●ラストミッション!
温泉宿『湯万寿』を何度も脅かしてきた元凶の悪魔・パルパトスを討伐すべく集まった総勢十五名の精鋭(?)撃退士達――!
「どうしてこうなった!」
そう声を上げたのは猫野・宮子(
ja0024)。猫耳を付けた自称魔法少女である。
彼女は悪魔退治+温泉と聞いてパルパトス討伐に参加したらしいが、その悪魔の詳細を聞いて後悔中。
「何でこの依頼に入ったかわからないけど……が、頑張ろう……」
「この温泉を悩ませ続けていたのが、まさか、女将の元旦那とは思いませんでしたわ」
スタイル抜群の桜井・L・瑞穂(
ja0027)はこれまで湯万寿の露天風呂に破廉恥なディアボロを放っていた予想外の黒幕に目を丸くする。
「宜しくてよ。散々辱められた借りは、存分に返させて頂きますわ」
そんな彼女は久遠ヶ原学園を巣立つ自らの集大成に相応しいと定め、
「ふふっ、最後は華麗に決めて差し上げてよ。おーっほっほっほっほ♪」
決着として『魅せる』戦いをするべく、高笑いと共にビシッとポーズを決めた。
「なんだ、おとこか……(黒幕が)」
そんなドライな反応をするのは恵夢・S・インファネス(
ja8446)。
姉妹の教育により男性相手には厳しく『男は殴ってよし』というスタンスらしい。
「えぇと、悪魔男女の痴情のもつれ……触手繁殖にスライム散布……これは民事、だったかなぁ」
悪魔と人間の共存を目指す彼女は何やら怪しく分厚い本のページをぺらぺらと捲っている。
「人と悪魔が一緒に暮らす為には、こういう事件こそ大事だよね」
「温泉って、聞いてたのに……なにこれ……」
Spica=Virgia=Azlight(
ja8786)は瑞穂から『宿敵を倒すのを手伝ってほしい&温泉もあるよ!』と聞いてやって来たために困惑。
「なんだかすっごくえっちで面白いコトになりそぉな気がするのっ。えへへ、いっぱいシよーねっ☆」
などと言いながら豊満な身体をくねくねさせているアムル・アムリタ・アールマティ(
jb2503)は一体何をシようというのか……。
(散々酷い目にあわされた、黒幕がとうとう現れた。また触手に挑むのは苦手だけれど、一発殴ってやらないと気が済まない)
グッと拳を硬く握り締める遠石 一千風(
jb3845)の瞳はメラメラと燃えている。
「……ま、戦い終わったら、ゆったり温泉に浸かって癒されたいね」
闘志を燃やす彼女であったが、フラグもしっかりと立てていた。
「温泉に悪さをしていた黒幕を、ニンジャの力でやっつけて、温泉に永遠の平和を取り戻すよ!」
金髪ポニーテール美少女(♂)の犬乃 さんぽ(
ja1272)もぎゅっと握った拳を前に出し、やる気は十分な様子。
「大学生活最後の年を迎えるに辺り、温泉旅行を計画してたらこんな事件に……ボク、今迄の事も含めて黒幕を絶対許さないもん!」
さんぽは鼻息を荒くしている。動機は瑞穂と近い様だ。
「女将さん任せて、黒幕の人ときっちり話し付けてくるから!!」
その様に宣言するさんぽ! 果たして成功するのか!?
