.


マスター:樹 シロカ
シナリオ形態:ショート
難易度:易しい
参加人数:7人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/08/31


みんなの思い出



オープニング

●余計なお世話
 世間一般の学生は夏休み真っ最中の時期である。
 だが、久遠ヶ原学園にはいつもと変わらない人数の学生達の姿があった。普段から所属人数の割には登校している者が少なめというだけかもしれないが、それはともかく。
 天魔が夏休みを取ってくれない以上、依頼斡旋所も普段と変わらず忙しい。
 当然そこでアルバイトに勤しむ大八木 梨香(jz0061)も、いつも通りにキーボードに向かっていた。
 現在高校三年生。前髪はぱっつん、長い直毛はおさげ編み。地味な縁なし眼鏡に、化粧っ気なし。改造しないままの高等部制服着用。趣味、読書。お付き合いしている彼氏、なし。
 ……一言でいえば、極めて地味な女子学生である。
 親の躾が厳しかった影響が、ずっと影響しているらしい。

 不意に自分に呼びかける声が聞こえて、梨香は作業の手を止めて振り向いた。
「大八木君、君も新学期からは大学部ではなかったかね?」
「は?」
 受付カウンターにいたのは胡散臭い金髪頭の男。大学部講師のジュリアン・白川(jz0089)である。
「……こんにちは、白川先生。何かご用でしょうか?」
 梨香は固い表情を変えないままに事務的に反応する。これまでに何度か無茶な依頼に付き合わされたのだから、愛想に欠けるのも仕方がない。
「いや、用は済んだよ。通りすがりに君が見えて、ふと思ったのだ。いつまでそのおさげで通すつもりなんだね?」
「いつまで、と言われましても……」
 梨香の表情が困惑に変わる。視線も泳いでいる。

 九月には試験を経て、梨香もいよいよ大学生。内心では流石に直毛おさげの大学生はちょっとな、という気持ちはあったのだ。
 だが梨香には具体的にどうすればいいのかがわからない。
 パーマをあてておろせばいいという意見もあった。しかし根性の入った直毛は、果たして綺麗にパーマがあたるのか? そもそも長い髪をそのままおろしていたのでは、読書や作業の邪魔になる。結局編んでしまいそうだ。
 夏はまとめ髪もやってみた。だがこれもひょいひょいと後れ毛が飛び出し、長時間はもたない。
 いっそばっさりカットするか? そこで甦るのは小学生時代に男子につけられたあだ名『金太郎』……。

 どんよりと生気の無い目でカウンターの染みを見つめる梨香に、白川が溜息をついた。
「これを進呈しよう。君には前にずいぶんと世話になって、そのままになっていたからね」
 梨香はカウンターに置かれたしゃれたデザインの洋封筒を開いた。
「……ファッションステージ『Meli-Melo』割引券……?」
 いかにも胡散臭いモノを見る目で梨香が白川の顔と手元のチラシを交互に見遣る。
「私の知人の卒業生がやっている店でね、貰い物だよ。良かったら行ってアドバイスを貰ってきたまえ」
「え、あの、ちょっと……!?」
「頑張りたまえよ! 勿論その前に試験だけどね!」
 人の話を全く聞かず、白川はスタスタと行ってしまった。
「えええ……どうするんですか、これ……!!」
 後に残された梨香は茫然と立ちすくむ。


