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マスター:スタジオI
シナリオ形態:ショート
難易度:易しい
参加人数:7人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/09/12


みんなの思い出



オープニング


 ラキスケ寮を御存じだろうか?
 久遠ヶ原島にある、男女共用の小さな学生寮だ。
 昭和中期を意識した、レトロチックなデザインの木造二階建て建築物である。
 むろんラキスケ寮という名前は、正式名称ではない。
 正式名は、若草寮
 ここで生活していると、ラッキースケベな事態が多発するため、ラキスケ寮としか呼ばれなくなったのだ。

 では、ラキスケ寮の中を案内しよう。


 まずは玄関、ガラスの扉を開けると、ほぼ必ず突風が吹く。
 なぜだかわからないけど、吹く。
 そしてスカートが、めくれる。
 どんなにタイトなものでもめくれる。
 男女で一緒に登下校していると、ラキスケな事態になる。


 次は寮室。
 二階に六畳間の個室が、男子用、女子用と交互に四つずつ並んでいる。
 個室にキッチンはあるが、風呂とトイレは寮生共用だ。
 一見、普通の和室に見えるのだが、必ず部屋のどこかしらに穴が開いており、覗くと隣の部屋がバッチリ見える。
 気づいて塞ぐ者もいたが、またすぐに開く、バッチリな位置に開く。
 どうやら、屋根裏に住みついている野良ハムスター一家が、穴を開けているらしい。
 このハムスターはなぜか、人間の服の中に潜りこみたがる。
 昼夜問わず突然、入りこんできて、大騒ぎになる。


 次はトイレ。
 個室のある二階には洋式共用トイレが、男用と女用、各一つずつある。
 トイレ自体に、問題はないらしい。
 だが、夜中、寝ぼけ眼でトイレに行くと、帰りに高確率で間違って他人の個室に入り、そのまま布団に潜りこんで寝てしまう。
 朝起きたら、異性が一緒に寝ていたとかザラだ。
 なぜかは解明されていない。
 なお、鍵を付けても、なぜかすぐに壊れるので無駄である。


 極めつけはバス。
 風呂は一階に、いわゆる家族風呂サイズのが一つだけある。
 三人くらいまでなら、ゆったり入れる広さだ。
 男子、女子の入浴時間が決まっており、時間ごとに分けてはいる事になっている。
 風呂場のドアに電子プレートが貼られており、 一定時間で“男子入浴可”“女子入浴可”の文字が入れ替わるシステムだ。
 だが、いくら修理してもこの機械はすぐ調子が悪くなり、誤表示を起こす。
 そのせいで、異性が入浴している時に、入ってしまう事などザラだ。
 ちなみに、浴室内は湯気が酷い。
 それこそ間近に近付かないと、相手の性別がわからないほどだ。
 湯船に入ったら、隣りに異性がいたとかある。
 しょっちゅうある。


 洗濯に関しては、風呂場の脱衣場にある洗濯籠に洗濯物を入れておくと、寮の管理人をしているロニちゃんが、洗濯をしておいてくれる。
 大抵は翌日に、同じ洗濯籠に綺麗になった衣類が畳まれて返ってくる。
 ただし、ロニちゃんは幼女なので洗濯物を高確率で間違える。
 男子寮生の籠に、女子寮生の下着が入っているなどザラだ。
 酷い時は洗濯されていない状態で、返ってくる。
 でも、怒ってはいけない。
 幼女だから、怒ってはいけない。


 そんなラキスケ寮なのだが、現在、取り壊しが検討されている。
 オーナーは弊社、久遠ヶ原外にあるアパート管理会社なのだが、件の様子なので、クレームが来まくるのだ。
 しばらく封鎖していて、御払いもしたのだが、このまま放置したままでは管理料が嵩むばかりなので、取り壊しか、再開か、決断を迫られる事になった。
 上記のような怪現象は、今でも起こるのか?
 久遠ヶ原の学生有志に生活してもらい、調査する事にした。
 なお学生たちには、調査物件がラキスケ寮だという事は伏せておく。
 ラキスケにかこつけて、恣意的に猥褻行為を働く輩がいては何の意味もないからだ。
 寮改築後の試住モニターとして、依頼を出す。
 数日間生活して、起きた事を報告して欲しい。


