ、英斗が再び立ち上がる。
(さすが若杉さん〜まさか友達を呼ばせるとは……)
 焔は遠くを見据え、微笑みを浮かべて。あ、妖精さんがいるらしいです。ぼっちレベル高すぎる。
 だが此方もかなりボロボロだ。実際、中盤までは接戦だった。
「だけどこれで試合終了かな」
 構えたらけっとが形を変え、機関砲の幻影を魅せる。
(駄目だ、返せない……っ!)
 虹色の焔を纏い、そこから弾き出される強烈な一打に――英斗のらけっとが粉砕される。

「ゲームセット。ウォンバイ白……6−4、だ」

 悔しいけど良い試合だったと、互いを讃える四人。焔は汗を拭いつつベンチへ戻り。
「先輩、お疲れ様でした」
 駆け寄ってきた雪成 藤花(ja0292)へ、僅かに緩んだ笑顔を見せた。
「応援とか、色々ありがと〜」
「いえ、わたしはその位しかできませんから」
「途中ちょっと危なかったけど、藤花ちゃんのお陰で元気出たよ?」
 差し出されたスポドリとタオルを受け取りつつ、正直に告げる。

 嘘はない。彼女の支援が無ければ、英斗の忍耐と幸運に敗北していたのはこちらかもしれなかった。
 彼女の支援が届かなかった(射程的な意味で)ラグナは、実際いつ倒れてもおかしくない状態だ。
 恨みの篭った目で焔を見ている気がしないでもないが、今日の処は気づかない振り。
「途中どきどきしちゃいました。もちろん先輩は負けないって信じてましたけど」
「あはは〜」
「……その、テニスってすごい競技だったんですね」

 お嬢さん、誤解です。


●一方リア充

 入れ替わりで登場したのは対照的な面々。
「リナっ、頑張ろうね!」
「はい。勿論です、コハル」
 勿論当人たちにその意識はないだろうが、始まる前からいちゃついてるようにしか。
 よかったね、ラグナさん疲れてなかったら(以下削除)。

「さーて、楽しい祭りにしようかねぇ」
 肩を回し、軽く伸びをする加倉 一臣(ja5823)は、気合十分に相手方を見つめる。
 親しき仲であるからこそ、遠慮は無用とばかりにらけっとを向け――相方の小野友真(ja6901)も、真摯な表情。
「この勝負は俺らが勝つ! ……お手柔らかにお願いします!」
 最後なぜか弱腰だが、一応気合は十分だ。
 勿論それは2人だけではない。矛先を向けられたカタリナ(ja5119)と権現堂 幸桜(ja3264)のペアも。
「祭りといえば、日本のお祭には『ダシ』が欠かせないとか」
「カッティ……」
 微妙な笑い。略して微笑。

 ところでこのコート、先と同じく男3女1だそうですよ? 違和感あったのは天の声だけではなかったようで、審判も首を傾げ。
「権現堂選手、テニスウェアは……」
 眼鏡を外し目を瞬かせて、もう一度眼鏡をかけ、哲平が問う。見えてるくせに、見えてるくせに!
「ハ、ハンデですっ! 絶望男子相手に本気を出す必要なんてありませんっ」
 涙目の幸桜は、なぜか涼しげなワンピース姿。乾燥機が壊れて絶望していた朝の自分? 聞こえないなぁ!

「因縁の対決……借りを返す時が来たようだな!」
 流石は経験者といった所か。らけっとを握る姿も様になっている一臣。カタリナも、淑女の笑みで鮮やかに一臣の心を抉る。あれ、淑女……?
「因縁? あのとき脱がされた恨み、晴らしていいんですか?」
「そういえばそうでした、加倉さん……覚悟はいいですね?」
「「いいですね?」」
 大事なことなので2回聞きました。
「いつまで引きずるんだ、だからあれは事故だって……!」
「ちょ。ちょお待って、一臣さん何の話してるん?」
「」
 固まる一臣。瞬く間に顔色が青ざめていく。敵は前ばかりと油断していたが、背後からも……殺気が。
 ――嗚呼、前門の虎・後門の狼とはこのことか?