「なるほど、あれが全ての元凶ですか……ぶち殺す!」
雫(
ja1894)はパルパトスに対しかなり殺意高めの様である。
「速攻で頭を黙らせる方針で行きたいんだが……どうだ?」
久遠 仁刀(
ja2464)はフリーランスの撃退士・知葉に共闘を持ち掛ける。
「そうですね……可能ならばそうしたい所ですが、敵の陣容に加え、相手は本物の悪魔です。かなり難しいでしょう」
知葉は一応承諾。
「折角の風情ある温泉宿がまたアレな事になっているのですね……それに黒幕が現れたとか……」
美しく艶やかな黒髪のロングヘア、大人しい容姿とは不釣り合いに一部が規格外な月乃宮 恋音(
jb1221)が呟く。
……そんな彼女は淑やかそうな外見とは裏腹に今回は何やら企んでいるらしい……。
「これはまた凄い有様ですよ」
恋音の恋人さんである袋井 雅人(
jb1469)は地獄絵図と化している露天風呂の様子を聞き、テンション高め。
「ハーフだって知るまでは温泉好きだったんだども」
オーク然とした姿の超肥満体型なMd.瑞姫・イェーガー(
jb1529)はその様に言う。
「痴話喧嘩……じゃなくてストーカー案件かな、これは。色んな意味で女性の敵だ、しっかりお灸を据えようか」
少しおっとりな優しいお姉さん、といった感じの氷野宮 終夜(
jb4748)もパルパトスには怒りを覚えている様だ。
「なにこれ」
緋打石(
jb5225)は偵察カメラで風呂場を撮影した映像を見て唖然(ちなみに偵察カメラを搭載したドローンはパルパトスによって破壊された)。
(噂に聞いていた倫理的にヤバイ奴。やっぱり実際に見ると絶句するぜ!)
「温泉に入りに来ました」
パルパトスの討伐が目的では無く温泉が目的という桜庭愛(
jc1977)。
「……温泉入りに来たのに、湯船がスライムと触手塗れらしいですね」
そんな彼女は風呂場の映像を見て、ぴこーん! と頭に電球を浮かべる(イメージ)。
「はっ、まさか、ここの温泉は『スライム温泉?』」
……彼女は一体何を言っているのだろうか。
「身体の老廃物をスライムが食べてくれて、心身ともにリフレッシュ? みたいなー。……これは、真偽を確かめなきゃいけませんね。女将、おかーみー」
結果。……少女、脳内審議中……。
「悪魔の営業妨害ですか。もう、許せません」
漸く状況を把握したらしい……。
とまあ、そんなこんなで一同は脱衣場へ移動する。
●VS触手・スライム+パルパトス 前半
さて、脱衣場へ移動した撃退士達は戦闘服である水着に着替える。
宮子の水着(?)はサラシに褌。これなら普通の水着より脱がし難いだろうという考え……の様だが……。
瑞穂は爆乳と大きなお尻を強調する『ウルトラローライズ眼帯ビキニ』。
色々な意味で限界ギリギリ。攻めの姿で戦いに挑む。
恵夢は姉由来らしい『貼る水着』。ボディラインが強調される所では無く、むしろボディペイントに近い。
「久々の、温泉……え、混浴……? 聞いてない……」
Spicaは競泳水着を着用。自身も成長中とは言え、抜群のスタイルをこれでもかと見せ付ける瑞穂に嫉妬心を覚える彼女。
アムルの水着はピンクのマイクロビキニ。ほぼ全裸!
「まあどうせ触手やスライムに溶かされるだろーし!」という割り切った考えである。
一千風の水着は青のホルターネックのビキニ。すらりとしたスタイルによく似合っている。
さんぽは頬を赤く染めながらそそくさと学園指定の男子用水着に着替える。
「これで、肌が露わにされるまでの時間は稼げる筈です」
雫は対策として濃紺のスクール水着を重ね着。
「悪魔まで出てきてるのに『風呂場だから』って魔装を没収されるとは思わなかったぞ……」
スタンダードなトランクス水着に着替えた仁刀は頭を抱える。
それがこの温泉のルールなのだから仕方がない。
恋音の水着は牛柄のビキニ。規格外のお胸をお持ちの彼女がこれを着ると……非常にアレである。
雅人はラブコメ仮面の格好(顔に恋人のパンツを被り身体には黒V字水着を着用したほぼ全裸の変態ヒーロー)で参戦。
「淫魔か、ええべなエロかっこいいし、なに間違えたっぺな」
瑞姫はブラジル水着。
終夜の水着はバンドゥビキニ。色は落ち着いた紺ながらも肌色とのコントラストと、グラマーな体型で非常にセクシー!
緋打石はベーシックな濃紺の旧型スクール水着(胸の白い名札には『ひだ』の文字)一枚。見た目幼女の彼女にはぴったり!
