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マスター:青鳥
シナリオ形態:イベント
難易度:やや易
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2012/07/12


みんなの思い出



オープニング

●夜空から降る金
「星を観に行きませんか?」
 観月 朱星(jz0086)は、斡旋所に訪れた皆を迎えて気軽に誘う。
「天体観測のイベントが呉服屋さん主催で行われるのですが、知名度も低く多少盛り上がりに欠けておりまして。
 ここは、皆様に華やかにしていただきましょうと。
 バイト代も出ますし、山の方ですから涼しいですよ」
 そういっていかにも手作り感のあふれるパンフレットを手渡される。
『風見山星祭り』と記されており、風見山という小さな山の一角を使い夕刻からの数時間を星を観ながらくつろいで過ごす素朴なイベントのようだ。
 聞けば、地元の人々が村おこしの一環として企画しているのだとか。
 山の中腹までバスで移動した先の広場は、空気が澄んでおり空も近く、星を見るにはうってつけの環境だという。
 丁度、流星群が活発になる時期を選んでのイベント開催となり、草原にテントなどを張って即席で作られる会場は軽い飲み物などの屋台が出されている。
 小さな夜の音楽会と称してのささやかな演奏会もステージで開催されたり、手作りでのアロマキャンドル制作などのワークショップも企画されている。
 すべてにおいてテーマは星やそれに関するもののようで、カップルからファミリーまで、忙しい日々から少し手を止めて、のんびりと星を見上げる時間を提供する為の、というのがコンセプトだ。
 あまり混み合う大きな祭りではなく、穏やかに楽しく時間を過ごす、手作りのイベントと言った方がしっくりくるだろうか。
 だが、それでも全く人が来なかったり盛り上がらなかったりすれば多少問題になってしまうため、学生たちに依頼が来た、ということだろう。
「サクラ、と考えていただいて構いません。
 それから浴衣の宣伝の側面もありますので、貸し出した浴衣を着て下さるのでしたら別途ボーナスが出ます。柄等も、ご指定あればぜひ仰って下さいませ。殿方は甚平でも構いませんよ。
 勿論一般のお客様も多くいらっしゃいますので、全力で楽しむ姿を見せて、イベント自体を楽しいものと思わせる一助となるもよし、スタッフとなるもよし、ですわね」
 天候は、とネットを調べてみれば晴れ模様。
 空を見上げれば、澄んだ夏の空が見られるだろう。
 もしかしたら、流れ星も。


リプレイ本文

●小さな夜の音楽会
 舞台に立つのはアオザイめいた浴衣を纏う二人の女性。
 暮居 凪(ja0503)は淡いピンク、柊 朔哉(ja2302)は緑。
 静謐に美しくあるばかりの星の下自然に躊躇わず声は響く。
 伴奏は無しのアカペラ。
 暮居の包み込むよう優しいアルト、柊の光零れる何処か儚げなソプラノ。
 重なれば――凛と、音が通る。
 曲は、古い古い歌。偉大なる恩寵を称え、愛おしむもの。
 異国の言葉で紡がれた歌詞は誰もが知っている祝福の歌。
 高く高く、風を渡り夜を彩る歌声は星降る夜を奏でていく。
 身体の奥に優しく灯る熱を、空に放つようだと暮居は思う。
 鎮魂と感謝。
 湧き上がる熱が音と歌に変じて、自然に空を抱く形に腕は差し伸ばされる。
 柊の胸にあるのも形は違えど祈り。肩にかけたストールを強く、引き寄せ。
 かつて失った者達へ、これから失わぬ為に向かう者達へ。
 恋人の無事を願い。
 安らぎと、幸いなるを宿す歌声に耳を澄ますのは、今を生きる人々。
 星降る夜の風に乗って、音は何処までも届く。
 
 天風 静流(ja0373)は、静かに目を細め聞き入る。
 月下美人の花咲く大きな柄の浴衣は、姿勢良く均整のとれた彼女の立ち姿には良く似合った。
 豊かな黒髪を流しながら、集まった皆の手本になるよう器用にキャンドルを作っていく。
「精油は入れすぎないように。元々が少し蜂蜜の香りがするからな、それと合うものを作るといい」
 柑橘系の精油を垂らして、黄に染まったろうが硝子の中で冷えるのを待つ。
「熱いぞ、気を付けて。何の香りが好きだ?」
 手を伸ばそうとする少女を優しく制して、導くその外に集まり始めるざわめき。
 何事かと振り返れば――。
「夜の夢を彩る道化師十六夜にございます☆」
 目元に涙を描いた笑い顔の清清 清(ja3434)。
 金属の輪を大きく放れば、空中で二つ三つと重ねて広がり無数の輪が連なる。
 しゃらら、と耳触りの良い音と共に腕に嵌めたり地を転がしたり。
 曲芸にまず寄ってくるのは子供達。
「星見のお供に、宵の慰めに☆」
 時に風船に逃げられたりしながらのバルーンアート。
 人々の笑いを受け止めるのも彼の仕事だ。
 作り上げた星の風船をぽおんと投げれば紙吹雪に変わる。
 皆が見上げた瞬を逃さず口上が挟まれる。
「さあさ頭上をご覧あれ。まずは北斗七星を探しましょうっ☆
 その柄の曲線を先に延ばすと橙色の明るい星が。うしかい座の一等星、アルクトゥルスにございますっ☆」
 説明を述べながら歩けば空を見上げる人もいるという寸法。
「頭上の星の後は、地上に灯を作りましょう☆ 蜜と花の香りが皆様をお待ちしております☆」
 笛吹き宜しく子供を引き連れておどけた足取りで辿り着く終着点はキャンドル作り。
 わっ、と歓声が上がり子供達が駆け込んでいく。
「ねえ、ねえお星さま作れる?」
 天風の方に纏わりつく子供達の振り返らぬ背中に大仰な一礼をして、道化師は歩き出す。

