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マスター:STANZA
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:8人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2015/11/26


みんなの思い出



オープニング



『た、たた、たすけてくださいっ!!』

 その日、久遠ヶ原学園の斡旋所にかかってきた電話の主は、幼い声でそう叫んだ。

『あ、えっと、デンワの使い方って、これで良いんですよね? これ、クオンガハラってとこに繋がってますよね!?』
「落ち着いて、ちゃんと繋がってますよ」
 電話を受けた職員は静かな声でそう言い、相手の呼吸を整えさせる。
「それで、どうしました?」
 間違い電話でないなら、何か天魔関係の事件が起きたのだという事はほぼ確実だが。
 しかし返って来た答えは、職員の予想とは少しばかり違っていた。

『あの、ゲートから、ディアボロがいっぱい! あふれて来ちゃって! 止まらないんです!』
 はい?
『あ、いえ、違った、止まったけど、いっぱいで!』
 ちょっと待って、もう一度落ち着いて、順序立てて話してみよう。
 まず君は誰、何者?
『あ、ぼく……悪魔、です』
 悪魔?
『でも、シンリャクとかじゃなくて、はぐれたんでもなくて……ただ、ちょっと、面白そうだから……遊びに来た、だけで』
 なるほど。
『こっちに来るためのゲートは、他のひとが作ったものを貸してもらいました』
 じゃあ、今ディアボロが溢れているゲートは、そのひとのもの?
『あ、違います。これはぼくが作ったもので……ディアボロを、作るために』
 どうして、ディアボロを作ろうと思ったの?
『あの、えっと、ゴシンヨウに必要かなって、思って』
 護身用、か。
 何か武器を持ってこようという発想はなかったわけだ。
 まあいい、それで?
『でも、ほんとは一体だけ作るつもりだったのに……わぁーっていっぱい出て来ちゃって』
 それは一応、止まったんだね?
 止まったけれど、今までに出て来た分が多すぎて、どうにもならない、と。
『そうなんです。ぼくのゲート、すごくちっちゃくて……今、結界で閉じ込めてるんですけど、もう――』

 そこで、通話は途切れた。
 そう言えば向こうの電話は公衆表示だった。
 小銭かカードの度数が切れたのだろう。

「公衆電話の位置から、大体の場所はわかるか」
 職員は手元の端末を操作して、地図を表示させる。
 それによると、彼は小さな児童公園の中にある電話ボックスからかけてきたらしい。
 電話の様子からすると、彼はまだ人間界の事をよく知らない。
 恐らく通りがかりの誰かに泣きついて、ここの番号や電話の使い方を教えてもらったのだろう。
 もしかしたら電話代も借りているのかもしれない――と、まあ、その辺りの事はとりあえず置いておくとして。
「ゲートの場所は公園の中か、その近く……」
 流石に人目につく所には作らないだろうから、近くの雑木林あたりだろうか。
 ディアボロを作る為だけに作ったという話が本当なら、規模は恐らく最小。
 一体だけ作るつもりが失敗する程度の実力なら、ディアボロの強さも大した事はないだろう。
 とは言え、規模は小さくてもゲートから溢れて来るほどの数がいるとなれば、油断は出来ない。
 まして現時点ではディアボロの姿さえ不明なのだ。

