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マスター:螺子巻ゼンマイ
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:9人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/08/02


みんなの思い出



オープニング


「だからっ! 撃退士になって天魔と戦おうって言ってんだろ!?」
「わかってるよ! でも危険なの分かんないの!? 復讐なんてしても誰も帰って来ないんだよ!?」
「でもこれから救うことは出来る! その為の力なんだぞ!? なんで使おうとしないんだっ!」
 言い争いをしているのは、年も背格好も近い二人の少年。
 戦おうと主張する少年の名は、玉鋼研磨。それを是としない少年は、滝川流水。
 家が近く、親同士も知り合いだった二人は、仲の良い幼馴染み同士だった。だが。
「俺達と同じ思いをする人を減らせる! それだけで充分だろうが!」
「それは僕達がやらなきゃいけないことなのっ!? 僕達だって自分の好きに生きていい筈でしょ!?」
 二人の親は、同じ天魔によって同じ日に殺されていた。
 けれど運のいい事に、二人はそれぞれ近くの親戚に引き取られ、それから数年を共に生きていた。お互いを自分の数少ない理解者として。あの日の思いを共有する者として。
 それまでより一層仲良く日々を送っていた二人だが、ある時転機が訪れた。
 アウルの適正検査である。それまで、保護者の意向で二人はその検査を受けた事が無かった。
 研磨はしかし、それに納得していなかった。自分達の親が天魔に殺されたから、同じ目に遭わないように。そう考えての配慮だろうと気付いてはいたけれど、『だからって自分の可能性を閉ざされてたまるか』と考えていたのだ。
 流水はそんな研磨に対し、内心強い心配を向けていた。だが、アウルの適正などそうそうあるものじゃないと聞くし、試して駄目なら研磨も納得するだろう。そう考えて、彼を止めなかった。
 そうしてある日、二人で保護者に黙って検査を受けた。

 結果は、二人とも『適正アリ』だった。

 二人がこんな喧嘩を始めたのは、それからである。
 二人で撃退士になって天魔と戦おうと主張する研磨に対し、流水は頑として首を振り続けていた。
「別に、危ないからってだけの理由じゃないんだよ? それは研磨も分かってるよね? 最後のお母さんの言葉、忘れたなんて言わせないよ?」
 流水の両親は即死だったが、駆けつけた撃退士の活躍により、研磨の母だけは僅かに息があったのだ。
 だが、助からない。それを悟っていた研磨の母は、研磨と流水に、ある事を言い残して死んだ。
『幸せに生きて』、と。
「研磨のお母さんはそう言って死んだ! だったらそう生きてよ! 何で研磨が命を賭ける必要があるのさ!」
「……母さんのことは、言うなよ」
 苦虫を噛み潰したような顔で、研磨は呟く。だが、流水は止まらない。「研磨だけはお母さんの言葉を聞けたのに! 研磨だけは! でも、それを守らないなんて……!」
 その瞳から、涙を流しながら。
 研磨はそれ以上何も言えない。母親のことを出されたら、返す言葉もないからだ。
 それでも彼は、自分の意見を翻さなかった。


 それから暫く経って、学園にある依頼が届く。
「ええと……『学校見学をしたい』というお話です。教師陣で対応するべきかとも思ったのですが、希望する子が『撃退士達の話を聞きたい』と仰ってますので、どうせなら、と」
 職員は、概要を記したプリントを配りながら流暢に語る。
「この学校での生活と、撃退士がどういうものなのか。それを二人に伝えて下さい。方法は……自由に考えて構いません。その方がやりやすいでしょうし。……あぁ、それから」
 ふっと思い出したように、職員は付け足した。
「その二人の子……玉鋼研磨君と、滝川流水君……どうやらアウルの資質はあるみたいです。が、何の修業もしてない子どもです。その点は覚えておいて下さいね」


