.


マスター:STANZA
シナリオ形態:イベント
難易度:やや易
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2013/09/05


みんなの思い出



オープニング


 東北地方、某所。
 とある町に作られた運動公園は、野球場やサッカー場、更には陸上競技用のトラックまで整備された立派な施設だった。
 ただし、立派なのはその広さとスタンドの規模だけ。
 肝心のフィールドは雨が降る度にドロドロにぬかるんで、まるで田圃の様になる事で有名だった。
 そうなったら、その後一週間は使い物にならない。
 お陰で施設自体はプロの試合や公式競技の会場として使える規模であるにも関わらず、利用者は殆ど地元のアマチュアチームのみ。
 しかも年間スケジュールは常にスカスカといった有様だった。

 このままではいけない。
 町民の要望に応えて建設されたものとは言え、このままでは税金の無駄遣い、宝の持ち腐れだ。
 かといって、フィールドの土壌を根本的に改善する様な工事は、予算の関係で不可能だった。
「こうなれば、いっそ……!」
 町長は開き直った。
「泥んこ競技場にしてしまえ!!」
 そう、普通の競技場なら全国各地にいくらでもある。
 だが泥んこ遊び専門のスタジアムなど、何処を探してもない筈だ。

 命名「○○町立どろんこスタジアム」

 いける。
 これなら町の外からも客を呼べる。
 町の商店街も活気づくだろう。
 ナイス町おこし、グッジョブ町長!


 ――というわけで。
「泥んこスタジアムのオープン記念と致しまして、ですね……」
 町の広報担当が、久遠ヶ原学園の依頼斡旋所に姿を現したのは、その決定から暫く後の事だ。
「こちらの皆様に、ひとつ記念試合をお願いしたいと思いまして」
 選手達が泥まみれになって戦う姿は、素人がやっても面白い見物になる。
 だが、折角のオープン記念。
 ここはひとつ、普通じゃない事をやってみたい。
「撃退士の皆さんの身体能力なら、さぞかし超人的かつ抱腹絶倒のパフォーマンスが期待出来るのではないかと、はい」
 広報担当は、揉み手をせんばかりの勢いで笑顔を見せた。

 種目は一応、サッカー。
 一応と言うのは、まあ殆どルール無用の戦いになるからで、正確に言えば「サッカーの様なもの」になるだろうか。
 基本はほぼサッカーと同じで、ひとつのボールを巡って選手達が攻防を繰り広げる事になる。
 ただしここでは、フィールドプレイヤーが手を使っても反則にはならない。
 また、撃退士ならではのスキル(飛行以外)も使い放題だ。
 更にはプレイヤーの人数も特に規定はない。
 ゴールキーパーが3人いても構わないし、特にポジションを決めずに臨機応変に対応しても良い。
 ゴールを持って逃げる、などという荒技も可能だ――ただし泥んこの中で逃げ切れるならば。


 そんなわけで、ただいま選手募集中。
 泥まみれの青春は如何ですか?



リプレイ本文

「第一回○○町立どろんこスタジアム、オープン記念杯。コレより開催です!」
 泥塗れで遊ぶのも悪くないのだが。
 盛り上げるにはこういう役割は不可欠だろう…という事で。
「アナウンサーは私、ライアー・ハングマン(jb2704)。解説は柘榴明日(jb5253)でお送りさせていただきます」
 放送席に座った二人は互いに軽く会釈を交わす。
「柘榴さん、今日はよろしくお願いします!」
「はい、こちらこそよろしくお願いします、ライアー先輩!」
 やがて久遠ヶ原学園校歌の演奏と共に、選手の入場が始まった。
 しかし。
 ずぶっ。ずぶぶっ。
 一歩踏み出すごとに泥に足を取られて、なかなか進まない。
「これは時間がかかりそうですね、解説の柘榴さん」
「そうですね。各選手とも、まだ泥に慣れていないのでしょう。コツを掴んでしまえば素晴らしい動きを見せてくれると思いますが」
「では、その間に各チームの控え室にて収録した、選手達の様子やコメントなどをご紹介しましょう」