「とにかく、結界を破って外に出られては拙い」
 職員は地元の自治体に避難の要請を入れると共に、撃退士達に緊急の招集をかけた。



リプレイ本文

「ゲートからディアボロが溢れたと聞いて来たが…もしやコレか?」
 仲間と共に現場に駆けつけた黒羽 拓海(jb7256)は、ソレを見た。
「何だ、これ」
 逢見仙也(jc1616)も、思わずそれを二度見する。
 そしてもう一度、三回見ても、やはりそれは――
「ぶたさんの、ちょきんばこ…なのです?」
 茅野 未来(jc0692)の家にも似た様なものがあった気がする。
 しかし勿論、これは貯金箱ではない。
「珍妙な外見だが強力なのかもしれん」
 油断は禁物と、拓海は表情を引き締める。
「仮に弱くても、透過出来る以上は討伐に撃退士が必須。かなりの数だし、気を抜かず全滅させないとな」
 と、近くの木陰に子供の姿を認めて仲間に知らせた。
「このへん、もう避難勧告とか出てるよな?」
 西條 弥彦(jb9624)が首を傾げる。
 なのに、子供がここにいる。電話で助けを求めて来たのも子供だった。
 ということは――
「おめーかぁっ!?」
「きゃっ」
 鋭い眼光に射貫かれて、少年は弾かれる様にその場を逃げ出した。
 が、その直後に柔らかい壁に弾かれて尻餅を付く。
「ごめんなさい、怪我はありませんでしたか?」
 背を屈めて手を差し出したのは、雁鉄 静寂(jb3365)。
「あなたが連絡をくれたのですね」
 その柔らかい物言いに安心したらしく、少年は素直に頷いた。
「お話したい事は色々ありますが、それは後で。まずは私達に力を貸してくれませんか?」
 結界をこのまま維持してほしい。
「あとは空にいてもらって、取りこぼしが無いか見てみてもらうのが一番かな?」
 礼野 智美(ja3600)が言った。
「雑木林だから視界が良い訳じゃないけど」
 しかし、少年は急に萎れた花の様に下を向いてしまった。
「あの、ぼく、飛ぶの苦手で…」
「それなら私の後ろにいてもらえば安全でしょうか」
 御堂・玲獅(ja0388)が白蛇の盾を取り出して微笑む。
「うん、ありがとう!」
 監視を兼ねたその措置を、少年はただの親切であると信じて疑わないらしい。
 ちゃっかりその後ろに隠れて、近付いて来た「怖い人」を見上げた。
「俺は魔界の習慣や風習はわかんねーけどさ…」
 その怖い人、弥彦は怯えられている事にちょっぴり傷付きながらも、これだけは言っておかねばと鋭い目つきで少年を見下ろす。
「普通、護衛とかそういうの、あらかじめ作ってからくるもんじゃないのか? 本っ当に抜けてるよな…」
 ドジっ子とか、そういう可愛いレベルじゃない。
「…って言うか、材料はどっから調達した、貴様ぁ!」
「きゃあぁっ」
 涙目で玲獅にしがみついた少年は、もうすっかり彼女を保護者と認識した様だ。
(あれ、この絵面って俺が悪役ポジション?)
 いや、例えそう見えたとしても。
「とりあえず、材料云々は不問に付すから、ディアボロ殲滅が完了するまで、結界を絶対に解くなっ。いいか、一匹でも外に漏らしてみろ…地面に正座で小一時間、説教してやる。泣いても止めないからな!」
 もう泣いてるけど。
 と言うか泣かれた自分の方が泣きたい気分だけれど。
 その様子を見て、大方の者は少年に悪意はないと感じたことだろう。
 しかし、仁良井 叶伊(ja0618)はまだ警戒を解かなかった。
(どうでしょうね。正直、ゲート作ってくる様な相手はさっさと討伐したいのですが…)
 この流れなら保護する事も可能かもしれないが、例え無害だとしても放って置くのはどうか――
「人間界にゲートを作ったのは護身用だったのですから仕方がないですね」
 叶伊の表情を見て心中を察したのか、静寂がフォローに回る。
「彼には後でよく言って聴かせるとして、他人に迷惑がかかる前にディアボロを掃除しましょう」
「そうですね、話はそれからです」
 叶伊は結界の向こうにひしめき合う珍妙なモノ達に視線を向けた。


