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マスター:スタジオI
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
形態:
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2015/03/30


みんなの思い出



オープニング


 野島動物園。
 北関東にある古い動物園である。
 久遠ヶ原とは、あまり善からぬ縁がある。
「また撃退士を呼びましょう」
 数か月前、新園長に据えられた少女・マリスの発言に、若手飼育員の海原は顔をこわばらせた。
「何をする気ですか? またネコカカフェみたいなことをするわけじゃないでしょうね」
「今度は、猫科動物だけでなく動物園全体を巨大なオープンカフェにします。 動物を全て檻から解き放って自由に歩かせた中で撃退士たちにのんびりお茶を飲んでもらいます」
「やめて下さいよ! こないだそのせいで、ウチのブログ大炎上したんですよ」
 ネコカカフェとは、ライオン、虎、チーターなどの危険なネコ科動物を店員にしたネコカフェである。
 普通のネコカフェに偽装して撃退士を客に呼んだところ、約半数が重体に陥った。
 その惨劇をマリスがネットのコメント付き動画サイトで生配信したため、怒りのコメントが多数投稿されたのである。

「だまし討ちですからね、さすがにあれは」
「ネコカフェとネコカカフェ、“カ”が一個多いのを誤植だと勘違いしてのこのこやってきた、撃退士が悪いんです」
「“詐欺業者かよ“って、赤文字のコメントが流れまくって荒れ荒れだったじゃないですか! 大体、草食獣と肉食獣を一緒のエリアに放ったらどうなるか目に見えているでしょう。 ウチの園確実に潰れますよ」
「わかりましたよ、チッ」
「チッ、てなんでですか?」
 このマリスという少女、アメリカでパニック映画に関する勉強をしていたところを、なぜか前園長が連れて来たのである。
 よって、惨劇になりそうなイベントを考えたがる。
「じゃあ、普通に撃退士を招待しましょう、この間のお詫びと仲直りの印としてネット配信すれば炎上で悪化したイメージも回復するでしょう」
「それならいいですが」
「当日には、園内で特別アイテムを販売します」
「嫌な予感が」
 
 動物園で一日貸切PRイベント。
 普通に遊びに来る分には安全だから、安心して遊びに来てほしい。


リプレイ本文


 野島動物園入口。
「変わった場所だよな……動物のサンプル置き場なのか?」
 冥魔の若い男・ラウール・ペンドルミン(jb3166)は不思議そうに辺りを見回した。
「“定義的には動物を飼育、研究する施設“だそうですので間違ってはいませんな」
 老執事風の男、ヘルマン・S・ウォルター(jb5517)が答える。
「そんな堅いこと言わずに、動物さんと遊ぶ場所でいいんだよ!」
 元気に園内に一番乗りしたのは、金髪の少女天使、シルヴィア・マリエス(jb3164)。
 年齢、出身地、外見、バラバラの三人が仲良く動物園見学をする。

「モフ券あるけど、どっか行く? 虎? 熊?」
 シルヴィアに問われ、穏やかに頷くヘルマン。
「最初は小動物広場に参りましょう」
「え、おじーちゃん小動物エリア行くの? どっちかって言うとおじーちゃんライオンとか懐かせる側じゃない?」
「失礼な。 私はむしろプレーリードックと一緒に仁王立ちしたい方ですよ」
「その絵面は、怖すぎるぞ」
 ごちゃごちゃ言いながら若い二人が、ヘルマンに着いていく。
「ここでございます」
 着いたのは象ゾーン。
「おじーちゃんにとって……象って小動物なん……?」
 呆気にとられるシルヴィア。
「じーさんって、そういやパンツもぞーさんだったよな」
 ラウールが的外れな感想を漏らしている間に、シルヴィアは背の翼を広げて飛び立った。
 大きな堀を越えて飛び、象の背中にちょこなんと座る
「うおおお絶景かな絶景かな……!」
 象の背中からの光景に感嘆するシルヴィア。
「そいつ大丈夫か? 鼻からビームとか撃ってこないのか?」
 始めて見る象に、怪物かと怯えるラウール。
 その肩をヘルマンが笑顔でポンと叩く。
「ご存じですかな? 人の世には“親は我が子を谷から突き落とす”とかいう格言があるそうでございますよ」
 ヘルマンはラウールの背中を思い切り蹴とばした。

