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マスター:スタジオI
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
形態:
参加人数:8人
サポート:3人
リプレイ完成日時:2017/01/18


みんなの思い出



オープニング


久遠ヶ原ケーブルTVは一年ほど前に“架空史ドラマを作ろう!“という番組を放送していた。
 架空の国を舞台に古代から、現代に至るまでの歴史を創造するドラマ番組である。
 そして、新番組“ニセカコ”。
 こちらも、存在しない過去をVTRで作り出し、本物の過去を映した過去と比較してどちらが本物かを当ててもらうクイズ番組である。
 初回では、特撮ヒーローをテーマに完全新作の昭和ヒーロー番組を生み出した。
 この二つの相性は抜群!
 両者を併せて最強の正月特番を生み出す企画が始まった

「テーマは江戸時代なのであーる!」
 久遠ヶ原ケーブルTV局長、ワルベルトの楽しそうな声が会議室に響いた。
「江戸時代? そのころの映像なんか残ってない気がするのだわ」
 局長の姪である四ノ宮 椿(jz0294)が怪訝な顔をする。
 ニセカコは、実在のVTRと撃退士が捏造したVTRが本物らしさを勝負する番組である。
「動画はもちろん写真も残っていないんだな」
 学園教師クレヨー先生も200kgの巨体でけだるげに呟く。
「むろんだ。 だから今回は二本とも新作でVTRを用意する。 片方は徳川家康などにスポットを当てた史実が基本のVTR、こちらは局側で作成済だ。 もう一方は、架空史。 出演者たちに作成してもらう。 架空の偉人の人生にスポットを当てたVTRだ」
「架空の人物……史実と矛盾しないように作るのが難しいそうなんだな」
「ん? 別に矛盾しても構わんぞ? 回答者にバレなきゃ正義であーる!」
 前回は警戒を促したワルベルトだが、今回はお気楽そうな顔だ。
「回答者が歴史に詳しい人だったら、矛盾が見つかる気がするのだわ」
「ガハハハッハッ! 全然、詳しくないのだ! なにしろ今回の回答者は三人とも人間界にきたてのはぐれ天魔だからな!」


 今回の回答者がどういうレベルか理解してもらうために、先に史実を編集したVTRをスタジオの回答者に見てもらう。
 劇団員が江戸時代の人間に扮して、江戸時代を再現したドラマである。
 内容的には歴史番組、学習番組などで何度となく映像化されたものの焼き直しだ。
 なお、再現VTRであることが前提のため小物のリアルな造形に気を配る必要はない。

 まずは江戸幕府の開祖、徳川家康の生涯を綴ったドラマVTRをスタジオに流す。
 それを見た回答者のはぐれ天魔三人、家康役の俳優登場と同時に驚嘆の声をあげる。
「OH! ナンセーンス!」
「髪型がひどい、恥ずかしくて外に出られないよ!」
「この髪型で政治家? まるでコメディアンだね、でもどこかの国の政治家は中身が笑えないコメディアンだから、それよりはマシだね」
 回答者の天魔たち、どうやらチョンマゲがツボにはまったらしくゲラゲラ笑っている。

 途中何人かの偉人ドラマを挟む。
 今度は服部半蔵がテーマのドラマ。
 回答者の反応は?
「ニンジャ! ダークヒーロー! ワンダホー!」
「HAHA! 武器がお星さまの形をしているのかい? 暗殺者なのにリリカルすぎるよ」
「親子で名前が一緒なの? パパもグランパも服部半蔵なの? まぎらわしいよ。 グランパの名前が書かれたシャツで学校に行ったりしたら、ぼうやは赤っ恥さ!」

 そしてさらに数人を挟み、江戸時代のラストはペリー提督。
「鎖国? HAHA! あんな髪型を強要されたらヒキコモリにもなるさ!」
 ダディ系口髭天魔が腹をゆすって笑った。 どうにもチョンマゲがおかしいようだ。
「トクガワって軍人でしょ? 軍事政権の世の中で300年も平和で穏やかだったなんて、ナンセンスだわ、ジュブナイルの創作にしても出来過ぎよ。 世の中には常に争いが満ちているものよ」
 金髪美女天魔が呆れた笑いを浮かべる。
 その隣で長身褐色肌のブラザー系天魔も、同じ表情をしている。
「150年しか経っていないにしちゃ、描写されている文明がどれもオールドすぎるね。 僕がこのステディと付き合い始めたのも150年前だけれど、今でもホットでフレッシュさ……この通りにね」
 ブラザー系天魔は隣の金髪美女天魔の肩を抱き寄せ、さわやかにフレンチキッスをした。
「OH♪」


