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マスター:火乃寺
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2012/10/18


みんなの思い出



オープニング

 夏休みはあっという間に過ぎ去り、もうすぐ一月が過ぎようとしている。

「んあー…」
「気の抜ける声だすなって。まだ治ってないのかよ、夏休みボケ」
「わたしはー、いまもー、なつやすみー…。ほら、宿題こーんなにっ」
「…」
 深く溜息を吐く親友。
 そんな哀れむ様な目で見る位なら、宿題写させてくれても良かったじゃない。
『そういうのは自力でやるもん』
 って、切り捨てたくせに。
「んじゃ、先に帰る」
「おにーっ! 友の窮状を見過ごす心算っ!?」
「いや、それ全面的に自業自得だし?」
くっ、言い返せねぇ!
「…夕飯、好きな物作っといてやるから」
「わーい、大好き♪」
 男みたいな言葉遣いをする彼女のその台詞に、ころりと恨みを忘れる私。
 だって、彼女の作るご飯、おいしーんだよ?


「今日も今日とて、バイト三昧でござい」
「んー、何か言ったか、バイト」
 店長の言葉に愛想笑いを返し、せっせと勤労に励む。
 天涯孤独の身で、我ながら時代遅れの苦学生やってるなぁと偶に思う。
 とはいえ、好きなのだ。こういう生き方が。
「よーし、休憩入っていいぞ」
「うぃーっす」


大ゲート跡を再利用した訓練場。
残留エネルギーが召喚し続ける、最下級天魔を相手どるのは。
「これで、お終いです」
 放たれた符が半透明の獣と化して、天魔の咽喉笛を喰いちぎる。
 そのまま塵のように下級サーヴァントの骸が霧散するのを確かめ、陰陽師の青年は構えを解いた。
「やれやれ…呪符は性能はいいのですが、射程が短いのが難点ですね」
肩を竦め、今の戦闘での反省点を指折り数えていく傍らで。
「うわっ、ちょ、いたいいたいっ!?」
 小柄な少年が、別の天魔に追い掛け回されていた。
 といっても彼が殴られている訳ではない。殴られているのは、彼について回っている小さなヒリュウだ。
「い、痛みが飛んでくるなんて聞いてないよ〜!」
 半泣きで喚く少年に、それまで知らん顔を当していた青年が眉間を押さえる。
「あれが我が弟とは…認めたくない現実です」
「ひぃ?! た、たすけて、にいちゃーんっ」
「…まったく」
 再び青年の手に符が召喚され、放たれた。


ぼんやりと。
 教師の声と、それが伝える情報に耳を傾けながら、窓の外を横目に眺める。
 試験が終わり、無事進級のめどはたった。
 知り合いの中には、留年が確定しそうなのも居たが。
「…撃退士、か」
 このまま進級し続ければ、やがて自分も卒業を迎えるのだろう。
 尤も、久遠ヶ原学園は自主的な留年による学園残留も認めてはいるのだが。
「俺、他に何かやりたい事があったような…」
 戦いの中で、忘れてしまった何か。それが想い出せなくて、もどかしくて。
 やって来た新学期。
 だが、どこか遠い夢の様な浮遊感に、少年は苛まれていた。


 天魔との戦いから離れた日常では、彼ら・彼女らもまた普通の学生である事に変わりはない。
 理想や夢、将来の目的の為、様々な思いや考えで時を過ごす若者達、或いは、それを見守る大人達。人は営みあってこそ、それを護ろうという気概や奮起もあろうという物だ。
 今日は一つ、そんな彼らの日常を少しだけ覗いて見よう。


リプレイ本文


●探
 久遠ヶ原は人工島である。基礎とした小さな無人島に手が加えられ、今も拡張し続けていた。
「んー、意外と自然のままだな」
 学園の裏手へ回ると、そこに自然のまま残されている場所も多い。元からあった山や林だ。
 教室等の校舎間取りを覚え、なお時間的余裕があった蔓家 雅誓(jb0403)はそこに踏み入っていた。

 木々の隙間から差し込む木漏れ日。耳に届く小鳥の囀りや、侵入者を警戒している様子の小動物たちの気配。
 木々の実りを探せば、アケビやらなにやら、意外と食料となるものも見つかった。
(…食費が浮くかも)
 と一瞬考えるが、やがて首を振る。
 流石に毎日食糧を賄えるほど量ではない。それに、これらはここに生きる者達の糧でもある。
 暫く歩くと、小さな泉と流れ出る清流に突き当たる。僅かに開けたその場所を気に入り、手頃の場所に持参したハンモックをかける。
 やがて、穏やかな寝息が木々のさざめきの中に混じり始めた。

●比翼
「さぁて!ちょっと学園探索してみない?」
 放課後、ユーナミア・アシュリー(jb0669)は夫でもあり共に大学部に在籍するシルヴァーノ・アシュリー(jb0667)に声をかけ、連れ出した。