「普段から蒼いハイレグな私に死角はありません。水着なら大丈夫なんですよね」
普段着が蒼のハイレグ水着な愛は着替える必要が無かった。
着替えを終えた十五名の撃退士達は元凶パルパトスと触手・スライムが待ち構える風呂場へ足を踏み入れる!
***
風呂場――。そこは最早触手の塊とスライム塗れで地獄絵図と化していた……。
特に、例によって露天風呂の湯船は触手・スライムの苗床になっている……。
最奥では諸悪の根源であるパルパトスが仁王立ち。
「ふん、華子ではないのか……。撃退士が大勢で来ようが変わらん。我の可愛い触手やスライムの餌食になるがいい!」
「魔法少女・マジカル♪みゃーこ……最終決戦に出陣にゃ!」
宮子は冷刀マグロを手に気合を込めて突貫!
「覚悟するにゃー!」
冷刀マグロの切っ先をスライムに向けて攻撃しようとするも……力み過ぎたのか床に足を滑らせて転倒。
あっという間にスライムに捕まってしまった。
「にゃにゃ!? しまったにゃ!? 溶かされること考えてなかったにゃ!?」
ピンクスライム先輩に纏わり付かれた宮子は速攻でサラシと褌を溶かされ、苗床(露天風呂)へご案内。
「わたくし達があんな悪魔に良いようにされる筈がありませんわ!」
瑞穂は最奥に鎮座するパルパトスをズビシィと指差し。
「わたくしの身体、目に焼き付けてゆきなさいな!」
両手を広げてババァーンとスタイル抜群の肉体を披露。……そんな事をしている内に白濁スライムに捕まり苗床へご案内。
「悪い主人に仕えたからといって、触手やスライムに民法上の意思表示自体があるのかも分からないし……えぇと、こういう時は……」
パルパトスは討伐では無く逮捕に留め、法廷上で解決する事で悪魔も人間社会で暮らせる(法治出来る)事を示していきたいと至って真面目に考える恵夢。
だがしかし、一夜漬け一週間分に試験疲れに卒業旅行疲れが重なり、頭はぽやんぽやん。
突っ立ていた所を触手の塊に捕縛され、苗床へご案内。
Spicaはまずカメラを発見すると激怒し、破壊。
「許さない……死ぬがよい……っ!!」
そのまま殺意MAXで蒼色の三叉槍を振るい、敵群を薙ぎ払う……が、多勢に無勢で触手とスライムに捕まり苗床へご案内。
「あぁ〜んv スライムさぁ〜んvv」
アムルは予想通りピンクスライム先輩に捕まり水着を溶かされ、無抵抗のまま瑞穂と一緒に苗床へご案内。
一千風は――
「今まで、散々は破廉恥な事してたのは貴方だったのね、絶対許せないっ」
迫り来る触手とスライムの波を掻き分けて、パルパトスを目指して突き進む……!
当然ながらその肉体には触手やスライムが纏わりつく。水着は一瞬で溶かされ身体中を触手やスライムが這い回るが――
彼女はパルパトスを殴りたい一心で、素肌を直に撫でられる感触や羞恥に顏を染めながらぐっと唇を噛んで耐え、只管に突き進む……!
