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マスター:スタジオI
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:6人
リプレイ完成日時:2014/06/25


みんなの思い出



オープニング


 時は二週間ほど遡る。
 久遠ヶ原島に新たな銭湯、久の湯が建設された。
 初めてお湯が張られた男場。
 そこに、伊佐 潔先生の怒鳴り声が響いた。
「お前ら、潔くないんじゃー!」
 潔先生は、アイロンパーマに、色つきメガネという典型的な「なんで学校にこんなチンピラがいるんだ」系、おっかない教師である。
 学園に新部活動として、銭湯を申請し、土地施設まで用意してもらったのは良いのだが、なぜか顧問がこの潔先生になってしまったのだ。
 この日はオープン前に、先生が出来栄えを視察しに来たのだが――
「男湯と女湯に分けるとか潔くないんじゃー! 全部混浴にせい!」
「わ、わかりました……男湯と女湯の壁は取り払います」
 銭湯部の部長である男子生徒が怯えながら、それに従った。
 彼ら銭湯部員は、潔先生に口答えしてもロクなことにならない事を知っている。
「でしたら、湯浴み着を用意しないと」
「水着も持ち込み可にしようか」
 部員たちも気を利かせた。
「アホーーっ! 風呂入るのになんで服着るんじゃーー! 全員素っ裸で入れーーっ!」
「それは無理です! 風俗みたいになっちゃいます!」
「風俗か? 風俗経営しとる友達なら、先生たくさんおるでーー!」
「先生、それ以上言ったらダメです、素性がバレちゃいます!」
 必死に宥めて、さすがに素っ裸強要命令は回避したが、そのせいで先生の怒気はますます昂ぶっていた。


 潔先生は、まずは試しに浸かってみると勝手に素っ裸になり、浴槽に向かった。
 部員は、先生の裸を見ないよう、必死で目を逸らしている。
 恥ずかしいからではない、もし、先生の背中に『綺麗な絵』が描かれているのを見てしまった場合、いろいろ面倒な事になるからだ!
 巨大な湯船のお湯に入ったとたん、潔先生はまた怒鳴った。
「ぬるい! この湯は何度じゃーーー!」
「四十度です」
「なんじゃその半端な数字は! 潔く百度にせい!」
「それはすでに銭湯として成り立たないのでは!?」
「がまんせいやーー! 根性なしどもがーー!」


 あれから二週間が経った今日。
 潔先生のワガママで、久の湯はめちゃくちゃな銭湯に改造されてしまった。
 根性と、チャカ――もとい拳銃の腕を同時に磨く、戦闘訓練用銭湯という奇怪な代物として生を受けることになったのである。
 プレオープンに参加する生徒たちに課せられたのは、誰よりも長く、この浴場に存在する事。
「根性のある生徒には、先生、ご褒美やるでーーっ! チャカの腕が達つ奴は、ええ職場も紹介したるからなーーっ!」


リプレイ本文


「のんびり出来るのは、今の内だけやからなー! ゆっくり温まっとけよー!」
 伊佐 潔先生が、広大な家族の湯に浸かっている生徒たちに叫んだ。
 この先生、銭湯部の顧問として、本日の訓練では主審を務めるらしい。
 「綺麗な絵が体に刻んである人って、普通銭湯とか温泉とか立ち入り禁止よね?」
 体にバスタオルを巻いた黒髪ツインテールの美少女、月丘 結希(jb1914)が何か言っているようだが、湯気が邪魔で、そんな絵は見えない。
 見えない以上、禁止しようもない。
「……無茶苦茶な先生も居たものね、これは……ちょっとお仕置きしたくなるわ♪」
 結希の呟きに対し、藍 星露(ja5127がイタズラっぽい笑みを浮かべた。
 長い髪とモデル級のスタイルを持つ、十八歳の美少女である。
 星露は家族の湯からあがった。
 学園指定水着を着用しているが胸やお尻がぱっつんぱっつんで、男性陣の視線を自然誘導している。
 洗い場でアイロンパーマの頭を洗っている潔先生の背後に近づき、耳元に囁いた。
「お背中お流しします♪」
「おう、頼んだで!」
 星露はボディーソープをタオルに――ではなく白い谷間が覗く、スク水のおっぱいに塗りたくった。
 悪ぶってはいるが先生は案外にウブ。
 星露の女の勘は、そう告げていた。
 泡立ったこの胸を先生の背中に押し当てれば、それだけで先生は鼻血を出して退場。
 主審不在の銭湯戦闘は、エロスカオスの様相を呈し、星露のホームグラウンド化する。
 そういう作戦だった
「素人が無理すんなや」
 背中に胸に軽く触れた瞬間、先生がゲラゲラ笑った。
「わかるわ、先生、五回結婚しとるけど、そのうち四人が玄人やねん。 最初に世話になったのはまだ青っちぃ若造だった頃やわ」
「は、はあ」
 星露はいわゆるお嬢さん育ちである。
 先生のような『世界』に生きている者の、早熟さを甘く見ていたのだ。
「変な真似事したらあかん、一回でも沈んだら顔をあげられん女もぎょうさんおるからな」
 掌の上で弄んでやるつもりだったのに、逆に釈迦の掌の上で全力疾走していた事を悟った星露は戦意を失った。


