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マスター:黒兎そよ
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/10/03


みんなの思い出



オープニング

●伝説の栗

 それはちょっとした噂話。

「伝説の栗を食べれば、撃退士になれる」
「アウルの力をもっと上手く使えるようになる」
「なんだか超モテル」
              etc…….

 そんな眉唾な話が飛び交う中、一人の男が心を高鳴らせていた。
「伝説……良い響きだ……」
 悦に浸った呟きだった。
「あぁ、その栗を僕の手に、いや……僕の胃に収めたい」
 手にしたギターをかき鳴らし、なんだか上手い事言いましたって、顔をしている。
 男の名はポーラスター 北野。
 本名は北野 星太郎だが、バンドではちょっと恥ずかしい感じの名前を名乗っている。
 もちろん、本人は気に入っているのだ。
(あとファンもそれなりに居るので、良い芸名なんだろう)

 そんなバンドのボーカルをしているスターな生徒の彼は言葉を続ける。
「その栗さえあれば、僕は……もっと輝ける撃退士になれる!」

 そう、北野には戦うだけの力が無いのだった。
 事、この久遠ヶ原で活躍する生徒の大半は、やはり戦える撃退士生徒。
 北野もその姿に羨望の眼差しを向けざる負えなかった。

 故に……。

      人
    / \
  /      \   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 (          ) <  力が……欲しいか? )
  \三三三/    \________/

「力が……欲しい!」
 黄金の栗を前に、北野は叫んだのだった……。


●美味しい栗

「あてらセンセー、こっちですよ〜」
「ちょっと待ってね古河君」
 辺りに響き渡る少女の声、そしてそれに答える女性の声。
 古河ゆい と、上下 左右(jz0134)の二人は、秋の行楽シーズンを満喫すべく栗山を訪れていた。
「これ全部が栗なんですってー!」
 一面の栗の木に古河は感嘆の声を上げる。
「まぁまぁ、この山全部が栗の木なの?」
 上下も驚いているようだ。
「さぁ、センセ。まずは栗拾いをしながら、栗実堂へ行ってみましょ。あと、それで順々に回って……」
 古河はパンフレットを開き、地図に載った甘味処の名前を挙げる。

 栗最中が人気の和菓子店・栗実堂。
 洋風お菓子の栗スタル。
 栗おこわや栗饅頭が人気の栗上屋。
 そして、山頂近くにある隠れ家的、栗善哉店・一栗。

 どれも興味を引かれる甘味処ばかりだ。
「そうね。案内を頼めるかしら?」
 差し伸ばした上下の手を取ろうと、古河も手を伸ばす。
「はい! まかせ……」
 しかし……。

「はい〜、皆さん。栗は拾い放題ですが、くれぐれもイガイガには気をつけてくださ〜い」
 行楽ツアーに訪れた一団が、旗をもったガイドと共に人の波となってあらわれた。

 そして、
「あ、あれ〜、センセ〜」
 古河を押し流していってしまったのだ。

「あら〜? 行っちゃったわねぇ。ん〜……どうしましょ?」
 一人佇む上下――。

「目的地まで行けば、きっと古河くんとも合流できるでしょう。さぁ、私も行こう♪」
 と、気楽なもので、上下は鼻唄まじりに歩き出すのだった。


 一方その頃。
 古河は山で起きている様々な困難に直面していたのだが、今の上下に知る術は無かった……。


リプレイ本文

●栗山を行く

「くしゅんっ……」
 早朝の少し涼しい時間、可愛らしいくしゃみが響いた。
「ん〜、誰か、噂、しているのでしょうか?」
 空になった紙袋を持って下山してきた只野黒子(ja0049)は、山の方を振り返る。
 朝日を浴び、うっすらと紅葉をはじめた山々を照らす。

 そんな紅葉した風景を切り取るように、シャッター音が響いた。
 スマフォを掲げた人物が居る。なるほど、写真を撮っているのだろう。と、只野は思い至る。
 確かにこんな綺麗な風景なら、思い出に残しておくのもいいだろう。
「しかし、少し冷えました。一度、下りて、後で甘味処をまわるとしましょう」
 只野はそう結論付けて、その場を去った。

 それから数時間後……。
 栗イガを投げている人々がそこには居た。


 全てが全て撃退士というわけでもないだろうに、こんな悪ふざけに乗っている奴らの気が知れない。
 せめて一般人くらいは守らないと……。

 そんな真面目な事を考えていたのは龍崎海(ja0565)だった。
 栗実堂へ行き、栗大福を買ったまでは良かったのだが、山を降りて次の甘味所へと進もうとしていた所、このイガ栗合戦に遭遇してしまったのだ。

「とりあえず、みなさん落ち着いてくだ……」
 ぽよんっと龍崎の頭にイガが当る。
「……イガじゃない? これはおもちゃ?」
 弾力のあるおもちゃのイガの登場に、龍崎はますますわけが分からなくなった。