 堀を越えて、ふっとばされた体。
 それが落ちたのは、象の足元だった。
 10tの体重を支える肉の柱が、ラウールの腹に落ちてくる!
「踏まれてたまるか!」
 必死で体を転がして躱すラウール。
 死亡判定回避。
「最近丸かったからって忘れていたわけじゃない! じーさん、あんたドSだったもんな!?」
 立ちあがろうとすると、別の象の足が傍に落ちてくる。
「カリカリするものではありません、象のように雄大な心を以てどっしり構えるのです」
 その象の背には、いつのまにかヘルマンが乗っていた。
 ラウールを踏みつぶそうと、どしどし象を前進させてくる。
「くそっ、待ってろじいさん! 落してやるぜ!」
 翼を広げ、三頭目の象の背中に飛び乗る。
 必死なラウールを見てクスクス笑うシルヴィア。
「なんかラウとおじいちゃんが童心に返ってる! ラウは年齢通りか失敬失敬!」
 象に跨り悠々と過ごす三人。
 マハラジャ気分な一日だった。

「もふチャレ券、ホワイトタイガーのをお願いします」
 高ハードルの猫科肉食獣に挑戦するのは、雫(ja1894)。
 百六十キロの虎に、体重わずか二十五キロの雫が挑む。
 檻ごしに見ても神聖な恐怖を感じる白い虎。
 古代の人が白虎という神獣を想像したのも理解出来る。
“やめろ……やめろ……”
“貴重なロリがー!”
 動画生配信中のネット上では、コメントが濁流のように流れている。
 幼女が虎に喰われる残酷ショーの開始が予感されていた。

「もふらせなさい……」
 雫が、朱い目を見開いて命じる。
 すると今まで威嚇していた白虎が文字通り尻尾を巻き、檻の隅で身を縮めてしまった。
「きゅぅーー!」
「ああ、怖くないですよ、私はか弱い人間ですから」
 忍法友達汁で友好フェロモンを発する雫。
 それを嗅いだ白虎は、
「へ、へ、へ」
 友好というより、番長にへつらう三下子分みたいな鼻息をあげ、雫に頭を下げた。
 神獣の威厳も何もあったもんじゃない。
 雫、その態度に傷つく。
「良いんです……私なんて肉食獣にも怯えられる存在なんです」
 実は雫、動物好きなのに犬猫に異常に怯えられると言う謎体質の持ち主。
 猛獣ならばと動物園に来たのだが――結局、もふる気も萎えたまましょぼーんと退散するのだった。

 カメラが切り替わり、今度は水族館。
 黄昏ひりょ(jb3452)が、海パン姿準備体操をしながら宣言する。
「黄昏ひりょ、シャチをモフります!」
 なんと、海のギャングと呼ばれるシャチのプールに入るというのだ。
 動画コメント欄が“撃退士すげー”“wktk”と一気に湧き立つ。
 雫の凄まじさを見たばかりゆえに、期待は大きい。
「餌、食べる? 俺を餌にするのは勘弁ね?」
 飼育員さんに頼み、シャチのプールにたっぷり生魚を投げ込んでもらう黄昏。
 視聴者のあがっていたテンションが一気に下がる。
 “ヘタレ”“ヘタレ”のオンパレード。
「ヘタレじゃない!」
 カメラに向かって叫ぶ黄昏。
 見えはしないが、撃退士の勘と言う奴である。
 投げ込まれた生魚をキャッチしに、シャチが水面から跳び上がってくる。
 でかい、そして禍々しい。
 地獄の剣山みたいな歯で噛まれたら、間違いなく死んでしまうだろう。
「やっぱ、ヘタレでいいかな」
 顔をこわばらせ、撤退しようとする黄昏。
 だが観客席に見覚えのある金髪姉妹を見付ける。
 アイリス・レイバルド(jb1510)とイリス・レイバルド(jb0442)の姉妹だ。
 どうやら、今のシャチジャンプで水をかぶってしまったらしい。
 服が濡れて、スケスケになっていた。

「お姉ちゃん脱いじゃだめー!」
「この服なら、肌の露出はそう変わるものでもないだろう」
 美しいが羞恥心のない姉を、止められないと悟ったイリス。
 男の本能か、アイリスを見ている黄昏の方に飛んでくる。
「ひりょくん、見ちゃだめー!」
 巨大ピコハンで、黄昏をシャチのプールに突き落とすイリス。

 数十秒経過――黄昏はあがってこない。
 まさか死んでしまったのかと、カメラマンが水中用カメラを用意する。
 そこに見たのは忍法「雫衣」で海藻に擬態している黄昏の姿だった。
 またも“ヘタレ” “ヘタレ”コメのオンパレード。
 ヘタレじゃないと、反論するが水中なのであぶくしか出せない黄昏だった。