「ここは興味深くて面白いな」
 シルヴァーノは彼女に逆らう事無く、共に校舎内を散策する。一見すると普通の学園施設に見えるが。
「すごいねぇ…ほら。武器が売られてる」
 購買には日常品に混ざって、当たり前の様に並べられるV兵器。
 驚きつつ、後ろに居る筈の妻へと振り返り…。
「…またか」
 いつもの展開に、遠い目をして微笑んだ。

 途中までは、確かにユーナミアは彼の後についていた。
 だが時折聞こえてくる鍛錬の声や楽器の音に、思わずふらふらと覗いて回り。
「おー、皆青春もちゃんとしてるんだね」
 と振り返れば、夫の姿はなく。
 気づいて周りを見回すと、今居る場所が何処かさっぱり見当がつかなかった。
 どうしようかと考え、思いついて片腕を前に差し伸ばす。
「おいで!」
 彼女の声に答え、異界から現れる一匹の小竜。
「見つけて貰えるまでのんびりしてよっか」
 その子を抱きしめ、見つけて貰え易そうな道を探して徘徊し始めるのだった。


 一度校舎を出て、シルヴァーノはヒリュウを召喚する。
「少し手伝ってくれるかい?」
 キィ、と一声ないた小竜は主の意思を組み校舎の窓を覗きこんで、その視野を主と共有する。
「やれやれ、ここは随分と広いな」
 暫くすると召喚限界を迎えた小竜が異界へと戻り。再び召喚し、今度は外周にそって歩き出した。

「ここは良いな、後でユーナを連れて来るか」
 花々の咲き誇る花壇など、良さげな場所も記憶しながら、やがてお目当ての相手を見出し。
「あ、いつもありがとうございまーっす!」
 あっけらかんと笑いながら謝るいつもの調子に、苦笑を一つ返し。
 再び揃って、学園探索を続けるのであった。

●辿
 私自身、“普通の学校生活”を満足に経験してきた訳ではない。
 入学した久遠ヶ原学園の規模に圧倒され、暫し立ち竦む久遠 冴弥(jb0754)。
 肩から提げる大きな鞄には、当座必要な着替え諸々が詰まって大きく膨らんでいた。
「さて、兄さんは来れば分かると言っていましたが…」
 これだけ大きいと目的の寮を探すのも大変そうだ。
 とは言え、無人の園な訳で無く。
日暮れまでには量は見つかるだろうと気持ちを切り替え、どうせならあちこち見物して行こうと歩き出した。

 敷地内にある武道館や部活動、ジムなどを巡りながら間取りを覚えていく。
「…ふむ、兄さんならこういう所に来るかと思いましたが。安易過ぎましたね」
 一年前に別れた兄の姿を、思い返す。
(…それとも少しくらい、ゆっくりする余裕を持てるようになったのでしょうか)
 何かを思い出し、ふっと表情を和らげる少女。

 やがて遠めに、目的の寮が見え始める。
 久しぶりの再会は、彼女に何を齎すのだろうか。


●つながりて
 雪の多い、山間の街。
 そんな故郷に住まう家族へ、雪成 藤花(ja0292)は一本の電話を掛ける。
 何気ない近況報告。そこに、一つの“特別”を含めて。
「えっと、あとね――」

『…たいせつにおもえるひとができました』と。

 はにかむ様に舌に乗せる言の葉は、少女の想い。
 全霊を賭けても、護りたいと思える大切な人への。
 だから、心配したりしないで。私は、幸せです――と。
 窓から差し込む、和らぎ始めた初秋の陽光。彼女の右耳に一つのイヤーカフを煌かせる。
 そこには、炎の模様が刻まれていた。


「久しぶり…父さん、母さん」
 一つの墓の前で、星杜 焔(ja5378)は手を合わせる。島外出を申請し、両親の墓参り。
 これまでの報告、そして。
(将来の目標も出来たんだ)
 親を亡くした子達と、一緒に暮らせる家を建てて。
 そして小料理屋を…大切な人と共に開く事。
「親不孝者の俺でも…幸福を夢見る事、許して貰えるかな」
 目の前の石は、何も答えない。
 過ぎ去りし過去は、何も応えない。
 少年は立ち上がり、背を向け歩き出す。世界に続く空の下を。
 その向こうに彼の明日は続いていく。


 夜。
 少年は少女を夕食に招待する。
場所はバイト先である鉄板ステーキ店夕食。
「わぁ!」
 焔の鮮やかなクッキングパフォーマンスの手並みに、目を輝かせる藤花。
 調理具が舞い、肉が踊り、調味料が奏でる食欲の輪舞。
 やがて食べ易いように小分けされて並べられたステーキを一切れ、頬張る。
「――♪」
 その美味しさに、頬を上気させて綻ぶ少女の笑みに、少年もまた微笑を返した。
 二人だけの、ささやかな時間が過ぎていく。

