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マスター:橘 律希
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/12/18


みんなの思い出



オープニング



 葉を落とした街路樹を撫でる、真冬の冷たいそよ風。軽くその身を震わせては、衣を無くした腕をめいっぱいに広げて陽の恵みを受け止めている。
 冬の陽は短く、そして穏やかに。
 訪れた束の間の暖かさは、空を覆う雲の隙間から。
「ん〜、あったかい♪」
 日だまりの中で背伸びをした女教師が欠伸をかみ殺した。ぽかぽかとした心地よさが、程よい眠気と緩やかな時間を運んでくる。
 とは言え、もう2時間もすれば陽は大地の向こうへと沈み、再び冬の寒さが世界を包み込むだろう。今は幸せそうな街路樹たちにも、やがて再び静かに耐え忍ぶ時が訪れる。
 伸びる影は街路樹のそれらと交わり、離れ、交わり、離れ。ふと、その歩みが唐突に止まる。
「ん?」
 赤良瀬 千鶴(jz0169)が視線を少し横にずらせば、並木道の脇に積もった最後の落ち葉。それはパチパチと小気味良い音色を奏でては、煙をゆるやかに立ち昇らせていた。
 ガサガサ…。手にした袋から最後の一つを取りだし、ぱくりと一口。その名も、たい焼き。冬の定番の一つと言えば、これだ。
「もぐもぐ…」
 へー、千鶴先生は『頭から派』ですか。
 彼女はあっという間におやつを平らげると、軽い足取りで焚き火の元へ。ゆらゆらと揺れる炎が、歌うように千鶴を出迎えた。
「あったひゃい…」
 手をかざす千鶴の顔が、じっと炎に魅入る。赤の灯りで揺らぐ橙の瞳の奥で、深い彩が浮かんでは泡と消える。 温もりと優しさに満ちたお弁当。電車旅。暁に落ちた雫の話。そして―――夏の雪。
 閉じた目をゆっくりと開くと、千鶴は傍らに落ちた木の枝を拾っては何とは無しに炎をつついた。
 くんくん。くんくん。鼻がひくひくと動いている。
「……やっぱり」
 そして浮かんだ笑みは、にんまりと。
 煙はゆらゆらと。空へと吸い込まれていた。




「ふぁら? かなへひゃん、ほっは行くの?」
 前から駆けてきた少女と向かい合い、残り火の温もりを背中に感じながら女教師は口を開いた。
「口からお芋か溢れてるよ、千鶴先生…」
 少女は呆れる反面、いつもの教師の姿に顔を綻ばせる。これだからこそ、この先生は先生なんだと。
「えっとね、雑貨屋さんがセールやってるからそこに寄って帰ろうと思って」
 奏はごそごそと鞄の中に手を入れては、キレイに折りたたまれた紙を広げた。
「へー、クリスマスフェアか。もうすぐそこだもんね」
 もぐもぐと口を動かしては、それを手に取り眺める千鶴。
「先生も行く?」
 小首を傾げる少女に対し、千鶴は眉根を寄せて肩を竦めた。彼女にはこれから資料整理と言う名の苦行が待っている。進んでやりたいものではないが、早く終わらせなければ去年の二の舞となり、資料室で年を越しかねない。
「そっか。じゃあ、がんばってね。千鶴先生!」
 残念そうに手を振る少女をしゃがんで見送りながら、もう片方の手は新しい焼き芋へ。あつあつの黄金色を前にして、空腹が収まることはまだまだなさそうだ。
「さってと。私はどこにいこうかしらね」
 もぐもぐと口を動かしながら、まったりとした時の中に身を委ねる女教師。その心中は、もはや資料整理など行う気分など欠片も無く…。
「………明日挽回すればいいわよね」
 晴れ晴れとした笑顔は寒さなど吹き飛ばし。千鶴はぶらぶらと気の向くまま、足の向くまま。真冬の帰り道へとつくのだった。
 


リプレイ本文

●親友のいる放課後

 どーんっ!

 ギャーッ!