「今日は全動物制覇だっ!」
 気合が入っているのは佐藤 としお(ja2489)。
 昆虫類から、哺乳類まであらゆる全動物を見て回ろうというのだ。
 ところが、そんな佐藤の気合をくじく事態が起こる。
「なにこれ、独り者な僕への当て付け? それとも僕にもっと真面目になれって警鐘!?」
 生物最大の仕事、それは遺伝子を残す事。
 ここの動物たち、佐藤が来るなり仕事をしている姿をこれみよがしに見せつけるのだ。
「いたたまれない気分になってきた」
 俯いてポケットに突っ込んだ佐藤の手に、紙の感触が当たった。 
 朝買っておいた、もふチャレ券だ。
「カンガルーでもモフるか」
 ここでも、お約束発動。
 佐藤が檻に入ると、カンガルー達が仕事に励み出した。
「何なの、お前ら? 僕が檻に入る前は普通だっただろ!」
 だが一頭だけ、パートナーのいないカンガルーがいた。
 自分だけ取り残されて、気が立っていたらしい。
 物凄い勢いで、顔面めがけ殴りかかってきた。
「ガルー!」
「痛っ! 顔はやめなよボディボディ!」
 カンガルーは、後の日本王者をKOした逸話もある一流ボクサーである。
 佐藤はパンダ顔になり、園内で人とすれ違うたび珍獣でも見るような顔をされたのだった。

「何を一番見たいですか?」
 カメラマンにインタビューされたのは、六道 鈴音(ja4192)。
「そうねえ、迷うなあ、イルカさんもいいけど――」
 考え込みながら歩いていた鈴音、カンガルー館から出てきた佐藤とすれ違う。
「ぼこられたぜぇ、オセアニアは恐ろしいところだぜぇ」
 佐藤の顔を見て、心が決まったかのようにうなずく鈴音。
「一番、見たいのはやっぱりパンダよね」

「タイヤにじゃれついたり、笹の葉を食べてるイメージがあるけど、どんなかな?」
 はしゃぎながらパンダの檻に向かう鈴音。
「おっ、いたいた、やっぱりパンダはかわいいよね!」
 可愛い、可愛いのだが――何もしない。
 ただごろ寝しているだけである。
 パンダは芸人ではないのだ。
 鈴音がもにょっていると、横からカメラマンがもふチャレ券を差し出してきた。
「え? パンダもモフれるの?」
 ちょっと心が動く鈴音だったが、檻に貼られた説明書きが目に入る。
『パンダは見た目と異なり狂暴です、野生のパンダは野牛を殺して食べる事もあります』
「いや、私は遠慮しておきます……」
 パンダにパンダメイクされるとか、女の子として絶対にゴメンなのだった。


 場所は変わって、動物ふれあい広場。
 その入口に、一組のカップルが訪れた。
 月乃宮 恋音(jb1221)と、袋井 雅人(jb1469)である。
「それじゃあ恋音の行きたい場所に行きますか」
 にこやかに微笑む袋井。
「……おぉ……牛さんと並んで写真が撮りたいのですよぉ……」
 嬉しそうに微笑み返す恋音。
 “( ゜∀゜)o彡°おっぱい!おっぱい!”の嵐を吹き荒れさせている超人類級爆乳jk。
 いくらなんでも乳牛と並んで映れば小さく見えるだろうという目算らしくモーモー柄の着ぐるみを着ている。
このカップルの間に、今日は小学生くらいの女の子がいる。
「ニョロ子、牛さん見るの始めてにょろ、楽しみにょろ」
 髪の毛が蛇で出来ているはぐれ天魔の子・ニョロ子(jz0302)だ。
 恋音たちとは最近、友達になった。

 牧場には、ホルスタインからジャージーまで様々な種類の乳牛が放牧されていた。
「たくさんいるにょろ!」
「凄いおっぱい――じゃなくて可愛らしい乳牛さんですね」
「……おぉ……大きいのですよぉ……」
 青空の下、草を食む乳牛の姿をのんびり眺める三人。
 しばし、まったりと時を過ごす。
 ふと見ると、“搾乳試飲体験コーナー”と言う看板が目に入った。
「……おぉ……ニョロ子さん、あれをやってみませんか……」
「触るにょろか? なんか怖いにょろ」
「……絞たての牛乳は栄養満点ですから、胸の発育にもいいのですよぉ……」
「ならやってみるにょろ! ニョロ子、恋音お姉ちゃんみたいにおっぱい大きくなりたいにょろ!」
「乳搾りなら得意です、こういう感じでやるんですよ」
 わきわきと掌を蠢かせる袋井。
「……先輩……教育上良くないですぅ……」
 三人は、乳搾り体験にチャレンジする事になった。

 牧場の柵に入ったとたん、
「モー!」
「モォ!」
 牛の群れが三人の元へ、興奮した様子で走ってきた。
 巨体を揺らし、文字通り猛牛の迫力だ。
「……おぉ……様子が変ですぅ……(ふるふる)……」
「恐いにょろ!」
「恋音! ニョロ子さん! 私の影に隠れて下さい!」
 女の子二人を守ろうと、立ち塞がる袋井。
 牛たちは三人の目の前に来ると、角を突き出すかのように頭を下げた。
「傷つけたくはありませんが」
 やむをえず、光纏する袋井。
 依頼は失敗になりかねないが、女の子の危機には変えられない。
 だが、牛たちは。
「もぉ……」
 一斉に土下座をした。
「……おぉ?……」
 異変を察し、飼育員の爺さんが駆け寄ってくる。
 爺さんは恋音の超爆乳を見て納得したように頷いた。
「これは服従のポーズだね。 お姉ちゃんの方が乳牛として格上だと認めたんだわ」
「……お?……おぉ……」
「恋音お姉ちゃん凄いにょろ、牛さんに勝ったにょろ」
「……(ふるふる)……」
 超人類級爆乳jk、恋音。
 乳界を制覇する日は近い。