 こちらは真っ赤な鉢巻きが目印の、熱く燃える焔組!
 ポジションは攻めと守りの二種類しかない大雑把、いや、シンプルさが潔くて良いですね。
 では、各選手を登録番号順にご紹介して参りましょう。
 まずは女子指定水着、所謂スク水でキメたエルレーン・バルハザード(ja0889)、胸のゼッケンに書かれた┌(┌ ^o^)┐が眩しいですね。
「もえー!」
 続いてソフィア・ヴァレッティ(ja1133)は、ホルターネックビキニの上にビスチェ型の服とショートパンツという、ちょっと大人のコーディネートが決まっています。
「攻めて行くよ!」
 体操服にブルマに裸足という特定の観客層を狙った様な服装で参戦したのは菊開 すみれ(ja6392)です。
「この張り出した胸と艶めかしい太ももがエロっちいでしょ! 応援よろしくねー!」
 水竹 緋牡丹(jb3393)は着物に草鞋、こんな格好で素早く動けるのでしょうか。お団子にした髪が、一見すると女性の様です。
「俺にとっちゃ、これが一番動き易いんだよ。草履だってきつく結べば脱げないしな!」
 フェイン・ティアラ(jb3994)は白い翼に白い尻尾がふわふわキュート、こちらも特定の観客層の視線を釘付けにしそうです。
「裸足ー! ぬるぬるー! 勝負関係なく、全力で泥んこを楽しむよー!」
 白野 小梅(jb4012)はこれが人生初めてのサッカーという事です。これをサッカーと呼んで良いものかは疑問ですが。
「サッカー初めてぇ、何でもしていいんだよねぇ(ワクワク」
 藤井 雪彦(jb4731)の全身からは、溢れる闘志、漲る下心!
「うっし♪ 盛り上げるぜーぃ! ボクも楽しもう〜っと☆」
 運動は大得意と豪語するヤンファ・ティアラ(jb5831)は、ふわふわフェイン選手の妹です。
 目印の赤鉢巻をヘアバンドの様に巻き、たくし上げたスカートはカボチャパンツの様に膨らんでいますが、もしかしてこれは、裾をぱんちゅの中に突っ込んでいるのでしょうか!
「やるからにはしょーりを目指すのですの! 弱気ノーですのっ」
 隅の方で溜息を吐いているのは稲葉 奈津(jb5860)、今ひとつヤル気が不足している様に見えるのは気のせいでしょうか。
「町おこしね…盛り上げられたら、なんとかなるのかな? できる事はやるけどさ」
 と、そんな彼女の肩を、ちょいちょいとつつく選手の姿が。
「なっちゃんなっちゃん、コーディネートならボクに任せてよ♪」
 コレなんか良いんじゃない、と雪彦選手が指差したのは、奈津選手の荷物にあったキャットスーツです。
「ちょっこれ恥ずかしいんだけど…盛り上げ? んっうーん…着るわ…」
「うんうん、めっちゃ盛り上がるって流石なっちゃん!」
 持ち上げられれば悪い気はしないもの、素直に着替えた奈津選手は鏡の前でポーズをとっています。
 小柄だけれどメリハリのあるないすばでーは、観客(主に男性)の視線を釘付けにすることでしょう!
 続いて「ヒャッハー! 敵チームは消毒だー!」と盛り上がっている柘榴 今日(jb6210)にカメラを向けてみましょう。
 今日と未来、二つの人格を持つとされる彼ですが、今は本来の人格が表に出ている様です。
「未來は今回出番ないかもねー。まあ泣き落としする時とかに出てこよーっと」
 最後はTシャツに短パン姿の左 月(jb7000)、銀の髪をポニーテールに纏めて気合いを入れます。
「終わったら絶対シャワー浴びる」
 呟きながら、ちらちらと緋牡丹選手の方に視線を送っている様に見えるのは気のせいでしょうか。
 肝心の緋牡丹選手はちっとも気付いていない様子ですが!

 続いて、こちらは爽やかな青のタスキが目印のチームFango。
「フフフ…さいきょーのストライカーであるあたいの力を示す時が来たわ!」
 雪室 チルル(ja0220)のポジションは勿論フォワード、背番号があるなら栄光のエースナンバーを背負う立ち位置です。
「偶には普通に体動かすのも良いね」
 泥まみれのサッカーもどきを「普通」と言い切ってしまうツワモノは、鉄壁のディフェンダー田村 ケイ(ja0582)!
「日本じゃあこう言う時、ちょっとアレなエースが通る、っていうんだよね…ボク、頑張っちゃうもん♪ 泥は友達、怖くない!」
 一文字足りないだけでエースが残念な事になってしまった歌を口ずさみながら、犬乃 さんぽ(ja1272)はサンバのリズムで準備体操に余念がありません。
「基本何でもアリってのは楽しいなぁ。ほな、いっちょ派手にいきましょかー!」
 大きめのタスキを蝶々結びにした亀山 淳紅(ja2261)は、まるでリボンを付けている様にも見えます。ちょっとカワイイなんて言ったら失礼でしょうか!
「面白そうだからやってみよっと」
 音羽 千速(ja9066)は短めのタスキにヒーローマント。彼に関して、実は事前に泥の上での水上歩行に意味があるのか、密かに実験を行っていたという情報を入手しております。
『これ、前から疑問だったし。効果あるなら一時的に普通のグランド状態で走れるって事だしね』
 という声が届いていますが、果たして結果は如何に!?
「うふふふ、萌・え・る・ワ!」
 筋肉質な身体でゴール前を守るのは、オカマの星、御堂 龍太(jb0849)です!
 ゴールを狙う相手選手には、彼、いや彼女の熱い抱擁が待っているぞ!
「とにかく楽しめばいいんだよね?」
 体操着姿のRelic(jb2526)は、これが初めてのサッカー(?)体験。事前のコイントスにより、前半開始のキックオフを担う事が決定しております!
「おー、なんか楽しそー!」
 尻尾をぶんぶん振っているアッシュ・スードニム(jb3145)は、しかし「でも動きづらそうだねぇ」と、身長的に不安な様子。
 必要以上に大きなタスキは確かに目立ちますが、「巻いている」と言うよりも「巻かれている」といった風で、動きの妨げにならないか少し心配です。
「どろんこ競技場って、ある意味斬新よね」
 ミニスカニーソタイプのメイド服で登場したのは蓮城 真緋呂(jb6120)、チームFangoの名付け親だ!
 Fangoとはイタリア語でどろんこの意味。今回の試合にはお似合いの名前だろう。
「そう言えば、参加チームの表明してなかった様な」
 という訳で、佐藤 としお(ja2489)は本人の意向に関わらず、人数の少ないFangoに編入される事となりました。
 が、しかし!
「ん!? なんだか視線を感じる…」
 振り向くと、そこには。
「いたいたいたいたいた! やっと見つけたぞ!」
 それは同じくFangoに編入予定のヒロッタ・カーストン(jb6175)、しかし彼の目的は探し人としおを捕まえる事だった様です!
 逃げる様に控え室から飛び出すとしお、追うヒロッタ。
 偶然参加した依頼で逢えるとは思ってもみなかった様ですが、ここで会ったが百年目。
 とはいえ、皆の迷惑にはならない様にある程度は配慮して…追いかけっこはフィールドへ!
 ええ、存分にどうぞ。まだ試合開始前ですし、余興にも良さそうだし。
 でも時間までには戻って下さいねー?