 藍の浴衣に白帯を締めた星杜 焔(ja5378)は精油の嗅ぎ比べに勤しんでいた。
 ライラックの精油はなかなかに扱いが少ないらしく匂いを探すのも一苦労。
 指先がふと触れるのは耳飾り。
 同じ花咲くデザインの飾りに触れ、同じ色を宿す淡い赤紫の目を伏せる。
「――もう、いない」
 思い出の花を知る少女は。
 だから、この香りがどうしたって作りたい。
 星の下、キャンドルはゆらゆらと揺れる。
 目を伏せる彼を、穏やかな面持ちで飽かず子供達の相手をする天風を。
 柔らかく、密やかに照らす。

●星の欠片
「お菓子部部長としての腕が鳴るー!! 」
 二階堂 かざね(ja0536)がぐ、と握り拳をすればツインテも跳ねる。
 甘いものと言えば二階堂、二階堂と言えば甘いものとツインテ。
 今日も彼女は元気にお菓子を売る。
 甘い菓子類に私を食べて、と誘われながらもまずはお手伝いだ。
「いらっしゃい! チョコバナナ食べてかない?」
 だってふりかけてあるの星そっくりだし!とピンクの浴衣で元気いっぱいに言い切る。
「美味しくて楽しい、星空をイメージした飲み物だよー」
 ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)は、器用にフルーツを星に細かく切り抜いて、ソーダに浮かべる作業に勤しんでいた。
 その分手間はかかるのだが、彼女は楽しげに売り子にも精を出す。
 異国の肌色に目のと同じ地の浴衣は映えて目を惹き、彼女が選ぶのに苦労しただけの甲斐はあったようだ。
「フルーツたーっぷり入れてあるよ!」
 言葉通りのパフォーマンスに売り上げは上々。
 紺地に流星の踊る浴衣にピンクの帯を結ぶ並木坂・マオ(ja0317)は、気恥ずかしげに辺りを見回しては、時折自分の姿を見下ろす。
「…なんか、気恥ずかしいね。とと、取材取材」
 いつもと違う自身の彩に小さくつぶやくも、気を取り直して屋台の方へと視線を向ける。
 華やかな呼び込みの声に如何にも目を惹く冷菓達。
「ここのところじめじめしてるし、アタシも一杯――いやいや、これはただの味見デスヨ?」
「取材お疲れ様! はいっ、おいしいフルーツたっぷりだよ!」
 言い訳をする並木坂に、快活な笑顔で渡されるソーダ。ひやりと冷たいのど越しが夏の風情を掻き立てる。
「…んん、美味しい。夏しか味わえないお菓子、これは…記事にまとめる為にもうちょっと取材が必要デスカラネ?」
 棒読み。
「さあ!あたいのかき氷を食べなさい!」
 折よく差し出されてしまったのは、雪室 チルル(ja0220)謹製のかき氷だ。
 本人も雪の結晶をあしらった浴衣。
 目の細かい雪みたいなかき氷に、たっぷり遠慮なくかかった蜜はぼったくり屋台のかき氷とは一線を画す丁寧さ。
「…くっ! 取材の為に聞くけど、種類もあるの?」
「苺とメロンとブルーハワイよ! どれもおいしいわよ!」
 彼女の自信たっぷりの語り口に、思わず財布を開いてしまう人多数。
 定番中の定番として大人にも子供にも大人気のかき氷なだけある。
 取材の為、と心の中でしっかり呟いてから、また並木坂は新しい菓子に手を出してしまうのだった。
 全力で満喫しているのは、若菜 白兎(ja2109)もだった。
 白地に浮かぶは川面に揺らぐ紺と薄青の小花達。帯飾りに揺れるのは愛らしい兎。
 可愛らしい彼女の肩には、なぜだか大きめの保冷バッグ。
「チョコバナナください! ゼリィとキャンディも!」
 ツインテチョコバナナ屋台で二階堂に元気よく声をかける。
「まいどー、たっくさんお星さまかけといたからね。え、バッグにいれるの?」
「はい! 持ちきれないのはこの中に入れておくの」
 小さな胸を張っての主張に、思わず笑いが零れる。
「お菓子は人を幸せにするね。たくさんありがとう!」
 丁寧に包装できるものは包装してやり、それを若菜は大事に胸へと抱える。
「星祭限定和風スムージーですよ〜!」
 更に聞こえる呼び込みは、和菓子職人道明寺 詩愛(ja3388)のもの。
 土台になるのは桃のスムージー。
 星にくりぬいた寒天と白玉で華やぎと口当たりを添えて、解した夏蜜柑をジュレにして乗せる。
 仕上げは刻んだゆずで香りをあしらう、何処かの看板メニューにもなりそうな気合いの入った代物だ。
 コストがかかってしまいはするが商売度外視仕様もあって和のテイストスムージーは大変好評だった。
 夏の果物を中心とした仕様も、これまた星祭りの風物詩になりそうだ。
「美味しそう…、それもください!」
「毎度ありがとうございます」
 若菜が迷わずオーダーすると、きりりと朝顔の柄も目に涼しい道明寺が仕上げのゆずを散らして渡してくれる。
 頬張れば、口いっぱいに広がる初夏の香り。
 世にも幸せそうな笑顔が思わず零れる。
 それにつられてまた、新しい客が屋台に並んでいく。
「いらっしゃいませ! 本日屋台ではかき氷に焼きそばに、冷菓も各種提供中ですよ〜」
 宣伝も欠かさない道明寺は、賑やかな人入りを見て少しだけ息をつく。
『…撃退士の友人数人も一緒に行くから安心』
 コミュニティサイトに書き込んだ効果は、あったのかもしれない。
 客達は無防備で、イベントを満喫している。撃退士が傍に居る、という安心感がリラックスを促しているのだろう。
「安心してゆっくりお祭りや夜空見物も楽しめない世の中かぁ…」
 僅かに目を伏せる彼女の耳に、子供達の声が届く。
「ママー、あのジュース買ってー!」
「ジュース…かしら? すみません、それひとつ」
 親子連れは彼女から商品を受け取って、肩を寄せ合い雑踏に消える。
 それでも人は笑って、甘い菓子に幸せになるのだと。
 レシピを是非、来年からの名物にするのだと主催に請われながら、夜空に思いを馳せるのだった。