リプレイ本文



「大学部2年の里条楓奈と云う者だ、バハムートテイマーというジョブの撃退士をしている。今日は一日宜しくな」
 研磨と流水の二人を、里条 楓奈(jb4066)を始めとする撃退士達は快く迎え入れた。
「ようこそ久遠ヶ原学園に! っす」
 九 四郎(jb4076)が一歩前に出て、二人に呼びかける。
「君らの事情はちょこっとばっかし聴いてるッす。でもそれとは関係なしに先ずは学園について知ってもらいたいっす。玉鋼君は入学ありきじゃなくて先ずは知ることを意識して案内を聞いてくれっす」
 二人はその言葉を聞きつつ、彼の巨体に驚いているようだった。

 見学会は、基礎説明から始まった。
「久遠ヶ原に入学しても、必ずしも撃退士に……という訳ではない。合わぬと思ったら、別の道を進むこともできる。あくまで久遠ヶ原は修行の場だ」
「ただ、コントロールだけは覚えておいた方がいい。万が一にでも暴走などしないように、な」
 里条の言葉に、戸蔵 悠市(jb5251)が補足を加える。
「暴走、するんですか?」
「アウルの力は、未知の力だ。そういうケースもある」
 君田 夢野(ja0561)が問いに頷く。「だから、制御法を学ぶ事自体は悪くは無いんじゃないかな」
 流水は不安そうな顔を研磨に向けるが、研磨はそれに反応しない。
「入学後も非戦闘依頼のみを受ける生徒もいるし、島内の施設でバイト三昧の生徒もいる」
 そんな流水の様子を気にしてか、君田は付け加える。
「災害救助などにも呼ばれますし、割と本気でどうでもいい案件でもスポンサー次第では呼ばれたりしますね 」
 蔵里 真由(jb1965)も、戦い以外の部分をアピールする。
「さっき里条さんも言ってたけど、撃退士にならないという選択肢は一応あるな。まぁ学費返納とかの面倒事もあるけど」
「逆にいえば、撃退士になると様々な面で補助を受けやすくなります。たとえば奨学金なども通常の物に比べればかなり受け取りやすく、かつ返済の負担も少ないものがあったりします」
 久遠ヶ原は、私立ながら唯一の撃退士育成学校ということもあり、それらの補助金でいえば他の学校に通うよりもずっと安く済むのだ。
「お金が総てではありませんが、総てにお金は必要ですからね。大学に通う為だけに撃退士になったなんて方もいらっしゃいますよ」
「そっか、学費か……」
 親を亡くした彼らにとって、それは重要な問題だった。今の保護者にそれを負担させるのには、それなりの後ろめたさがある。
「あと、企業撃退士は安全で高給の見込める良ルートだ。俺はこういう選択もアリと思う」
「安全って、どういう意味でですか?」
「天魔との戦闘がまず少ない。逆に国家撃退士の方は、酷使される上に薄給だそうだ」
 なので、卒業生の中では企業撃退士になる割合が一番多いという。
「じゃ、国家の方が戦えるってことか」
 研磨が、さらっと零す。「研磨っ!?」と流水が驚いて声をあげた。
「なんだよ。一体でも多く殺せば一人でも多くの人が救える。ならそっちの方が良いだろ」
「話聞いてたっ!? 無駄に多く戦わされて、その上見返りも少ないって話だったろ!?」
「金の為に戦うのかよ? 違うだろ。つか無駄にってなんだよ」
 言い争いを始めた二人に、在校生達は困惑する。君田が溜め息混じりに「玉鋼君」と呼びかけた。
「それは、覚悟を持って言っているのか?」
「そんなの――」
 あるに決まってる。そう答えようとした研磨に、君田は自分の経験を話す。
「俺は撃退士として、裏切った仲間と殺し合ったことがある。護りたかった人々を皆殺しにされたこともあれば……クラスメイトが、突然いなくなったこともある」
 苦い表情を浮かべる君田。研磨は口を噤んで、目を伏せる。
「撃退士は確かにヒーローだ。だが、それだけでは語り切れない苦しみもまた、撃退士は抱いている。それを知った上で、撃退士になりたいかを考えてほしい」
「……」
「少なくとも、復讐心だけで戦うのは止めてくれ。俺は昔、復讐心で歪んだ事がある。あの時の想いは、君にはさせたくない」
「もし復讐をすると言うのでしたらそれは己だけで完結させる事です。死者は何も望みません。己の納得の為だけに好き好んで手を汚すのだと言う事をお忘れなきよう」
 君田と蔵里の言葉に、研磨は短く「分かってます」と答える。「でも、この力は使いたい。俺は……」
「研磨は、どうしてもお母さんの遺言を破るんだ?」
 言葉を続けようとした研磨に、流水は投げやりに言い放つ。「君のお母さんはそんなの望んでる?」
 研磨はキッと流水を睨むが、反論は出来ない。「滝川さん」と、蔵里が嗜めるように呼びかける。
「死者の言葉を使っての否定はよろしくありません。望むがままに生きたいというのならご自分の言葉と願いで否定なさい」
 別に相手を屈服させたい訳ではないのでしょう? と、蔵里は続ける。
「人は無いものねだりをする生き物ですからどちらを選んでも後悔する事は必ずあります。そんな時に笑いあったり、愚痴を言い合ったりできる相手がいる事はとても素敵な事ですよ?」
「……はい」
 流水が、小さな声でそう答えた。
「アウルに目覚めたからと言って、戦う必要があるとは言わん。それを判断するための見学会なのだろう」
 戸蔵がその場をまとめて、彼らを次の見学へ促した。

