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マスター:てぃーつー
シナリオ形態:イベント
難易度:難しい
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/03/27


みんなの思い出



オープニング

●カルティナの裏事情
 詠唱はようやく佳境に入っている。
 ゲートが完成するまであと少し……あと少しの時間で事は成るだろう。
(でも、難しいでしょうね)
 カルティナの目算ではもう一度攻められれば、耐えきれないと出ている。
 せめて自分が動ければと思うが、こうなることは承知でゲート作成場所を予告したのだった、と思い直す。
(これというのもレディ・ジャムが人間を侮ったのが原因ですわ)
 それ故に人間に察知され、彼女は作戦を急遽変更して陽動に回るという苦肉の策を強いられることになった。
(……何もかもが忌々しいですわね)
 先の戦いでは人間たちがゲート作成時期を見誤ってくれたために防ぎきることができたが、自らの図ったものではない偶然の産物であるだけにカルティナとしては業腹でならない。
(次はより戦力を集めてくるのでしょうね。とはいえ、すべてはメフィストフェレス様のため……)
 崇拝にも似た思いを心の中に広げながら、カルティナは詠唱を続ける。

 ――そう、すべてはメフィストフェレス様のために。


●作戦会議
 大毛島攻略戦の失敗により、再度ゲート作成阻止の攻略作戦が行われることになった。
 久遠ヶ原学園にも招集がかけられ、既に鳴門市街に設けられた作戦本部には第二陣の学生たちの姿がある。
「再度の協力に感謝する」
 会議室には徳島県県下の撃退士たちも揃っていて、学生たちの四倍はいるだろうか。
「そちらの席に着席してくれ」
 言われた通りに学生たち席に着くと部屋の照明が落ち、プロジェクターが鳴門市大毛島の地図を映し出す。
「既に知っていると思うが、本州と四国を結ぶ要所であるこの大毛島で悪魔によるゲート作成が行われている」
 映像が切り替わり、今度は悪魔たちによって占拠された施設とその周囲を表すものになった。
 更にその周囲には仮想の部隊展開図が示されている。
 全部で四方向からの攻撃。
そのうちのひとつを久遠ヶ原学園の学生で受け持つ形だ。
「敵はすべて施設の敷地の中に集まり、先の戦いのような整然とした区分けは取れていない」
 統率も取れておらず、近づいてきた敵を襲うという単純な戦い方だ。
 ゆえに主要な敵を押さえた後は、ゲート作成を阻止するための部隊を施設内部に送り込む。
「主だった敵といえるのは、リザードマン、黒鮫、そしてヴァニタスの少女だ」
 少女……大麻山の戦いで目撃されたチハルという6歳ぐらいの幼い容姿のヴァニタス。
 戦闘能力はそのときのよりも高くなっており、風を使った防御障壁と、自らの周りに嵐を起こす力を使いこなせるようになっている。もう、一筋縄ではいかない強敵と思った方がいいだろう。
「リザードマンと黒鮫はだいぶ数が減ってきている。各方向で頭割りすれば、1〜2体を相手するぐらいだ」
 直立する巨大トカゲであるリザードマンは全身が黒っぽい硬い鱗で覆われており、打たれ強い。主に尻尾や爪で攻撃を行い、中には火を吐く個体が混じっている(射程は4の直線上)。
 黒鮫は体長6〜7mの影のような鮫だ。飛行能力を持ち、直線上に射程5の突撃(合わせて黒鮫も移動)と、毒付きの噛み付き。それに加えて、体には小型の黒鮫が何体か張り付いていて、これを展開してくる。
「これら以外にもどこから補充されたのか、多くのスケルトンが敷地には展開している。雑兵とはいえ、対処に手間取れば足を引っ張られることになり兼ねん。注意は怠らないように」
 スケルトンは主に刀剣類で武装しているが、弓矢で武装している個体も少なからず混じっている。
「そして、各部隊が相手をしているうちに残していた戦力が施設内に突入する」
 威力偵察した結果によれば、侵入口を防ぐために蛇亀と呼ばれる巨大な亀を内部に強引に押し込んでいる。
 以前は広く使えたホールも、今度は巨大な敵がひしめく魔窟となっている。蛇亀の上を通らなければ奥には行けないということも有り得るだろう。
「加えてゲート作成場所を守るデュラハンが数体、そしてスケルトンがここにも入ってきている」
 とはいえ、やることはホールを抜けた先にある大広間へ辿り着き、無防備なカルティナに攻撃を加えるだけだ。
 要は突破すれば目的は九割九部まで完遂できたといってもいいが、そう簡単には行かないのは前の戦いで証明されている。ひとりでも突破すればいい、そのぐらいの気構えは必要になってくるだろう。
「あと、今回はバックアップの部隊を攻略する諸君らとは別に用意してある」
 負傷者はそのバックアップがフォローしてくれる。
 撤退時のサポートもしてくれるので、その辺りの心配は不要だ。
「学生諸君にはまた厳しい戦いに身を置いてもらうことになって申し訳ないが、ここで阻止できなければ最悪の場所にゲートが開いてしまう。悪魔たちにこれ以上、好き勝手にさせるわけにはいかん。今一度、尽力してほしい」