 ふれあい広場には牛だけではなく、馬もいる。
 アッパーとダウナーな金髪姉妹もいる。
「乗馬体験に、ボク参上!」
 さきほど水族館にいたイリス、アイリス姉妹だ。
 だが、イリスの顔はどこか不満そう。
「お姉ちゃーん、もふチャレ券買おうよー。 またロイくんたちをモフりたいよー」
「イリス、前回ここで重体になったことを忘れたとは言わせない」
 実はイリス、今回の依頼の発端になった“ネコカカフェ事件”の被害者である。
ロイはその時のライオンの名前。
「うぅ、いいもん、お姉ちゃんをもふるもん」
 と、いうわけでアイリスは、黒猫のコスプレをさせられている。

「あははー、今日は平和だ」
 馬にタンデムで乗りながら、ご機嫌なイリス。
 手綱を握るアイリスは馬を走らせず、ゆっくりと歩かせている。
 憧れのお姉ちゃんとの姉妹デートを楽しめる役得依頼に、大満足である。
 そんな至福の時間にイリスのスマホが鳴った。
「んゆ?」
 届いたメールを見たイリスの動きが、急にせわしなくなる。
「どうしたイリス?」
「お姉ちゃん、降りようよ」
「もう根をあげるのか? タンデムを希望したのはイリスだぞ」
「そうじゃなく、見えてる見えてる!」
 実は、今まさに姉妹乗馬の様子が、実況生放送されているのだ。
 イリスがセクシーなコスプレを選択したせいか、アイリスの胸がはだけてかけている。
 ネットだからある意味、全世界規模。
「カメラあそこだ! 見せちゃダメだ!」
「(乗馬技術くらい)見せ付けてやれ」
 技術を見せようと、障害物ジャンプをさせるアイリス。
 イリスのスカートは鉄壁だからいいが、アイリスのは跳んだ拍子に見えちゃいそう。
「ダメー!」
 危険なのはダメと言いつつ、自分が一番危険なアイリスさん。
 お姉ちゃんと癒しの一日を過ごすつもりが、なぜか疲れるイリスちゃんだった。

 その隣は羊の柵。
 築田多紀(jb9792)が、ふかふかモフモフの羊の背中で半ばまどろんでいた。
「う〜ん、どうしたことだ、羊が他人である気がしないぞ」
 初夢で、何故か羊になっていたことを思い出す。
 朝はカピバラの檻に入り一緒に温泉に浸かった。
 なぜかゆず湯が大好きという通な、大型げっ歯類だ。 
 豚のようなふてぶてしい顔が湯船で恍惚としているのが、可愛かった。
 カピバラ温泉後、ナマケモノにも会いに行った。
 何をしてもノーリアクション。
 ずっと見ていると、脳が溶けそうだった
「このままだと僕までナマケモノになってしまいそうだ」
 そう思い、動物広場に来た多紀。
 羊の背でまどろんでいると隣の柵で飼われているラクダの、哀愁漂う瞳が目に入った。
「はっ、いかん! 夫としてしっかりせねば」
 まどろみの中から醒める。
「ラクダの夫? 僕は一体、何を言っているんだ?」
 例の初夢で、ラクダになった四ノ宮 椿と結婚した多紀。
 夢からは醒めても、そのインパクトからは醒めそうにもなかった。

“爆ぜろ”
“兎に喰われろ”
 動画コメントを、怨念色に染めているのはルナ・ジョーカー(jb2309)と、華澄・エルシャン・ジョーカー(jb6365)夫妻。
 うさぎ広場でもふりデートをしている。
「かーわいい! ほら!抱っこしたらこんなあったかいの。おとなしいし。 見てこのきゅるんとした目。撫でたらふわふわの背中。お耳!」
 白兎を胸に抱く、華澄。
 デレデレした顔で、兎を抱く妻にシャッターを切るルナ。
「可愛いなぁ、全くもう」
 ルナのカメラのピントは妻にしか合っていない。
 華澄も華澄で、そんな夫に対して、
「……あとで私もモフっていいよ」
 などと言い、くすっと笑う
 パソコンの前の非リア、発狂不可避である。
 