 スタジオの様子を見た椿は、
「殴りたい、あのふたり」
 拳を震わせている。
「まあまあ、抑えるのだ椿」
「はぐれ天魔っていうか、日本のことを全く知らない外国人のノリなんだな」
 徳川家康が実在したことさえ、回答者たちは信じていないようにクレヨーには見えた。
 江戸時代の基本観念から崩してしまう手もありかもしれない。
「今回はそういう連中なので前回よりはチョロイのである。 今の日本を知っているだけにほんの150年前まであんなファンタジーランドがこの地に広がっていたなど信じられない様子だな」
「天魔は長命だから、300年とか150年はかなり最近だと思っているみたいなんだな」
「うむ、実際どうだったかよりも、“今の日本だけ“を知っている相手に対する説得力が大事になるはずだ」
 そんなわけで江戸時代に名を馳せた設定の架空の偉人を演じ、その人生をドラマ化したVTRを作成してほしい!
 重要なのは、天魔感覚での“ちょっと昔ならこのくらいだろう感”である。


リプレイ本文

●楽屋
 ニセの江戸時代ドラマVTRを作った出演者たちの楽屋。
 楽屋と天魔たちのいるスタジオで同時に、完成したVTRが流されようとしていた。
「久々の架空史ドラマは緊張しますねぇ……(ふるふる)……」
 月乃宮 恋音(jb1221)が、歴史的巨乳を震わせている。
「心配すんな、前回も勝った」
「局長が今回はチョロイって言っていただろ」
 眼鏡の大男、鐘田将太郎(ja0114)。 黒眼鏡の米国人、ミハイル・エッカート(jb0544)のふたりは悠々と構えている。
 “ニセカコ”初回で切り抜けた修羅場が男たちに自信を与えていた。
「しかし、あの天魔たちは不勉強な事この上ないのう。 自分達が生活する世界の歴史すら学ばぬとは、はぐれ天魔の風上にも置けぬわ!」
 銀髪隻眼の男、小田切 翠蓮(jb2728)は憤っていた。
 自身もはぐれ天魔だけに、後輩たちがだらしなく感じるのかもしれない。
「わあ、懐かしい! 小学校の時に学校の図書館で読んだよ!」
 前回はライバー姫として出演した水無瀬 文歌(jb7507)。 彼女が、楽屋の隅に置いてあった段ボールの前で声をあげた。
「“学習コミック 日本の歴史”全23巻じゃ! 勝ったら奴らに贈呈しよう!」
 快さげに笑う小田切。 この漫画は彼が用意したものらしい。
 勝利したVTRを制作したチームだけが回答者のいるスタジオに出られ、勝ち名乗りのキメポーズをとれる、という段取りなのである。
 姿見の前では雫(ja1894)が、シュッシュと空気を切り割きながらシャドーボクシングをしている。
「勝ってスタジオで、あのバカップルを殴りましょう!」
 椿と同じ、残念な子になりつつある。
 久遠ヶ原の不憫男、浪風 悠人(ja3452)が、そんな仲間たちに忠言した。
「勝った時の準備をしてしまうのは負けフラグというか……嫌な予感がするんだけど」
 妻の浪風 威鈴(ja8371)が、その夫の肩をポンと叩く。
「……大丈夫……いつもだから……悠人はいつも嫌な予感……漂っているから……」
 澄んだ慈愛深い目である。
「威鈴、もしかして励ましてるの!?」
 この8人が制作した偽江戸時代は、はぐれ天魔たちを信じさせることは出来るのか?

●江戸時代前期
 江戸幕府は、長い戦国の騒乱の末に築かれた。
 戦火のもっとも激しい時期に生まれたのが、のちに二代将軍となる徳川 悠人【浪風 悠人】である。
 仏滅で大凶殺の日に生まれたとされる彼は、ついていない人生を送った。

 刃のぶつかりあう音、種子島の号砲、馬の嘶き、兵たちの断末魔の悲鳴。 それらを子守歌代わりに悠人は育った。
 初陣を迎えてからは、幾度もの戦に駆り出された。
 稽古場では東海一の武芸者と讃えられた男。
 だが戦場では流れ矢や、味方の誤射の的になったりと不憫な目に遭い続け、ロクに戦功を立てられない。
 関ヶ原の合戦でも愛刀が折れて腹に突き刺さったため、早々に城に帰らされていた。

「……悠人……怪我がなおったら……出家……しよ」
「もう戦は嫌じゃ……侍の子になんぞ生まれとうなかった」
「……うん、お寺いこう」
 ふたりは徳川の名を捨て、僧籍に入る準備を整えていた。
 悠人が建立したばかりの鏡眼寺がその場である。
 家は悠人の兄が継ぐことが決まっている。 安寧への道は目の前だった。
 ふすまが開き、使者がその報を告げるまでは、
「あ、兄上が!?」

 悠人の兄は関ヶ原で戦死した。
 父である家康は溺愛していた長男の死に、嘆き悲しみ憔悴した。
 征夷大将軍に任命された直後、家康は痩せこけた顔で悠人にその座を譲ることを告げた。
「……悠人が……将軍……?」
「しかし、私は寺に」
「寺には儂が入る!」
「父上!?」
「儂はもう疲れた……お前たちは寺に近づくな。 誰の顔も見とうない」
 悠人が私財を投げ打って建てた寺は、父に乗っ取られてしまった。
 嫌っていた武家の頭領にならざるをえなくなってしまったのである。