リプレイ本文

●開戦
 戦場だった場所。
 そして、これから戦場となる場所に若き撃退士たちは踏み込もうとしていた。
 雪辱を果たすべく、再び挑む者。
 新たに参加した者。
 思いは様々であろう……だが、これが負けられない戦いであるということは誰もがわかっている。
 時計が作戦開始の時刻を指す。
 上がる鬨の声。
 響く足音。
 戦いの火蓋が切って落とされる――


●VSチハル 〜前哨戦〜
「あれかっ……!」
 敷地に踏み込んだ、亀山 淳紅(ja2261)の目にヴァニタスの少女チハルの姿が飛び込む。
 手早く魔法書を開き、先制の一撃。
 チハルではなく、その隣にいたスケルトンの胸骨が砕け、次いで降り注ぐ散弾がほぼ同じ場所を撃ち抜いていく。
「銃は下手なんだが…」
 毒づきながらも、大澤 秀虎(ja0206)は走りながら次弾を装填。
 銃口を上げたところに、天使の翼で空を飛びチハルに迫ろうとしている水葉さくら(ja9860)の姿が目に入った。次の瞬間には突撃しながら撃ち込んだ雷の刃とチハルの圧縮された空気の塊が交錯する。
 さくらと、チハルが互いによろめくも片方にはスタンが付いている。
「うっ……」
 気を失って落ちていく、さくら。
 落下までは僅か数秒で、
「…おっと」
 走り込んでいた、龍崎海(ja0565)が何とか間に合う。
「悪魔の統制がとれていなくて助かった。お蔭で他のゲートを阻止した俺も参加できた」
 アウルの光を送り込みながら漏らしたつぶやきに、
「……ううん……あっ、た、助けてくださったんですね」
 さくらが意識を取り戻す。
「それより早く自分の役目に向かった方がいい」
 海が指摘した先には、チハルと向かい合う、桝本 侑吾(ja8758)の姿がある。
 大剣と長槍が触れて甲高い音が響く。
「早速のご挨拶とはな…」
「カルティナ様の元へは行かせません」
 次々と繰り出される長槍。
 かろうじて大剣で受け流すも、やはりひとりでは荷が重い。
(ま、やんなきゃなー…っと)
 次の一撃もかろうじて受け流す。
「お待たせしました!」
 そこに割って入る、さくら。
「……またっ」
 声に反応して振り向きざまに撃ち放ったチハルの空気の塊を、さくらが今度は輝く鞭で受け止める。
「同じ手は二度も受けません」
 間合いを詰めて肉薄。
 押し付けるようにしてチハルを下がらせると、さくらはそのまま対峙する。
 その間に他の4人は周りにいるスケルトンの撃破へと。
「まずは数を減らす」
 走り込む、久遠 仁刀(ja2464)。
「久遠さん行くでっ」
 後ろから聞こえてきた、淳紅の声にサイドステップ。
 開いた場所を一直線に炎が走った。
 結果は見ずに、炎の後を追って仁刀が再び駆ける。
 飛び込むは敵の中心。
 うかつな奴とスケルトンの刀が振るわれようとしたところに、大太刀が閃く。
「……悪いがお前らに構っている暇はない」
 刀を振り上げたまま、ぼろぼろとスケルトンが崩れていく。
 だが、2体は軋みを上げながらもまだ動くようだ。
 カタカタと骨を振るわせながらも鋭い斬撃。
 次いで金属のぶつかる甲高い音。
「…ふんっ!」
 海が受け止めた盾に力を込めてスケルトンを押し返す。
 生まれた隙を見て、淳紅が魔法で追撃。
 スケルトンはよろめきながら近くのスケルトンにぶつかると、ぶつかったの方のスケルトンが音を立てて崩れ落ちた。
 よく見れば、いつの間にか背後に回った秀虎に攻撃の名残があり、
「もうひとつ」
 次いで振るった一撃が弱ったスケルトンにも止めを刺す。


