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マスター:てぃーつー
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:6人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/07/21


みんなの思い出



オープニング

●雨に流されて
 降り続く雨はまだまだ止みそうにもない。
 梅雨時期だからとはいえ、もう優にひと月分の雨は降っただろう。そろそろ止んで欲しいものだと、買い物袋を持った女性は小さく溜め息をつきながら傘置き場から傘を取り出す。
 今日でももう降り続いて3日目。
 降らなければ降らないで困るとはいえ、続くのも困りものだと女性はまた嘆息しながら少し早足で家路につく。

 ――ゲコ、ゲコ。

 ちょうど川の近くに来たところでカエルの鳴き声が聞こえてきた。
「カエルには嬉しいことでしょうけど……」
 ぼやきながら皮肉混じりに河川敷に目を遣れば、そこは増水によって埋もれていた。
 降水量もかなりのものだと天気予報がいっていたことを思い出す。
「……あっ」
 泥水のような川の中に妙なものを見た。
 異常なものが流されている、いや泳いでいるのか……。
「か、カエル……?」
 そう平泳ぎの手本を見せるかのように濁流の中をカエルたちが泳いでいた。
 土手の上からも確認できるほどに巨大なカエルたちが……。
 女性はしばしの間、固まった。
 カエルたちはその間に泳いで土手へと這い上がってくる。
 まだ距離にして300mは離れているがカエルたちからは緑の粘質な肌が見て取れる。
「きゃあああああああああああああああああ!」
 そして絹を裂くような悲鳴がこだました――


●依頼内容
「カエルは大丈夫か?」
 霧切 新(jz0137)の唐突な質問に思わず聞き返しそうになった。
 確か市街に天魔が出現したからと、急ぎ集められたはずだが……?
「もしかすると、もしかしてカエル形の天魔とか?」
「ああ、その通りだ。嫌悪する者もいるらしいので一応は聞いた」
「なるほど……ちなみにサイズはいかほど?」
「体長が1〜2mぐらいと聞いている」
「うっ……」
 でかい。
「姿、形はアマガエルをそのまま大きくしたようなものらしいぞ」
 そんなのに飛びかられるのは……あまり、よろしくないかも。
 というか、それを間近で見ることになるのか……。
「どうも山にいたのが、長雨による増水で流されてきたと考えられる」
 さしもの天魔も自然の力には勝てなかったか。
「数は10体と多い上に、内1体はひと回り大きく肌も紫がかった不気味な色合いだ。おそらく、こいつが群れのボス的な存在と見ていいだろう」
 紫の個体が統制を執っているというわけではないが、ボス的な存在が倒された場合はそれを見た他のカエルが逃げることは考慮しておくべきだろう。
「奴らは勝手気ままに市街で暴れているので早急に対処する必要がある」
 現地の天気は雨だ。
 小雨らしいが戦闘が長引くことも考慮してある程度の対処はしておいた方がいいだろう。
「幸いなことに向こうも意図してのことではなかったせいか、襲われる前に住民は非難できた。なので、依頼内容は10体全ての撃退となる」
 今が17時。
 現地に着いて行動を始めれるのが17時半ぐらいか。
 他に撃退士が動いているかは分からないが、打ち漏らすと日が暮れて発見が困難になる可能性がありそうだ。確実に倒さなくてはなくてはならない。
「最後に近くの撃退署からカエルのサーバントとの交戦記録を手に入れている。戦闘の参考にしてくれ」
 そう言って、新は書類を手渡した。


