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マスター:押下 子葉
シナリオ形態:ショート
難易度:易しい
参加人数:6人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2013/12/26


みんなの思い出



オープニング

 金髪の男が、ぐんぐんと視界に迫り大きくなっていく。
 私は裂帛の気合いと共に駅前の地を駆け抜けつつ、脇構えにした刀を握り締めた。
 ――私は、もう負けるわけには!
 音が消え、風景が消える中。私の胸に去来するのは、敗北の記憶。負け続けの記憶。
 あと数メートル。あと数メートルで!
 身に纏ったセーラー服ごと全身を切り裂かれながら、私は勝利を目指し。
 ……その刹那の思考の間にも、敵のヴァニタスは目前へと迫る。ロクな回避行動を見せない相手に、我が愛刀はもう届く距離。
 殺った。そう思った。思ってしまった、その瞬間。
 私の視界は、またもや暗闇へと閉ざされたのだった。

 また嫌な夢を見た、とシュトラッサー・零式は思いつつ、主人である天使エティエンヌエルの傍らに控えていた。
 着用するお気に入りのセーラー服はボロボロのまま。肌を露出せざるを得ないそれには羞恥心を感じないでもなかったが、他に服は持っていないのでどうしようもない。
 彼女の主人は、そのような格好を気にする人間でも……いや、天使でもないので、一○月にヴァニタスと戦って以来、零式は殆ど服の体を為していないセーラー服――それは使徒となったときに着ていた、高校の制服である――を着続けざるを得なかった。
「……ふむ」
 一方、エティエンヌエルは出来上がったばかりの新兵器を前に、唸っている。傍らに控える零式に気付いているのか、いないのか。
 ――趣味に没頭なさる方だものな。
 逆に言えば、自分の興味のあることにしか興味がない。
 零式が撃退士やヴァニタスに敗北を重ねても処罰すらされないのは、そういった主人の性格にあった。
(いっそ罰を与えて頂いたほうが、気がラクなのだがな……)
 それに、エティエンヌエルの「失敗した使徒に叱責すらしない」態度は、他の天使からも弱腰だと叩かれていることも、彼女の耳には入っている。
 いつか、それが災いを為さねば良いのだが。
「……やはり、この新しい刀……まだ調整が必要でしょう」
「調整、ですか」
「おや、いたのですか零式」
 気付いていなかったのですか。
 心の中で嘆息しつつ、零式は肯定する。
「ちょうど良い。あなたの新しい刀ですが、まだ調整が必要なようです。今日はもう下がってよろしい」
 ――は? 今、何と?
 主人の思わぬ言葉に耳を疑う零式は、思わずぽかんとして主人に訊き返していた。
「え、ええと?」
「下がってよろしい。コレの調整は、今日中には終わらないでしょうからね。テストはいずれ」
「は、はぁ」
 黒髪の使徒が戸惑うのも無理は無い。『今日は良い』なんて言葉、彼女が使徒になってからついぞ聞いたことのなかった言葉なのだから。
 生返事を一つしつつ一礼して主人の元を辞した使徒は、歩きながら考える。
 ――十中八九、エティエンヌエル様は事実のみを告げられたのだ。必要無いから『いらない』と。そこに部下を慮る思考は一切働いていないはず。
 だが、しかし。
「つまり……今日は休日、か?」
 ちょうど、日曜日である。思いがけぬ休日を手に入れて戸惑うことしきりだった零式は……そこで、思い出す。
「そういえば、冬服フェスタというのがあったか……」
 ボロボロになった服を買い換えるチャンスかも知れない。
 零式は黒いコートの前をしっかりと閉めると、その歩みを速めたのだった。
 
 冬服フェスタの会場の入口に、一人の青年が立っていた。
 赤いニット帽に黒いダウンジャケットを羽織った青年は、何か覚悟を決めたように小さく頷くと、賑わう会場の中へと消えていく。
 その普通の若者に気を留める人は、誰もいなかった。


