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マスター:STANZA
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/06/09


みんなの思い出



オープニング


 ――告――
 来たる五月吉日、久遠ヶ原学園新入生歓迎バーベキュー大会を行います。
 新入生の皆さんはふるってご参加ください。
 我こそは新入生であると思われる方であれば、学年及び年齢は問いません。


 学園内の掲示板に貼り出されたポスターには、そう書かれていた。
「歓迎会って……五月病もそろそろ克服かって、この時期に?」
 生徒達の間から、そんな声が聞こえる。
 しかしそこは大人の事情と言うか……まあ、色々あるのだ。
「参加費無料で食べ放題、か。良いなコレ」
「えー、でもタダほど高いものはないって言うぜ?」
 一人の生徒が、ポスターの隅に書かれたゴマ粒の様な文字で書かれた注意書きを指差す。
「ほら……」
 そこには、こう書かれていた。

『ただし材料は各自で調達のこと』

 参加費は無料だが、材料は参加者が自費で用意して持ち込むという事だろうか。
「それってなんか、闇鍋みたいじゃね?」
「闇バーベキュー?」
「別に暗くしてやるわけじゃなさそうだけどな」
「誰が何を持って来るか、何が食えるかは始まってみないとわからないって意味では闇かも?」
「肉を持って来る奴が誰もいない、とかな」
「肉のないバーベキューなんて、バーベキューじゃねえよ!」
 しかし、注意書きに記されているのはそれだけではなかった。

『材料の購入は禁止とする』

「……待てよ、買わずにどうやって……」
「狩って来いってか!?」
「まさか!」
「いや、有り得るぞ」
 何しろここは、久遠ヶ原学園だ。
 フツーじゃないのが当たり前。


 ……と、そんな訳で。
 当日は早朝から材料の調達に出掛け、夕方までにその成果を持ち寄ること。
 調達法は協力者の所有地における狩猟採集、或いは労働の報酬としての現物支給に限る(これをミッションと称する)。
 バーベキューはライトアップされた人口島の砂浜で、夜に行われる。
 尚、このイベントの協力者とそのコメント、及びミッション、成功報酬は次の通り。


・A 農園(収穫の手伝い:ディアボロ退治・季節の野菜や果物各種)
「そうねえ、朝取り野菜の収穫を手伝って貰おうかしら。ブロッコリーとか、ハウスのトマトとかね」
「それから、近頃果樹園を荒らすバケモンが出るんだ。そいつも退治してくれたら、うちで作ってる野菜なら何でもやるぜ」

・B 牧場(牛、豚、鶏の畜舎の掃除や餌やり、牧草刈りなど:肉、卵、乳製品)
「うちの場合は、一日体験学習って所かしら。そんなにきつい仕事じゃないと思うわ」
「その代わり、朝は暗いうちから働いてもらうぞ!」

・C 森林管理組合(ディアボロ退治、採集:山菜、きのこ、木の実等)
「あー、うちの裏山は勝手に入って良いから。何でも採って良いが、毒草や毒きのこには注意しろよ?」
「もしかしたら天魔が出るかもしれないが、まあ久遠ヶ原の生徒なら大丈夫だろ」

・D 漁協(釣り、地引き網、潮干狩り:海草や魚介類)
「手伝いって言うより、遊びだな。一応、観光PRも兼ねてはいるが」
「自分で獲ったものは全部持ち帰って良いぞ」

・E 久遠ヶ原商店街(販売の手伝い等:加工食品他、他では手に入らないもの)
「どこでも好きな店を選んで良いが、まずは売り子をやってもらうか」
「学生向けの販促とか、そっちの方にも知恵を貸してくれると助かるな」


 以上、健闘を祈る!


リプレイ本文



● 肉、肉、肉!

 牧場の朝は早い。
 まだ暗いうちから、彼等の一日は始まっていた。
 体験学習に参加する者は、大抵が眠い目を擦りながら夢遊病者の様に現れるものだが――
「おっはようございまーすっ!」
 今回の参加者は、朝っぱらからやたらと元気だった。
 夜爪 朗(jb0697)の声に続いて、銅月 零瞑(ja7779)とギィ・ダインスレイフ(jb2636)がぺこりと頭を下げる。
 早速、三人はそれぞれに興味のある動物の所へ。