●VSチハル 〜激突〜
「スケルトンはあと少しだ。もう少し耐えてくれ」
 呼びかけながら、侑吾の魔法書から影でできた槍が飛ぶ。
 チハルが大きく避けたところに、
「だ、大丈夫ですぅ。もう少しなら持たせて見せます!」
 さくらは少し距離を取ってリジェネレーションを自身に施す。
 が、目に飛び込んでくるのはチハルの突撃。
 息をつく間もなく激しい攻撃にさらされる。
 守りを固め、惜しみなく使うシールドの隙間を強引にこじ開けようと、チハルの猛攻が続く。
 そして、とうとう腕が跳ね上げられた。
「……えっ?」
 次に来るであろう攻撃に備えていた、さくらは後ろに下がるチハルを見て驚きが浮かんだ。
「よくやってくれた。後は任せろ」
「ここから先は俺たちが相手だ」
 仁刀と、侑吾が目の前を走っていく。
 タイミングを意図的にずらして時間差で、眩い一閃と、痛烈な一撃がチハルを襲う。
「……くっ」
 インパクトの瞬間に風の壁が展開。
 吹き飛ばされながらもチハルは難なく体勢を整える。
「あれがあの子の力か…」
 淳紅はそれを見るなり、チハルの周りを覆っている空気に干渉する。
 激しく風を渦巻かせる魔法へと変貌させようとするが、
「…っ、向こうも干渉してきたか」
 風の渦が完成する前に、風の壁が形成。
「けど、悪いがこっちは囮も兼ねとんや」
 そこにチハルの背後から、蜥蜴丸で斬りつける秀虎。
 アウルの力で加速させた一撃は狙った頭部こそ外したものの、チハルの二の腕を確かに捉える。
「卑怯とは言うまいな」
 蜥蜴丸を構え直す秀虎。
 チハルは無言で、返答の代わりに周囲に風を舞わせて嵐を生み出す。
 危険を感じて接敵していた、三人はバックステップ。
 だが、効果範囲から抜けそこなった部位が大きく裂傷する。
「なるほど、厄介な相手だ」
 すかさず、海がアウルの光を送り込んでこれをカバー。
 侑吾も剣魂で傷を癒そうとするが、ここでチハルが動いたのを見て声を上げる。
「まずい、後ろに行った…!」
 張り上げた声がそれぞれの耳朶を打ったときにはチハルはもう、海の目の前。
「…狙いは、俺か」
 咄嗟に盾と十字槍で受け止める。
 チハルの突撃に押されて体が押されていく。
 どうにか距離を取ろうとしたところに、さくらのダイヤモンドダストが割って入った。
 僅かに開いた空間には、仁刀が走り込んでいる。
 足を止めさせるようと旭光に輝く一撃を牽制気味に打ち込めば、嫌うようにチハルは後ろに下がる。
 だが、狙いは変わらず癒し手のようだ。
(戦い方は雑だが、よほど力を注ぎ込まれているのか能力はかなりのものだ)
 成長すれば恐ろしい使い手になるだろうと、仁刀は感じ取る。
「だが、まだまだだ」
 押さえ込むように連撃。
 更に、秀虎もこれに加わる。
(ゲートや情勢などに興味はないが、これほどの強者ならば興が乗るというもの)
 闘争本能のままに最大火力を連続で叩きつける。
 他の仲間たちもこれに続けと連携して攻撃の雨を降り注ぐ。
 対するは風の壁と吹き上げる嵐。
「風強いなぁ…掻き消されんように歌わんとねー」
 淳紅も負けじと呪文を詠唱。
 互いに引かぬまま全力でぶつかりあう。
 戦況は奇しくも拮抗し合い、長期戦の様を呈し始めていた。


●VSリザードマン 〜数の差〜
「じゃァ、始めましょうかァ…皆殺しよォ…」
 視界に入ったリザードマンとの距離を、黒百合(ja0422)は瞬きするほどの時間でゼロへと変える。
 驚異的ともいえるその移動力にリザードマンの反応は間に合わない。
「だめよォ、うっかりしてると直ぐに八つ裂きにしちゃうわよォ?」
 闇を纏って死角からの鋭い一撃。
 鱗を切り裂いて肉まで斬ると、リザードマンからくもぐった声が漏れる。
 それに重なるようにして、もうひとつ。
 傍らでは別のリザードマンに神速の一撃を叩きつけた、微風(ja8893)の姿が、
「口元から炎が見えました。こちらが火吐き蜥蜴男です…!」
 仲間に警告を発しつつ、反撃の鋭い爪を回り込むようにして回避。
 そのまま間合いを計りながら軽快な動きで的を絞らせない。
「行くよ……」
 次いで聞こえてきた、柏木 優雨(ja2101)の声と共に火球が敵の中心で炸裂する。
 弾けた炎が4体のスケルトンを巻き込んだ。
「さすがに一掃ってわけにはいかないか」
 炎から4体ともが姿をみせると、石上 心(jb3926)は直ぐさま魔法で追撃。
 スケルトンの胸部が砕けかけたところに、
「まあ、面倒だが一体ずつ倒していくしかないねえ」
 矢継ぎ早に撃ち込んだ、綿貫 由太郎(ja3564)の弾丸が止めを刺す。
 だが、そんなことは直ぐに意識の隅へと。
 周りのスケルトンたちが近づいてきて、この場にきた撃退士に次々と襲いかかっていく。
「……こうも大勢で来られるとおっさんの手がいくつあっても足りないなあ」
 自身だけでなく、仲間への支援射撃も担う由太郎はそれに応じてめぐるましく動く。
「おっさんこういう所で頑張るキャラじゃないんだあけどなあ」
 ぼやきは直ぐに銃声で掻き消え、微風を背後から襲おうとしていたスケルトンの刀を逸らす。
「助かります……!」
 生まれた時間で、微風は斬撃をかわすとそのまま後退。
 ちょうどリザードマンとスケルトン2体に囲まれつつあった、黒百合と背中を合わせる形だ。
「もォ、せっかちさんが多くて困るわねェ」
「数が多いのはわかっていたことです。ここは耐えるしかありません」
「そうねェ。存分に御相手してあげるわァ……♪」
 二人はそのまま迫ってきた敵と切り結ぶ。
 引き付ければ、引き付けるほどに――優雨の火球がその範囲に敵を収める。
 再び爆ぜる炎。
 その間隙を突いて、微風は大太刀に氷霧を纏わせると一気に振り抜く。
 一直線に3体のスケルトンを巻き込んで、打ち漏らしたものには心の魔法が追撃をかけた。
「悪いけど、そろそろ雑魚は引っ込みな」
 続けて、心は別のスケルトンに狙いをつける。
 残るスケルトンはあと3体、だ。