さんぽは風呂場に突入すると同時にパルパトスへ向けてピシッと指を突き付け。
「温泉に対する数々の冒涜、ボク絶対許さない! こんな事件、今日で最後だ」
【壁走り】を駆使して触手やスライムを回避しつつ、パルパトスに接近を図る。
「貴方の過去や凶行に及んだ理由なんて、どうでも良いんです。お前の所為で、私が辱めを受けた。これだけで殺る理由になるでしょう?」
パルパトスの方へ殺意の波動をビンビンに放つ雫……。
「……全裸に近いんですから、特に問題はないですよね?」
男性陣を盾にして。
「安心して下さい。皆さんの屍を踏み締めてあの元凶を倒しますから」
巨乳女性陣も盾にして。進む。が、やはり多勢に無勢で捕まり、苗床へ連行される。
「こうなったらやるしかないか。こんな変態相手に女性を前に出せん……」
覚悟を決めた仁刀は大太刀を担いで間に出る。その前に。
「と言うかそもそも、ヨリを戻したいといったその場とその口で別の相手にうつつを抜かすとかどういう了見だ!? むしろより決定的に決裂させにいってないか!?」
パルパトスにツッコミ。ずっと言いたかったらしい。
「ふん、言いたい事はそれだけか。……この世の美しい女は我がいただく! 婚姻関係と肉体関係は別なのだ!」
「別じゃねぇよ! この外道が! ぶん殴る!」といった感じに仁刀もブチキレ。
「どうやら相容れぬ様だな。我が触手達よ、その男を締め上げておけ!」
「くっ!」
迫る無数の触手塊。仁刀は必死に大太刀を振るって斬り払う。だが段々と押され始めて……。
触手やスライムにとって恰好の獲物である恋音にも当然ながら相当数の悍ましいじゅるじゅるにゅるにゅるが迫る……!
恋音は触手やスライムの波に呑み込まれる寸前、自ら媚薬対策に調合した怪しい薬を摂取。
すると元から規格外の彼女の胸が更に肥大化。そして触手とスライムに押し倒され、捕まり、水着を溶かされ、苗床へ連行される。
「これこそまさにオトナの修学旅行ですねっ!!」
恋人が目の前で捕まった雅人の台詞である……。ついでに彼も捕まって苗床へ。
ちなみに彼が持ち込んだ撮影機材は謎の力によって破壊済み。盗撮はダメ、ゼッタイ。
「アーレー、ご無体な」
瑞姫は自ら触手とスライムの海にダイブ。
「ん、くぅ……こんなストーカー紛いがつくったものに、ぃ……ぁ、ああっ」
終夜はいつの間にか触手とスライムに捕まっていた。水着は既に脱がされ、生まれたままの姿に。
玉の肌を触手が撫で回し、白濁スライムの粘液が汚し、彼女は甘い声を漏らしてしまう。
(『そういう事』の知識はあるけど、スライム相手なんかじゃ、ぁ、流石にロマンの欠片もない……敵味方の分別くらいは、つける……)
媚薬が回り始め……段々と彼女の思考を溶かしてゆく……。
「なあ、あれ同族? なあ?」
緋打石はパルパトスの姿や風呂場の地獄絵図を見て再度絶句。――している内に触手やスライムに包囲されてしまった。
彼女はスキルを使用して脱出を図るも、全方位からの一斉攻撃からは逃れられない。
哀れ緋打石も触手やスライムに捕まって苗床へ連行された。
愛は触手やスライムを掻き分けて苗床となっている露天風呂へ到達。
【ドーマンセーマン】を使用して露天風呂の一角から触手やスライムを押し退け……お湯を楽しむが……そのお湯には媚薬がたっぷり溶け出しており……。
●VS触手・スライム+パルパトス 後半
殆どの撃退士は苗床へ連行されるか、触手とスライムに捕まってしまった……。
苗床となっている露天風呂の湯船から見てみよう――。
真っ先に自ら敵陣に飛び込んだアムルはぐっちょんぐっちょんねっちょんねっちょんお愉しみ中。
「あぁ〜んv」
じゅるじゅるの触手を受け入れたり。
「あはぁv 触手さんすごぉ〜いvv ああ〜ん、んん……ああぁ〜vv」
にゅるにゅるの白濁スライムがお胸をねちっこく撫で回す感触に悶えたり。
「そこも……んん、ああ、そう……スライムさんもお上手〜vvvv」
よく判らないが凄い事になっている……。
宮子は触手に四肢を拘束され、身動きが取れない状態に。
「こ、こら。足開くんじゃないにゃ!?」
大股開きにされ、触手が殺到する。
「そこは……にゃあああああ!!!! うにゃああああああんvvvv」
触手責めにより悲鳴が嬌声に変わる……。
「ふにゃあああ〜……あぁ……んんっ、にゃぁ……ふあ……」
しばし責めを受けた後にとろんとした表情になる宮子。そこへ。
「はぁ〜っ♪」
「んふあ……あれ、何で瑞穂さんまでいるにゃ……?」
