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マスター:火乃寺
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/07/29


みんなの思い出



オープニング

 蒸せるような熱気、しかしどこか心地よく、どこか懐かしい。
 縁日のように屋台が立ち並ぶ商店街は、この夜、華やいでいた。

『七月七日』、つまりは七夕のお祭りである。
旧暦で考えるとずれたりもするのだが、現代っ子が今更それを気にしたりもすまい。
「や、おまたせー」
「あ、やっと来た来た!もー、五分の遅刻〜!」
 やってきた二人組の少年達に駆け寄る、私の親友である所の少女が、片方の少年に笑顔を向け、その腕を取り寄り添う。
それを醒めた目で視ながら、もう一人の少年に彼女は目を向ける。
「待たせたかな」
「ん、そうでもない」
 今の状態を俗に言うと、なんだっけ?ダブルデート?なるものらしい。
 私は近寄って来た少年にそっと顔を寄せ、耳打ちする。
(で、これ提案したの、どっち)
(えーっと…あいつ)
 と目を外らす。
(なるほど。…このへたれ)
(反す言葉もございません)

 俺、しっぴー(渾名)こと真田 茂久(高等部二年、ルインズブレイド)が、目の前の彼女、安斉 棗(同学年、ダアト)に告白をしたのは、去る年の12月26日、クリスマス翌日であった。
だが――

『ごめん、私、君をそういう対象として見た事無い』
『…そっか、そうだよな。うん、いきなりこんな事いってごめ』
『だから、これからそういう対象として視れるかどうか試すから、返事は待ってて』
『へ?』
『勿論、その最中に君が心変わりした時は、ちゃんと言って。私、誤魔化す人は嫌い』

――それから半年。俺の気持ちは、変わっていない。むしろより強く。
でもまだ返事は貰えていない。傍にいる時間とお互いの距離は、確かに近くなっていると…思いたいのだが。
正直、焦れていたのは確かだ。そこを見透かした悪友が、今日の日をセッティングしてくれた。
まあ、あいつの彼女が安斉の友達だったって事も寄与しているんだろうが。
―カラン、コロ。カラッ、コロン。
浴衣姿に下駄を履いたの彼女の隣を歩きながら…こう云う言い方はセクハラになるかもしれないけど。
その姿は、艶っぽいというか、艶めかしかった。普段ぶっきらぼうで、さばさばしているのを見ているからだろう、余計に。
「…何?なんか視線がやらしい」
「!あ、いや…その、ごめん」
 バッと首を捻って顔を反けるその向こうで、少女はそんな少年の反応にくすりと笑みを漏らす。そして気づかれないように、すぐ消して。
「ほら、二人とも先に行っちゃったじゃない。急ぐわよ」
「お、おう」

 賑わう夜の商店街を抜けた先、少し開けた場所にある公園に、大きな笹が何本も立ち並び、そこには色取り取りの短冊が既に粧られていた。
「あ、そうだ」
「ン、何?」
「ちょっと思いついた事。まずは私達も短冊、書きましょ」
「? ああ」
 互いにそれぞれ祭りの実行員なのだろう、受付をしていた顔見知りの商店街の店主から短冊とペンを受け取り、書き記して行く。
「じゃ、お互いにそれを交換して、結びます」
「うええ!?」
(ちょ、ま…これ見せるの?)
 狼狽える俺。いや、なんと言うか…自分で書いておいてなんだが、この短冊は女々しいと言うかなんと言うかでして。
「いいからほら、貸す!そして私の、はい!」
「ああ、ちょ、ま…っ…え?」
「…」
 互いに、受け取った(と言うか、俺は奪い取られたんだが)短冊の文面に目を走らせる。

『安斉から、返事がもらえますように』
『真田 茂久くんの恋人に、なりたいです』

 何度か、手のそれと彼女の顔を往復させる。
「…長い間待たせてごめんなさい。これが、返事です。君は、心変わりはしてないかい?」
「……してないよ。と言うか、うん、その…ああ、自分の書いたのが、スゲェ恥ずかしいいいいいっ!」
「ふふ…さ、結ぼう。私と君の、始まりの短冊を」
「よし、天辺に結ぶぞー!」
「いや、そこまでしなくても…」

 一年に一度しか会えない、天の恋人たち。それは伝承で、現実にはありえない御伽噺。
 現実は、このちょっと傲岸不遜気味な彼女に振り回されながら、これからも続いていく。
 俺達だけじゃない、色んな恋人たちが、それぞれの形で。
 何時か時間という川に隔てられて、心変わりする日も来るのかもしれない。
 或いは――天魔との戦いの中で、どちらかが…その可能性は、決して失くならない。
 でも、今日という日の喜びと、幸せな時間は、決して忘れないと。


リプレイ本文

「へえ、今日お祭あるんですか」
 漸く仕上げた原稿を持ち込んだ印刷所で、それを聞いた嵯峨野 楓(ja8257)は帰りがてら寄ってみようと決める。
(最近、原稿忙しくて篭りっきりだったし、いい気分転換になるかなー)
 何の原稿だったかは腐れないでおこう。