リプレイ本文

 世間様が休みならば、久遠ヶ原学園だって通常の授業は休みである。
 そんな日曜日を満喫せんとする学生たちの中に、日本最大を謳う青空市・冬服フェスタに出かける者がいても不思議ではない。
 増して、それがほぼ同時になろうとも、不思議ではないのだ。多分。

 冬服フェスタ会場を訪れたラグナ・グラウシード(ja3538)は、何気なく入口を通過しようとしていた。
 いつもは撃退士の仕事も忙しいラグナだが、今日はたまの休み。たまの休みに冬服を調えるのも悪くはない。服装が調えばモテるかも知れないし。
 そんな気軽な気持ちで会場へと向かっていたからこそ、それは彼にとって霹靂だった。
「もし、そこの青年。良ければ、同道してもらいたいのだが……ですが」
 入口の脇に差し掛かったとき、横からかかる少女の声。すわ、これは服装を調えずともモテる兆しなのでは!? と振り向いた矢先、彼は目ん玉が飛び出る思いだった。
(な……何だと!? 変装はしているが……あのシュトラッサー!?)
 そこに立っていたのは、長い黒髪をポニーテールに結わえ、眼鏡をかけた上で黒いコートをがっちり着込んだ天使エティエンヌエルの使徒・零式ではないか。
 躊躇いがちに目を伏せつつ、どこかおどおどとしている彼女の姿形には、ラグナは見覚えがあった。何せ、過去には戦った経験もあるのだ。
「やれやれ……誰かと思えば、か……」
 目を剥いているラグナにかかる、新しい声。
 聞き覚えがあるそれに目を向ければ、紅い髪を揺らしながらアスハ・ロットハール(ja8432)が近付いて来る。どうやら、零式がラグナに声をかけたのが耳に入ったらしい。
「え、ええと、ご友人か……いえ、ですか」
 新たな人間の登場に戸惑う様子を見せる使徒に、アスハは怪訝な思いを抱くも……向こうはどうやらこちらに気付いていないようだ。ならば、こちらも気付かないフリで通してやろう。
「サk……知り合いと、よく似ていたものだから、な……ふむ。これも何かの縁、だ。一緒にどうか、な?」
 聞き様によっては、奥さんに刺されても文句は言えないぞアスハ。
 紅髪の青年の申し出に、零式もほっと息を吐く。
「良かった……こういう人の多いところは初めてで、とても不安だったのだ……です」
 言葉遣いが不自然極まりない彼女だが、どうも頑張って変装しているっぽいので、そこは突っ込まないでおこう。
 じゃあ、と歩き始めようとした、そのとき。
「あなた。どういう風の吹き回しですか?」
 どこか警戒するような声色が三人に飛ぶ。それに最も反応したのは、零式だったかも知れない。さっと顔と身体を強張らせる。
 横から顔を顰めつつ歩いてくるのは、堕天使のメレク(jb2528)だった。
「敵対する意思はありません……ただ、本日はどういったご用件かと」
 メレクもまた、零式とは敵対した経験がある。その敵がこのような格好でこのような場所にいるのだ。その正体に気付いた者としてはそう問わずにはいられなかったのだろう。
 一方の零式も、相手が自分の正体を知ると判断した。
「すみません、こちらへ」
 ラグナらから離れて、二人きりでの話を要求する。
 良いでしょうと付き合ったメレクに対し、零式は言った。
「貴様、撃退士か。私のことを知っているようだが、どうして看破した」
 まさか、自分の変装が完璧だと思っていたのか。
 使徒の思わぬ言葉に驚きつつ、メレクは答えた。
「看破、というほどのものでは。それに、言ったとおり敵対の意思はありません。本日のご用向きは?」
 重ねて問いかける堕天使に、使徒は言いよどみつつ。
「……服を買いにきた」
「そうですか。では、一緒に行きましょう」
 なっ!? と驚きを隠せない零式に、メレクはさらりと言い放った。向こうが戦う気が無いのなら、無理に敵対することもない。かつて瀕死の自分を助けてくれた恩人がそうしてくれたように。
「……私の正体については、他言無用だぞ」
 念を押す零式に、メレクはただ苦笑を浮かべつつ頷いたのだった。