リプレイ本文


 ある秋の夕方。
 その試住モニターとして依頼を受けた学生たちが、若草寮門をくぐった。
「住むだけで報酬が貰えるなんて、楽な依頼ですねぇ」
 眼鏡少女・神雷(jb6374)は、まったりとした顔をしている。
 これで命がけの戦闘任務と同水準の報酬を提示されたのだから、世の中旨い話は転がっているものである。
「ふふ、なんか面白いコトになりそうだね♪」
 黒髪ロングメイド服の帝神 緋色(ja0640)は、何かを予期してほくそ笑んだ。
「そうですか? わたくしはなんだか妙な胸騒ぎが……い、いえ。何でもありませんわ」
 言葉を止めつつ長身爆乳お嬢様な桜井・L・瑞穂(ja0027)は、昭和レトロ風の引き戸に手をかけ、開いた。
 とたん! 玄関の内側から突風が吹いて来た。
 潜り込んでのアッパーカットのような、不自然な風!
 こいつがラキスケ寮の挨拶だ!
 女の子たちのスカートが、次々にめくれてゆく!
「きゃあ!」
 黒ストッキングに包まれた神雷の太もも。
「な、なんですの!?」
 むっちりと豊満な瑞穂のお尻。
「ふふふ、見た?」
 なぜか前面に不自然なふくらみを帯びた緋色のショーツが、たっぷりと晒されてしまう。
「み、見られてしまいましたわ、殿方に!」
「まあ、いいじゃない、殿方っていってもロシールくんは、子供なんだし」
 動揺する瑞穂を窘める、緋色。
 小等部三年生のロシールロ ンドニス(jb3172)は、美少女たちのおパンツをタダ見出来たというのに全く顔色を変えていない。
「そうですねぇ、まだそういう事がわからない歳ですよねぇ」
 神雷も安心しているようだが、実はロシール、すでに目覚めている。
 それどころか、年上の学生たちが経験していない、すんごい事にまで、とっくに馴染んでいるむっつりショタっ子なのだ。
 美少女たちは小悪魔を天使と信じたまま、ラキスケ寮の生活を始めた。


 幼女な管理人・ロニは自室で悩んでいた。
 本来なら新寮生たちを出迎えるべき時間なのだが、トラブルが起こり、急きょ、部屋割り当ての変更手続きをせねばならなくなったのだ。
「困りましたね、これでは相部屋が発生してしまいますねー」
 その時、階段の方で何かが落下する大きな音がした。
「あやや?」
 慌てて飛び出るロニ。
 彼女の幼い目が見たのは、階段の下で折り重なる二人の美少女だった。
 下敷きになっている緋流 美咲(jb8394) 黒紫の髪を持つ高校一年生だ。
 スレンダーだが、胸は大きい。
 その美咲の上に折り重なっている片目アイパッチの少女は、夜雀 奏歌(ja1635)。
 ロリっ娘体型だが、実は高校二年生である。
 階段から落ちたところを美咲に受け止めてもらったのだ。
「ありがとうござい……」
 礼を言いかけた奏歌だが、大きく丸みある弾力を掌に感じた。
 美咲のおっぱいだ。
「美咲さんの――柔かいのです」
「え?」
 一学年下の美咲が持つ自分より遥かに大きなそれに嫉妬して、手を動かし始める。
「なぜ、こんなに胸が大きいのですか……許せないのです!」
「Σふわぁっ!?」
 若干百合っ気のある美咲は声をあげ、頬を悦びに赤らめてしまう。
「お、女の子同士で……こんなこと……!
 嫉妬が止まらず美咲の胸を揉み続ける奏歌と、甘い声を挙げ続ける美咲。
 その様子を階段上から見ていたロニは、管理人としての判断を下した。
「あややぁ、お二人はそういうご関係だったのですね。 なら、問題解決ですねー!」
 実は凡ミスで、多めに寮生を入れてしまった。
 全員に個室を割り当てるには部屋が足りなくなったのだ。
 ロニは幼女なりに気を利かせて、奏歌と美咲を相部屋にした。