「七夕?」
「姉ちゃん、知らないの?」
「ええ…」
 皆が楽しげに行きかう姿をぼんやりと見ていたアリア(jb6000)。
そこに緋野 慎(ja8541)がぶつかったのが始まり。
 周りの様子に浴衣だけは合わせて着て来ていたが、彼女はそも人間界の風習をよく知らない。
 お互いに謝罪しつつも祭のある商店街へと向かいながら。
「よし、じゃあ俺が色々教えてやるよ!」
「それはありがとうございます…あ」
 膳は急げとばかりに慎はアリアの手を取り駆けだす。
 取敢えず、彼女は流れに身を任せる事にした。
 
●祭
結ばれた短冊には、『より強く』と。
黒色の浴衣に灰色の帯姿の影野 恭弥(ja0018)は無表情に踵を。
「……」
 返した所で足を止める。そして、進行方向を変えた。

 その少し前。
「さて、なんと書いたものか」
 黒地に朝顔の描かれた浴衣を纏い、エルリック・リバーフィルド(ja0112)は洋筆を顎に当てる。
『拙者の友人方に幸多からん事を』
 やがてそう書いた短冊を結んだ少女は、笑顔で一つ頷き、身を翻す。
 だが公園を出ようとした所でいきなり蹌踉めいた。
「む、これは…」
 足元を見れば、履いてきた下駄の鼻緒が片方切れていた。
 知識としてそう事態を知っていたが、どうすれば良いか咄嗟に思いつかない。
「…どうした?」
 そんな時、背後からかけられる声。
 振り向いた先に、暮れ掛けた空を背に少年が一人。

 公園の一角にあったベンチ。
「これでいい」
 公園にいた祭の役員に相談し、貰った端切れで応急的に鼻緒を結び直す。
隣で興味深げに見守っていた少女の足元に、恭弥はそれを差し置いた。
「本当に感謝でござるよ。しかし、器用なものでござるなぁ」
「大した事でも無い。…じゃあな」
「あ、ま、待つでござるっ」
 素っ気無く言い捨て、去ろうとした少年の袖を咄嗟に掴む。
「その、一緒に巡らないでござるか? お礼もしたいでござるし…」
 内心の人恋しさもあったエルリックの口から思わず言葉が溢れる。
 面倒を嫌う普段の少年なら、振り払っていたかもしれない。
 だがこの時は、不思議とそう云う気になれなかった。
「…そういや花火もやるんだったか」
 暗に承諾した恭弥の言葉に、少女は無邪気な笑顔で頷いていた。


「こればかりは仕方無いよね」
 呟きの中、思い浮かべるある人の面差し。
 共に来たかった相手の都合が合わず、浅間・朔耶(ja0247)は結果一人で祭りを巡っていた。
 一見少女と見紛う少年は、お土産話にと祭り風景を持参した使い捨てカメラに収めていく。
 パシャリと、収めた風景に映った黒地の浴衣を来たカップル?に、ふと目を奪われる。
 無表情な少年と金髪をバレッタで纏めた少女が丁度焼き鳥を購入していた。
(…)
 何かを套ね、微苦笑を浮かべた彼はカメラを仕舞う。
(どんな結果になっても、僕は幸せだったって、そう思う。…今でも、こんなにも君が好きだから)
 決着のついた気持ちは、今も彼の中に煖かさを残す。それを教えてくれたのだから。

 歩き去る少年の傍らを、ハーフの少女がすれ違う。
 祭りの屋台で買った飲み物を片手に、カルラ=空木=クローシェ(ja0471)は周囲のカップルを眺め歩く。
 普段クールな彼女だが、この日は何処か寂しげな雰囲気を纏っていた。
(…やっぱり一緒に来て欲しかった?)
 そう自問する。
 だが彼の人は先日の大規模の負傷で療養中の身。
(で、でも無理はさせられないし…ッじゃなくて、居なくて淋しいとか無いし…!)
セルフデレ突込み?な胸中に悶々としながら、自身の浴衣を見下ろす。
溜息をつき、目に付いた屋台に立ち寄るのだった。

「七夕か。もうそんな時期になるんだな」
人々の楽しげな姿を、何とはなしに見て歩きながら、神凪 宗(ja0435)は目を細める。
亡き友が目指した『平和な世界』。まだ成し遂げるには遠けれど、ここは小さな縮図。
やがて公園まで到達し、幾つもの短冊が既に飾られた笹を目にする。
「…まぁ、自分の願い事は自分で叶える。そうでなくては意味が無い、だろ?」
 誰かに語りかける様に呟いた彼は、再び商店街へ踵を返すのだった。

「花火かぁ、たのしみやねぇ」
 白地に蜻蛉の柄の浴衣姿の宇田川 千鶴(ja1613)は、ふふ、と笑みを浮かべ隣を見上げる。
「ええ、楽しみですね〜」
 彼女より頭半分ほど身長差のある石田 神楽(ja4485)は、藍色の浴衣姿で何時もの笑顔でそれに応える。
 二人は付き合い始めてからそれなりに長い。
 本人達の性分もあるのだろうが、しっとりと落ち着いた雰囲気を醸し出すカップルであった。
「適当に食べ物でも見繕いつつ、行きますか」
「そやね」