「気持ちよく暴れる作業は皆様にお任せします。私は討ち漏らし防止と皆様の支援に回ります」
 ですから、思う存分にどうぞ。
 そう言って、玲獅は星の輝きで辺りを満たした。
 その光を目にした低レベルの存在は思わず目を背けると言われているが、目の前のそれは三方向に顔が付いている。
 つまり目も三方向に六つあるわけで、その全てを光から背けようとすれば――
 くるり。
 豚の貯金箱は、ぷりっぷりの尻を一斉にこちらに向けた。
 ぷるん。
 丸まった短い尻尾が跳ねる。
 その何とも戦闘意欲を削ぐ間の抜けた光景に思わず笑い出しそうになるのを堪えながら、未来は自分の身長よりも長い大太刀をぶんぶん振り回した。
「ディアボロたいじ、がんばるの、です…」
 せっかく作った友達を倒されるのは悲しいかな、と少しだけ迷いつつ、でも倒さなければここの人達が安心して暮らせない。
「おこられるかもしれないのに、がんばって電話してくれたの、ですね…ありがとうございます、です…」
 少年の脇に立って、にっこり笑って見せた。
 連絡せずに逃げる事も出来たのにそれはしなかったのだから、きっと良い子なのだろう。
「だから、ボクはボクが出来る事を、せいいっぱいがんばるの、です」

「数が多くて何体倒せばよいのかわからないのは厄介だけど、まずは範囲攻撃持ってる人に結界内に攻撃叩き込んでもらうのが一番でしょ」
 そう言いつつ、智美も自ら前に出た。
 持てるだけ持って来た範囲攻撃を総動員し、手当たり次第に叩き込む。
 まずはコメットとクレセントサイス、炸裂陣で無差別攻撃、続いて一直線に発勁で楔を入れた。
 互いに攻撃範囲が被らない様に散開した仲間達も、それぞれに攻撃を繰り出して行く。
 叶伊はこの為に準備したと言っても過言ではないファイヤーブレイクを一撃。
 仙也はポイズンミストで毒霧を散布、続いてダークブロウで一直線に薙ぎ払った。
「一発当たれば良いのか」
 面白いように倒れて行くその様子に、スキルを使い切った仙也は魔戒の黒鎖を振り回しながら敵陣の真ん中に突っ込んで行く。
「これも一種の範囲攻撃だな」
 体当たりして来た一体をがっしり受け止め、抱え上げて振り回し、遠心力を乗せて他の敵に投げ付けてみたり。
「…あっさりやられるディアボロって護衛にならないのでは?」
 なるほど、確かにこれは失敗作だ。

 範囲攻撃の嵐が去った後は、それぞれに得意な得物での各個撃破に移る。
「囲まれない様に周辺から取り囲んでプレッシャーを掛けながら行きましょう」
「それに後ろに抜けられない様に、だな」
 叶伊の声かけに拓海が答える。
「…こういう時は広域攻撃が羨ましく思えるな」
 拓海は近い敵には直刀『黒百合』で、離れた敵にはワイヤーで、とにかくひたすら斬る。手当たり次第に斬る。
 範囲攻撃のスキルもあるにはあるが、こう派手に広範囲を吹っ飛ばせるようなものではなかった。
「後は地道に減らすしかないな」
「まぁ俺も一匹ずつ確実に仕留めるしかないもんで」
 威勢のいいことを言っていた弥彦も状況は似た様なもの。
「一応索敵を使ってみるか」
 雑木林という場所柄、木立に隠れて逃げるものがいないとも限らない――と言ってもあのサイズが隠れるのは無理がありそうな気はするが。
 ついでに少年の動きにも釘を刺す。
「…ちびとか呼ぶのは嫌だから、名前を教えろ!」
 え? なに?
「聞こえねー、もっとでかい声で!」
 その声にますます震え上がって声が出なくなった少年の頭を撫でつつ、未来が頑張って擁護してみる。
「あ、あんまりおこらないであげてほしいの、ですね…」
 戦闘モードになっている今なら言える、怖いけど!
 ついでに大太刀をぶんぶん振り回し、当たるを幸いに斬ると言うよりぶっ叩く。
 智美は範囲攻撃で潰しきれなかった分を玉鋼の太刀で斬り払っていった。
「スキルを使うまでもない気もするけど」
 尽きるまでは、時雨で二体を同時に。
「敵の数が予想以上に多い様です。ここは私も加勢した方が良さそうですね」
 支援に徹すると決めた玲獅だったが、包囲網の隙間を狙って抜けようとする敵に火炎放射器の炎を向ける。
 ヘルゴートで自身を強化した静寂は銀色に光る一対の銃を掲げ、敵の密集地帯に飛び込んで行った。
 両手に持った銃を撃ち、或いはグリップで殴りつけ、体当たりをかわして足で蹴り上げたところに銃撃を見舞い、華麗に舞う様に敵の壁を切り崩す。
 油断も容赦もなく、冷徹に、ただ敵を屠る事だけを考えて。
 これで相手も人型ならば、シリアスな映画のガンアクションもかくやという映像が撮れたことだろう。
 しかし今回の敵は豚の貯金箱もどき、残念ながらどう頑張ってもシリアルだが…どうやら子供受けは良い様だ。
「すっごい! かっこいい!」
 少年は玲獅の後ろから身を乗り出し、目を輝かせている。
 その様子に少々眉を寄せながら、叶伊は蜃気楼で自分の姿を隠しつつ、霊符による魔法攻撃とアイスウィップを使い分けながら斬り込んで行った。
 正直、今の専攻には慣れていないし、スキルを使う為に軽装になった分だけ、いつもより防御が手薄になっている。
「いくら相手が弱くても油断は出来ませんね」
 喰らったところで大したダメージにはならないだろうが、実戦では僅かな油断や慢心が命取りになる。
 それに少年の処遇次第では彼とも戦うことになるだろう。
「最後まで気は抜けません」