 プール並の巨大浴槽、家族の湯では、まったり気分が続いている。
「ふう……混浴と聞いてどうなるかと少し不安でしたが案外良心的な作りですのね」
 ワンピタイプの水着を着ているお嬢様、シェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)は、日頃の疲れを癒していた。
「ん〜……しばらくはゆっくり浸かってていいのよねぇ」
 均整のとれた肉体に撒いたタオルが色っぽいお姉さん、エリス・ヴェヴァーチェ(jb8697)も天国気分でうとうとしていた。
 対照的に地獄の窯に目を吸い寄せられている者もいる。
「釜茹でにするつもりなのでしょうか?」
 露出度の低い水着を着けた銀髪の女子小学生・雫(ja1894)は、熱闘の煮えくり返る灼熱の湯を遠巻きに見ていた。
 先生は安全地帯だと言っているが、全然、安全に見えない。
 利用出来れば、優勝に最接近出来ると思われる灼熱の湯、果たして、そこに入れる者は現れるのだろうか?

「あそこに入れればよかったんだが、仕方がない――だが、安全地帯は他にもあるぜ」 
 二十九歳の元サラリーマン・ミハイル・エッカート(jb0544)が碧眼を光らせる。
 耐熱服などを利用し、灼熱の湯に入りたかったようだが、金銭的な理由から断念。
 だが、まだ手があるようである。


 家族の湯の壁では、のんびりお絵かきをしている者がいた。
「わし渾身のきのこ絵を、見てもらうんだの!」
「拙者はおじいさまの姿絵を書くでござるよ!」
 湯文字と言われる湯浴み着に身を包んだ淡雪(jb9211)が幼女のように無邪気にはしゃぎながら、友人である樹(jb3833)と一緒に、真っ白な壁に絵を描き始めている。
 今のところフリースペースでお絵かき自由なのである。
 淡雪が壁タイルに描いたのは、骸骨のような老人だった。
 かなり不気味で、まったり感が台無しだ。
 「樹殿の、立派な茸でござるな!」
 念のため、淡雪は樹が描いたリアル感溢れるきのこを褒めているだけである。
 誤解されがちだが、それだけである。


「チャカを配るでー! 戦いの準備をしいやー!」
 先生が、トレイに載せて水鉄砲を配り始めた。
「チャカ? 戦い?」
 スク水姿の女子小学生、只野黒子(ja0049)が前髪に隠れた目で、辺りをキョロキョロしている。
 彼女は、斡旋所で話をよく聞かずにここへ来てしまったようだ。
 今まで、夫である浪風 悠人(ja3452)と家族の湯で、まったりイチャコラしていた浪風 威鈴(ja8371)もそのクチのようだ、
「何で……? お風呂なのに戦闘……?」
「混浴に釣られて、大変なとこに来ちゃったな」
 夫の方は知っていたようで、溜息をつきながら水鉄砲の調子を見ている。
 黒く塗装はされているが、縁日や百均で売っていそうな安物だ。
「全員、行き渡ったか? ほな開始やでー!」
 先生が戦闘開始のラッパを吹いた。


「え?なんですかソレは水鉄砲? わたくし別に水遊びは……きゃあ!」
 急に放水が飛び交い始めたので慌てて湯の中に退避するシェリアお嬢様。
(な、何が起こっているのー!?) 
 黒子と同じく彼女も依頼内容を聞いていなかった模様だ。
 だが、
『湯に浸かっていない部分を撃たれたらアウト』
 このルールに対する安全策として、潜水は有効だった。
 事前に対策を練ってきた者でも、同じ行動をとっている者がいる。
「潜っていれば当てられないよね?」
 日焼け肌の女子小学生、焔・楓(ja7214)がタオルのままお湯に潜る。
「ゆっくりとお風呂にはつかるものですが、偶にはこういうものもいいでしょう」
 顔だちも水着も穏やかで和風乙女、織宮 歌乃(jb5789)も、赤い髪の毛の先まで湯の中に浸からせた。
 潜っている限り、即アウトはない。
 息継ぎのため、顔をあげた瞬間が危険ではあるのだが。 
 だがすでに、呼吸というその弱点すら克服した者もいた。
 謎の猫耳を生やした男子高生、滅炎 雷(ja4615)。
 銀髪眼鏡女子小学生・雫。
 この二名は、シュノーケルを装備して潜ったのだ。
 湯という無敵のバリアに全身を包み、呼吸経路まで確保した二人。
 お湯の中から銃口のみを出し、攻撃を開始した。
 雫は、先生との一連のやりとりで敗北感に打ちのめされたままの星露を撃つ。
(すみません、訓練なので)
 雷はバトル開始に気づかず、ぴゅー、と気の抜けた水鉄砲で遊んでいる淡雪を撃った。
(チャ〜ンス! スキあり、避けれるかな?)
「淡雪殿おお! 危いんだの!」
 樹が庇おうとしたものの、無防備な淡雪はすでに全方位から狙われており、もはや手の施しようがなかった。
「女の勘が外れるなんて」
 まだ落ち込んで溜息をついている星露。
「拙者、湯をかけられるような粗相を致したであるか?」
 ぽかーんとしている淡雪。
 可哀そうだが、退場である、