 
 さて、屋台は甘いものだけではない。
 甚平姿で闊歩する鐘田将太郎(ja0114)を引き止めるのは香ばしいソースの匂い。
 紺地の唐草家紋模様の甚平に、黒のビーチサンダルといういかにも気楽で粋なスタイルの鐘田は屋台の制覇を目指して既に大半を腹に収めている。
 だが。
「いらっしゃい!ソースの匂いに惹かれたのかい?丁度よく出来立てだ、いくつほしいのかな!」
 『鉄板焼き「いさみん」』ののぼりを立てて、甚平スタイルに頭はバンダナ、首にはタオルの完全屋台の兄ちゃんとして適応している土方 勇(ja3751)の声には答えない訳もない。
「デザートだけじゃ腹ごしらえにはならんしな。一つくれ」
「毎度あり!」
 星型にくりぬいた人参に、同じ形の目玉焼き。
 横手焼きそば風にする『星焼きそば』が本日の『いさみん』の売り物だ。
 おでん屋として名をはせた(?)土方であるが、全季節対応型屋台への道はまだ険しい。
 夏なら何が売れる?と考えた結果、常連客との話題になった鉄板焼きへの第一歩である。
 ほか、と湯気を立てるおいしい匂いが幸せなのは冬も夏も変わらない。
「おお、うまそうだな」
「座って食べるところもあるよ、ゆっくり食べて行ってね!」
 ささ、と屋台の横に設えたテーブルに誘導して、お冷を出して、は屋台慣れした彼ならのかいがいしさ。
「祭りは良いな!美味い物が食い放題だ!」
 双城 燈真(ja3216)も両手に抱えきれない菓子を持って、浴衣姿でそぞろ歩いている。
 快活な表情からするに、翔也の人格の方。
「焼きそばもくれ!」
「はいはい、もうすぐ売り切れだよ!」
 おまけだっと大盛りで新しい二人の客に焼きそばを乗せる。
「おー、すごいな!」
 そしてもちろん、土方は知っている。
 おいしそうに食べてくれる客こそが、新しい客への何よりの宣伝となることを。
 彼らがさっそく箸を割り、ぱくつく様子に客が足を止めれば呼び込み開始だ。
 同時に、商売も何も関係なく。
「うまいわ、これ」
 歯を見せて笑う、客の笑顔が何より幸せでもあった。