●VSリザードマン 〜崩れる拮抗〜
「……ふぅ、おっさんには厳しい展開だよ」
 由太郎が最後の応急手当を優雨に施して、戦況を見る。
 五分と五分。
 敵の数は減ってきているが、こちらのダメージも蓄積し始めている。
「ここら辺が正念場ってとこかね」
 使い切ったスキルを入れ替え、由太郎が態勢を整えたところにリザードマンの口から火の粉が舞う。
「こちらです……!」
 それを見て引きつけようと微風が動けば、次の瞬間には炎の吐息が真っ向から捉える。
 ちりちりと肉の焼け焦げた匂い。
 微風は氷霧を纏って何とかこれに耐える。
「それ以上はさせないよ」
 炎が通り過ぎたところに、今度は上から声がした。
 リザードマンも思わず見上げた先には4対8枚の翼を顕現させた、心の姿が。
「これでも喰らって大人しくしてろ」
 そのまま邪視でリザードマンを捉える。
 複数の力をぶつけて動きを止めようとするが、あと少し足りない。
 あと少し。
「充分よォ♪」
 生まれた一瞬の隙を突いて背面に回った黒百合が腐泥と血液で構成された巨大な左手を出現させる。
 リザードマンを襲い、後ろにいたスケルトンを破砕するも……リザードマンはまだ健在。
「しつこいのは嫌われるわよォ……」
『グァ』
 お返しとばかりに、今度はリザードマンが連続して炎を吐き出す。
 黒百合を覆い。
 その後ろにいた優雨も巻き込まれて、咄嗟にマジックシールドを展開する。
「……っ」
 が、耐える傍らで優雨の瞳は残った2体のスケルトンを捉えている。
 狙うのは――由太郎の攻撃によって体勢を崩した方。
「……あのスケルトンを」
 言葉と共に放ったマグナムナックルが目印。
 心の魔法と、微風の封砲が応えるように後を追う。
 火を吹くリザードマンもこれに巻き込まれ、
「あはァ、今度こそ…殺されてねェ♪」
 再び黒百合が間合いに飛び込む。
 漆黒の大鎌が一閃。
 だが、まだしぶとい。向かってくる反撃に空蝉。更にもう1体のリザードマンの攻撃も連続の空蝉で凌ぎきる。
 そして、今度こそ大鎌によってリザードマンの首が飛んだ。
「これであとはリザードマン1体とスケルトン1体」
「もう少しです……」


●VS黒鮫 〜鮮やかな四重奏〜
(人間は日々進化している。今ここにいる俺達は、過去の俺達とは違うのさ。それを今から示してやる)
 君田 夢野(ja0561)が後ろにいる仲間たちを見る。
 準備は整っていると返ってくる合槌。
「さて、行くか」
「ガブガブされた仕返しをするのっ!」
 声を上げて意気込みを見せる、紅鬼 姫乃(jb3683)。
 ふっ、と口元を緩ませて夢野は正面へと向き直る。
 目標の黒鮫は早くも手近な撃退士に狙いをつけて移動を始めていた。
「さぁ、コンサートの開幕だ。ここにいる我ら四名は皆精鋭たるアウルの奏者、観客の皆様を飽きさせる事は決して無い」
 挨拶がわりに踏み出して、音を凝縮したとっておきの一撃を叩き込む。
 突き抜けていく衝撃波が近くにいたスケルトンを巻き込み、それに反応して黒鮫が向きを変える。
 スケルトンたちも同様に……いや、振り向いたスケルトンの頭蓋骨が砕け散った。
「どうやら幸先がいいようじゃのう」
 天眼の瞳を最大に用いて、イーリス・ドラグニール(jb2487)は次のスケルトンに狙いを絞る。
 もっとも、次の射撃は敵を直接狙わずに牽制を意図したもの。
 夢野に向かう敵のタイミングをずらし、
「これから新たに大規模な作戦が四国で行われる…ここで今ゲートを作られるのは面倒だ」
 後方では、咲村 氷雅(jb0731)がタイミングを計っている。
 範囲に入った瞬間を狙って。
 遅れれば、ひとりで前衛を担う夢野が潰されてしまう。
(一度別のゲート阻止を失敗しているが、こっちは必ず止めてみせる。邪魔するモノは全て破壊し殲滅する…それが俺の仕事だ)
 氷雅の動きに合わせて赤い半透明の蝶が無数に姿を見せる。
 敵の気が引かれた直後、爆ぜて辺りに炎を広がらせる。
「もらったのっ!」
「これが俺たちの奏でるシンフォニーだ!」
 ハイドアンドシークで潜んでいた姫乃が横合いから無数の刃を撃ち込み、夢野もティロ・カンタビレで反撃に転じる。
 重なり合うそれぞれの攻撃。
 そして、止めとばかりにイーリスの狙撃が生き残ったスケルトンを打ち砕いた。