「お待たせしました」
 仲良く手を繋いでやってきた二人、御崎 緋音(ja2643)と春名 璃世(ja8279)に、藤村 蓮(jb2813)は振り向く。
 緋色地に白牡丹柄が織り込まれた浴衣を纏う緋音と、紺地に白と紫の朝顔が織り込まれた浴衣を纏う璃世。
 共に髪を結い上げ、揃いの花飾りで粧っている。どちらも、普段に無い色気を醸し出し、差があるとすれば胸の(打撃音)
「やっぱり浴衣似合うね」
 ほんの一瞬、璃世は蓮の浴衣姿に見惚れる。
「えっと…藤村さん。この浴衣、どうですか?」
「緋音ちゃん、大人っぽくて華やかで綺麗でしょ?」
 すぐに我を取り戻して、平静を装い隣の親友へと彼の注意を喚起する。
 緋音は軽く袖をつまみ、よく見て貰おうと広げて見せる。
「ん、少し意外な色だけど似合ってるねえ、可愛い可愛い」
 そして隣の少女にも目を向け、
「春名も、似合ってるよ」
 笑顔でそつの無い応対であるが、やはり年頃。ポーカーフェイスを維持しつつも内心は緊張していた。
「藤村さんの浴衣も素敵です…♪」
 そう発したきり惚っと蓮の浴衣姿に見惚れる緋音の脇を、璃世は苦笑しながらつつく。
「ほら、いくよ緋音ちゃん」
「はっ!?あ、はいっ」
「今日は楽しもう」
 さりげなく恋する少女を想い人の隣へ誘い、璃世は友の隣へと肩を列べ。

「うん、来て良かった」
 心から若杉 英斗(ja4230)思った。思わず言葉にしてしまうくらい。
 目の前にいる二人の女性、カタリナ(ja5119)と菊開 すみれ(ja6392)。方向性の違う美女と美少女が浴衣で並び立つ姿は、彼でなくても同じ感想を抱くかもしれない。
「……」
 彼の隣にいたアスハ・ロットハール(ja8432)も、無言だったが否定はしなかった。
 彼は本来は妻と来たかったのだが、都合がつかなかったのだ。
 そこへに声をかけられ、一緒に巡る事になった。
「おかしくないですか?」
 着慣れない着物の違和感に、時折身体を見回すカタリナ。
「とても良く似合ってますよ」
 眼鏡の位置を直しながら、英斗。
「うん、カタリナさん綺麗ですよお」
「あ、ありがとうございます」
 同意するすみれの言葉に、微かに恥じ入りつつも、カタリナも満更ではない様子を見せる。
「それじゃ…いこうか」
 アスハが促し、四人は他愛の無い雑談を交えながら屋台を巡り始めた。


「うぉうー、とっても賑やかだなっ! 千尋っ、さんぽっ、あれとか美味しそう!!」
 好奇心一杯に瞳を輝かせ、カラコロと下駄を鳴らしながら次々と屋台を覗き込む大狗 のとう(ja3056)。
「わぁ、ほんと美味しそう…」
 彼女と並んで歩く犬乃 さんぽ(ja1272)の後で、白地に桃色の蝶柄が偶われた浴衣を纏い、藤咲千尋(ja8564)も楽しげに笑う。
(のと姉もさんぽちゃんもとっても可愛いー!)

「おや、流石に知った顔も多いですね」
 途中、三人と二人が出会う。
「ほんまや」
 そういって千鶴は頬笑みながら、手を振ってみせる。
「あ、こんにちはー!!」
「いっしし!熱々だなー!」
「ふふ、そやろか」
「いつもどおりですよ」
 しれっと答える神楽の脇を、三人に見えないよう千鶴がつねった。

(…いいなー)
 歩き去る二人を見送りながら、千尋は胸中で呟く。彼女も一緒に来たい人がいた。
 でもそれは次の機会、今は友達と思い切り娯しむ!と考えを切り替え。
(今日しか会えない人たちは邪魔されずにいちゃつけばいいと思うよ!)
 若干切り替えきれていない気もしたが。

 一見仲良し女子三人組にも見えるのだが…とある一人は男子である。どう見ても美少女だが男子である。大事な事なの以下略!
「何食べるー??私はわたあめと焼きそばー!!」
「じゃあボク、りんご飴!」
「俺は全部なのな!」
 そこそこに買い込んださんぽと千尋、その真ん中で両手一杯に食べ物を抱え込むのとう。
「のと姉、一口ちょーだい!!さんぽちゃんも一口―!!」
「おう、いいぞー!」
「じゃあボクも!」
 互いにたこ焼きや焼き鳥、わた飴や林檎飴の甘味をおすそ分けしながら娯しんで行く。
「花火の時間、待ち遠しいよ」
「もうすぐ時間だねー!」
 二人が頷く傍らで、のとうは何時の間に大量の屋台物を全て平らげていた。