●星掴む
 黒に花火が華やかに咲く浴衣を纏う七種 戒(ja1267)はすらりと端正に夜を歩く。
「こんなに綺麗なハニーは誰にも渡せないわ。あたしに独占させて」
 とろける蜂蜜みたいな声で囁くのはミルクティ色の艶やかな髪の派手な迫力美人。
 白地に江戸紫の太縦縞といった正統派の浴衣を引き締めるのは黒帯。
 恋人つなぎに重ねる手はパールのネイルで彩る青木 凛子(ja5657)だ。
「ヤダわダーリンたら、今日は一際美人さん☆」
「ハニーと一緒にいるのに、あたしが綺麗にならない訳ないでしょう? ゼリィ、買わせてくれるかしら」
 屋台に足を止める青木に勿論、と快諾する七種。
 掬って無防備に目を瞑り雛のよう無防備に口を開く愛らしい少女の口元へと。
「ハニー、あーんv」
「ふふ、美・味・し・いv」
 うっとりと笑う七種にねえ、と手を引いて青木は空を仰ぐ。
 無数の光が、瞬く夜空の下で。
「この星の数より多く、何回も、大好きって伝えたいわ」
 耳を掠める甘い声に七種も肩を寄せて睫毛の作る影が、相手の頬にかかる距離。
「好きって、伝わってる」
 重ねる手に、甘い声に、触れ合う温もりに。
 星の数より多い好きを、紡いで。
  

「雅な祭りよの。しっとり?しっぽり?楽しむのじゃ♪」
 フル・ニート(ja7080)は人に埋もれる小さな体で鷹揚な仕草で辺りを見て回る。
 クールに、大人っぽく楽しむというささやかな願いは――。
 ミニマムな朝顔地の浴衣姿を目ざとく発見したアルティメットアイロニー・卯月 瑞花(ja0623)によって打ち砕かれる。
「…おや?フルちゃんも来てたのですねっ。浴衣、似合ってますよー♪」
 紺に蝶と桜草舞う浴衣で人懐っこい猫のように金の瞳が細く細く、フルへ向く。あっという間に詰められての確保体勢だ。
「はひ!?な、何故に卯月が居るのじゃー!」
 びくん、とフルの背中が震える。卯月襲来=彼女に振り回される未来予想図。
「さあ行きましょう遊びましょう、屋台からですねー!」
 拒否権なしで屋台へと連れて行かれることになる。
「うう…我はそんな子供っぽい真似はせんのじゃ!」
 唸っては見るものの、しかしながらお菓子はいかにも目に鮮やかで、美味しそう。
 お財布と相談する真剣な苦悩の顔は年相応の愛らしさだった。
「星空ゼリィも美味しそうじゃのう…だが、ここはぐっとこらえてキャンディを…っ!」
 漸く選んだお菓子。手に入ったキャンディは綺麗な食べるのももったいない出来だった。
 その横で卯月がゼリィを注文する。
 じ、と物欲しげに見るフルに気づいたのか気づかないのか、まずは一匙。
「うーん、美味しい」
 ぱくり、としてみせ。
「ちみっ子にはこういう食べ物が似合うのですよ。んふふ…はい、あーん♪」
 食べたいか、食べたくないかで言えばすごく食べたい。
 葛藤するフル。
 ぷるぷるとゼリィに負けないくらい涙目で震えながら、ぐっとこらえる神子心。
「お、二人とも来てたのか。ん、ナニして…はっはぁーん…フル、コレ食うか?」
 颯爽と登場するのは菓子を買い求めに来た七種だ。
 彼女らの力関係と人間関係を把握した七種は買い出していた菓子を手に持ちきれないくらいフルに渡してやる。
「貢物とあればしかたないのう。苦しゅうないぞ!」
 泣いた神の子、もう笑った。
「全く卯月は子供じゃの。ほれ、落ち着いて星を眺めてみぬかや」
 子ども扱いのフルにここぞとばかりのドヤ顔七種。
 彼女らを微笑ましく見守る青木にかかる異性の声は多い。
 だが一ミリの狂いも無く綺麗に塗られた唇が弧を描き。
「あら、今日は綺麗な綺麗なハニーと先約があるのよ?」
 かわすその姿は外見年齢より余程世慣れたもの。
 夜の空気を自由に泳ぐ彼女に、微かな悲鳴じみた音が聞こえた。
 考えるより先に腕を伸ばせば、儚く軽い小さな身体が転びかけて胸に飛び込む。
 生成に撫子の柄も可憐に、紅の半幅帯を締めた雪成 藤花(ja0292)だった。
「きゃ、…すみません」
「あら、大丈夫? 鼻緒が辛そうだわ」
 彼女の鼻緒が良くないのは見て取れた。
 肩につかまっていてと言う姿に、初対面ながら雪成も解れるように小さく笑う。
 そっと縋るのは人ごみから離れたところで、新しくかかる声がある。
「凜子さーん。どうしたのー」
 少女めいた風貌の紫ノ宮莉音(ja6473)が、人懐っこくぱたぱたと駆けてくる。
 様子に気づけば、人ごみから庇い荷物を預かったりと邪魔にならないよう手を貸しに動く。
「これで少しは履きやすいんじゃないかしら」
「あの、ありがとうございます」
 礼を言うのは、二人に。いいのよ、といいよー、が同時に重なってなんだか皆で笑ってしまう。
「凜子さん、みてみてー♪」
「あらあら、似合ってるわね」
 紫ノ宮ははしゃいでくるりとターン。
 彼女に選んで貰った浴衣は白地に藍と水色の藤柄に紫の兵児帯。甘い色の髪にはしゃらと揺れる藤の髪飾り。
 二人の素敵な女の子。。
 初対面の雪成がそう思ってしまうことを誰が責められようか。
 優しい人たち。
 ふわりと沁みるような暖かい第一印象に、彼女は遠慮がちにそっと声を出す。
「お二人は、知り合いですか? 良かったら一緒に行動していい? 袖触れ合うも他生の縁ですし」
「うん、いいよー♪ 友達の誕生日のお祝いに行くんだー、一緒にいこ?」
「そうねえ、丁度良いわ。ハニーも連れて、みんなで行きましょう?」
 これで決まり。
「ねえ、屋台寄って行かない? わけっこしようよ♪」
 誘う彼に、雪成も頷いて。
 二人並んで、屋台にじゃれ合いながら向かうのだった。


