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マスター:神子月弓
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2014/11/03


みんなの思い出



オープニング

※こちらは、2011/12/27公開のプレ依頼報告書「秘湯へウェルカム!」と同じ舞台となっております※
(「サンプルシナリオを読む」クリックで一覧に表示されますが、お読みにならなくても、全く問題ありません)





 『翡翠の湯』という露天秘湯がある。
 場所は、久遠ヶ原島東端の里山の奥深く。マイクロバスも通っており、3人の管理人が住み込みで毎日風呂をせっせと磨いていた。
 かけ流しの湯質は最高、美肌効果もあり、傷を癒す効果もあり、と、撃退士には嬉しい要素が揃っている。
 勿論、のぞき防止の壁もしっかり作られており、斜面の一番高いところに女湯が、そして少し下って、男湯と、珍しくも猿専用の湯船がしつらえられていた。
 簡素な更衣室には、鍵のかかるロッカーがつけられていて、(猿に奪われるといけない)貴重品も管理できるようになっている。すのこも綺麗で清潔で、まめに取り替えられているのがわかる。
 また、売店ではフルーツ牛乳、コーヒー牛乳、軽食の類が売られており、学園関係者のささやかなくつろぎ場所となっていた。

 風呂から見える景色は、まさに絶景。
 山に目を向ければ紅葉が見頃、海に目を向ければエメラルド色のオーシャンビューが広がっている。
 最近では、売店で温泉たまごを買って、湯船に浸かって食べることができるサービスも始まっていた。
 勿論、猿害を起こさないよう、ゴミの管理だけは規則がしっかりと定められている。

 入湯料は、撃退士はなんと現在サービス期間中、一般人学園関係者は500久遠であった。
 余談ではあるが、700久遠で秘湯半額パスポートも貰えるらしい。





「今度の紅葉狩りは、露天風呂で、ですの?」
 アリス・シキ(jz0058)は、友人に誘われて、温泉の宣伝チラシに見入っていた。

『源泉かけ流し』
『傷と疲れを癒します』
『もちもちぷりぷりの瑞々しいお肌に』

 すごく、すごく惹かれるが、水着着用の混浴温泉しか行ったことがないアリスには、ちょっとだけ勇気が必要だった。

「たまにはさあ、女の子同士、ハダカで話そうよ!」
「な、なな、何だかお恥ずかしいですわ‥‥」
「大丈夫大丈夫、壁がちゃんとしているから覗かれる心配もないし、男湯からは離れているし、大丈夫だって!」

 それに、と友人は続ける。

「お風呂からあがったら、売店の中に和室の広い休憩所があるんだって。男子と話したければそこで話せるし、ゴロゴロもできるし、とにかく温泉はいいよぉ〜、あったまるし気分もほぐれるよぉ〜」


リプレイ本文




 早朝。朝焼けの茜色がまだ空にうっすらと残っている頃。
 秘湯開場の合図として入口の鎖が外された。

 駐車場にはマイクロバスが既に到着しており、撃退士たちが順番に下りてくる。
 そんな中、すごい勢いで斜面を駆け上がってくる少女がいた。

 雪室 チルル(ja0220)である。

「やったあ、一番風呂だわー!」
 猛烈な勢いで服を脱ぎ、かけ湯を浴びると、ざっぱーんと磨き立ての女湯に飛び込んだ。
 湯の花も残っていない徹底した湯船の磨かれぶりに、管理人の職人気質を感じ取る。

「おおおー! こっちを向けばオーシャンビュー、あっちを向けば紅葉が見頃っ! おまけに今日は空まで綺麗で、あたい幸せ感じちゃうわ!」

 とろりとしたお湯を腕に滑らせながら、チルルはハイテンションだった。
 何しろ、命を張った戦闘依頼から、傷も癒えぬ状態で帰ってきた直後である。
 傷を癒し、肌をもちもちぷるぷるにするという、秘湯の存在を聞いた瞬間、どれだけ期待値があがったことか。 
 そして実物は期待通りであった。
 ぴかぴかつるつるの湯船。芯からあたたまる湯質。傷にも全然しみてこない。

「はぁ〜、癒されるわ〜〜〜」

 チルルは気持ちよく、ウトウトし始めていた。


 次に桶を抱えてやってきたのは、切れ長目で眠そうな感じのモデル体型の美女、ザラーム・シャムス・カダル(ja7518)である。
「たまにはゆったりと浸(つ)かって浸(ひた)って‥‥癒されるのも悪くはないのぅ」
 多国籍文化的な安眠グッズのコレクターであるザラームは、空気を入れると膨らむバスピローを持ってきていた。
 バスピローで襟首を安定させ、温泉に浸かりながら、ぐぅぐぅと寝ているザラーム。
 何か良い夢を見ているのか、幸せそうである。口元が僅かに緩んでいる。