 両手にお好み焼き、たこ焼き、焼きとうもろこしに大判焼き、ベビーカステラ。
 つい財布の紐が緩み買い込みすぎた巫 桜花(jb1163)は、我に返って苦笑した。
 紫と白の二色地に、桐花の図案が織り込まれた浴衣。
 だが、それを見てくれる人は隣には居なかった。相手が急用で来られなかったのだ。
(寂しさ紛らわしニ、買いすぎテしまいましたネ)
 流石にこれ以上持ち歩くのは無理そうだったが…
 ちりりん、と何処からか涼やかな音色が耳に届く。
 見回すと、一見の屋台が様々な風輪を並べていた。幾つもの音色が、風に誘われ奏でられる。
(あの人の窓辺に飾ったら…喜んでくれるでショウか)
 
(おおう、あっちにイケメン!こっちにもイケメン!これは捗りますな〜♪)
 出店を回っていた筈が、イケメンウォッチにいつの間にかシフトしていた楓が人の流れに潜んでいた。
(そんな彼女より、アッチの彼との方がお似合いですよ! おお、あっちは四人組…ここはツーカップリング、いやいや四角関係もなかなか)
 最早涎を垂らしそうな勢いである。それでいいのか乙女。うぇひひっ、とか笑い出して近くにいた祭客が身を引いてるし。
「はっ、あそこの射的は」
 視界に一瞬捉えた商品群に、目が釘付けになる。
「そのフィギュアぜーんぶ頂きーっ!」
 僅かな迷いも無く突進名あるのであった。

 祭りの一角、やたら賑やかなペアがいた。
「そのたこ焼きを見事な丸に出来たら、一個おまけしてもらおうか…!」
 目をキラキラ輝かせ、鮮やかな蒼地の浴衣の袖を手渡された襷で縛り、手拭いを被る七種 戒(ja1267)。
そうしてフンスと鼻息も荒くたこ焼きのおっちゃんに挑むのだが。
「…嬢ちゃん、アンタ別の意味で才能あるぜ…」
 見様見真似で焼くそれは、悉くが型崩れしていく。負のスパイラル。
「…ねーさん、頼んます!」
「もう、しょうがないね」
 肩を落として出てくる戒に微苦笑を浮かべ、田村 ケイ(ja0582)は金魚の柄を偶われた浴衣に襷がけ、選手交代。
 彼女とて特に料理が得意という訳ではないが、どうにか形を整え焼き上げる。
「はっはっ、まあ挑戦する気概は買うがな。嬢ちゃん、もうちっと料理頑張りな」
 おっちゃんはたこ焼きを詰めた箱を彼女らに手渡し、呵呵と気持ちよく笑う。
「うう…ケチャップ料理ならっ」
「…なーなちゃん、その時点で色々駄目だと思う」
 折角美人なのに、と改めて思うケイであった。

 更に輪投げ、そして射的と巡る。
「ねえ、全部当てたらおいちゃんの時間と道具かして。協力してほしいことがあるのよね」
「ん? なんか知らんが、当てられたらな」
 ニヤリとする店主に、二人は面目躍如とばかりに商品のそれなりにコルク銃で叩き落して行くが…。
 駆け出しでそこらの達人クラスの能力を持つ撃退士相手の屋台、商品が魔術で勝手に動いたり踊ったり避けたりした。
「っていうか、あれ反則じゃね!?」
「そうですよっ!イケメンフィギュアよこせ!」
「えっ」
「えっ」
 いきなり横から上がった声に振り向けば、何時の間にいた楓。
「普通にやったらお前、全部取られちまうだろうが」
 マト●ックス張りの変態回避でコルク弾を避ける商品に二人一緒に抗議するも、おっちゃんは笑いながら取り合わない。
「…学園の屋台だものね。これ位は想定すべきだったかな」
 肩を竦めて、戒を宥めるケイ。
「まあ、若い時はやんちゃもいいさ。ま、巡回部も撃退士って事を忘れないこった」
 二人の事情を聞いた店主は、了承しつつもそう付け加えるのだった。
 因みにその後も楓は暫く頑張った。

「なんと言うか、凄いな」
 後ろでそんな様子を見守っていたサガ=リーヴァレスト(jb0805)は一筋の汗を浮かべる。
 急用で恋人がこれず、一人で屋台を巡っていたのだが先ほど行った輪投げも、ターゲットが動いたりくねくね拗れたり、大概だった。
 それでもお土産になるだけのヌイグルミやグッズを確保は出来たので、撃退士相手に丁度いい難易度ではある。
「これだけあれば良いかね」
 射的で更に二つほど、景品を確保してのんびりと歩き出す。
 目指す先には、未成年お断り系の飲料を売る屋台があった。