●星降る夜の物語
 広場で望遠鏡を設置するのは獅子堂虎鉄(ja1375)。
「これでよく見えるぞ、ティア!」
 恋人を招こうと振り返る。
 星の意匠を散りばめた浴衣を纏うソリテア(ja4139)が星明りに照らされて首筋のラインや項が常より白く見えるのは見慣れぬ服装の所為だろうか。
「艶っぽいティアも可愛いな」  
 そっと、胸に細い体を抱きすくめる。
「虎鉄さん、虎柄、似合ってますね」
 胸に背から凭れる姿勢で無防備に甘える。
「沢山の星が見えますね。明るい星が、織姫の星です。彦星に会いたい星」
 指先が縋るように彼の袂を掴む。
 少女の伏せた眼差しに、後ろから優しく顔を擦り寄せて。
 ここにいると全部で獅子堂は示す。
 それだけで伝わる暖かさに、ソリテアはまた星を追う。
「あれが、うしかい座ですね」
「ん、あれが?」
「はい、――アークトゥルス」
 小さく呟いた音に、胸が軋む。
 知らず、ぎゅ、と拳を作り息を詰める。
 呼吸すら忘れてしまったかのように、喉に音が籠って。
「悔やんでるのか?」
 呼吸をさせてくれるのは、恋人の優しい腕。
 爪を立てた掌を、優しく包んで解いてから、目元に彼の指が触れる。
 拭われて初めて、ソリテアは自分が泣いていることに気づく。
 向き合う形に振り向かせて眼差しを合わせ。
 緊張はしなかった。とうに、覚悟はあった。
「ティア、結婚しよう!」
 明朗に確固たる決意を持って告げる。
 彼女もまた、迷いは無い。添う為に、ここにあるのだから。
「もちろん、喜んで!」
 答えた瞬間――、見上げた空から星は流れる。
 尾をひくきら星、流れ星。
「おいらが、ティアを護る。傷も過去も全部ひっくるめて、貰い受ける」
 明確な恋人の宣誓こそが、何よりの。
 輝ける、ひかり。
 心に溜まった澱を、檻を、全て抱き留めるかのように、鮮やかな。
 受け止められるのなら、いつかすべては溶けて一つになるのだろうか。
 未だ分からない。
 ただ、ソリテアの頬に伝う涙は澄んで、零れる。
 唇をゆっくりと重ね―――。
 
 少しの後。
「不肖、獅子堂虎鉄はソリテア=E=フォーツと永久の愛を誓うぞ!」
 婚約者の手を絡め繋いで深く獅子堂は拝礼する。
「今宵皆様には、その生き証人となって戴きたい!」
 告げた言葉に、真っ先に応える光。
 星空を邪魔しない程度の光の球が、二人の周囲を舞い踊る。
 もたらしたのは氷雨 静(ja4221)だ。
 灯を映す黒曜石の眼差しが彼等に優しく笑む。
「獅子堂様、ティア様ご婚約おめでとうございます。
 これからも数多の試練がお二人を待ち受けているでしょう。
 でもこの満天の星空のように輝くような気持ちをいつまでも忘れないでいらして下さいませ」
 心よりと込められた思いは確かに伝わるもの。
「局長さん…♪おめでと…」
 祝いとあらば駆けつけたのは双城だ。
 穏やかな語り口は、燈真のものだったが不意に顔つきががらりと変わる。
「…畜生!!俺も早く可愛い彼女が欲しいぜ!」
 快活に叫んでしまう合わせて、二人分のお祝いなのかもしれない。
「虎鉄くんおめでとー!こいつは私からの祝辞だ!とっておきなー!です!」
 ぱらぱらと星を降らすように、幾つものキャンディを二人に手渡すのは二階堂。
 商品を慌てて買い受けてきたのは咄嗟のこと。ついでに頑張ったご褒美に自分の分もしっかりキープだ。
 友人達に囲まれて、一人一人の顔を見届けて獅子堂は感に堪えぬ面持ちで顎を引く。
「おいらたちは幸せ者だ。皆の立ち合いに恥じぬよう、ティアを護り愛しぬく!」
「ありがとう、ございます」
 寄り添う二人に、また星が、流れる。自然に眼差しは上に流れ。
「こうやってゆっくり星を眺めるのも久しぶりだな〜…、こう言うお祭り文化も守って行かないと…!」
 漸くというべきか、双城も少し落ち着いて空を見上げる。