 長谷川アレクサンドラみずほ(jb4139)は、アリス・シキ(jz0058)と一緒に、のんびりと女湯へ上がってきた。
 お互いに長い髪を結い上げて、ヘアターバンの中に入れる作業を手伝い合う。

 かけ湯をして、湯船に入る際に、「冷えもんでございますわ、ごめんなさいませ」と、ちょっと時代を勘違いした言葉を口にするアリス。
「あの、それは‥‥なんの呪文ですの?」
 みずほに問われ、逆に狼狽えるアリス。
「先客のございますお風呂に入ります時は、こう申し上げるのではございませんの?」

 それは江戸時代の風習です。

「しょうがないわよ、進級試験直後だし。出題範囲が広いと、変な知識も混ざっちゃうわよね」
 ウトウトしながらチルルがアリスをフォローする。
「そうですわね。進級試験も一応、済みましたし、卒業前の大切な時期ですもの、お風呂でゆっくりと疲れを癒しまして、何とか新しいスタートを切りたいものですわね」
 みずほも、とろりとしたお湯を腕に滑らせる。

「それにしても綺麗な場所ですわ‥‥紅葉に、どこまでも広がる海と空と。皆様も、お美しくていらっしゃいますし‥‥」
 ザラームのナイスバディを見つめ、みずほはぺたぺたとお湯で頬をパッティングした。


 そこへやってきたのは、左手を闇に染めた美少年(?)、ユノ=ゲイザー(jb9677)である。
「ちょ、ちょっと! お待ちなさいませ!」
 みずほは胸を腕で隠して立ち上がり、細身で中性的な少年(?)に警告した。
「ここは女湯ですのよ!」
「‥‥だから?」
 短い銀髪が揺れ、黄金色の瞳が細められる。中性的なユノの顔に、不敵な笑みが浮かぶ。
 これまた中性的な服装を、堂々と脱いでいき、ユノの細い体躯があらわになる。
「あ‥‥ごめんなさい」とみずほは謝った。ユノは、間違いなく女性だった。
「慣れてるよ」
 右耳に光る紫ダイアのピアスを湯につけないよう注意しながら、ユノは湯船に身を沈めた。

「この学園って、男の娘とか、性別わかりにくい人多いわよね」
 とろとろしながら、チルルが頷く。
「可愛い娘も多いと思うがのう」
 バスピローで気持ちよく半眠半覚状態で、ザラームが呟く。


「あーここですここです〜、女湯はっけ〜ん!」
 サイドテールにした、腰までの金髪を揺らしながら、有栖川 妃奈(jc0695)が走ってきた。
「間違えて猿湯に入っちゃうところでした! きゃあっ」

 すのこで滑って、盛大にコケた。

「大丈夫?」
 チルルが声をかける。妃奈は立ち上がり、「大丈夫です!」と服を脱ぎ始めた。
 これまた、素晴らしいモデル体型であった。
「へぇ‥‥」
 ユノがつい、観察する。
「わわわ、綺麗な男の人‥‥? でもここ女湯ですし、とにかく綺麗な人が居るのです! そ、そんなに見つめられると恥ずかしいですよ」
「あぁ、悪いな」
 どぎまぎする妃奈からすっと視線を外し、別の女性を観察し始めるユノ。人間観察はユノの大好物であった。もう癖といっても問題ないレベルである。

「日頃ドタバタしてるから温泉くらいはのんびりしよ〜っと♪ ああ〜、このお湯、とろっとしていて、気持ちいい〜♪」
 ゆったりと湯船で体をほぐし、妃奈はほうっと息をついた。


 妃奈の登場で目を覚まし、ザラームは、アリスに声をかけていた。
「これ、そこのおぬし。後で一緒に、甘ったるいコーヒー牛乳を飲もうぞ」
 可愛い子を見ると、口説かなければ気がすまない性質のザラームである。
「はい。ご一緒いたしましょう」
 アリスはにっこりして、ザラームの誘いを受けた。

 そんな光景も、ユノは観察し続ける。
 多分ザラームは、温かくて眠たくなる場所が好きで、きっと甘いものも好きで、当然寝ることも好きで、人間そのものも好きなのだろう。
 でなければ、知らない相手に、コーヒー牛乳を一緒に飲もうと誘ったりするわけがない。
 きっと、家族や友人や、繋がりの深い人物に関しては、もっと好きなのだろうと、ユノは考えていた。


 里山の斜面を、数匹の猿が通り過ぎていく。

「あ、野生の猿がいる〜! 可愛い〜♪」
 妃奈はきゃっきゃと声をあげかけて、そして気づいた。
 簡素な更衣室の、木製ロッカーがひとつ、大きく開いている。
 あそこは、妃奈が着替えを入れた場所。

 あ。私、鍵を‥‥かけ忘れた!?