 両チームの紹介が終わった所で、最後に審判員の紹介です。
「…よく考えたら審判必要なくないか、この試合」
 と、気付いてはいけない事に気付いてしまった一月=K=レンギン(jb6849)、しかし今更後戻りは出来ません。
「…まぁ、やるといったのだから役目を果たすか」
 覚悟を決めて、この日の為にあつらえた女子体操着に袖を通します。
 しかし、何という事でしょう!
「運動という事で仕立てたんだが…やはり少し小さいな…」
 少しどころか、ぱっつんぱっつんです。
 下はスパッツ、足元はスニーカー、そして上はヘソ出しミニT風の体操着。
 以後はこれが、審判服のスタンダードとなる事でしょう!



 と、紹介VTRも終わったところで、いよいよ試合開始だ。
 因みに例の二人はとうとう戻って来なかったけどね!
『さあ、今まさにキックオフ!』
 審判、一月の笛が鳴り響き、Relicがボールを蹴り出す!
「蹴るよー?」
 後ろに大きく足を振り上げ、その勢いで――
 ずぶっ!
 蹴り出した足が泥にメリ込んだ!
『Relic選手、顔面から盛大にダイブしました!』
 その勢いでボールに頭突きをかます!
『ヘディングでキックオフというのも初めてではないでしょうか、解説の柘榴さん』
『ええ、前代未聞の偉業だと思います』
 とにもかくにも、ボールに触れたからにはキックオフは成立する。
 俯せになったまま泥の中にメリ込んだRelicをその場に残し、各チームの選手はボールを追いかけ始めた。
『さあ、このボールを取るのはFangoか焔組か!?』
 最初に飛び出したのはチルルだった。
「あたいたちの攻撃よ! 全員突撃ー!」
 号令をかけ、チルルはRelicの背後から泥を蹴立てて猛然とダッシュして来る。
 その時、Relicの身体が死体の様にぷかりと浮き上がり、次いで泥がゴゴゴと盛り上がった。
「起きなきゃ、起きてボールを…!」
 がばぁっ!
 根性で上半身を泥から引っぺがし、Relic復活と思った直後!
 どしゃっ、べしょっ!!
 チルルは急に止まれない。いきなり出現した足場を踏み台に思い切りジャンプ、ボールを飛び越え敵陣深く斬り込んで行った。
「今の何だったんだろ?」
 ま、良いか。
「皆、速攻よ! パスパス−!」
 再び泥とご対面したRelicはしかし、慌てて起き上がり、ぷるぷるぷると顔を振る…が、泥は落ちない。
「だ、誰か眼鏡拭かせてー!」
 伊達だけど大切。顔より眼鏡。
『只今入った情報によりますと、Relic選手は友人に「お前は出るだけで美味しいから行ってこい」と言われたそうです』
『ああ、それは納得ですね。転んだ上に踏まれるなんて美味しすぎます』
 しかも、眼鏡を拭き終わった後の天真爛漫な笑顔はまさに天使!
「パス、いくよー!」
 気合いで立ち上がり、ずぶずぶとボールを追いかけるRelic。
 だがしかし、そこは美味しいキャラのお約束!
「わっと、わっわっわっわわっ!!」
 ずべちゃ!
 やっぱり転んだ。
『Relic選手、どうやら足元のサンダルが気になっている様ですが』
『ええ、あれほど邪魔なのにどうして脱がないのでしょう。不思議ですね』
 そうしている間にも試合は続く。ボールは今、今日の目の前だ!
「おっしゃー、チャンスッス−! って、しまったああ! 夏の直射日光は肌を突き刺すんだったああ!」
『おっと今日選手、何故かボールを目の前にして泥の中で転げ回っています! 一体何があったのでしょう!?』
『何やろうとしてんだあの兄ちゃんは…』
 実は、今日は明日の実の兄。
 そして彼は太陽の光が嫌いだった。
「そうッス! こんな時は…全身泥パックッス!」
 日焼けを防いでお肌もツルスベ! どやっ!
「これ、どう見てもただの泥だけど…美容効果、あるのかしら?」
 それを見ていた真緋呂が、ひっそりこっそりツッコミを入れる。
 ちゃんと効果がある泥にすれば、女性陣受けはもっと良くなるに違いない。後で運営に提案してみようか。
 などと思われている事はつゆ知らず、泥人形と化した今日は放送席に熱烈アピール。