 放課後の賑やかな校舎に、響き渡った悲鳴がひとつ。声の出所に目を向ければ、下駄箱で靴を履き替えていた月島 光輝(jb1014)の姿。手から落ちた靴が隙間風で寒そうに。
 その背中へと突撃し、おぶさる様に飛び乗った白虎 奏(jb1315)は元気よく。
「みっつきー! おっひさ〜!」
 久々の親友との再会に、上がり続けたテンションは、そのまま熱烈なハグに形を変え。
 ぎゅっぎゅ。
 進級によって校舎が分かれてしまった二人。こうして出会うのは何時ぶりか。それを思えば、奏のテンションの高さも納得できるわけで。
「背はちょっとは大きくなったか〜?」
 太陽の様な笑顔が、真冬の放課後を照らし出す。
 その一方で。
「おっま、普通に声掛けろってのこの痴漢野郎がーっ! つーか会う度に身長のこと聞ーくーなぁーっ!!」
 コンプレックスな低身長を指摘された光輝は、奏のハグから開放されようとジタバタ全力抗議中。振り回される奏の肩の上では、ヒリュウのポチが奏の頭へ必死にしがみつき。
 やがて、仕方ないな〜、と背中から飛び下りた奏は、徐にその手を光輝の頭の上へ。
「いや、むしろちょっと縮んだ?」
 きょとんと、首を傾げれば。
 ドスッ!
 奏の鳩尾に突き刺さった拳一発。
「お前が無駄にデカいだけだろウゼェ!!」
「おぅふ。なんだよ〜。怒んなよ〜。冗談、冗談〜」
 光輝が顔を引き攣らせるも、抗議を受けた少年はまったく懲りる様子もなく。ケラケラと声あげて笑う奏に、光輝は涙目でキッと睨み上げる。
「悪いとも思ってねぇくせにっ! だいたいカナは前からな…」
 ぶつくさと文句を垂れつつ、光輝は落とした靴に今度こそ履き替えて。
「じゃーなっ!」
 ムスッと拗ねて足早に歩き出せば、その背を追い抜く影ひとつ。
「せっかくだし一緒に帰ろうぜ〜。デートしようぜ〜。肉まん奢ってあげるからさ〜」
 親友の手を握り、先行する奏の表情はとても嬉しそうで。
「Σ肉まんは良いけどデートはおかしいだろーっ!?」
 半強制的に連行される光輝も何だかんだと楽しげに。
(ったく、高等部になってもカナは変わんねえな…)
 二人はギャースカ騒いでは、冬でも変わらぬ温もりをその手に感じ合い、親友のいる放課後へと駆け出した。



●桃色冬源郷

「ハルちゃん、一緒にぃ、お家に帰るよぉ〜」
 アムル・アムリタ・アールマティ(jb2503)が破顔する。ハルシオン(jb2740)も破顔する。
 天使と悪魔の少女たちは、腕組み密着状態で帰り道をてくてくと♪ 一本のなが〜いマフラーを二人で巻いて、イチャイチャラブラブ。世界は二人のものでございます。
「ほれ、アムル。お主も食べるかのぅ」
 ハルシオンが食べていた焼き芋を差し出せば、アムルは一人じゃ食べきれないからと二人で半分こ。
 そしたらアムル。ハルシオンが口にしたところを中心に、嬉しそうに吸い上げた。
 ちゅう、ちゅう、ちゅう♪
「えへへ、間接キス〜☆」
 ボンッ! と顔から湯気を噴き出して、ハルシオンは大慌て。
「あは、ハルちゃんたら恥ずかしがってるの〜?」
 そんな彼女の様子を満足そうに眺めては、アムルの顔が徐々にハルシオンへと近付いていき…。
「それじゃぁ恥ずかしくないよぉにしたげるよぉ〜…」
 蕩けるような甘い声色に、ハルシオンは早くも骨抜き状態。
 あむっ☆
 幼い身体が突如崩れ落ちれば、豊満な身体が優しく受け止める。二人の身体はじっとりしっとり火照り出し。
 顔赤らめる周囲が思わず視線を逸らすほど。通りすがった女教師が、風紀的なアレとかソレとか注意するのを思わず忘れるほどに。
 情熱的な舌先で押し運ばれる焼き芋が、赤面し、慌てて喉の奥へと走り去っていく。
「な、ななな、何という恥ずかしい食べ方をするのじゃ!? ん、んむぐぅ〜〜っ!?」
 糸引く口元は妖艶に。濃厚な口移しは幾度となく。すっかり脱力し、アムルに身体を預けるハルシオンは、もはや茹でダコ、シュウシュウ音するヤカン状態。
 はぁはぁと白い吐息を洩らす悪魔を胸に、天使は嬉しさのあまり、むぎゅ〜っ、と抱き締めて。
「…あはぁ、ハルちゃんったらぁ…すっかり出来上がっちゃったかなぁ♪」
「…あぁぁ…アムルぅ、お主のせいじゃぞぉ。如何してくれるのじゃぁぁ…♪」
 その語尾は桃色に染まり染められ。力入らぬ視線を動せば、潤んだ瞳が上目使いでアムルの顔を覗き込み。
「じゃぁ、続きはボクのお部屋で…ね☆」
 ハルシオンをお姫様抱っこしたアムルは、ウキウキ自宅へとお持ち帰り♪
 木枯らしが吹きぬけても、取り残された空気が冷めることは無く。女教師は斜め45度を見上げると、首をトントン叩くのだった。



●くじけぬ心

 若杉 英斗(ja4230)。秋からピッカピカの一年生。
「漸く大学部の校舎にも慣れてきたな」
 講義を終えたその足は、かけそば求めて迷うことなく学食へ。
「天かすに、油揚げをトッピング。たぬきつねそば、というヤツだな」
 人類非公認の新メニューを考案し、ご満悦で箸を伸ばす姿は大学部では初々しく(多分)
「そもそも、蕎麦に対して『トッピング』という言葉を使う事自体がなんだな」
 逡巡し、日本語らしさを求めた彼の発想は。
「助太刀!? たぬきにきつねが助太刀!」
 素晴らしい、そのセンス。誰か彼にこそ助太刀を!