「賑やかね〜」
 輪投げで騒ぐコンビを見かけ、笑いながらソフィア・ヴァレッティ(ja1133)はそちらへ足を向ける。
「あたしもやってみよ」
 花柄を偶われた紫地の浴衣の袖を捲り上げ、飛び入り参加で点数を暫く競い合った。
「またな〜!」
「またね!」
 ぶんぶんと手を振る少女に振り返し、会釈する女性にこちらも返した後、屋台を巡って食糧を買い込む。
「さてと、何処か閑かな場所は…あら?」
 休憩所、と横断幕が広げられた建物を良く見ると、以前バイトをした喫茶店。
 どうやら店内を開放しているらしい。但し注文受けないと張り紙がしてあった。
「お久しぶりです」
 カウンターで洗い物をしていたマスターにそう声をかける」
「おや、貴女は…何時ぞやはお世話になりました」
 ニコリと頬笑んだ相手に薦められた卓子席で、外の喧騒を眺めながら平らげ、席を立つ。
「よい夜を」
「もちろん♪」


 その頃――
 今度はお面屋台の呼び込みを手伝う戒。
「黒子のお面はいらんかねー!」
「それ前が見えなくて転ぶんじゃね?」
「ん? 何をいっとるか、そこがイイのだよキミィ!」
 小等部相手に訳の分からん理論で接客する戒の側らで、ケイはその聴覚を鋭敏化させ周囲の音を拾う――が、
(…駄目か。人が多すぎてとてもじゃないけど巡回部だけなんて判別できない)
 門限破りを企んでいた二人、屋台の店主数名の協力は一応得られたが、『無駄かも知れんぞ』とその度に言われた。
「…あれ、あそこにいるのは」
「あら、カイですね。隣にいる方は…」
「ほんとだ」
「ふむ」
 歩み寄る4人に気づいて、戒はぶんぶんと手を振る。
「何してるんですか。それに隣の方は?」
「お、面識なかったっけか?こっちはケイねーさんだ!」
「こんばんは、田村ケイよ」
「アルバイト?」
 互いに自己紹介を挟みつつ、屋台を巡るのではなく手伝っている様子の二人に疑問を投げかける。
「ふっふ、実はだね――」
 ちょいちょいと手招きされ耳を寄せると、聞かされたのは門限破りの計画。
「なるほどお」
 と納得するすみれの横で
(愚かな。鬼の巡回部から逃げられるとでも…)
 と思ったが、英斗は口には出さなかった。
「まあ、ほどほどにな」
「健闘を祈っておきますよ」
 支援の意味も込めて、それぞれお面を購入し二人と別れ、再び屋台巡りへと。

「型抜きかぁ。子供のときによくやったなぁ」
「懐かしい〜」
 目に付いた懐かしいそれに、英斗とすみれが足を留める。
「え、何ですかこれ細かいですね…!」
 ガムの薄板に描かれた、簡単な図画から幾何学模様にも見える様々な物まで。
 数名が真剣な表情でそれを抜き出そうとするのを覗き込んで、カタリナが驚きの声を上げる。
 日本には古くからある屋台物だが、国外からきた生徒達には馴染みの無いものだ。
「日本のマイクロ技術はこんな所で培われていたのですね…」
 違う、それちょっと何か違うよ!マイクロってもっと細かいよ!
 二人から説明を受けるアスハとカタリナ。やがて実際にやってみようという流れに。
「どうせなら勝負しませんか」
 思いつきの提案に、祭の勢いも皆もやる気になる。
「ふむ、魔術師相手に手先の起用さで挑む、か」
 不適に笑うアスハ。だが待って欲しい、それ魔術に関係あったっけ?
 因みに、何故か此処までの屋台代は殆ど彼持ちだった。

「ん〜…」
「難しい…」
 眉根を寄せながら慎重に型抜きを続ける女子二人。
(ココ…あと0.5ミリ削る…)
 完全に自分の世界に没入した英斗は、全ての感覚をそれのみに投入する。
「よし、完成!おじさん、これでどう?」
「お、よくそれを成功させたなぁ!坊主、やるじゃないか」
「わあ、凄い!」
「それが非リアの力、か…」
「いや、それ関係ないですよね!?」
 近くに来てそれを見たすみれも感嘆の声を上げ、アスハが唸る。
「私はダメですね。そちらはどうで」
 カタリナは隣でやっていたアスハの手元を捉えて言葉を止め、訝しんだ英斗も覗き込む。
「…魔術師(物理)の器用さでは難しかったみたいですね」
「…禁呪使った後みたいに粉々ですね」
「別に器用じゃなくとも魔術は使え…いや、そもそも、魔術はいらない、な」
 何故彼はダアトなのだろうか、と偶に疑問に思わないでもない。
「どうしても、ダメ…ですかぁ」
「ははは、天魔を堕とせる位、色気つけてから出直しな」
 傍らで、甘えるようにすみれは屋台の店主にお願いしてみたが、失敗を成功にして貰う事は結局できなかった。