 流れる星は、誰にも降り注ぐ。
 かき氷を売り歩いていた雪室は、足を止めて慌てて。
「ああっ!えっと最強になれますように!」
 最強の撃退士に。
 懸命に願う言葉は届くだろうか。
 小高い丘に、天風も丁度腰を下ろしたところだった。
 同じ撃退士の言葉が何処からか届いて空を見上げれば流星。
「ここまで来た、というべきか。これから、というべきか。――短いような、長いような」
 自分の掌に、目を落とす。
 ただ、分かるのは。
「未だ、膝を折っている場合ではないということだ」
 人は星に祈り、星に心を馳せる。
「――あの人も、どこかで同じ空の同じ星を見てるのかな……? 必ず追いついてみせる。アナタの背中に」
 並木坂が、誓うのもその一つ。
 空は誰にも平等に。
 違う場所でも、星の光は降り注いでいるのかもしれない。
 届くだろうか?
 伸ばした手は、星を掴むように強く、握り込まれた。
 その一方で。
「彼女欲しい!」
 早見盤と星を見比べていた鐘田の簡潔かつ明瞭な願い事も漏れ聞こえる訳だが。
「…まあ、滅多にない機会だよなあ」
 全力で願った後は指先が早見盤を辿る。
 二つ三つ、星座を覚えて帰れるだろうか。


●星に願いを
「あれが…デネブ、か?…アルタイルはどれだろう」
 隠れロマンチストラグナ・グラウシード(ja3538)も、熱心に星を愛でていた。
 ふと友人の姿を見つけて足を進める。
 丁度、優しい声が昔語りみたいに言葉を紡いでいるところ。
「あれがさそり座、アンタレス。ずっと、ずうっと燃え続ける命の灯…」
 天文を得手とする雪成が語る愛おしげに、何処か寂しげにも語る物語。
 細い指が指す天の川に走る幻想の列車。
 星の欠片を拾い集めるよう星と物語は重なって語られていく。
 星の観賞を助ける物語は、見知らぬ人々が空を見上げる契機にもなっているようだ。
 聞き入る星杜にあ、と彼女は手を合わせる。
「そう言えば焔先輩のお誕生日!  おめでとうございます」
「あ〜、うん…」
 祝われることに慣れてないのか、目を瞬かせる彼に口々に声がかかる。
 すわリア充か、とブルータスを見る気持ちで一瞬動揺してしまったラグナだが案ずることはなさそうだ。
「星杜殿、誕生日おめでとう…貴殿の新たな一年が、喜びに満ち溢れていることを星に祈ろう」
 非モテ騎士だって友達は大事なのだ。
「一目見た時から、貴方のトリコでした…コレあの時のより似合うと思うの!」
 七種も加わりリボンを付けた猫耳と猫尻尾を差し出す。
 明らかに妙齢女子が妙齢男子に送るプレゼントではない。
「え〜、あ、有難う」
 だが祝いと言われてしまえば、流されざるを得ない男。
「…変じゃないかな?」
 ふる、と耳を震わせ上目遣いで問う彼に無言で親指を立てる七種。
「これからも、よろしくねー♪」
 通常営業な彼等に動じず紫ノ宮が差し出したのは、カラフルな星型の紙で飾った手作りアルバム。
「寄せ書きつきよ。でも、写真はこれから」
 青木がウィンクをして、カメラを取り出す。
「一緒に写ろう♪」
「はいっ!」
 星杜を中心に紫ノ宮と雪成が両脇へと並ぶ。
「ほむほむの祝いとあらば」
 七種も加わって、ラグナも流される侭にお澄まし。
「あら、皆様お祝いですか? なら、朱星がお撮りいたします」
 顔を覗かせた観月 朱星(jz0086)が青木からカメラを預かり、青木もフレームイン。
 軽快なシャッター音を響かせ、カメラマンを変えモデルを変え写真は何枚も何枚も。
「はい、焔さんと同じ誕生日なのですよ」
「えっ、じゃあ一緒にお祝いしたいな♪」
 紫ノ宮が元気よく言ってくれるのに、観月もまた表情を綻ばせて。
「嬉しいです。今日は、とても素敵な日ですわね」
 即席の撮影会は、賑やかに場を彩るのだった。
「皆、有難う…」
 戸惑いながらも大事に礼を口にする主役に返るのは、皆の笑顔。
「ほう…これはなかなか面白いな、ミヤビだな!」
 藍に縦縞の伝統的な装いの姿を写真で見せて貰い、機嫌のよいラグナ。
 はた目に微笑ましく可愛い系男子。
 だが。
 流れ星を見た瞬間、非モテ騎士の目は見開かれる!
「リア充死ね!リア充死ね!リア充死ねッッ!!」
 失うものがない人は、ちょっとこの単語声に出して呟いてほしい。
 ぶっちゃけかなり発音しにくい。
 しかし彼は鍛錬を積んだ華麗な滑舌で淀みなくやってのける!
「…超早い…」
 見てはならぬものを見てしまった紫ノ宮。
 更に彼は、「ねーちょっとあの人かっこよくない? 外人?」とか言ってた女子が光の速さでドン引く様まで見ちゃった。
「…みんな元気でいられますように♪ 」
 清らかに、心の底から彼は願う…。