「ああ、あの猿が持っているのはわわ、私の‥‥し、下着〜!? ま、ま、待ちやがれーっ!!」

 慌ててバスタオルを体に巻いて、下着を握りしめた猿を追いかけ始める妃奈。
「お待ちなさい! 猿とは言え、不埒な行為は許しませんわよ!」
 湯船から飛び出し、みずほが素早く猿の行く手を塞ぎ、野生の猿相手に、持てる技の全てを(アウルなし&手加減もなしで)叩き込む。

 野生の猿が、みずほの技をありったけ食らって無事なわけがなく‥‥。

「あ、ありがとうございます。でもそのあの、ちょっとやりすぎかも、とか‥‥」
 妃奈は、白目をむいて動かなくなった猿から、ビリビリに破れた下着の成れの果てを取り戻し、丁寧にみずほに頭を下げた。
「ごめんなさい、つい頭に血がのぼってしまいましたの‥‥」
 しゅんとみずほは肩を落とし、そして。

 自身が全裸で、女湯から飛び出していたことに気がついた。

「さ、さ、猿であっても、わたくしの裸を見られてしまいましたわ。もうお嫁に行けませんわ‥‥」
 慌てふためいて、女湯に戻り、みずほは、真っ赤になって泣き出してしまった。
「あの位置は、男湯とか休憩所から、見えますの? 見えませんの? どういたしましょう、誰かが望遠鏡で覗いていたりしましたら、わたくしそれこそ、命を絶たなければ‥‥!」

「ん〜、ここからだと、どこからも見えそうにないわよ。あたいが保証するわ」
 チルルがタオルを巻いて、みずほの暴れたあたりに行ってみる。
「それなら、良かったですわ‥‥」
 みずほは安心して、めそめそ泣き続けていた。

(はぁ‥‥スカート押さえて帰らなくちゃ‥‥)
 ゆっくりとお湯に浸かり、妃奈はしょんぼりしていた。お気に入りの下着だったのだ。
「味気ないかもしれませんけれど、綿の普通の下着でしたら、売店にございましたと思いますの。サイズを教えていただけましたら、わたくし買って戻ってまいりますわ」
 アリスが助け舟を出し、湯船からあがって体を拭き始めた。

 神がいる。妃奈は思わず、アリスを拝んだ。

 ぬくぬくと皆であたたまりながら、チルルがふと、気になっていたことを思い出した。
「この湯船から出たら、進級試験の結果が待っているのよね。みんなはどう? 進級できそう?」
「わたくしは勿論、卒業するつもりですわ。雪室さんはいかがですの?」
 何とか落ち着いたみずほが返す。チルルはえへんと胸を張った。
「あたいはね、明日から本気出すわよ!」





 ここにひとり、里山の斜面を汗だくで登る者がいた。
 こそこそと木々に隠れ、時に足元を滑らせ、草むらに隠された罠にはまり、猿よけに使われている人工芝で素足の裏をチクチクと刺激される。斜面な上に、体重がかかると人工芝は結構痛い。

「なんの!」

 腰にタオルを巻いただけの不埒者、佐藤 としお(ja2489)は、女湯を覗きに行く気まんまんであった。
 数あるトラップをかいくぐり、落とし穴にはまり込み、土まみれで脱出し、根性でたどり着いた女神の園からは、きゃっきゃっと高い声が聞こえていた。

 トライバル柄のタトゥーが数多く刻まれた上半身の筋肉が、緊張できゅっと締まる。
 伊達眼鏡が湯気でくもる。
 としおは、覗き防止用の壁にぺたりと体をつけ、そーっと湯船に視線を向けた。

「ぬお!?」

 そこは女湯ではなく、猿湯、だった。
 年頃のメス猿が、せっせと子猿の毛づくろいをしている。
 としおを、自分たちのテリトリーに侵入してきたよそ者とみなし、でかいオス猿が、かあっと口を開き、としおを威嚇する。

「あ、あれ!? ここ猿湯!? てか、何で猿湯に目隠し壁があるんだよ? て、あああああ〜!!」

 オス猿に本気で襲いかかられ、攻撃を躱したはずみに足を滑らせ、としおは、ごろんごろんと、里山の斜面を転がり落ちていった。





 鑑夜 翠月(jb0681)は、男湯の一番乗りを果たしていた。
「ふう〜、こうやってのんびりとするのも良いですよね」
 ゆったりと体を休め、肩まで湯に浸かる。のんびりと紅葉を眺め、「秋ですねえ」と微笑んだ。
 傍らには、温泉たまごと、屑入れの入った密封タッパーが浮いている。

 かけ湯をして、雪ノ下・正太郎(ja0343)が入ってきた。
「きゃあっ」と思わず胸を隠して、湯船の中でしゃがみこむ翠月。
「ん?‥‥女湯じゃないよな、ここ」
 再度、確認する正太郎。確かに男湯である。

