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マスター:つまみー
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:8人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2012/06/04


みんなの思い出



オープニング

●緊急事態
「なんだってんだよ!」
 救命救急と書かれた看板を下げた場所で、一人の医師が怒声を上げた。
 その日、救命救急棟は患者で溢れ返っていた。それこそ災害時並の勢いで患者が押し寄せ、既に一般病棟のロビーにストレッチャーを並べて院内のほぼ全ての医者がその状況の対応に追われていた。
「またです! また同じ症状の患者さんです!」
 救急車から新たに搬送された患者を受け入れた看護士が悲鳴じみた声を上げ、新たな患者をロビーに並べた。その数は既に三十を大きく越えており、災害医療用の各設備がフル稼働状態である。
 状況は異様だった。運び込まれる全ての患者が同じ症状を訴え、だが同時にその全ての患者に症状の原因となる様な共通した要素が見当たらないのである。
「クソ……こんな事ってあるのあかよぉ!」
 また医師の怒声が上がる。病気の原因が分からない以上、どう治療を施せば良いのか分からない。
 まさか新種のウィルスか。そんな荒唐無稽な最悪のシナリオが現実味を帯び始める。
 ――さァ……。そロそろ、はじメヨうか。
 不意に、ロビーの中にそんな声が不気味に木霊した。だがその声に気付いたのはほんの一握りの人間のみ。その不気味な声に気付いた一人の医師が顔を上げた時、異変が起こった。
「!? きゃあああああっ!」
 唐突に看護師の本物の悲鳴が上がった。その場所に視線が集まるとほぼ同時、痛苦に喘いでいた人達に一斉に変化が訪れる。
「こ、これは……天魔?!」
 患者の身の上に起こった変化は劇的だった。唐突にその背中が盛り上がると、衣服の間から昆虫を思わせる節足が現れ、身体に絡み付いてゆき、最後に表れた一際大きな蟻の顎の様な形状の爪を付けた触腕が二つ現れる。
 そして直後、その昆虫の顎を持った腕が、恐怖に慄く看護士の喉を襲った。
 グシュッ、という瑞々しい果実を潰した様な音を立て、一瞬で看護士が絶命する。
「ぁ……あぁ……あぁぁぁあぁああぁぁあああぁ!」
 その隣に立っていた男性の看護士が恐慌の叫びを上げ、近くにあった手頃な大きさの道具を掴むと、目の前で同僚の命を奪った天魔にそれを振り被った。
 背中から身体に纏わりつく節足を生やした天魔がよろよろと立ち上がる。その中、男性看護士の振り下ろした鈍器がその天魔を強烈に殴打した。
「……やったっ」
 そんな声が何処かから上がり、人の姿の天魔が倒れ付す。同時、鮮血がその身体から溢れ――何かが飛び出した。
「! うあっ!?」
 それがその男性看護士に飛び掛り、そのまま透過能力を使い背中へと回り込む。
 それは巨大な無数の足を持つ昆虫だ。両手の顎を持つ様はザリガニにも似ていたが、大きな複眼がそれが虫である事を示していた。
 そしてその虫は看護士の背中に取り付くと、その腹にある器官を背中につき立て、まるで拘束する様にその足を看護士に巻き付けると――看護師はまるで今打ち倒された患者と同じ様に、よろよろとその身体を同僚のほうへと向ける。
 混乱が加速する。
 病院が占領されるのに、時間は掛からなかった。