●VS黒鮫 〜死闘の始まり〜
 今度は黒鮫と、イーリスが向き直ったところで黒鮫に張り付いていた小鮫が展開していく。
「そう来ると思っていたのじゃ」
 すぐさま距離を詰めながらショットガンに持ち替え。
 広がる前に一射。
「やらせるかっ!」
 次いで、夢野もティロ・カンタビレでこれに続く。
 直撃を受けて小鮫が1体、落下。
 が、他のものは散開しながら向かってくる。
「厄介なのも来るぞ」
 警告を発しながら、氷雅は入れ替えたばかりのスキルでそれを迎撃。
 突き進んでくる黒鮫の巨体を、雨のように降り注ぐ刀剣で。
 だが、並走していた小鮫は落ちたものの、傷を負いながらも巨体の突進は止まらず、
「……」
 その進行方向には双剣を構えて、夢野が立っている。
 小鮫の動きは無視して今は黒鮫の動きだけを目で追う。
 交錯する直前にイーリスが回避射撃で支援。
 そして、擦れ違いながら火花が散る。
 双方ともに衝撃で弾かれたように距離が離れ、
「これこそが、デュエットという物だ‥‥そしてアンコールは、斯く響かす!」
 もう一度だ、と夢野は再び黒鮫の正面に立つ。
 咆哮が上がり、再び激突する両者。
 これならしばらくは持ちそうだ。
(……しかし、他が問題になってきたのう)
 回避射撃で支援を続ける、イーリスにも小鮫が牙を剥いている。
「くぅ……今度はやられないの。逆に全部やっつけてやるのっ!」
 闇の力を一直線に撃ち込み、姫乃が小鮫を振り払う。
 見れば、氷雅も似たような状況だ。
 初めは範囲攻撃で押し切れていたが、戦いが拮抗してくれば来るほどに数の差が影響してくる。
(まずいな……押され始めている)
 態勢を立て直す時間を作らねばと、氷雅は影から蝶の幻影を生み出して黒鮫を覆う。
 得られたのは僅かな時間、だ。
 決断するには短い時間である。
「……やれやれ、貧乏くじを引いたか」
 夢野はスキルを組み替えて長期戦の構えをとる。
 既に4人とも無数の傷を負っている。
「どれだけ持ち堪えられるかだが……」
「わしはまだ大丈夫じゃ」
「俺も仕事を果たすまで倒れる気はないぜ」
「まだ仕返しは終わってないの。そして倒れる気なんて全然ないの」
 だが、戦意はいささかも失っていない。
 そして、再び死闘を繰り返す。

 突入班が施設に入るまで4人は持ち堪えた。
 別働隊によって救出されるのはその後の話である――


●幕間
 戦いの音が聞こえてくる。
 それもかなり近くからだ。
 おそらく撃退士たちが再び攻めてきたのだろうと、カルティナは推察する。
 果たして今度はここまで辿り着くのか。
 ゲートの完成まで、あと少し。
 辿り着くだろうという自らの予想に反して、もしかしたらという欲目も生まれてきている。
(……いけませんわね。甘く見てはいけない相手だとわかっているのに)


●魔窟 〜それぞれの戦場〜
 仲間たちが敵を抑えたのを見て、突入班は動き出した。
 四方から同時に。
 そのうちのひとつを担当する久遠ヶ原学園の突入班は、その中でも最大数の10人で編成されていた。
 これも抑えに回った仲間たちの頑張りのお陰だ。
 施設の玄関の扉は既に破壊され、遠目からも入口を守る2体スケルトンが見て取れる。
「後には退けない戦いだねぇ。まぁ、ここで負ける様じゃ奴らには届かないよなぁ」
 雨宮 歩(ja3810)が露払いをするべく足を速める。
(逆境の中でこそ人は真価を出せるというけど、ボクはどうだろうねぇ)
 それも今から試される。
 果たして中に入ったらどんな光景が待ち構えているのやら……。
「道を切り開くためなら出し惜しみはしないよ」
 併走していた、ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)が火球を投げつける。
 炸裂すると太陽のように眩い光が広がって。
 焼け焦げたスケルトンに止めを指すべく、ハッド(jb3000)が魔法を撃ち込む。
「復讐するは我にありじゃぞ〜」
 スケルトンの崩れ落ちる音を聞きながらそのまま突入。
 そして入るなり、闇の翼を広げる。
「なるほど、前回とはだいぶ様変わりしたようじゃのう」
 ハッドの目に飛び込んできたのは、まずはいくつもの蛇亀の巨体。
 ホール全体を覆い尽くし、侵入者を物理的に拒もうとしている。
 その巨体の上や階段の部分には弓を持ったスケルトンが、更に蛇亀の間にできた通路のようなところにも刀を持ったスケルトンが進行を阻むべく立ち塞がっている。
「さぁ、ゲートを守る守護者諸君。ゲートを壊そうとする男がここに一人。阻みたいなら全員でかかってきなぁ」
 歩が先頭に立って、舞台開幕を発動させる。
 敵の注意が引かれた一瞬のうちに、ソフィアはFiamma Solareを撃ち込む。
 先ほどと同じように眩い輝きと爆発が起こり、
「邪魔させないよう援護するよ。突っ切って!」
 仲間に呼びかけると自身はそのまま入口付近に立って、魔法を行使し続ける。
 そこに階段の辺りで花火のように炎が舞い散った。
「前回は見せられなかった王の威光を存分に示してやるのじゃ〜」
 飛行しながら、ハッドもスケルトンたちの抑えに回っている。
「お前たちの道はボクらが作る。だから振り向かずに行け、お前たちはぁ」
 歩の声に応え、他の撃退士たちは奥へと進む。
 蛇亀の巨体を避けながらも出来るだけ最短のルートで、奥へ、奥へと。