「くりくり〜、ってあれは雲丹!?」
 なぜだか栗のイガに混じっていた雲丹(おもちゃ)を手にした下妻ユーカリ(ja0593)は鼻唄をやめて、驚きのあまりのマシンガントークを龍崎に放つ。
「こんなお山の中でウニがとれるとしたら、それは伝説の栗なんかよりよっぽど大ニュースだよ。だって山の幸と海の幸が同時に味わえるんだよ!」
 そのあまりの勢いに龍崎は首を縦に振った。
「だよね! これはもう、うにくり丼をつくるしかないっ!」
 右手に栗のイガ、左手に雲丹(おもちゃ)を掲げ、下妻が声高々に宣言した。
「下妻さん……ですが、それは、おも……」
 龍崎が下妻の勘違いを解こうと声をかけるが、「さぁ、争いを止めて海と山の合体した究極の食べ物をつくるのだ〜」と、下妻は勢いよくその場から駆けて行ってしまった。
「……それにしても、コレは一体?」
 仕方なく、雲丹のおもちゃを拾い上げ龍崎は途方にくれるのだった。


●一栗にて 〜スプーンで掬うのは〜

「ん? なんだか外が騒がしいな」
 久遠 仁刀(ja2464)は、ぼうっとしたまま、窓から外を眺めていた。
「そんなことより、これすっごく美味しいですよ先輩」
 声をかけてきたのは、栗善哉を手にした桐原 雅(ja1822)だ。

 ふぬけているなぁ……俺。

 呆けていた久遠の顔を覗き込むようにして、桐原が心配げに顔を近づけた。
 それに気がついた久遠は、……こんな調子だと雅にまた心配をかけてしまうな。
 と、また自嘲的に笑う。

「栗善哉が気に入ってるようなら、俺の分も少し食べるか?」
「えっ? ボク、そんなつもりじゃなか……」
「ほら、遠慮するなよ」
 久遠は手にしたスプーンで善哉の栗を掬うと、桐原の方に差し出した。

「あ……」

 桐原が顔を赤らめているのに気がついた久遠も、自分がしているのが所謂、「はい、あーん」と言うカップルがいちゃつく定番という事に思い至った。
「わ、悪い……、その……好きに食っていいぞ」
 久遠は手を引っ込めようとする。

 パクッ。
 桐原は久遠の手が引っ込められる前に、スプーンの上の栗を食べた。

「って、お前……」
 呆れたように笑う久遠。
 そして真っ赤になった桐原は言うのだった。

「……だって、遠慮せずに食べて良いって先輩が……言ったんですからねっ」


●栗山ダイブ?

「くー! りー! だー!」
 勢い良く走ってきた少女、瀬波 有火(jb5278)はそのまま栗のイガイガの山に飛び込んだ。
 その勢いのまま、ローリング。
 頭や額にいが栗が刺さって、血がぴゅーっ。
 それでも嬉しそうに笑っている。

 どんなテンションだ! と、心配になるが、ここにも気苦労の絶えない心配性が居た。
「あ、あぶないよ有火ーっ!」
 瀬波の暴走を止めようと奔走するジョシュア・レオハルト(jb5747)だ。
「ジョシュアくん! 栗だよ! 栗!」
「はいはい、分かりましたから〜。ちょっと動かないで下さい。血が出てるんですから〜」
 世の中のバランスというものは不思議なもので、暴走するものあれば、それを止めようとするものもある。
 まぁ、大体。そういうのは買ってでも苦労するような人物だったりするのだ。

「少し落ち着いてください」
 ジョシュアはその前髪を手で救い上げ、額の傷を消毒する。
 柔らかい髪。少女の瑞々しい肌。
「だって、こんなにいっぱいあるんだよー!」
 怪我をものともしない明るい笑顔。
 ジョシュアはそのまばゆさに目を細める。

「……だから、大丈夫です。いっぱいありますから、逃げたりしませんよ」
 と、瀬波の額に絆創膏をペンッと貼って、暴走しないようにと暗に釘を指す。

「えー、でも伝説の栗は一個かもしれないじゃん!」
「あ〜、それね……」
 ジョシュアは目を逸らす。
 大体、伝説の栗ってなんだ? と。
「とにかく、今は落ち着いて。栗ご飯のための栗を拾いましょう。拾いながら探せばあるかもしれませんよ? ほら、そのあたりに……」

 ジョシュアがおもむろに指差した方には、一人の男が立っていた。
 男は妙なポーズを取ると、妙ちきりんな叫び声を上げた。

「栗……スターァ!」

 その声とともに、男の胸元で「栗」が黄金の輝きを放ったのだった!?