 ぞろぞろぞろ…

 水木し●る風な音を立てて蕎麦を食べながら、年末特番をCMする学食のテレビに目を移し。
「年越しそばも、たぬきつねで決まりかな」
 敢えて、ちらちらと脳裏を過ぎる『特大イベント』は意識しない。そう、その名はクリスm…、

 寂しくないっ、寂しくないぞぅっ!

 そうは言っても、お蕎麦は何故だかしょっぱくて。
 一緒に過ごす彼女がいないと嘆く君に、輝く称号『いつも隣にエア彼女』。
 ………大丈夫。
 『ブレイブハート』だけは、きっと来年も君を裏切らない。



●季節巡り

 授業を終えたドニー・レイド(ja0470)とカルラ=空木=クローシェ(ja0471)が、肩を並べて街路樹を歩く。行く先は、共通の友人から誘われた忘年会。
 長く伸びた二つの影は微妙な間を開け、漂う気まずい空気が黄昏を引きずる。
 歩調はゆっくりと。前進む足は冬の寒さを噛み締める様に。身体が強張っているのは、吹きつけた木枯らしのせい? それとも…。
「……カルラさ、今日この後……終わったら時間、あるか?」
「…え、今日? ううん、特に予定はない、けど…」
 二人は中学からの同級生。友人以上恋人未満。
 だけど、夏夜と秋夜の狭間。花火会の帰り道で告げたドニーの言葉が、二人の関係を曖昧にしてしまった。

 お前は、俺より先に逝くなよ?

 それ以来、気まずくて顔を合わせられず。
 それ以来、進展への期待と変化への不安を胸に抱え続け。
 真意を語れず、真意を訊けず。お互いに踏み出せぬ一歩が、いつの間にか季節を一つ巡らせた。

 そんな二人を未だ繋いでいるのは、未だ確かにあり続ける―――『赤い糸』。

 長い沈黙の後、漸く紡がれた言葉が冬空に響く。
「大事な話っていうか……この前の話の続き、するから。俺と二人で二次会か三次会、どうよ」
 硬い声。
「こ、この前のね……二人…ぅ、ん。うん。いい、けど…」
 返答は務めて冷静に。
 けれど、緊張伝わるドニーの声に、何を言われるのかとカルラの心は身構えてしまい。淡雪の様に音無く積もる不安が、足取りを僅かに速め、ドニーとの距離を少しずつ開いていく。

 随分待ったんだから。

 一番吐露したかった言葉は、徐々に激しくなる鼓動に浚われ、声は掠れ。
「……分かった。今度こそちゃんと言うから、待っててくれ。……頼む」
 それでも聞き取ってくれたドニーの想いは、力強く、しっかりと。力強い足音は、最愛の背に追いつき、肩を並べる。
「大丈夫。ちゃんと…うん、待ってる…から……ほ、ほら。もう時間ないわよ!」
 前向くカルラの視線は少しだけ霞み。気付かれぬようにと、駆け出した足は軽やかに。
 二人の心に射し込んだ斜陽が、季節巡った恋心を優しく包み込む。
 向きを変えた二つの影はいつの間にか重なって。どこまでも、どこまでも。離れることなく、真っ直ぐと。



●護る為に

 男子服に身を包む背筋はピンと伸び。一見すれば男と変わらぬ凛凛しさで、礼野 智美(ja3600)は今日も日課の依頼所巡り。
 校内にアングラ系の依頼所は数あれど。真面目な彼女は正規の依頼所だけに足運ぶ。
「さて、今日は何がある?」
 依頼の全てに目を通しつつ、とある依頼の前に待機すること幾許か。

 募集を開始します!

 始まる旗取り争奪戦。智美は運よく権利を勝ち取ると、そのまま相談スペースへ。
 初めは礼儀正しい挨拶を。その後は暫く他者の意見に耳を傾け、時に自分の考えを少々口にして。
 続いてスケジュール帳を捲りつつ、目新しいイベントや知り合いの参加する依頼で協力出来る事があるかをつぶさにチェック。
 残念、今日は特になさそうだ。
 ならばと、やはり日課の部室棟へ足を向ける。
「来たな、今日こそ1本とってやる」
 始まる武道系の部員との手合わせに、
「そう上手くいくかな」
 打ち付ける神速の剣は今日も迷いなど見当たらず。やがて剣を収めれば、大規模時は行動隊長的な役割を担う者として、部員たちに声をかけて回る姿。
 最後は大切な姉妹の前で、漸く崩れる凛凛しい相好。
 彼女は今日もまた、己の技と心を磨いてる。