 寮まで送って欲しいという藤花の願いに、少しだけ早めに休憩を貰った焔は二人で店を出る。
 その道のり、どちらからともなく絡み合う二人の指先。
 将来を誓い合った事は、まだ二人だけの秘密。
 触れ合う掌に想い通わす様に、寄り添い歩く。
――こんな時間がいつまでも続く事を願いながら。

●回顧
「…なんで死んじゃったんだよ、ハル兄」

 普段は人懐こく明るい素直な少年が、沈んだ声で呟く。墓石の前で。
 長男の三回忌の為、喜屋武 響(ja1076)は帰省の届けを出し、故郷である沖縄に戻っていた。

 響は、六男一女兄弟の六男。
 そして長男――生きていれば、今年で24歳だった筈の『遥』。
 彼は、村を守る為天魔に一人で立ち向かい、結果帰らぬ人となった。
 あの時の兄の背中を、姿を、三年たった今もなお忘れられない。
(俺はハル兄みたいな、仲間を守れる撃退士になる為、久遠ヶ原に入った。仲間の為なら命だって捨てられる)
 思いに、嘘偽りはない。――でも。
(…それは、本当に正しい事なのか?)
 時に不安に駆られるのだ。
当然ハル兄には感謝はしている。けれど、ハル兄が生きていなければ伝える事も出来ない。

 無言で墓の前に立つ彼の髪を、海風が優しく撫でる。ハイビスカスの花飾りと一緒に。
「…もう一回でいいから、会えないかなぁ」
 口にした願いに返る声はなく。生者と死者は最早交わる事はない。
 遺された者は記憶と思い出を糧に、生き続けなければならなかった。

●たゆまぬは
 放課後、訓練場は新学期から盛況が続いていた。
 色々理由はあるが、一つに今期入学してきた新入生達である。
「ヒリュウ!」
 高速召喚された可愛らしい小竜は、主の声、意思に応える。
頤が開き、ブレスを下級天魔へと浴びせかけた。
「って、おい!?」
 その天魔の背後にいきなり飛び出す白い影に、指示を下した少年は慌てた。
 尤も、その人物は巻き込まれるようなへまは起こさず、崩れる天魔の最後をビデオに納め平然と。
「ああ、お気になさらず」
 言い捨て、白衣を靡かせ立ち去っていく。
「…なんだ?」
「キィ?」
 初心者テイマーと、小竜は戸惑いと共にその背を見送る。
 相変わらず小学生にしか見えない鴉乃宮 歌音(ja0427)は、訓練風景を撮影するバイトに従事していた。
 ただその撮影スタイルから、あちこちで少なからず混乱を招いていたが本人は何処吹く風と。

 記録映像を納め終わると、徐に自身の鍛錬へと切り替える。
 アサルトライフルAL54のフロントサイトを起こし、構える。
 最大射程に居る天魔の一匹へ狙い、自身に『観測手』の幻視を重ね。
 弾き出された弾丸は、吸い込まれる様に天魔の頭部を撃ち抜く。
 その傍らに居た別の天魔が、歌音に気づき迫る。
 即座に魔具をパイルバンカーへ換装し、振り下ろされる爪を掻い潜り、背後へと回り込む。
 纏う幻視が、殺戮機械の如き冷徹な暗殺者へと切り替わり。
 そっと天魔の背に触れる先端、アウルの炸裂により打ち出された杭が背から潜り込み天魔の胸元を爆ぜさせ。
 飛び散る血肉を冷めた目で眺め、魔具を収める。
「汝、達人たるならば鍛錬怠るべからず」
 とある狙撃の名手はその秘訣を尋ねられた時、一言『練習だ』と答えたという。
 歌音もまた、それを実践する者の一人だった。

●千々
 刹那の踏み込み。
 一足飛びに移動した少女の手に現れる、漆黒の細い刀身を持つ大太刀が撫で斬りにする。銘を“斬天”と言った。
 廃棄された冥魔の大ゲート跡を利用した訓練場で、鬼無里 鴉鳥(ja7179)はただ黙々と下級天魔を屠り続ける。
「………」
 無言で振るわれる斬閃はしかし、見る者が見ればそこに乱れを見て取れるかもしれない。
 今の彼女の心の在り様が、その業に現れていた。
 漆黒の焔の如きアウルが収束し、放たれる闇色の斬光は直線状に複数の伝馬を飲み込み、消し飛ばした。

「…八つ当たりをしても仕方もなし、とは言え……」
 体を戻し、小さく呟く。
 少し前に、彼女はとある天魔…焔を操り、戦いを娯楽とする悪魔と刃を交えた。――だが。
「…弱い、か」
 ぎりっ、と噛み締める。無意識に首筋を片手で押さえた。
 彼女を含む仲間達は、彼の天魔の前に一敗地に塗れた。止めを刺そうとするそれに、彼女は一つの提案をする。
 そして言われたのだ。
『弱者は覚える価値もない』と。その前に聞き捨てならない事も言われたが、そちらは思い出すのを止めた。
「…私は、弱いか…!」
 間をおいて、再びゲートが異界より下級天魔を召喚し始める。
 彼女は再び身構え、当り散らすように蹴散らし続けた。