「でも…これから一緒ですから…頑張りましょ…?」
「兄上を失った父上の気持ちもわかる……やむをえまい。 だが、俺が将軍になった以上、もう戦はせん」
 天下統一を果たしたとはいえ、前政権である豊臣家の影響力は色濃く残っていた。
 のちの禍根を断つため、豊臣滅ぼすべしの声もあがっている。
 だが、悠人は講和を望んでいた。
「……うん……平和に暮らしたい」
 威鈴もうなずく。
 名家の娘として生まれ、娘時代にはさまざまな縁談が来た。
 引っ込み思案なのか相手に会おうともしなかったのだが、誠実さに折れて一度だけという約束で会い、人柄に惚れて嫁入りをした相手が悠人なのである。
 だが、夫婦の望みはまたも絶たれた。

「なにをしておる悠人! 戦じゃ戦じゃ!」
 出家したはずの父、家康が鎧兜に身を包んで城に帰ってきた。
「ち、父上? お寺は?」
「ばかもの! ワシがタヌキ爺と呼ばれていることを知らんのか? あれは豊臣を欺くための芝居じゃ! そんなことも見抜けんようではまだまだじゃな! お前には任せらんれん! すべて儂が仕切る!」
 
 威鈴が、子供と毬遊びをしていると場内が騒がしくなり始めた。
 望まなかった戦が始まるのだ。
 威鈴は夫に事のなりゆきを訪ねた。
「見ての通りだ、俺は将軍であって将軍でない」
 情けなさげに悠人はうつむく。
 圧倒的な家康の威光の前にあって、戦のたびに負傷していた悠人の存在は家の内外から軽んじられていた。
 将軍位は、豊臣を油断させるためだけに与えられたものだったのである。
「情けない……俺は平和も作れぬし、戦も満足にできん」
 悠人は妻の胸に泣きついた。 天下の将軍と呼ばれるものとは思えぬ姿だった。
「抱え込まないで…ください……あなたを慕っている家臣もいるのです」
 この光景は、1605年に家康が逝去するまで毎夜のように繰り返された。
 それほどまでに家康という存在の重圧は激しかったのである。

 1608年、家康が病死すると発足したばかりの幕府は震撼した。
 二代目は頼りにならじの風潮が蔓延し、再び戦国の世に戻るかに見えた。
 歴史の逆流を止めたのは、歴史の影に隠れがちな女性だった。
 威鈴は、動揺する家臣たちを呼び寄せ、夫への協力を呼びかけ続けた。
「辛いけれど…乗り越えられます…わたしも…必要ならば…引き受けるので…夫も…必死なのです…から」
 悠人は妻の姿に気負いを捨てた。 自分が頼りにならないのなら自分が他人を頼ればいい。
 どうあがいても父のような人物にはなれない。 家康は最低でも今後二百年現れないほどの人物だったのだ。 最初からできぬことに重圧など感じる必要はない。
 悠人は威鈴に支えられながら幕府の基盤作りを引き継ぎ、優秀な家臣を信任することで武家政権の基礎を確立させた。
 晩年は子である鈴康に将軍職を引き継がせ、威鈴とともに鏡眼寺で今度こそゆったりと晩年を送った。

 江戸前期を印した書物の多くに、謎めいた人物が登場する。
 名を月鏡院 【月乃宮 恋音】。 確かなのは女性であることだけである。
 三代将軍、鈴康の時代の人物とされているが、書物によっては関ヶ原以前から家康を補佐していたとされるものもある。
 彼女は祈祷師であった。
 関ヶ原の合戦前の祈祷の後、家康が彼女の書きためた書に感心し重臣にとりたてたという記録があるが、おそらくは創作であろう。
 なぜなら月鏡院は、とてつもなく巨大な乳房の持ち主だったからだ。
 それを目の前に、健全な男性である家康が書になど興味もつはずがない。 現代の歴史家の一致した見解である。
 霊峰富士に居を構えていたという説も、江戸の人々から“生き富士様”“歩き富士”とあだ名されていた事実から混同して生まれた誤認であろう。
 彼女は硬軟取り混ぜた献策を行った。
 譜代大名による政権強化、目安箱による民の実情の把握、五人組による相互扶助などがその代表である。
 それほどの人物にも関わらず記録が曖昧であるのは、彼女について記録がされると、ほとんどが乳に関する記述で占められてしまうからだ。
 政策の記録が残っているのも、極めて意志力の強い家臣に、その家族を人質にとった上で乳に関する記述を避けるように将軍が厳命を下して、ようやく書かせた“月鏡院政録”という人物伝が残っているからである。
 その“月鏡院政録”でさえ9頁目で著者が力尽き、あとは乳に関する記述のみで占められてしまっている。
 どれほど支配力に満ちた恐ろしい乳だったのか想像がつく。
 月鏡院の実像はその乳に埋もれ、現在でもわかっていない。