 赭々 燈戴(jc0703)が一升瓶を抱えて登場した。くんくん、と鼻が動く。
「坊主、無粋だぜェ。男なら体なんか隠さず、堂々と裸で風呂を愉しもうじゃないか」
 瓶を置いて、豪快に服を脱ぎ、かけ湯をかぶる燈戴。
「男女の違いなんぞニオイでわかるわ。男の娘の類にゃ騙されねえよ」

「あう‥‥」
 翠月は真っ赤になって、もじもじした。

「ああ、男の娘ってやつか。それならそう言えよ」
 正太郎も、全裸を隠そうともせず、堂々とかけ湯を使っていた。
(ちぇ。間違えて女が入ってる‥‥なんてラッキーなこと、あるわけないもんな)

 とろりとした湯が全身を包み込む。心地よくて、正太郎はゆっくりと息をついた。
 普段は、「我龍転成リュウセイガー」なる変身ヒーローとして、日夜世界の平和を守っている正太郎だが、今日は、湯治に来ただけの、ただの疲れた青年だ。

 ようやく翠月が落ち着きを取り戻し、浮いているタッパを開けて、温泉たまごを食べ始めた。


 全身土まみれのとしおが入ってくる。かけ湯で体中の汚れを綺麗に落としてから、湯船にゆっくり足を入れる。
「やっぱ風呂はいいよな〜♪ 癒やされるよね〜♪」
 赤く黄色く色づいた紅葉を眺めながら、としおは女湯が覗けなかった無念を抱えていた。


「生き返るな‥‥温泉は露天か檜風呂だな。‥‥近くに、檜風呂は無いだろうか?」
 絶景を満喫しながら、強羅 龍仁(ja8161)が湯に浸かる。
 濡らさないように注意しながらパンフレットを見ても、残念ながら、ここには露天岩風呂しか無いようだ。
「檜の風呂は、あれはあれでまた、香りに癒されるものなのだが‥‥」

 それにしても、と龍仁は考える。
「温泉に浸かりながら一杯出来れば良いんだがな‥‥そうもいかんかな」
「飲むか?」
 タイミングよく、燈戴が手持ちの一升瓶を見せる。
「何だ? 日本酒か?」
「いやいや、未成年でも飲める冷えた甘酒だ。未成年はダメ・ゼッタイ、なんてな」

 龍仁と燈戴は、甘酒を酌み交わしながら、紅葉とオーシャンビューを愉しんだ。
「海の蒼に山の紅。おまけに秘湯の湯で、俺様のイケメン度も上がる。最高だな、かはは」

 甘酒をくいっとやりながら、ご機嫌な燈戴のそばで、絶景を見回す南条 政康(jc0482)。
 万全の防水加工を施した腹話術人形タダムネに話しかける。

「のう、タダムネ。絶景じゃのう。しかも湯もまた、まことに良い湯じゃ」
『仰せのとおりにございます。ここでしっかり身体を休め、次の依頼に備えましょうぞ』

(腹話術‥‥?)
 翠月は興味津々に、政康とタダムネの会話に耳を傾けていた。

「はやく天魔をこの国から追い出し、平和を取り戻したいものじゃな。しかし、まことに、まことに良い湯じゃの。チビマルやドンベエにも、この湯を楽しませてやりたいものよ」
『召喚獣は、さすがに周りに迷惑がかかりまするな』
「うむ、残念じゃ」

「この学園には面白い人が多いなあ」
 のんびりと、としおが政康の腹話術を眺めている。
 龍仁は、何度か湯船を出ては冷水を浴びて体温を調整し、のぼせないよう心がけていた。

「甘酒飲むか?」
 燈戴が尋ねると、タダムネが『有難き幸せにござりまする。しかし殿、休憩所にはコーヒー牛乳が売っておるらしいですぞ。こちらで甘酒を頂戴し、堪能するも良し、売店のコーヒー牛乳を選択するも良し、これは大いに迷いますな』と大きな口をパクパクさせた。

「何だ、飲むのか飲まないのか、はっきりしないやつだな」
 1人2役のやりとりに、燈戴は退屈そうに言った。

「よーし、タダムネ! 拙者はコーヒー牛乳にするでござる。早速飲みにまいろうぞ」
『御意』
 ざばあと湯船から立ち上がり、政康は燈戴に頭を下げた。
「赭々殿、拙者などに声をかけていただき、かたじけないでござる。ご厚意だけ頂戴するでござるよ」





 場面かわって、休憩所である。
 大きくて広い和室が幾つかあり、何段階かの室温に分かれていた。

 湯あがりの者用に、やや涼しく調整された和室。
 まったりしたい者用に、少しあたたかさを感じる程度の、ほどよい室温の和室。
 卓球台がある奥の部屋は、ちょっと空気がひんやりしていて、床もコルク材になっていた。


「気持ちの良い湯だったな‥‥」
 黄昏ひりょ(jb3452)は、涼しい和室で、座布団を枕に、ゴロゴロと転がっていた。
 畳の匂いが気持ちよくて、なんだかホッとする。