 次の内容は、島内の施設案内や部活の紹介だ。
 最初に連れられたのは、依頼斡旋の掲示板。
「ここで依頼を確認するんだよ〜」
 星杜 焔(ja5378)が、軽い説明を加える。
「あ……本当に戦い以外もあるんだ……」
「内容は一見重要でも、受けてみれば……という依頼も中にはある」
 戸蔵が補足する。流水は非戦闘依頼に興味があるようだった。

 部活の紹介も行われた。
「部活動にも色々あるっすが……」
 やけに広大な部活棟を、九が率先して案内する。
「喫茶店みたいな部活も結構多いっす。たぶん君たち二人よりも若くて厨房やウエイターやってる人もいるっすよ」
 確かに、本物の喫茶店と大差ない部が散見される。これが部活なのか、と二人は驚いてそれを眺めた。
「大学部まで一貫故の独特なものだと思うっすよ」
 九は、そう持論を述べた。
 と、不意に研磨の腹がぐぅと鳴る。そろそろ昼時だ。
「それじゃあ、ご飯を食べに行こうか〜」
 星杜はそう言って二人を『ぶれいかぁ』という店に連れて行く。島内にはそれなりに飲食店もあるのだ。
「そういえば……母さん、トンカツ得意だったなぁ……」
 出されたトンカツ定食を前に、研磨がぽつりと零し、流水は一瞬複雑な顔をした。「いいな、研磨は……」
「え?」
「……この牛乳かんというのも、美味しいです」
 流水は誤摩化すようにデザートを食べる。
 戸蔵は、流水の目が僅かに潤んでいた事に気付いていた。彼の、友への心配以外の思いも。