●教室
「皆さん。お疲れ様です。それでは任務概要を説明します」
 相変わらず良く通る澄んだ声が淡々と木霊する。
「今朝方、静岡にある総合病院がディアボロの攻撃を受けました。
 ディアブロは事前に市街にて何らかの形で人体に侵入。身体に異常を発生させ、ある一定数が病院に集結すると同時にその本性を現しました。
 まず敵性ディアボロの詳細に関してご説明します。
 今回の敵性ディアボロは一種の寄生虫だと思われます。人体背面に取り付き、その腹部にある器官を用い人の脊髄部に接続。身体の支配権を奪い活動しています。問題なのは寄生虫の人体にダメージが発生するとすぐにその身体を放棄し、別の肉体を捜す習性がある事です。
 ただその身体は脆弱で、恐らくダァトによる物理攻撃でも一撃で倒せる程度の様ですが、反面、人質をとって此方を牽制しています。寄生から開放された人は基本的に無事の様子なので、姿を隠されない為にも絶対に人質に危害を与えないで下さい。
 基本的には不意打ちの一撃で背中の寄生虫を排除できるのが望ましいですが、現在確認されている個体数が四十を越えている為、苦戦を強いられると思われます。ただ人の身体を盾に取っている都合上、透過はほぼできない様なので、その点は何と不幸中の幸いだと思います。
 続いて病院の状況です。
 現在、一階正面ロビー全体と一階救命救急センターが完全に占拠されており、同時に正面ロビーに隣接してた小児入院病棟が突破されそうな状況です。
 既に病院が契約している警備会社に所属している撃退士が四名ほど院内に侵入。何とか持ち堪えていますが、敵がいつどの様な動きを見せるか不明なので、攻撃に出れない状況は厳しいでしょう。
 小児病棟に関しては入院患者の避難が既に終了しており、突破されても問題のない状態ですが、その奥には一般外科病棟があり、そちらでは無理に動かせない状態の患者が多く避難が難しい状況にあります。
 同時に救命センターに隣接している集中治療室もまた同じ様に避難が難しい状態です。
 この二つの棟ではいまだに必死に避難活動に当たっている医師と看護士がいます。絶対に突破されないで下さい。
 現在は四名の撃退士達によって阻霊陣と阻霊符を用いての防衛戦の状態です。貴方達はこれを援護し、病院全体の避難が完了するまでの間の防衛。もしくは敵を殲滅して下さい。
 後、未確認情報ですが、ディアボロが活性をはじめる直前、何者かの声を聴いたと言う情報があり、また虫の知能にしては活動が統率されている事から、敵の中に指揮官がいる可能性もあります。留意して下さい。
 以上で状況の説明を終ります。
 速やかに行動を開始してください」


リプレイ本文

●籠城戦
「これは……」
 病院内部。突入した若き撃退士達は見下ろす光景に、思わず絶句した。
 現在、彼らがいる場所はロビー二階。吹き抜け越しに見下ろしているのは異様な光景だった。
「ひでぇだろ? ……まるでゾンビ映画だよ」
 そんな彼らをそこまで案内したルインズブレイドの撃退士――手に鞘に収まった日本刀を携えた筋骨隆々とした男性が呻く様に零した。
 そこにあるのは異形にとり憑かれ、自我を奪われた人々の姿だ。
 ノロノロと動く姿はさながらゾンビその物の様で、がたがたと嫌な音を立てて封鎖された通路を何とかしようとしている様もそれに似ている。
「まぁ、さっきからあんな感じでな。幸いあまり頭の方が良く出来てないみたいで何とか四人で耐えるだけ耐えてきたが、正直、入院患者の搬送とかが意外と時間がかかってる。
 それに……時折、妙に統率が取れた行動をする様な事もあって、何というかまるで遊ばれている様な気分にさせられる。あまり良くない状況なのは間違いない。
 俺らは金でこの病院に雇われている都合上、そっちを優先しなきゃなんらんでな。今、目の前にいる様な奴らの対処は全部、お前らにやって貰う事になる訳だが……。情けないが、連中だって助けを待ってるんだ……。なんとかしてやってくれ。頼んだ」
 ルインズの男はそう言って、一つこちらに向かって頭を下げた。
「……まぁ、そんな訳だ。まだまだ時間は掛かる。気張ってくれ」
 その男の言葉を最後に、彼らは自分達の持ち場へとついた。