 ドイツ陸軍の制服にコートを突っかけただけの姿で、ルーカス・クラネルト(jb6689)は冬服フェスタ内を散策していた。ブーツが芝生を掻き分けて、しゃくしゃくと音を立てる。
 彼がここに来たのは完全に成り行きというか、通りがかったからに過ぎなかった。
(そういえばまともな私服無かったな……せっかくだし見て行くか)
 別の用事で学園を出たは良いが、軍の制服という服装が妙に目立って仕方ない。電車の中でも他の乗客の注目を一身に浴びていたが、そもそも制服に馴染みの無い一般人からすれば当然と言えた。
 とはいえ、注目は居心地が悪いことに変わりが無い。
 そこで、まともな私服を確保すべく、ここに立ち寄ったわけである。
 歩みを進めつつシートの上に広げられた服、服、服を眺めながら、ルーカスは頭の中で眺めた服のコーディネートを組み立てていく。士官学校を主席で卒業した頭の回転を、こんなところで使うことになろうとは、陸軍時代の上官すらも思うまい。
「ふむ……まぁ、こんなところでいいか」
 ふと通りかかった店に並んでいたズボンを、先ほど見かけた服と合わせた姿をシミュレートする。うむ、なかなか悪くない。
 ――あいつが見たら、どう思うだろうな。
 自分の私服を見たときの愛しい彼女の反応を想像しつつルーカスが何ともなしに目をやると……。
「……?」
 あからさまに動きの怪しい男が、前をふらふらと歩いている。
「……」
 どこか危険を感じ取ったルーカスは、雑踏に紛れる男の追跡を開始した。
 あのズボン、売り切れなければ良いのだが。