リプレイ本文


 大八木 梨香(jz0061)は改めてチラシに目を落とした。
(ど、どうすれば……)
 その時、救世主登場。
「大丈夫! 問題ない」
 若杉 英斗(ja4230)が梨香の前にぐっと親指を立てて見せた。
「若杉先輩、いらっしゃったんですか」
「話は全部聞かせてもらったよ。ここはひとつ、大学生である俺が力を貸そうじゃないか」
 きりりと引き締まった顔、光る眼鏡。
「有難うございます、助かります」
 同じ高等部の時は試験勉強にも付き合って貰った先輩である。梨香が安堵の表情を浮かべた。
「でもね、大学デビューって言うけどさ。化粧して、着飾って、うわべだけ良くみせたってダメだよ」
 もっともらしく腕組みする英斗。
「磨くなら外面じゃなく、内面だよ! 内面から滲み出るオーラが、ひとをよくみせるんだから」
 妙に真面目な話になって来たが、梨香にとってはこちらの方が理解しやすいようだ。
「そう、そうですよね」
「大体大学生になったからって、人間は一年ぐらいでそう変わるものじゃないからね。
 俺だって大学生になれば……なんて思ってたけど、結局は見事に失敗したんだ。
 だから大八木さんもコッチへ来い〜……」
「先輩……?」
 梨香の顔が強張っている。
「あれ。うっ、何だろう、ホコリが……ごほっ、ごほっ」
 うっかり本音もだだ漏れていたのを咳で誤魔化す英斗。
「ええと、そうですね、とりあえず助けを呼びますね」
 梨香が無表情で携帯を取り出した。
「お時間が空いている方がいらっしゃればいいのですが……」
 良いアドバイスをもらえそうな数人にメールを送る。



 目的の店はすぐにわかった。
 中々に洒落た感じで、恐らく梨香一人では中に入ることもできなかっただろう。
「すみません、突然呼び出しまして」
「大丈夫だよ」
 恐縮しきった梨香を見て、久留島 華蓮(jb5982)がくすっと笑う。
 助けてくれという尋常でないメールに電話をしてみると、何のことはない、買物の付き合いである。
「華連先輩ならセンスがいいのじゃないかと思って……」
「うーん、どうかな。まあ一緒に考えてみるね」
 絵を描く人=センスがいい。華蓮は梨香の思考に首をかしげる。
 そこにパタパタと数人の靴音。
 櫟 諏訪(ja1215)が一筋の髪をふわふわ揺らし、駆けて来た。
「今日はよろしくお願いしますねー? ばっちり衣装を選ばせてもらいますよー?」
「こちらこそ、宜しくお願いします」
「大八木さんとうとういめちぇんか〜。絶対可愛くなるよ〜大丈夫だよ〜」
 星杜 焔(ja5378)の笑顔がいつもよりも嬉しそうなのは気のせいか。
 その後ろではにかむような笑顔を浮かべているのは、焔の新妻、星杜 藤花(ja0292)である。
「そういえばもうすぐ進級ですものね。大学デビューってなんだか憧れます」
 中学から高校というのも一つ大人になった気がするものだが、高校から大学は何だか別世界に思える。
「すみません、お二人も予定があったんじゃないんですか?」
「だいじょうぶだよ〜早速入ろうか〜」
 にこにこにこ。
 たぶん焔が自分の為にこんな店に寄ることはないだろう。
 笑顔の裏に野望を秘めて、藤花に目くばせする。

「あれ、梨香ちゃんだ。何してんだろ」
 雨宮 祈羅(ja7600)が足を止める。通りを隔てた並びにある店の前に集う面々に、妹分の姿を見つけたのだ。
 ポケットを探っていた雨宮 歩(ja3810)がニヤリと笑った。
「姉さん、SOSだったよぉ」
「あれっ!? 全然気づいてなかった!!」
 祈羅が慌てて自分宛のメールをチェック。
「大学デビューねぇ。そういう話を聞いて放っておくわけがないよねぇ、姉さん」
「当然だよ! 探偵さんとのお買い物デートなんて、いつでもできるじゃん!」
 そう言いつつ、既に祈羅はポニーテールを揺らして道路を渡っていた。
 姉さん、探偵さんなどと呼び合っているが、最近入籍した二人だ。互いの行動は良く判っている。
「やれやれ。ま、大事な妹分の為に、ひとつ頑張るとしようかぁ」
 弄り甲斐、もとい、手伝い甲斐のあるイベントに、歩も後を追った。