 結界内の敵をあらかた片付けたら、次はゲートの内部だ。
「突入前にスキルの回復が必要な方はいらっしゃいませんか?」
 玲獅に言われ、叶伊はファイヤーブレイクを、智美はコメットを回復して貰い、真っ先にゲートに飛び込んで花火を上げる。
 後はひたすら力押しだが――
「コアにはまだ手を出さない方が良いんじゃないか?」
 一直線にコアへ向かおうとする静寂を、拓海が止めた。
「コアを破壊したら柵である結界も無くなる。残った敵が外に出ても拙いだろう」
 だが、ハンズフリーにした静寂のスマホから玲獅の声が。
『いいえ、ご心配には及びません』
 玲獅の手による残党狩りは既に終盤を迎えていた。
 生命探知に反応があったのは、あと二体。
 そうしている間にも一体はフェアリーテイルの光球で、もう一体は駆け寄った未来が叩き潰した。
『もしこの後もゲートから何体か出て来たとしても、ここは通しませんので』
 遠慮無くどうぞと言われて、静寂は両手の銃を休みなく撃ち放ちながら中心部へと走る。
 邪魔者を蹴散らしてコアの前に道を作り、一撃。
 それだけで、小さなコアはあっけなく砕け散った。


「どうやら討ち漏らしはない様です」
 生命探知で周囲を調べた玲獅が、少年の肩に両手を置いた。
「怪我をした方もいない様ですし、これで心置きなくお説教が出来ますね」
「ええっ!?」
 少年は思わず逃げだそうとしたが、肩を掴んだ玲獅の手はピクリとも動かない。
 だが、予想に反して「お説教」は随分と優しいものだった――ごく一部を除いて。
「まぁ、遊びに来たって事だし。とりあえずこれでも食べて落ち着くんだな」
 智美が持っていた揚げパンとドーナツを差し出してみる。
「ありがと!」
 人心地、いや悪魔心地が付いてご機嫌になったところで――
「まずは自己紹介をしましょうか」
 背を屈めて目線を合わせた静寂が尋ねる。
「わたしは雁鉄静寂です。あなたは?」
「シャヴィ」
 本当はもっと長いのだが、とりあえず。
「ボクの名前は、かやのみく、です」
 未来がにっこり笑う。
「それで、シャヴィさんはどこのゲートから人間界に来たんですか?」
 必要ならその存在を学園に報告しないといけないからと、静寂が尋ねた。
 しかしそれは裏切り行為に当たる様で、喋ったら帰れなくなるという。
「帰れないなら学園で保護して貰うという手もありますが」
 叶伊が言った。
「ただ、本土では裏切り者になる覚悟は必要です」
「そんなのやだ!」
「ならば魔界に帰って貰いましょうか」
 いくらゲートを作れる悪魔とは言え、今までのところ被害は軽微なものだ。
 しかし、人間界に居ればいずれ討伐の対象になるだろう。
「戦争が終わる迄は来ないで貰えれば助かります」
 それを聞いて、少年は再び萎れた花になった。
「ぼく、ここに来ちゃだめなの?」
 だが、静寂は首を振る。
「これからどうしたいですか? 遊びたいのでしょう?」
「あそびにくるなら、ボクがあんないするの…よかったら、ボクとおともだちになってほしいの、です…」
 未来も頑張ってそう声をかけてみた。
「ほんと? 友達になってくれるの?」
「わたしもお友達になりたいです」
 静寂が微笑む。
「但し約束して下さいね。無闇にゲートを作ったりしないで下さいね」
「ディアボロを作るのも、だ」