●楽屋
 出演者たちは楽屋のモニターで、江戸前期のドラマVTRを見終えた。
「乳とは無関係な人物にしたのに、なぜか内容の大半が乳のことにぃ……(ふるふる)……」
 月鏡院こと恋音、230cmのバストを震わせている。
「編集した局員さんも“月鏡院政録”の著者と同じ心境だったのでしょう、恐ろしい乳です」
 ナイチチ少女、雫が恋音富士の振動を恨みがましく睨んでいた。

「予想以上の不憫将軍に……」
 悠人将軍は青ざめている。
「なかなか胴に入った演技だったじゃねえか。 威鈴に泣きつく芝居なんか迫真だったぜ」
 ミハイルが悠人を褒めると、威鈴が遠慮がちに口を開いた。
「……悠人……辛いことがあった夜は、いつもあんな感じ……」
「威鈴、それ言っちゃだめ!」
「実生活でリハーサル済かよ」
 開き直る悠人。
「リアリティ出さないと負けますから! 将軍職を押し付けられるエピソードだって部活で部長職を押し付けられあげく部長が消えた体験から導き出したんですよ!」
「不憫の宝物庫だな」
 そうこう言っているうちに、VTRの続きが始まった。

●江戸時代後期
 1841年、江戸の北町。
 ここに久遠鐘元【鐘田将太郎】なる男がいた。
 眼鏡をかけた大男、鐘元は町角の酒場に入るなり、いつもの注文をした。
「おやじ! お銚子、それとおにぎり一つ」
「おう、鐘の字か」
 店主が出した皿にはおにぎりが二つ乗っていた。
「二つも注文してないぞ」
 お調子者の店主が、にやけ顔を耳元に寄せてくる。
「いい年して働きもしない遊び人さんへ、俺からのおごりだよ」
「ちっ、おごってくれるなら気持ちよく食わせろ」
 不機嫌そうにおにぎりをほおばり食う鐘元。
「しかし、どういう風の吹き回しだ。 最近、米が高くて首が回らないって嘆いていたじゃねえか」
 すると店主は声を潜めて囁いた。
「鐘の字にだけは教えてやる。 米問屋が新しく建てた蔵があるだろ? あそこが賭場になっている」
「ご禁制の賭場か!」
「しっ! 声が大きい! ……金があるなら行ってみろ。 ただ身ぐるみ剥がされる奴と、俺みたいにがっぽり稼げる奴に分かれるから覚悟していくんだぞ」

 夜。
 米問屋の蔵の中では、噂の賭場が開かれていた。
 チンピラまがいから、身なりの立派な侍、さらには船員風のオランダ人まで客の風体は様々である。
 その中に鐘元の姿もあった。
 若旦那の投げるサイコロが器を泳ぐ音。 勝ったものの歓喜、負けたものの呻きが響く。
 後者のうち幾人かは、若旦那を殺気に満ちた目で睨んでいた。

●楽屋
 そんな賭場のシーンを眺めながら、小田切が隻眼を潜めた。
「まさかとは思うが、この後、若旦那が大負けした誰かに殺されるんじゃないだろうな」
 鐘田が笑顔で答える。
「いい勘していやがるな」
 新婚アイドルの文歌が、笑顔を引きつらせる。
「え、え〜と、最後はお白洲シーンで鐘元が着物を脱いだりするのかな?」
「その通り!」
 鐘田は撮影の時のことを思い出したのか、ノリノリの口調で応えた。
「こうしてもろ肌を出してな、啖呵を切るんだ」
 着流しをはだける鐘田。 その肌には舞い散る米を意匠にした刺青シールが張られている。
 稽古したキメシーンを再現し始めた。
「黙って聞いてりゃ寝ぼけた事ぬかしやがって! この米吹雪に見覚えがねぇとは言わせねえ! この米吹雪、散らせるもんなら散らしてみろぃ!」
 大見栄を切ってドヤ顔をする鐘田。
 彼のテンションに反して楽屋内は沈黙。
 文歌は慌てている。
「あわわ、それはまずいよ!」
「なにがだ?」
 悠人がツッコミスキルを全開にする。
「アレとまんま同じですよね! あっちの世界裁く側でも、こっちの世界では裁かれる側になりますよね!」
「……あ、しまった」
 鐘田の顔に焦りが浮かぶ。
 威鈴は目に涙を浮かべていた。
「……悠人は……捕まるの?……臭いご飯……食べるの?」
「威鈴、なんで俺が捕まるの!?」
 不思議ちゃんな妻にツッコむ。
「こういう場合、責任をとるのは局長じゃな」
 小田切の言葉に鐘田が目を輝かせた。
「おお、そうだ! 昭和ヒーローの回でも絶体絶命の時に局長が気をきかせてくれた! 編集でなんとかしてくれてるだろ!」
 雫とミハイルが顔を見合わせた。
「昨日のは、そのための撮影だったんですかね?」
「局長提案で予定にない追加カットをいくつか撮ったんだよな、俺と雫は」
「おお、さすが!」
 安心する鐘田。
 モニターの中では、初期の台本通り若旦那が町の裏路地で殺されていた。