「見てるッスかー? 妹ー?」
『あー、如何でしょう解説の柘榴さん?』
『…ノーコメントで、お願いします』
 って言うかサッカーはどうした。
『今日選手が受けを狙っている間に、fangoの千速選手が動きました!』
 水鏡旋棍でボールを打ち、前線のチルルにパス!
 ボールを受け取ったチルルは怒濤の勢いでドリブルを開始、敵のゴールにぐんぐん迫る!
「あたいの高速ドリブル、止められるものなら止めてみなさい!」
 氷迅『アイシクルブリッツ』で足元にエネルギーを収束し加速、そのままの勢いでボールを蹴る!
『しかし守る焔組も負けてはいません! ゴール前に選手が集まります!』
「そこ、ゴール前塞いで! フリーにさせない! マーク!」
 キーパーの奈津が指示を飛ばす。
 それに応えて、持ち前の移動力とKIAIという名のスケベ心を原動力に、両腕を大きく広げた雪彦が立ち塞がった!
「勝負だしガチだよねっ! 多少接触とかしちゃってもしょうがない」
 という訳で。
「チルルちゃん、カモォ〜ン! ボクの胸に飛び込んでおいで!」
 だがしかし!
『おぉっと、ここに思わぬ伏兵です!』
 明鏡止水で気配を消して潜んでいた小梅が飛び出して来た!
「えいっ、ビックリアターック!!」
 しかし咄嗟に反応したチルルは、ボールを奪おうとした小梅の目前でコースを変えた!
「あー! いっちゃだめぇ!」
 こうなったら奥の手、呪縛陣! チルルの足は泥に埋もれ、ピクリとも動かなくなった!
「えへへー、動けないでしょ!」
「小梅ちゃん、よくやったね」
 雪彦は小梅の頭をナデナデ。流石に6歳の幼女は守備範囲外なのか、それとも自重しているのか。
 でも13歳なら問題ないらしく、雪彦は身動きが取れないチルルに近付く。
「さて、キミのハートはボクが貰うよ?」
 って、何を言うとるかこの人は。
「それを言うならボールでしょ」
 冷ややかにツッコミを入れつつ、奈津が足元に転がったボールを拾い上げる。
「雪ぃ? 何やってんの? 依頼中じゃん〜?」
 ニコヤカに微笑みながら、奈津は雪彦の手にボールを持たせ、しっかりと抱え込ませた。
「あっもしか、それ目的だった〜?」
 くるり、背中を向けさせ…
「あっはは…死ね」
 げいんっ!!
 渾身の力を込めて、その尻を蹴り飛ばした!
 ボールを抱えたまま、雪彦は弾丸の様に宙を飛ぶ!
『おお、これはすごい! どんどん伸びていきます!』
『ダイレクトでゴールを狙える勢いですね。奈津選手、流石の女子力(物理)です!』
 相手チーム、Fangoのゴールで待ち構えているのは、ムッキムキのオカマさんだ!
「あぁ〜ら、可愛い子が来たじゃな〜い?」
 うっふん。
「さあ、あたしの胸に飛び込んでいらっしゃい! 遠慮はいらないわよ!」
 アッモォ〜レッ!
 いざ、魂の抱擁を!
「ぎゃあぁぁぁ…っ」
 どーん!
 泥を跳ね上げ、倒れ込む二人。
 そのまま泥の中で組んずほぐれつ絡み合い、きゃっきゃうふふのしっぽりむふふ。
 あくまで男と男の友情の確かめ合いですから! 放送OKですよね!
 なんてやってるうちに、ポロリ。ボールが零れた。
 ぁ、勿論サッカーボールね?
 そこに猛然と突っ込んで来る、巨大な┌(┌ ^o^)┐!
『あ、あれは何ですか解説の柘榴さん!』
『恐らくエルレーン選手が変化の術を使ったものと思われますね』
 それは所謂、フジョシと呼ばれる生き物を概念化して生まれた存在。
『ゴール前に展開する男の友情(超訳)に惹かれてやってきたのでしょう』
 本人はあくまで「ボールを追いかけて来た」と主張している様だが。
 Ξ┌(┌ ^o^)┐ Ξ┌(┌ ^o^)┐ Ξ┌(┌ ^o^)┐
 流石に四本足は速い! 泥の中でもへっちゃらだ!
 さらに、車高(?)が低くなることによって、必然的に敵が弱い足元をついて高速なボールさばきを! 見せるかと思ったら!
『エルレーン選手、ゴール前で足を止めてしまいました!』
『やはり見入っていますね…あの二人に』
 だめじゃん!
「なら、そのボールはあたしが貰うよ!」