●少年少女三人組

「アシュー、こっちにもあったよ〜」
 嬉しそうに栗を拾い上げた幼い少女。神谷 愛莉(jb5345)は、幼馴染の名を呼ぶ。
「エリは見つけるの上手だね」
 呼ばれたのは礼野 明日夢(jb5590)だ。神谷は幼いころの癖で、いまでも礼野”あすむ”をアシュと呼んでいた。
 しゃがみこんだ二人は拾った栗を見せあい互いに笑顔になる。
「二人とも〜、次に行くぞ〜。もうそろそろ休憩所が見えるはずだから〜」
 音羽 千速(ja9066)の声に、二人はそろって「はーい」と返事をした。

 子供三人が山道を進んでいると。

「栗〜♪」
 と歌声が聞こえてきた。歌声の主は柊 悠(jb0830)だ。

「こんにちは」
 神谷が挨拶をする。
「あぁ、こんにちは〜」
「お姉さんも栗拾いですか?」
 礼野も声をかける。
「そうだよ〜。少年たちもかい?」
「あ、はい」
「アシュと千速お兄ちゃんと一緒なの」
 神谷が笑顔で答える。
「へー、小さい子たち連れて引率か〜偉いね〜」
 と、柊は音羽に声をかけた。
「いえ、それほどでは……」
「お姉さんも栗好きなの?」
「そうそう、栗ご飯、栗きんとん、マロングラッセ、マロンケーキ、栗おこわ、マロンパンに栗の渋皮煮……うう……想像するだけでお腹すいてくるっ」
 口元をぬぐうと柊は想像に目を輝かせた。
「本当だね〜。エリも食べたい〜」
「あぁ、そうだ。確か近くにお店あったよね。確か……栗スタル。一緒にどう?」
「いいですよ。丁度そこに向かってましたから」
「うん」
「じゃぁ、行きましょうか」

 と三人に一人加わって栗スタルへと向かったのだった。


●栗合戦! 猿も蟹もいません!

「これでも喰らえー」
「そんなものー!」
「わー、わー」
「きゃー、きゃー」

 栗山に轟く合戦の声。
 イガイガを投げ合う人々……。

 あ、危険ですので良い子は絶対に真似しちゃ駄目ですよ?
 良い子じゃなくても、悪魔でも天使でも駄目ですからね!

「うわぁ、なんだか悲惨……って、きゃっ」
 声を上げたのは少女、古河ゆい。
「だ、大丈夫ですか?」
 古河に飛んできたイガをキャッチし守ってくれたのはヴァルヌス・ノーチェ(jc0590)だった。
「あれ? これ栗のイガイガかと思ったら、おもちゃだ……」
 ヴァルヌスは手にしたイガが弾力あるゴム製だと気がつく。
「本当だね。しかも、良く見るとこれ……雲丹のおもちゃだよ」
 古河もそのおもちゃを見て、ゲンナリとした表情を見せた。

 さて、この毬栗合戦。
 最初はそのおもちゃに気がついた一人が、悪ふざけに「えいっ」と友達に投げたのが、間違って別の客に当ったことから始まった。
 怒った客はそばにあったイガ(こちらは本物)を掴むと投げ返してきたのだ。
 これに怒った友人が反撃。
 段々、エスカレートしたそれは周囲の人々も巻き込んで行き……。
 と、言った次第であった。

「……ヴァルヌスさん、行きましょうか。たぶん上下先生は一栗に行ってるはずなんで」
「うん。良いよ。じゃ、お供します」
 古河とヴァルヌスはこの栗合戦を抜け、頂上目指して歩き出した。
「あ、そういえば、伝説の栗って知ってます? 金色に光るらしいんですけど」
「へー、そんなのあるんだ。伝説の金の栗ってどんな味だろう。甘いのかな、渋いのかも? どうやって調理しようかな。モンブランにしようかな、蒸しパンに入れようかな。楽しみだなぁ、えへへ」
 と、暢気に話す二人だった。


 さて、そんな合戦場であっても、マイペースな人は居る。
 その一人、ハル(jb9524)は辺りの景色を眺めて、感嘆の声を上げる。
「それにしても……凄い、景色」
 秋の栗山。
 木に成った栗を見て、ハルは思いを巡らせる。
 かつて、土牢に囚われていたときは、栗と言えば寒い時期に風に吹かれて地面に転がっているだけのものだった。
「ホントは…木に成る、んだね。吃驚」
 さり気に駄洒落なのだが、誰もそれに突っ込む者は居ない。
 ハルはしゃがみこむと、イガイガに手を伸ばす。

 鋭い棘。
 でも、触ってみたい。
 そういう好奇心がハルを後押しした。
「痛っ」

 予想通りの痛みだったが、思わず栗のイガを投げてしまう。
 放物線を描き、栗のイガは道をゆく少女のリュックに引っかかる。

「……やっぱり、痛……かった」
 ハルは自分の指を押さえる。
 辺りは飛び交うイガイガ。
 少年はそれを目で追いながら。

「そういえば、さっきのイガの栗……金色だったような……」


●一栗にて 〜それは薄い窓越しで〜

 静かな店内にはこれまた静かな二人組が居た。
 白銀の髪を持つ……天使・ロジー・ビィ(jb6232)と、茶色い髪の青年・鈴木悠司(ja0226)だ。
 店内で二人は一言も喋る事無く、席に座っていた。