 店の中で、祈羅は梨香のおさげをしみじみと見つめる。
「そか……梨香ちゃんも大学生だもんね……なんだか自分が老けたって感じが」
「祈羅姉さん、充分可愛いですから……」
 これは梨香の本音だ。実際には祈羅の方が年上だが、仕草や言動など、時々とても可愛いのだ。それがちょっとうらやましかったりもする。
「もー、梨香ちゃんたら! まぁ、全力で写真とr……応援するよっ! 任せておいて!!」
 歩がくすくす笑っている。
「梨香、コンタクトは苦手なんだろぉ。なら眼鏡は継続で、種類は変えてもいいんじゃないかなぁ?」
 歩自身はファッションセンスに自信があるという程ではない。
 身体にぴったり合ったシャツ、シンプルなアクセサリー。それは大切な人と大事な友人からの贈り物であるチェーンブレスに、祈羅と揃いの指輪である。
「丸眼鏡じゃ地味だしねぇ、こんなのとかどうだぁ?」
 諏訪が同調した。
「度が入ってるなら、時間かかりますしねー? 先に眼鏡を決めてしまった方が服も合わせられると思いますよー?」
「眼鏡を変えると結構印象変わるからね。それに眼鏡はそれなりの値段がするけど、そう変えるものじゃないし」
 続く華蓮の言葉に梨香も頷く。
「そうですね……結局慣れた物しか使わないですし」
 諏訪から薄桜色の細いフレームの眼鏡を手渡され、梨香は感心しきりである。
「櫟先輩は女の子の服装なんかにも詳しいんですか?」
「恋人の服をたまに選んだりして、慣れてますからねー」
 サラっと答えるリア充の笑顔が眩しい。ちょっとUVカットの眼鏡が欲しい気分だ。
「思いきってこういう形もいかがでしょうか」
 藤花が、逆にしっかりとフレームを強調した、いまどきの眼鏡を提案する。
「お洒落な感じになると思うのですけど」
 梨香は薦められるままに、次々と眼鏡を取り替えて行く。
 残念ながら自分ではよく見えていないので、評価はできない。
「こんな感じ。何か希望あるかな」
 華蓮がクロッキー帳にざっくりと描いた、イメージ画を見せる。
「うーん……とりあえず、今の物よりはずいぶんおしゃれな感じがする、ような」
 梨香、既に目が泳いでいる。まだ眼鏡だけだが、大丈夫か。
「梨香ちゃん、ちゃんと写真もあるよ! ほらほら」
 祈羅がデジカメを見せてくれる。
「これも可愛い。こっちもいいかな? うーん迷うね」
 尚、これはプレゼン資料と言うよりも、祈羅自身のコレクションになる模様である。



 焔と藤花が、邪気のない笑顔を向ける。
「女の子の服は〜レースとかフリルとか花飾りとかリボンとかが上品に使われた、清楚で柔らかい感じのがすごく可愛いと思うんだよね〜」
 どう見ても自分の趣味である。
「マキシ丈のガーリーな白スカートです。背が低いと逆に不格好なんですよ、こういうの。どんな服にも合わせやすいですし」
「そうだよね〜大八木さんも清楚ですらっとしてるから似合うと思うんだよね〜俺ですらうっかり似合ってしまうこともあるからね〜」
 後半ちょっとおかしい。
 焔の女装歴は、修学旅行先でお小遣いが足りなくなり、男の娘喫茶でバイトをした時に遡る。
 それはさておき、ふわふわふんわりしたカップルの全力押しは森ガール。藤花も好きなスタイルだ。
 梨香から見れば、お人形のように小柄で華奢で、茶色いふわふわ髪の藤花はとても羨ましい。
 だが。
(大八木先輩ってすらりとしてて、髪も黒くて真っ直ぐで、ちょっとうらやましい……)
 誰しも自分にない物にちょっと憧れる気持ちはあるものだ。
「ううむ……」
 梨香の眉間に皺が寄っている。
 華蓮はその様子を見て、思わず笑ってしまった。
「いっそ私みたいな服も着てみる?」
「えっ」
 実際の年齢よりだいぶ幼く見られることの多い華蓮は、敢えてやや露出の高いドレスを着ている。華蓮にはよく似合っているのだが、梨香は強張った笑みを返すしかできない。
「まあ冗談は置いておいて。迷ってる間に、どんどん試してみればいいんじゃないかな」
「そ、そうですね」
 気を取り直し、服を広げる梨香。