「朝暗いうちから働くの、初めてやわ〜」
 朗の担当は豚舎だ。
「おお〜、広い、広すぎるで〜!」
 通路の両側に、仕切りの付いた柵がどこまでも続いている。
 豚達はずらりと並んで柵の間から鼻先を突き出し、断末魔の悲鳴にも似た大合唱で餌を催促していた。
 ブヒブヒ‥‥とは、ちょっと聞こえない。
「こ、この中に、オトンとオカンが」
 なんて冗談を言っている場合ではなかった。早く餌をやらないと、こちらが呪われてしまいそうだ。
 朗は空になった餌箱に、次々と餌をぶちまけていく。
 豚達が餌を食べている間に、床の掃除と寝藁の交換だ。
「豚て案外きれい好きや聞いたけど、ほんまやな〜」
 入って来た時は匂いが多少気になったが、今はもう殆ど感じない。
 やがて満腹になった豚達は、綺麗になった寝床にごろんと横たわって寝息を立て始めた。
 食べてすぐ寝ると牛になるとよく言われるが、豚の間違いではなかろうか。
(尻尾丸まっとるん、伸ばしたら怒るやろか?)
 うずうず、わきわき。
「ボーズ、下手に手ぇ出すと噛み付かれるぞ?」
「えっ!?」
 そんなに触りたいならと、次に連れて行かれたのは外にある運動場。
「うわぁ、子豚や! 子豚がぎょーさんおる!」
 コロコロ動き回る彼等は脱走の名手。
 それを阻止し、抱えて連れ戻すのが次の仕事だった。

(…鶏…)
 見渡す限りの白い羽毛が、コケコケと蠢いている。
 ケージ飼いが一般的な採卵用としては珍しく、ここの鶏達は平飼いにされていた。
 それを外の運動場に誘い出し、空になった鶏舎で卵を拾い集め、床を掃除する。
 それがギィに与えられた朝一番の仕事だった。
(肉、食べたい…から、頑張る)
 ギィは憮然とした表情で黙々と作業を続ける。
 ダルそうで面倒くさそうで、今にも投げ出しそうにも見えるが、その仕事ぶりは真面目で丁寧。
 鶏に触れる手つきなど愛情に溢れ、全身から湧き出すオーラは何だか楽しそうにも見える。
 そう、彼は鶏らう゛。
 そのちょこまかと動く様子が可愛い…などと口にも顔にも出さないが、実は密かにお気に入りなのだ。
 今回は邪魔する敵もいない事だし、思う存分に鶏の世話を堪能できる。
 折角の機会だし、牧場の仕事というものをしっかり勉強してみるのも悪くない。

(広大な敷地だな…)
 零瞑は牧草地の柵に寄りかかり、のんびりと気持ち良さそうに草を食む牛達を眺めていた。
 牛達は肉牛と乳牛とに分けて放牧されている。目の前に居るのは茶色い身体をした肉牛達だった。
(あの牛の戦闘力は攻撃50、防御20くらいか)
 戦うつもりはないが、つい戦闘ステータスに換算してしまう。
 既に陽は高く、暗いうちから働きづめだった零瞑も、ここで一休みという訳だ。
「おーい、そろそろ仕事にかかるぞー!」
 牛舎の方から声がかかる。
 零瞑は黙って頷くと、足早に牛舎へと戻る。
 牛舎の掃除は既に終わった。後は様々な事情で牛舎に残った牛達にブラシをかけてやるのが零瞑の仕事だ。
 手洗い消毒は勿論、長靴の底に付いた泥を落とし、消毒槽で滅菌してから牛舎に入る。
 牛の扱いは丁寧に、脅さず傷付けず、優しく声をかけながら…
「兄ちゃん、どうだい? 卒業後はここで働いてみないか?」
 そんな声をかけられるほど、彼はこの仕事に馴染んでいた。



● 野菜と果物

 牧場に負けず劣らず、農家の朝も早い。
 農作業を志願した者達は、辺りがうっすらと明るくなり始めた頃から畑に出て、収穫作業を始めた。
「…よろしく、お願いします」
 ぺこり、小夜戸 銀鼠(jb0730)は頭を下げる。
 食べ頃に成長した株の見分け方を教わり、恐る恐るナイフを入れてみた。
「囓ってみる?」
 おばさんに言われ、銀鼠は返事に窮してその顔を見上げた。
「とれたては生でも美味しいのよ?」
 そう言われて、恐る恐る囓ってみる。朝露の付いた房は、ほんのりと甘かった。
「スーパーで買ったのとは全然違うでしょ」
 こくん、銀鼠は頷いた。
 しっかり締まった房と、濃い緑に堅い蕾。朝一番で摘み取ったそれは、午後にはもう店頭に並ぶ。
 それでも、ここまでの鮮度と美味しさは保てない。
 これは生産者だけが味わえる特権だった。
 元気を貰った銀鼠は、満杯になったコンテナを次から次へと軽トラックに積み込んで行く。

 隣のハウスでは赤星鯉(jb5338)がトマトの収穫を手伝っていた。
「肉や魚は熟成させた方が旨みが増すものもあるけど、野菜は新鮮なのが一番」
 これは鉄則だ。
「間違いなくここの野菜は美味しい。私の陰陽センサーが激しく反応してるし」
 特に、ここのトマトは樹に成ったまま完熟させている。
 これで美味しくない筈がない。
 勧められて囓ってみると、今までに食べた事がない程に甘くて濃い味がした。