「天宮葉月です、よろしくね。貴女の事は何て呼べばいいかな?」
「あぁ、れいs……いや、さきm……えあっ、でもなくて……そう、森咲と呼んでくr……ださい」
 あの後に合流した天宮 葉月(jb7258)への、フェスタ内を歩きながらの自己紹介に、この中で唯一使徒の本名を知るアスハが怪訝な顔をする。
(モリサキ……名字を逆にしただけじゃないか、サキモリ)
「そう、よろしくね森咲さん!」
 同じ黒髪のポニーテールなのに、こうも雰囲気が違うものか。快活に微笑みかける葉月に、森咲と名乗った少女が戸惑いを見せる。
「だが……自分から申し出ておいて何だが、買い物は良いのですか?」
「もちろん、私も買うけれど……困ってそうだったから。私のはもうある程度決まってるから、後で良いかなって」
 見ず知らずの相手に世話を焼ける器量は、実家の神社で培ったものなのだろうか。それにしても、なかなか出来ることではない。
 思いがけずかけられた優しさに、森咲が立ち止まって感謝の言葉を述べようとしたところで――
「じゃあ、採寸。いきましょっか」
 ほら、コートを着込んでてサイズがわからないし。
 言いつつ、どこから取り出したのか巻尺を手に、変わらぬ笑顔を浮かべる葉月。
 数多の戦場を駆け撃退士を斬ってきた黒舞の使徒は、戦慄した。
「い、いや、それは遠慮して――」
「じゃあ、サイズ教えて?」
「はっ、計ったことなんて……っ」
「じゃあ計ろう!」
 森咲のコートの下は、切り刻まれてボロボロになったセーラー服だ。当然、その出自を問われるだろう。そうすれば、自分の正体が露見し買い物どころではなくなってしまう
 上司の天使にすら抱いたことのなかった恐怖を、一人の少女に抱く使徒であった。
 ……だが、追い詰める神があれば、助ける神あり。
「まあ! こんな上等なものがお手頃なお値段で買えますのね」
 露店に並んだ洋服を眺めていたシェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)が、素っ頓狂な声を挙げる。
 何事か、と一同の耳目が銀髪の麗しい少女に集まる中、当のシェリアは森咲の腕を取り、
「ふふ、今日はわたくしが森咲さんのコーディネーターです! さあさあ、早速貴女に合うお洋服を探しに参りましょう!」
「なわっ」
 そのまま、引いて歩みを再開する。それに釣られるようにして一行も動き始めると、採寸の話が自然とうやむやになる。
 フランスは「ド」の称号を冠する貴族の家に生まれた銀髪の少女は、森咲の機微を読み取ったのか。ふんふんと上機嫌な笑みを浮かべて市場を進む少女からは、その意図は汲み取れない。
「貴女、恋人はいらっしゃるのかしら?」
 歩きつつ問いかけるシェリアに、森咲は戸惑いつつも頭を振った。
「まぁ。素材は良いのに、勿体無いですわ。奥手な殿方が多い国のようですし、もっとアピールしないと!」
 そんなシェリアには、学園に婚約者がいる。将来の伴侶がいる人間の言葉には、どこか説得力がある。ような気がする。
 曖昧に頷くのみの森咲に葉月が加わって三人の少女が絡み合う中、それに絡みに行くわけにもいかず、少し後ろから見ていたラグナ。
 ――シュトラッサー・零式とは、少なくとも二回は干戈を交えたはず……なのに自分に気付かないとは。忘れるような間抜けにも見えない。
 つまり、どういうことだ?
 ……と、そこまで考えたそのとき、非モテの青年は閃いてしまった。非モテならではの発想を。
(はっ。もしかして、この使徒は……私のことを愛してしまったのではないか!?)
 それならば、使徒が自分を警戒しないのも頷ける。惚れた男に女は弱い、と思う。
「相手は天使の傀儡だ、だから監視しなければ……」
 思ったことを小声で呟いて女性陣、というより森咲に近付いていくラグナを眺めつつ、アスハは嘆息……などはしない。
 同じように距離を詰めて、使徒へと問いかける。ラグナに便乗するカタチだ。
「動きやすい服装の方が良いの、かな? 多分、スカートよりはボトムス……上もジャケット系……?」
 相手の正体を知っているがゆえ、自然とそんなコーディネートが浮かぶが、それに異を唱えたのがシェリアだ。
「いいえ、もっと女の子らしい格好をするべきですわ」
 コートだって、このような男性用よりは女性用のオーバーコートのほうが。と、露店に並んでいたコートをおもむろに手に取っては本人に合わせてみている。
「む、う。そういうもの、か……」
 実家には大量に服があるというシェリアの自信に溢れた異論に、服装に詳しくないと自認しているアスハは頷くしかない。
「好きな色とかないの?」
「う、む。黒、とか」
 葉月の問いかけに答える森咲は、どことなくぎこちない。
 そんな彼女にラグナは近付き、さり気なくエスコートする風を見せたのだった。

 不審な男は随分と身軽な様子で、雑踏の中をすり抜けるように移動していく。
 むしろルーカスのほうが、追跡に手間取っているぐらいである。日本の民間人が、まさか特殊部隊レベルだというのか。
 そんなことを考えていると、いつの間にか不審な男の目の前には、妙齢の女性。バッグを身体と直角に前に出した腕にかけ、隣にいるご婦人との会話に興じている。周囲には全く気を払っていない。
 すると……。
「きゃあぁ、泥棒!」
 ――盗った!?
 悲鳴が上がるのと、ルーカスが事態を知覚するのは、ほぼ同時。
 女性の腕からするりとバッグを抜いて一目散に走り出す男が、不審者からひったくりの現行犯にクラスダウンした瞬間だった。
「くっ……遠いか!」
 ひったくり犯を追いたいが、向こうは随分と足が速い様子、人々の間をすり抜けながらグイグイと離れていく。追いつけないことは無いかも知れないが、それは障害物が無い場合。
 そこまで瞬時に考えたルーカスは、おもむろに落ちていた小石を拾い上げる。
 ――近接攻撃に移行できないなら、射撃戦だ。距離おおよそ七〇メートル、風向はノースより微弱。射線は通っているな。
 咄嗟射撃の訓練も、特殊部隊の必須科目。ルーカスは流れるような動作で、視界の先を走るひったくり犯に目掛けて小石を投げつけた。
 ……弾着、今!
「わぶっ!?」
 後頭部を痛打され、思わず態勢を崩すひったくり犯。弾速が速かったようだ。投げたの小石だよね?
 よし、と目に見えて減速している犯人へ向けて、ルーカスが改めて駆け出そうとしたそのとき。
 横合いから全力で跳躍してきた黒髪の堕天使が、物質に触れることのない白い翼を揺らめかせながら対象を組み伏せたのであった。