●後期2
 裏路地に、死体見物の人だかりが出来ていた。
 野次馬たちの股の下から、小さな町娘がひょこっと顔を出す。
 雫である。
「むむ、町を散策してみればとんでもないものを見つけてしまいました」
 遺体を睨んでいる町娘に、町人の一人が話しかける。
「おや、娘さん? あんた江戸城の雫姫さまにそっくりだね?」
「ぎくっ! そんなまさか。 雫姫さまは今頃、東のはなれでお花のお稽古の時間ですよ」
「ずいぶん雫姫さまのことに詳しいね?」
「ぎくくっ! そ、そんなことより! このホトケさんですよ!」
 必死に話を反らす町娘の正体は将軍が溺愛する愛娘、雫姫【雫】だった。
 お花のお稽古を影武者に押し付け、町に繰り出していたのだ。
「米問屋の若旦那さ」
「幕府転覆をたくらむ連中とつるんでいるって噂はあったが」
「こうなっちゃあおしまいだよ」
 遺体の身元を確認した雫姫はしゃがみこむと、死体の袖をまくった。
 二の腕に「虎」の文字の刺青!
 目を見開く雫。
「青虎組!」
 声に出して呟いた雫を、物陰から鋭い眼光で睨んでいるものがいた。
 オランダ船員、ミハイル【ミハイル・エッカート】である。
 その腕には、虎の刺青があった。

「こうなっちまったからには、急ぐしかないな」
 深夜、ミハイルは江戸城を見上げていた。
「将軍を暗殺すればこの国は混乱する、その間に国ごと乗っ取ってやる!」
 野心を顕わにしたミハイルは身をひるがえした。
 船員服を脱いで星空高く放り投げる。
 船員服を脱いだその下に現した姿は、スタイリッシュ忍者衣装!
「阿蘭陀忍者ミハイル!」
 びしっとポーズを決め、軽やかに屋根に飛びあがると江戸城に潜入を開始した。

●楽屋
 VTRの中の阿蘭陀忍者。 それを見たミハイル本人が目を丸くしていた。
「なんだこりゃ?」
 隣で雫がプンスカ怒っている。
「なんだ、じゃありませんよミハイルさん!」
 小田切も唸る。
「マニアックじゃのう、下半身丸出しの忍者とは」
「丸出しじゃない、ちゃんと着ていたぞ! ぼかしの入れ方がおかしいんだよ!」
 姿なき潜入者を表現したかったミハイル。
 “光学迷彩”を発動する手もあったが、これでは何が起きているのかTV的にわかりにくい。
 そこで自身にぼかしを入れるように局に注文したのだ。
 だが、VTRではなぜか下半身にだけぼかしが入っている。 誤解やむなしだった。
「せっかくスタイリッシュ忍者衣装にしたのに! まるきり変態じゃねえか!」
「カレンダー依頼の時もそうでした! ミハイルさん、やたら脱ぎたがるんですよ!」
「TVで裸になる率が高いから、編集の人が間違えるのも仕方ないんじゃないかなぁ」
 雫と文歌にジト目で睨まれるミハイル。
「あの時だって好きで脱いだわけじゃねえよ!」
 楽屋で言い争う中、VTRでは丸出し忍者が、将軍の寝室へ辿りついていた。

●後期3
 将軍は騒ぎに目を覚ましたものの、潜入者の存在に泡を喰っていた。
 床の間に置いた太刀をとろうと畳を這いつくばっている。
 ミハイルが妖しい笑みを浮かべ、将軍の男臭い背中に小太刀を突きたてた。
「くくくっ、いただくぜ、将軍さま」
「アーーッ!」
 台詞に加え、いかがわしいぼかしもあり、別のものを突きたててしまったようにしか見えない。