 向こうにあるのは、ハウス栽培のトウモロコシ畑。
「ああ……何故…私は、これに参加した、のだ…」
 その真ん中で、ユーサネイジア(jb5545)は一人呟く。
「そうだ…うらやましかった、からだ…輝く星のような、まばゆい…若者たちが…」
 だが――既に孤立している。
「これは…いわゆる、『ぼっち』…と、いうやつ、か…」
 実際には、密生した背の高いトウモロコシに遮られて仲間の姿が見えないだけなのだが。
「…死にたい」
 そう言いつつも、手は休めない。
 髭が茶色くなったものを選んで、コンテナに詰めていく。


 彼等の働きのお陰で、朝の収穫は今までにない速さで終わった。
「じゃ、あたし達はこれ出荷して来るから」
「後は頼むな!」
 荷台に野菜を山積みにした軽トラは、少し苦しそうにエンジンを唸らせて走り去った。
 さて、後は…
「誰もいなくなると出て来るって言ってたよね」
 シオン=シィン(jb4056)が果樹園に目を向ける。
「よりにもよって、こんな美味しいものを狙う子鬼がいるなんて、ちょっと許せないわね」
 鯉もその方向を睨み付けた。
「よぅし、迷惑かける悪い子にはお仕置きだよ!」
 四人は物陰に身を隠し、待つ。

 やがて何も知らない子鬼達がやって来て、真っ赤な実を付けたサクランボの木に取り付いた。
 が、上まで登らないうちに――
 ぶっすうぅ!
「アッ…!」
 肉のない貧弱な尻に、鯉の大太刀「柳一文字」が突き刺さった。
「ディアボロ風情が味なんて分かるわけないんだし、あんたらは草でも食べてりゃ良いのよ草!」
 尻を押さえながら逃げ回る子鬼を、鯉は鬼の形相で追いかけ回す。
 それは多分、彼等の上位に君臨するのであろう本物の鬼よりも恐ろしい形相だった…らしい。
「…ここは…通さない」
 逃げる子鬼が隣の畑に踏み込もうとした時、その前にサーバルクロウを構えた銀鼠が立ち塞がった。
 戦闘は得意ではないが、畑が現れるのを黙って見ている訳にはいかない。
 子鬼はその手前で急ブレーキをかけると脇に逸れ、農園を囲む柵に向かってまっしぐら。
 そのまま柵を越えて、二度と戻って来なかった。

 もう一本の木には、三匹の子鬼が取り付いていた。
「はい、みんな下がってー」
 シオンがLaus:puritasを発動し、無数の小さな腕を呼び出す。
 それは子鬼達の背中を尖った爪で容赦なく掻き毟った。
 ばりぼりばり!
 背中に幾筋もの赤い線を付けられて、子鬼達はボトボト木から落ちて来る。
「けたけたけたけたけた」
 シオンはそれを指差しながら、腹を抱えて大笑い。
 無邪気100%の笑顔と共に巨大な戦斧を振りかざしつつ、地面でのたうち回る子鬼を上から覗き込んだ。
「これに懲りたら、もう悪さしちゃだめだよー? また暴れたら…わかるよね〜?」
 イエス? ノー? 答えによってはミンチ確定だけど?
 子鬼はガクガク震えながら、首が折れそうな勢いで上下に振りまくる。
 よろしい、今日の所は見逃してあげよう。

 そして残った子鬼達の前には。
「子鬼ども、か、いいぞ、…来い」
 褌一丁にジャケットというどう見ても変態な格好で、ユーサネイジアが仁王立ち。
 それだけで、子鬼達は得体の知れない恐怖を感じたらしい。
 ギャッと叫ぶと一目散に逃げて行った。
 戦わずして敵を退けるとは、何と天晴れな褌姿!
 しかし、その天晴れな褌姿は敵ばかりか味方をも遠ざける効果を持っていた。
(…やはり、私は…ぼっちなのか)
 敵を倒した後なら、皆と打ち解けて少しは会話も弾むかと思ったのに。

 その時、一人の撃退士…鹿島 行幹(jb2633)が飛び込んで来た。
「悪い、遅れた! もう子鬼どもは倒しちまったか!」
 残念そうに言う行幹に、ユーサネイジアはそっと声をかけてみた。
「…大丈夫…収穫作業は、これから…だ」
「そうか、ありがとうな。遅れた分は働いて返す。遠慮なくコキ使ってくれ」
 よかった、話が出来た。
 無気力無意志無感動ながらも、ほっと胸をなで下ろす褌男だった。