【藍 星露 脱落】
【淡雪 脱落】

 攻撃、防御、補給、全てが万全!
 早くも優勝への道筋に乗ったかに見える雫と雷。
 だが、暗雲はたちこめる!
「きゃはァ、銭湯で戦闘なんて洒落になってて楽しいじゃないのさァ……まァ、楽しみましょうォ♪」
 白スク水姿とどこか病んでいるような瞳がたまらない人にはたまらない女子中学生、黒百合(ja0422)が、発煙手榴弾を炸裂させたのだ。
 黒煙が湯船の中央付近一帯を包みこむ。
 辺りにいた他の参加者は口元を抑えて逃げたが、シュノーケルで呼吸をしていた雷と雫は、ダイレクトに黒煙を吸い込んでしまった!
 むせて、思わず水面から顔をあげる二人。
 激しく咳き込むその音を捕えたのは、素潜りしていた楓。
 そして、パートナー淡雪を失いながらも、めげることなくとっさに潜水戦法に切り替えていた樹。 
 黒煙の影響を全く受けていない小麦色幼女と、キノコ少年の銃口が、たて続けに水流を放つ!
(攻撃は最大の防御なのだ♪ イケイケゴーゴーなのだ♪)
(淡雪殿、カタキはとるでござるよー)

【雫 脱落】
【滅炎 雷 脱落】

「備えは万全でしたのに」
「もう少し戦いたかったな」
 勝利への布石を重ねすぎたがゆえに敗北する、皮肉な一例だった。


 激戦が繰り広げられている湯船中央から離れた浴槽右奥では、艶やかな心理戦が行われていた。
 草摩 京(jb9670)は少しスケ気味になった湯浴み着を見せつけながら、湯船の端に腰掛けたりしてまったりしている。
 長い黒髪と豊満な胸を持つ美女である。
 どこぞでイメージキャラになった事もあるらしく、最近は顔も売れている。
 アイドル的存在になりつつある京に艶姿を見せつけられ、健全な男子生徒、叶 結城(jb3115)と大路 幸仁(ja7861)は引き金にかけた指を曲げる事が出来なくなっていた。
「ふふふ、抵抗はしませんよ。さあ、どうしたんですか?」
 妖しく微笑み、胸を強調し、足を組みかえ、 誘惑の度を増してゆく京。
(退場したら、見られなくなってしまう)
 男子のその心理的隙を突き、結城と幸仁を一網打尽にしようと、京は太ももの下にしいた水鉄砲に手をかけた
その時!
「隙ありー!」
 バスタオル姿のサイドテール娘・大和 陽子(ja7903)が現れ、京の胸の谷間に水流をぶつけた。
「あらら、どうせなら年下の娘に仕留めてもらいたかったのですが、仕方ありませんね」
 ニコニコしながら退場してゆく京。
 陽子は一つ年上なだけで、しかも童顔なのにわかってしまうらしい。
 恐るべし、年下レーダー!

【草摩 京 脱落】

「ありがとうございます、大和」
「助かったよ」
 それぞれ礼を言う結城と幸仁。
「なにその冗談? 私が、助けるわけないってわかっているよね?」
 陽子はニコニコしながら、男子二人に銃口を向けている。
「本当は、スタートダッシュできみたちのドタマ撃ちたかったんだけど、エリスをお湯の中から引っ張り出すのに時間かかっちゃったんだよ」
 戦闘開始前にうたたねしてお湯に沈んでいたエリスは、ゲフゲフ言いながらも、銃口を結城と幸仁に向けている。
「死ぬかと思ったわぁ……」
 半端に眠ったせいか、大きな欠伸をするエリス。
 エリスの欠伸と、それに視線を向けた陽子。
 ここを好機と見た結城と幸仁は、銃口を眼前の美女たちに向けた。
「きゃっ」
 身をかわそうとした陽子のバスタオルの結び目が緩んだ。
 欠伸を掌で抑えようとしたエリスのバスタオルがストンと落ちた。
 二人とも、女体を覆うのはバスタオルのみだったのだ。
 それがなくなれば、つまり――。
 男の事情で、思わず正座蹲りしてしまう結城と幸仁。
「再び隙あり!」
「残念ね」
 結城と幸仁は、座り込んだその頭を陽子とエリスに撃たれた。
「騙されたね? 実は裸じゃなかったんだな!」
 陽子は肩ひものない、チューブトップ水着の上からバスタオルを着け、わざとそれを外す事により、少年たちに全裸だという誤解を与えたのだ。
「ま、まて! 俺はまだ負けていないぞ!」
 幸仁は横目でエリスを見ながら、言い返した。
「エリスは全裸だろ! 全裸になった時点で反則負けだ! 失格者に撃たれても失格にはならないはず!」
「何言ってんの? エリスだって、私と同じタイプの水着を――ってエリスちゃんなんでほんとに下が裸なの!?」
「ああ――タオル全開になっちゃてますね」
 まだ眠そうに目をこすっているエリス。
 彼女は、全裸ではなかった。
 バスタオルの下に、肌と同じ色の水着を着けていたのである。
「ちょ、おま、それ反則……」
「本物の裸じゃ……なかっただなんて」 
 結城と幸仁は、散々純情を弄ばれたあげく退場した。