 ―――凛。
 訓練所を支配する、静寂と緊張感。
 引き絞る弦は冬の冷たい空気の如く張り詰め。黙々と的を狙うイーファ(jb8014)の集中力もまた同様に。
「最初に手に入れたのは銃でしたが、やはりこの方が馴染みが良いですね…」
 憧れの人の頼もしい姿を想い、淡々と弓を引く手は的を射続け。
 『人を護る悪魔』に憧れる天使は、その背中を慕い。自らも『人を護る』存在であろうと心に秘める。
 けれど。
「まだまだ足りない…」
 追いつこうとするほどに、その遠さもまた実感し。溜息洩れる帰り道。ふと顔を上げれば、華やかに彩られた街並みが彼女を迎え入れてくれて。
「クリスマス…此方の国ではまた雰囲気が違いますね…」
 街に溢れる人の多さも賑やかさも、すべてが新鮮な田舎育ちの少女。まだ馴染めていない日本の文化に触れようと、今日は少し寄り道を。
「可愛い…」
 足を踏み入れた雑貨屋で、心惹かれた小さなクリスマスツリーに何故か故郷を思い出し、購入し。
「今度、あの方に見せましょう」
 その時の反応を想像し、くすりと零れた笑みに染まる頬は自覚無く。
 足取り軽く帰宅する彼女は、また明日から頑張れることだろう。



●ともだち

「ほほほ…高貴なまろと帰りたい者は声をかけるとよいのじゃ!!」
 黄昏時の校門の上に立ち、尊大な態度で道行く生徒たちを見下ろす一人の少女、崇徳 橙(jb6139)。天界では高貴な血筋だったと言うけれど。

「おぬしたちの願い、聞いてやらんでもないのじゃ♪」

 …。

「おぉい? どうしたのじゃ? はよ声をかけぬか!」

 ……。

「…偉大なるまろじゃぞ? 偉いのじゃぞ?」

 ………。

「……」

 ………………。

「ともだちぃ」
 ぼそり、呟くぼっちの彼女を包むのは、吹きぬけた木枯らしだけで。
「何してんだ、橙ちゃん?」
 不意に背後から声をかけられ、橙は思わず驚き、飛びあがり。
 振り返れば、そこには学園で初めて得た友人、ギィネシアヌ(ja5565)の姿。重体故、包帯を巻いた腕、鼻の頭に絆創膏。見た目は凄く痛々しいけれど、その視線は温かく。
「なっなななな、なんじゃぁー! 居ったのか!」
 わたわたと慌てる橙を見ては、
(可愛いなぁ)
 としみじみ思い。肩肘張って生きる友人に癒しを与えるべく、ギィネシアヌは美味しい物を一緒に食べたいなぁと誘ってみる。
「ほほほ…どーーーーーしてもと言うなら仕方なく聞いてやるのじゃ♪」
 そこにはいつもの自分を取り戻した橙がいて。二人は一路、ギィネシアヌ行きつけのラーメン屋へ。
「白髪ネギを多めに頼むぜおっちゃん! おっと、味玉も追加してなー」
 あまり流行っていないが古き良き昭和の薫り溢れる店内で、無口な店主に塩ラーメンを注文。
「寒い時はラーメンよなぁ…おっと、橙ちゃんはうどん派であったかな」
「饂飩は素晴らしい食べ物なのじゃ、しかしここのラーメンも負けてはおらんようじゃな〜」
「スープが熱かったら冷ましてあげるぜ?」
 ギィネシアヌに微笑みかけられ。一人よりも二人、当たり前の楽しさが橙の身に染みる。
「こんななりだしさ、あんま強くはねーけど、疲れた時とか…たまには俺に頼っていいのぜ?」
 不意を突いたギィネシアヌの呟きに、橙は一瞬言葉失うも、身体は反射的にそっぽを向いて。
「傷だらけのお主に心配されるほどでも無いのじゃ! まろはそんなに弱い者ではないのじゃ!」
 だけど、背中から溢れる嬉しさはやっぱり隠しきれないわけで。
(可愛いなぁ)
 ギィネシアヌはそんな背中を優しく見つめ。店主が注文の無い餃子を一皿、無言で二人の前に置いていた。



●薫る時間

 冬枯れの空をついと見上げ、洩れた言葉。
「寒いな…」
 フレデリック・アルバート(jb7056)の声音は何処迄も無感動で。言葉とは裏腹に、眼に見えて寒がる素振りも無く。
「もう着く…ほら、そこだ」
 僅かに前行くアラン・カートライト(ja8773)が示す扉。そこは最近、学園の近くに開店したばかりの喫茶店。

 ―――カラン。

 小さな鐘が、冷えた二人の身体を温かく迎え入れる。
「この間妹と来たら中々紅茶が美味くてな、お前も嫌いじゃねえだろ?」
「嫌いじゃないさ、毎朝君の紅茶が淹れられるのにさ」
 共に紅茶とスコーンを注文し、テーブルが華やぐのをゆったりと待つ。
 落ち着きある装飾。音楽は静かに店内に流れ。あちこちで華やぐ乙女たちの語らいの向こう側に、紅茶を入れる微かな音色が響く。
「今日の夕飯はどうしようか」
 常と変わらぬ、ありふれた会話で時を刻み。従兄弟であり、恋人。そんな関係が、今の二人の日常を作り上げる。
 やがて二人は湯気香る紅茶で暖を取り、軽食へと手を伸ばす。アランはスコーンにクロテッドクリームをたっぷりと。フレデリックはクリームにジャムも添えて。
「OK、煙草は吸わねえよ」
 僅かに感じた侮蔑の視線にアランは小さく笑みを零し、無意識に取り出した煙草をポケットへ。フレデリックは無言で息を吐き、二人は再び心地良い空気感に身を委ねる。
「久々に妹誘って、三人で食事はどうだ?」
「何でも好いよ、食べられれば」