● 山の幸

「久々に山の空気吸うと生き返るよな!」
 山の斜面を登りながら、蜘蛛霧 兆晴(jb5298)は新緑の香りを胸一杯に吸い込んだ。
「妾も山育ち故、山での活動はお手の物じゃ」
 傍らで八塚 小萩(ja0676)の声が聞こえる。
「へえ、お前もそうか」
 何だかちょっと親近感を感じる。
「しっかし大人数でバーベキューか! こりゃあ食料たくさん調達しねぇとな!」
 とは言うものの、今は何が採れるだろう。
「バーベキューに使える山の幸ってーと山菜ときのこ位か? 流石に筍は時期外れだしなぁ…」
「この季節じゃと、タラの芽とコシアブラが採れるのう」
「お、タラの芽の天ぷらは良いよな!」
「コシアブラも天ぷらにする事が多いが、焼いて肉と共に食すると苦みが肉とよく合って美味いのじゃ。正にバーベキュー向きよの」
 タラの芽は陽当たりのよいところで採れる。
 コシアブラは林の中、やや暗い所にある。
「ニワウルシやヌルデ等、よく似た食用に向かぬ植物も生えておろう。採らぬ様注意じゃ」
 そう言われても、すぐ後ろを歩くアルクス(jb5121)には何が何だかさっぱりわからない。
(食べられる草って、どれなんだろう?)
 こうして歩く足元にも色々な草が生えているが、これは採らないのだろうか。
 ましてや、薬草と毒草の違いなどはサッパリだ。
(きのこ、なら…)
 それっぽいのは、わかるかも。
 と、その時。
「きのこおおおおおぉぉぉ」
 アルクスの傍らで何かが弾けた。
 それはニガクリタケを見付けた橘 樹(jb3833)の声。
 きのこは全て愛しい。きのこは神。毒きのこだって、差別しない。
 このニガクリタケだって、死亡例もある立派な毒きのこだ。
 因みによく似た種類に食用のクリタケがあるが、間違える事はない。
「図鑑なんて飾りであるよ」
 きのこ知識にかけては図鑑にも勝る。
 そしてこの目は、どんなきのこも見逃さない。
「そろそろ死の天使が生えて来る季節だの」
「死の天使?」
 アルクスの問いに、樹は図鑑をそらんじる様にスラスラと答えた。
「ドクツルタケという猛毒のきのこであるよ」
 流石に死亡毒を持つきのこは、いくら撃退士でも命に関わる。
 それに炎の形をした真っ赤なカエンタケも食べたら死ぬが、あれは秋のきのこだから大丈夫か。
「詳しいんだね。じゃあ、これは?」
 アルクスが見せたのは、童話の世界に出て来そうな可愛らしい…ベニテングタケ。
「これも大丈夫であるよ」
「ちょっと待て、そりゃ幻覚が見える事で有名な毒きのこだろ!」
「撃退士だから大丈夫だの」
 兆晴のツッコミは真顔でスルーされた!
「そうそう、毒とかあっても撃退士だしへーきへーき」
 瀬波 有火(jb5278)も、目に付いたものを片っ端から引っこ抜いていく。
 だって種類とか分かんないし、いちいち聞くのも面倒だし、聞いてもきっと忘れるし。
 だから適当でいいよね 。
「あ、この青黒いキノコとかおもしろそうだね。採集採集っと」
 どう見ても毒っぽいけど、実はものすごく美味しいとか…だったら良いな。

「そういえば、この辺にはディアボロが出るんだっけ」
 黄昏 クロ(jb5229)は採集の途中で時折立ち止まり、生命探知で周囲の様子を確認しながら進む。
 背後から黙って付いて来る、石上 心(jb3926)の様子も気になるけれど…時々顔を見かける程度で、知り合いとも言えない仲だ。
 そんな人に自分から話しかけるのは…
(…どうしよう、勇気が出ない…)
 なんて、言ってる場合ではなかった。
「で、出ました! ディアボロです!」
 クロはありったけの大声で危険を知らせ、シールドを発動させて突進に備える。
 その声で、アルクスは空に舞い上がった。
 高い所から攻撃すれば、少しは有利になるかもしれない。
 しかし山の緑は濃く、余り高く飛ぶと枝が邪魔で何も見えない。
「あの辺の枝で良いかな」
 太い枝に降りて、弓を構える。
 黒っぽい塊が木々の間をぬって、猛スピードで走って来る。
 身体を張って止めようとするクロに、樹が乾坤網で更に守備力を上げた。
「…くぅっ!」
 狙い通りにクロが受け止め、跳ね返した所を心の邪視が捉え――あれ?
 イノシシを睨んだ筈なのに、何でクロが身動き取れなくなってるんだろう。
 もしかして、術をかける相手を間違えた?
 だって視界に入っちゃったんだもん。
 いやいや、わざとじゃないよ。一対象で敵味方の識別も可能だけど。
 事故だね、事故。うん。
 大丈夫、怪我しないうちに助けるから。
 という事で、心はクロの身体を横抱きにして掻っ攫う。
 そこに樹が炸裂符を放ち、更に壁走りで木を駆け上がった小萩が上空から水泡の忍術書を使った。
「ディアボロじゃなければボタン鍋っていうのが出来たんだろうけど、仕方ないや」
 上から矢を放ったアルクスがトドメを刺して、まず一体。
「イノシシ発見! どっちの突撃が上か、あたしと勝負だー!」
 もう一体に挑んだ有火は、本家のお株を奪う様な猪突猛進で真っ向から体当たり。
 全力で正面衝突、勝ったのは…有火だ!
 そのパワーは本家を凌駕した!
「これで勝利はあたしのものだー!」
 ディバインランスで薙ぎ払い、山をも打ち砕く破山の一撃を浴びせる。
 イノシシ、撃沈。
「何頭でもかかってこーい!」
 お言葉に甘えて、二頭同時に突っ込んで来た。
 これは流石に踏ん張れない。
 押し負けた有火は、吹っ飛ばされて星になりました。きらーん☆
「夕方までには戻って来いよー?」
 そう声をかけ、兆晴は一頭の脇腹をサーバルクロウで突き刺し、切り裂く。
「もう、何してるんですか!」
「悪い悪い、今度は間違えないぜ!」
 でも、お陰で上手い具合に言葉を交わすきっかけが出来たかもしれない。
(守りの要として頑張るんだ…!)
 復活したクロはその身で受け止め、続く攻撃を仲間に託す。
 心は今度こそ間違えずにイノシシを拘束し、そこに仲間達の攻撃が集中した。
「もう一体、来るよ!」
 木の上からアルクスが叫んだ。
 それも同じ要領で足を止め、集中攻撃。
「…もう、それらしき反応はないみたいです」
 生命探知で確認したクロが言った。これで安心して食料探しが出来る。
「よし、とにかく量だな。クロ、俺達は向こうを探すぞ!」
 心が問答無用でクロを引っ張って行く。
「根こそぎ全部採っちゃわないようにねー?」
 その背にアルクスが声をかけた。