「……意外と、できる事は少ない物だな」
 思わず礼野智美(ja3600)はそう口の中で零した。
 彼女がいるのは無人状態の小児病棟だった。ロビーに続く扉は現在、待合室のベンチシートやら病室から引っ張り出してきたストレッチャーやらで雑多だが堅牢なバリケードで防御体制が取られ、その奥の扉では今もなおバンバンと耳障りな音を立て、扉が連打される音が響いている。
 その手前で、彼女はそのバリケードが突破されない様に見守っていた。
 現在、ここの防衛を担当していた企業撃退士二名は休憩をとっている。彼らは既に三時間は今の緊張感の中で活動していたのだ。精神的にも大分来ていても仕方の無いことだった。
 まだ彼女達が病院内に侵入してから一時間前後。
 この奥の病棟では、病院の関係者達が必死に移送作業を行なっているが、いかんせんロビーのエレベータが使えない事もあってその作業は難航している。
 更にいえば奇襲で出る他のメンバーの配置や、敵の指揮官型が未だに全く動きを見せないなど、どうしても事が動き出すまでは待ちの姿勢になってしまうのだ。
 ただこうやって見守る事しかできない現状は、苛立ちと無力感を募らせる。
 それは彼女の隣で同じ様にバリケードを見守る桐村灯子(ja8321)も同じ様だった。
 何処か表情の読めない彼女だが、なんとなくもどかし気に、自身の得物である拳銃やナイフのチェックを行なっている。
「……他の場所の人達はどうしてるでしょうか?」
「多分、今頃、自分達の持ち場に着いてるだろうけど……。もどかしいわね」
 彼女がぽつりと零した。それに智美は応え、そっと手元の携帯電話に目を落とした。

「なんか凄い事になってるな……」
 向坂玲治(ja6214)がバリケードを築きながらボヤく様に言った。
 そこはさながら戦場の様だった。
 さっきから次々と医師が看護師たちに指示を飛ばす怒号の様な声が響き渡り、作業を行う人々が行き交っている。その多くに医学の専門用語が混じっており、とてもではないが中に割って入れる雰囲気ではない。
「さっきからずっとあんな感じですね……。ここは重篤患者さんばかりで、動かすにも細心の注意が必要ですから、皆さん殺気立ってます」
 そう言ったのは彼にバリケードの補修を任せ、休憩していた企業所属のインフィルトレイターの女性だった。手にはロシア製の有名なアサルトライフルを抱いており、端正な顔には少なからず疲労の色が浮かんでいる。
 ちなみにここにいたもう一人の企業所属の鬼道忍者の方は現在、奇襲班にダクトの簡単な構造等の解説のためここにはいない為、現在ここは三人での待機状態だ。
「かなり患者がいる様だけど、受け入れ先とかは決まっているの? この人数だと難しいのではなくて?」
 そう問うたのはインニェラ=F=エヌムクライル(ja7000)だった。
 それにインフィルの女性は困った様に笑う。
「そうですね。緊急性の高い患者さんの受け入れ先は決まって、ほとんど移送完了してるのだけど、比較的回復している患者さんの受け入れ先はほとんど決まってないみたい。……正直、誰もこんな事態をそもそも想定してないから、病院間の連絡とかも難航してるみたいで……」
 説明する彼女の表情は明るくない。状況が宜しくないのは最初からわかっていたが、実態はもっと酷い物だった。
「ふぅ、このくらい置いておけばいいな」
 そう言って玲治が補修の終わったバリケードを軽く叩いた。
 先ほどより大分ましになった様で、そこそこ力を込めたにも関わらずびくともしない。手応えを感じ、一つ頷く。
「すまんな。ほとんどここを任せてしまった様だ」
「うぉっ」
 唐突に後ろから声をかけられ、玲治が驚きの声を上げた。その様にインニェラとインフィルの女性が苦笑をこぼす。
 声をかけたのは鬼道忍者の男性だった。その格好は忍者というよりはビジネスマンの様なスーツ姿の男である。
「奇襲班から言伝だ。準備は出来た、奇襲作戦を開始する。各々、自分の持ち場についてくれとの事だ。――後の事は引き受けたから、早く行くといい」
「では、お言葉に甘えて私たちの仕事をしましょうか。行きましょう」
「おぅ」
 玲治とインニェラはそう言って、自分達の持ち場へと移動を始めた。