【大路 幸仁 脱落】
【叶 結城 脱落】


 洗い場でも、趣の違う戦いが繰り広げられていた。
 「のんびりしてられんのは、本当に十分間だけだったな」
 やれやれと頭を掻く嶺 光太郎(jb8405)は、洗い場の壁を遮蔽に利用し、銃撃を避けている。
 彼と同じ戦術をとっているのは、黒子。
 当初、依頼内容を聞いていなかった黒子であるが、即応性は高く、どうにか体勢を立て直したようだ。
 彼らを攻撃しているのは、バスタオル一丁のツインテール少女、結希。
 そして仲良くお揃いの銀髪を持つ、浪風夫妻である。
「威鈴、俺から離れんなよ」
「大丈夫、緑火眼も使ったし死角はなし……と!」
 言うやいなや、浪風妻は引き金を弾いた。
 次の瞬間、浴槽から跳び出してきた赤い髪の毛に水流が直撃した
 ひたすらに潜水で攻撃をしのいでいた歌乃の頭だった。
 歌乃は専守防衛を決め込み、潜水し続けていたのだが、呼吸のため湯から顔を出した途端に、問答無用で撃たれてしまったのだ。
「残念ですが、お風呂で泳げて楽しかったですわ」

【織宮 歌乃 脱落】

「流石は俺の嫁、愛してるよ」
 仲睦まじすぎな夫妻の姿に、結希はちょっとした作戦を決意した。
 自らのバスタオルを突然、はぎ取ったのだ。
「いやぁん!」
 色っぽい声を出したりもする。
 結希はバスタオルの下にチューブトップ水着を着ていた。
 つまりは、陽子やエリスと同じトリックだ。
 だが――。
「まあ、威鈴にやられたら、ドキドキもんだけどね」
 波風夫は動ぜずに平気で撃ってきた。
 大胆な作戦に若干、緊張していた結衣はかわせずに当たってしまう。

【月丘 結希 脱落】

「女子中学生の色気が通じない相手がいるだなんて」
 ラブラブ若夫婦相手には分が悪かったようである。

 だが、ある時、夫は背中にいる妻の温もりが消えた事に気付いた。
「威鈴!?」
 振り向くと、足元に妻と、それ以外にもう一人の銀髪女性が倒れている。
「一体、何なんですのー」
 シェリアお嬢様である。
 状況を把握しないまま戦闘が開始され、慌ててお湯に潜って回避した彼女だが、さすがに息が続かなくなり、瞬間移動スキルでここへ逃げてきたのだ。
 衝突した銀髪美女二人は洗い場のタイルの上で重ねもちに倒れていた。
「どなたですのー!?」
「いたた」
 妻は腰を打ったようだ。
「大丈夫か、威鈴」
 妻に手を差し伸べた浪風夫だが、
「きゃあ! 触らないで下さいまし!」
 大人の男が自分の体に触れようとしているのだと誤解したシェリアは、錯乱して水鉄砲を乱射した。
 妻の体が心配で無警戒になっていた浪風夫は、素直にそれを受けてしまう。
 夫婦愛ゆえの不覚であった。
「このまま威鈴と離れるのは不安だな」


【浪風 悠人 脱落】
 
「なんか成り行きだけど、カタキはとる……ね………」
浪風妻が、自分の上に圧し掛かっているシェリアに水鉄砲を撃つ。

【シェリア・ロウ・ド・ロンド 脱落】


 そんな洗い場の様子を見て、ほくそ笑む薔薇色の唇が家族の湯にあった。
「うふふ、ちょっと悪戯しちゃおうかしら」
 紅 貴子(jb9730)。
 ただでさえ悩殺的な肉体に、赤と黒の刺激的なビキニを纏った黒髪の美女だ。
 どうやらよからぬ戦法を思い付いたようだ。
「あら、こんなところに大量のローションの入ったバケツ……あぁっと倒してしまったわー。 これは風呂場中タイルがローションまみれだわー。 つるっつるだわー」
 浴槽の麓にあったバケツを、ひっくり返した。
 このバケツ、むろん貴子の物だ。
  大量のローションは、タイルにどんどん広がってゆき、洗い場で戦闘を繰り広げていた光太郎、樹、黒子の足元をも覆った。
下手に動けば簡単に転ぶ――洗い場の半分近くがそういう状態になったのだ。