 組み伏せた犯人を運営事務局に連行する最中、彼は動機についてこう語った。
「……病気の母ちゃんに良いモンを食べさせてやりたくて。うち、貧乏だから」
 涙ながらに語る男であったが、
「うーん。それでも、ひったくりはダメですね」
「貧すれば鈍する……ですわね」
 メレクもシェリアは容赦しない。というか、同情する人間はここには一人もいない。
「森咲さんなら、きっとどんな服も似合うよ」
「そ、そうか……ですか?」
 心ここにあらずなラグナと、その彼に若干引いている森咲を除いて。
 しかも、その上。
「だぁれが病気だってぇ!?」
「げっ、母ちゃん! 来てたのか!?」
 犯人の母親登場。さようなら犯人君。君のことはもう忘れるよ。
 結局、犯人は偶然にも冬服フェスタに訪れていた彼の母親によって、運営事務局まで連れていかれた。
 犯人確保に協力したルーカスとメレクには、後日運営事務局よりささやかながら謝礼が為されることになる。

 夕陽が水平線に消え往こうかとしている時間になって、一行は買い物を終えて入口まで戻ってきた。
「今日は同道いただき感謝す……いたします」
 両手に紙袋を抱えつつ頭を下げる森咲に対し、葉月は笑顔で応じ。
「いえいえっ。あ、せっかくだから、このヘアピンもどうぞ」
 自分とお揃いのヘアピンを手渡す彼女の手には、小さな袋。ヘアピンを入れていたそれには、同時に片思い中の彼氏へ渡す予定のリングネックレス等が入っている。
 リングに彫って貰った『with Love from Hazuki』から察するに、そろそろ勝負を仕掛けるというのだろうか。
 具体的にはわからずとも、森咲もそれを感じ取ったようで。
「よくわからぬが、健闘を祈る……ます」
 ぎこちなく応援したりする。
「御機嫌よう、森咲さん」
「君の心にいつか応えられる日が来るかも知れないね……」
 優雅に一礼するシェリアの横で、君は何を言っているんだラグナ・グラウシード。何か顔も赤いし。
 ……ここで、アスハが前に進み出た。差し出す小袋の中身は、密かに買ったブレスレットである。
 受け取りつつ礼を述べようとする森咲に、紅髪の青年。
「キミが新しい刀が手に入るのを、僕も楽しみにしている……シュトラッサー・零式、サキモリマイ。……それと、纏めた髪型も、なかなか似合っていた、ぞ」
「……貴様、まさかアスハ・ロットハールっ」
 瞬時に顔を強張らせ、跳躍して距離を取る森咲……いや、零式。
「くっ……今日の同道には礼を言っておく。だが、今日のようなことはもう無いと思え」
 そうそう休日なんて貰えないしな。
 両手に荷物を抱えた何とも気の抜ける姿で、零式はその能力を存分に発揮して走り去っていったのであった。

 終


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:8人

KILL ALL RIAJU・
ラグナ・グラウシード(ja3538)

大学部5年54組 男 ディバインナイト
蒼を継ぐ魔術師・
アスハ・A・R(ja8432)

卒業 男 ダアト
無尽闘志・
メレク(jb2528)

卒業 女 ルインズブレイド
絆は距離を超えて・
シェリア・ロウ・ド・ロンド(jb3671)

大学部2年6組 女 ダアト
暁光の富士・
ルーカス・クラネルト(jb6689)

大学部6年200組 男 インフィルトレイター
この想いいつまでも・
天宮 葉月(jb7258)

大学部3年2組 女 アストラルヴァンガード