 初日の夜、引っ越し作業で疲れたレイン・ニム・ライエル(jb2995)は、早々に眠りについた。
 彼は翼の生えた白猫的外見を持つ、はぐれ天魔の男性である。

 数時間後――。
「むにゃむにゃ、おしっこ」
 漫画みたいな解りやすい台詞とともに、廊下に出る。
 寝ぼけ眼で男子トイレのドア――レインがそうだと記憶しているものを開ける。
 すると――。
「え?」
「え?」
 浴衣姿の神雷が洋式便座に座っていた。
 しばし固まる二人。
 水の音だけが、夜の廊下に響き渡っている。
「レ、レイン様?」
「あれ? ここ男子トイレだよね?」
 実際はレインが正しい。
 神雷が普通に間違ったのだ。
「し、閉めます!」
 気が動転したように神雷が立ちあがり、ドアを閉めようとした。
 とたん、蹴躓いた!
 ラキスケ寮だから躓いた! 
 ドダダッと複雑な体勢でもつれこむように倒れる二人。
 「いやぁー! どいてくださぁいー!」
 神雷があげた悲鳴に、皆がどうしたどうしたと集まってきた。
 そこに見たのは、神雷の丸出しのお尻の下で、レインが顔をうずめ、呼吸をしようとフガフガ鼻を鳴らしている姿だった。
 ありえないもつれかただが、ラキスケ寮ならば、普通!
「いやー! 神雷さんが襲われてます!」
 こういう場合、どんな体勢だろうと損をするのは男である。
 神雷が落ち着きを取り戻して、誤解を解いてくれたものの、それまで“変態天使”と罵られ、ボコボコにされた。
 雄猫天使の受難は、これから始まる。


 同じ夜。
 謎の雨漏りにより、相部屋にされた奏歌と美咲。
「美咲さんと同棲生活なのです!」
「そ、そうですね……」
 二人は布団の上で、正座し見つめっている。
 奏歌は笑顔だが、美咲の顔は真っ赤だ。
「ふつつかものですが、よろしくお願いします」
 声を揃えて新婚初夜の挨拶をして、二人は布団に潜りこんだ。
 ドキドキしながら何かを待っていた美咲だったが、さすがに布団は別々、しかも奏歌は早々に寝息をたてている。
(そりゃそうですよね……なにを考えてるのですか、私は)
 溜息をつきながら、美咲も眠りに堕ちる。

 夜半――。
「あん……ダメ、だめですぅ、奏歌ちゃぁん」
 あまやかな寝言をあげる美咲。
「ひゃぁぁぁ……!? そ、そんなところまで、ひゃっ……く、くすぐったい……!」
 目を開けた美咲が見たのは、胸に顔を埋めている奏歌の姿だった。
「……お母さん」
 何か寝言を言っているようだが、そんな事は認知出来ない。
 全身を、寝間着の下から、優しく撫でまわされ続けている。
 その甘い感覚に、身をよじらせるしか出来なかった。
「はぁぅぅ……そ、奏歌ちゃん、だめぇ……」
 全身各所を、刺激される美咲。
 本当は、美咲を愛撫してきているのは寝間着の下に入り込んだ野良ハムスターの一家なのだが、そんな事には気付かない。
「す、すごすぎるよぉ……」
 心地よさに脳みそが蕩け、ふわふわした頭で気を失ってしまった。
 甘い百合色の夢を見ながら――。

 翌朝。
 目を覚ました美咲は、自分の布団に潜りこんで熟睡している奏歌を見て、頬を熱くした。
「奏歌ちゃん――私たち、夕べ――」
 恥ずかしさの余り、布団から立ちあがる美咲。
 とたん、寝間着の隙間からボトボトとハムスターが落ちてきた。
 壁の穴へ向け、逃げてゆくハムスター一家。
「ああ――そういう事ですかぁ……そうですよねぇ……」
 それを、なぜか寂しげな気持ちで見送る美咲だった。