「あんたか――何て真似しやがる」
 溜息をつく光太郎。
 二人は知り合いで、貴子の性格はよく承知している。
 「足がナメタケみたいにネバネバなんだな」
 キノコ少年、樹がそう言いながら、光太郎に銃撃を放つ。
 光太郎は歯噛みした。
 動いて躱したいが、そうすれば転ぶ!
「ここは畳替えし、か」
 光太郎は仕方なく、ネバネバの床タイルを叩いた。
 そこにアウルで出来た畳が出現し、壁となって水撃を防ぐ。
 この場はしのいだものの光太郎を含め、洗い場にいる者は皆、下手に動けなくなった。
 ローションで転んで、無防備になる事は目に見えているからだ。
 ところが、その摩擦係数激低の地面を平気で歩いてくるものがいた。
 ユウ(jb5639)、艶のある黒髪をうなじでまとめた少女。
 スレンダーな肉体に湯浴み着姿も可憐な彼女ではあるが、まるでローションの影響を受けていない。
 彼女は純粋な元悪魔であり、物質透過能力により触れるもの、触れないもの、その取捨選択が可能なのだ。
「こんな時でも物質透過をする敵がいることを、想定しておいて下さいね」
 背後から光太郎に近づき、水鉄砲を放つユウ。
「やれやれ、やられちまったか」

【嶺 光太郎 脱落】

 続いては黒子に向かって、ユウが滑りもせずに普通に歩いてくる。
 黒子は人間であり、物質透過でここを逃れる事は出来ない。 
「だったら、こうするまでです」
 迫りくるユウの足元に、石鹸を投げつける黒子。
「無駄ですよ?」
 それも物質透過ですり抜けようとするユウだが。
「あら? きゃあ!?」
 すってーんと、転んでしまった。
 黒子は石鹸にアウルを籠めていたのだ。
 倒れたユウに、黒子の銃口が放水する。
「残念ですね、もう少しお風呂に浸かっていたです」

【ユウ 脱落】

 貴子が造り出したローション地獄を、別の方法ですり抜けるものもいた。
 プールの真ん中で発煙手榴弾を炸裂させ、混沌を作り出した黒百合である。
 彼女は物質透過の使えない半悪魔であったが、陰影の翼で空を飛んでいた。
 当然、床のローションの影響は受けない。
 そして発煙手榴弾を、洗い場にまで炸裂させた。
「きゃはぁ、空爆してあげるわよぉ」
 黒煙に包まれ、洗い場にいた樹、黒子、浪風妻は視界を塞がれる。
 黒百合は息を止めて黒煙の中に突入し、腰を打ったまま動けない浪風妻のいた位置に水撃を浴びせた。
「悠人がいないと、やる気でないわ……ね……」

【浪風 威鈴 脱落】

 一方、黒子は腹ばいになり、ローション床を滑るようにして黒煙の中から抜けた。
 だが、浴槽に辿り着き、起き上がろうとした時、
「変わった寝相ねえ」
その背中を湯船に居たエリスに撃たれてしまう。
「ここまで色々されたら、かわしきれませんね」

【只野黒子 脱落】

 タイミングを同じくし、黒百合が飛行したまま浴槽へと戻ってこようとしていた。
 それを見上げ、貴子の薔薇色の唇がほくそ笑む。
「物騒な子ね、でも飛んで火に入る何とやらではないかしら?」
 飛行中は回避率が落ちる。
 貴子はローション入りの水鉄砲に籠めた。
 勢いを増した一撃を上空にいる黒百合に放つ!
 黒百合の頬に命中。
 だが、なぜか失格のラッパが鳴らない。
 黒百合の顔には、どろっとしたものが付いていた。
 すぐさま黒百合が貴子に打ち返す。
「このベトベトした液体はどうやら『水』ではないようね?」
 豊満な胸に、黒百合の放った『水』が炸裂した。
 貴子は攪乱性重視で、水鉄砲の中身にまでローションを籠めていた。
 それが裏目に出てしまった。
 水鉄砲から出た『水』を当てない限りアウトには出来ないのである。
「残念、でも可愛い子の水着もたくさん見られたし、堪能出来たわ」