同じく全身至る処に触手責めを受けてご満悦の瑞穂が宮子の隣に連れて来られる。アムルも一緒。
瑞穂の女性らしい丸みを帯びた肉体には表面にスライムがぴったりと貼り付き、その上を無数の触手が這い回っている……。
「あぁああああ……あぁぁvv 素敵ですわ……vvvv お二人も一緒に愉しみましょう?」
既に思考が蕩け切った瑞穂。アムルと宮子も巻き込んで触手とスライムに責められる。
恵夢は疲れ等イロイロ溜まった身体では抵抗出来ず、スライム風呂へどぼん。
「やーぁー……ぁー、なんだか沁み渡るぅ……ぁ、でも、そこに入っちゃ、あ、あ、あーっ」
待っていましたとばかりに彼女の(襲って下さいと言わんばかりの)スタイル抜群のボディへ触手が群がり、激しく責め上げる。
特濃媚薬によって瞬時に理性を溶かされた彼女は受け入れる他無かった。
「もっと吸って舐めてぇ」
すっかり快楽に身を委ねた恵夢の局部に吸盤状の先端をした触手が迫り、また、彼女の身体中をにゅるにゅるの触手が念入りに撫で回す。
「必要とされる所で……ぅひん……静かに暮らして……ぁふぅ」
弁護人を買って出る筈の恵夢だったが、その思考は既に蕩け切っており、ただ快楽を求めるのみ。
当に溶け落ちた水着の代わりに自ら更に触手を求め、身体に這わせる。
「いい加減に、離して……っ!!」
触手に四肢を拘束され、スライム風呂に浸けられているSpicaだったが、尚も抵抗中。
媚薬効果で途切れそうな理性を何とか繋ぎ止めている状況。気丈に振る舞うが――。
「大人しそうな顔をして随分と気が強い様だな。そういうのも好みだ。触手マシマシで可愛がってやろう」
「――!?」
パルパトスがパチンと指を鳴らすと、全方位からSpicaに触手が迫った。
「いやあああああっ!?」
触手の繭に包まれるSpica。その後に内部からぐちゅんぐちゅん! ねっちょんねちょん! じゅるるるるるん!!
と、淫らな音が聞こえ、彼女の悲鳴は掻き消され、いつしか嬌声も混じる様になっていった……。
きっと彼女の無垢な身体……その全身を多種多様な形状をした大量の触手が責めているのだろう……。
一方で、一千風は何とかパルパトスの元に辿り着いた。
水着は既に溶けて無くなり、均整の取れた裸体を晒していたが、恥ずかしさを堪えて堂々と指を突き付けて言い放つ。
「一発殴るか、三分耐え切れればこちらの勝利。この温泉、女将から手を引いて貰う。負けたら、好きにすばいい」
「ほほう、我に勝負を挑むか。良いだろう。受けて立つ」
パルパトスの言葉と同時に一千風は床を蹴り踏み込むが、やはりパルパトスの背中から生えた無数の触手が伸び、阻まれる。
「くぅっ!!」
そのまま触手は彼女の四肢に巻き付いて拘束し、持ち上げた。
「威勢は良かったが捕まるのが早かったなぁ? それでは我を殴れんぞ」
「……まだだ! 三分耐えればいいはずだ!」
自由を奪われながらもパルパトスを睨む一千風。
「ふははは! じっくり舐るのも良いが……お前には『即堕ち』と言う物を経験して貰おう。確か――」
「まさか……やめっ――」
四肢を拘束している物とは別の触手が彼女のぷりんとしたお尻へ向かう……。
「ここが弱点だった筈だな?」
ぬるぬるの粘液を分泌する多数の触手が彼女のお尻を集中的に激しく責め立てた。
「ああああああああああっ!!!!」
絶叫。
……間もなく一千風は全身から力が抜けた様にくたりとなり、抵抗しなくなった。瞳からは光が消えている……。
「ふっ、他愛の無い」
一千風は苗床――スライム風呂へご案内。
そこで絶賛弄ばれ中のアムルが嬌声を上げつつ、パルパトスに声を掛ける。
「ああんv そぉそぉ、悪魔さんも良かったら……んんぅ、一緒に……はぁん、するぅ? ボクは……んんっ、大歓迎だよぉ」
「ほう、物分かりの良い奴も居る様だな。流石は『堕天』と言った所か」
「うんv 気に入ったコと目いっぱい気持ちよくなりたいのは天使も悪魔も人間も一緒なんだしぃ、お互い愉しまなきゃねぇ♪」
パルパトスはアムルの肢体にじゅるじゅるの触手を伸ばした――。
***
【壁走り】で天井に張り付き様子を窺っていたさんぽだったが『即堕ち』や『絡み』をばっちり目撃し、動揺してしまう。
その隙に触手がさんぽへ襲い掛かるが、彼は咄嗟に【空蝉】を使用して回避。
しかし囮になるのは彼の水着のみだった訳で、結果・全裸に。慌てたさんぽはそのまま落下してしまう。
「う、うーん……あれ、何だか柔らかい?」
さんぽが立ち上がると――その下で戦っていた競泳水着姿の知葉に(全裸で)覆い被さっていた事に気付く!