●奇襲作戦
 その瞬間、窓ガラスが破砕する快音が響き渡った。
 音に気づき、ノロノロと寄生された人々が音の方へと身を捩り、振り返る。
 そこにあったのはただ砕けたガラスが散乱するだけの廊下。そちらへと移動を移動を開始する人々の中、もう一度、窓ガラスの破砕音が響き、ほぼ同時にダンッと何かが飛び込む音が響く。
 鈍い動きで天魔が振り返ろうとする中、ブシュッ、と瑞々しい果実を潰す様な音がし、寄生虫が爆ぜた。
 唐突の事態。
 決して知能の高くない虫風情でもそれを理解する。
 そんな中でも虫が潰れる音が連続し、気が付いた時にはその場にいる寄生虫の全てが消滅していた。
「――よし。思った以上にスムーズに終わったな」
「そうだね。予想以上にもろい相手で助かったよ」
 響いた声は若い男性と女性の物。
 御影蓮也(ja0709)と高峰彩香(ja5000)だ。
 二人の担当は協議と鬼道忍者の勧めで救命救急棟となっていた。防衛面という観点から、ロビーへの突入前にこの場所を始末できれば、後はロビーに閉じ込められている大多数を包囲できる。
 幸い、ここに流れ込んでいる数はそんなに多くなかった為、二人もいれば殲滅は容易だった。
「――あぁ、どうやら殆どの人に異常はないみたいだな」 
 蓮也が昏倒する人の顔に手のひらを近づけ、呼吸を確認する。どうやら眠っているだけの様子で、その呼吸は穏やかな物だった。一息吐いて立ち上がろうとした時
「!? 危ない!」
 彩香が声を上げ、オートマチックを発砲した。
 彼の頭上でバシュッと嫌な音を立てて、寄生虫のみが爆ぜ散った。
 ――失敗シた。
 その時、何処かから小さくそう声が微かに響いた。蓮也が慌てて立ち上がり、彩香と背中合わせになる。それと同時、隠れていた天魔が姿を現した。
 数は二。挟み撃ちの状態である。対処できない状況ではないが、様子がおかしい。
「さっきより動きがいい?」
 彩香が呟く。それを証明する様にノロノロとだが、宿主を正面にし腕状のアギトを駆使し、こちらを攻める。
「やりづらいなっ」
 蓮也の呻き。流石に人の体そのものを狙う事のできない状況は、相手の能力が低かったとしてもやりにくい。それに鈍いのはあくまで体だけで、その顎のついた腕の動きは尋常じゃなく早く、それの速度のギャップが意外な強敵となっていた。
 だが――それも所詮、それだけである。
 次の瞬間、二人は相手の攻撃が放たれた瞬間、大きく横に飛んだ。
 そのまま向かい合った二体の後ろに回る。動きが鈍い以上、盾が役にたたないのならやりようはいくらでもある。
「すぐ助ける、ちょっと我慢してくれ」
「体は本人に返してもらうよ」
 二人の声が響いた瞬間、ブチュッ、と虫の潰れる音が木霊した。

 同じ頃、奇襲の行われたロビー。
「なんなんですか! 急に動きが良くなった気がします!」
 イェシェリ・セルバンデス(ja7892)が悲鳴じみた声を上げながら、その手にある大鎌をまた縦に振り抜いた。
 その刃が器用に背中の虫だけを潰し、また人が昏倒する。柄で肩を強打したがある程度は仕方ないだろう。
「関係ないわァ!」
 少女の無垢な狂気を孕んだ哄笑が響き、新しい虫がまた一匹一匹と潰れてゆく。
 黒百合(ja0422)の面にある笑みは凄惨で、だが同時に酷く楽しそうでもあった。
「糞蟲はその場で惨めに潰れているのがお似合いねェ、あははははァ♪」
 彼女の振りかぶったナイフが、自分の背中にとりつこうとした寄生虫を薙ぎ払った。
「関係ないと言ってもこれは――」
 一人戯れるように虫を殺し続ける黒百合を尻目に、一匹一匹確実に虫を刈るイェシェリは怪訝そうに眉根を潜めた。
 ――劣勢、レッセい! ニゲル? 逃げ、ル!
 不意にまた不気味に声が響いた。
 それに合わせるように、寄生された人々の統率が再び乱れ始める。
「やっぱりあれが指揮型の声!? 何処から」
 統率が乱れれば、後は簡単だ。こちらには少し離れた場所で戦う玲治とインニェラがいる。もう既に勝敗は決した様な物だ。
「あァあ……楽しかったけどォ……。結局、指揮みたいなのはいなかったようねェ」
 そう言って、黒百合が死屍累々(気絶しているだけなのだが)倒れ伏す人々の中を見渡す。
 玲治とインニェラの方にも視線を向けるが、二人とも首を横に振った。
「なんか、ソレっぽいのはいなかったぜ」
「見落としたかしら……。だとしたら何処に? 逃げるとか言っていたけど」
「何か――嫌な予感がします」
 イェシェリがぽつりと零した。