【紅 貴子 脱落】


 ここまでに生き残った参加者はわずかに八名。
 だが、実は安全地帯を確保した参加者が三名いる。
 そのうち二人は活用不可能かと思われた安全地帯・灼熱の湯。
 そこに、ずっと浸かっている者たちである。
「優勝狙うにゃ」
 ヴェローチェ(jb3171)、外見年齢八歳ほどの小さな天使。
 彼女は普段から着込んでいる猫の着ぐるみをポリ袋でコーティングしている。
 むろん、それだけでは熱湯に耐えられるわけもない。
 耐熱紙コップを切り開いたものを大量に用意し 隙間が無い様に着ぐるみ内側に貼り付けている。
 さらにくしゃくしゃにした新聞を隈なく着ぐるみの中に入れ、お湯が肉体に触れないようにしていた。
 むろん、着ぐるみの中はサウナ並に熱くなるのだが、クーラーボックスに冷えたペットボトル水、塩と砂糖を沢山詰め込み、こまめに摂取して、熱中症にならないようにしていた。
 このヴェローチェは、しっかりと対策装備してきた事が誰の目にもわかる。
 問題はもう一人の矢野 古代(jb1679)だ。
「これはイクサだ――万全の準備をしてきた者が勝つ」
 妻子持ちの三十五歳である彼は、タオル一枚だけで腰まで灼熱の湯に浸かっている。
 にも関わらず、熱そうな様子がまるでないのだ。
 ヴェローチェも首を傾げるしかなかった。
「それはどんなカラクリを使っているのにゃ? ヤセ我慢にしても度を過ぎているにゃ」
「ふふ、まあ年の功ってやつだ」
 のらりくらりとして、全く答えようとしない。
 とはいえ、この二人が安全地帯を確保している事実には変わりがない。
 無敵の敵に近づこうとする者などおらず、二人とも撃墜数0ではあるものの、撃墜される心配もないという安泰な地位を保っていた。
 


 安全地帯を確保する準備が出来なかった四人――樹、黒百合、楓、陽子、エリスは、家族の湯で激しく争い合っていた。
「きゃはァ! もう一発いくわよお!」
 こちらで明らかに主導権を握っているのは、黒百合。
 持ち込んだ発煙手榴弾を、完全に使いこなしている。
 黒煙で自分の姿を隠しつつ、侵入スキルで水音を消して煙の中を移動。 自らは視覚、聴覚で感知されるのを完全に妨いだ状態で、相手のいた位置に縮地で接近、射撃をしてから、一撃離脱。
 黒百合も相手の位置を視認せずに撃つことになるわけだが、ほとんどの相手は足音、水音、咳音を消す工夫をしていないため命中率は極めて高い。
 この戦術に対抗出来るものは現れず、樹、エリスも続けざまに撃破した。

【橘 樹 脱落】
【エリス・ヴェヴァーチェ 脱落】

「お風呂に手榴弾持ち込むとか、ひどすぎなんだな」
「脱衣場のマッサージ椅子で寝ているから頑張ってね、陽子」

 その陽子は、遁甲の術で黒百合の矛先をかわし、壁走りで洗い場に逃げていた。
 だが、降りた床も貴子が残したローションでべとべとだった。
「足の裏ぬるぬるだね、もう壁走りは使えそうにないや」
 ここに、四発目の発煙手榴弾が投げ込まれ、視界を奪われた中を、黒百合が陰影の翼で追撃してきた。
 完全に詰みだ。
「くそー、じゅんじょーな男なら拐かせるのに、ヤンデレっ娘相手じゃ意味ないよ」

【大和 陽子 脱落】


 黒百合の殺戮劇から、逃れた者がいた。
 これまでひたすら得意の潜水で攻撃を躱してきた日焼け女子小学生・楓である
 潜水戦術は、黒百合の戦術を躱すには有効で、それで生き延びる事が出来ていた。
 だが、黒百合も潜っているものの視界は煙幕で防げないため、射程内に入るような愚は侵さない。
 負けないが、勝つことも出来ない状態。
 だが、潜水は心肺への消耗が激しいので、限界が近い、何か別の方法が欲しくなる。
 そんな小学生の好奇心に引っかかったのは、やはり灼熱の湯だった。
「こっちのお湯は……もしかして」
 あるいはまるで熱くないのではないか?
 そう、期待を抱いたのだ。
 完全武装しているヴェローチェはともかく、大和は生身で入っているのだ。 
 熱そうなお湯に見えて、実は熱くないお湯――何かのオモチャで見た気がする。
 好奇心もあり、一か八かで灼熱の湯へ向けてダッシュしてみた。
「おっと、逃がさないわよ」
 黒百合が、浴槽の外に出た楓に、発煙手榴弾を投げつけてくる。
 煙には巻かれたが、楓は灼熱の湯の位置を把握している。
 そちらへひたすら向かい走り、湯の中に飛び込んだ。
「みゃー!? 入れたものじゃないのだ」
「ハッハハッ、実は熱くないだなんて思っちゃったかい? おじさんみたいに、肌に薄荷油を塗っておかないと、熱く感じちゃうよ」
 熱湯の中から跳び上がって出た楓の背中を、笑いながら古代が水鉄砲で撃った。
「どっちのお風呂も危険だったのだー!」