 唯当たり前に存在する、幸福を噛み締めて。

「確か、此処のケーキが美味いと喜んでた筈」
 会計を済ませようとした二人の目に留まったのは、ショーケースに飾られたケーキたち。店の雰囲気と同じく華やかさは無いが、それがむしろ心を惹き。
「へえ、じゃあ何か買って帰ろうか、ケーキ」
 フレデリックが提案すれば、アランがショーケースを覗き込む。
「俺こう云うの詳しくないんだよ…君の方が知ってるだろ?」
「種類はお前が決めてくれよ」
 やがてアランが会計を済ませれば、二人で選んだケーキを手土産に。店を出た恋人たちは、冷たい空気に夜の気配を感じながら、二人が暮らす自宅へと足を向ける。
 繰り返す日常。何食わぬ顔で隣に居る存在。
(嗚呼、今日も幸せだった)
 すべてが満ち足りて。すべてに感謝して。今日もまた二人の日常は、緩やかに過ぎ去ってゆく。



●心のひだまり

「あー、やっと終わった、か…」
 大学部の校舎から、ボサボサ頭を掻きつつ顔を出したの日比谷日陰(jb5071)。
「さっさと帰ってのんびり炬燵で暖まりたいねぇ?」
 だるそうに。眠そうに。しかしそんな願いはあっさりと破れ。
「叔父さまもお疲れ様ですわ! 一緒に帰りましょー、ですわ!」
 姪の日比谷ひだまり(jb5892)につかまり、真っ直ぐとは帰れない。
「……今にもおこたに入りたそうなお顔ですの」
 顔を覗き込むひだまりの頭に、ぽん、と日陰の大きな手。
「やれやれ…仕方ねぇからちょっと付き合うとするかねぇ…」
 そして二人はちょっと寄り道を。
「ひだまり今日は新しい召喚獣さん召喚できるようになりましたの! 帰ったらお見せ致しますですわね」
 話を聴いて貰える事の嬉しさに、道中、少女は夢中で喋り続け。あっ! と気付けば躓く小さな身体。
「あんまりはしゃぎすぎるなよ?」
 咄嗟に抱きかかえた叔父の腕は、ひだまりにはとても逞しく。
 くぅー。
 安心したのか、不意に鳴り響いた可愛い虫の音。
「叔父さま、見てみて! くまさん肉まんですわ!」
 コンビニに目を向ける姪っこの瞳はキラキラと。
「どうせ買うんならあいつの分も買っておくとしますか…」
 日陰は家に待つもう一人の姪の為に余分に購入し、姉様へのお土産ができたとひだまりは無邪気に喜ぶ。
 やがて辿り着いたスーパーで、二人は食材を見て回る。
「もうおねーさんですのよ」
 ひだまりだって高校生。張り切る姪の後ろ姿に、日陰は微笑ましさを覚え。
「まとめ買いしておいた方が面倒も少ねぇし、ちゃっちゃといろいろ買っておかねえとな…」
 食材に手伸ばせば、自宅の冷蔵庫の中身をしっかり把握しているひだまりが、あれやこれやとアドバイス。
 折角だからとあれもこれもと買い込めば、いつしか荷物は山の様。日陰は買物袋をすべて手に提げて、さっさと歩き出し振り返る。
「ほら…とっとと帰るぞ?」
「あ、あ、ひだまりも半分持ちますの……もう!」
 荷物を持たせてもらえないならと、姪っ子は手塞がる叔父の服の裾を握り
「なんだかんだで優しい叔父さま、大好きですのー」
 黄昏時に伸びる不揃いの影二つ。のんびり仲良く帰り道。
 夕焼けよりも眩しい少女の笑顔が、日陰の心の底に温もり与え。夕暮れ空を見上げれば、寄り添う星が3つ瞬いていた。



●幸せな日常

「今日は何にしようかな。何か良さそうなのがあればそれを中心にした物にできるんだけれど」
 買い物客で賑わうスーパーで、ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)は晩御飯を思案中。
 得意料理はイタリアンとは言え、日本料理含めた豊富なレパートリーは勉強かかさぬ彼女の賜物で。
 食材を見ては浮かんで消えるメニューの数々に、悩む彼女は何だか楽しそう。
 まずは、セール品や目玉品などを要チェック。色々と見て回った上で何を作るか絞り込む。
「お鍋とかの一つの器から取って食べるのにしようかな」
 大好きな恋人と一緒にと。決めたメニューは鍋物と和食のおかずを何品か。
「無駄に買わないようにしないとね」
 メニューが決まればテキパキと。しっかりと確認し、少しでも状態の良い物や美味しそうな物を手に取る姿は勿論、食材選びの基本も押さえていて。
「さ、急いで作らないとね」
 買物袋を手に、夕暮れ向かうソフィアの足取りは軽やかに。
 恋人と過ごす時間迄あと少し。けれど、その為に費やす料理の時間すらも、それはそれは幸せなもので。
 今夜は鍋。
 温かな食卓と二人の愛情が、冬の寒さを吹き飛ばすことだろう。