 互いが、互いに話したい事を抱えつつも。
 中々に切り出せないでいたのだ。

 鈴木はちらりとロジーを盗み見る。
 窓の方を向いた横顔は美しく、流れる白銀の髪はそれだけで神聖なようで、彼女が天魔だと思い知る。いや、天魔だって良いと思っているのに……。

「秋、ですね」
 ロジーは窓を向いたまま言葉を紡ぎ出した。
「何故でしょう……秋は、あなたの瞳を思い起こします。あなたの寂しそうな瞳を」
 鈴木も窓の外を見る。そして、ロジーの視線がはしゃぐ人間達を見ているのに気がつく。

「ロジーさんは、今も人間に焦がれてる?」
「……ええ、今も焦がれていますわ。天使や悪魔は一方的過ぎます」

 天魔と人間。
 搾取する側とされる側。
 そんな関係を持つ種族。

「人間だって変わらないよ。搾取する側は搾取するのさ……」
「でもっ! 人間同士なら。そこに何かしらかの感情、意識、思考があるハズだと思うのです。一方的でないと……」
 ロジーが窓から鈴木に向き直る。
 そこには、困ったように笑う鈴木の顔があった。
「ロジーさんなら、そうやって否定してくれると思ってた」
「悠司……」
 ロジーもつられて微笑む。

 もう少しだけ、この平和な時間を。作り物でも構わない。
 そう二人は思った。


●漢のマロン!

「どうです、先生。なんか俺、魅力的に見えてたりしませんかね?」
 ビシッィィィと、ポーズを決めた若杉 英斗(ja4230)に遭遇した上下 左右(jz0134)は両手を打って喜んだ。
「あら、若杉くんも来ていたのね〜。先生、迷っちゃって〜、道案内してもらえるかしら〜」
「うぉ!? スルー……いや、だが逆に考えれば、年上の女性が逆ナンしているとも考えられる。つまり、これは……伝説の栗の効果!? つまり、俺は既に伝説の栗を食べていたのか!」
 顔を手で覆い、若杉は一人驚愕に打ち震える。
「モテモテ学園のエンジョイライフ。そう、それこそ漢のマロン。もとい、ロマン」
 若杉は大仰に天を仰ぎ、うっすらと涙を浮かべた。
「そう言えば、さっきの金ピカの栗持ってた奴大丈夫かな。俺が伝説の栗食っちまったなら、あいつのは偽者かもしれないしなぁ。落ち込まなきゃいいが……」
 と、若杉は道中であった変な男を思い出した。

「で、どうかしら〜?」
「あ、はい。ご案内します」
 と、上下に呼ばれ、現実に復帰した若杉は上下の方に振り返る。
「ありがとう。じゃぁ、エスコートよろしくね」
 と、手を差し出す上下。
「……これは本当にモテ期なのでは?」
 その手を恭しくとって、若杉は山道を歩き始めた。

 この、モテ道という険しい山道をなっ!


●伝説の栗を目指して!

 秋の栗山。豊富に実った栗が処狭しと落ちている。
 しかし、その栗にも目もくれず、山頂目指すものたちが居た。
 彼らが狙うはただ一つ。


 伝説の栗!


 そう、強くなれるとか。モテるとか。願いが叶うとか言われているアレである。

「ん、エリー。金の栗を探すのですの!!」
 橋場・R・アトリアーナ(ja1403)はその伝説の栗を得るためにここに来たのだ。
「承知!」
 と、エリーこと、エルリック・R・橋場(ja0112)は応えると木々の上を奔る。
「アトリのお望みとあれば、お手伝いさせて貰うので御座る……っ!?」
 木々を奔るエルリックを遮るように人影が立つ。
「貴様、何奴!?」

「ふふふ、我ら伝説の栗拾い隊!」
 伝説の栗を探すのは一人ではない。
 そう、この山に来た人々の中にはちゃんと居るのだ。伝説を信じる人々が!
「くくく、まさかこんな所まで来るとは」
「我々の偽装した虫地獄やイガ栗合戦」
「えっ? イガ栗合戦は知らねぇよ」
「そして、足を止めたくなるような芸術的写生大会を抜けて来るとは中々やりおる」
「えっ? あれも作戦なの?」
 と口々に言い合うのだが。