「くせものです! であえーであえー!」
 寝室の外から雫姫の声がした。
「あばよ」
 窓から飛び降りるミハイル。
 屋根から屋根へと身軽に八艘とびをして逃げていく。
 地上から追ってくる武士たちはいるが、捕まりようがない。
 ミハイルが武士たちに嘲笑を向けていると、背後に気配。
 ふりむいて仰天。
「待ちなさい、くせもの!」
 雫姫だ。 ミハイル同様に屋根を伝いながら追いかけてくる。
「あのガキ!」
 昼間、街角で見た少女と同一人物であることを悟る。
 速度をあげ、次の屋根に飛び移ろうと夜空に飛んだ。
 その瞬間、右足に星色の鎖が絡みついた。
「くっ!」
 地に落下する。
 雫姫と武士たちもミハイルを取り囲んだ。
「何者かは知りませんが、背後のいる不埒者について吐いて貰います!」
「すでに将軍は死んだ。 江戸幕府はこれでおしまいだ!」
 言葉と同時に、ミハイルの掌から爆炎が放たれた。
「うわぁぁ」
 まとめてふっとぶ武士たち。
 だが燃え盛る炎の中から、雫姫が飛び出してきた。
 雫姫の宝刀を小太刀で受け止めるミハイル
「しつこいぞ!」
「このまま逃がせば将軍家の恥!」
「なくなるんだよ! その将軍家がな!」
 炎を背後に激しく立ち回る両者。
「終わりだ!」
 ミハイルが、太刀状のオーラを発生させて前方に放つ
 雫姫はそれをひらりとかわす。
「少しは使えるようですが、考えていなかったようですね、この国が忍術の本場だということを!」
 雫姫の髪が奇怪に伸び始めた。
「忍法・髪芝居!」
「うぉ!?」
 雫姫の髪に絡みとられ身動きを封じられるミハイル。
「将軍の娘がこうもできるとは!」
「人呼んで姫将軍です!」
 こうして幕府転覆を企む青虎組の刺客、ミハイルは召し取られた。

 翌日、ミハイルはお白洲で裁きを受けることとなった。
 白い囚人服姿だが、その顔から不敵さは消えていない。
「首をとるがいいさ、俺はすでにこの国の心臓をとっている! 遅かれ早かれこの国は死ぬ! お前らは地べたを這い、俺は英雄として歴史に名を残すんだ!」

 その時、鼓膜を震わす蹄鉄の音がした。
 パケランパケランと白馬が走ってくる。
 白馬を止め、さっそうとお白洲に降り立ったのは、
「将軍、なぜ!」
 驚くミハイル。 昨夜、暗殺したはずの将軍だった。
 将軍の後ろから雫姫が歩み出てくる。
「腕は良いようですが残念でしたね。治に居て乱を忘れず……貴方が討ったのは影武者ですよ」
「だが同じことだ」
 ミハイルはすでに不敵な笑みを取り戻していた。
「このことが知れてみろ! 殺されたのは影武者ではなく、本物の方だったのではないかと噂が立つだろうさ」
「なに!」
「今、君臨しているのは偽将軍だと題目を唱え、乱を起こす連中が無数に現れる! 結局、この国は終わりよ!」
 雫姫が毅然と言い放つ。
「影武者を殺されたことは公開しません」
 ミハイルは高笑いした。
「ならば俺は無罪放免だな! 罪状もなく外国人の俺を殺したとあらば国際問題となる。 オランダと戦争をしたくはないだろう?」
 その時、黙って推移を見守っていた将軍が目を見開いた。
「うつけめ! お前には死に値する罪がある! 北町米問屋の若旦那を殺した罪だ!」
「誰だそいつは? そんなヤツとは会ったこともないね」
「嘘を申せ! お前は若旦那の闇賭場に出入りしていた!」
「知らないね、証拠でもあんのかい、いくら将軍さまだって外国人に強権発動はできねえだろ」
 しらを切り続けるミハイル。
 すると将軍は町の遊び人のような口調で啖呵を切った。
「黙って聞いてりゃ寝ぼけた事ぬかしやがって! この眼鏡に見覚えがねぇとは言わせねえ!」
 将軍は懐から眼鏡を取り出した。
「デュワッ!」
 眼鏡をかけた将軍の顔が、上から順にモーフィングしていく!
 数秒後、その姿は別人のものに変わっていた。
 紛れもなく遊び人の鐘元その人だ!
「遊び人の鐘元とは世を忍ぶ仮の姿! お忍びで江戸の庶民の実態を見て回る! 人呼んで、きかん坊将軍!」
 ドアップ静止画の鐘元の顔が、そんなキメ台詞を叫ぶ。
「なんだと、あの闇賭場に将軍さまがいたとは」
 絶句するミハイル。
 再びドアップ静止画の鐘元の顔。 シナリオ改変のため強引に合成したので使いまわしも静止画も仕方がない。 鐘本の声も変身後は声優の吹き替えだ。
「米問屋の若旦那を殺した罪で打首獄門の刑に処す! これにて一件落着!」
 オランダ側は刺客について関係を否定。 この事件は後に“天保の蘭事変”と名付けられた。

●楽屋
 モニターを見つめたまま、出演者たちはポカーンとしていた。
 やがて文歌と悠人が口を開く。
「……アレとそっくりな危険は回避されたね」
「その代わりに二つばかり新しい危険が発生したような」
 恋音は乳をより激しく震わせている。
「一難去ってまた一難ですねぇ……(ふるふる)……」
「乳難では?」