 お弁当を広げ、手を洗いに行っている夫を待つ華澄。
「彼の好物あるかな。 美味しい……お前が一緒で良かったよって……きゃっ」
 一人でいるのに、妄想で幸せになる妻。
 そして戻ってきた夫と、実際にいちゃいちゃし出す。
「天むすウマイな……最高だ」
「よかった、天むすが一番好き?」
「華澄が、一番好きだよ」
 隙あらば、イチャイチャする。
 お弁当を食べ終えた後も、
「ほら、迷子になるといけないから。手繋ごうか?」
 お手を繋いでラブラブデートする二人。
 嫉妬コメ連投で、鯖落ちしかける動画。
 だが、カメラは切り替わらない。
 この企画の主催者でもあるマリス園長は、パニック映画監督志望。 
 人を狂気に陥れるのが大好きなのだ。


 誰もいない広場に、かぼちゃマスクで大道芸をしている少年がいる。
 エイルズレトラ マステリオ(ja2224)。
 もふり疲れた客に大道芸を見せる目的で参加したのだが、園内は広い。
 そこを三十人弱で借り切っているのだ、人など集まらない。
(しかし、そこで注目を集めてこそ奇術士というものです!)
 カラフルなボールでジャグリングの練習をするエイルズ。
 定点カメラに映るその映像を、カメラマンが参加者間を移動する合間の時間に放映している。
 ネット上では“NOW LOADINGの子”などと呼ばれていた。
 一昔前のゲームの読みこみ画面では、ジャグリングアニメが多用されていたのだ。
 果たしてエイルズ、LOADINGを終了して本編に映る事が出来るのか?

 売店前を不審な男がうろついてた。
「ふむ、これでカバの檻に入れるのか……」
 もふチャレ券を購入して呟くこの男は、鳳 静矢(ja3856)。
 学園トップクラスの撃退士の一人でイケメンであるが、なぜか今日はラッコの着ぐるみを着ている。
 彼に救われた人々は、動画でこの姿を見て愕然としているに違いない。

「実に愛嬌のある良い顔をしている」
 いつもの落ち着きで、カバを眺めまわす鳳。
 カバの方は、謎動物の侵入にいきり立って襲ってくる。
「おぉ、なかなか元気が良いねぇ」
 笑顔で真正面からカバを受け止める鳳。
 だが、その笑顔が段々と凍り始める。
 ユーモラスな外見のカバだが、体重は3t、走行時速40キロ。
 楔の如く牙と巨大な顎がある分、軽トラックにひかれるよりも危険だと言える。
 それでも鳳は笑顔で、カバを撫で続けた。
「よしよしこいつめ……はっはっはっ」
 だが、実際その頭はカバの大口にかじられている。
 シズゴロウさんへの道は、遠く険しいのだ。

 最大の猫科肉食獣の檻の中、リラックスした笑顔を見せているのは鳴海 鏡花(jb2683)。
「久しぶりでござるな。 タマネギ」
「がうー」
 鏡花はイリスと同じくネコカカフェ元客。
 ベンガルトラのタマネギとは、その時以来である。
 タマネギは人懐っこく、プロレス好き。
 前回は鏡花がプロレスを知らなかったので、ちゃんと相手が出来なかった事が心残りだったのだ。
「プロレス技を勉強したでござる。さあ、来い!」
 中腰になって構えると、タマネギが向かってくる。
 それを素早くかわし、タマネギの腰をキャッチする鏡花。
 「ジャーマンスープレックスでござる!」
 タマネギの頭を床に打ち付ける。
 危険な技だが、むしろタマネギは大喜びしている。
 子虎時代以後はいなかった、ガチレス出来る貴重な相手。
 ついにそれを見付けたのだ。
「がうー!」
 二百五十キロが、跳んだ!
 天高く、重力の軛から解放されたかのように!
 宙で一回転をし、背中を向けた状態で鏡花にのしかかる。
「なに!?」
 タイガートルネードプレス!
 プロレスラーといえど実戦では困難と言われた技を、タマネギは見事に決めた。 
 これぞ真の野獣である。
 虎の体重をもろに受けてしまった鏡花、KOされる。
 救急隊員が担架に乗せて運ぼうとしたが、鏡花はタマネギの首根っこにしがみ付いて離れない。
「いやでござる! もふるでござる! タマネギをもっともふもふしたいでござる」
 モフモフ王国建国の野望を持つ女の執念だった。