● 海の幸

「んー、最近暖かくなってきたけども、海にゃ早いねぇ」
 早めに着いた藤村 蓮(jb2813)は、同行した御崎 緋音(ja2643)と共に潮干狩りポイントを探しながら、海辺をぶらぶらと歩いていた。
 今回、依頼とはいえ二人での初めてお出かけとあってドキドキワクワクの緋音は、花柄キャミに半袖カーディガン、下はハーフパンツに花飾り付きのビーチサンダル。
 ちょっぴりデートを意識した可愛い系のコーデで頑張ってみたのだが…案の定、蓮はそんな乙女心には気付かない。
 と言うか、蓮にデートのつもりはない様だ。
「今度は店のみんなで来られると良いねぇ」
 などと、人の気も知らないで。
 と、泳ぐにはまだ早い筈の海から、誰かが上がって来る。
 海女姿で磯頭巾と磯めがねを外しつつ、腰をくねらせながら――
 確か有名なスパイ映画に、こんな感じでヒロインが登場するシーンがあった気がするけれど。

「…どう、卵ちゃん?」
 セクシーポーズで問いかけるココ・チェシャ(jb4530)に、ランベルセ(jb3553)は何と答えたものかと内心で頭を抱えた。
 なぜココは海に出たり入ったりポーズを取っているのか…全く意味がわからない。
 わからないが、褒めなければ機嫌を損ねる事は確実だ。
「ええ、とても…ええと…、…」
 この間、約十秒。
 今は恋人に囁く以外は持ち合わせていないのだがと思いつつ、やっとの思い出絞り出した次の言葉。
「…美しい」
「その妙な間が気になるけどー、まあ良いわー」
 ランベルセにとって、ココは子供の頃からお世話になっている先輩で…つまりは頭が上がらないらしい。
「それより収獲はどうです?」
 会話のネタに詰まったランベルセは話を逸らしてみる。
 しかしココには魚を獲るつもりなどなかった。
 最初から、これっぽっちも。
 だって海女の格好はただのコスプレだし、お風呂での練習の成果を試してみたかっただけだし。
「私は観光PRに協力ねー、卵ちゃんお魚はまかせたわー」
 ココは波打ち際を熊手でほじくっていた草薙 タマモ(jb4234)を捕まえに行く。
 ついでにノーチェ・オリヘン(jb2700)とレイティア(jb2693)も巻き込んで、皆で潮干狩りガールズトークだ。
 え? サボってる訳じゃないわよ?
 美人のお姉さんと可愛い女の子達が浜辺できゃっきゃうふふしていれば、良い観光PRになるでしょう?