 部活の帰り道は、いつも食べ歩きか図書館か本屋巡り。
 そんな蓮城 真緋呂(jb6120)の今日の気分は?
「図書館かな」
 すっかり顔馴染みとなった司書さんに挨拶交わせば、この前の本の続巻入ってるわよ、なんて教えてもらい。
 お礼を言うや否や、新刊コーナーへいざ突撃!
「……ふむ」
 静寂満ちる空間で、活字中毒の彼女は本の世界に没頭する。
 本を読むのは大好きだ。知らない世界がそこにはある。知らない知識を自分のものに出来る。
「ま、撃退士として知らない世界を自分の目で見る事も多いけれど」
 それでも本は彼女の中の世界を膨らませてくれる。幸せな、ひと時。
 ただ一つ、問題があるとすれば、
「最短記録かもしれない」
 あっという間に読み終えてしまう事。速読できる彼女の読書スピードは脅威的で、買いに走れば大変な事になるだろう。だから、図書館は大事。とっても、大事。
 やがて夜の帳が下りた頃、閉館時間まで読書を堪能した彼女も帰路に着く。
「やっぱり買い食いして帰ろう」
 知識を求めた頭が今度は食欲を刺激して。
 ほかほかの肉まん、星空に一つ。美味しそうに頬張る彼女は、やっぱりとても幸せそう。



●ぎょっ!?

「日本の冬も寒いのね」
 悴む手に息を吹きかけ、懐かしき北の大地を想い返す図書館からの帰り道。
 オリガ・メルツァロヴァ(jb7706)のお腹は、勉強に励んだ分ちょっと空いていて。
 だからだろう。始めて見る不思議な車に、心惹かれたのは。
「…あの車、やけにゆっくり走って…石焼…芋、いも?」

 そして数分後。

「いやはや、日本の師走は堪えますね」
 吹きつけた冬風に身を縮込ませ、川中 糸魚(jb8134)はマフラーを巻き直す。その頭は、何故か無駄に出来の良い魚の被りもの。周囲の視線が困惑に彷徨っているが、当の本人は気付く事なく。
「おや? 焼き芋ですかー。風情がありますね!」
 ふらふらと音に誘われるままに車へ歩み寄る。
 とんっ。
 不意に背後から何かが足にぶつかり、何やら聞こえる可愛らしい声。
「う、うぅ…ご、ごめんなさい。ちゃんと周りを見てなかっ…た、の…?」
 糸魚が後ろに振り返れば、そこにはぺこぺこと頭下げるオリガの姿。どうやらお芋を焼いてくれる処に案内してくれるのだと、車の後を追っていた様だ。
 しかしその眼が糸魚の頭を捉えた瞬間、少女はポカンと呆けてしまい。
「こ、これは申し訳ないです。お怪我は有りませんか? お嬢さん」
 手を差し伸べる魚。ハンカチを差し出す魚。怪我の確認をする魚。
 オリガは流されるままに助け起こされ、ハンカチを受け取り、怪我の確認する魚をじっと見つめる。
(…魚? 日本には頭部が魚の人もいるの…?)

 注:残念ながらいません。

「すいません、焼き芋を二つ」
 そして、糸魚は転倒させてしまったお詫びにと、焼き芋買いに車へ向かい。
「ぎょ? 魚? どこです?」
 驚く焼き芋のおじさんの視線を追えば、何故かオリガもこくこくと頷いていて。
 結局、思いの外真摯な糸魚の対応に、オリガは警戒しつつも買って貰ったお芋をパクリ。
「冬はやはり暖かい食べ物が身に染みますねー」
 しみじみ語る魚面をちらりと盗み見ては、少女は自分を納得させる。
(美味しいものをくれる人に悪い人はいないはず…なの)
 そして、二人はお芋で満たされたお腹にホッと一息すれば、
(…それにしても、何だか生臭い気がするのよ…)
 ぼそり、オリガの呟きが。
(生臭い?! これが俗に言う加齢臭ですか?!)
 過敏なお年頃の糸魚は、その日、消臭剤を探し回って帰ったとさ。