リプレイ本文

●雨の中の捜索
 降り続く雨は、霧雨のようになって街を覆っていた。
「カエル…今度はサーバントなのね。天使と言い悪魔と言い、空気読み過ぎじゃない?」
 雨合羽のフードを直しながら、蓮城 真緋呂(jb6120)が淡々と言う。
「そうかもね」
 相槌を打ったのは、緋野 慎(ja8541)。
 土手から見える範囲にカエルのサーバントは見えないが、街に侵入しているのは確かだ。
「それにしても、カエルか…山にもおっきなカエルがたくさんいたけど、今回のはサーバントだからな。倒さないといずれ一般人に被害が出る。それだけは絶対に阻止しないとね」
「ええ、街の人が避難出来ているのが幸い。後は私達がきっちり全部仕留めるだけね」
 そのためにも油断せずに行きましょう、と真緋呂が話を締める。……締めるが、2人の遣り取りを横で聞いている、シオン=シィン(jb4056)は密かに顔を曇らせていた。
(…蛙やだー!)
 悪魔であれども、育ちはこちら。
 年相応に苦手なものは苦手なのである。
(……けど、お仕事だから仕方ないよねー…これもしゅぎょーだよ!)
 気を取り直して、仲間の背を追う。
 これから向かうのは街の中。
 既に6人全員で河川の近くは捜索済み。
 今は3人ずつ二手に分かれて市街の中心に向かいながら捜索を続けているところだ。
「じゃあ、先行するよ」
 ここで、慎が壁走りを使って家屋の屋根に駆け上った。
「大丈夫?」
「へへん、山育ちを舐めないでよ、このくらいはへっちゃらさ。視界も問題なし、けど逆に雨で臭いを流されて、鼻の方は役に立たないかも?」
 試しに辺りの匂いを嗅ぎ始める、慎。
 もはや野生児のレベル。
 それに感心とか感嘆を示しつつ、シオンと、真緋呂も周囲を警戒しながらゆっくりと歩を進めていく。


 さて、もう片方の3人も街に入ろうというところ。
 間違っても見逃しがないように、ロベル・ラシュルー(ja4646)が念入りに周囲を調べている。
「……人間を追って全部、街の中に入ってるのか?」
「そうかもしれませんね」
 レインコートのフードを少し上げて、海城 阿野(jb1043)が応える。
「…それにしてもよく降ります。風邪をひかないよう早めに倒してしまいましょう」
 雨対策はしっかりしているとはいえ、長く外に居ればどうしても雨が染み込んでくる。
 それに加えて、雨では洗濯物も乾きませんと阿野は心の中でぼやいた。
「雲の流れからして、あと1時間もすれば雨は上がるだろうが…」
 皆まで言わずに、ロベルは言葉を切る。
 夏至を過ぎて少し経つとはいえ、日が暮れてくれば敵を発見するのが途端に難しくなる。
「そうね、雨の中を探すしかないけど……」
 フローラ・シュトリエ(jb1440)が2人に向き直って唇に手を当てる。
 意図を汲んで会話が止んだ。
 3人は耳を澄ませる。
 雨風の音に混じって微かに聞こえてくる独特の泣き声。
 不意打ちを警戒しつつ、5分ほど道なりに歩いたところで――目標を発見した。
 話に聞いたとおりの1mを超える巨大な生き物が1体。
「巨大なカエルとなると、苦手な人には大変でしょうね……私も好きとは言いませんが、戦闘に支障をきたすほどではありません。皆さんはどうですか?」
 言って、フローラが仲間を見る。
「触れないけど好きというところです」
 阿野が少しだけ微妙な顔を。
 その間に、カエルもようやく撃退士たちに気付いて正面を向く。
「ま、蛙嫌いには見目だけで十分な脅威だわな。これは」
 猛毒の名を冠した剣を構え、ロベルが真っ直ぐに敵を見据えた。
 大きく動き出したのは、互いにその直後。


●街に散らばるカエルたち
 小さく跳ねながら向かってくる緑カエルを、ロベルが真っ向から迎え撃つ。
 動きに合わせて剣を振る。
 斬りつけたと思った瞬間、視界からカエルの姿が掻き消えた。
「っ……上か!」
 跳躍。
 話には聞いていたが、間近で見たカエルの瞬発力と跳躍力に思わず驚きが生まれる。
 対応しようにも反応が間に合わない。
 それよりも慌てて横に飛び退くと、先ほどまで居た空間にカエルが落ちてきた。