「……デュラハンの姿が見えないな」
「大方、奥の方で待ち構えているのだろう」
 鳳 静矢(ja3856)と、日谷 月彦(ja5877)が言葉を交わしたところに前方に白いものが見えた。
 スケルトンと確認した瞬間に2人は得物を振るう。
 切り捨てて、少し足が遅れたところに今度は蒼桐 遼布(jb2501)が先頭に立つ。
「まったく……はた迷惑なことしやがって」
 伸びてきた蛇亀の首を蛇矛で突き刺す。
(こんなことやってるからいつまでたっても争いばっかだってのに…まぁ…そういうふうに生きてきたからなぁ…あいつらはあいつらで……とにかく…今はこのゲートのを阻止しないとな)
 首が引っ込んだのを確認しながら、今は雑念を振り払う。
 そうして仲間の様子を見れば、動きが止まっているではないか。
 先を見れば、10mほど先に2体のデュラハンが姿を見せている。
「ようやくお出ましか」
 エネルギーブレードを構えて、神凪 宗(ja0435)が突き進む。
 デュラハンも三連擊で迎撃。
 交錯した瞬間に身代わりにしたスクールジャケットがずたずたに切り裂かれる。
 次いで、静矢、月彦、遼布も飛び込み、4人でデュラハンの抑えに。
 こうして残ったのは温存されてきた3人。
(ここまで来たらゲート作成は必ず潰すわよ)
 高虎 寧(ja0416)は後押ししてくれた仲間に感謝しながら奥に向かってひた走る。
 隣には、紅 鬼姫(ja0444)が付き。
 2人とも遁甲の術を使って気配を絶っている。
 これが本命。
 尽力してくれた仲間のためにも失敗は許されない。
「さて、俺たちも仕事にかかるとしようか」
 ここで、アッシュ・クロフォード(jb0928)の召喚によって黒と蒼の馬竜スレイプニルが姿を現わす。
 格好の的になるため、ここまで温存しておいたが勝負を賭ける。
 天井付近まで飛行させて巨体を蛇亀にぶつけながらも奥に進ませる。
(これで注意を引きつけられれば上々だけど…)
 まだ敵の陣容は厚い。
 どうやらこの辺が分水嶺のようだ。


●魔窟 〜それぞれの役割〜
 戦いはホール全体へと広がっている。
 闇の翼を広げ、ハッドは天井に張り付くにように飛んで先行する。
 スケルトンが矢で迎撃してくるも、ソフィアのかけた風の障壁もあってこれを回避。
 射程距離まで近づいたところで無数の影の刃を放つ。
 声が上がったのはその直後、だ。
「――後ろだよ!」
「…何じゃ?!」
 ソフィアの声に反応して振り向いた瞬間、1mほどの黒い鮫が飛びかかってきた。
 何とか避けたものの、その大元ともいうべき巨大な黒い鮫もこの場所へとやってきている。
「完全に抑えきれなかったみたいだね」
 魔法を放って、ソフィアが迎撃に回る。
 とはいえ、暴れ狂う黒鮫を抑えるのは厄介な作業だ。
「余計な仕事が増えたか…いいだろう。まとめてかかってきなぁ」
 歩が再び舞台開幕で敵を引きつける。
 黒鮫もそれに釣られ、突撃を開始。
 敵が溢れる戦場をアクロバティックに移動しながら、突っ込んできた黒鮫の影に黒刀を縫い付ける。
 影縛の術。
 動きを止めたところに今度は蛇亀も巻き込んで、ソフィアの眠りの霧が辺りを覆う。
 こうしてホールの入口付近では戦いが激化した。

 デュラハンの相手をしている4人も同様の状態だ。
「はっはっは……久しぶりに滾ってきたぞ…さぁ、俺と遊ぼうぜ」
 闘気開放をかけ直し、遼布がデュラハンに張り付く。
 痛いほどの殺気。
 気を抜けば、三連擊で一瞬のうちに戦闘不能だ。
「だから面白いぜ」
 スタンを狙って薙ぎ払い。
 惜しくも回避されたところに、宗の放った雷遁がデュラハンを捉える。
 麻痺したのを見て、直ぐに2人とも攻勢を強め、
「このまま潰させてもらう」
 宗がエネルギーブレードを振るって追撃。
 攻撃を繰り出した瞬間、僅かに感じたものを嫌って後退すれば――麻痺を解いたデュラハンの反撃が突き出された。
 受けた傷はすぐさま疾風を使って、再び攻勢に転じる。
「右」
「左」
 咄嗟に連携を取りながらの挟撃。