「………可愛い………」
 リスを頭に狸を背中に乗っけてヘブン状態になっているのは、ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)。
 都会的な雰囲気の美青年だが、今日は様子がまるで違う。
「こんなに動物たちに懐かれるなんて、まるで森の王様気分だ、どんな動物とでも仲良くなれるに違いない」
 なおここはふれあいコーナー、リスも狸も誰にでも懐くよう調教されている。
 そこを理解出来ないまま、ほんわか頭で向かったのは、ヒグマの檻。
 北米ではグリズリーと呼ばれる強大狂暴な熊である。
 縄張りに踏み入られ、当然の如く警戒心剥き出しのヒグマ。
 体長二m半、体重は四百キロ。
 長身の白人であるジェラルドの、五倍超の体躯。
「やあ、森の仲間たち一緒にお昼寝しよう」
 天国脳のままヒグマの背中にしがみ付こうとするジェラルド。
 だが、つれなくベアークローに叩き落とされる。
「げふっ」
 胸から血が出たが、もふデカ動物の可愛さに夢から醒めないジェラルド。
「これは、僕のオーラが足りなかったか」
 王としての威厳を見せようと、カリスマチックな笑みで両腕を広げる。
「さあ、これで実力差がわかってもらえたかな?」
 だが熊は、そんなものに動じない。
 両手のベアークロー、二百万パワーで攻撃してくる!
「ふっ、今日はご機嫌が悪かったかな? また来るよ」
 救急隊に担架で運ばれていくジェラルド。
 スイートでセクシーなその笑顔は、血塗れだった。

 その直後、同じ檻に新たな熊が入った。
 と、いっても明らかな偽物、着ぐるみの熊である。
 上野定吉(jc1230)、今回初任務の新人撃退士。
 久遠ヶ原では稀に見る、着ぐるみ人間だ。
「おう、若いの元気にやっとるか?」
 クマーと手を振る上野。
 だが今、血をみたばかりの熊たち、気が立っている。
 奇妙な熊に、獰猛な唸りをあげる。
「く、熊と熊同士仲良くなれずどうするのじゃ」
 予想外の反応に動揺する上野。
 「有事の際に戦える熊になれるよう、儂が受け身と背負い投げを教えて――げふっ」
 ベアークローに叩かれ吹っ飛ばされる上野。
「もう戦えるようじゃのう、これは年寄りのお節介と言う奴――ぼふっ」
 熊の攻勢をひたすらに受け身と、着ぐるみの防御力で耐える上野。
 なりきるべき熊の恐ろしさをこの身を以て知った、恐怖の五分間だった。

 檻のすぐ傍のベンチに座る上野。
 ぼろぼろになった着ぐるみの頭を外すと、出てきたのは白髪の老人。
「最近の若い熊は人の話を聞かんのう」
 目を潤ませる、新人撃退士八十五歳の春だった。

 別のベンチではミハイル・エッカート(jb0544)とクリス・クリス(ja2083)が遅い昼食をとっていた食べていた。
 クリスが、午前中に行ったもふチャレの様子を思い出して再現してしている。
「アルマジロさんはねー、目とあんよが可愛いのー♪ でも、驚かすと丸くなるから、後ろからそーっとそーっと」
 手をわきわきさせるクリス。
「それっ! って、捕まえたんだけど、結局丸くなっちゃった」
 溜息をつく。
 本当は丸くないアルマジロをもふりたかったらしい。
「でも、抱く事はできたから、これで条件クリアだよね? ね?」
「ハッハハッ、いいんじゃないか、もふれたんだから」
 微笑ましげに笑うミハイル。
 実の親子ではないが、それ以上に仲がいい。
 食べているのはミハイルが作った不格好なタコさんウィンナーや兎リンゴ。
 クリスが握ったいびつなおにぎり。
 見た目は悪いが、二人で食べると美味しい。
「パパは、何をもふチャレするの?」
「古のサムライボーイは斧を担いで熊にまたがり勇気を示したらしいからな、俺もそれにあやかろう、クリス、俺の雄姿をしっかり見届けるがいい」

 数分後、ミハイルは自分より若い飼育員に説教されていた。
「困りますよ! 動物にやる餌の量は決まっているんですから」
 実はミハイル、自分が食われないために先に満腹にさせておこうと餌を持参しておいたのだ。
 それが見つかって叱られた。
「す、すまん」
 ミハイル、娘の目に情けない姿を焼きつける。

 獣毛の鎧、鋭い爪、凶悪な牙。
 自分の縄張りに勝手に入ってきた金髪の二本足に対して、熊は敵意の唸りをあげていた。
「こいつは、無理だ」
 制限時間五分、じっとしてやりすごそうかと考えるミハイル。
 だが、檻の外から心配そうに見ているクリスの姿に思考を改める。
(餌をやらなきゃ友達になれねえのか? 戦って従わせるのが友達か? そうじゃねえだろ)
 相撲の仕切のような体勢をとるミハイル。
 戦うためではない、熊に合せるために視線を下げたのだ。
「よ〜しよ〜し、いい子だ! 俺たちはフレンドだ!」
 漂うフェロモンは、忍法友達汁。
 すると、熊が敵意の構えを解いた。
 熊が友情の抱擁を交わしてきた。
「おお、わかってくれたか」
 抱きしめ返すミハイル。
 じゃれているつもりなのか、熊がのしかかってきた。
 ヒグマの体重は四百キロある。