「お姉ちゃん肌綺麗♪」
「夢ちゃんも綺麗じゃないか、若いしな」
 地領院 夢(jb0762)と、地領院 恋(ja8071)の姉妹が、浴衣姿で入ってきた。

 慌てて起き上がり、赤面するひりょ。
「ああ、お気になさらずですよ」
 夢はひりょに軽く手を振り、姉妹は売店のほうに歩いて行った。


 浪風 悠人(ja3452)・浪風 威鈴(ja8371)夫妻も、温泉を堪能し終えて、休憩所に来ていた。
 2人で仲良く、海が見えるベンチに座り、コーヒー牛乳と軽食をいただいている。
「温泉‥‥気持ち‥‥よかった‥‥♪」
「それは良かった。威鈴が喜んでくれたのなら、何よりも嬉しいよ」

 夫婦は美しく広がる海を眺めながら、語り合った。
 進級試験の事、段々過激化する依頼の事、この先にはまだまだ不安がいっぱい待っている事。
 悠人は、今一番不安に感じ、悩んでいるのは、威鈴の両親にいつどうやって挨拶に行くか、なのだと告げた。
「大丈夫‥‥だよ‥‥」
 威鈴は、優しく微笑んで、悠人の頭を撫でた。
「今‥‥なら‥‥いける‥‥って思えたら‥‥ボクの‥‥親に‥‥会えば‥‥いいと‥‥思うの」
「有難う、威鈴」
 悠人は妻をそっと抱き寄せ、「二人でならきっと乗り越えられるよね」と囁いた。
 ほんのちょっぴりの希望と安心感が心に芽生える。あたたかな妻のぬくもりが胸にしみてくる。

(お邪魔するわけにもいかないなあ‥‥)
 ひりょは、遠くから浪風夫妻を見つめ、そっと気配を殺して、単身、売店へ向かった。

(また、来たいな。今度は大事な仲間達と皆で一緒に)
 売店からは海がよく見える。ジュースを買って再び和室に戻り、ゴロゴロしながら、ひりょは心の中で考えていた。

  先の戦いの後、ここに来ていれば、多少傷の治りも早かったのかな
  また友達とワイワイ来てみるのもいいかもしれない
  学園生活も慌ただしい、そんな中でも、ほっと一息つける場所かもな
  温泉も景色も凄くいいし、気分転換にも良さそうだ

 仲間達がほんわか笑顔でまったりしてる所を思い浮かべて、ひりょ自身も、思わずほっこり笑顔になってしまう。
 体を伸ばしてゴロゴロくつろいでいると、そのうちゆっくりと睡魔が襲ってきた。


「ここの売店にはレモネード売ってるんですかねー?」
「売ってますかねー? レモネードが飲みたいですよね。ビタミンCで更なる美肌を狙いたいところです‥‥!」
 料理屋『蛍』店員、常名 和(jb9441)と、その常連客である狭霧 文香(jc0789)が、湯あがりほかほかの体で売店を彷徨いていた。

「そう、先輩の入った温泉どんな感じでした? こっちは紅葉がめっちゃ綺麗でしたよー!」
「女湯も絶景でした‥‥! 紅葉が色とりどりで鮮やかで。お肌ももちぷりになった気がしますー♪」
 ツヤツヤのお肌で2人はレモネードを探す。ようやく見つけた瓶ジュースは、絞りたてのレモンの味がした。だが、在庫がもうないのか、ケースの中を幾ら探しても、見つからない。
 2人が飲んだのが、最後の2本だったというわけだ。

「ん〜、なかなかいいレモネードを置いてあるじゃないですか。これは負けられませんね。料理屋『蛍』では連日連夜レモネードテロ開催中〜♪ 気になる方はぜひお越しください!‥‥って、このお店の前に、はり紙でも貼っておきます?」
 悪戯っぽく笑う和。
「まさにテロですね!‥‥チラシの貼り逃げ、しちゃいましょうかっ」
 和のアイデアに、くすくす笑う文香。
「ああ、何だかレモネードが、もっともっと飲みたくなってきちゃいました。この後は『蛍』さんに直行しませんか? 何杯でも頂いちゃいますよ〜?」
「何杯でも!? さすがレモネードの伝道師ですね‥‥!」


 幸広 瑛理(jb7150)は、売店近くのベンチで、甚平姿でコーヒー牛乳を飲みながら、女衆が来るのを待っていた。
「こんにちは、幸広先輩! 休憩所で少しゆっくりしませんか?」
 夢が恋の手を引いて、挨拶する。恋も会釈した。瑛理も手を振って答える。
「こんにちは、恋さんに夢さん、今日も姉妹仲良しですね」