 飛び出したソフィアはボールを奪うと、そのままゴールに投げ付けた!
 ボールはそのまま無人のゴールに吸い込まれ…
『ゴオォォォー…、いや、ゴールならず!』
 何と、fangoのゴールには縦横無尽にワイヤーが張り巡らせてあるではないか!
「うふふ、これで万が一あたしがボールを取れなくってもゴールは出来ないって寸法よ」
 漸く雪彦を解放した龍太は、ボトボトと泥を滴らせながら立ち上がった。
 審判、これはルール違反では!?
 あれ、審判?
 って、いつの間にか喫煙席でのんびり煙草ふかしてるし!
 ちょっと、早く戻って下さいよ!
『これは審判にイエローカードでしょう』
『それも前代未聞ですが』
 で、判定は?
「卑怯? バカおっしゃい、勝負に卑怯なんて言葉は存在しないのよ!」
「そうだな…元よりこの試合、ルール無用の何でもアリだ」
 それは審判自らが己の存在意義を否定する発言だったが、ツッコミは禁止だ。
「ほら、審判も認めたわ! どんな手を使っても勝った方が正義なのよオーッホッホッホ!」
 龍太は腰と口に手を当てて、悪女風に高笑い。
 しかしワイヤーに跳ね返されたボールはまだ生きている!
 これを取るのは焔組か、それともFangoか!?
『蹴ったのはケイ選手です! 精密殺激を乗せた右足が唸りを上げ、盛大に泥を跳ね上げました!』
「いらっしゃい…そしてグットラック」
 頭上から泥の雨を撒き散らしながら、ボールが飛ぶ!
『待ち構えていたさんぽ選手の足にピタリと吸い付いた!』
『これは素晴らしいパスですね』
『さあ、さんぽ選手。このチャンスを活かせるか!?』
「ぬかるんだ泥は、すなわち水面と同じ! それならニンジャの技で自在に駆け抜けちゃうよ!」
『さんぽ選手、泥の上にも関わらず全力ダッシュ! 固い地面と変わらない華麗な動きに、観客も魅了されて…』
 だがしかし!
 ずぼっ、べちゃんっ、ごろごろずべしゃーっ!
『気のせいでした!!』
『これはまた派手に転びましたね。軽く10回転はしたでしょうか』
 しかし流石はニンジャ、間髪を入れずに起き上がり、ポーズを決める!
「英雄燦然ニンジャ☆アイドル!」
 使いどころが違う気もするが、客席は大いに盛り上がっている!
 でも、ボールはどこ行った?
「ほらほらほらぁ、どこ見てありんすのぉ?」
 軽く本気出した緋牡丹がボールをかっさらい、月にパス!
 受け取った月はボールを胸にしっかりと抱え、ヒリュウのアオを呼び出した。
「さて、アオ。頑張るぞ」
 上空に飛ばし…え、飛んじゃダメ? なら腕に止まらせて。
 ボールを死守したまま走る!
 敵の守りはアオのブレスで弾き飛ばせ!
「ほらほら! こっちに来れば痛い目にあうぞ!」
 しかし勢いばかりが先走り、ぬかるみの中に突っ込んだ足は思う様に動かない。
「くっ…! 動き辛いっ…!」
 足元のスニーカーは、もうとっくに行方不明だ。
「うわ…っ! 転ぶ転ぶ転ぶ!」
 転んだ。
 その時、一陣の風が盛大に泥を巻き上げながら、月の傍らを通り抜けた。
「ボールは貰ったよ!」
『おおっとアッシュ選手、視界の外からの急襲! すり抜けざまにボールを奪い取りました!』
 泥の上とは思えないスピードで、アッシュは走る! いや、滑る!
 よく見れば、その背中には小型のジェットエンジンが!
 って、んな訳はない。
『あれはヒリュウですか、解説の柘榴さん』
『はい、背中に貼り付いたヒリュウが後ろ向きにブレスを放ち、それが推進力となって、あの様なスピードが出ている様です』
 ブレスで跳ね上げた泥が敵の視界を遮って、一石二鳥。
「これが本物のヒリュウ使いの技だよ! イヴァ、もっとスピードアップ、このままゴールに飛び込むよ!」
「ここは通さないわよ!」
 迎え撃つキーパー奈津も気迫の構え! 突っ込んで来るアッシュをガチで睨み付けた!
 だが、目つきは怖いがアッシュの勢いは止まらない、止まれない。
 そのまま一緒にゴールネットに突き刺さる!
『ゴオォォォル!!』
 Fango先制!
 そしてここで前半終了!