「良くわからぬが、アトリの邪魔をする者は……ゆるさんっ! 撃破ーっ!」
「うわー」
 と、エルリックにあっけなくやられるモブさんたち。とりあえずお疲れ様でした。

「エリー、よくやったわね」
「あ、アトリ」
「でも、伝説の栗はここじゃないみたい。やっぱり山頂の木かしら?」
 と、アトリアーナは山頂を望む。


●こちらも目指してます

 一方、その頃。
 同じ理由で山頂を目指すものたちが居た。
 山ガールファッションに身を包んだ華澄・エルシャン・御影(jb6365)とこれまた準備万端な山ボーイな九鬼 龍磨(jb8028)である。

「親友の華澄ちゃんと目指すは、普通の栗と伝説の栗! マロンとロマンを求めて、いざゆかん!」
 と言って笑いながら、それでも直行で山頂までやってきたのだ。
「意外と早くつきましたわね」
 華澄は山頂の大きな栗の木を見上げる。
「おー、これは期待できるねぇ〜」
 顔をあげた九鬼がニヤリと笑った。

「では、ここで栗拾いをしながら、伝説の栗を探しましょ。後で料理する分も拾えて一石二鳥ですわ」
 華澄が早速、辺りを探し始めるようとすると、九鬼が指差した。
「ん? あれ、先客か」
「あら、私たちより先の方がいらしたのね」
 華澄は一人の男が佇んでいるのを見た。
「あれ? きみは確か……」
「龍磨さんの知り合いですの?」
 九鬼は記憶を辿る。
「って言うか、同業者の……」
「芸能活動されてる方?」

 九鬼が華澄に答える前に、
「僕はスター! ポーラスター北野!」
 北野は決めポーズとばかりに一回転。

「って言う奴」
 と呆れたように九鬼はもう一度、指差した。

「ふふふ、そして、今日。僕は本当のスターになるのだ!」
 北野は懐から『栗』を取り出した。

「!?」
「くくく、撃退士諸君。僕もついにキミ達を超える力を手に入れる!」
 そう言うと、北野は天に栗をかざす。
 栗は光り輝き。
 北野の光纏が……爆発した!

「一体、何があったの!?」
 駆けつけてきたアトリアーナとエルリック、そして数人の登山客はそこで見た。

 噴煙の中から出て来た北野は、全身ラメ入りの「ちょっと前時代のスター」になっていたのだ!
 その視線がギロリッと向けられたのは……。



●一栗 〜見る人、見られる人〜


「良い☆雰囲気ですねぇ」
 窓際でじっとして居た二人の若者になにやら進展があったと、こっそり見ていた鳳 蒼姫(ja3762)だったが、自らの夫、鳳 静矢(ja3856)に「あまり、ジロジロと見るものじゃありませんよ」とたしなめられ、首をすくめる。
「はーい」
 と返事をし、蒼姫は静矢と向かい合う。
「それにしても、だいぶ拾いましたね」
 二人はのんびりと栗拾いをしながら山を昇り、静矢の提案で頂上付近の一栗へとやってきたのだった。
「いっぱい栗が拾えて楽しかったのですぅ〜」
「そうですか。それは良かった」
 蒼姫に優しく微笑む静矢。

「お待ちどう様でした。栗善哉抹茶セット二つになります」
 店員が机の上に渋めの器に入った栗善哉と、これまた渋い茶碗にたてた抹茶が乗ったお盆を並べる。
「ご注文、以上でよろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫なのですぅ」
「えぇ、ありがとう」
 栗善哉に釘付けになった蒼姫を微笑ましく思いながら、静矢は店員に穏やかな笑みで応える。
「では、ごゆっくりどうぞ」

「「いただきます」」
 二人の声が重なる。

「ん〜、美味しいのです〜☆」
「あぁ、本当だね。ここのお店にして正解だったね蒼姫」
「はい〜」
「良い景色を眺めながらの美味しい善哉……良いねぇ」
 静矢がしみじみと言う『良い景色』には、もちろん、笑顔の蒼姫も含まれているのだろう。


「な……なぜかしら〜、周りがカップルだらけな気がします〜」
 一栗で一人、栗善哉を食していた森浦 萌々佳(ja0835)は、ため息をつく。
 栗善哉は美味しく、お店も良い雰囲気(色々な意味で)だし、文句は無いのだが……と、窓の方を見る。

 森浦の座っていたテラス側は全面窓で、自分の全身図が映し出されていた。
 秋色のシャツに薄くて軽いダウンベスト。暖かなウォームスカートに、足を冷やさないためのニットレギンス。レッグウォーマーにトレッキングシューズと、全身登山スタイルファッションでコーディネート。
「こういうのが山ガールって言うんですかね〜?」
 と栗善哉を食べながらファッションチェック。
「可愛いと思うんだけどな〜。あぁ〜、私も好きな人といっしょに来ればよかった〜」
 などと窓辺で黄昏る乙女。
「あら、あれ何かしら?」
 ふと顔を上げた森浦が見たのは、一人の男が二人の少年少女を追いかけていくところだった。
 いや、その男もなにやら複数名に追いかけられているのだが……。
「ちょっと、面白そうね〜」
 何か琴線に触れたのだろうか、森浦はすぐさま一栗を後にした。