 ゲーム開始の合図と共に、幸桜のサーブが炸裂する。捲れるスカート。どよめく人垣。見えるスパッツ。落ち込む人垣。
 轟音と共に突き抜けるボールは、もはや弾丸と呼んでも差し支えのない破壊力。
「!?」
 ボールはサービスコートの線を超え、一臣の後ろの金網を直撃! 摩擦で煙を上げるボール。静まり返るコート。
「……フォルトだ」
 哲平はそう宣言するが、幸桜は恐らく『外してはいない』。
 あくまで無意識ながら『狙っていた』のだ。コートの端――ではなく、一臣の顔面を。

「加倉さんゴメンなさい〜、ちょっと手元が狂いましたっ」
「コハル。1本は外しても構わないんですよ」

(あれー幻聴かな、当て……?)
 死の予感。


●テニスしろ

 第一ゲームをそのまま奪われ、第二ゲーム開始間際コート際に正座する男がいた。誰だとか言うまでもなく。
「一臣さん、俺もあんましキツいこと言いたないんやけどな?」
 笑顔の友真は非常に不気味であった。
「怖がってたら勝てへんて! 負けに来たんと違う! 多少の怪我は!」
「恐れない!」
「……分かってるならよし」
 そう、勝負事に妥協は禁物なのである。
 友真が我を忘れたとしても、それは決してアレとかソレじゃなくて……なんだ、闘争心ゆえの行動。
「ったく仕方ねぇな。本気出すか」

 観客席には、そんなお説教風景を目の当たりにして何故か目を輝かせる女がいた。
 チアガール姿のフレイヤ(ja0715)で……ってまたおまえか!(褒め言葉)
「外では立ててやるけど、本当は俺がリードしてやってんだぜーって事ですね? 分かります」
 真顔で勝手に設定を付け始めている。お願いだからやめてあげて下さい。
 それどころかスマホの動画アプリで●REC。どうしよう黒歴史が一部始終撮影されてる。
 つーかちゃんと応援してたの第一試合の最初だけだった気がするけど気のせい?
「……その動画、何に使うんだ?」
 フレイヤの行動を眺めつつ怪訝な顔をするのは仁科 皓一郎(ja8777)。
 球技大会の賑やかさに、ふらりと立ち寄ったはいいが、想定外の暑さに衣装チェンジを余儀なくされていた。
 ジャケットを脱ぎ捨て――何故か用意されていた男子チア衣装に着替え。袖もズボンの裾も短いから夏にはピッタリさ(棒)
(イケメンチア、アリだな……)
「フレイヤ?」
「はっ! ななな何でござーます!?」
「……いや、まぁ何でも良いけどよ。俺だって意味ねェ行動くらいするしな」
 追求は諦めたようだ。ま、でも世の中知らない方がいい事って一定数あるよね!

 しかし炎天下である。暑い。最大の敵は気温。そう言っても過言ではない。
 これで挫けないという事実、やはり高校球児の忍耐力はあなどれないな、等と。

「ったく暑っちーな。……おい。折角貰ったのに悪いが、少し失敬するぜ」
「え? いいでs」

 フレイヤの返事を確認するやいなや、皓一郎はペットボトルの水を頭から被った。
(み、水も滴るいい男とはこの事……ていうかその水私の飲みかけなんですけどォォォー!?)
「さて、赤組劣勢みてぇだし、もうひと仕事するかね」
 呟き、皓一郎は傍らに置いていたトランペットを手に取る。天へ向ける。

 抜けるようなロングトーン。
 軽やかな音楽が青空に吸い込まれていく。
 演奏に合わせるように、フレイヤも一時録画の手を休めて。

 ちなみにそんな彼らの後ろで、何故か左腕に包帯を巻いた嵯峨野 楓(ja8257)が、
「んんーっ、無我夢中☆」
 無駄な艶ヴォイスで呟きつつ、びしょ濡れの皓一郎を激写していたのは、また別の問題。

 ――とまれ試合は再開している。
 5−3。まだ、まだいけると、ふらつく一臣が立ち上がる。が。
「僕は簡単には倒れません……!」
 幸桜も粘る。自己回復の為アウルを己の身体へ向け。
 圧倒的防御力……! 何このカップル超かてぇ。精密に当てていこうがほぼ関係ないなこれ。
 睨み合う両者。動かない。緊張感あふれる場面。週間クラウドならここで次週だが、生憎そうもいかないので続きます。