 さて、ここでハーフタイムの特別企画「検証・泥水と水上歩行」をお送りしましょう。
 え、尺が足りない? では結論だけ!
 という事で、水上歩行のスキルは水と泥が分離した状態では効果がありますが、このスタジアムの様なドロドロ状態では無効となります。
 以上!

 その頃、殆どの選手が控え室に引き上げたフィールドでは。
「だから、何してんだあの兄ちゃんは…」
 明日が頭を抱える目の前で、今日はハーフタイムの余興とばかりにパフォーマンスを披露していた。
「泥でこけることは芸人のおきてええええええ!!」
 ズサアアアア!
「見てるッスかー? 妹ー?」
 見てない。何も見てない。
 って言うか、それは良いからちゃんとサッカーして下さい。



 そして、あっという間に後半戦!
「朱桜、飛んじゃ駄目だからねー」
 フェインは呼び出したヒリュウの朱桜にそう言い聞かせている。
 前半戦では他のヒリュウ達に良い所を取られてしまったが、後半こそは自分達の出番だ。
 何としても逆転する!
『Fangoの1点リードで迎えた後半のキックオフは、焔組の今日選手から…いや、あれは!?』
「未來だよ! アタシはまともにサッカーるよ!」
 それは今日の第二の人格!
 炎焼をボールに使い、萌える…違った、燃える魔球の出来上がり!
 大丈夫、ボールも撃退士仕様だから!
「喰らえ! 大リーグボール一号!」
 ただし蹴る! 大量の泥と共に!
 燃えるボールが泥ボールとなって敵陣に転がった。
 それを追って、すみれが走る! 多分、本人は走っているつもりだ!
 しかーし!
 ずぶどぷばっしゃん!
 派手に転んだ!
「泥が中に入って気持ち悪い…」
『おや、すみれ選手は何を?』
『どうやらブルマの食い込みを直している様ですね』
 って言うか、どこの中ですか!?
 はい、メインカメラそこズーム!
『本人は無意識にやっている様ですが、これもまた美味しい素材と言わざるをません』
「応援ありがとー! でもあまり変な目で見ないでね?」
 茶色い声の声援に、すみれは純粋な笑顔を返す。
 その笑顔に罪悪感を感じるのは、僕等がもはや純粋ではないという証拠なんだね。
 ところで、ボールは何処に?
『あそこです! 謎の四足生物が腹に抱え込んで走っています! そして、ここでまさかのニンジャヒーロー!』
『これはオジサマ達の注目を一身に集めるすみれ選手への対抗意識でしょうか』
 しかしそれは、オジサマだけでなく敵の注目も集めてしまった!
「そのボール…いただくわ」
 ケイが泥を蹴立ててスライディングアタック!
 だがその直前、┌(┌ ^o^)┐は分身の術を使った!
「とおっ! どれがほんものかなっ(・∀・)」
 Ξ┌(┌ ^o^)┐o^)┐o^)┐
 しかし。
「甘いね」
 技はあっさりと見破られてしまった!
 だが┌(┌ ^o^)┐は腹の下にボールを抱え込んで離さない!
「ここは自分の出番やね」
 前半では力を温存してきた淳紅が飛び出して来る。
 そろそろ皆、疲れて来た頃合いだ。この辺りで本気を出そうか。
『淳紅選手、‘Requiem’を高らかに歌い上げます!』
 ┌(┌ ^o^)┐の四肢に死霊の腕が絡み付く!
 泥の中から湧き出た様に見えるそれは、観客に対する視覚効果も抜群だ!
 そのままひっくり返してボールを奪い、チルルにパス!
 ついでに┌(┌ ^o^)┐の上に乗って泥に沈めるとか、相手の姿がアレなだけに結構えげつない。
 しかし、そのパスは飛び込んで来た泥の塊に奪い取られてしまった!
「朱桜、よくやったー! …って、ボールにじゃれてないでパスー!」
 泥の塊は、よく見ればヒリュウの朱桜。
 飛んじゃダメという命令を忠実に守った結果だ。
「コンビネーションを見せつけるのですっ! おにいちゃんぱあああす!」
 向こうでヤンファが手を振っている。
 それを見て、朱桜が…え、手で持って歩いてくの?
 それはそれで可愛いけど。
「はい、ごめんね」
 ばさっ。千速のバンダナが朱桜の視界を覆う!
 目隠しをされた朱桜はヨタヨタ千鳥足、だがそれでもヤンファは諦めない!
「朱桜、こっちなのです」
 鬼さんこちら、手の鳴る方へ。
 しかし朱桜は影縛の術で泥の中に縫い止められてしまった!
『千速選手、その手から情け容赦なくボールを奪い取ります!』
 そして前線にパス!
『アッシュ選手、良い所にいました! その後ろから、さんぽ選手が走り込んで来る!』
「いっけぇ、必殺シュート!」
 鋭いパスがさんぽの前に飛んだ!
 だが、敵の守備陣もボールを奪おうと集まって来る!
 ここでさんぽは再びのニンジャヒーロー、そして影渡しでボールの一番近くにいた未来をビビらせた!
「あっちいけぇ!」
 後半からキーパーに入った小梅が炸裂符で吹き飛ばそうとするが――無理、止められない。
 さんぽは雷遁の力を球に込め、必殺のライトニングシュート!
「○リサキくんも、吹っ飛んじゃうもん!」
 敢えてそこか、というツッコミはともかく。
「だめぇぇっ!!」
 ボールが蹴られる直前、小梅が両手を広げて止めに入る!
 そのまま蹴れば、ボールは小梅の身体ごとネットに突き刺さるのは間違いない。
 だが――
 ガゴン!
『外れた、外れました! 今のは泥に足を取られてバランスを崩したのでしょうか、それとも小梅選手の捨て身のセーブが奇跡を起こしたのでしょうか!』
 ボールはゴールポストを直撃、跳ね返されて転がっている!
 そこに飛び付く両軍の選手達!
 しかし、脇から伸びた真緋呂のアイスウィップがボールを上空に跳ね上げた!
「このボールはいただくわよ!」
 磁場形成で足場を確保し、真緋呂は華麗にボールを奪い取って行く。
「サッカーは詳しくないけど、とにかく攻めていけば良いのよね」