 星杜もまた思いを馳せる。
 家族や、友人、仲間達。
 かつて想いをくれた少女。
 開いたアルバムには、思いがけなく己の生を祝ってくれた友人達の笑顔があって少しだけ指が震える。
 手の中から擦り抜けて行く命と、ここにある命を。
「失いたくないものがまた…。幸せだけど…怖いよ」
 願うのは、皆の笑いと平和な世を。
 失うことに怯えるときすら笑う侭で。
「…わたしは、みんな幸せでありますようと願います」
 押し付けるのでなく、寄り添う音で雪成が横顔を見上げる。
「星の、話をしていいですか。皆の、話をしていいですか」
 重ねた絆と縁と。
 さいわいあれと祈る心を乗せて。
 雪成の言葉に聞き入る彼の眼差しは僅かに濡れて殊更空を見上げた。


「偶のこういった日も、悪くはありませんねぃ。」
 黒地に紅いシクラメンをあしらった浴衣に、足元はいつものブーツの出で立ちで十八 九十七(ja4233)はそぞろ歩く。
 スイカを配り歩いてみれば、大人から子供にまで群がられたりとかミッションを乗り越えながらの人探し風情。
 撮影を終え星を眺める観月の元に、不意にスイカを差し出して。
「あら? 九十七ちゃん」
 観月はぱっと表情を明るく、咄嗟に受け取ったスイカと彼女の顔を見比べる。
「…その、お誕生日おめでとうですの」
 言われた言葉に暫く黙って、それからスイカをまたみる観月。
 しゃく、しゃく、と暫く食べる音だけが聞こえた。
 微妙な沈黙。
 頂いたものを食べ終え、片付け、手を洗い。
 徐に、十八からスイカの盆を奪い、置く。
「え、ええ?」
 呆然とする彼女に、そして真っ向からのハグ。
「有難うございます。朱星は幸せ者です…!」
「ま、待つですの…。その、たまたま通りがかった系である故でして」
「わざわざそのために来て下さったんですね。なんて愛しい…!! 有難うございます素敵です嬉しいですなんてお優しい…」
「あ、え? えっ」
 人の話を聞かない女と、押しに弱い女の邂逅はこうなる系。
 背中を捕まえに抱かれるのにわりと抵抗が出来ない十八。
 性別が違えば何らかの罪状くらいつきそうではあった。
「もう少しの時間ですけれど。少しだけ、朱星の星見に付き合って頂けますか?」
 漸くの解放と共に手を差し出される。
 当たり前に、繋ごうとする手。
 やれやれ、とばかり大きな溜息ひとつ。
 肩を竦めて大人しくその手に捕まえられてやる。
「星が好きなんですの?」
「はい。遠いものに、手が届く心地が致します」
 浴衣姿の女子が、二人。
 多少ぎこちないながらも、他愛のない話を重ねる。
 今ばかりは戦いのことをさておいて、好きな星や部活のことや。
「あっ、そうだスイカ! お手伝いのご褒美に頂いたんです。九十七ちゃんも配った分持って帰ると宜しいです。スイカわりとかして下さいっていうか水着着て下さい夏ですし!」
「……ちょっと待ってくださいですの!?」
 水着も浴衣も目の保養だとかそんなことを一方的に言われながら。
 繋いだ指は、離れない。


●幕引き
「さぁ、みんなも歌いましょう?」
「宜しければ、皆様もご一緒に」
 暮居と柊は急遽トリを務めることになっていた。
 演奏手達が生の伴奏を請け負ってくれる。
 選んだのは、星の童謡。
 きらきらと光る、優しい星。
 可憐なソプラノと甘やかなアルトが見せる、輝ける光達。
 いつか、聴衆は歌を口ずさむ。
 遠くに星を、思うよう。
 だから、いつの間にか星屑キャンディを抱えて眠り込んでしまった若菜が見るのは星の夢。
 星がきらきら降ってきて、たくさんの甘いキャンディに。
 優しく甘く、お菓子みたいな夢を見て。