 もう1体のデュラハンの方でも同じような展開が繰り返されている。
「さすがに他に構っている余裕が無い…」
 目の前にデュラハンを捉え、静矢は大太刀を構えて間合いを計る。
 一足一刀。
 デュラハンは踏み込むと同時に高速の突き。
 挑発で引きつけているせいか、直線的な攻撃に静矢が落ち着いてこれに対処すれば、
「……不不不、どこを向いている」
 そこに後方から、月彦が強襲する。
 ハルバードで痛打し、再び振りかぶって今度は勢いをつけて薙ぎ払う。
 金属鎧が軋みを上げる。
 すかさず追撃をかけようと踏み込んだところに、デュラハンが跳躍した。
 狙いは……中央突破をかけているスレイプニルだ。
「……来たか」
 後方からその動きを見て取った、アッシュはすぐさま指示を飛ばす。
 三連撃の構えのデュラハンに対して、スレイプニルは真っ向からブレスで対抗。
 空中で火花が散る。
 双方ともに痛み分けて大きくよろめいた。
「…間に合ったか」
 これも、宗の雷遁・雷死蹴の援護が届いたからだ。
 そしてよろめいたデュラハンには間髪を容れずに、月彦が襲いかかる。
(あの時の失態…取り戻す)
 走り込んだ勢いをそのまま乗せて掌底。
 デュラハンを隅に追い遣って、そのまま息を止めてラッシュに持ち込む。
 薙ぎ払い、痛打、痛打。
 間隙を突いて打ち込まれるデュラハンの反撃に耐え、追いついてきた静矢とスイッチする。

 こうして最も警戒すべき敵が押さえ込まれているうちに、寧と、鬼姫は身を隠したまま奥へと忍び込んでいる。
 だが、肝心の大広間の入り口は蛇亀の巨体が塞いでいる。
 どうするか?
 敵にはまだ気付かれていないが攻勢をかければ、きっと敵は大広間の近くにいる2人を全力で排除にくるだろう。
(同じ過ちは致しませんの)
 仲間との連携を活かすのが鍵だと、鬼姫は考えている。
「どうしましょうか?」
「……もう少し待ちますの」
 仲間たちも、この状況を見ているはずだ。
 ここで姿をさらすよりも、仲間を信じようと2人は大広間を目の前にして足を止める。
 逸る気持ちを抑え、ただその時を。

 スレイプニルのいななきが響く。
 傷だらけになりながら入り口を塞ぐ蛇亀に向かって一直線に突き進み、衝突する。
 扉を含め壁が軋みを上げ、
「邪魔はさせん。押し通らせてもらう」
 全力跳躍で一気に射線を開いた、静矢が鳥の形をしたアウルの塊を放ち。
「今こそ王の威光を示してやるのじゃ〜」
 ハッドが崩れ始めた壁に向かって無数の影の刃を撃ち込む。
 大質量と、衝撃、そしてダメ押しの連撃に壁が崩れて穴が開く。
「――今です」
 寧が壁を走って大広間へ。
 鬼姫もこの時のために温存した迅雷を駆使して蛇亀を飛び込える。
(皆様が切り開いて下さった道…振り返る必要などありませんの)
 そして、遂に大広間へと辿り着く――


●カルティナ
 中に入ると部屋の中央に艶のある長い黒髪の女性がいた。
 その女性の唇からは異界の呪文が朗々と零れだしている。
 加えて、場に集まっている力……。
 間違いなくあれが阻止すべきもの、だ。
 距離にして10mと少し。
 寧と、鬼姫にしてみれば、それは僅か数秒で詰められる距離。
「見つけましたの」
 遁甲の術が解けることもいとわずに、鬼姫は速力を上げる。
 同時にカルティナの視線と触れ合う。
 少し回り込む形で側面を突こうと動き、カルティナの視線もそれを追いかける。
 射程距離に入ったところで直刀を振るう。

 そして、寧の赤い片手槍が背後を襲った。

「……うっ」
 挟撃を受けてカルティナの口から詠唱が止まる。
「うちらを甘く見ましたね……って、まずいです!」
 片手槍へ更に力を加えようとしたところで、カルティナの周りに炎が渦巻き出す。
 勘づいたのが早く、2人とも何とか避けられたが、炎に炙られたところがチリチリしている。
「…大変無様なところをお見せしてしまいましたわ」
 口元から流れる血をぬぐい、カルティナは2人へと向き直る。
 と、同時に突き刺さるような殺気が向けられる。
「…くっ」
 思わず後退れば、
「大丈夫か」
「援軍に来たのじゃ〜」
 そこに、静矢と、ハッドが飛び込んできた。
 するとカルティナの殺気が嘘のように消え失せた。
「どうやら潮時のようですわね」
「逃げるのか?」
「ええ、不本意な作戦とはいえ、こうも見事に破られたのです。素直に負けを認めましょう」
 動向を見守る撃退士たちを余所にカルティナは、寧と、鬼姫に向き直り、
「先ほどは失礼いたしました。長く力を注いできたゲートなだけについ我を忘れてしまいました。出来ましたら先ほどのことはお忘れください」
「………」
「…これからどうする気だ?」
「本隊に合流いたしますわ。もしかしたらまたそちらでお会いすることになるかもしれませんわね」
「逃がすとでも思うの」
「はい、ここは逃げの一手を打たせてもらいます」
 先ほどと同じようにカルティナの周囲を炎が渦巻く。
 違うのは炎が間断なく、そして巨大な柱となって天井を貫いたということ。
「なに?!」
 炎の柱はほどなくして消え、後に残ったのはぽっかりと開いた天井と、強い魔法の残滓……。
「逃げたか…」
「逃げたものは仕方ないのじゃ。それよりもホールにはまだ敵が残っておるのじゃ〜」