●幕末
 討幕の気運がさらに高まった1860年代。
 江戸の海に一人の男がいた。
 軍艦奉行、小田切 翠蓮である。
 甲板から海を見つめるその隻眼は、さらに遠くを見ていた。
「同じ国の人間同士で争い合ってる暇なんざねえんだよ。 このまま内乱状態が続けば、日ノ本は海外列強の餌食になっちまうぜ」
 潮風に語りかける小田切。
 幕府の衰弱はもはや決定的。 このまま延命措置を続けても、外国の餌食になると小田切は考えていた。
「最小限の出血で幕府の幕を降ろす。 その為には――」
 江戸城無血開城、胸中にはその言葉が渦巻いていた。

 陸にあがった小田切はさらなる衝撃を受けることとなる。
『天魔境異聞』、手慰みに開いた本がとてつもない奇書だった。
 異世界がこの世界の隣に存在し、天魔なる物の怪がそこに住んでいる。
 やがて天魔たちは、人間界への侵攻をいずれ始めるだろう。
 物語としてならありきたりだったが、著者は異世界にいった事があり、すべて事実だと主張しているのだ。
 小田切はすぐさま、著者の水無斎に会いにいった。
 水無斎は私塾を開いている。 外国の驚異に備えねばならぬ時に、ふざけたこと教えを広めるなと文句を言いに行ったのである。

「たのもー」
 憤りを帯びた手で塾の門を叩く小田切。
 門が開いた瞬間、腰の刀に手をやることになる。
「――やるかい、物の怪? おいら居合の達人だぜ?」
「あわわ、違いますよ。 これは髪の毛なんです」
 水無斎はうら若き女性だった、本名を水無瀬フミという。
 小田切が物の怪と錯覚したのは、その髪型が当時としてはあまりに奇異だったからである。
「いかずちのあほ毛です♪ 魔界で流行っている髪型なんです」
「けったいな髪型だな」
「日本の髪型のほうがおかしいんです。 小田切さん、ご自分の髪型が変だと思いませんか?」
「チョンマゲは男の命でい!」
「それはすりこみです! 幕府がおかしいんですよ! センスなさすぎです! 外国人からは笑われていますよ! 日本女性も内心ではダサいと思っています!」
 水無斎にボロクソ言われ、小田切は試しに髷をといてみた。
 鏡を覗きこんだ、とたんその目は見開かれた。
「誰でい、このいい男は!」
「小田切さんですよ♪ よくお似合いです」
「チョンマゲになどしとったせいで、男っぷりが台無しだった」
「その通りです、こんな髪型のままでは外国に舐められます。 まともに手を結ぶことなどできません」
「手を結ぶ、誰と?」
「世界万国とです! 協力して、天魔たちの驚異に対抗するんです!」
 小田切は水無斎と友誼を結んだ。
 外国に対する防衛を固めるだけではなく、力をつけ外国と対等に手を結び、天魔の驚異に備えることこそ日ノ本のとるべき道だと悟ったのである。

 人間が天魔に対抗できるようになるには、まだ長い時間がかかる。
 それまでの間、侵攻が起きないようにしなければいけない。
 そう考えた水無斎は天魔を鎮め祭るため、祭祀を統べる朝廷を中心とした新しい中央集権体制の必要性を唱えた。
 水無斎の思想は当初、軽視された。
 日本には“怪力乱神を語らず”の言葉がある。 実在するはずもない物の怪に怯えるなど愚かなことだと嘲笑されたのである。
 だが、天魔の先遣隊が各地に現れはじめると評価は一変した。
 その被害者を中心に水無斎の元に門下生が集い、天魔の存在を認めぬ幕府を打倒せんとする“いかずち隊”が結成されたのである。
 いかずちのあほ毛に髪型を揃えたいかずち隊は、小田切の指揮のもと雷鳴の勢いで討幕を果たした。
 こうして江戸時代は終わりを継げ、時は明治に移るのである。

●舞台袖
 すべてのVTRが終わり、回答タイム。
 司会の局長が回答者の天魔たちに決断を促す。
「AとB、どちらか本物の歴史だと思うVTRの札をあげよ!」

 左側の舞台袖に隠れているB班に緊張が走る。
「大丈夫だ! 俺たちのパートも話の筋は通っていた! 最後の維新パートも出来が良かったじゃないか!」
「この髪型は、友達の天魔に聞いて150年前にちょっと流行したものを真似したんです! 自分達の文化が影響を与えたという自尊心を持たせる作戦です!」
 いかずちのアホ毛を、気合でバリバリとスパークさせる文歌。
「Bじゃ! Bをあげるのじゃ!」
 同じいかずち隊の小田切も、つけアホ毛でバリバリである。
 雷鳴の中であげられた札は!?

「A」
「A」
「A」

 すべてA!
 まさかの完敗!