【焔・楓 脱落】

「古代さん、薄荷油にゃ?」
 ヴェローチェが首を傾げた。
「そうだよ、薄荷油を裸に塗っておくとね、大丈夫なんだよ、熱く感じないんだ」
「感じないって、熱は実際、肌に伝わっているって事にゃ?」
「そうだよ、感じないけどね、でもそろそろヒリヒリ感じ初めてきたねぇ、キミがいなければ優勝も狙えただろうが、残念だねえ」
 灼熱の湯からあがり、のん気に顎を撫でまわしている古代。
 その下半身は、明らかに焼けただれている!
「大火傷にゃ! 救急車を呼ぶにゃ!」
 生身で何十分も熱湯に入っていたのだ。
 撃退士とはいえ、タダで済むはずがない。
「ええ、大丈夫だよ? 鉄拳治療で足パンすれば、また足も動くようになるから」
「すでに足が動いてないのにゃ! いろいろ大丈夫じゃないにゃ!」
「リタイア者にこれから冷タオルを売りつけようと思ってるんだよ、病院に行っている場合じゃないよ」
「このままじゃ、古代さんが人生リタイアにゃ!」
 救急車に運ばれ、古代は銭湯から去った。
 いかに撃退士といえど、しばらくは療養が必要とのことだ。

【矢野 古代 脱落】


 無茶なおっさんが去ったところで、無茶なおっさん手前にスポットを移す。
 金髪の元サラリーマン、ミハイルは灼熱の湯とは別の方法で安全地帯を確保していた。
 場所は、家族の湯。
 安全地帯の確保方法は、幾人もが試みたように潜るだけである。
 だが、潜水の逆転である息切れはしなかった。
 黒煙に弱い、シュノーケルも使用していない。
 もっと単純な方法を使っていたのである。
「いつまで潜っているかしらぁ、いい加減苦しいでしょぉ?」
 黒百合に問われ、ミハイルはたらい越しに返事をした。
「快適だぜ、ピーマンさえなけりゃ、俺にはどこでも天国だ」
 彼は、潜った頭上にタライを伏せ、湯船に浮かせていた。
 潜水中、時々、そこに溜まった空気を吸っていたのである。
 タライ内の空気が濁ってきたら一瞬だけ浮かせて換気する。
 その繰り返しだけで、無敵状態を保ってきたのだ。
 そして――。
「数も減ってきたようだし、勝負に出ようじゃないか」
 ミハイルが湯船から顔を出した。
 右手には水鉄砲を握り、左腕には盾替わりのタライを構えている。
 家族の湯にて、黒百合との一対一の勝負である。
「くっ」
 正面からの撃ちあいは黒百合には不利だった。
 ミハイルは銃の専門家だし、シールドスキルもある。
 必殺の黒煙手榴弾を投げつけたい黒百合だったが、それをすればまた潜られ、煙が及ばないところまで、逃げられるのは目に見えている。
 潜られないところまで、誘き出すしかない。
 選択肢は、洗い場か方面か、灼熱の湯方面しかないわけだが――。
「こっちよぉ」
 陰影の翼を広げ、洗い場方面に向け逃げた。
「遮蔽物がある場所での銃撃戦は、俺の十八番だぜ」
 湯船から洗い場に降りるミハイル。
 とたん、ズッデーンと転んだ。
 その辺りの床はローションでぬるぬるなのである。
「きゃはぁ! 見ていなかったでしょう、ずっとお湯の中に潜っていたものね」
 湯船の中からしか外界を観察出来なかったミハイルには、洗い場での戦闘が死角となってしまっていたのである。
 そして、それ以上に、
「うぅ、クラクラして立てん」
 のぼせていた。
 ずっと全身でお湯に浸かっていたからだ。
 のぼせてさえいなければ、湯船から出るべきではないと思考出来たかもしれない。
「なんてこった、俺の頭が茹でピーマンになっちまったぜ」 
こんなところを狙われては、銃のプロもさすがに勝てなかった。