 檻から出てきたミハイルは、頭から血を流していた。
「パパ、大丈夫?」
「大丈夫だ、パパは強いんだぜ、クリス、次は何が見たい?」
 強がっているが、甘噛みでスーツの背中はボロボロ、爪にひっかかれて血は滲み、アバラも何本かイッただろう。
 だが娘が楽しみにしていた動物園、弱音は吐けない。
 何より、すまなさそうに、こちらを見ている新しい友人がいる。
 その友人にミハイルはサムズアップを送った
「お前、もふもふだったぜ!」


 ロイ王城と呼ばれるライオンの檻。
 ここに、四人の撃退士が列を作っていた。
「きゃはァ、みんなの写真をとってあげるわぁ♪」
 ちょっと危険な雰囲気のjc、黒百合(ja0422)。
「ネコさん! ネコさん!」
無邪気で可愛いjs、白野 小梅(jb4012)。
一枚きりのもふチャレ券は象さんとどちらに使うか迷ったが、結局、ライオンにしたとの事。
「ライオンを組み伏せられたら格好いいですよね!」
 ムフーと気合を入れる、眼鏡の男子高生、咲魔 聡一(jb9491)。
 今日は、学園のヒーロー映画監督、西 愛乃を伴って登場。
「あんたら、なんでわざわざ大人のライオンもふるりたがるんや?」
 愛乃が半ばあきれて尋ねる。
 この城には、もふられ盛りの子ライオンもいるのだ。
「せっかくだから、あの鬣をもふりたいなーって」
「ボクも大きい猫さんと遊びたーい」
「きゃはぁ♪ お子様相手じゃスリルがないじゃなぁい♪」
 もう救急車が何台も仲間を運んでいっているのに、もふ狂いだったり、無邪気過ぎたり、危険中毒だったりして歯止めが効かない撃退士たちだった。

 最初に挑戦するのは黒百合。
 檻に入ると、黄金の鬣を持つ勇壮な獅子がいた。
 現在、お昼寝中である。
「あらぁ、綺麗な子ねぇ♪」
 撫でながら月下香の幽香を放つ黒百合。
 ミハイルも使用した、友達汁の改良スキルである。
 眠れる獅子が目覚めた。
 ぎろっと、黒百合を睨む。
「やだぁ♪ ロイちゃん、恐い顔ぉ♪」
 笑っている黒百合の頭に、巨大な肉球が落ちてきた。
 ロイが右前足を上段から振り下ろしたのだ。
「なにするのぉ?」
 脳天を爪で掻かれ、血を流す黒百合。
 檻の外から、ベテラン飼育員の源さんが声をあげる。
「そいつ凄い生意気なんだよ “ロイ国王陛下”って呼ばないとブチ切れやがるんだ」
 今の一撃は黒百合に対し“頭が高い”と言いたいらしい。
「気位が高い子ねぇ♪ 嫌いじゃないわぁ♪」
 頭からダクダク血を流しながらも、笑う黒百合。
 このライオンをもふるのは、一筋縄でいきそうにない

 続いて小梅。
 檻に入るなり。光の翼を広げ上空からロイの背中に飛び乗る。
「がーおー!」
 鬣にしがみ付き、キャッキャッと笑う。 
「はいしどーどー!」
 お馬さんごっこをしたい小梅だが、
「がう!」
 壁に叩きつけられる。
 倒れた小梅に覆いかぶさるロイ。
 巨大な獅子の口が、小梅を包む。
「小梅さん!」
 咲魔が助けに行こうとするが、ロイが顔をあげた時、小梅の小さな体はもうそこにはなかった。
「まさか陛下、もうお召し上がりになられたのでは?」
 心配する咲魔。
 だが、その咲魔の背後に元気な笑顔が現れた。
「あー、おもしろかった」
 瞬間移動で脱出してきたのだ。
 今、胃袋に治めたはずの餌が檻の外にいるのをロイが不思議そうに眺めている。
 何にしろ、このライオンはもふらせてくれない。

 最後は咲魔。
「ロイ国王陛下、お初にお目にかかります咲魔 聡一と申します」
 檻に入り、跪いて挨拶をする聡一。
「相変わらず芝居は見事やけど、何でウチまで一緒なん?」
 檻に一緒に入れられた愛乃は、困惑している。
「一人では若干心許ないので……」
 先に女の子たちが一人で入った状況では、かなり気まずい。
「まあええわ、ライオンいうたら昔からヒーローのモチーフやもんな、もふったらパワーがつきそうや」
「ありがとうございます! 先輩は威圧スキルを使って下さい、僕は炎焼で威嚇します」
「了解や」