●変遷
 夏から秋へ。今年は残暑も厳しくなく、大分過ごし易い涼しさになっていた。
 天気のいい日を選び、ジェーン・ドゥ(ja1442)は隠れ家へと足を伸ばす。
 色々と雑事をこなす為だ。

 屋外へ運び出したシーツを、桶に溜めた水で踏み洗い。
 水の冷たさを感じながら、子供の頃を思い返す。
 洗ったそれを干し掛けると、今度は室内の吹き掃除。昼過ぎには大体一通りを終えていた。

 やるべき事もなくなり、後は気ままな散策へと。
 商店街を歩きながら、ふらりと書店へと立ち寄ったり。
 読書の秋、散歩の秋、思索の秋。
 まぁ、最後のは特に思い耽る事なんてないけれど。
(愉快で、痛快で、楽しい毎日だもの。そりゃ欲求不満もあるけれど)
 具体的に言うと、撥ねたい。とはいえ、別にジェーンのそれは殺戮衝動ではない。
 平穏を愛し、教授すると気持ちと同等に、それを好ましい事としているだけだ。
 キャスケットの鍔を指先で押し上げ、少しずつ移ろい行く雲を見上げる。

 と、その傍らを猛然と小柄な影が駆け抜け、過ぎ去る。
「おや?」
 一泊遅れて、更に今度は成人男性の影が駆け抜けていった。どうやら先の人物を追っている様子。
 反応しかけた衝動に、肩を竦めていなす。
「…なべて世は事もなし――変わらず愛おしい」
 小さく笑い、それを見送って。再び散策を続けるのだった。

●信念?
(おーし!新学期!新たなる気合のもと、張り切っていこー!)
 と意気込み、一日の始まりにツインテールのお手入れに余念がないのは二階堂 かざね(ja0536)だ。
 新学期、やはり何か新しいものを取り入れたいとその新しい形に悩む日々である。
 結ぶ位置を変えたり、ウェーブをかけてみたり…。
 ――結局は、回りまわって元の形に落ち着くのだが。

 やがて身嗜みを整えて、屋外へと。
 部活動にもしている位、かざねは三度の飯よりお菓子が大好きである。
 今日も島内で、新たなお店発掘に出かける。
 路地の奥には、まだ見ぬお菓子屋さんが彼女を待っているかもしれない!
 それに比べれば学業なんて!
「そこの生徒、待ちなさい!授業はどうした!?」
 後ろから何か幻聴が聞こえるが、彼女は気にしない。
 風を切るツインテールが軽やかに靡き、小柄な身体が往来を駆け抜ける。
 少女と指導教師のデッドヒートが繰り広げられる、そんな久遠ヶ原の日常風景。

●喉かに
「ん〜…」
 目覚めの朝に一つ伸びをして、御暁 零斗(ja0548)はベッドから降りる。
 窓の外を見ればまだ暗く、時計を見ればさもありなんという時間。
 先日までテスト勉強に早寝早起きをしていた癖で、日の出前に目が覚めていた。
(さぁて…テストも無事終わったし…のんびりしますか)
 夜勤担当で寮監室に詰めていた寮監に挨拶し、まだ薄暗い朝の中を散策へと繰り出した。

 零斗は久遠ヶ原に来る前には、便利屋の真似事をしていた。
 だが住人ほぼ全てが撃退士である人工島においては、大抵は個人で何でもこなせてしまう。
 個人でどうにも出来ないものが、斡旋所に並ぶ事になるのだ。
「めんどくせぇのもアレだが、こう暇なのもなぁ」
 久遠ヶ原では、正規のアルバイトの方が需要があるらしい。

 特にその日は仕事もなく、適当に体を動かして鍛錬をこなし過ぎ行くのであった。

●ひでぶ
 上の一言で終わらせたい誘惑に以下略。

 この日、フレイヤ(ja0715)は自室にテレビ電話の機材を運び込んでいた。
 電話するだけなら自分の携帯で十分。
だが相手が離れて暮らす家族なら、偶には顔を見て話したくなる日もある。
 機材は、寮監に相談したら学園から無償で借りる事ができた。

「我が名はたしょ、が、れ…うぐぅ」
『……』
 試しに名乗りを上げようとして、毎度の如く『たしょがれ』る。
 彼女の母が、そんな娘の姿を画面の中から見つめる。
 お腹を痛めて産んだ娘、当然ながら可愛い。と同時に、何故こんな風に育ってしまったのかと。
 時に子供と言うのは親の想像を遥か彼方に置き去って成長するものだ、と自分に言い聞かせ話題を切り替える。
『――』
「あ、うん、それでね――」
 やはり親子の会話は気安い。全ての人がとは限らないが、生まれた時からの付き合いだ。
 面識少ない他者との対話では得られない、安堵感の様な物がある。
 日々の悩みから、美味しいカレーの作り方…ついでに二十歳になっても彼氏できないよと愚痴ったり。
 兎にも角にも、色んな事を話した一日だった。