 膠着状態を動かしたのはカタリナ。
(あの怪我、ダラダラ試合していても辛いだけの筈。一気に沈めて差し上げます――それが2人の為)
 勿論正論なんだけど、自分たちが降参する選択肢がないところが流石だ。
「その煩悩、討ち取ります! 岸崎さん防壁陣の用意……って、え? 山咲先生の水着!?」
「何ッ!?」
 だが――カタリナが指差す先には、いつも通り白衣姿の山咲 一葉(jz0066)が手を振っており。
「ちょ、おいカッティぃぃぃ!」
「……カズオミ、色々甘すぎです」
 まさかこんなに簡単に引っかかるとは、と呆れた表情を浮かべるカタリナ。
 と。
 次の瞬間。会場が騒然となる。
 文字ではとても表現しきれない快音が、炎天下のテニスコートに響いたのだ。

「……フォルト」

 仏頂面のまま宣言する哲平。さすがぶれない。
 しかしブレまくりの人々もいるにはいるわけだ。ブレない姿勢があれば、まさか試合中に余所見なんて……

「いい音しましたね、ゴシャッ! って」
「うん……確かに、ゴシャって」

 生ぬるい目で相手チームを見つめる幸桜とカタリナ。視線の先にいるのは、当然、一臣。

「……友真?」
 気のせいじゃなければ、左肩に何か当たったような。固まった笑顔のまま振り向く一臣へ、友真は茶目っ気たっぷりの仕草を作り。
「俺としたことが、うっかり手ぇ滑ってもーた。ごめんな?」
 一瞬3対1でダブルスやるのかと思いましたが。流石にソレは無いか、よかった!
 だけど輝く笑顔が、やっぱり黒い。
「勝つまでは利き腕生かしとく必要があるからな」
 ボソっと呟いた本音怖いマジ怖い。可愛かった友真君どこ行ってしまったん?

 ――残念ながらそれが決定打となった。
 以降ぎくしゃくし始めた加倉・小野ペア。連続で得点を落としゲームを譲ると、迎えた次のゲームは最早侵略の如き様相を呈し。

「ゲームセット……ウォンバイ赤。6−3」

 嗚呼、現実とは斯様に非情なものであるか。
 苦笑しながら手当を申し出る幸桜の前で、2人並んでの土下座がなんとも痛々しい。
「すみませんでした調子乗りました」

『これは圧倒的……特に加倉選手が(社会的な意味で)再起不能かもしれませんね?』
 放送席では神妙な顔のひなこ。震えているのは、一臣の不憫さに心を痛めているからに違いない。
『大丈夫だ。彼なら、不死鳥のように蘇ってくれる』
 根拠のない解説も相変わらず。熱中症は大丈夫なのだろうか。今時動物園のパンダでも冷房の恩恵に預かってるというのにな。

 とまれ第二試合は赤の勝利。然して未だ一対一。その行方はまだ分からない。


●第二試合の最中に

 男子ロッカールームに人知れず暗躍する影があった。

「ふふふ、これで良し」
 怪しげに笑うカーディス=キャットフィールド(ja7927)は、ダブルス中にひと仕事終えたらしい。
 汗を拭う彼の前には赤組シングルス選手のものと思われるシューズとウェア。
 本人も認める、姑息で卑怯な妨害活動……しかしその嫌がらせ方法は、なんだか不可解なことに……。
 そう。彼の視線の先には、何故か人形がみっちりと詰められたシューズが!