 そこに諏訪が山のように服を抱えて来た。
「一着だけ買ってみても、結局元通りの服になっちゃいそうなので。着回しの利きそうなものを数着買うといいと思いますよー?」
 穏やかに笑いながら、手が次々に服を示して行く。
 ノースリーブのフリルシャツ、レースを飾ったチュニック、マリン風ボーダーシャツに薄青の綿カーディガンなどなど。
「フレアースカートなんか似合うと思うのですよー?」
 紺系統の落ち着いたギンガムチェックに、緑系のパッチワーク柄と、トップスに合わせた物を次々と並べて行く。
「え、あ、はい」
 怒涛のように並べられた服はどれも可愛い。が、迷う。
 とりあえず何着かを手に取り、試着室へ。
「どうでしょうか……」
「おおー可愛い可愛い! じゃあこういうのはどうかな」
 祈羅がいそいそとコサージュやブローチやベルトチェーン、皮小物をとっかえひっかえ合わせてみる。
「こういうの使うと、手持ちの服も結構変身するからね! かっこいい系も、かわいい系も、色々できるよ!」

 着せ替え人形状態の梨香に、歩がさらなる提案。
「スーツの様な理知的で隙のない格好もいいんじゃないかなぁ?」
 以前冗談で、自分のスーツを着せた事を思いだしたらしい。ちなみに歩と梨香の身長・体重、ほぼ変わらず。
「スーツ、ですか」
「ああ、似合うと思うよぉ? ……悪い虫が着くのを予防する事もできるしねぇ」
 気がつけば歩の目つきが若干鋭くなっている。
 可愛い妹分、その辺の奴らに簡単に渡してたまるものか。
(……あれ、ボクって過保護なのかなぁ?)
 歩が首を傾げると、祈羅が何故か拳を握る。
「確かにね? 悪い虫にとられたくないってのはあるよね?」
 自分たちが結婚しておいてこの言い草である。
「でもさ、かわいいんだからもっとかわいくしたくなるんだよね、もー!!」
 大事にされている梨香は幸せではあるが、この調子で『大学デビュー』は叶うのか。

「あらあら、賑やかねえ」
 不意に野太い声が聞こえた。
「白川ちゃんの言ってたコね! お店は気に入ってくれた?」
 ゆったりしたドレープのシルクのカットソーに豹柄のスパッツ、ペディキュアの足先が綺麗に見えるミュール。にこやかな笑顔のスキンヘッドの大男が、ポーズを決めて立っていた。
「騒がしくて済みません。大八木と申します、今日はお世話になります」
 色々と学園で苦労したのだろう。梨香は相手の様子に全く動じることなく、丁寧に挨拶した。
「うふふ、聞いてるワ。何かあったら声かけてね」
 モデルウォークで立ち去る店長に、一瞬全員が毒気を抜かれて立ちすくむ。
 その沈黙を破ったのは英斗だった。
「うん、じゃあさ。ちょっと活発なイメージで行ってみれば?」
 ひとり身ディバインナイトの仲間(?)である梨香に、悪い虫がついては困るのだ。
「ほら、このショートパンツにジャケットとかさ」
「え? ……ええっ!?」
 英斗の好みはどうやら、健康的なお色気というやつなのかもしれない。
 だが膝上丈のショートパンツに、梨香が完全にビビっている。
「じゃあプロに聞いてみようか。すみません、どうですかこの服。似合いませんかね?」
 店長がいそいそと近付いて来る。
「そうね、カノジョ背が高いし似合うんじゃない? でもこういう服はおどおどしちゃ駄目。ドーンと構えて着なさいね?」
「どーん……?」
 これはまた難題である。