 後日、『通信料』請求はがっつり来たという。

●風と童
 姿見の前で、友人が選んでくれたワンピースを纏いくるりと一回り。
「さすが私、何を着ても似合うっ!」
 自称・清純派乙女(振り仮名は読者次第)、七種 戒(ja1267)がぐっと拳を握る。
 実際美人だし性格も楽しい彼女だが、何故か行動が残念な結果に繋がる事が多い為、他称・残念美人とも呼ばれる。
 目下の不満事項である。
 して、そんな彼女が本日お洒落を試みている理由とは、ずばり、デートだ。
 お相手は大学部の百々 清世(ja3082)。
 と言っても二人は性別を超えて遊べる友人の関係であって恋仲ではない。
 ある意味、童女の様な天真爛漫な心が彼女の魅力であった。

 次に手にしたのは、前の誕生日に清世から貰った香水だったのだが…、
「どやってつけるんだったか…?」
 香水って、付け方に悩むようなものだっただろうか。
 結局、悪戦苦闘する間に時間が過ぎ去り。寮を出たのは間に合う瀬戸際な時間だった。

「清にぃごめーん!」
 息を切らして待ち合わせ場所まで走ってきた戒が、パンっと手を合わせて頭を下げる。
「おー、すっぽかされたかと思った」
 当の清世は気にした風もなく笑顔で迎える。と、何かに気づいたように彼女を見つめる。
「なーんか、今日はちょっと大人なんじゃない?」
 戒の周りをぐるりと歩き、少し近づけば自分が贈った香水が香る。
「アレ、つけてきてくれたんだー。おにーさん、感激」
 嬉しげにふざけて抱きついてみる。
「うわお!?」
 往来の、衆人環視の中で慌てる姿がとても可愛い。

 まずは買い物へと向かう二人。お目当ては秋物の靴と鞄。
「やべぇ斬新過ぎて惚れる…でも使いこなせない予感んん!」
 新作ブーツの一つに一目惚れして輝かせる戒。
 それも含めていくつかを選び出し、試着を試みて清世に聞いてみる。
「おー、どうだろ、パンツの方が良さげ?」
 荷物持ちを拝命した清世は、かくりと首を傾げていう。最後は全部似合うよーと締めくくった。

 買い物の後は、洒落たカフェで一休み。
 互いに頼んだケーキがおいしそうと言う事で、御裾分けしあう二人。
「ん、半分こな、ハイあーん」
 にこにこと、切り分けた自分のケーキをフォークで差し出す戒に、清世も躊躇いなくパクリと。
「お返しー、あーん」
「あーん…、…おいふぃ♪」
 満面の笑みでケーキを頬張る戒を、清世も楽しげ眺めて時を過ごす。

 それからゲーセンへと足を伸ばした二人は、シューティングで勝負する流れに。
「勝ったらジュース奢りな!」
「えー、七種ちゃん強いしなー」
 苦笑しつつも、それに乗る清世。結果はご想像にお任せしよう。
 帰り間際、記念のプリクラと二人で並ぶ。
 すぐ間近にあった清世の顔が、唐突に急接近。
(ほっぺちゅー!?)
 現像されたそれには、ばっちりとその瞬間が焼き付けられていた。
「ふ、あとで自慢せねば…!」
 自分の分を矯めつ眇めつ見返してはしゃぐ彼女に、
「俺も、後でケータイ貼っとこー」
 と彼も笑った。

 門限前に戒を寮へ送り届けた清世が、買い物袋を手渡す。
「楽しかった、また遊んでなー!」
「デートならいつでも予定空けとくよ」
 礼を受け、別れを交わして歩き去る清世。少しして振り返ると、そこにはまだ戒がぶんぶんと勢いよく手を振っていた。

●葛餅
「アス姉〜、そっち終わった?」
 水に本葛の葛粉を溶かし砂糖を加えた鍋を火にかけ、かき混ぜながら東城 夜刀彦(ja6047)が振り向く。
 視線の先では彼の義姉であるアストリット・シュリング(ja7718)が、餡を作っていた。
「んー。ところで餡はどれぐらいの量作ればよかったんだったかな?」
「え?って、うわ!?」
 そこには思いも寄らぬ大量の餡がボールにぎっしり。
 夜刀彦が考えた量の、ゆうに倍はあった。
「面白くてつい一杯つくったよ」
 と、普段ぶっきらぼうなアスリットが笑う。
「え?多すぎる?」
 義弟から指摘されて暫く考え、
「大丈夫、喰えばいい」