 ……って、いや待て。どうしてこうなった。
 もしや、まさかとは思うが。
「日本の方は変わっておりますね。靴の中にガビョウ……Gooseなんか仕込むのが伝統的な嫌がらせとは」

 アァ、ニポンゴムズカシネ。

「後はウェアの上に……よし!」

 満足げに笑みを浮かべ、そそくさと立ち去るカーディス。
 直後、シューズとウェアの持ち主である犬乃 さんぽ(ja1272)が戻ってくるが――
「誰!? ボクの靴の中にガチョウを入れたのっ!」
 ガチョーn……げふん。否、陰湿な嫌がらせなど跳ね除けてこそJapaneseNinja。
 落ち込む間すら惜しむ勢いでガチョウを引っこ抜き、シューズを履く。とにかく試合には出なければ。
(この位……大丈夫、頑張れるもん!)
 志新たに、ウェアに着替えようと手を伸ばす。……が。トラップはこちらにも用意されていた。
「……ねこ!?」
 さんぽのセーラー風ウェアの上には、幸せそうに眠る猫の姿が!
(どうしよう、起こすの可哀想……それに、もし起きてくれたとしても毛だらけだよね)
 このまま普段着で試合に出るか、それとも猫駆除……否、そんな事出来ない。
「ん、こんな所で何たそがれてんだ?」
 困惑するさんぽの前に、ひょいと姿を現したのは皓一郎だ。
「先輩……ボクっ」
 困り顔のさんぽと、ロッカー内の猫から状況を察した皓一郎。
 成程やられたかと溜息をつく。けれど、選手本人にダメージが無いならどうとでもなる。
「ちょっと待ってな、誰かにウェア借りて来てやっから」
「わゎ、ありがとう先輩っ!」
 例えばそういうこと。

「でもこの子、一体どこから……」
 何故ロッカーに詰められた状態で眠っているのか。鍋に入るヤツの進化系か? と興味本位で見つめれば。
「失礼するぜ、桐江先輩……って猫ぉぉお!」
 スザー。釣れたのは唇をタラコのように腫らした猫目夏久(jz0004)であった。何だ辛いものでも食わされたか。
「き、キミ大丈夫? 飲み物いる?」
 オロオロしながら鞄のペットボトルを猫目へ差し出――

「」

 声なき断末魔。
 部屋の外には、計画通り! とばかりに笑い現場を離れるカーディスの姿があった。


●男と女のデスマッチ

『3戦目からは1対1の仁義なき戦いだ〜!』
『連携重視のダブルスとは戦法が変わる。シングルスは正しく力と力の衝突。どれだけ吹き飛ばせるかが強さの指針。
 もし観客席まで飛ばされれば試合続行は不能。圧倒的な力に白旗を振る展開もあり得る、地獄だ』

 現れたのは、菊開 すみれ(ja6392)と柊 夜鈴(ja1014)。
 久遠ヶ原での真剣勝負に、性差など有って無いもの。当然ハンデは無用。正々堂々真面目に向き合うのみ。
「とにかく4点取ればいいんだよね。相手ダウンさせてもOKだっけ?」
 真顔で問われ、哲平はこめかみを押さえた。
「……格闘技じゃない、故意にやるなよ」
 故意でなければ問題ないのか。オーケー審判、これから起こる出来事は全て事故だ。保険もかけたところで試合開始。

 先駆けて第一ゲームのアドバンテージを取ったのは夜鈴。
(すみれちゃんが真面目にやるなら、僕も本気で行かなきゃ)
 単純な撃合いならパワーで競り負けはしない。序盤は完全に夜鈴ペースで。

「40−0、ゲーム・白! 1−0」

 笛の音に、すみれは悔しそうな顔をして。

(もう、なりふり構ってられない!)

 ベースラインに立ったすみれは、待ち構える夜鈴へ強烈なサーブを! ……と、思いきや。
 意外にも、ごく普通の一球。驚きつつ返す夜鈴。しかし彼、実は既に、彼女の詐欺に嵌っている。
 痛烈なリターン。なんとか追いつき撃ち返す――その瞬間。彼女のスコートが揺れた。ぺろ。
「っ!」
「アデュー!」
 嗚呼、悲しきかな男の性。凡そ半数の視線が白い太腿へ。ん、またゴシャって音した? 気のせい気のせい。
 当然だが夜鈴も例外ではなく。目を<●>にした隙を突かれ、鋭く戻された一撃には追いつけず。