●真冬の帰り道

「世界の終わりだと思う訳です」
 因幡 良子(ja8039)が手元を見つめて洩らすのは、心の底からの嘆き、哀しみ。
「このたい焼き、昨日よりも餡子が少なくなってる…っ!」
 冬の放課後。寒さに震える良子の身体が求めたもの、それすなわち『買い食い』と申す。
 今日の気分は甘い物だからと、たい焼きに今川焼、ぽっぽ焼き。端から口に入れていく。ちなみに、ぽっぽ焼きとは『長細いパンのような菓子』のことだ。
「すげえ、ぽっぽ焼き売ってんのか…!」
 久遠ヶ原を侮るなかれ。多種多様な学生ニーズに応え、あらゆるモノが存在するのだ(多分!
「お? 二人揃ってどこ行くんだい?」
 偶然、雑貨屋へ向かう奏と紫鷹(jb0224)を見つければ、出会い頭に抱きつくお姉さん。
「ほれほれ、あーん」
 お裾分けの甘味を二人の口にねじ込むと、半ば強制のイチャイチャモード発動!
 伝わる温もりに顔綻ばせるも、ふと我に返れば若干虚しさを覚える因幡良子20歳。
「二人ともこんなにならないでちゃんとイケメンの彼氏作るんだぜ…」
「良子ちゃん、しっかり!」
「因幡さん、戻ってくるんだ!」
 もみくちゃにされた二人に、遠い目する良子は揺さぶられ。結局、帰宅し体重計に乗った所で、漸く良子は現実に戻ってきたのだった。
「…明日は戦闘依頼を受けて身体動かそう」


「丁度手帳も新調したかったんだ」
 雑貨屋へと辿り着いた紫鷹と奏は、ゆっくりと店内を見て回る。
 やがて紫鷹は、少し厚手のカバーにペン差しと留めのついたシンプルな物をチョイス。奏はトナカイが可愛らしいクリスマスカードを。購入した二人は、満足げに微笑み合う。
 だが、本命はこれからだ。
「この時期のモチーフは何だと思う?」
 最近取り組んでいる鍵編みのネタ探し。紫鷹はコースターなら作れるようになってきたと、次は教本に無い物を編むつもりらしい。
「難しそうなものでも編み方次第で出来るかも知れないし、どんとこい、だ」
 キョロキョロと店内を見渡し、奏がふと口にする。
「んー、クリスマスケーキ…とか?」
 ……先ほどの甘味の影響か。
「流石にホールケーキは無理かも知れないが…」
 微笑み、そっと胸のうちに加えた編み物候補。二人はその後も会話弾ませ、雑貨屋を堪能。クリスマスソングが二人を包み。
「ん…。それにしても、雑貨は見ていて飽きないな」
 気付けば、日は沈みかけていて。喫茶店は次の機会にと、奏と別れて家路に着く。
「いいお題も貰えたし、帰って編み方を考えるとするかな」


「あれ?」
 吐息白く、奏が路傍で屈む後ろ姿に目を止める。
「常葉さん…?」
 鼻赤くした水無月 ヒロ(jb5185)の足元見れば、ミルク舐める子猫が一匹。
「捨て猫、なんだ…」
 ヒロは動物が大好きで。今だって目の前の子猫に手を差し伸べたい。そう思う。
「だけど、撃退士である以上いつ死ぬか分からないから…」
 責任を持てない。だから動物と接するのは、ペットショップに行ったり野良犬猫と触れ合うだけと決めている。深い優しさ故に押し止めた心。
「んー、でも私は帰ってくる為に戦いたいな」
 ひょいと子猫を抱き上げ、奏がヒロの瞳を覗き込む。思わぬ接近にその心はドギマギと。
 そ、そうだ、と慌てて鞄から取り出したのは、フェルト布地で作られた『お手製イカけっさー人形』。
「色々お世話になったから、クリスマスプレゼント!」
 驚き、目を丸くして。奏も慌てて買ったばかりのカード取り出す。
「ありがとう!」
 はにかんだ顔に、ヒロは思わず子猫をギュッと抱きしめ。
「一緒に飼い主を見つけてあげようね」
 交わした約束は、腕の中の子猫を夢に誘い。

 『"いつだって"一緒に帰ってこようね!』

 その夜ヒロは、カードに添えられた言葉を胸に毛布へ包まった。



●流星群

 今日もどこかで流星群が降り注ぐ頃。
「遊んでたらこんな時間になっちゃったよ」
 ウェル・ウィアードテイル(jb7094)が夜道を歩く。
「この季節は陽が落ちるのも早いし流石に冷えるね」
 ディーラーの如き白い半袖シャツに黒ベスト。震える姿は見るからに寒いなんてものじゃ無く。
「この恰好じゃ本格的に辛くなってきたからコートの一つでも買いたいところだけど……」
 何度見ても散財した財布の中身は大寒波。深々とついた溜息はひと際白く。
「なんであんな大負けしちゃうかなぁ」
 感情豊かな表情を見れば誰もが思うだろう。

 \こいつはカモだ/

「……ホントに寒いなぁ」
 トボトボ歩く帰り道。ふと目に止めたのは、夜道照らす小料理屋。
「……いやいや、ここで外食なんかしたら…いやでも…」
 いらっしゃい! 白衣を着た女性が店に入れば、美味しそうな匂いが辺りに洩れ漂い。

 ………………。

 たっぷり3秒悩んだその後は。
「いいや、今日より先のことは明日考えよう」
 賭博師は宵越しの銭を持たない、これ鉄則。などと言って暖簾をくぐる。
「さーて、目一杯呑もーっと!」
 今日も彼女の周りでは、お星様が飛んでいる。