 立ち上がって背後に回り、恋の肩にそっと上着をかける瑛理。こっそり囁いてウインクする。
「他の男にこんな綺麗なうなじを見せるのは、勿体無いですよ」
 そして微笑んだ。
「飲み物は僕からご馳走させて貰っても?」
「有難うございます! じゃぁ、フルーツ牛乳飲みたいです♪」
 夢がはしゃぐ。恋は申し訳なさそうに頭を下げた。
「え、あ、なんだかいつもすみません」
「いえいえ。2人の笑顔が何よりのお礼ですよ」

 3人でジュースを飲みながら、温泉の話で盛り上がる。


「紅葉と海が同時に見えるってとっても素敵でした、男湯はどうでしたか?」
「いやあ、絶景でしたね。猿もいてこれぞ日本の秋、でした。悪戯はされませんでしたか?」
 夢の話に頷き、「これで日本酒でも飲めたら良かったんですけどね」と瑛理が残念そうにこっそり呟いた。
「え、猿がいたんですか?」
 恋が目をぱちくりさせる。
「いましたよ。女湯からは見えませんでしたか?」
「はい。全然気がつきませんでした‥‥」

 恋は答えながら、(先輩の甚平姿、少しいつもと雰囲気が違うかな。格好良いです)と考えていた。

「見て見て、先輩。温泉でお姉ちゃんの肌、いつも以上にとっても綺麗です! つるつるでぷりぷりなの♪」
「ちょっと夢ちゃん、普段とそう変わらないよ」
 お姉ちゃん自慢を始めた夢に、恋が慌てて止めようとする。
「いつもお綺麗ですが湯上がりの魅力はまた格別です。夢さんも笑顔がより輝いていますね、一緒に温泉に来た甲斐がありましたよ」
 瑛理が褒めちぎる。恋は真っ赤になって俯いた。
「もう、顔があげられないじゃないですか、勘弁してくださいよ」
 照れて気まずそうに、恋が呟く。

 それにしても。
 夢ちゃんと一緒にのんびりするのは久しぶりだな。
 最近は何かと忙しかったようだし、楽しんでいるようならすごく嬉しい。
 そう、恋は心の中で、貴重な日常生活の幸せを噛み締めていた。





 麻生 遊夜(ja1838)は、来崎 麻夜(jb0905)とヒビキ・ユーヤ(jb9420)が、湯からあがるのを、のんびりと待っていた。
 売店でコーヒー牛乳と軽食を購入し、和室で適当にだらけている。

「待ち人ですか?」
 ゴロゴロしていたひりょが姿勢を正し、遊夜に声をかけた。
「そんなとこぜよ。露天も良いが‥‥やはり、こういう時間も悪くないもんだぜ」
 ケラケラと明るく笑う遊夜。
「黄昏さんか。ひとりで来なすったんで?」
「はい。知り合いは何人か来ているんですけれど、なかなか声をかけづらくて‥‥」
 ひりょは苦笑して頭を掻いた。
「次の機会があったら、大切な仲間たちも連れてこようと思っているんですけどね」

 遊夜は、「それもいいやな」とケラケラ笑う。
「大勢で楽しむのもまた乙なものぜよ。俺のほうは最近また家族も増えたし、やるべきことが多くてね、なかなか来たい人と2人きりでってわけにはいかんのぜ。大勢も楽しいし2人きりも、もちろんひとりでふらっとするもよし、だな。そんな時間も、たまには必要だろう」
 こくりと深く頷く遊夜。

「そうなんですか、ご家族が多いんですね」
「俺は寮・兼・孤児院を運営しているからなあ。孤児や独立した元孤児の計13名が家族ぜよ」
「13人!? それは大変ですね」
 どいつもこいつも大事な家族ぜよ、とケラケラ笑う遊夜であった。

 そこへ、とてとてとヒビキが走ってくる。麻夜もバスタオルで髪を拭きながら、ヒビキを追ってやってくる。

「ユーヤぁ!」
「ほい、風呂から出た後の飲み物ほど美味いもんはないやな」
 ケラケラと笑顔を崩さず、抱きついてきた2人にコーヒー牛乳を渡す。2人から人見知りの気配を感じ取り、ひりょはそっと席を外した。


「温泉、ちゃーんと楽しんできたか? 良い景色だったよなぁ」
 ケラケラ笑う遊夜に、「ん、混浴じゃないのが、残念だったの‥‥」とヒビキが呟く。
「ん、でも、山も、海も‥‥綺麗だった、ね?」

 遊夜のあぐらに座り、背を預けたヒビキから順に、濡れ髪を拭き、ブラシで梳いて整えてあげる。
「ん、よろしく、ね?」
 遊夜に微笑みかけ、ヒビキはコーヒー牛乳を「おいし」と飲んでいた。
「ヒビキが梳いて貰ってる間は、後ろから先輩に抱き着いて甘えとこうかなー? ふふ、家と違うのもまた新鮮でいいねぇ」
 クスクス笑いながら、麻夜は買ってもらったコーヒー牛乳を飲み、軽食をつまみながらゴロゴロした。
 時々手を伸ばして、遊夜やヒビキにも食べさせてあげる。