 練りあがった物を容器に入れラップで包み氷水で冷やす傍ら、二人はくず粉を用いた半透明の生地で餡を包み、葛饅頭を作っていく。
(というか、何故和菓子…?)
 手伝いながらも疑問を義弟にぶつけてみると、喫茶店の店主に送るのだという。
「本職だとか、料理上手だとか、そういう人みたいなのは作れないけど…」
 いつも美味しいもの作ってくれるマスターに、せめて精一杯手作りを送りたい。
 仕事だと言われればそれまでだけど、美味しいものを食べてうれしいと思う気持ちは本当だから。

 だったら別にクッキーでもいいんじゃとアスリット。
「は?飽きているかもしれないから?」
 どちらかと言うと女性がする様な気配りを見せる夜刀彦に、微妙な視線を送る。
 漠然と、彼の将来が心配になったりしていた。イロイロと。
 やがて綺麗にできた分だけを選別して、重箱に詰めていく夜刀彦。
「和菓子用の重箱まで作ったのか…」
 因みに余った餡は、あんころ餅にして彼女が美味しく平らげました。

 暫く後、二人の姿は喫茶『雨音』にあった。
「いらっしゃいませ。おや、東城君ですか。そちらのお嬢さんは、初めましてですね」
 訪れた少年と少女を迎えるマスター。
 依頼やお客として馴染みのある夜刀彦に、接客用よりも親しみのある笑顔を浮かべる。
「あの、これ…」
 少年が差し出す重箱に、マスターが首を傾げる。
「二人で作ったんです。八月の誕生日には来られなかったですけど…これからもずっと毎日が素敵なものでありますように」
「葛餅と葛饅頭だ。葛は体に良いと聞いてな…うん」
 意外な贈り物に驚いたのも束の間、
「ありがとう御座います。幾つになっても、やはりこういう事は嬉しいものですね。
折角ですから、お二人も一緒に頂きませんか?飲み物はサービスさせて頂きますよ」
 丁度お客も居ない時間帯、ささやかなお茶会が催されたと言う。

●でびゅー
 進級試験も終わり、手応えも良好。
 若菜 白兎(ja2109)は次なる野望…もとい目的の為、入念なリサーチに余念がなかった。
 いよいよ2年生と言う事もあり、ちょっと大人に『一人喫茶店でびゅー』にちゃれんじするのだ。

「いらっしゃいませ、コーヒー喫茶『雨音』へようこそ」
 柔らかな笑みと声が、小さな淑女を迎え入れる。
 新規開拓にこの店を選んだ決め手は、ますたーさんがやさしい、と言う話だった。
 それでも、初対面で緊張するのはどうしようもなく。
警戒心を見せる白兎に、気にした風もなくカウンターから出たマスターが彼女をテーブル席へ誘う。
「ご注文は何になさいます?」
 椅子を引き、彼女が掛けるのを見計らってメニューを差し出す。
「えっと…けーきを、全種類お願いなの」
 流石に少し驚いた様子を見せるマスター。
「全種類となると、相当な量となりますが…」
「いけるの」
 決意をこめて、こくりと頷く。
 この時の為にお腹も減らし、お小遣いも準備万端。
「…承りました。では、お飲み物は?」
「飲みやすいの、ますたーさんにお任せで…」
 いきなり珈琲は流石に躊躇い、そう答える。急ぎすぎは良くないの。

 それから間も無く、テーブルに所狭しと並べられるケーキ、ケーキ、ケーキ。
「うわぁ♪」
 色取り取りの甘菓子の前に、最初の警戒心も緊張も吹き飛び、早速フォークで一口。
 ふんわりとしたクリームの甘さに笑み崩れるその傍らに、小さなカップが差し置かれた。
「ほぇ、これは?」
 横にちょこんと添えられているのは、マシュマロだろう。
「フラッフィー、と言います。ミルクとその泡に、チョコパウダーを振った飲み物ですね」
 日本では馴染みは薄いが、とある国ではカフェで子供向けとして出される飲み物だ。
 恐る恐る一口飲んでみると、とても飲み易かった。

 やはりと言うかなんと言うか、流石に一度には食べきれず。
 テイクアウトを頼むと快く応じてくれた。
「ありがとう御座いました。またのお越しを」
 マスターに見送られ店を出た白兎は、ケーキの箱を片手に寮への道を急ぐのだった。

●おとずれ
「に…2時間でお願いします」
 緊張とてれで頬を染めて、受付の店員にレグルス・グラウシード(ja8064)は伝えた。
 ここは久遠ヶ原にあるカラオケ店の一つ。実は彼、こういう店に来るのは初めてだった。
 この年頃なら、友人、或いは彼女と来た事があっても不思議ではない筈だが…?