 群がる敵は容赦なく飛鷲翔扇で吹っ飛ばし…って、あれ、なんで味方まで群がって来るの?
 え? 逆? こっちじゃない?
『真緋呂選手、すんでのところでUターン! 危うくオウンゴールを免れました!』
 今度は反対のゴールに向けて猛ダッシュ、ボールを奪いに来る敵はエアロバーストで泥ごと吹っ飛ばす!
 ゴール手前でボールを真上に投げ上げた真緋呂は、倒れた誰かを踏み台にジャンプ!
 そのまま豪快なオーバーヘッドキック!
 湧き上がる観客!
 しかし!
『残念! スカートの下はスパッツだったぁぁ!』
『ライアー先輩、そこじゃないです』
 びしっ!
 放送席で裏拳が炸裂したその時、ボールは唸りを上げて地面に突き刺さっていた!
 そこはまだゴールライン手前、固い地面なら跳ね返ってネットを揺らす角度だが!?
『ボールはドリルの様に泥の中を突き進んでいる模様です!』
『このままゴールラインを割れば、ボールが地中にあってもゴールは認められます』
「とまれぇぇっ!」
 GK小梅はありったけの炸裂符を投げ付けて泥を掘る!
「つかまえたー!」
『小梅選手、ぎりぎりの所でボールをキャッチしました!』
「はんげき、いくよーっ!」
 思い切り投げたボールはソフィアの目の前に。
「動きにくいなら、無暗に動かなければいい、ってね」
 ソフィアはワンタッチですみれにパス、ボールを胸で受け止めたすみれは…受け止め損なった!
「うくぅ…っ」
『すみれ選手、余りの痛さに悶絶しています!』
『パスのボールでもトラップを失敗すると結構痛いですからね…胸は特に』
「でもボールは渡さないっ!」
 胸の谷間にボールを挟み、すみれは走る! 転ぶ! でもボールは離さない!
「ほなら、少し眠ってて貰おかー」
 淳紅のスリープミストがすみれの身体を包み込む。
 しかし、すみれは気合いで踏ん張り、遂にはゴール前へ!
「いらっしゃい、可愛い子なら女の子でも歓迎よ!」
 龍太が両腕を広げてウェルカム!
 しかしすみれはその手を払い除ける!
「それはボールじゃないです! 変なとこ触らないで!」
 え、まだ何処も触ってないけど。
「残念、それはボクの手でしたー!」
 雪彦惨状…いや参上!
『雪彦選手、どうやら明鏡止水でゴール前に潜んでいた様ですが、味方からボールを奪おうとしたのは何故でしょう、解説の柘榴さん』
『そこに女の子がいたからでしょう、きっと』
 どさくさ紛れにボールを奪った雪彦は、ゴールにダッシュ!
 実はさっき、ワイヤーのトラップも解除しておいた!
「オイしく頂きますっ♪」
「そうはさせないわっ!」
 背後から迫る愛の抱擁!
 だが龍太の足元でソフィアのFiamma Solareが炸裂、泥を跳ね飛ばして視界を塞ぐ!
 しかし泥には泥を、今度は淳紅のアーススピアが泥と共に雪彦の身体を宙に跳ね飛ばした!
「秘技! 泥地雷ー!」
 今考えた!
 ところが、宙に舞う雪彦の身体をボールごとゴールに蹴り込んだ者がいた!
『今の光景は前にも見た気がしますが』
『ええ、気のせいではありませんね』
 奈津、渾身のシュートは様々な想いを乗せてゴールネットに突き刺さる!
『ゴオォォル、同点! 焔組、追い付きました!』
 さあ、もう余り時間がない、ジスウもない!
 素早いリスタートから龍太が蹴ったボールは敵陣深くへ!
 パスを受け取ったチルルは再び神速ドリブルで泥を蹴散らし怒濤の勢いでゴールに迫る!
 進路を邪魔する敵は千速の火遁・火蛇で灰になってしまえ! ならないけど!
「反撃受けるの覚悟の上! 攻撃していいのは攻撃受ける覚悟のある奴だけ、だろ?」
「だったらお望み通りに反撃するよ! えい! サンダーブレード!」
 ぐさり、未来は雷の剣を泥に突き刺す!
 しかし何も起きなかった!
『泥は電気を通しますが、アウルを纏った撃退士に感電ダメージはありませんよね』
 とは解説者のお言葉。
 その間に、チルルはゴール前へ!
 そこには緋牡丹と月が待ち構えていたが、二人は何やら揉めている!
「本当、泥とか嫌いだな…」
「泥が嫌いなら来なけりゃ良かったんじゃねーのか?」
「お前が参加するって聞いたから参加しようと思ったんだよ!」
「は?!」
「気付け、ばーか!」
「おいちょっと待て、もう付き合ってたと思っていたのって俺だけか?」
 はいはい、爆発しようね君達。
 と言うわけで、自爆! チルルの突撃を止める者はない!
「これがあたいの必殺シュートよ!」
 ここぞとばかりに自信たっぷりに、氷砲『ブリザードキャノン』と共にボールを蹴った!
 が、ボールはポストを直撃、跳ね返って…何と放送席を直撃!
 しかし明日はそのボールを釘バットで見事に打ち返した!
 それを審判がヘディング!
 と言うかデコにぶち当たって真上に跳ね上がる!
 そのボールに向けて、チルルは全力跳躍から泥を巻き上げオーバーヘッドシュート!
『決まったあぁぁっ!』
 Fango、再び逆転!
『さあ、焔組は後がありません!』
 ずしゃあぁぁっ!
 リスタートのボールに、フェインは全力でダイブ!
「ヤンファ、パスするよー!」
 審判が時計を見る! これがラストプレイか!?
 ボールと一緒に泥まみれのフェインがヤンファの目の前に転がって来た!
「ゴールまでの道が見えたのです!」
 ドリブルで走り込むヤンファ!
「必殺のシュートを受けるのです! 炎焦がせと轟き燃えるぅ! ばーくねつしゃいにーんぐしゅーーーと!」
 燃える火球がゴールに飛ぶ!
 淳紅のマジックスクリューがそれを捉え、弾き飛ばす!
 が、それは炎陣球を使ったデコイだった!
「本物はここだよー!」
 フェイン、渾身のシュート!
 …は、しかしケイのディフェンスに阻まれた!
 フェインは跳ね返されたボールに飛び付き、押し込もうとする!
 が!
 ピッピッピィーーーッ!
 無情にもここで試合終了のホイッスルが!