●転がり落ちて

「ななな、なんか追いかけてきてるんですけど!?」
 古河ゆいは、隣で走るヴァルヌスへ助けを求めるような視線を向けた。
「ほほほ、本当だね。とにかく逃げよう!」
 ヴァルヌスも大急ぎで逃げる。

 栗イガ合戦の最中出会った二人は、なんとかその危険地帯を潜り抜け、上下がいるであろう一栗を目指していた所だった。
 そんな時の爆発音。
 煙から出てきた、良く分からない男……(良く見れば北野だったのだが)と目があった古河は、なぜか今追われている。

「なんで、こんなに追いかけられているのー?」
「僕にも分からないよーっ!」
 古河にヴァルヌスは答える。
 そもそも、山頂付近まで来たら急に男が現れたのだ。
「とりあえず、あそこに隠れてやり過ごしましょう!」
 と、一瞬、北野が立ち止まった隙に、二人は茂みの中に飛び込んだ。

「って、あ!」

 飛び込んだ先は急斜面になっていた。
 ヴァルヌスはとっさに古河を庇って斜面を転がり落ちていく。

「大丈夫か?」
 斜面の途中に居た男は、転がり落ちてきた二人を受け止めた。

「あ、ありがとうございます……」
「……でも、一体こんな斜面で何してたんですか?」
 ヴァルヌスに抱えられた古河が聞くと。
「行軍訓練だ!」
 と叫んだ。

 彼こそ、ルーカス・クラネルト(jb6689)と言う撃退士兼軍人だった!

 ルーカスに保護? された二人は斜面を下りきると、直ぐ側には休憩所・栗スタルがあった。
 そこではなにやら良い香りが……。



●ここは普通の栗山ツアー

 手にしたスマフォのカメラで、写真を撮っていたのは鈴代 征治(ja1305)だ。
 鈴代は撮った写真をメールで送信すると、山道を急ぐ。その足取りは軽い、なぜなら昨夜は楽しみで眠れなかったほどに秋の味覚が楽しみで、手にしたパンフレットに載っている甘味所を全て回ろうと考えていたくらいに栗好きだったからだ。
 すでに、早朝から栗拾いをしながら、何軒も甘味所を回っていたため、スマフォはその写真で溢れている。
「そういえば……、早朝にあった女の子。紙袋空っぽだったなぁ……折角、栗山に来たのに勿体無い」
 自分はこんなにも沢山の栗を拾ったのに……と、そんな事を考えていると、着信音が鳴り響いた。
「あ、メールが返ってきた」
 意外と早い返信メール。

 ひゅんっ――。

 鈴代はスマフォ画面に視線を落とし、立ち止まった。
 そのため気がつかなかったが、彼の前後ではイガイガが飛び交っていた……。

「ふふふ、今度は一緒に行こうねっと」
 暢気にメールを返し、鈴代は周囲の異常などものともせず、ただ”普通”に栗山甘味所ツアーを楽しむのだった。

 そんな風に普通に楽しんでいる鈴代の頭上を通り抜けるものがいた。
「あらー、どこにいったのかしらー」
 小さな天使の羽を生やした森浦だ。彼女は木々の上からあたりを見回す。
 なにやら面白そうな騒動が起こっている。
 彼女の直感は、北の方角を告げる。
「よーし、あっちねー」
 森浦はそのまま飛び去っていく。


●裏側のお仕事です

「ふふふ♪」
 只野は上機嫌に栗山を歩いていた。
 甘味処もいくつか回り、実に楽しい一日だ。
「これも、早朝の仕込みあってこそですわ」

 と、山道を通りかかると……。
「くらいなさーい! あははは」
「うわ、やったなーあはははは」
 なにやらイガイガを投げ合って笑いあう一団が?
「な、なんでこんなに和気藹々と!?」
 只野は予想だにしなかった光景に目を白黒させる。
「はい、皆さん。一人2個までですよ。あ、そっちの本物のイガは駄目です。ルール違反です」
 と、イガ合戦を仕切っている龍崎がいた。
 龍崎は一般客への被害が出ないようにと、イガ合戦の騒動を終結させた後、おもちゃならば問題ないだろうと、イガ改め、おもちゃのイガ合戦をする事とした。
 これならば怪我の心配も無い。
「あ、只野さん。良かった」
 龍崎が只野に気がつく。
「えっと? 何がでしょうか?」
 只野は一歩後ずさる。
「これ、只野さんのだよね? 実は鈴代くんのスマフォに君がこのおもちゃを持っているところが写っていてね」
「あー、あの時かぁ……」
 龍崎の指摘に、只野は早朝にすれ違った人物を思い出した。
「ちょっと借りてるんだけど、あとで返すから持って帰ってね」
「あ……はい」
 龍崎の屈託ない笑みに、只野は表情を引きつらせる。
 帰り道、栗とおもちゃを両手の紙袋にたっぷり入れ、その重さにふらふらと帰る只野の姿が目撃されたとかなんとか……。


●追う人、追われる人

「北野! その栗よこせー!」
「何? 伝説の栗?」
「うそ、本当に!?」

 山中を走る北野の後を幾人もの人々が追いかける。

「栗スタァー!」
 雄叫びを上げた北野の胸には光る栗。

「あ、あれ! ジョシュアくん!」
「う、嘘だろ!?」
 瀬波の指差した先に居る北野を見て、ジョシュアは目を疑う。 
 伝説の栗……実在したと言うのか?