「はい、しゅーりょーだぜ。これでヒビキの髪はサラツヤなのぜ」
 ぽんぽんと遊夜がヒビキの肩を叩く。
「ん、やっぱり、ユーヤが、一番」
 自分の髪に触れ、こくりと頷くヒビキ。

「次は麻夜の番ぜよ。麻夜は相変わらず大変そうだよな、洗ってるとき重くねぇ?」
 濡れたながーい黒髪をなでなでして、遊夜は手入れに取り掛かった。
「クスクス、長い髪は自慢だけど、確かに大変だねぇ。だから、細かいのはやっぱり先輩にして貰うのが一番だよ」
 大人しく髪を任せながら、麻夜はヒビキに抱きつかれたり、最後には膝枕でうとうとされたりしていた。
「ん、どこでも一緒、ゆっくり、出来る‥‥」
 心からまったりしたのか、ヒビキがすやぁと寝息をたて始めていた。





 一方、奥の卓球ルームでは、熱く激しいバトルが繰り広げられていた。
 ことの始まりは、湯あがりに休憩所を探検していた亀山 淳紅(ja2261)が、奥の部屋の卓球台を見つけたことであった。

「お〜い、こっちに卓球あったでー。折角だし皆でやろうや〜」
 のんびりまったり、ピンポン感覚で遊ぶつもりで、淳紅は友人を誘った。

「うおおお! たっきゅーっす!」
 湯あがりほかほかの、ニオ・ハスラー(ja9093)のテンションが急激に上昇する。
 早速、ラケットを片手に持ち、ズビシっとポーズを決めるニオ。
「亀山さん! エイルズさん! 負けないっすよーー! 勝ったらコーヒー牛乳かフルーツ牛乳を所望するっす!」
 ぴょんぴょんと跳ね回り、気勢をあげるニオ。
「よっしゃ! 負けた人が牛乳おごりなー!」
 俄然やる気が湧いてきた淳紅。

 エイルズレトラ マステリオ(ja2224)は、「やはり温泉と言えば卓球は基本ですからね」と、落ち着いた様子でとりまとめた。
 3人でじゃんけんをして、順番を決める。


 スコーン、カコーンと気持ちの良い音を立ててラリーが続く。
 白いピンポン玉が右へ行き、左へ行き、審判をつとめるニオの瞼が徐々に重くなってくる。

「チャンスやで!」
 好機を得たとばかりに、淳紅がスマッシュを放つ。

「あっ」

 エイルズレトラ、思わず脊髄反射でピンポン玉を回避する。
「亀山さんに1てーん!」
 ニオの声が卓球ルームに響き、「わああ、やってしまいました〜」とエイルズレトラがORZする。

「次こそ、避けませんよ!」

 気を取り直し、試合を続行する。
 リズミカル且つ勢いのあるラリーが続き、今度はエイルズレトラがスマッシュ!
 しかし淳紅、うまくレシーブ!
 自分に試合の流れが向いていると感じた淳紅は、攻めに攻めて、再びスマッシュ!!

「ああっ」

 意志と無関係に、エイルズレトラの体がピンポン玉を避ける。

 ニオの「亀山さんに1てーん」を聞きながら、淳紅はエイルズレトラに詰め寄った。
「なんで避けてしまうねん、真面目にやる気あらへんのんかー?」
「いや、そんなことはないんですよ。どうしても脊髄反射的に避けてしまうんです。日頃の習慣とは恐ろしいものですねえ」
 エイルズレトラは負けを認め、悔しがった。
「もし、これがドッジボールだったなら、内野が僕一人になった瞬間に、相手チームが投了することになるところなのですが‥‥!」


「はーい試合開始ですよー」
 審判のエイルズレトラの合図で、ニオはサービスの構えを取った。レシーブの構えをして待ち受ける淳紅。
「ひゃっはー!」
 勢いに任せて、ピンポン玉ばかりか、ラケットまで一緒に投擲するニオ。
「ちょっニオちゃんラケットとんできtあばっ」

 すこーーーんと良い音を立てて、淳紅の顔にラケットが刺さる。
 くっきりと淳紅の顔に跡をつけて、ころりん、と卓上に落ちるニオのラケット。

「さあ来るっすよーー!!」
 ラケットの代わりに、スリッパを片手に構えて、ニオは試合を続けた。
 すぱーん、ぽこーんと、ちょっと変わった音を立てながら、器用にピンポン玉をレシーブしていく。
 流石は撃退士、並みの運動選手では出来ないことをやってのける!