 二日目。
 夕刻、瑞穂が学園から寮へ返ってくると、美咲が段ボールで荷物を運んでいた。
「あら、美咲さん、引っ越しは昨日終わったのでは?」
 聞かれた美咲は、顔を真っ赤にした。
「違うんですぅ! 全部、全部ハムスターが悪いんですぅ!」
 意味不明の返事をして、走り去る美咲
 その後を、奏歌がやはり段ボールを抱え、美咲の後をドタドタ追いかけていく。
「美咲ちゃん、ハムスターは可愛いから罪は無い、罪は無いのです!」
 首を傾げながら、自室に戻り着替えようとすると、その背中をツツッと何かがなぞった。
「ひゃっ!」
 驚いて振り返ると、緋色が悪戯っぽく微笑んでいる。
「ひ、緋色!? 如何してわたくしの部屋にいますのー!?」
 要は、美咲と奏歌の相部屋にハムスターが出て、美咲に深刻なトラウマを植え付けたため、その部屋を封鎖。
 緋色は自分の個部屋を二人に譲り、瑞穂と同棲する事にしたのだ。
「まあでも、同棲してるのはいつものコトだし……ふふ、こっちでも宜しく♪」
「仕方ありませんわ」
 それはそれで嬉しい瑞穂、笑顔を抑えながらキッチンの水道を捻る。
「あら?」
 水の出が悪いので、蛇口を全開にしてみる。
 とたん、水が吹き出してきた。
「きゃあ!」
「何してるんだい、瑞穂……」
 緋色に、衣服がぴったりと豊満な肉体に張り付いた姿を見られてしまう。
「うぅ、びしょ濡れですわぁ」
 小さく笑う緋色。
「仕方ないね、僕が拭いてあげ……っわぁ!?」
 床に撒き散らされた水に滑り、緋色が転倒
 それを爆乳で、瑞穂が受け止めた。
 折り重なる二人。
「あぁ、ひ、緋色そんなぁ……♪」
「ごめんね、何か足が滑っちゃって……ふふ、でも何か気持ちいい……♪」
 二人が甘い吐息を吐き、顔を寄せ合った時、
「何か騒いでいたようだけど、どうしたんだい?」
 レインが部屋のドアを開けてきた。
「って、あぁっ!? み、見ないで下さいなぁっ!」
 ちょうどいいところを見てしまったレインは、昨日の変態天使に加え、覗き天使という不名誉な綽名を追加されるのだった。


 その頃、むっつり幼児ロシールは、気持ちよく湯船に浸かっていた。
 「良い事いっぱいな寮ですー」
 夜晩、目が覚めるとなぜか管理人のロニがロシールの布団で寝ていた。
 何度確認しても、確かにロシールの部屋だったので、ロニがトイレに行った帰りか何かに間違って潜り込んできたらしい。
 甘いミルクの香りがしたので、ずっとくんかくんかしていたくて起こさなかった。
 朝、気付いたらおねしょをしてしまっていた。
 逃走して、おねしょの罪を熟睡中のロニに押し付けた。
 目が覚めた後、ロニは“六年生にもなって恥ずかしいのー”と泣いていた。
 動揺したのか、さっきロニの元に返ってきた洗濯物には、明らかにロニのものではない女物のブラやショーツがたくさん含まれていた。
 しっかり鑑賞してから、チャック付きビニールに入れて保管。
「宝物、いっぱい手に入りましたです」 
 ヘブン状態で湯船につかっていると、水音がして湯船に誰かが入ってきた。
 考え事をしながら入っていたので、いつの間にか女子の入浴時間になっていたのかもしれない。
「ご、ごめんなさい、僕、すぐ出ます」
 慌てて立ちあがると、のぼせて足がもつれ、相手の胸にダイブしてしまった
 あれ、柔かくない――女の人なのに?
 なぜか眼下には、ロシールに生えているのと同じモノが見える。
 ロニは、怯えてお尻を抑えた。
 かつて、自分から大切なものを奪ったモノを、緋色も持っているのだ。
「ゆ、許して下さい」
「なにを?」
 首を傾げる緋色。
 その胸を、誰かの手がまさぐった。

「誰?」
「同志発見なのです!」
 いつの間にか緋色の背中にいたのは、片目アイパッチの少女、奏歌だった。
「緋色ちゃんもツルペタですー、仲間ですー」
「奏歌ちゃん? まだ男子の入浴時間だよ」
「看板は女子入浴時間でしたよ? それに緋色ちゃんだって女の子じゃないですか。 ロシールちゃんは――まだ小さいからどっちでも入れますよー」
 ひんぬー連合の仲間を見つけて感極まっているのか、奏歌はロリィなボディを嬉しそうにすりつけてくる。
 グラマラスな瑞穂のそれとはまた違ったくすぐったさに、思わず頬の筋肉が揺るむ緋色。
「あの――僕は、女の子じゃ」
 言いかけた時だった。
「な、何をしていますの?」
 豊満なボディに薄いバスタオルを巻いた瑞穂が、仁王立ちで声を震わせていた。
「あれ、瑞穂、もしかして誤解している?」
 どんどん絡まっていく誤解の糸。
 それをさらに、奏歌が絡ませる。
「敵ですー! 瑞穂ちゃんは、私と緋色ちゃんの敵なのですよー!」
 奏歌は、瑞穂の爆乳を指差して言っている。
 単に巨乳を敵視してるだけなのだが、どう聞いても、正妻に浮気現場を抑えられた愛人が、夫を味方に引き入れようとしているようにしか聞こえない。
 さらには――。
「――奏歌ちゃん。 私がハムスターさんに穢されたからって、他の女の子となんてひどいですぅ」
 バスタオルを巻いた美咲が、洗い場に立っていた。