●招きし者
 ロビーの殲滅がほぼ終わった頃、智美と灯子は搬送を行う医師と看護師達に混じって救急車の傍にいた。
 といっても搬送作業は専門家が行なっている状況なので、二人の仕事は雑用と万が一に備えての警戒だ。
「こっちは殆ど終わったみたい……。うん。受け入れ先が決まってよかった」
「そうだな。私は知り合いにこういった職に関わりがある人がいるが、お互い色々と知らない事も多い物だな」
 コクリ、智美の声に灯子が頷く。
「……向こうも終わったみたい」
「あぁ、音がやんだな。後は一応、院内を軽く見て回って討ち漏らしがないかの確認くらいだろうか……ん?」
「どうしたの?」
「いや。あれは……」
 そう言って智美の視線の先を灯子が見る。と、一人の医師と思われる男性が、フラフラと病院の敷地から出ていこうとする所だった。
「あれ? あの先生……たしか体調崩してさっきから宿直室で休んでいたはずじゃ?」
 同じ様にその姿に気づいた看護師がポツリと零す。
 その時、また声が聞こえ始める。
 ――逃ゲる! 逃げル! ニゲル! 
 まるで追い立てられる様な焦燥の声。それがその医師の方から響いていた。
「っ!? まさかあの医師が!?」
「!」
 二人がその事に気づくと同時、駆け出した。
 その二人に気づいた医師が駆け出そうとするが、やはり基本的にその動きは緩慢だ。その場で転んで倒れ伏す。
「お前が――指揮型か」
 智美が言う。その直後、医師の体が爆ぜた。
 背中から直接、触腕が伸びている。どうやらそもそも脊髄その物に寄生できる上位個体なのだろう。その姿からその医師の生存は絶望的である。
 二人に天魔が襲いかかる。だが所詮、上位個体とはいえ弱卒。
 灯子の放つ銃弾に翻弄され、指揮型もあっさりと智美の忍刀に切り裂かれ、絶命した。

「まさか医者の一人に指揮型が混じっていたとはね……」
 企業のルインズブレイドの男性が呻く様に零した。
「でもまぁ、助かったよ。恩に着る。もし将来、その気があったらウチの会社に連絡してくれよ」
 その気がなんの事なのか、結局詳細を告げず、企業から派遣された撃退士達が引き上げていく。
 そんな中で、学園から派遣された調査団といつも教室で任務の解説をする生徒が姿を現した。
「お疲れさまです。今回もご苦労様でした。今回の件の調査はこちらで引き継ぎますので、後は任せていただいで結構です。
 授業は免除許可が出ているので、皆さんは早く帰ってゆっくりと休む事をおすすめします。それではお疲れさまでした」


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 凛刃の戦巫女・礼野 智美(ja3600)
重体: −
面白かった!:4人

赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
幻の空に確かな星を・
御影 蓮也(ja0709)

大学部5年321組 男 ルインズブレイド
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
SneakAttack!・
高峰 彩香(ja5000)

大学部5年216組 女 ルインズブレイド
崩れずの光翼・
向坂 玲治(ja6214)

卒業 男 ディバインナイト
終演の幕を降ろす魔女・
インニェラ=F=エヌムクライル(ja7000)

大学部9年246組 女 ダアト
撃退士・
イェシェリ・セルバンデス(ja7892)

大学部5年12組 女 ダアト
余暇満喫中・
柊 灯子(ja8321)

大学部2年104組 女 鬼道忍軍