「はわわわ!? ごごごめんなさい!!」
「謝るのはいいですから早く退いて下さい。――!? 避けて!!」
「えっ?」
多数の触手塊が飛び掛かって来た。知葉は横っ飛びに避けたが、さんぽは反応が遅れ、捕まってしまう。
「しまった! あっ、そんなにくっ付いちゃ、あああん!!」
全身に触手が巻き付き、更に追いスライムを浴びたさんぽは苗床へ連行されてゆく……。
***
再び苗床――。
「卑猥物が私に近づくな!」
触手に捕まり連行されながらジタバタ暴れる雫だったがスライム風呂へ放り込まれる。
……「近づくな」と言っても既にその卑猥物の中である。特濃媚薬によって雫の思考も溶かされた……。
「うう……ふぁ……」
意識が朦朧としている彼女。そこに触手が伸び、重ね着したスクール水着を一枚一枚丁寧に脱がせていく。そして……ついに裸体が露わに。
「や、やめろぉ……」
最早呂律が回っていない。その裸体の上を触手が這い回り、敏感な部分を責め、雫は可愛らしい声を上げた。
「ひゃあああああ!?」
恋音は――特別製『触手の繭+超特濃スライム風呂』の中に居た。媚薬の濃度も他より高い。パルパトスが彼女の特異体質に興味を持ち、実験する為だ。
「…………」
四肢は当然ながら完全に拘束され、口内にも触手が侵入し、特濃スライムを直に注入。彼女の身体は胸が肥大化するだけでなく、お腹もぼこんと大きくなっている。
「…………」
されるがままの恋音。その裸体に無数の細長い触手が群がり、身体の隅々まで丹念に調べられ、弄られる。
「…………」
彼女は喋らない。瞳はハイライトが消えて漆黒に。ごきゅんごきゅんと、規則正しくスライムを飲み込む喉の鳴る音のみが響く。
「恋音、大丈夫ですかっ! そろそろ助けましょうか?」
恋人が捕まっている触手の繭の外。雅人が叫ぶ。
全然大丈夫では無く大変な事になっているのと、彼自身も拘束されているので動けない。
「〜〜!! 〜〜!?」
スライム風呂に肩まで浸けられている緋打石。
当然ながら内部では彼女の(見た目)幼い肉体の上を触手が這い回っているのだが、乙女なので必死に声を堪えていた。
だがしかし。
「〜〜〜〜!!!!」
誰しも身体のどこかに敏感な部分がある。そこを見つけた触手は集中的に責めた。緋打石の肢体がびくんびくんと跳ねる。
さて、一人【ドーマンセーマン】により、のんびりとスライム風呂に浸かって観察していた愛。
いよいよ持ってスキルの回数、及び効果時間切れ。結界が解除されると、それまで堰き止められていたスライムや触手が雪崩れ込んできた。
「えっ? きゃあああああ!!」
呑み込まれる彼女。鬱憤が溜まっていた触手とスライムは引き締まった愛の肉体をこれでもかと蹂躙する!