「海を見たら、とりあえず飛び込めって聞いたことあるよ!」
「あ、いけませんレイティアさん! 海の水はまだ冷たいですから、風邪を引いてしまいます!」
 服のまま飛び込もうとするレイティアを、ノーチェは必死に引き止める。
「それに、とりあえず飛び込めなんて…私が読んだ本には書かれていませんでした」
「そうなの?」
 ノーチェがそう言うなら、やめておこうか。
「海って初めてだからさー、よくわかんないんだよねー」
 図書館でしっかり調べて来たノーチェとは正反対。
 しかし、これはこれでバランスが取れているのかもしれない。
 日焼け対策につばの広い麦藁帽子を被り、仲間のアドバイス通りにビーチサンダルを履いたノーチェは、スコップで砂を掘り始める。
「なんだか宝探しのようですね」
 ちまちまと穴を掘り…
「まぁ、こんなところに」
 小さな二枚貝を見付けた。
「こっちにもあったわ!」
 タマモがその三倍くらいはありそうな貝を掲げて見せた。
「これがあさりで、これがはまぐり?」
「大きいのが、ハマグリでしょうか?」
「大人と子供じゃない?」
 無邪気な天使が三人、額を合わせて首を傾げる。貝の判別はよくわからない。
「どれどれ、お姉さんに見せてごらんなさい?」
 そこにココがやってきて、その博識ぶりを披露…するのかと思いきや。
「この貝食べられるのよー」
 いや、それは知ってます。
「そっかー、食べられるなら種類なんてどーでもいいよねー♪」
 レイティアが言った。うん、それもそうか。
 掘った貝を網やバケツに入れて、三人は再び砂を掘り始める。
「やだこれアクセによくないー?」
 仕事をする気はないらしいココは、波打ち際で貝殻を拾っている。
 手にとって見せたのは、淡い桜色をした貝だった。
「アクセサリーになりそうな貝も集めてみますね」
 熊手で砂を掘りながら、タマモが言う。
「あ、良い物見付けたっ」
 レイティアは波打ち際に走り、何かを拾って――
「おばけー♪」
「きゃあぁっ!?」
「あははー、びっくりした?」
 頭から被った海草を掻き分けて、レイティアはノーチェに笑いかける。
「…え? 何か髪の毛みたいだったから面白そうかなーって」
 ワカメなのかコンブなのか、そもそも食用になるのか、それもわからないけれど。
「サザエ、出ないわね」
 ひたすら掘りながら、タマモが呟く。
 天使達は皆、貝は全て砂の中にいるものと思っているのだろうか。
「…あの、サザエが採れるのは岩場の方ですよ?」
 見かねた緋音が助け船を出した。
「岩場って、あっちの方?」
 はい、頑張って行ってらっしゃーい。



● 商店街

「あんたが来るってわかってたら、今日は味噌の特売でも打っとくんだったなぁ」
 杉 桜一郎(jb0811)を一目見るなり、スーパーの店長は残念そうに言った。
 何故に味噌かと言えば、その頭だ。
 ピッカピカのツルンツルン。いかにも味噌の宣伝に似合いそうではないか。
 まあ、企画がないものは仕方がない。
 今日の所は普通に学生アルバイトのつもりで働いて貰おうか。
「わかりました、何でも申しつけて下さいね」
 にっこり笑って頭を下げる。眩しい。
 とは言え販売員としては不慣れだし、ここは裏方に徹した方が良いだろうか。
「じゃあ、まずは開店前の品出しを頼むよ」
「はいっ!」
 仕入れたばかりの生鮮食品や日配の牛乳などを売り場に並べて行く。
 朝一番は限定の特売品の補充に追われ、昼の時間帯は弁当や総菜を並べ、夕方は主婦向けの品揃えを強化、閉店間際には翌日の特売品を並べ――

「バーベキューっつったらタレが重要だろ」
 タレと言えば、やはり専門店の味。
 という事で、宗方 露姫(jb3641)は焼肉店を手伝う事に決めた。
「まずは牛肉の解体ショーだ!」
 店先にテーブルを出して、実戦で鍛えた刃物捌きで肉を切り分けるパフォーマンスを披露する。
「おや、新しく入ったバイトの子かい?」
「おうよ、今日一日限定だけどな!」
 例え相手がお客様でも、揺るぎないこの口調。
「ところでさ、オッサンここの常連? ツウって奴? だったら教えてくんねえかな、焼き肉にはどんなタレが合うんだ?」
 ふむふむ、なるほど。塩ダレ、胡麻ダレ、味噌ダレ…って全部じゃねぇか!

「フッ…俺のビッグバンクラスのファッションセンスで、伊達ワルの何たるかをお前たちに魅せてやるぜ」
 命図 泣留男(jb4611)通称メンナクの口から溢れる言葉の数々に、店の人達は首を傾げている。
「くくく、どうした? 俺のブラックノワールに撃たれて、シビレちまったのかい?」
 いや、そうじゃなくてさ。
「お兄ちゃん、日本語でお願い出来るかな?」
 メンナクが某ストリート系ファッション誌で磨き上げたハイセンスなトークは、彼等には通じないらしい。
 まあ、そうだよね。いくら店の品揃えが若者向けでも、経営者はオッサンなんだし。
 しかし、だからこそこの店には自分の力が必要なのだ。
「俺の漲るバーニングソウルで、ここを前人未踏の快楽領域にしてみせるぜ」
 わけわからん。
 わからんけど、なんか面白そうだから使ってみようか。
 じゃ、まずはそのセンスでチラシを作って貰おうかな。
 出来たら配って来てね、その自慢のストリートファッションのままで。
「ほらよ、…伊達ワルロードへの片道切符、さ!」
 これで久遠ヶ原にもストリートのヘヴンがエンゲージする…筈!