「えっ…これ、何ですか?」
 途中、ドリンクバーの説明を受け、目を輝かせる。
 今やファミレス等にも多いシステムだが、これも初めて目にするらしい。
 そうして個室の一つに案内され、リモコンを手に取る。
「ええっと…き、曲検索?」
 慣れない操作に困惑しながらも、知っている曲を何とか見つけて。
「よ、ようし…!」
 マイクを手に、流れ出すイントロに意気込み、大きく息を吸って…

『☆#$%*¥〜♪』

 およそ人の声帯から出るとは思えない『異音』が室内を震わせる。
 …なるほど、これは確かに一人で来るしかない。彼は恐ろしいまでの“音痴”だった。

●酒と
 学園に程近い路地。そこを抜けると、石造りの建物が現れる。
 少々古びた木製扉は西欧の趣を醸し出し。掛けられた小さな看板。

【BAR MASQUERADE】

 扉を抜け踏み込めば、そう広くない店内は薄暗く落とされた照明の中、ケルト音楽に包まれ。
 磨かれたカウンターの向こうにベストスーツに身を包むバーテンダーが振り向く。
「いらっしゃいませ」
 カタリナ(ja5119)の動作に、後ろで一つに纏めた蒼い髪が微かに揺れる。
「あら、今日は彼女と一緒ですか?」
 来店したのは宇田川 千鶴(ja1613)と石田 神楽(ja4485)。二人は恋人の関係だ。
 雰囲気を気に入り、稀に顔を出すようになっていた神楽が、六月に成人を迎えた千鶴を連れてきた形だ。
 カウンターのスツールに、向かって左に神楽が、右に千鶴が腰を下ろす。
「何にします?」
 問いに、慣れた風に答える神楽。その横顔を見つめ、
「お酒、神楽さんは無駄に強そうよな…」
「そんな事…ないと思うのですけどね?」
 といつもの笑顔で答えるが、実際彼はザルである。
 千鶴は少し悩み、
「あんまり強くなくて甘くないんとか…」
 二人の注文に慣れた仕事をこなすカタリナを、千鶴は感心したように眺めた。

「どこかで見た先客ありね」
 次に来店したのは暮居 凪(ja0503)。三人と挨拶を交わす。
 何処となく疲れたような彼女に、カタリナは理由を察し。
「ふふ、反省文は終わりました?」
「流石に、あの分量は多すぎたわね……彼も早めに書き終わるといいのだけれど」
 千鶴の隣の席に着いた所で尋ねられ、答えながら思い返し、溜息一つ。
「お疲れ様です。ご注文は?」
「そうね、ちょっと面白い感じのビール、なんてお願いしてもいいかしら?」
 丁度その時、久遠 栄(ja2400)もふらりとやって来た。
「お、奇遇だな!」
 カウンターに揃う面子に人懐っこい笑みを浮かべ、凪の隣に座る。
「あら、お酒デビューですね。どうです?こういう場所も悪くないでしょう」
 最近、青年が成人した事をカタリナも知っていたのだろう、そう声をかける。
「まあね」
 注文を尋ねられ、
「そうだな…爽やかなカクテルを一つ」
 大人びた仕草を装う栄。
(カッコつけてみたいお年頃、ですよね)
 青年のそんな姿を微笑ましく思いながら、カタリナはグラスを取り出した。

 やがて話題は恋愛話へと移ろい。
 初めての飲酒と、場の雰囲気に酔ってにこにこしていた栄が、唐突に話題を振る。
「ちずねぇと石田さんの馴れ初めなんて教えてよー」
「ん〜…馴れ初め、なぁ…」
 一瞬遠い目をして、すぐに隣の神楽の横顔を見つめるも彼は素知らぬふりを決め込んで。
「……」
 そんな彼を、千鶴は軽く小突いた。
 グラスを傾けながら、凪はふと一枚の写真を取り出し、物思いに耽る。
「あれ、暮居さん何で子供の写真みてうっとりしてるの〜」
 その様子に興味を引かれた栄の言葉に、
「うん?――あぁ。彼よ。可愛いでしょう?少しだけ、鬱陶しくもあったのだけれど――」
 見易い様に、それをカウンターに乗せる。
 興味を惹かれ覗き込んだ数名が、一瞬硬直した。

【速報】暮居 凪に○○○○○疑惑
(注・誤解)

「その写真は…いえ、何でもありません」
 目にしたそれを、カタリナは見なかった事にする。
「あ、うん…大切な思い出なんやね…(好みは人それぞれ…やしね)」
 引き攣った表情を浮かべ、目を逸らす千鶴。
(…これは多分、勘違いしてますよね)
 写真と周囲の反応を見比べた神楽は、敢えて何も言わなかった。
(う、迂闊だった…)
 そして栄は酔った凪に捕まり、延々惚気話を聞かされる羽目になる。

「えぇい!歌ってやるっ!魂の叫びをなっ」
 暫くして突然立ち上がって叫ぶ栄。
いい雰囲気のカップルやら、惚気話やら。何か溜まる物があったのだろう。
「どうです?」
 酔っ払いの行動に慣れているカタリナが、動じる事無く奥の簡素なステージへと誘導する。
 歌いだす栄に困った様に笑いながら、楽しむ女性陣。
そこに神楽がベースを借り出し、演奏を始めた。