 ――ゲコ、ゲコ。

「…跳ぶとわかっていても反応しづらいもんだな」
 ぼやきながら、ロベルが向き直る。
「1対1なら少し厄介だったかもしれませんね」
「幸いなことに能力は事前にわかっていたし、こちらには三人もいるわ」
 阿野と、フローラが剣から長射程武器に持ち変える。
「なら、任せる!」
 意図を理解して、ロベルは攻撃を続行。
 カエルが伸ばしてきた舌を払うようにして、打ち込みを続けていると剣が再び空を切った。
 当然、カエルは上だ。

 そして、落ちてくるところを十字手裏剣と氷晶霊符が狙い撃つ。

 空中では避けようもなく直撃。
 で、そのまま地面に激突した。
「…あっさりと撃ち落されたな。しかも、もうくたばったのか」
 ロベルは剣で突いて死亡を確認すると肩を竦める。
「それでは連絡を入れておきますね」
 早速、阿野が携帯を取り出して別班の仲間をコールした。


「向こうも一体倒したみたいよ」
 かく言う、真緋呂の足元にも倒されたカエルが1体。
 撃退士たちは撃ち漏らしがないように、撃破ごとにそれを伝えて正確な数を把握するように努めていた。
「ということはあと八体ねっ。残りはどこにいるのかなー?」
 シオンがきょろきょろと周りを見ていると、慎が電柱の上のから声をかけてきた。
「向こうから三体寄って来てるぞ。たぶん、戦闘の音を聞きつけて来たんじゃないかな」
 ちょうど建物の陰に隠れて地上からは見えないが、耳には「ゲコゲコ」と鳴き声が微かに入ってくる。
「探す手間が省けたわ」
 同感だとうなずきが返った。

 真緋呂は通りを1つ抜けて、緑カエルたちと正面から対峙する。
 近くの屋根には、慎の姿が。
 屋根を跳ねながら向かってきているカエルに上から襲われないために押えに回った形だ
 そして、残るシオンはというと、
(抜き足、差し足…忍び足)
 サイレントウォークを使用してカエルたちの側面に回りこんでいる。
 気付かれないようにそっとそっと足を運んでいく。
 だいぶ音が近くなってきた。
 物陰から出ないように注意して、
(ふぅ到着とっ。あとは…)
 息を殺してカエルたちが通り過ぎるのを待つ。
 鳴き声と跳ねる音を頼りにタイミングを見計らって――勢いよく物陰から飛び出した。
「あははははははははははははははっ♪」
 無邪気な笑い声と共に戦端を開いたのは影絵のような小さな子供の腕。地面にいたカエルたちの周りに姿を現すと、瞬く間にその体を捕らえた。
 それを合図に、真緋呂と、慎も距離を詰めている。
(不意打ちでカエルたちが戸惑っているわね)
 真緋呂は迷うことなく走りこんでツヴァイハンダーを振り抜く。
 会心の手応え。
 倒れていくカエルを目の端で確認し、直ぐに次のカエルへと向き直ったところに伸びてくる舌が視界を覆った。
 慌てて飛び退こうとするが身を捻るので精一杯。
 片手を付いて態勢を立て直す。
「このっ!」
 その間に、シオンが真っ向からカエルとぶつかる。
 悪魔である彼女と、サーバントであるカエル。
 カオスレートの違いが互いの攻撃を増している。そして、先に一撃を受けたシオンが大きくよろめき、
「やだーーーー、蛙の舌べったりしてるーーー!」
「…感想はそれ? でも、傷は深いよ。まずは距離を取って、それからバックアップをよろしく」
 ここで真緋呂が冷静にスイッチ。
 勢いよく切り込んでそのままに攻勢を強めていく。
 同様に、慎も屋根の上でカエルと戦闘中。
「大きいけど攻撃は単調だね」
 回避を優先して動きを見ていので攻撃パターンは大体掴んだ。
 カエルが大きく口を開けたのに合わせて全身に炎を纏い、クローを一閃。伸びてきた舌が見事に宙を飛んだ。
「自分から弱点晒してどうするんだよ」
 呆れ声を出しながら、まだ苦しんでいるカエルに止めの一撃を放つ。
 ちょうど下でも決着がつこうとしているところで、
「よくもやってくれたのだー」
 シオンの撃った銃弾が跳ぼうとしていたカエルの足を縫い付ける。
『…ゲコ』
「あら、格好の的ね」
 ぶざまな姿をさらすカエルに、真緋呂がアイスウィップを打ちつけた。