『おぉっとここで菊開選手のお色気攻撃が炸裂だぁ〜! どうする柊選手っ』

 再びベースラインに立つすみれは、ボールを高く放り……こらそこの男子、腋見るな腋。

「この一球に、魂をかけるっ!」

 解き放たれる弾丸……もといボールは、リターンエースを狙いネット際に寄る夜鈴へ向かい。
 ドン、と銃声に良く似た音。コートに一瞬の静寂が訪れた。

『な、なんと菊開選手これは凄いサーブだぁっ!?』
『アレがらけっとで良かった、プロの……しゃもじで撃つ硬式試合なら、一発KO必至の大技だな』

「……ちっ、死ななかったか」
「待って、何!?」

 ネットを挟んでの攻防。咄嗟にらけっとを前に突き出して受けた為この程度で済んだが。
(うわ、まだ腕が痺れてる)
 威力が全て掻き消える訳ではない。体には確実なダメージ。――それでも、諦める訳にはいかない。渾身の必殺技を繰り出す。

「次で終わらせる……っ!」

 再び向かってくる剛球。夜鈴を直撃し、勝敗は決する――そう思われたが。

「僕にも、意地がある!」

 ぶわ、と。黒き焔に包まれた夜鈴のらけっとが唸る。渾身の力で打ち返された打球は足の間を突き抜けて。
「!?」
 跳弾もといバウンドした打球の衝撃が、すみれのスコートをぶわりと浮――Oh!
 湧き上がる歓声。やったった表情の夜鈴。ただ一人、すみれだけが表情を固くして。

「柊先輩の……バカぁ!」

 自主的なのと他人にされるのは別問題。良い子の皆は覚えておこうね。
 続くサービス、すみれの打球は夜鈴の鳩尾を痛烈に抉り。回復しきらぬ夜鈴へ向け執拗に叩き込む。問答無用のTKO。

「……ダウン。1、2、3……10。Winner、菊開」

 カンカンカン!
 ああ、遂に最後の良心(審判)まで壊れた。


●パワー忍者です

 タコ殴りに遭ったというのに何故か幸せそうな顔の夜鈴へ、若菜 白兎(ja2109)が近寄り手当てを始める。
「痛いの飛んでけなのっ」
 輝くアウルの光が、まるで星が降るように発現し傷を癒していく。
「いてて、ありがとう白兎ちゃん」
「無理しちゃダメなの。しばらく安静にしてて欲しいの」
 手当を終えると白兎はにっこり笑い、また別の選手のもとへと駆けていった。
 小さな身体がコートの内外をぱたぱたと駆け回る。試合が始まってからずっと、怪我の手当ての為に。
 消毒やテーピング程度は一葉先生担当。事故で深い傷を負った場合は、白兎が救急箱を手に飛び回る。
 白熱した試合展開、それでも平和に運ぶのは、彼女のように裏方仕事を頑張った者達のお陰だ。

 ――ならば尚更。勝負は真剣に公平に、行われなければ。

 第四試合。コートへ立つのは鳳 静矢(ja3856)、そして、無事に着替えたさんぽだ。
「……何アレ私より全然似合ってるじゃないですかヤダ……」
 萌えるべきか凹むべきかと黄昏の魔女(笑)が嘆く。仕掛け人は多分皓一郎。

 同じ頃、カーディスは客席の隅で震えていた。
(た、確かにロッカーから悲鳴が聞こえたのに! 飲み物に仕掛けたG様人形の破壊力は折り紙付きですよ!?)
 仕込みながら自分が手酷いダメージを受けた位だしな。
 だが待て、飲み物を飲もうとしたのは――

『さて次は鳳選手対犬乃選手! 日差し強いけど頑張って下さ〜い!』

「正々堂々、死合開始だよっ!」
「よろしく頼む」
 ベースラインに立った静矢の身体を、紫色の光が包む。オーラはやがて鳥を思わせる姿へと移ろい。
「フェニックスサーブ……いくぞ!」
 弾き出される。破魔の一矢の如き神速の一撃。だがニンジャだと思って甘く見てはいけない。
「いくよ、ウィンブル首領(どん)忍法壱式……」
 剛球をらけっとで受け止め、さんぽは全力で腕を振り抜く。