「これを見てくれ」
 食事の後、教室で紅織 史(jb5575)は事前に用意した資料を渡す。
「これは?」
「生徒の入学動機をまとめたものだ」
 そこには、様々な入学動機が挙げられていた。
「私が入学した理由は、この学園へ楓を追い掛けてきたからなんだ」
 紅織は、隣の里条をちらと見て言う。
「私の幸せは楓の隣に居る事。戦闘で命を散らすその時も学園を去る事になるその時も、ね」
「命を……」
「逆に、里条さんが入学したのは何でですか?」
 流水は呟き、研磨が問う。
「私が撃退士を目指した理由は至極簡単だ。アウルを有効に使い、最愛の者を守りたかった、だな。アウルがあるのに……そういう後悔は、絶対に嫌だったのでな」
 里条もまた、紅織をちらっと見る。二人は大切な間柄なのだろう、と研磨も流水も察する。
 研磨に危ない目に遭って欲しくない。流水はそう考え、彼が撃退士になるのに反対して来た。
 けれど、彼女のように、その力で大切な人を守ろうとする人もいる。
「……他の方は、どうしてここに入ったんですか?」
 答えを求め、流水は他のメンバーにもそれを聞く。
「久遠ヶ原に来た動機ですかぁ? う〜ん、ではまずは、あたしがここに来たことから話しましょう……」
 深森 木葉(jb1711)が、最初は甘えたような口調で話す。
「あたしの両親は天魔と撃退士との戦いに巻き込まれ、死んじゃいました……」
 だが、その声音は少し低く重いものへ変わり、喋り方も淡々とした冷たいものになる。
「父は天魔に引き裂かれ、母は撃退士の流れ玉に貫かれ亡くなりました。その時、アウルに覚醒し暴走……。気が付いた時は医務室のベッドの上でした……」
「……」
 それがどんなに辛い事か、両親を殺された二人にも分かる。
 うふふ、と深森が笑う。何かに憑かれたように。
「天魔も! 撃退士も! この手で殺してやりたい!! あたしの家族を、幸せを奪った奴らを、この手で!!」
「……っ」
 その狂気じみた豹変に、二人はたじろぐ。
 彼女はそのまま俯いて、黙り込んだ。
「な〜んて思った時もあったかなぁ〜」
 けれどすぐに顔を上げた。その時にはもう、さっきまでと違う、年相応の笑顔と口調だ。
「でもねぇ、ここにきて多くの人たちと出会って、今では天魔人が共に歩んでいけたらいいなぁって思っているのぉ〜」
「天魔も?」
 研磨は若干の嫌悪感を持って聞き返す。
「もちろん、全てが仲良くできるなんて思ってないよぉ? おいたをする子たちもたくさんいて、心が壊れちゃうくらいの痛みを与えられる人たちもいる。だからあたしはここで戦おうと決めたのぉ〜」
「そう、なんですか……」
「でもね、心が壊れちゃった人たちを癒せるのは戦いじゃないのね。戦いの外にいて、それでも痛みを知ってる人でないと、ね……」
 言われて、二人は思い返す。二人の両親が殺された時、お互いの存在が、どれだけ助けになっていたか。
 もし自分独りでこれを抱え込む事になっていたら?
「戦うこと、癒すこと……。共に必要なんじゃないかなぁ……」
 彼女の呟きは、二人の胸に何かを落とした。
「それじゃ、次は俺の番だね〜」
 星杜も、まず自分の過去から話を始めた。
「小1の頃に遠足から帰ると、家の前に冥魔が二体いてね……撃退士のお陰で、俺は助かった……けど、冥魔の正体は……両親だった」
 衝撃の一言に、二人は言葉が出ない。
「……それでも、撃退士がいなければ俺は死んでいただろう。撃退士がいなければ両親は俺を、近隣の親しい皆を……その手にかけていた、だろう……ね」
「……」
「遺ったものは、夕飯のカレーライス。本当に美味しくて……喪ったものから目を逸らしたくて、そうして笑った顔はそのままになって」
 実際、彼の顔は今も笑っていた。もはや癖なのだ。
「親の料理の味を追うあまりに入った施設に迷惑かけちゃって、常に笑ってるのを気味悪がられて。15歳の春まではずっと施設をたらい回し。友達の作り方もそうして忘れて……北海道のとある施設で、漸く家族と呼べる皆と出会えて幸せに過ごしていた」
 良かった、と彼らは一瞬安心する。「けれど」星杜の言葉はそこで終わらない。
「俺がバイトで不在の間に、天魔の襲撃で皆喪ってしまった。その時アウルに目覚めたけど、それだけじゃ妹を救う事は出来なかった」
 星杜はその後、学園に来たと言う。
「正直俺は殆ど戦場に出てない。いざという時護れるよう技は磨いているけれど……旅行したり、お茶会したり、料理したり、癒しを必要とする皆の前でショウを。心に傷を請けた子に夢を」
 一つ一つ、大切な宝物を語るように挙げる。
「一緒に馬鹿な事できる友人も喪ってから初めてできた……出来る筈がないと諦めていた大切な人も得られた」
 彼はそこで、傍らの雪成 藤花(ja0292)を見る。
「今はすごく……幸せだね」
「幸せ……」
 流水が呟く。こくり、と雪成が頷いた。
「わたしは入学時大した目標もないままにこの学園に来ましたが、幼い頃知り合ってた焔さんと、そのことを知らないまま再会しました。……伴侶たりえる相手に、出会えました」
 だから、と雪成は言う。
「幸せはどこで見つけるとも限らない。……二人は、「幸せ」ってどう考えていますか?」
「それは……」
「平穏に生きることは確かに幸せかもしれない。でもそれがあなた達の望む道なのか。もう一度そこをよく考えてほしいです。敵を倒すのは危険なことですが、アウルの力が無ければ天魔に傷をおわせられない」
 その選択が出来る分……二人で悩める分、ぶつかれる分、彼らはまだ、運がいい。
「勿論平穏に過ごすのも大切。ただ後悔はしないか。そこをもう一度考えて」