「こうしちゃ居られない! 追うよー! 伝説があたしを呼んでいる!」
「え、え、有火ーー!? はぁ、もう〜待ってよー」
 駆け出した瀬波の後を慌てて追うジョシュアは、またため息をつくのだった。


 さて、北野を追う最前線。

 アトリアーナ、エルリック、華澄、九鬼が走っていた。
 狙うは北野の胸元の栗。

「皆……ライバル!?」
 アトリアーナは並走する華澄を盗み見る。
 華澄はその視線に気がつき、表情を和らげて笑いかけるが、アトリはそれを余裕と見て取った。
「伝説の栗を食べる、その邪魔をするのは何人も許しませんの! エリー!」
「承知!」
 アトリアーナの声に、エルリックが素早く反応する。
 放たれたのは束縛する力。
「おっと? そう簡単にやらせないぜー」
 それを九鬼が邪魔するが。
「あ〜、やっぱちょっとやばいかも〜華澄ちゃーん」
 などと弱音を吐いたり。

「あ、見つけた〜」
 追撃組を出し抜くように、北野の頭上に現れた森浦は、ニコリと笑顔を作ると手にした鉄球をぶち込んだ。
 これには北野も思わず飛び退く。

 その隙に、北野の前を走っていた少年達が茂みに消えたのだが、とりあえず森浦はそちらをスルーする事にした。
 足が止まった北野の周りに続々と人が集まってくる。
 ついに追い詰めたのだ。

 そこに――。

「あら〜? 皆なにしているのかしら〜?」

 サツバツとした空気を壊すような、どこか抜けた声が響き渡った。


●ポーラスター?

「か……上下先生?」
 皆が目にしたのは久遠ヶ原学園のカウンセラー。上下 左右の姿だった。
 上下は硬直した皆の間を真っ直ぐに歩いて抜けると、そのまま北野の前に立つ。
「あら、北野君。可愛いペンダントね?」
 と、胸に手を伸ばし、光る栗をその手に取った。

「あ、あああああ!?」
 周囲の皆が驚き叫ぶ中。
「えっ、何? 先生、何か間違っちゃった?」
 今度は上下が驚いて聞いた。
「そ、それ……で、伝説の栗……」
 震える声でアトリアーナが聞く。
「これってただの、おもちゃよ?」
 上下は栗の裏についたつまみをOFFの方へとスライドする。すると栗の光りは消えた。

「はぁー?」
 思わず間抜けな声が上がる。

「じゃ、じゃぁ、何で北野は強くなったんだ」
 九鬼が表情をひきつらせつつ聞いてくる。
「この間、北野君。相談に来たけど、先生が見るにたぶん、これが彼の実力なのよ。きっと、強くなったー! って言う思い込みがそうさせたんじゃないかしら」

「えっ、思い込み?」
 今度は先ほどまでなんか凄いキラキラしていた北野から、光が失われる。
「あら、暴走してしまったのではなかったの?」
 華澄が首を傾げる。
「えーっと、なんだか。こう強くなったなーって思ったら、つい」
「つい……だと(怒)?」
 今度は隠しもせずに九鬼が迫る。
「あと、誰か追い回してたみたいだったけど?」
「あ、その何かそれも成り行きで……」
 その返答に、呆れたり怒ったりした周りの皆も「きー、たー、のー」っと迫っていく。
「だいたい、ポーラスターって何だ! ポラリスの方が据わりがいいだろ!」
 と、何故だか九鬼が芸名の駄目だしを始めるも。
「す、すみませんでした」
 と、もう爆発的なアウルも無い北野は小さくなるしかないのだった。


「あー、あてらセンセー居た!」
「あら、古河君やっと見つけたわ〜。大変だったのよ〜」
 そこに、ヴァルヌス、ルーカスと共に古河ゆいがやってきた。
「いや、私も大変だったんですってセンセー」
 古河が叫ぶ横で、ヴァルヌスが乾いた笑いを漏らす。
「ふふふ、じゃぁ。早く休憩しましょうか……」
 (あれ? 古河君、バッグにあんなアクセサリー朝つけてたかしら?)