【ミハイル・エッカート 脱落】

 残るはヴェローチェと黒百合の二人。 
 ここからは硬直状態だった。
 互いに互いを倒す策がないのだ。
 黒百合は水鉄砲の射程外から残った黒煙手榴弾を投げてもみたが、ヴェローチェは咳き込むだけで、頑として灼熱の湯から出ない。
 ヴェローチェは、絶対勝つ決意で来たのだ。  
(絶対勝つにゃ、勝ってご主人さまにご褒美のおしりペンペンしてもらうにゃ)
 要求しているご褒美が不健全だが、そういう環境で育っているヴェローチェだ。
 灼熱の湯から出たら手榴弾を投げられ、負ける事は知っているため、家族の湯にいる黒百合に攻撃を仕掛ける事は出来ない。
 二つの湯で互いに睨み合ったまま、時間が過ぎてゆくだけに見えた。
 だが決着は、唐突に着いた。
「ば、ばたんきゅーにゃ……」
 ヴェローチェが、倒れたのだ。
 改造猫スーツはサウナ並の熱さなのである。
 対して、黒百合は、いつでも洗い場で体を休める事が出来る。
 いくら脱水症対策をしても限界はあるのだ。
 灼熱の湯から、ヴェローチェを引きずり出し、最後の一撃を加えた頃、優勝者・黒百合のテンションはすっかり下がっていた。
「こんな熱いお湯にずっと入っていただなんて、何て根性のある猫ちゃんかしら、その点では、私の負けですねぇ」

【ヴェローチェ 脱落】


ぐったりしたヴェローチェを、同じ猫耳の雷がおんぶして脱衣場に運んできた。
「小さな猫さん、本当に頑張ったね」
 脱衣所では淡雪が、ふやけてシワシワになったミハイルの指に頬ずりしている。
「ミハイル殿の手、お爺様みたいでござる」
 銀髪小学生の雫はフルーツ牛乳を飲んでいた。
 新しいフルーツ牛乳を、冷蔵庫から出して黒百合に渡す。
「おめでとうございます、見ていて楽しかったです」
 楽しかったと言われ、少しテンションが戻る黒百合。
「私もよぉ、今度はみんな、本物の戦場で会いましょぉ」
 こうして、久の湯での最初の戦闘訓練は終わった。
 だが――。
「みんなー! 今日のは小手調べやでー! 次はもっと凄い仕掛けして、ビシバシ根性鍛えたるからなー!」
 潔先生は、ガンガンやる気である。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 赫華Noir・黒百合(ja0422)
 Eternal Wing・ミハイル・エッカート(jb0544)
 撃退士・矢野 古代(jb1679)
 こんな事もあろうかと・月丘 結希(jb1914)
 えっちい子猫ちゃん・ヴェローチェ(jb3171)
 きのこ憑き・橘 樹(jb3833)
 無気力ナイト・嶺 光太郎(jb8405)
 V兵器探究者・エリス・ヴェヴァーチェ(jb8697)
 ゆるふわ森ガール?・紅 貴子(jb9730)
重体: 撃退士・矢野 古代(jb1679)
   <百度のお風呂にずっと入っていた>という理由により『重体』となる
面白かった!:12人

新世界への扉・
只野黒子(ja0049)

高等部1年1組 女 ルインズブレイド
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
おかん・
浪風 悠人(ja3452)

卒業 男 ルインズブレイド
泥んこ☆ばれりぃな・
滅炎 雷(ja4615)

大学部4年7組 男 ダアト
あたしのカラダで悦んでえ・
藍 星露(ja5127)

大学部2年254組 女 阿修羅
パンツ売りの少女・
焔・楓(ja7214)

中等部1年2組 女 ルインズブレイド
和の花は春陽に咲う・
大路 幸仁(ja7861)

大学部7年77組 男 鬼道忍軍
和の花は春陽に咲う・
大和 陽子(ja7903)

大学部7年326組 女 鬼道忍軍
白銀のそよ風・
浪風 威鈴(ja8371)

卒業 女 ナイトウォーカー
Eternal Wing・
ミハイル・エッカート(jb0544)

卒業 男 インフィルトレイター
撃退士・
矢野 古代(jb1679)

卒業 男 インフィルトレイター
こんな事もあろうかと・
月丘 結希(jb1914)

高等部3年10組 女 陰陽師
心に千の輝きを・
叶 結城(jb3115)

大学部5年35組 男 アストラルヴァンガード
えっちい子猫ちゃん・
ヴェローチェ(jb3171)

中等部1年9組 女 バハムートテイマー
絆は距離を超えて・
シェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)

大学部2年6組 女 ダアト
きのこ憑き・
橘 樹(jb3833)

卒業 男 陰陽師
優しき強さを抱く・
ユウ(jb5639)

大学部5年7組 女 阿修羅
闇を祓う朱き破魔刀・
織宮 歌乃(jb5789)

大学部3年138組 女 陰陽師
無気力ナイト・
嶺 光太郎(jb8405)

大学部4年98組 男 鬼道忍軍
撃退士・
ジーナ・フェライア(jb8532)

高等部3年32組 女 陰陽師
V兵器探究者・
エリス・ヴェヴァーチェ(jb8697)

大学部5年48組 女 ナイトウォーカー
撃退士・
淡雪(jb9211)

大学部5年203組 女 バハムートテイマー
『楽園』華茶会・
草摩 京(jb9670)

大学部5年144組 女 阿修羅
ゆるふわ森ガール?・
紅 貴子(jb9730)

大学部6年308組 女 ルインズブレイド