「きゅーん!」
 ロイ国王陛下、御撤退あそばされた。
「あ、やりすぎた」
 獣は炎が苦手、その上で威圧までされては怯えてしまう。
「すみません、もふり損ねました」
 ショボーンとする咲魔。
 すると源さんが笑いながら、バスケットを持ってきた。
「しょうがねえなあ、まだ鬣はねえけどこいつらをもふりな」
 バスケットに入っていたのは、城の王子ライ君と王女レナちゃんである。
 まだ獅子の威厳はなく、真ん丸お顔に丸い耳が壮絶に可愛い。
「可愛いねえ、肉球ぷにぷにだねー」
「あはぁ、指をぺろぺろ舐めているわぁ♪ 咲魔ちゃん、一緒に写真撮ってぇ♪」
「がおー! 僕と遊ぼー!」
 黒百合も、小梅も、咲魔も、愛乃もあんなにもふりたがっていた鬣の事等どうでもよくなっている。
 そうさせるだけの魅力が、動物の赤ちゃんにはあるのだ。


 夕刻。
 出口ゲート前の広場に、学園生たちが集まった。
 これからバスに乗り、帰路につくのだ。
 だが誰もまだ、バスに乗ろうとしない。
「はい、今度は傘の上でボールを廻しますよ。 ジム君お願いしますね」
 エイルズが、チンパンジーのジム君と大道芸をやっているのだ。
 ジム君が投げたボールを、エイルズが傘で次々に受け止め回していく。
 動物にしか関心がない今日の学園生たちに、どうやって見てもらおうか考え、動物との大道芸という結論に落ち着いた。
 ネットでは“LOADING長かったな”“読みこみ終了”などというコメントが流れている。
 チンパンジーの愛らしさに癒されながら、廻る傘を見つめる学園生たち。
 その目には、暖かな微睡が浮かびつつあった。
 動物園での一日は、様々な思い出を生み、心地よい気だるさとともに暮れてゆく。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 赫華Noir・黒百合(ja0422)
 歴戦の戦姫・不破 雫(ja1894)
 ラーメン王・佐藤 としお(ja2489)
 撃退士・鳳 静矢(ja3856)
 ドS白狐・ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)
 Eternal Wing・ミハイル・エッカート(jb0544)
 モフモフ王国建国予定・鳴海 鏡花(jb2683)
 来し方抱き、行く末見つめ・黄昏ひりょ(jb3452)
 大好きマヤカどの・上野定吉(jc1230)
重体: 撃退士・鳳 静矢(ja3856)
   <シズゴロウへの道は遠かった>という理由により『重体』となる
 ドS白狐・ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)
   <思ったよりオーラがなかった>という理由により『重体』となる
 Eternal Wing・ミハイル・エッカート(jb0544)
   <ヒグマともふりあった>という理由により『重体』となる
 モフモフ王国建国予定・鳴海 鏡花(jb2683)
   <虎に、タイガートルネードプレスを喰らった>という理由により『重体』となる
面白かった!:22人

無念の褌大名・
猫野・宮子(ja0024)

大学部2年5組 女 鬼道忍軍
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
アルカナの乙女・
クリス・クリス(ja2083)

中等部1年1組 女 ダアト
奇術士・
エイルズレトラ マステリオ(ja2224)

卒業 男 鬼道忍軍
ラーメン王・
佐藤 としお(ja2489)

卒業 男 インフィルトレイター
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
闇の戦慄(自称)・
六道 鈴音(ja4192)

大学部5年7組 女 ダアト
ドS白狐・
ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)

卒業 男 阿修羅
ハイテンション小動物・
イリス・レイバルド(jb0442)

大学部2年104組 女 ディバインナイト
Eternal Wing・
ミハイル・エッカート(jb0544)

卒業 男 インフィルトレイター
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
深淵を開くもの・
アイリス・レイバルド(jb1510)

大学部4年147組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
ルナ・ジョーカー・御影(jb2309)

卒業 男 ナイトウォーカー
モフモフ王国建国予定・
鳴海 鏡花(jb2683)

大学部8年310組 女 陰陽師
欲望の赴くままに・
シルヴィア・マリエス(jb3164)

大学部3年96組 女 陰陽師
俺達の戦いはここからだ!・
ラウール・ペンドルミン(jb3166)

大学部5年70組 男 陰陽師
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
Standingにゃんこますたー・
白野 小梅(jb4012)

小等部6年1組 女 ダアト
永遠を貴方に・
ヘルマン・S・ウォルター(jb5517)

大学部8年29組 男 ルインズブレイド
愛する者・
華澄・エルシャン・御影(jb6365)

卒業 女 ルインズブレイド
そして時は動き出す・
咲魔 聡一(jb9491)

大学部2年4組 男 アカシックレコーダー:タイプB
学園長FC終身名誉会員・
築田多紀(jb9792)

小等部5年1組 女 ダアト
大好きマヤカどの・
上野定吉(jc1230)

大学部2年7組 男 ディバインナイト