***
湯船の外――。
刀を振るい、触手やスライムを迎撃していた仁刀だったが、全て斬り払う事は出来ず、何度か貼り付かれてしまった。
故に段々と思考が粘液の媚薬効果に蝕まれてしまう……。風呂場に響くのは艶めかしい女性の嬌声。それを聞くとどうしても煩悩が抑えられない。
そこで仁刀は考えた。無理に理性で抑え込もうとせず、周りに迷惑かけない様に内向きに放出、つまり妄想で発散!
「……いや、下手すると流されて行動するよりみっともないとは思うが、それでも自分を見失ってる面々に変な傷を残すよりはマシな、筈、だ、うん」
悶々とアレやコレな事を考える仁刀。自分でも恥ずかしいが致し方ない……。そんな所へ!
「んんっ……火照りが鎮まらない……はぁ、ん」
切なげな甘い声を漏らしながら裸体の終夜がやって来た。目はとろんとしている。
「――!? ダメだ、今俺に近づくな……!」
悶々としている所へ突如として現れた美しい女性の裸体。しかも。
「そちらも媚薬、辛そうだね。戦いに集中できるよう発散させるから、我慢せず私にぶちまけて……?」
終夜は屈んで上目遣いに仁刀を見て、そんな事を言ってくる……!!
豊満な谷間を見せ付けられながら甘い声で囁かれた仁刀は――自分の中でナニカがプツンと切れるのを自覚した――。
***
再び苗床――。
宮子、瑞穂、恵夢、Spica、アムル、一千風の六名は苗床の中でも纏まって捕まりぐっちょんねっちょんしていた。
……まあ、主犯は瑞穂とアムルなのだが。二人は共謀しそれぞれの魅力を持つ友人達の女体を美味しく頂く!!
くんずほぐれつ! ぺろぺろぺろりんちょ! 二人は媚薬でブーストされた煩悩のままに快楽を求めた。
それに触手やスライムも加わり、もう大変な事に。
「ふぁっ、そんな所触っちゃダメにゃっ。中はダメなのにゃ、みゃう!? 瑞穂さんも何処を触って、みゃぅぅ!?」
瑞穂に責められる宮子。
「触手もいいけどやっぱりカタいのが一番でしょぉ♪」
逆に瑞穂へ荒れ狂う物をぶつけるアムル。
「もっとぉv もっとぉv」
恵夢は媚薬が効き過ぎて自分から求めて来たので二人がかりで気持ち良くしてあげる。
Spicaは――最初は嫌がっていたが――
「私にも……頂戴……?」
媚薬により煩悩開放。彼女も自分から求めて来た。どうやら彼氏とご無沙汰でイロイロ溜まっていたらしい。
「それじゃあSpicaちゃんにはこの極太の触手さんをあげるね〜♪」
「Spicaには特別のを差し上げますわ♪」
アムルと瑞穂の手にはにゅるにゅるのうねうね動く触手。
「ひあああああvv んあああああvvvv」
スペシャルなプレゼントをされて腹の底から声を上げるSpica。
「一千風さんもまだ物足りないでしょう」
「はひ……?」
「一千風ちゃんにもたっぷりシてあげるね♪」
「え、ちょ……はあああぁぁんvvvv」
パルパトスによる触手責めで息も絶え絶えだった一千風も二人の毒牙に掛かる。
そして一通り愉しんだ瑞穂はパルパトスの前に移動し、彼に向けて大きく形の良いお尻をフリフリする。
「む、そんなに欲しいのか? ならば――」
「友人達の前でだなんて、いけませんわぁっ♪」
悪魔の責めを嬉々として受ける瑞穂。ムキムキマッチョの手籠めにされてしまうのも好みらしい。
***
「やめろ! 嫌だぁ! うわぁぁぁ!?」
女子と見紛う美少年なさんぽは触手とスライムの格好の餌食だった。
薄い胸板や大事な処まで蹂躙されてしまう。
雫は――拘束されたまま只管に敏感な部分を集中攻撃されていた。
「…………」
最早瞳に光が無い。にゅるにゅる。