「はーい、3ゲーム先取で亀山先輩の勝ちですよー」
 パチパチとエイルズレトラが拍手する。
「疲れたっすー、うひー汗だくっすー、牛乳飲むっすよーー」
 服の裾をパタパタして仰ぐニオ。
「もうなんか、負けとか勝ちとかどーでもいいっすー。とにかく冷たいものが飲みたいっすよー!!」

「せやね、自分も汗だくやわ」
 動き続けていた淳紅も、すっかり汗びっしょりになっていた。
「大人しく、カードゲームでも遊ばへんか?」

 エイルズレトラの目がきらりと光った。
 後になって淳紅は振り返る、「それは新たな罠の始まりやったんや‥‥」と。


「さて、僕がトランプを持っていますから、切って配りますね〜」
 3人で畳の部屋に場所を移して、円陣になる。
「エイルズさんすげーっす! カードをぱぱぱーって! かっけーっす!!」
 鮮やかな手つきでトランプを切り終えるエイルズレトラ。感動するニオ。

「で、で、あたし、るーるわかんねーっすけど、どーするっすか?」
「‥‥ババ抜きにしましょう」

 エイルズレトラと淳紅の2人がかりで、ニオにルールを教える。
「りょーかいっす!」

 最初は、ニオに対し、ルールのインストがメインということで、ゆるーく遊ぶ3人。
「たまにはええよな、こうやってのんびりすんのも」
 まったりした雰囲気で、ふに、と笑う淳紅。
 意味ありげな微笑の下に何かを隠しているエイルズレトラ。

「えへへー、ババのこしちゃったけど、みんなで遊べて楽しいっす。うし! もうひと勝負っす! あたし次は勝っちゃるっすよー!」
「よっしゃ〜、自分もだいぶ疲労回復したし、もう一勝負やっ!」

 単純なババ抜きで白熱する3人。
 皆にカードを配る際に、こっそり、各自の手札を細工するエイルズレトラ。

「お、お、お、さあどれにするっす? どれにするっす!?」
「う、うーんっ、こっちが怪しいかな、それとも‥‥」

 三つ巴の好勝負が続く。

「やっぱりババを見抜くのは難しいですねえ。ところで亀山先輩、ニオさん、提案があるんですけど、ドベになった人が1位の人に食事をおごるっていう案はどうでしょうか?」

 この提案が通った途端、ニオと淳紅は、嫌な汗をたっぷりかくことになった。
 エイルズレトラが圧勝し、ドベはぎりぎりで淳紅に決まる。

(やられた‥‥手品得意だって忘れてた‥‥)
 今度は淳紅がORZする番であった。





 秘湯と景色を満喫して、のんびりとマイクロバスが帰っていく。
 その行く手には、いつもの日常が待っていた。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:15人

伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
蒼き覇者リュウセイガー・
雪ノ下・正太郎(ja0343)

大学部2年1組 男 阿修羅
夜闇の眷属・
麻生 遊夜(ja1838)

大学部6年5組 男 インフィルトレイター
奇術士・
エイルズレトラ マステリオ(ja2224)

卒業 男 鬼道忍軍
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
ラーメン王・
佐藤 としお(ja2489)

卒業 男 インフィルトレイター
おかん・
浪風 悠人(ja3452)

卒業 男 ルインズブレイド
Walpurgisnacht・
ザラーム・シャムス・カダル(ja7518)

大学部6年5組 女 アストラルヴァンガード
女子力(物理)・
地領院 恋(ja8071)

卒業 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
白銀のそよ風・
浪風 威鈴(ja8371)

卒業 女 ナイトウォーカー
闇鍋に身を捧げし者・
ニオ・ハスラー(ja9093)

大学部1年74組 女 アストラルヴァンガード
夜を紡ぎし翠闇の魔人・
鑑夜 翠月(jb0681)

大学部3年267組 男 ナイトウォーカー
絶望に舞うは夢の欠片・
地領院 夢(jb0762)

大学部1年281組 女 ナイトウォーカー
夜闇の眷属・
来崎 麻夜(jb0905)

大学部2年42組 女 ナイトウォーカー
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
勇気を示す背中・
長谷川アレクサンドラみずほ(jb4139)

大学部4年7組 女 阿修羅
仄日に笑む・
幸広 瑛理(jb7150)

卒業 男 阿修羅
夜闇の眷属・
ヒビキ・ユーヤ(jb9420)

高等部1年30組 女 阿修羅
応援有難うございました!・
常名 和(jb9441)

大学部2年222組 男 ルインズブレイド
撃退士・
ユノ=ゲイザー(jb9677)

大学部2年215組 女 鬼道忍軍
撃退士・
南条 政康(jc0482)

卒業 男 バハムートテイマー
現れた新星・
有栖川 妃奈(jc0695)

大学部2年189組 女 陰陽師
おじい……えっ?・
赭々 燈戴(jc0703)

大学部2年3組 男 インフィルトレイター
想いよ届け・
狭霧 文香(jc0789)

大学部5年105組 女 ダアト