●花火と願いと
 夜の帳が降り切らぬ内に、上がり始める花火。
 時間をかけて皆が楽しめる様に上げて行くらしい。

「派手だねぇ…」
「た〜まや〜!でござるよっ」
 瞬く天の川を背景に、夜空に咲く色取り取りの鮮やかな火。
「花火っ、いいものでござるな〜!」
「そうだな…と、折角買って来たのが冷めるぞ」
「そうでござった!」
 途中屋台で買い込んだ焼き鳥を示し言う恭弥。因みに代金はお礼という形でエルリックの奢りである。
二人は適当な場所に腰を下ろして、串を片手に暫く夜空の華を見上げ続ける。
「…そろそろ門限でござるな」
「いや、俺は寮生じゃないし」
「学生なら守るべき規則は守るべきでござるよっ」
 基本的に真面目な少女は、そう言って少年を急かすように立ち上がらせる。
 解説しておくと、門限は学園生である以上、住居関係なく適用される。此処は、島全体が青少年を預かる学舎である故。
「やれやれ…」
 溜息を吐き、腕を引かれるまま立ち上がる少年と、楽しそうに引く少女の姿があったという。

 どーん!と空に爆ける。
「おぉう!」
 びりびりと大気を伝わるそれに、のとうが身を震わす。
「わぁ、わぁ、みてみて、凄く綺麗だよ」
「たーまやー!」
 見惚れるさんぽの隣で、手を振り叫ぶ千尋。

 鮮やかに地上を照らす、花火の火。
璃世は亡き家族と最後に見た記憶を思い起こしていた。
花火から視線を外し、緋音はに隣に立つ蓮の横顔を見つめる。
「うん?」
「な、何でもありませんっ」
 気づいて首を傾げた蓮に、慌てて誤魔化す。頬がかぁっ、と熱くなった。
(緋音ちゃん…、本気で藤村くんが結きなんだね…)
 二人のやり取りに、璃世の胸中に言い様の無い複雑な何かが湧き上がる。
 頷いて再び花火に視線を戻しかけた蓮が、そんな少女の表情を気づく。
「どうした?なんか暗いけれども」
「え?…きっと気のせいだよ。花火の光の加減じゃないかな?」
 ニコリと微笑んで、少女は夜空に上がったばかりの大輪を見上げた。

 少し背後の方では、ベンチを確保した神楽と千鶴が並んで腰掛、空を見上げる。
「小規模いうてたけど、十分綺麗やね」
 膝の上においた屋台の焼きそばを食べる手を止め、彼女が語りかける。
「そうですね。小規模と言えど花火は花火、と言う感じでしょうか」
 それからも暫し、この夏の夜空に咲く華を見上げ続けた。

 打ち上がる大輪を見上げながら、先ほど結んできた短冊を思い返すソフィア。
『progredire(向上する)』『inocontro(出会い)』
 願い事は一つ、と決まっている訳でもないので構わないよねと笑う。
「まあ、向上できるかは自分次第だろうけれどね…出会いは…運かな」

「ここでいいかね」
 河川敷沿いの小さなビルの屋上。そこに忍び込んだサガの姿があった。
 適当な場所に腰を下ろし、懐に忍ばせてきた酒を取り出すと、見事な花火が目の前に打ち上がる。
「こういうのも偶には悪くない」
 

 門限を見計らって、公園を訪れる多くの生徒達。

 慎に促されるまま屋台を巡り倒し、十分にお腹も膨れた。
「もう食べられません」
「あはは、じゃあ七夕のメインに行こう!」
 と、連れて来られたアリア。二人並んで、手渡された短冊を受け取る。
「うーんと」
“みんながいつも健康でありますように”
「よし、完璧!姉ちゃんは書けた?」
 慎がアリアの手元を覗き込むと、そこは未だ何も書かれていない。
「…何を願えばいいのか、わかりません」
「そっか。なら同じ願いにしとけば?」
 そういってひょいと自分の短冊を見せる。
「そう、ですね。それでは…」
 やがて、それぞれに結びつけ公園の出口まで歩く。
「そういえば…あなたは小等部では?もうとっくに門限は…」
「門限?19時なんて未だ未だ明るいじゃないか、守ってなんていられないよ!」
「はぁ…」
「これからが本番だよ!目指せ門限破り!」
 出口で慎と別れ、アリアはまたぼんやりと周囲を、そして天を見上げる。
 降りしきる満天の星の輝き。そこに手を伸ばす。
(人は想いを寄せて、物語を作ったのですね)
 遥かな昔から天を見上げ、星を見つめながら。それはとても素敵な事だと、彼女には思えた。

「んーと…」
 迷い無くさらさらと書き込んでいく楓。
『君と沢山の幸せな時間を共に』
(…でもちょっと恥ずかしいわ)
 読み返して微かに頬を赤らめた後、手早く結んで公園を後にする。
 序でにお土産を買って帰ろうと考えながら。
(次のお祭は一緒に行けるように、今から約束しておかなきゃねー)

 河川敷とは逆方向に在る高台に、朔耶は居た。空を、瞬く星を見上げ。
「この空の下、皆の幸せな想いが全て叶うといいのに」
 祈りを言葉にし、彼は門限に間に合うぎりぎりまで、星を眺め続けた。

 花火。門限があるまで最後まで見ていられないのは残念だけれど。
 視線を天上に移せば、鮮やかに煌く星の大河。
(…星、好きだったっけ)
 ふと考えた後、カルラは携帯に星空を撮影しながら帰路を歩いていた。