「幸せ……ね」
 もう見学会も終わる頃、二人はそれが疑問になり、在校生に問う。
「学生結婚された方もかなりの数いらっしゃいますよ? つり橋効果でカップルが増える事も多いですし。まぁ、モテない人は何をやってもダメですけどね」
 蔵里は苦笑気味に答える。
「幸せは十人十色だろうな。戦場に行くのが不幸とは言い切れんさ。私は、アヤを守れずに戦えぬ事は最大の不幸だ。アヤを守る為なら例え万の敵に囲まれても其方が幸せだ」
 里条は持論を述べ、「だが、これだけは言える」と言い切った。
「自ら選ばぬ道に真の幸せはない。与えられた道を歩めば失敗した際、必ず後悔する。それは、幸せとは言えんだろう?」
「幸せってのは色々な想いを削ぎ落とし、それでも一番最後まで残るものじゃないかな」
 紅織の意見はこうだった。
「君たちの中に最後まで残るのは、撃退士になること? お母さんの言葉? それとも二人で一緒に居ること?」
「……」
 二人は顔を見合わせる。
「玉鋼君。母にとっての一番の願いは生きることっすよ。そして撃退士は生きて帰るものっす。だから守るとか倒すよりも玉鋼くんは生きなきゃいけないっすよ。そこんとこしっかり滝川くんと話して約束するといいっすよ」
 九も、自分なりの考えを彼らにアドバイスする。
「危険だ、と弟が警官になることを散々反対したが……ここに来る時、兄貴くらい憶病なら間違っても死なないから心配なんかしない、と言われたよ」
 戸蔵は自分のことを思い出し、苦笑気味に言う。
「滝川君。幸せには色々あること分かってるッすよね?君は優しいから“お母さんの幸せ”に固執してしまうんすよね? でも君らはもう大人ッす。自分の幸せを見つけるっすよ」
 二人はそれぞれ、頷く。
「それでも戦いたいというなら、ここに抱いた夢を、何があろうとも固く信じ続ける事だ」
 君田は自らの胸を打つ。
「まずは自分で自分の身を守ること、それが全ての基本だ。忘れるなよ」
 戸蔵が最後に、そう伝えた。


 それから少しして、二人は久遠ヶ原に転入した。
「俺は戦うぞ?」
「分かってる。無理しないでね。たまには背中も守ってあげる」
「たまにかよ」
 研磨は撃退士を目指し。流水はそんな彼を守りながら、撃退士達の幸せを求め模索すると決めた。
 二人の道は同じではない。それでも寄り添える。理解者として、友として。
 それが彼らの、幸せだった。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:7人

思い繋ぎし紫光の藤姫・
星杜 藤花(ja0292)

卒業 女 アストラルヴァンガード
Blue Sphere Ballad・
君田 夢野(ja0561)

卒業 男 ルインズブレイド
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
ねこのは・
深森 木葉(jb1711)

小等部1年1組 女 陰陽師
高コスト体質・
蔵里 真由(jb1965)

大学部3年194組 女 ナイトウォーカー
来し方抱き、行く末見つめ・
里条 楓奈(jb4066)

卒業 女 バハムートテイマー
葬送華・
九 四郎(jb4076)

大学部4年210組 男 ルインズブレイド
剣想を伝えし者・
戸蔵 悠市 (jb5251)

卒業 男 バハムートテイマー
銀槍手・
紅織 史(jb5575)

大学部7年236組 女 陰陽師