『おっと犬乃選手、早くも忍術です! ボールはどこだっ? 鳳選手には見えてるんでしょーか!』

 巻き上がる煙幕。これには太刀打ちできまいと誰もが思った――が。
「残念ながら、データは揃っている!」
 例え視覚を奪われようと。最後に見えたらけっとの角度。撃退士としての経験、音。ヒントは数多く残っている。
 掛け合わせ、導き出された答えは、
「これを返せる確率、100%」
 脚に持てる限りのアウルを集め、跳躍する。追いつく。撃ち返す。
「あ、あれを返した!?」
 だが観衆が驚く間もなく、さんぽも応戦し。
「ならこれはどうかな、ウィンブル首領忍法弐式……ニンジャ☆ディフェンスっ」
 コートの中を、疾風が駆け抜ける。


●汁&汁

 ルーネ(ja3012)は焦っていた。
(どうしよう、白組の選手は……!?)
 特製飲料を用意したはいいが、仕掛けるべき相手が見つからない。狙いを定めた相手・静矢が、警戒し飲んでくれなかったのだ。

 口に入れれば即戦闘不能、対人間最終兵器『三途川《ミトガワ》ジュース』。
 その正体は冷蔵庫の余り物とイカスミをミキサーにかけたもの。
(頼りになるって事は敵に回すと厄介って事なんだよなぁ。試合終わってからにしてくれって……もー!)
 そんな訳で残る白組・或瀬院 由真(ja1687)を探していたが、そう上手く行くとも限らない。

 一方、白組も。
(やっぱ手渡しだよね、態々渡してあげる私優しい!)
 楓は左腕の包帯を解き、緑色の氷塊を手にやって来たのだ。包帯の下の手甲までもを外し、全力で――選手へ投げる!
(って、氷が張り付いたぁぁぁ!)
 一度はあるだろう。カッチカチに凍らせた氷と、舌や唇が張り付いてしまった経験。それと似た現象が今まさしく、楓の掌に。

 此処にある黒と緑2つの飲料。その唯一最大の共通点……それは、クッソまずい事。
 何の因果か。神の悪戯か。コントロールを失った楓の剛速球は、ルーネの持つコップへ吸い込まれるように――

「「あ゛ー!」」

 ばしゃーん。見事に決まった。キセキのコラボ実現である。

「えっと」
「その」
 互いの創作料理(笑)の出来を知らないがゆえ、気まずい。しかしそんな2人の元に颯爽と桐江が!
「あ、それ貰っていい? 喉乾いちゃってさ。黒酢に抹茶氷かな? いただきます」
「「あ」」
 なんというお約束。


●勝負の行方は

「うう、ひどい目に遭った」
 やつれた桐江が席に戻った時には、既に第四試合は終わっていた。
「何をしていた?」
「すみません。それで第四試合の結果は……」
「実は、審判台が壊れちゃったのよ〜。その余波で犬乃ちゃんが調子崩してね」
 さんぽは必殺技を繰り出す為に審判台を駆け上がろうとしたが、突然支柱が折れてしまったのだそうだ。
 哲平はあわや転落、という所でらけっとを掴み跳躍して事無きを得たが……
 必殺技の失敗が効いたか、ペースが崩れたまま試合は展開し、最終的には静矢に軍配が上がった、という事らしい。
「あ。でも若菜ちゃんがシールド張ってくれたお陰で皆無事だから安心してね?」

 納得してコートに視線を戻せば、最終試合も佳境。白組側の由真は、何処に力を秘めているのか。未だ体力を残している。
「一応これでも盾役ですからね。体は小さくてもタフですよ?」
 笑顔を見せる余裕さえ見せつつ。
 光を翼に変え、広げ、羽ばたいて。人の限界を超えたサーブを、相手のコートへ叩き込む。
 初め気になった男達の視線など最早問題ではなく。唯ここにある勝負に、直向きに。それだけが今の自分に出来る事。すべき事だ。

 一方、対峙する神月 熾弦(ja0358)は、傷を負っては回復を繰り返し繋いできた。
(……負けられませんからね、静流さんの為にも)
 本来なら、天風 静流(ja0373)がこの場所に立っているはずだった。けれど、彼女は今日ここにはいない。
 急な用事でどうしても、この場所を離れなくてはならなかったと聞いた。
(試合はシングルスかもしれない。でも私の心は、確かに、静流さんと一緒に戦っています!)
 気合で撃ち返す。食らいつく。自己回復の隙を突かれて点数を重ねられても。挽回できると信じて。