「なんで!?」
「どうしてこうなった」
 まさかの完敗にB班はパニック状態。
 スタジオには勝利したA班が登場し勝利の決めポーズをとっている。
 B班も練習はしていたのだが、無駄に終わってしまった。

 収録終了直後、局長がB班のいる舞台袖に来た。
「ごくろうであったな」
「局長さん、なぜ負けてしまったんでしょう?」
 首を傾げる雫に局長は答えた。
「お前たちは肝心なことを軽視していたのだ」
「肝心なこと?」
「“ちょっと昔感”だ」
 出演者たちは思い出した。
 確かに今回の肝だと事前資料に書かれていた文言である。
「昔っぽく作ったつもりなんですが」
 悔しげな浪風。
「昔すぎたのだよ」
 局長は重々しく首を振った。
「忘れてはいけない、あの天魔たちにとっては150年など“つい最近”だということを」
 天魔の寿命は長い。 誤差や個体差はあるし単純に計算は出来ないが仮に人間の10倍と考えてみれば、150年前は人間にとっての15年前なのである。
 150年前に付き合い始めた天魔カップルが、今も続いていることから考えれば、高校生が30才前後になる程度の時間しか彼らの中では経っていないのかもしれない。
「AのVTRにも彼らは違和感を覚えていた。 今の日本と比べて文明がオールドすぎると」
「……うん……言ってた……」
 威鈴がうなずく。
「その違和感をぬぐうためにお前たちは、出すべきだったのだ」
「なにをだ、局長?」
「ちょっと昔の日本で流行ったもの! 例えばパソコン通信やポケベルをな!」
「なんだと! 江戸時代にそんなものあるわけないだろ!」
 ミハイルの黒メガネがバリンと割れた。
「お前たちは知っているな、江戸時代の後、文明の発展が急加速したことを。 だが彼らが知っているのは今の日本だけだ。 今回のVTR中の世界は幕末まで250年経っているが江戸前期からさほど発展していない」
 VTR内の世界は、指定がない限り時代なりに造ってある。
 前半と後半では見た目にわずかな差しかない。
「あのVTRのあと、わずか150年で今のような文明世界になる! これは事実だとしても、感覚的に受け入れがたいことであろう!」
 唖然とする出演者たち。
 今の日本を三十歳くらいの人間に見せ、あなたが高校生くらいの時には江戸時代レベルでしたと説明しても信じてもらえないだろう。
「文明品やファッションを昭和的なものから15年前くらいのものまで順番にさりげなく登場させる! これがベストだったのだ」

 恋音が胸に似合わぬ遠慮がちな声で主張した。
「……あのぉ……私は技術振興政策を推し進めてぇ……実際より進んだ技術の基礎を作るというシーンを撮影したのですがぁ……」
「そこは説得力を欠くのでカットしたのだよ、着眼点はよかったが後半のVTRに“実際より発展した文明”がほぼ出ていないからな」
「おぉ……確かにぃ」
「発展させるよう事前に出演者同士で打ち合わせる必要があったのではないか? あるいは恋音が具体的に指定しておけば現代文明的な品を登場させられたかもしれんがな」
 実際の江戸時代に縛られる必要はなかったのだ、彼らは徳川家康の実在さえ信じていなかったのだから。
「回答者たちのツボに入っていたチョンマゲを文歌がフォローしたこと、天魔侵攻のタイミングに理由をつけたこと、あとはミハイルの忍者衣装がスタイリッシュになっていたことくらいかな、彼らの感性を納得させようという心が感じられたのは。 それだけでは肝心の“ちょっと昔感”があまりに不足であるな」
「同じ時代レベルなら説得力では、史実ドラマであるAに勝てるはずがないよね」
「今回は完敗か」
「……俺の忍者ファッション、下半身は映っていなかったけどな」
 前回は勝利した鐘田、文歌、ミハイルががっくりとうなだれた。

「そう落ち込むな。 近々リベンジ番組を用意したいと考えている」
 局長の言葉にB班は顔をあげた。
「彼らは現在、“Aは信じがたいがBはもっと信じがたい”という状態だからな。 もう一度説得力のある何かを見せないと人間界が理解出来ないだろう。 理解出来ぬ世界で暮らすのは地獄だ。 再挑戦の気があるものは参加してほしい。 ただし舞台は江戸時代ではないぞ!」
 ここに久遠ヶ原ケーブルTVで初となるリベンジ依頼が予告された!


依頼結果

依頼成功度:失敗
MVP: Eternal Wing・ミハイル・エッカート(jb0544)
 大祭神乳神様・月乃宮 恋音(jb1221)
 外交官ママドル・水無瀬 文歌(jb7507)
重体: −
面白かった!:5人

いつか道標に・
鐘田将太郎(ja0114)

大学部6年4組 男 阿修羅
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
おかん・
浪風 悠人(ja3452)

卒業 男 ルインズブレイド
白銀のそよ風・
浪風 威鈴(ja8371)

卒業 女 ナイトウォーカー
Eternal Wing・
ミハイル・エッカート(jb0544)

卒業 男 インフィルトレイター
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
来し方抱き、行く末見つめ・
小田切 翠蓮(jb2728)

大学部6年4組 男 陰陽師
外交官ママドル・
水無瀬 文歌(jb7507)

卒業 女 陰陽師