 かくしてラキスケ寮の風呂場は、緋色を中心に修羅場と化した。
 怒りでたゆんたゆん揺れ続ける瑞穂の爆乳、すすり泣いて上下動する美咲のDカップ、何をしても揺れぬ奏歌のひんぬー。
 それらを、ロシールだけが、無言で堪能したのだった。


 数十分後、修羅場の誤解が解けた後、また別の誤解が寮内に湧き始めていた。
「昨日、洗濯に出した皆の下着が行方不明です!」
「まさか下着ドロ!? 怪しいのは――」

 皆の頭に浮かんだ男は、風呂に入っていた。
 変態天使、覗き天使と散々に言われている男である。
 洗い場で、ふさふさの白い体毛を洗うレイン。
 泡をシャワーで洗い流していると――。
「はぇ?」
 背後に聞き覚えのある声。
 振り向くと、神雷が立っていた。
 タオルは――腰から下しか巻いていない。
 瑞々しい胸が、湯気越しに丸晒しだった
「し、失礼しましたー!」
 逃げようとする神雷。
 だが、踵を返したその足元に――。
「なぜこんな所に石鹸がー!」
 
 悲鳴を聞き、風呂場に踏み込んだ寮生たちが見たのは、また折り重なっているレインと神雷の姿だった。
 昨日のお尻に引き続き、今夜は中学生のおっぱいに顔を埋める事案が発生している。
「もう言い逃れは聞きません! ロリコン天使!」
「下着ドロボー猫ー!」
 袋叩きにされるレイン。
 そこへ、騒ぎを聞きつけた管理人ロニが入ってきた。
 「あややぁ? 何かありましたかねー?」


 ロニが記憶を辿った結果、皆でロシールの部屋を捜索。
 丁寧にチャック付きビニールに入れてしまっていた下着が見つかった事で、一件は落着した。
 レインに続き、ロシールが、ボコボコにされると思いきや。
「ご、ごめんなさい」
 うるうるっとした幼い目で見あげられ、お姉さんたちは皆、許してしまった。
「もう、いたずらはダメですわよ」
「あのね、こういうビニールに、洗ってない下着をいれたらだめですの」
 怯えたように上目使いで尋ねるロシール。
「僕、悪い事したからお仕置きですよね?」
 ロニが顔を蕩けさせる。
「あややー、なら、明日はお姉さんたちとお風呂に入るですね! 罰として皆の体をルシールちゃんが一人で洗うですねー」
「わかりました、僕、お仕置き頑張ります」
 もう全てロシールの思う壺である。
 まさにラッキースケベな寮だった。
 
 その頃、風呂場では――。
「わけがわからないよ。 僕が何をした。」
 全然ラッキーじゃないレインが、ボコボコにされた体を痙攣させていた。
 
 学生たちからの報告で、結局取り壊しが決定したラキスケ寮。
 その跡地に何が建ち、何が起きるのか、それがわかるのはしばらく先の事である。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: ひんぬー連合会長・夜雀 奏歌(ja1635)
 変態天使・レイン・ニム・ライエル(jb2995)
 いつも尻を狙われる・ロシールロンドニス(jb3172)
重体: −
面白かった!:9人

ラッキースケベの現人神・
桜井・L・瑞穂(ja0027)

卒業 女 アストラルヴァンガード
魅惑の囁き・
帝神 緋色(ja0640)

卒業 男 ダアト
ひんぬー連合会長・
夜雀 奏歌(ja1635)

大学部3年310組 女 鬼道忍軍
変態天使・
レイン・ニム・ライエル(jb2995)

大学部6年121組 男 ルインズブレイド
いつも尻を狙われる・
ロシールロンドニス(jb3172)

中等部1年3組 男 ディバインナイト
永遠の十四歳・
神雷(jb6374)

大学部1年7組 女 アカシックレコーダー:タイプB
誠心誠意・
緋流 美咲(jb8394)

大学部2年68組 女 ルインズブレイド