 眼鏡ができあがり、改めて服を合わせてみてから、歩がしみじみと言う。
「後は髪型だねぇ。この長さ切るのはもったいないしねぇ。ポニーテールとかにしてみるのはどうだぁ?」
 英斗が即座に反応した。
「ポニーテール、良いと思います。髪は染めたり色抜いたりはしないで黒髪のママでいってほしいな」
 完全に自分の好みの話である。歩が疑わしそうな目を向けたのは気のせいか。
 藤花が小首を傾げて、言葉を選ぶように言った。
「みつあみを緩くしてシュシュで飾ってみたり、リボンを編み込んでも。とにかくどこかに大八木先輩らしさも取り入れたほうがいいかな、とは思いますね」
 諏訪がその言葉に同意する。
「自分でアレンジするものですしね〜髪型は大きく変えず、毛先をちょっと切って揃えてもらうぐらいでいいと思いますよ〜」
 祈羅が鏡の前に座らせた梨香の髪を、慣れた手つきで纏めて行く。
「ポニテだとこうかなー? 似合うけどね。また今度色々教えてあげるね」
「サイドの髪をバレッタで纏めるお嬢様風も似合うと思うよ〜」
 焔は白い上品なデザインの髪留めをすすめた。
 華蓮は少し離れた所から全体を見ている。
「うん、パーマは傷むって聞くからやめた方がいいよね。今までの服も全部捨てちゃうわけじゃないから、変え過ぎないのもいいかも」
 それから近付いて、パステルカラーのヘアピンで流した前髪をとめる。
「こんな感じで。どうかな」
「……何だか不思議な感じがしますね」
 梨香が目を丸くする。
 藤花お薦めのサーモンピンクのリップをつけた鏡の中の自分は、まるで別人のように思えた。


 大量の紙袋を積み上げた一角で、梨香が深々と頭を下げた。
「今日は本当に、有難うございました」
 白川の奢り(?)だという店長の言葉で、カフェに腰を落ち着ける。
「楽しかったー♪ 今度は手持ちの服で色々遊ぼうね!」
 祈羅が梨香の腕に自分の腕を絡ませる。
 穏やかな微笑で藤花が梨香、そして華蓮を見た。
「私も秋物のお洋服をそろそろ欲しいなって思ってたんです。私の好きなお店も一度ご一緒しませんか?」
「いいね〜楽しそうだね〜。俺もなんか大学生っぽいの用意したいな〜しかし自分の服なんて着れればいいやなのでよくわからないよ〜」
 焔は自分が好きな人達が楽しそうにしているのが嬉しいらしい。
 藤花と穏やかな笑顔をかわすが、背後に迫る店長の視線にはまだ気付いていなかった……。

 そこで不意に、英斗が改まった表情になる。
「ところで大学デビューもいいけど」
 視線が英斗に集まった。
「大学に行ったら、他にも考えなきゃいけないことあると思うよ」
 撃退士として、ディバインナイトとしてどうしていくのか。どうしたいのか。
「俺もまだ全然だし……でも、大事なことだと思うよ」
 梨香がカップを置いた。何かに気付かされたという表情だ。
「そう、ですね」
 もうすぐ大学生だと思った時に感じた焦燥感。それは見た目のことだけではなかったのだ。
 もう子供ではない。自分がどう生きるかを決める時が来た。その覚悟を迫られている、という漠然とした意識……。
「もし良かったら」
 短い沈黙の後、梨香が口を開いた。
「それも一緒に探して行けたら嬉しいですね。……皆さんと」
 さっきより少し大人びた、けれど晴れ晴れとした笑顔が仲間を見渡した。

<了>


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: ブレイブハート・若杉 英斗(ja4230)
 見守る瞳・久留島 華蓮(jb5982)
重体: −
面白かった!:5人

思い繋ぎし紫光の藤姫・
星杜 藤花(ja0292)

卒業 女 アストラルヴァンガード
二月といえば海・
櫟 諏訪(ja1215)

大学部5年4組 男 インフィルトレイター
撃退士・
雨宮 歩(ja3810)

卒業 男 鬼道忍軍
ブレイブハート・
若杉 英斗(ja4230)

大学部4年4組 男 ディバインナイト
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
撃退士・
雨宮 祈羅(ja7600)

卒業 女 ダアト
見守る瞳・
久留島 華蓮(jb5982)

大学部7年95組 女 アカシックレコーダー:タイプA