「…平和ですね〜」
 店を辞した神楽と千鶴が、並んで夜道を歩く。
「たまにはこういう日もえぇね」
 酔いのせいか普段より陽気な千鶴は、足取りも軽く神楽の前にでてくるりと振り向く。
 火照った肌に夜風が気持ちよく、そのまま後ろ向きに歩き出した。
 内心では転ばないかと心配はしながら、神楽はいつもの笑顔で彼女を見守り。
 他愛のない言葉を交わしながら歩く二人を、夜の帳は静かに包み込んでいた。

●夜
 夜の街を、ふらりと彷徨う。
 咥え煙草で歩くのは、飄々とした雰囲気を待とう青年、平山 尚幸(ja8488)。
 少々マナーが悪いのは、日頃のストレスの表れだろうか。
「んー今日は飲もうかな…」
 いい酒を求めて、軽く引っ掛けては気に入らず、数件のバーを梯子する。
 やがて小さな路地裏のバーで、ようやく今の気持ちを静めてくれる酒と出会えた。
「うん、うまいなこの酒」
「恐縮です」
 グラスを磨いていたカイゼル髭の初老のバーテンダーが、微かな笑みを浮かべる。
 ふっと視線を動かすと、物憂げに隅でグラスを傾ける一人の女性が目に入った。
 席を立ち、その人の隣に移動する。
「…なに?」
 それなりに酔っているのか、一拍遅れて尚幸に気づいた女が警戒の視線を向ける。
「良かったら、一緒にどうですか?」
 気にせず、彼は機嫌のよい様子で声をかける。そうして、自分の分と一緒に彼女の分も注文する。
「初対面の男に奢って貰う謂れはないんだけど」
「そう言わず、少しだけ付き合ってくれませんか。誰でもいい、誰かと一緒に飲みたくなる時ってのがあるんですよ」
 じっと彼の様子を伺っていた女性が、溜息を一つ吐いた。
「そう、ね…そういう時も、あるわね」
 後はお互い、特に言葉を交わす事もなくそれぞれのグラスを空け続けた。
 少しして、連れ立って店を出る二人をバーテンは黙礼で見送るのだった。


依頼結果

依頼成功度:普通
MVP: −
重体: −
面白かった!:14人

思い繋ぎし紫光の藤姫・
星杜 藤花(ja0292)

卒業 女 アストラルヴァンガード
ドクタークロウ・
鴉乃宮 歌音(ja0427)

卒業 男 インフィルトレイター
Wizard・
暮居 凪(ja0503)

大学部7年72組 女 ルインズブレイド
お菓子は命の源ですし!・
二階堂 かざね(ja0536)

大学部5年233組 女 阿修羅
疾風迅雷・
御暁 零斗(ja0548)

大学部5年279組 男 鬼道忍軍
今生に笑福の幸紡ぎ・
フレイヤ(ja0715)

卒業 女 ダアト
撃退士・
喜屋武 響(ja1076)

大学部3年283組 男 ルインズブレイド
あんまんマイスター・
七種 戒(ja1267)

大学部3年1組 女 インフィルトレイター
語り騙りて狂想幻話・
ジェーン・ドゥ(ja1442)

大学部7年133組 女 鬼道忍軍
黄金の愛娘・
宇田川 千鶴(ja1613)

卒業 女 鬼道忍軍
祈りの煌めき・
若菜 白兎(ja2109)

中等部1年8組 女 アストラルヴァンガード
心眼の射手・
久遠 栄(ja2400)

大学部7年71組 男 インフィルトレイター
オシャレでスマート・
百々 清世(ja3082)

大学部8年97組 男 インフィルトレイター
黒の微笑・
石田 神楽(ja4485)

卒業 男 インフィルトレイター
聖槍を使いし者・
カタリナ(ja5119)

大学部7年95組 女 ディバインナイト
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
災禍祓いし常闇の明星・
東城 夜刀彦(ja6047)

大学部4年73組 男 鬼道忍軍
斬天の剣士・
鬼無里 鴉鳥(ja7179)

大学部2年4組 女 ルインズブレイド
猛☆攻!肉弾魔女・
アストリット・シュリング(ja7718)

大学部5年213組 女 ダアト
『山』守りに徹せし・
レグルス・グラウシード(ja8064)

大学部2年131組 男 アストラルヴァンガード
猛る魔弾・
平山 尚幸(ja8488)

大学部8年17組 男 インフィルトレイター
撃退士・
蔓家 雅誓(jb0403)

大学部6年297組 男 インフィルトレイター
撃退士・
シルヴァーノ・アシュリー(jb0667)

卒業 男 バハムートテイマー
撃退士・
ユーナミア・アシュリー(jb0669)

大学部6年36組 女 バハムートテイマー
凍魔竜公の寵を受けし者・
久遠 冴弥(jb0754)

大学部3年15組 女 バハムートテイマー