「なぁ、二人はなんて書いたか?」
 ぱぱっと自分の短冊を書き終え、のとうが二人のそれを覗き込もうとする。
「えっ、お願い事?ひっ秘密だよ!ってわわわわっ、みっ、みちゃだめだよぉぉ」
 慌てて必死に隠して下がるさんぽ。
その短冊には、とある少女へ自身の想いが伝えられますように…と記してあった。
 友達といえど、流石に見られるのは恥ずかしすぎる。
 顔を赤くして、二人より少し高い位置にわざわざ結びに行く彼に、のとうと千尋は顔を見合わせてくすりと笑い、自分達の短冊を結びつける。
『皆が笑顔で過ごせる世界に出来ますように』
『楽しい日々と大事な人たちを守れるくらい強くなれますように』
 それらには、そう記されていた。
「わわわ、やっやばいよ、門限!?」
 思い出したように時計を確認した散歩が声を上げる。
「あ、ほんとだ。二人とも急ご!」
「おー、じゃ競争なのな!」
 賑やかな三人組は、最後まで賑やかに駆け去っていった。

「うーん、神頼みするような事なんてあんまないしな」
 別の笹に下には、璃世、緋音、蓮の姿も合った。
 係員の男性から受け取った短冊に、それぞれ願いを記して行く。
「二人はどんな願いにした?」
「ん、俺は無難にだな」
『元気でいてくれますように』
 本当に書く事に困った挙句書いた短冊らしい。
「私は…これ」
 少し恥ずかしそうに二人に緋音が見せるそれには、『ずっと3人で一緒に楽しく過ごせますように』と。
 そうして片方ずつの手で蓮と璃世、二人の手を取る。
「また来年もこうやって3人出来ましょうね♪」
「あは…緋音ちゃん♪」
「きゃっ!? り、璃世さん?」
 いきなり自分に抱きつく璃世に、緋音は目を白黒させる。
「ごめんね、何か嬉しくなって」
 そう言って離れ、自身の短冊も二人に見せる。
『大好きな人達がずっと幸せでいられますように』
「私も…元気な二人とずっと一緒にいたいよ」
 その光景に笑いながら、蓮は頭を掻く。
「これじゃ俺だけ駄目な奴だなぁ、はは。本当に仲がいいな、二人は」
「「もちろん!」」
 
「願い事を書けばいいのですっけ…」
 自分の一番の願いは…僅かに考え込んだカタリナは、想い人の帰国を願い、記す。
「織姫と彦星が別れます様に…と書いてみるのも、面白い、か?」
 少し離れた所で、真面目にそんな事を呟くアスハに周囲は苦笑していた。
「冗談、だ」
『一日でも長く、こんな日々が続くように』
「ここのところ、無理していたし、な…これぐらいならバチはあたらんだろう」
 彼の隣で、英斗は真剣に切なる願いを書き込む。
『エアじゃなくなりますように』
 泣いていいですか…。
「んーっ、とど…かないっ」
 手早く書き上げ、早速笹に結ぼうとしていたすみれだったが…何故か高い位置の枝に結ぼうと拘るも、身長が足りず。
「代わりに結びましょうか、キクサキ?」
「え、あ、だ、大丈夫だから…あ!」
 勢い余って地に落ちる短冊。
『大規模作戦で私が可愛く活躍し皆が無事に帰ってこれますように』
 拾いかけたカタリナがその文面を見て少し固まる。
「ちっ、違うんですよ!これは違うんですよ!」
 慌てて拾い上げるすみれだが、時既に遅い。
「あ、いえ、いいと思います、可愛く頑張ってくださいねっ!」
「?」「何を?」
 二人の会話に何のことか分からない男二人は、怪訝な顔でその様子を見るのだった。
 外の三人が結び終え、カタリナは少し迷いを見せた後、ふわりとその背に翼を生み出し、浮揚する。
「ちょ、浴衣で空飛んだら…」
「え?あ!?」
 見上げた英斗が、あるものを目に目にして硬直する。
 彼の言葉に、気づいて慌てて裾を絞って対処するカタリナ。
「…英斗さんのえっち」
「今日が君の命日、か」
「いや、今のは不可抗力で」
 短冊を結び終え、閑かに着地したカタリナがにっこりと笑う。
「ヒデト?」
「ひっ?!」
 後は語るまい。

 門限のある生徒が姿を消し、訪れるのは大学部が殆どになる時間。
「少し呑み過ぎたかな」
 火照るからだが夜風に心地よく。
 いい気分で短冊を受け取ったサガもまた、願いを綴り、結ぶ。
『永久に愛する人と共に』

「色んな人の願いがあるねぇ」
 既に複数ある笹のほとんどが、カラフルな短冊の色に粧り枝垂れ。
 そこには様々な願いが結ばれていた。
 暫くそれらを眺めて回った後、自分達もと短冊と洋筆を受け取る二人。
「神楽さんは何書くん?」
「…ふむ、では私は、こう書きましょうか」
『どうか千鶴さんが怪我無く過ごせますように』
(…別に私なら怪我してもいいのになぁ)
 思ったが、口には出さない。
「千鶴さんは?」
「え、私?勿論回避的な…って冗談やって。もっと強くなりたいとかかな」
 そうしてさらさらと洋筆が滑る。
(まだ神楽さんを護るには足りんしね)
 二人並んで短冊を結び、肩を並べで歩み去る。
その後ろで一陣の風が、多くの願いを纏う笹を揺らし、その願いを天に運ぶ様にさざめかせた。