●星に願いを

「綺麗な空…一緒に見れて嬉しいな♪」
 スピネル・クリムゾン(jb7168)が夕焼け染まる空を見上げ、傍らの友人に目を向ける。
「忙しい時期だが、たまにはゆっくりするのも良いさ」
 ウィル・アッシュフィールド(jb3048)も並び、歩き。二人散策を楽しむ、真冬の帰り道。
 落葉の積もる歩道や、景観の良い夕陽の差し込む小路。徒歩での帰宅が珍しいスピネルに合わせ、ウィルは歩いて楽しい場所を選んで回る。
「紅葉…もう殆ど終わっちゃってるかな?」
 公園へと足を踏み入れれば、艶やかな桃色の髪を揺らして駆け出す少女。その後をウィルはゆっくりと追い、ザクザクと落ち葉の絨毯を蹴り鳴らす後ろ姿を、静かに見守っている。
「こんな事してるとウィルちゃん呆れちゃう?」
 じっ、と真っ直ぐな眼差しを向ければ、灰色の瞳に穏やかに見つめ返されて。
「……いや、良い。君には、そういう姿も似合う」
 無口なウィルは言葉少なに。けれど、言葉に表れない彼の感情豊かな心を言葉の奥に感じ取って。少女のはにかむ顔は、一足遅い紅葉の様に朱に染まった。

 やがて暮れなずむ空の下、路地に流れ始めた歌声が冬の街に美しく響き渡る。
 ニンゲンのお歌の練習と、スピネルが歌うのはウィルから教えてもらったピアノと歌える洋楽の一つ。
 米国人らしく、ウィルは発音や音の強弱をも丁寧に教え、それにスピネルも真剣に応える。
「早くウィルちゃんのピアノと一緒に歌いたいなぁ♪」
「そうはかからんさ。……君だって上手い、本当だ」
 そうした時間も長くは続かず、いつしか二人はサヨナラ告げる十字路に辿り着く。
(バイバイはちょっとでも遅くなれば良いのになぁ…)

 だって寂しいもん…。

 友達以上恋人未満の気持ちにドキドキと。スピネルの胸は切なさ募り。
 そんな少女の想いが届いたのか、ウィルは別れを告げることなく少女の横を黙って歩き続ける。この先は、彼女の家へと続く、宵の路。
 沈黙と薄闇が二人を包み込み、半歩後ろを歩くスピネルがこっそり掴んだ服の裾。
(……ちょっとだけ…許してね?)
 その顔は、恥ずかしげに俯いていて。
 ウィルもまた、この時間の終わりが近づくことを惜しく思い、歩みは自然と遅くなる。

 一秒でも長く、この時間を―――。

 二人は冬の星空にそっと願い続けた。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:15人

二人の距離、変わった答え・
ドニー・レイド(ja0470)

大学部4年4組 男 ルインズブレイド
二人の距離、変わった答え・
カルラ=レイド=クローシェ(ja0471)

大学部4年6組 女 インフィルトレイター
太陽の魔女・
ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)

大学部4年230組 女 ダアト
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
魔族(設定)・
ギィネシアヌ(ja5565)

大学部4年290組 女 インフィルトレイター
┌(┌ ^o^)┐・
因幡 良子(ja8039)

大学部6年300組 女 アストラルヴァンガード
微笑むジョーカー・
アラン・カートライト(ja8773)

卒業 男 阿修羅
天つ彩風『想風』・
紫鷹(jb0224)

大学部3年307組 女 鬼道忍軍
期待の撃退士・
月島 光輝(jb1014)

大学部1年80組 男 バハムートテイマー
地震、雷、火事、兄貴!・
白虎 奏(jb1315)

大学部2年121組 男 バハムートテイマー
好色天使・
アムル・アムリタ・アールマティ(jb2503)

大学部2年6組 女 陰陽師
快楽至上主義・
ハルシオン(jb2740)

高等部1年1組 女 ナイトウォーカー
瞬く時と、愛しい日々と・
ウィル・アッシュフィールド(jb3048)

大学部6年55組 男 阿修羅
撃退士・
日比谷日陰(jb5071)

大学部8年1組 男 鬼道忍軍
優しき心を胸に、その先へ・
水無月 ヒロ(jb5185)

大学部3年117組 男 ルインズブレイド
日蔭のぬくもりが嬉しくて・
日比谷ひだまり(jb5892)

大学部2年119組 女 バハムートテイマー
あなたへの絆・
蓮城 真緋呂(jb6120)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプA
撃退士・
崇徳 橙(jb6139)

大学部6年174組 女 バハムートテイマー
貴き決断、尊き意志・
フレデリック・アルバート(jb7056)

大学部6年12組 男 アカシックレコーダー:タイプB
High-Roller・
ウェル・ウィアードテイル(jb7094)

大学部7年231組 女 阿修羅
瞬く時と、愛しい日々と・
スピネル・アッシュフィールド(jb7168)

大学部2年8組 女 アカシックレコーダー:タイプA
撃退士・
オリガ・メルツァロヴァ(jb7706)

高等部1年1組 女 ダアト
撃退士・
イーファ(jb8014)

大学部2年289組 女 インフィルトレイター
\鯖頭?誰ですそれ?/・
川中 糸魚(jb8134)

大学部7年58組 男 鬼道忍軍