● 労働の対価

「…あざっす…楽しかった、ス」
 ぺこり。一日の仕事を終えたギィは、ぶっきらぼうだがそれなりの誠意をもって、牧場の皆さんに礼を言った。
 続いて零瞑と朗も頭を下げる。
 牧場で働いた彼等が得たものは、牛豚鶏の肉各種をどっさり、それに卵と牛乳、チーズ、バター等々。

「今日は…ありがとうございました」
 農園の手伝いに行った銀鼠は、礼儀正しく頭を下げた。
 彼等が確保したのは、トマトにピーマン、キュウリ、タマネギ、ブロッコリーにトウモロコシ…それにたっぷりのサクランボ。

 山での収穫は山菜ときのこだ。
「タラの芽って、これか?」
「おお、そうじゃ。幹にトゲがある故、刺さらぬ様注意するのじゃぞ」
 心の問いに、小萩が頷く。
「このきのこは、食べられますか?」
 クロが色も形も様々なきのこを兆晴の所へ持って来た。
「きのこは俺より樹の方が詳しいだろ…って、あいつどこ行った?」
 採集が楽しすぎて、行方不明になった模様です。
 まあ、時間までには戻るだろう…多分。

「せーの、えーいっ!」
 タマモは地引き網の一端に取り付いて、懸命に引っ張っていた。
 捕れた魚はアジにイワシにヒラメにスズキ、タイも何匹か入っている。
 後はアサリ、ハマグリ、サザエ、アワビ、伊勢エビと海草各種。
 これは贅沢な海鮮鍋が出来そうだ。

 商店街では調味料や加工食品、焼き肉のタレ、焼きそば、お茶にジュース、そしてハムの塊がどーんと。



● いざ待望のBBQ!

「ん? 火おこしって機械使うのか? 画期的だな…!」
 手伝おうと覗き込んだ兆晴は、その革新的な技術に目を丸くする。
「俺の地元は舞錐式だったし」
 って、どんだけ古いの!?
 いくつか用意されたコンロの上には網と鉄板、そして煮物用の巨大な雪平鍋と天ぷら鍋が乗っている。
「肉が駄目な子には魚介鍋があるわよー?」
 ココがぐつぐつ煮込む、意外と堅実なおふくろの味。
「ほら、卵ちゃんもお肉は苦手だったわよね?」
「ありがとうココ姉…」
 湯気の立つ器を受け取って、ランベルセは思わず昔の様に呼んでしまう。
「ああ、いや、今のなし」
 慌てて訂正するが、ココは母の如き慈愛の微笑を浮かべて言った。
「いいのよベル。沢山食べて大きくなりなさい」
 食べると大きくなるのか?
 覚えて帰らなくては…とは言え、これ以上どこを大きくしろと言うのだろう。
「…食べるか?」
 ランベルセはタマモにも差し出してみる。
「え、私…?」
 だから、これ以上どこを…
 でも、自分で獲った食材で作った料理は、きっと美味しいに違いない。
 きっと、この鍋も。
「美味しい!」
 網の上ではサザエやハマグリが良い音を立てている。
「バーベキューって、人間界にきて初めて」
「僕も初めてだよ」
 アルクスは興味津々の様子で肉や魚が焼ける様子を眺めていた。
 露姫はクロに包丁の使い方を教えている。
「いいかクロ。料理とは様式美だ。様式とはつまり、形から入る事」
 という事で。
「まずは料理人の正装、このフリフリエプロンを着用するのだ。全てはそこから始まる!」
 クロは信じた。信じてしまった。
 可愛らしいエプロンをかけ、包丁を握り締める。
「利き手の反対側は、猫の手だ!」
「にゃっ!」
 弄られているとも知らずに、素直に従うクロ。
 肉の塊に包丁を振り下ろし――
「ちょーっと待ったぁ!」
 レイティアからストップがかかった。
「BBQは丸焼き丸茹ででしょ! ね、ノーチェ君!」
「え? え?」
 いきなり振られて、ノーチェはおろおろ。
「あ、でも、図書館の本には…」
 書いてなかった気がするけれど。
「おにくー! おにくー! 何でも良いからおにくー!」
 シオンが足踏みしながら催促している。
「たくさん動いたからおなか減っちゃった! 早く早く、もう待てないよー!」
 無事にお星様から戻って来た有火も、そろそろ限界だ。
 催促の大合唱に応えて、焼けた網に肉が並べられる。
「そろそろ焼けたかなー?」
 早速焼き具合を確かめる有火…って、今焼き始めたばっかりでしょ!
「もう良いかなー?」
 まだ五秒も経ってないし!
「キター!」
 ちょ、生焼け…まあ良いか、牛肉だし。
 タレはどれでもお好きなものを。
「うっみゃー♪」
 小萩も満面の笑顔でかぶりついている。
 零瞑はちゃんといただきますをして、食物と生産者に感謝しながら黙々と食べていた。
 好き嫌いはしない。
 クロも好き嫌いはないけれど、猫舌らしく熱い物は苦手だった。
「ほれ、お前ももっと食えよ」
 兆晴は皿に山盛りにした肉を朗に差し出した。
「僕、も、だめ…お腹一杯や」
 小柄な朗はすぐに胃袋の限界を超えてしまうらしい。
「そうか、じゃあ少し休んだ方が良いぞ。ちゃんと取っとくからな」
「おおきにー、蜘蛛霧さんも食べてやー」
 おっと、忘れる所だった。自分の分も確保しておかなくては。
 スカート姿に着替えた緋音は、材料を切ったり運んだり、くるくると蓮の手伝いに動いていた。
 その蓮は慣れた手つきで焼きそばを作っている。
「ま、この前のお礼ってことで」
 出来たものは、まず最初に緋音の手に。
「美味しそう…ありがとうございます」
 蓮の手作りだと思うと、余計に美味しく感じる。
 露姫は肉を何種類も刺した「露姫スペシャル」を頬張っていた。
「皆、お肉ばっかり食べてちゃダメよ?」
 トマトにかぶりつきながら、鯉は皆にも丸かじりを勧める。
「…冷製スープ、あるぞ」
 銀鼠が作ったスープは野菜の旨味がたっぷり溶け込んだ絶品だった。
 自作のドレッシングをかけた卵とブロッコリーのサラダも美味い。
 向こうでは樹が各種毒きのこを相手に壮絶なバトルを繰り広げていた。
 戦いの記録を、後で是非ともレポートに纏めて欲しいものだ。
 そしてメンナクは生まれて初めての網焼きハムステーキを頬張る。
 実は普通の肉だと思っていた様だが、さてお味は如何に?
「これが肉を超越した先にあるミラクルな世界だ!」
 やっぱわけわからん。
「みんな、お肉でもたれてるかもだから、これを食べるといいんだよ〜」
 デザートは勿論、さくらんぼだ。