「はい〜。あ、実はルーカスさんが栗スタルでオーブンを借りていて……」
「あぁ、店に頼んで、ドイツ式の焼き栗を作ったんだ」
 古河の言葉をルーカスが引き継ぐ。
「ドイツ式?」
 上下が聞き返す。
「オーブンを200℃に温め、栗の腹かとがった所に、切り込みを入れ……」
 と、ルーカスが説明すると、上下は「それはとっても気になるわ」と感心を示した。
「じゃぁ、一緒に行きましょうよセンセ。それに、そっちにいる皆も〜」
 古河は北野の周りに集まった面々にも声をかける。
「……そうですね」
「あ、あたしも行きます〜」
 と声が上がる中。
「僕も……いいですか?」
 おずおずと北野も手を挙げる。
 周りの皆は、「まぁ、折角だし」「ちゃんと反省しろよ〜」「大人数の方が美味しいよ」と、先ほどまでの騒動は水に流したようだ。


●秋の味覚の結晶
 栗スタルのテラス席。
 それぞれ思い思いのお菓子と、拾った栗の調理で賑わっていた。

「ところでどうして伝説の栗なんか欲しかったんだい?」
 九鬼は隣を歩く華澄に聞いた。
「私のお願い? 龍磨さんのお願いが叶いますようにって」
 華澄はまるで当たり前のように答えた。
「にはは、流石は華澄ちゃん」

「アトリ、目的を達成できず、すまなかったでござる」
 と伝説の栗を手に入れられなかった事をエルリックが謝る。
「……何を言っているの? 目的は……まだ途中よ。だって……これから栗拾いデートですもの」
「あ、アトリ〜」

「はぁ、雲丹じゃなかった……
 何故か落ち込む下妻の姿。

「ジョシュア君〜何食べよっか?」
「有火は何食べたいの?」

「あ、あれ? もしかして、皆、デートしに来てる?」
 森浦は周囲に漂うラブコメオーラに、こんな事なら彼をつれてくれば良かったとスイーツを頬張る。

「お姉ちゃんどうしたの?」
 森浦が座り込んでいると、神谷が声をかけて来た。後ろには音羽、礼野と柊がいる。
「もしかして、くりのイガイガさんが、ささっちゃったの?」
 と神谷は森浦の頭を撫でる。
「う、うわーん。可愛いです〜」
 その甲斐甲斐しい姿に、森浦は神谷に抱きついた。

 なんだか分からないのであたふたする神谷。
 その光景に皆が笑い出す。

 秋の味覚はお腹だけでなく、笑顔も満たしてくれるのかもしれない……。




依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:6人

新世界への扉・
只野黒子(ja0049)

高等部1年1組 女 ルインズブレイド
銀と金の輪舞曲・
エルリック・R・橋場(ja0112)

大学部4年118組 女 鬼道忍軍
撃退士・
鈴木悠司(ja0226)

大学部9年3組 男 阿修羅
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
みんなのアイドル・
下妻ユーカリ(ja0593)

卒業 女 鬼道忍軍
仁義なき天使の微笑み・
森浦 萌々佳(ja0835)

卒業 女 ディバインナイト
最強の『普通』・
鈴代 征治(ja1305)

大学部4年5組 男 ルインズブレイド
無傷のドラゴンスレイヤー・
橋場・R・アトリアーナ(ja1403)

大学部4年163組 女 阿修羅
戦場を駆けし光翼の戦乙女・
桐原 雅(ja1822)

大学部3年286組 女 阿修羅
撃退士・
久遠 仁刀(ja2464)

卒業 男 ルインズブレイド
蒼の絶対防壁・
鳳 蒼姫(ja3762)

卒業 女 ダアト
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
リコのトモダチ・
音羽 千速(ja9066)

高等部1年18組 男 鬼道忍軍
未来導きし希求の召喚士・
柊 悠(jb0830)

大学部2年266組 女 バハムートテイマー
バイオアルカ・
瀬波 有火(jb5278)

大学部2年3組 女 阿修羅
リコのトモダチ・
神谷 愛莉(jb5345)

小等部6年1組 女 バハムートテイマー
リコのトモダチ・
礼野 明日夢(jb5590)

小等部6年3組 男 インフィルトレイター
白炎の拒絶者・
ジョシュア・レオハルト(jb5747)

大学部3年303組 男 アストラルヴァンガード
撃退士・
ロジー・ビィ(jb6232)

大学部8年6組 女 ルインズブレイド
愛する者・
華澄・エルシャン・御影(jb6365)

卒業 女 ルインズブレイド
暁光の富士・
ルーカス・クラネルト(jb6689)

大学部6年200組 男 インフィルトレイター
圧し折れぬ者・
九鬼 龍磨(jb8028)

卒業 男 ディバインナイト
恐ろしい子ッ!・
ハル(jb9524)

大学部3年88組 男 アストラルヴァンガード
彩り豊かな世界を共に・
ヴァルヌス・ノーチェ(jc0590)

大学部7年318組 男 アカシックレコーダー:タイプA