「終わりにしましょう」
 由真がらけっとを両手に携える。何処から、と驚く群衆。だが一番驚いていたのは哲平だ。
 傍に置いていたはずのラケットが、いつの間にか由真の手の中にあるのだから。

「――クロススマッシュ!」

 それは能力の差ではなく。
 僅かでも試合の為にテニスを学んできた者と、突然試合に巻き込まれた者の違い。
 きっと、それだけ。

「良い試合でした。楽しかったです!」
 握手を求め、手を差し出す由真へ。熾弦は応え、微笑を浮かべて呟いた。
「次は静流さんとの試合を観戦させて下さいね。または、ダブルスでも」
「はい、いつか必ずっ!」

 昨日の敵は今日の友。きっと、なれるだろう。
 2人の教師の争いも早く笑い話になる日が来るといいのだけど、等とぼやきつつ。
 テニスは三対二、白の勝利にて幕を閉じたのだった。


●その後の話

 冷房のきいた一葉の保健室で、ぐったりと横になる笹緒、夏久、そして健気に介抱する白兎の姿。
「なんだか動物園みたいねぇ」
 と、一葉は笑い。
「?」
 上目遣いに教師を見上げ、白兎は不思議そうに首を傾げる。

 テニスコートの放送席には、笹緒2号(※パンダぬいぐるみ)が置き去りに。身代わりか、道理で後半静かだった訳だ。
 忘れ去られた彼を拾うと蔵人は首を傾げ。
「……持ち帰るか」
 一瞬だけファンシーな姿が見られたとか、なんとか。


依頼結果

依頼成功度:普通
MVP: 思い繋ぎし紫光の藤姫・星杜 藤花(ja0292)
 祈りの煌めき・若菜 白兎(ja2109)
 二月といえば海・カーディス=キャットフィールド(ja7927)
重体: −
面白かった!:19人

思い繋ぎし紫光の藤姫・
星杜 藤花(ja0292)

卒業 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
神月 熾弦(ja0358)

大学部4年134組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
天風 静流(ja0373)

卒業 女 阿修羅
パンダヶ原学園長・
下妻笹緒(ja0544)

卒業 男 ダアト
一握の祈り・
佐倉 哲平(ja0650)

大学部5年215組 男 ルインズブレイド
今生に笑福の幸紡ぎ・
フレイヤ(ja0715)

卒業 女 ダアト
幻の星と花に舞う・
柊 夜鈴(ja1014)

大学部5年270組 男 阿修羅
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
揺るがぬ護壁・
橘 由真(ja1687)

大学部7年148組 女 ディバインナイト
祈りの煌めき・
若菜 白兎(ja2109)

中等部1年8組 女 アストラルヴァンガード
懐かしい未来の夢を見た・
栗原 ひなこ(ja3001)

大学部5年255組 女 アストラルヴァンガード
誠士郎の花嫁・
青戸ルーネ(ja3012)

大学部4年21組 女 ルインズブレイド
愛を配るエンジェル・
権現堂 幸桜(ja3264)

大学部4年180組 男 アストラルヴァンガード
KILL ALL RIAJU・
ラグナ・グラウシード(ja3538)

大学部5年54組 男 ディバインナイト
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
聖槍を使いし者・
カタリナ(ja5119)

大学部7年95組 女 ディバインナイト
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
JOKER of JOKER・
加倉 一臣(ja5823)

卒業 男 インフィルトレイター
リリカルヴァイオレット・
菊開 すみれ(ja6392)

大学部4年237組 女 インフィルトレイター
真愛しきすべてをこの手に・
小野友真(ja6901)

卒業 男 インフィルトレイター
二月といえば海・
カーディス=キャットフィールド(ja7927)

卒業 男 鬼道忍軍
トラップは踏み抜くもの・
水城 秋桜(ja7979)

大学部7年186組 女 鬼道忍軍
怠惰なるデート・
嵯峨野 楓(ja8257)

大学部6年261組 女 陰陽師
気だるげな盾・
仁科 皓一郎(ja8777)

卒業 男 ディバインナイト