「向こうは一気に三体も倒したみたいですね」
 携帯の通話を切って、阿野が仲間に報告する。
「こちらはあれから一体……合計で二体ね。向こうは合計四体だから、二つの班を合わせて六体。時間的にも悪くはない戦果だけど……向こうにばかり負担がいっているわね」
 フローラが端的に現状を言えば、
「何か餌でも持ってきた方が良かったかしら…」
「というよりも人間が餌だろうからな。俺たちの姿を見れば飛んでくるだろうよ」
 阿野と、ロベルが軽口を叩く。
 対処法さえ間違わなければ、緑カエルはそう強いサーバントではない。
 そのため撃退士にも余裕が見えた……この時までは、だが。

 ――ゲコ、ゲコ。

 再び聞こえてくるカエルたちの鳴き声。
 声の響きから、まだ距離はありそうだ。それよりも複数聞こえてくることが問題で、
「残りは四体。纏まっているとすれば、たぶんボスもいるだろうな」


●ボスカエル
 ロベルの予感は的中した。
 鳴き声の元を確認にこっそりと忍び寄れば、緑カエル2体と、それらとは明らかに大きさが違う紫がかった不気味な巨大ヒキカエルが公園の中央に鎮座していた。
 その姿を目に入れながら撃退士たちは小声で相談する。
「残る1体は向こうで見つかったみたいです」
「ということは、あいつらで最後か」
「でも、先走ると危ないわ」
「…ああ、わかってるよ」
 さすがに紫カエルは同数で戦うには厳しい相手だろう。
 かといって、先に倒せば緑カエルが逃走しかねないという問題がある。
 ゆえに張り込みを続けるしかない……しかないのだが、カエルたちがじっとしている保障も無く。
「動きました」
 何かを感知したのか、それとも気まぐれか、カエルたちが道路に向かって跳ね出した。
「ここで見失うわけには行かないわね」
 フローラが隠れていた茂みから出れば、ロベルと阿野も後に続く。
「手間をかけさせてくれるな」
「そう上手くは行きませんね」
 もう気付かれるのは承知の上。
 そして、カエルたちも目ざとくそれに気付いて跳ねる方向を変える。
「カエルは寒さに弱い訳だけど、このカエルたちはどうかしら?」
「それなら氷の夜想曲で冬眠させるなんていうのも面白そうですねぇ…ふふふっ」
 フローラが魔法の準備を始め、阿野が周囲に冷気を漂わせる。
 2体の緑カエルはそうとも知らずに死地に跳び込んだ。
 足元に展開する魔法陣、吹き荒れる冷気。
 襲撃しようとしたはずが、ぬるぬるとした皮膚に氷が張り、驚きに声を上げようとした姿のまま1体が動きを止めた。

 ――ドン。

 が、それらを飛び越えて紫カエルが降ってきた。
「…お前の相手は俺だ」
 その進行を阻むために、ロベルが走りこむ。
 伸びてきた舌をどうにか捌いてから距離を取る。既に、フローラと、阿野も離れようとしている。
「あとは仲間が来るまで時間を稼ぐだけ……っ」
 ロベルの直ぐ真横を伸びてきた舌が通り過ぎた。
 咄嗟に横転。
 そのまま近くの脇道に駆け込んだ。
 残った2体のカエルは小さく跳ねてその後を追い始める。

 30秒が経過。
 合流はまだだ。
 残っていた緑カエルはどうにか倒した。
 殿を変えながら紫カエルをあしらっているが……少しずつダメージを受けている。
「毒も地味にきついな」
「三人で戦うには厳しい相手かもしれませんね」
「…来るわ!」
 警告に慌ててその場から飛び退く。
 間近に迫ってくる大質量。
 思わず悲鳴を上げそうになりながら、阿野は体勢を立て直して走り出す。
 携帯が鳴り出したのはその直後――