 そして大量の食材を余す事なく綺麗に平らげた面々は、フィナーレに突入した。
 すっかり暗くなった砂浜に、花火が色とりどりの花を咲かせる。
 どれも手持ちの花火ばかりだが…
「私打ち上げ花火が見たいわー」
 ココの無茶ぶりに、ランベルセが応えた。
「上に投げましょうか?」
 投げ上げ花火が放物線を描いて海に消える。
 よい子は真似してはいけません。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:15人

●●大好き・
八塚 小萩(ja0676)

小等部2年2組 女 鬼道忍軍
心に千の輝きを・
御崎 緋音(ja2643)

大学部4年320組 女 ルインズブレイド
大地の守護者・
銅月 零瞑(ja7779)

大学部4年184組 男 ルインズブレイド
期待の撃退士・
夜爪 朗(jb0697)

中等部3年8組 男 バハムートテイマー
撃退士・
小夜戸 銀鼠(jb0730)

高等部2年9組 男 ナイトウォーカー
夜の探索者・
杉 桜一郎(jb0811)

大学部1年191組 男 陰陽師
撃退士・
鹿島 行幹(jb2633)

大学部7年225組 男 ルインズブレイド
precious memory・
ギィ・ダインスレイフ(jb2636)

大学部5年1組 男 阿修羅
\不可抗力ってあるよね/・
レイティア(jb2693)

大学部2年63組 女 アストラルヴァンガード
こねこのともだち・
ノーチェ・オリヘン(jb2700)

大学部1年324組 女 バハムートテイマー
撃退士・
藤村 蓮(jb2813)

大学部5年54組 男 鬼道忍軍
撃退士・
ランベルセ(jb3553)

大学部5年163組 男 陰陽師
激闘竜姫・
宗方 露姫(jb3641)

大学部4年200組 女 ナイトウォーカー
きのこ憑き・
橘 樹(jb3833)

卒業 男 陰陽師
大いなる月の解放者・
石上 心(jb3926)

大学部2年221組 女 ダアト
撃退士・
シオン=シィン(jb4056)

大学部3年7組 女 ナイトウォーカー
タマモン・
草薙 タマモ(jb4234)

大学部3年6組 女 陰陽師
撃退士・
ココ・チェシャ(jb4530)

大学部4年150組 女 バハムートテイマー
ソウルこそが道標・
命図 泣留男(jb4611)

大学部3年68組 男 アストラルヴァンガード
撃退士・
アルクス(jb5121)

高等部2年29組 男 ナイトウォーカー
大地より龍鯉を討つ・
黄昏 クロ(jb5229)

卒業 男 アストラルヴァンガード
バイオアルカ・
瀬波 有火(jb5278)

大学部2年3組 女 阿修羅
青い鳥の仲間・
蜘蛛霧 兆晴(jb5298)

大学部7年286組 男 阿修羅
花唄撫子・
赤星鯉(jb5338)

大学部1年279組 女 陰陽師
死求め・
ユーサネイジア(jb5545)

大学部4年257組 男 ナイトウォーカー