 無事成功したかと思われた門限破り――
「…なーなちゃん」
「ん?」
「囲まれてる」
「なんですと!?」
 二人が足を止めた途端、周囲を取り囲む複数の人影。
「はーい、お祭りは楽しめた? では職務として生徒手帳を拝見」
 巡回部、と記された腕章をつけた男女数人の中から一人の女性が前に出て、手を差し出す。
「くっ、こんな事で私は諦めたり…って、前がみえふぎゃっ!」
「確保!」
「あちゃ〜」
 門限を越えてから要所で面を付けて顔を隠していたのだが…黒子の面だった戒は見事すっ転び、捕獲される。
「私達だって祭りを邪魔するような取締りはしないわよ」
今回の巡回、祭の区画周囲に人員を配置し、抜け出してくる生徒をチェックする検問形式だった。
 生命探知で監視を張り、帰路に着く生徒をチェックする。不審な動きなら、尚更補足し易い。
 ケイの手帳を確認後、歩み寄った女性は戒に歩み寄り、その懐を探る。
「あ、ちょっとそこは駄目って…あぉふっ」
「変な声を出さない!…っと、あった」
 
「はーなーせー!」
「はいはい、坊や動かないの!うんー、この子お肌すべすべー♪」
「うひぃ!?」
 川を水上歩行していた慎も、とっ捕まって連行されている最中だった。
 単騎でわざわざそんな行動とっていれば、そりゃ監視に引っかかりますて。
 しかも担当の巡回員がアレな人で、全身撫で回されるように可愛がられ中。そして誰も止めない。

「あ〜、やっぱり高等部ね。はい、これで反省文けって」
 ふと、手帳をチェックしていた女性の目が止まる。パタリと閉じ、
「すまない同志よ…私も職務上、見逃す事は出来ないのよ…」
 くっ、と辛そうに唇を咀み、いきなり戒の手を取る。
(え、何が?)
「でも何時か!共に手を携えられる日も来るわ!それまでお互い頑張りましょう!」
 見つめあう二人、やがて何かが通じ合う二人。
「「リア充爆ぜろ!!」」
「…えっと、何あれ」
「皆色々溜まってるんですよ」
 ケイと他の巡回員は、温い目でそんな二人を眺めていたといふ。

 後日、しっかりと反省文一万二千字は書かされた。


依頼結果

依頼成功度:普通
MVP: −
重体: −
面白かった!:19人

God of Snipe・
影野 恭弥(ja0018)

卒業 男 インフィルトレイター
銀と金の輪舞曲・
エルリック・R・橋場(ja0112)

大学部4年118組 女 鬼道忍軍
La benedizione del mare・
浅間・咲耶(ja0247)

大学部4年303組 男 ディバインナイト
凍気を砕きし嚮後の先駆者・
神凪 宗(ja0435)

大学部8年49組 男 鬼道忍軍
二人の距離、変わった答え・
カルラ=レイド=クローシェ(ja0471)

大学部4年6組 女 インフィルトレイター
cordierite・
田村 ケイ(ja0582)

大学部6年320組 女 インフィルトレイター
太陽の魔女・
ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)

大学部4年230組 女 ダアト
あんまんマイスター・
七種 戒(ja1267)

大学部3年1組 女 インフィルトレイター
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
黄金の愛娘・
宇田川 千鶴(ja1613)

卒業 女 鬼道忍軍
心に千の輝きを・
御崎 緋音(ja2643)

大学部4年320組 女 ルインズブレイド
絆を紡ぐ手・
大狗 のとう(ja3056)

卒業 女 ルインズブレイド
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
黒の微笑・
石田 神楽(ja4485)

卒業 男 インフィルトレイター
聖槍を使いし者・
カタリナ(ja5119)

大学部7年95組 女 ディバインナイト
リリカルヴァイオレット・
菊開 すみれ(ja6392)

大学部4年237組 女 インフィルトレイター
怠惰なるデート・
嵯峨野 楓(ja8257)

大学部6年261組 女 陰陽師
祈りの心盾・
春名 璃世(ja8279)

大学部5年289組 女 ディバインナイト
蒼を継ぐ魔術師・
アスハ・A・R(ja8432)

卒業 男 ダアト
駆けし風・
緋野 慎(ja8541)

高等部2年12組 男 鬼道忍軍
輝く未来の訪れ願う・
櫟 千尋(ja8564)

大学部4年228組 女 インフィルトレイター
影に潜みて・
サガ=リーヴァレスト(jb0805)

卒業 男 ナイトウォーカー
祈りの胡蝶蘭・
巫 桜華(jb1163)

大学部3年264組 女 バハムートテイマー
撃退士・
藤村 蓮(jb2813)

大学部5年54組 男 鬼道忍軍
撃退士・
アリア(jb6000)

大学部1年234組 女 バハムートテイマー