「お、降ろすのじゃー!ぐす…降ろしてたもう〜」
 歌声も遠く、泣いてる子供。
「や、空が近いのです。正に満天の星空…っておーい?高い所ダメ?」
 星観をフルが持ちかけたばかりに卯月に木の上まで攫われてしまったのだった。
「あー…泣かないで下さいよ…。仕方ない、特等席なのになぁ」
 泣く子をあやしながら眉を下げて懸命に機嫌を取る卯月。
 なんでも買ってあげると言われ少し泣き止む彼女に、ほっと息が零れる。
 最後にはキャンドルを作りながら漸く彼女達も星が見れたのだった。

「…綺麗…悲しいくらい綺麗」
 降る星空に佇むのは氷雨。
 表情に先程の柔らかさは無く、別人の如く静謐に何処か脆い氷細工のよう。
 祈る形に似て指を組む。
「あのお二人のようにこの想いが成就しようとは思いません。
 でもせめて、どうかあの方はお幸せでありますように。
 いつも無事で健康でありますように」
 思いを乗せて、星は、瞬く。

 同じ空の端で祈る者は他にもいる。
 今ばかりは道化師の十六夜でなく、一人の男として。
「次は、恋人と来られますように……」
 ひそめる思いは星だけが知る。

 誰の顔も、誰の心も。
 星は照らす、星は光る。
 小さな夜の物語をそうして彼等は胸にしまって。
 恋人と、友人と、あるいは一人で優しい空の下。
 星降る夜を胸に、愛おしい日々へ。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 伝説の撃退士・雪室 チルル(ja0220)
 思い繋ぎし紫光の藤姫・星杜 藤花(ja0292)
 Wizard・暮居 凪(ja0503)
 お菓子は命の源ですし!・二階堂 かざね(ja0536)
 太陽の魔女・ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)
 茨の野を歩む者・柊 朔哉(ja2302)
 悪戯☆ホラーシスターズ・道明寺 詩愛(ja3388)
 十六夜の夢・清清 清(ja3434)
 縁の下の力持ち・土方 勇(ja3751)
重体: −
面白かった!:28人

いつか道標に・
鐘田将太郎(ja0114)

大学部6年4組 男 阿修羅
伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
思い繋ぎし紫光の藤姫・
星杜 藤花(ja0292)

卒業 女 アストラルヴァンガード
魔に諍う者・
並木坂・マオ(ja0317)

大学部1年286組 女 ナイトウォーカー
撃退士・
天風 静流(ja0373)

卒業 女 阿修羅
Wizard・
暮居 凪(ja0503)

大学部7年72組 女 ルインズブレイド
お菓子は命の源ですし!・
二階堂 かざね(ja0536)

大学部5年233組 女 阿修羅
アルティメットアイロニー・
卯月 瑞花(ja0623)

大学部5年15組 女 鬼道忍軍
太陽の魔女・
ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)

大学部4年230組 女 ダアト
あんまんマイスター・
七種 戒(ja1267)

大学部3年1組 女 インフィルトレイター
獅子堂流無尽光術師範・
獅子堂虎鉄(ja1375)

大学部4年151組 男 ルインズブレイド
祈りの煌めき・
若菜 白兎(ja2109)

中等部1年8組 女 アストラルヴァンガード
茨の野を歩む者・
柊 朔哉(ja2302)

大学部5年228組 女 アストラルヴァンガード
夜に光もたらす者・
双城 燈真(ja3216)

大学部4年192組 男 アカシックレコーダー:タイプB
悪戯☆ホラーシスターズ・
道明寺 詩愛(ja3388)

大学部5年169組 女 アストラルヴァンガード
十六夜の夢・
清清 清(ja3434)

大学部4年5組 男 アストラルヴァンガード
KILL ALL RIAJU・
ラグナ・グラウシード(ja3538)

大学部5年54組 男 ディバインナイト
縁の下の力持ち・
土方 勇(ja3751)

大学部4年5組 男 インフィルトレイター
撃退士・
星乃 滴(ja4139)

卒業 女 ダアト
世界でただ1人の貴方へ・
氷雨 静(ja4221)

大学部4年62組 女 ダアト
胸に秘めるは正義か狂気か・
十八 九十七(ja4233)

大学部4年18組 女 インフィルトレイター
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
撃退士・
青木 凛子(ja5657)

大学部5年290組 女 インフィルトレイター
夜の帳をほどく先・
紫ノ宮莉音(ja6473)

大学部1年1組 男 アストラルヴァンガード
使命を帯びし神の子・
フル・ニート(ja7080)

高等部3年4組 女 アストラルヴァンガード