 熱い戦いだった。
 結果は2対1でFangoの勝利、だがその結果以上に、両チームの頑張りは観客を喜ばせていた。
 それに…
「負けちゃったけど、全力で楽しめればそれで勝ちだよねー!」
 フェインが泥でガビガビになった尻尾を振る。
 終わり良ければ全て良し、次の試合も既に段取りが決まっているそうで――

 え、本気?


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:21人

伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
cordierite・
田村 ケイ(ja0582)

大学部6年320組 女 インフィルトレイター
┌(┌ ^o^)┐<背徳王・
エルレーン・バルハザード(ja0889)

大学部5年242組 女 鬼道忍軍
太陽の魔女・
ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)

大学部4年230組 女 ダアト
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
ラーメン王・
佐藤 としお(ja2489)

卒業 男 インフィルトレイター
リリカルヴァイオレット・
菊開 すみれ(ja6392)

大学部4年237組 女 インフィルトレイター
リコのトモダチ・
音羽 千速(ja9066)

高等部1年18組 男 鬼道忍軍
男を堕とすオカマ神・
御堂 龍太(jb0849)

大学部7年254組 男 陰陽師
仲良し撃退士・
Relic(jb2526)

大学部6年107組 女 ディバインナイト
絶望の中に光る希望・
ライアー・ハングマン(jb2704)

大学部5年8組 男 ナイトウォーカー
優しさを知る者・
アッシュ・スードニム(jb3145)

大学部2年287組 女 バハムートテイマー
泥んこイレブン2013夏・
水竹 緋牡丹(jb3393)

卒業 男 鬼道忍軍
桜花の護り・
フェイン・ティアラ(jb3994)

卒業 男 バハムートテイマー
Standingにゃんこますたー・
白野 小梅(jb4012)

小等部6年1組 女 ダアト
君との消えない思い出を・
藤井 雪彦(jb4731)

卒業 男 陰陽師
『楽園』華茶会・
柘榴明日(jb5253)

高等部1年1組 女 ダアト
撃退士・
ヤンファ・ティアラ(jb5831)

中等部3年10組 女 陰陽師
力の在処、心の在処・
稲葉 奈津(jb5860)

卒業 女 ルインズブレイド
あなたへの絆・
蓮城 真緋呂(jb6120)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプA
限界を超えて立ち上がる者・
戒 龍雲(jb6175)

卒業 男 阿修羅
麗しの看板娘(女体化)・
柘榴 今日(jb6210)

大学部4年6組 男 アカシックレコーダー:タイプB
黒翼の焔・
一月=K=レンギン(jb6849)

大学部8年244組 女 阿修羅
撃退士・
左 月(jb7000)

大学部7年214組 女 バハムートテイマー