●チハル
 包囲を縮めようとすれば、嵐に襲われる。
 自然とチハルの包囲は連携を駆使したものとなり、互いの生命力と精神力を削り合う。
 その拮抗が崩れたのは施設から突然噴き出した炎の柱。
「……っ!」
 見た瞬間にチハルが敷地の外に向かい走り出す。
 炎の柱への驚きに反応が遅れる撃退士たち。
「……ここで逃げるだと」
 逃走を防ごうと、仁刀がオーラを一点に集中して渾身の斬撃を放つ。
 しかし、手応えはなく。
 チハルの逃走は続いている。
「行かせません」
「逃がさんでっ!」
 追いかけようとする、さくらと、淳紅が近づくと嵐が吹き荒れ、
「させるかよっ…」
 それを吹き飛ばそうと、侑吾が封砲を撃ち込んだ。
 嵐が消えた時には左肩を押さえながらも逃走を続けるチハルの姿が遠くに見えた。
「一応、本部に連絡を入れておくが…」
 ハンドフリーの通信機に手をかけ、海は言葉を濁す。
 彼の目に、いや、もうこの時には全員の目にチハルへと向かう漆黒の翼が映っていた。


●勝利
 カルティナの撤退後、各隊をサポートしていた予備選力も投入されて冥魔は1時間とかからずに駆逐された。
 それと同時にどこからともなく勝鬨が上がる。
 二度に渡る激闘が繰り広げられただけに、誰の顔にも喜びの色が見えた。
「これで良しとするか…」
 月彦が周りを見ながらそっとうなずく。
 だが、まだ本命が待ち構えているのは周知のこと。
 これもまた前哨戦に過ぎない。
 そして、それもまた勝ってみせると撃退士たちは心に誓う――


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: Blue Sphere Ballad・君田 夢野(ja0561)
 撃退士・鳳 静矢(ja3856)
 新たなるエリュシオンへ・咲村 氷雅(jb0731)
 雪煙に潜む狙撃者・イーリス・ドラグニール(jb2487)
 おねだりウエイトレス・紅鬼 姫乃(jb3683)
重体: −
面白かった!:9人

剣鬼・
大澤 秀虎(ja0206)

大学部6年143組 男 阿修羅
先駆けるモノ・
高虎 寧(ja0416)

大学部4年72組 女 鬼道忍軍
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
凍気を砕きし嚮後の先駆者・
神凪 宗(ja0435)

大学部8年49組 男 鬼道忍軍
暗殺の姫・
紅 鬼姫(ja0444)

大学部4年3組 女 鬼道忍軍
Blue Sphere Ballad・
君田 夢野(ja0561)

卒業 男 ルインズブレイド
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
太陽の魔女・
ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)

大学部4年230組 女 ダアト
憐寂の雨・
柏木 優雨(ja2101)

大学部2年293組 女 ダアト
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
撃退士・
久遠 仁刀(ja2464)

卒業 男 ルインズブレイド
不良中年・
綿貫 由太郎(ja3564)

大学部9年167組 男 インフィルトレイター
撃退士・
雨宮 歩(ja3810)

卒業 男 鬼道忍軍
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
人形遣い・
日谷 月彦(ja5877)

大学部7年195組 男 阿修羅
我が身不退転・
桝本 侑吾(ja8758)

卒業 男 ルインズブレイド
穏やかなれど確たる・
微風(ja8893)

大学部5年173組 女 ルインズブレイド
エレメントマスター・
水葉さくら(ja9860)

大学部2年297組 女 ディバインナイト
新たなるエリュシオンへ・
咲村 氷雅(jb0731)

卒業 男 ナイトウォーカー
猛き迅雷の騎獣手・
アッシュ・クロフォード(jb0928)

大学部5年120組 男 バハムートテイマー
雪煙に潜む狙撃者・
イーリス・ドラグニール(jb2487)

大学部6年145組 女 インフィルトレイター
闇を斬り裂く龍牙・
蒼桐 遼布(jb2501)

大学部5年230組 男 阿修羅
我が輩は王である・
ハッド(jb3000)

大学部3年23組 男 ナイトウォーカー
おねだりウエイトレス・
紅鬼 姫乃(jb3683)

大学部3年43組 女 ナイトウォーカー
大いなる月の解放者・
石上 心(jb3926)

大学部2年221組 女 ダアト