***
色々な実験を受けた恋音。彼女は漸く触手の繭から生まれ出る。
……その姿は女性らしさを極限まで突き詰めた裸体。
胸は規格外の先へ。ぼこんと膨らんだお腹の真ん中には紫色のハート型の刻印。
瞳には生気が無く、無表情。
「恋音……?」
雅人が声を掛けると。
「私は……パルパトス様のしもべ……。パルパトス様の所有物……。貴方も同じになりなさい……」
恋音は冷たい声で言い、裸体に絡みついた触手を伸ばした。
***
終夜と仁刀。
「お風呂場だし、私の大きくて柔らかいスポンジで洗ってあげる」
「……俺、は……」
「下の方は“私で”こすり洗いしようか……溜まってるもの、全部出すと良い」
「……ん、ぐぅっ」
理性が消し飛んだ仁刀は終夜にされるまま、完全に身を任せている。
***
瑞姫は嫉妬パワーとアウルの力でハーフ・悪魔の血が顕現し、よりオークに近い姿へと変貌。
「完全体になれただ……ボスをおっぺすだ」
それを切欠に周囲の触手やスライムが消し飛び、一部の撃退士が解放され、知葉も加わって一気の反撃へ!
●終幕
解放された撃退士達の反撃がパルパトスを襲う!
宮子は冷刀マグロの一撃。
「うふふふっ。好き勝手してくれたにゃね? お・し・お・き・にゃー!!」
さんぽは【鋼鉄流星ヨーヨー★シャワー!】からの【闇遁・闇影陣】。
「温泉の平和の為、これで終わりにするよ」
雫は【萬打羅】を股間に叩き込む。
「峰打ちです。斬り落とさなかったのは武士の情けです。……しかし、女将さんはこれのどこが良くって結婚したんでしょうね?」
仁刀は右ストレートでぶん殴る。
「女性陣の怒りはもっと凄かろうが、それも甘んじて受けると良い。……つつ、頭痛がするのと記憶が曖昧なのは何故だ……」
最後は緋打石。パルパトスに【倫理遵守キック】を見舞う。
「こいつら纏めてぶっ殺! ぶっ殺!」
説明しよう! 【倫理遵守キック】とは! 【雷遁・雷死蹴】をそれっぽく叫んで放った技である!
……後に残ったのは真っ黒焦げになったパルパトスだった物(一応生きてます)。
「大体お前は何故奥さんに愛想尽かされたか分かってるのか。再婚を受け入れて貰える様に努力しろ。お前求めるだけで何もやってないだろ」
緋打石はそれを踏み付けながらくどくどと説教を始めた。
「程々にしないと大変なコトになっちゃうからねぇ?」
アムルは黒焦げの悪魔を指先でつんつん突く。
「こんな面白いコトしてくれる悪魔さんなんだしぃ、できれば死んでほしくないしぃ、命狙われるよぉなコトにならない様にしてねぇ」
好色天使である彼女は優しかった……。
が、その後パルパトスは全裸で縛られて逆さ釣りの刑に処され、二度と湯万寿や女将に手を出さない事を誓ったという。
***
吊るされる前に露天風呂の掃除を命じられたパルパトスによる清掃が終わり、撃退士達は無事元の姿に戻った温泉を楽しむ。
「むぅ、前見た時より大きくなってないかな? これ……。僕は変わらないのに!!」
宮子は友人達の豊満な胸を恨めしそうに眺めた後、自棄になって揉みまくった。
「汚されちゃった、けど……やっと、静かな温泉に……」
Spicaは温泉に肩まで浸かり、ほっこり。
「回収……成功です」
恋音も媚薬が抜けて無事元の姿に。
***
ほぼ全員が温泉を楽しんでいる中、恵夢の姿が見当たらなかった。
……実は恵夢、戦闘終了後に生き残りの触手やスライムを密かにせっせと回収し、保護。
人里離れた温泉の一角を利用し、『触手温泉』として観光地化する計画を企んでいた。
それが成功したかどうかはまた別の話である。
ともあれ、湯万寿の平和は守られた。めでたしめでたし。