 仙也が言った。
「そんなもの連れて歩いたら、撃退士が来て観光する余裕ないだろ」
「人間界に来るなら下調べくらいして来い!」
 戦闘中もずっと説教しっぱなしだった弥彦はまだ言い足りないらしい。
「は? ケルベロス? そんなもん連れてたら撃退士が退治しに押し寄せるぞ! どーしても護衛のディアボロを連れたかったら、人間界に普通にいる、犬か猫か雀かセキセイインコか文鳥くらいにしておけ」
「いや、そもそもディアボロって時点でアウトだろ」
 ぽつりと零した仙也の言葉に「それもそうか」と納得しつつ、弥彦の説教はまだ続く。
「だいたいなぁ、身を守りたかったら武器の一つや二つ携帯してこい! 次に騒ぎを起こしたら、学園に交渉して監視下におくからな!」
 そう言われて、少年ばかりか未来までもが一緒になって涙目でぷるぷる震えている。
 それを見た弥彦は日本海溝より深く落ち込んだらしい――が、ひとまずそれはそっとしておくとして。
「見た所ちゃんと人間に擬態出来てるみたいだし、ディアボロ作る必要性はないよ」
「基本的に材料が材料だし、一般的には脅威だからな」
 智美の言葉を受けて、拓海が続けた。
「外で見掛ければ撃退士にも通報が来るし、場合によっては問答無用で討伐だ。…そういえば、このディアボロは何から作ったんだ?」
「何って…普通に、材料だけど?」
 その「材料」が何であるか、彼は知らなかった様だ。
(誰かに教わったりしなかったのかねこの子?)
 仙也が首を傾げる。
 大量生産したり、弱かったりで製造も下手そうだし、はぐれて能力を失ったわけではないにしては弱い気がするのだが。
「あ、ぼく…」
 ダメな子だから、と少年は笑った。
 つまりは、ほぼ人畜無害。
「それなら、後の扱いは本人の希望次第だな」
 魔界に属したまま友好的に過ごすも良しと、拓海が頷く。
 叶伊としても、それが皆の総意なら異論はない様だ。
「ところで、お金持ってるの?」
 電話代はどうしたのかと智美が尋ねるが、どうやら親切な人に貰ったらしい。
 返そうにも名前も顔も覚えていなかった。
「なら、ボクのことはわすれない、ように」
 未来は連絡先のメモを少年に手渡した。
「こんどいっしょにあそびましょう、です…おいしいドーナツを用意しておくの、ですね…」
 ドーナツ、気に入ったみたいだし、ね。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:8人

サンドイッチ神・
御堂・玲獅(ja0388)

卒業 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
仁良井 叶伊(ja0618)

大学部4年5組 男 ルインズブレイド
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
朧雪を掴む・
雁鉄 静寂(jb3365)

卒業 女 ナイトウォーカー
シスのソウルメイト(仮)・
黒羽 拓海(jb7256)

大学部3年217組 男 阿修羅
撃退士・
西條 弥彦(jb9624)

大学部2年324組 男 インフィルトレイター
撃退士・
茅野 未来(jc0692)

小等部6年1組 女 阿修羅
童の一種・
逢見仙也(jc1616)

卒業 男 ディバインナイト