 1分が経過。
「この辺で終わらせてもらいます」
 逃走を続けていた、阿野が踵を返す。他の2人も、だ。
 意表を突いた動きにカエルの反応は間に合わず、冥府の風を纏った大剣が皮膚を斬り裂いた。
 その痛みを怒りに変えて、カエルは反撃を繰り出そうとするも、
「お待たせー!」
 続いて、横の脇道から、慎、シオン、真緋呂が飛び出した。
 緋炎の一閃が走り、それを追走するように銃弾が撃ち込まれ、怯んだところに雷の剣が突き刺さる。
 さしもの巨大カエルも痛みを訴えて動きが止まる。
「流石に大きいから見つけるのは簡単だったわね…」
 真緋呂が軽く息を吐いた。
 カエルが舌を伸ばしてきたのは次の瞬間。
 さっと飛び退けば、代わりに慎が矢面に立ってその身に赤と青と金の炎を纏う。
「天高く名乗りを上げろ、唯一人戦場を灯す炎と成れ! 俺は…俺が緋野 慎だ!」
 その返礼はカエルの舌。
「おっと、せっかちだな」
 緑カエルと同じように回避を優先。
「さすがに君ほど大きいカエルは見た事無いや」
 攻撃はやはり鋭いが、専念すれば何とかなりそうだ。
 そして、今は回避するだけでもその功績は大きい。仲間に攻撃が向かないように、敵の射程のぎりぎりから離れず、敵の攻撃を一身に避け続ける。
 さすれば、他の撃退士は当然フリーとなり、
「うりゃうりゃー!」
 不気味なカエルなど見たくもないと、シオンが銃弾を撃ち込む。 
 激しい攻撃に巨体が跳んだ。
 だが、既にここまでの戦いで撃退士たちは充分なほどに対処法を分かっている。
 全力跳躍で更に上を取ったロベルが上から斬りつけ、落ちてきたところを阿野と、フローラ、シオンが狙い撃った。そして落下地点には、慎と、真緋呂が待ち構えている。
「焼きガエルにしてやる!」
「これで最後よ」
 温存していた緋炎閃とサンダーブレードがクロスした。
 カエルはそのまま地面に激突。
 完全にふるぼっこにされてもうぴくりとも動きそうになかった。


●雨が上がって
「あっつい! 雨合羽は熱篭るからやなんだよ〜っ! 羽が蒸れるぅーっ!」
 戦闘が終わるなり、シオンは雨合羽を脱ぎ捨てた。
 そして大きく羽をばたばたと。
「戦っているとずぶ濡れになっている事に気がつかないですねぇ」
 阿野も同じように雨具を脱ぎ、タオルで顔を拭き始めている。
 いつの間にか雨も止み、西の空には雲間から夕日が薄らと顔をのぞかせていた。
 お蔭で鬱陶しかった雨の中の戦いを払拭するように、涼しげな風を受けながら事後処理が進んでいる。
「あまり治せないけど、治癒膏を使っておくわね」
「そいつは助かるな」
 フローラがスキルを入れ替えて、ロベルと自分の傷を癒した。
「戦闘後の一服は悪くは無いけど、この天気じゃ煙草が湿気って良くないね」
 ロベルはその時間に紫煙をくゆらせる。
 夕日に染まる空はそろそろ夏の様相を見せ始めていた。
 もう暑い暑い夏が来ている――





依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 良識ある愛煙家・ロベル・ラシュルー(ja4646)
 EisBlumen Jungfrau・フローラ・シュトリエ(jb1440)
重体: −
面白かった!:3人

良識ある愛煙家・
ロベル・ラシュルー(ja4646)

大学部8年190組 男 ルインズブレイド
駆けし風・
緋野 慎(ja8541)

高等部2年12組 男 鬼道忍軍
手段無用・
海城 阿野(jb1043)

高等部3年27組 男 ナイトウォーカー
EisBlumen Jungfrau・
フローラ・シュトリエ(jb1440)

大学部5年272組 女 陰陽師
撃退士・
シオン=シィン(jb4056)

大学部3年7組 女 ナイトウォーカー
あなたへの絆・
蓮城 真緋呂(jb6120)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプA