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マスター:清水裕
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
形態:
参加人数:50人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/08/16


みんなの思い出



オープニング

●子供キャンプのお知らせ
 夏休みのある日、斡旋所に来て仕事の依頼を見ていると貼り間違えたのか近所のショッピングセンターのお知らせが1枚貼られていた。
 とりあえず、依頼掲示板から地域のお知らせ掲示板に貼り付ける為に剥がし、それを見ながら歩き始めた。
 タイトルは……わくわく、夏の子供キャンプのご案内と書かれていた。
 内容を見ると定型文で色々書かれていたが大雑把に纏めるとこんな感じであった。
『毎度、当ショッピングセンターを利用していただきありがとうございます。
 日頃の感謝としまして、小中学生を対象とした子供キャンプを開催しようと思いますのでご応募をお待ちしております。
 また同行する保護者及び引率者も数名ながら募集させていただきます。(予定として子供と引率者を含めた50名となります)
 当日の予定として、昼前に専用の場所での岩魚と虹鱒の掴み取り。
 夜には夏の星座観察、翌朝の早朝には希望者と共にカブトムシやクワガタムシの昆虫採集を予定しております。
 宿泊施設として、キャンプ場で貸し出しされるテントで宿泊となります。』
 ……普通に夏休みの思い出作りといった物のようだ。
 きっと参加する子供達は楽しい思いをする事間違いないだろう。
 そう思いながら、読んでいた紙を掲示板に貼るのだった。


リプレイ本文

●やって来ました、キャンプ場
 蝉がまだ鳴り始めない早朝、スーパーの前には大型のバスが1台停車しており、そこへ次々と子供キャンプに参加する人達が集まって行く。
 そこへと欠伸を噛み殺しながらグレイシア・明守華=ピークス(jb5092)が到着するとキャンプを楽しみにしていたのか東風谷映姫(jb4067)が笑顔で立っていた。
 映姫に気づき、軽く手を上げると反対の道から炎武 瑠美(jb4684)が少し小走りでやって来るのが見えた。
「皆さん、今回はよろしくお願いしますね」
 一息を吐く瑠美と眠そうな明守華にお辞儀をし、3人はバスの中へと入る。
 外ではまだ友達を待つ者が数名居たり、バスの中では友達と一緒に楽しそうにどんな事をするかと言う話をして楽しそうにしていた。
 しばらくして全員が揃ったのか、扉が閉まり低いエンジン音と共にバスは走り出した。
 スーパーの若い女性店員の司会と共に走り出したバスに小中学生と一部引率者のテンションが上がり、返事をしたりお菓子を食べたり走る外の景色を見たりして楽しんで行る。
 ……が、それは最初だけで走り始めて20分ほど過ぎた頃には朝が早かった事とクーラーの涼しさで殆どの参加者は夢の中へと落ちていた。
 一部は起きてはいたが、回りに気を使ってか騒ぐ事はしなかった。
 寝息が聞こえる車内から見える景色は街から農耕地へ、農耕地から山へと移り変わって行き……沢山の木々が見え始めた。
 そして、しばらく進むとキャンプ場の看板が吊るされた丸太を通り過ぎ、舗装されていない駐車場に入り……バスは停車した。
 司会のアナウンスで到着が告げられ、目尻を擦りながら眠っていた彼らが眼を覚まし始めた。
 元気良く起きる者、まだ寝惚けている者と分かれ、外に出ると今までクーラーで涼んだ体から汗が噴出してきた。
 だが同時にサワサワと木々が揺れ、心地良い風が外に出た彼らを出迎えてくれた。
「おぉー木が一杯なのです♪ あ、ちょーちょさんだー」
 暑さよりも好奇心が上なのかマリルー・アラベル=ド=ロンド(jb5255)は楽しそうにバスから飛び出した。
 荷物をキャンプ場に用意された置き場へと置くと小中学生は掴み取りに行く為に施設の人達に連れられて沢の方へと歩いて行った。
 そして残った引率者達はテント作りを開始し始めるのだった。

「新鮮な昼食の魚、期待してるぞ〜」
 歩いて行く子供達に手を振りながら水杜 岳(ja2713)はテントを借りに行く。
 他にも保護者が居り、そんな彼らと連携をしながら岳は予定数分のテントを自分達のテントを張るスペースへと運んで行く。
「あ、アキも手伝う……んぅ? アキ、こうとう……わ、わぅ」
 積極的に参加しようと桜坂秋姫(ja8585)もテトテトと近づいて行く……が、年齢よりも幼く見える秋姫は子供に間違えられ、残っている子は居ないかと見に来た施設の人に連れられて沢へと行くのだった。
 暫くして運び終えたテントが多く置かれ、彼らは汗を拭う。しかしそれで直ぐに終わったと思ってはいけない。むしろこれが始まりなのだから……。
 簡易テントならば丸まった物を軽く投げる事で簡単にテントの形になるのだが、風が強いと簡単に飛ばされてしまったり色々な不備が目立ってしまうという事もあったりする。
 なので設営するのはキャンプ用のテントを張るのだった……というよりも貸し出された物もそれだった。
 一緒に渡されたテントの張り方の紙を見ながら、彼らはテントを張り始めた。
 設営場所を決め、出入り口を確認してからテントを広げると適度に引っ張り伸ばして四隅にペグと呼ばれる杭を地面にしっかりと打ち込む。
 次に地面に打ち込んだテントへと2本のポールを繋ぎ合せ、テントに通して片方の端をピンで固定してから持ち上げる様にしてテントを立ち上げる。
 すると、指示通りに行うとそこで見事にテントは立ち上がった。それを見ながら藤井 雪彦(jb4731)は満足そうに頷きながら続きを開始する。
 中に空気を入れてスムーズに立ち上がらせると、ポールをピンで固定してテントについているフックで更に固定する。
 基礎はそこで完成し、最後にフライシートをかけて四隅にあるフックにかけて固定を行い……最後にペグを打ち付けて完成だった。
「大道具創るより簡単だよ♪」
 張り終えた雪彦はそう言いながら、慣れたらしく新しくテントを張り始めた。
 紙を見ながら設営すると普通に出来るらしく、少し苦戦しながらも岳もテントを張り終える。
「っと、寝転ぶのに痛くない様に石ころを取っておかないとね」
 言いながら、彼は新しく張る予定の場所の地面に落ちている石を取り始めた。
 一方で大人達の見よう見真似をしてみたいお年頃なのか御供 瞳(jb6018)もテントを張ろうとしているのだが、説明書を見るのが得意な性格では無いらしく周りの行っている真似をしてテントを張ったが……ポールがテントを通っていなかったのか変な形にテントが立ち上がった。
「ううむ、難しいっちゃー」
 ぐぬぬ、といった感じの表情で瞳は頭を抱える。だけど簡単に諦めてたまるものか、そんな感じに瞳はテント張りを続ける。
「さて、次はこっちに設営したらいいな」
 そう言いながら鳳 静矢(ja3856)はテントの入った袋を持って、次の設営場所で設営準備を始めようとする。
 そんな彼の背後を付き纏う様に香奈沢 風禰(jb2286)が歩く。
「……静兄。テント張り手伝うの」
「ああ、それじゃあこっちを持ってもらおうか」
 言いながら2人はテント張りを始め、1人でやるよりも早くテントは張り終わった。
 直ぐに次のテントを張る為に静矢は歩き出し始め、風禰は出来上がったテントを触ってみる……と彼女が回したポールが締まり切っていなかったらしく、外れてしまい目の前で倒壊してしまった。
「……静兄。テントちょっと引っ張ったら壊れちゃったなの」
 言いながら風禰は困った顔をするのだった。

 一方その頃、沢では子供達が掴み取りを始まるのを待っていた。
 そんな彼らの服装はマチマチで、バスに乗っている時から着ていた服だったり、下に着込んでいたのか水着だったり、学校指定ジャージだったりした。
 そんな彼らの中に、遅れた子らしく秋姫が合流した。
 その表情は何度も高等部のお姉さんだと説明したのにと言う諦めの表情が見受けられた。
「はーい、それじゃあ魚の掴み取りを始めまーす」
 施設の人がそう言って子供達を呼び、近づくと沢の中の一角で杭がされて水が足首までしか浸らない程の場所があった。
 そして声を出した人の隣にはゴミ捨て用にも使われている大きなポリバケツが用意されていた。
 中を見ると大量の岩魚と虹鱒が泳いでいた。近くに養殖場でもあるのだろうか……そう思っていると、ポリバケツを傾け掴み取りを行う場所へと中の水と共に魚を放流した。
「はい、楽しんでくださいねー」
 その声を聴きながら、子供達は沢へと入るのだった。
 水に使った足は冷たく、少し火照る子供達の体を下から冷たくし始めた。
「少し恥かしいですけど頑張りますね。それっ!」
 少し大人びた感じのビキニ姿の映姫が屈みながら、足元を泳ぐ岩魚を掴もうとする……が、掴み終える前に岩魚は彼女の指を擦り抜けて去って行った。
 悔しがる映姫だが、逃げた岩魚はその近くに経っていた明守華の手へと収まる事となった。
「って、うわっ!? 手の中で跳ねてる!」
 慌てながら彼女は用意されている籠へと掴んだ岩魚を放り込む。
 水着姿の礼野 明日夢(jb5590)が小さい体を駆使して素早く移動して、逃げる川魚を隅の方へと追い遣る。
(保護者さんがテント張りをして下さってますから、全員分のお魚を確保しないといけません!)
 明日夢は張り切りながら、手を伸ばし隅から逃げようとした魚を掴むともう片手で更に1匹捕まえた。
 籠に入れると再び彼は掴み取りを再開した。
「えいっ……獲れません。こうなったら……」
 中心辺りで掴み取りを行おうとしていた私服姿の柘榴明日(jb5253)だったが、冷える覚悟でそう思いながら氷の錐を作り出し沢に打ち立てようと……。
 だがその前に気づかれてしまい、彼女は引き摺られる様にしてその場を後にするのだった。
「すばしっこいの! ……絶対一匹は捕まえてみせるの!」
 スク水を濡らしながら周 愛奈(ja9363)は足元を泳ぐ虹鱒を捕まえようとするが掴もうとした瞬間には既に通り過ぎた後となっていた。
 しかし、一匹だけはと思いながら愛奈は一生懸命に手を水に突っ込みながら虹鱒を追いかける。
 と、偶然にも彼女の追いかける虹鱒の近くを秋姫がダイブした、それに驚き虹鱒が方向を変えた。
 愛奈はそれを逃すまいと素早く手を動かして虹鱒を掴んだ。
「や、やったの! 捕まえる事が出来たの!」
 嬉しそうに飛跳ねる愛奈だが、足を滑らせてしまい……転んだのだった。
 そして、彼女が掴み取るのに貢献した秋姫は魚を咥えて立ち上がった。
「ね、簡単でしょう? ……わぅ?」
「……ん。魚。取り放題。食べ放題」
 言いながら、最上 憐(jb1522)は気配を押し殺して歩く。しかしその瞳は虎視眈々と獲物を狙う獅子の瞳だった。
 そんな時彼女の前を岩魚が泳いで行った。すかさず彼女は腕を振り、岩魚を掴み取ると放り投げた。
 その姿はまるで鮭を岸辺に飛ばす熊の様であった。
「……ん。まだまだ。獲る」
 新たな獲物を探し、憐は下を見ながら歩くのだった。
 そうして徐々に川魚の数は減って行く中、雫(ja1894)は静かに眼を閉じ立っていた。
 足元には整備した沢の中で少し自然を、と言う事で残したであろう岩があった。自然と一体化する様に雫が立ち続けてると徐々に川魚は周囲を泳ぎ始めた。
 瞬間、眼を見開き雫は闘気を解放し石の中心目掛け拳を振り下ろした。重体となっていてもこんな事は造作も無いといわんばかりの衝撃が水面に波紋となって現れ、広がっていった。
 少しするとプカリと川魚は腹這いとなりながら水面に上がってきた。
「やはりスキルを使うと取れる量が変わってきますね」
 少し痛む体を動かしながら、雫は汗を拭うと魚を獲っていこうと……。
「ちょっといいですかー?」
 した所で、施設の人がすっごい笑顔で呼び止めた。どうしたのかと思いながら少し首を傾げながら雫は近づく。すると、突然肩を掴むと顔を近づけた。
「普通に掴み取りをするのは良いんですよー? でも、ガチンコ漁は何ですか? 違法になってる上に掴み取りがメインの場所なんですからこんな行為をやらないでもらえますかー?」
「小さい子供の川遊びという事で……」
 雫は言うが施設の人は更に能面の様な笑顔を近づける。
「子供だから今怒るだけで済んでるんですよー? 大人だったら迷わずに施設の弁償及び警察を呼ばせていただきますよー」
「……解せぬ」
「何か言いましたー?」
「ご迷惑をおかけしました……」
 そんなこんなで、掴み取りは終わった。
「楽しかったねー……くちゅん!」
 全身びしょびしょになったマリルーは楽しそうに笑いながらくしゃみをするのだった。

●お昼時間
 掴み取った川魚を持ちキャンプ場に戻ると、少し道路に面した水場辺りにある流し台及び屋外キッチンとなっている場所へと案内された。
 キッチンとなっている場所はガスを使っている事はしておらず、全て炭火や焚火を使っての調理を推奨している様だ。
「それじゃあ先に魚を捌こうか!」
 子供側に見られがちだがしっかり引率者の八角 日和(ja4931)は言いながら、魚の入った籠を掲げる。
 用意されたまな板と包丁を使い、水で洗った川魚の腹を割るとワタを取り出し再び水で中を洗った。
「釣った魚はワタを取らないとな」
 言いながら静矢は次々と腹を開いてワタを取って行く。ちなみに風禰は包丁を握る手が少し危険な予感がした為、静矢が握らせる事はしなかった。(この時、風禰が傷つく事を考えた静矢は別の事をしてもらう様に頼んだのだった)
 ワタを取り終えた川魚に用意された串を口から波打つような形に刺し込んで行き、塩を擦り込むと赤煉瓦が積まれた炭が積まれた場所へと持って行った。
 積まれた炭を囲む様にして煉瓦の中に敷き詰められた砂に1本1本串を刺して行く。
 それを行っていると日和が別の利用客に「小さいのに偉いねぇ」と言われたりしていた。
「私高校生、高校生だから……子供じゃないもん……」
 言うに連れ、日和は落込んで行くのだった。
 しばらくすると炭火の熱で川魚が焼かれ香ばしい匂いを出し始め、もう半面を焼く為に串を回転させていく。
 焼いているのを待ちながら、何名かで荷物を置場へと赴きおにぎりが入ったダンボールを数箱運んで来た。
 おにぎりが入った容器が配られ、全員に行き渡った頃に塩焼きもいい感じに焼き上がったのか全員の手へと行き渡った。
「いただきまーす」
 そう言って彼らは焼き立ての川魚を背から口にした。
 熱々の皮のパリッとした食感、肉厚で淡白ながら仄かな甘みを感じる白身、少し固めだが白身と混ざって独特の食感が口の中で出来上がる骨の噛み応え、そして少し辛めだった塩味はマイルドな味わいとなっており……いや、むしろ甘くさえ感じられた。
「……ん。魚。食べ放題」
 食べ放題と言う訳ではないのだが余分に焼かれた塩焼きを憐はモグモグと食べて行く。
 おにぎりも食べ終え、塩焼きも多めに焼かれていた物も食べ終え、お腹一杯になった彼らへと昼の自由時間はやって来た。
 沢に遊びに行く者、森を散策する者、自分の時間を作る者、様々な目的で彼らは自由時間を満喫するのだった。

「せっかくだもの、自然の食材があったほうがいいよね」
 そう言いながら瞳は図鑑片手に森の中を歩きながら、足元に生えている草や木の芽を見て行く。
 食べれる物、食べたらいけない物、食べれるが味は保障しない物。それらを見ながら彼は食べれる物を選びながら積んで行く。
 ナントイウカ、コンバンノユウショクガタノシミデスネ。
「すんすん……こっちに美味しそうな山菜がある気がするで御座る!」
 そう言いながら静馬 源一(jb2368)は犬の様な体勢で森を駆けていく。
 そしてその先にあるのは少し痺れるが美味しいキノコだった。
「これがクセになるので御座る!」
 言いながら源一はキノコを摘んで行き、新たな山菜を捜し求めて駆け出して行く。
 目指すは野草やキノコが入った美味しいカレーの為に!
 ……ホントウニ、コンバンノユウショクガタノシミデスネ……。
「んーっと、どんな虫がいるかなー」
 木々を見ながら日和は森の中を歩く。彼女が見回しているのはどうやら虫の集まりそうな木のようだ。
 ナラやクヌギの木を探しながら歩き、見つけると近過ぎない様にして見てみる。
 するとそれらの木は簡単に見つかり……琥珀色の樹液が垂れている所にはカナブンと蜂が張り付いていた。
(うわ、雀蜂だよ……明日は居ないといいな……)
 そう思いながら日和は距離を置いてからこっそりとその場を立ち去った。
「マンドラゴラとかあるかなー?」
 言いながらソルシェ・ロゼ(jb6576)は雑草や木の実を収穫してい……あれ、今毒草入れていなかった?
 相方の何でも籠に入れている行為に慣れているのか分らないが、イザベラ(jb6573)は食べれる野草や木の実を採集して行く。
「あ、ナワシロイチゴ発見! 真っ赤でプチプチで可愛いですねー」
 ほんわかしながらイザベラは籠に見つけたイチゴを摘んで行く。と、ふと思い出した様にソルシェへと密閉瓶を差し出す。
「ソルシェ、それらは何に使うんですー?」
「何に使うかって? それは魔女の秘密なのー」
 受け取った密閉瓶に毒草を入れながら、ソルシェはちょっぴり小悪魔スマイルをした。
 しばらくすると瑠美も山菜を良い感じに採る事が出来たらしく戻り、続く様に雫と瞳が戻ってきたがどちらも難しそうな顔をしていた。
 話を聞いてみるとどうやら2人は森の奥まで行き、獲物を見つけて夕食の食材としようと考えていたらしい。
「シシかクマでもとれればよかっだべかー」
 残念そうに瞳は言うが、聞くと奥まで行き過ぎない為の金網が設置されていたようだ。
 その上、害獣を避ける為に電気も通っているのは瞳の髪の常態を見れば一目瞭然。
 残念そうに2人は溜息を吐くのだった。

 水着にパーカーを羽織り映姫は木陰が掛かった沢辺の縁に座り込んでいた。
「涼しくて気持ちいいですね〜」
 まったり言いながら、彼女は足を沢の中へと浸す。足元から水の冷たさが伝わり少し火照る体を冷やしていく。
 その冷たさを感じながら映姫は静かに眼を閉じ、木々の揺れる音と沢から水が流れる音を静かに聴いて行く。
 すぐ近くの森では明守華が森林浴を行っており、伸び伸びと両腕を伸ばしながら歩く。
「はぁ〜……ッ! 空気が気持ち良いわ!」
 上を見ると木葉が揺らめき光が面白い形に見え、都会で溜まった疲れを癒して行く。
 下を見てみると揺らめいた光がまるで光の道の様になっており、深海の中を歩いている様な気分を味わえた。
 それを堪能しながら歩くと沢が見え、岩場に映姫の姿が見えたので彼女は手を振るのだった。

 足元を見ると木々に隠れる様にして桔梗が咲いており、シリル・ラビットフット(jb6170)はデジカメでそれを撮った。
 少し首を動かすと自分ほどの大きさをした男朗花が咲いていて、珍しいので撮影。
 そして一見雑草の様に咲いている野草もありこれは水玉草と呼ぶ物らしく、やはりシリルは撮影を行う。
 と、木の上に鳴き声が聞こえ、カメラを構えたまま上を見ると鳥が留まっているのが見えた。そこから少し体を動かしてみると栗鼠が洞の中から顔を出していた。
 微笑ましくそれらを見ながら、シリルはまたシャッターを切るのだった。

●ご飯作りと晩御飯
 思い思いの自由時間は過ぎ、陽はまだ明るいが夕方を示した頃、キャンプ場へと全員が集まった。
 満足そうな顔をする者、物足りなさそうな顔をする者、不満げな顔をする者、様々な顔が見られる中で寸胴鍋がいくつか用意された。
 大き目の物が3つほどと小さ目の物がいくつかだ。中を見るとその鍋に最適と思われる量の玉葱・じゃが芋・人参が入っており、直ぐ側にはカレールーがダンボールに大量に入っていた
 大鍋でカレーを作る者達、事前に決めていた班として特製カレーを作ろうとし始める者達と別れ、カレー作りが開始されようと……あ、野菜を切る所までは一緒ですね。
「切り方は大きめにごろごろした感じがいいな」
 呟きながら影野 恭弥(ja0018)は素早くじゃが芋の皮を剥いていく。手早く向いていったじゃが芋は用意された水が張られた大き目のボウルの中へと投げ込んで行く。
 向かい側では楊 礼信(jb3855)も同じ様に皮を剥いていた。
「……キャンプに来たら、カレーなんですね、やっぱり。……まぁ、僕も嫌いじゃありませんけど」
 言いながら礼信も恭弥と違った素早さで皮を剥いていく。
 その姿は宛ら料理店の見習いか軍隊の見習いといった感じであった。
 一方、人参の皮剥きでフォルド・フェアバルト(jb6034)が器用に皮を剥き終えた。
「あら、意外と上手なのねぇ」
「騎士は料理苦手と思ったら大間違いだぞ!」
 一緒に作業をしていた御堂 龍太(jb0849)が感心した様に言う。それに対し、フォルドは胸に手を当てながら言って人参を切り始めた。
 結果、綺麗に剥けた人参は不揃いの大きさに切られたのだった。
「切るのはまだまだねぇ……」
「デ、デカい方が食べ応えがあるんだぞ!」
 彼はそう言うのだった。
 一方でシリルが慣れた手つきで人参を切るが、あまり大きくは切らないでいた。
「……人参は少なめにします? いえ、僕は平気ですけど……」
 何と言うか強がりであった。

「るりかお姉さん、お野菜は何切りがいいのかな?」
 まな板の前で包丁を握り締めながら、九十九 遊紗(ja1048)が光坂 るりか(jb5577)に問い掛ける。
 るりかは少し考えてから、遊紗に笑い掛けた。
「そうね、少し厚くてもいいので銀杏切りはどうですか?」
「わかったよ! 手を切らないように頑張るよ!」
 笑顔で遊紗は言って、まな板の上の野菜と向き合った。
 隣では振り上げた包丁を玉葱へと一気に振り下ろす緋野 慎(ja8541)が居たが、それに気づいたるりかが即座に止めた。
「よっしゃ、行くぜー! って、あいたっ!?」
「そんな切り方は駄目よ、緋野君。こうやってするのよ」
 手を取って教えるように、彼女は慎の背後に回り野菜の切り方を教えるのだった。
 こうして【わんこ】の仲間達は野菜を切り終え、鍋の中へ入れるとるりかが最後に角切りにした肉を入れた。
 次に炒めて、煮込む為に薪焜炉に火を着けようとしているジェラルド&ブラックパレード(ja9284)を見る。
「今です!」
「今でござる!」
 眼を放した瞬間、ナデシコ・サンフラワー(jb6033)と源一がカレーの鍋の中へと追加の食材を投下した!
 ナデシコは川魚のブツ切り。どうやら自由時間の時に仕掛けを設置していたようだ。煮たらきっと骨まで食べる事が出来る筈だ。
 そして源一が入れたのは野草に茸。それらは少し体に悪いけど味が美味しい鉄砲玉の様な具材だった。
 しかもそれらが混ざったのが分らない様にする為に軽く掻き回していく。
「もう少しで火が着くみたいですね……どうしました?」
 振り返ったるりかに対し、2人はやり遂げた顔をしていた。

「普通のカレーもおいしいですが、たまには一風変わった物を作りませんか?」
 大きな南瓜を取り出しながらエイルズレトラ マステリオ(ja2224)は一緒に調理をする2人に言う。
 聞きながらキイ・ローランド(jb5908)は頷き、笑顔で南瓜を見る。
「うん、かぼちゃは甘くて美味しいよね。えいるずくん」
「一杯ガンガン切るぜー!」
 鵜飼 博(jb6772)も笑いながら了承し、置いてあった包丁を二刀流にして持つ。
 用意された3つの野菜を少なめに切り、3人は南瓜を切る作業を開始する。
 分厚い皮に包丁を刺し込み、刃を叩く様にして深く沈ませてまな板に当たると刃を引いた。
 南瓜が大きい分、一気に半分にする事は出来ずエイルズレトラは6等分にして切り分けると3人で切り分けを始めた。
 キイは静かに包丁を動かし、少し大きめに切っていくが、博も楽しそうに南瓜を切って行く……が問題は起きた。
「あはは、楽しいぜー! ひゃっはー!」
 テンションが上がり、博は高笑いをしながら適当に南瓜を切り始めたのだ!
 勿論それに気づいた2人は黙ってはおらず、危険だった事を含めて拳骨をして怒るのだった。

「璃世さん、上手に出来てますか?」
「大丈夫、良く出来てるよ。それに藤村くん、絶対に喜んでくれるよ」
 心配そうに春名 璃世(ja8279)に問い掛けた御崎 緋音(ja2643)だったが、璃世は彼女の肩を揉みながら応援する。
 そんな2人の前ではぐつぐつと煮込まれている鍋があった。中では野菜が煮込まれており、緋音はお玉を使ってそこから出てくる灰汁を掬っていく。
 直ぐ近くでは藤村 蓮(jb2813)が飯ごうを使ってのご飯炊きを行っていた。彼は大きな寸胴でカレーを作っていたようだが、煮込みは別の者に任せ、飯ごう経験がある事を活かしての作業を行っていた。
「久しぶりだけど、経験があったから難しくは無いな」
 言いながら、彼は飯ごうの火加減を調整していく。

 慣れた手つきで地領院 恋(ja8071)は具材を切り、鍋の中へと入れて行く。
 近くの焚き火の前では地領院 夢(jb0762)が姉達に教えて貰ったとおりのやり方で飯ごうご飯炊きを行っていた。
「飯盒なんて久しぶりに使うな〜……っと、水の量を間違えないようにしないと、1対1.2だよな」
 夢が炊く飯盒を準備しつつ久瀬 悠人(jb0684)は鼻歌ながらに分量を合わせて行く。……と、3人の鼻に危険な香りが漂ってきた。
 3人が匂いの出所を探すと、それは直ぐに見つかった。
「えっと、胡椒にトマトにマンドラゴラに隠し味で青汁入れて♪」
 楽しそうに歌いながらメリー(jb3287)は次々と新たな食材をカレーの中へと放り込んで行く。
 恋は……固まった。
 夢は……動揺した。
 悠人は……驚愕した。
「ど、独特だな……」
「え、メリーちゃん……それとそれ、混ぜちゃうの? え、あれ……?」
「……え、待って。メリー……さん、それは料理ですか?」
 3人の声はメリーには聞こえておらず、楽しそうに彼女はカレーを作って行く。恐る恐る恋が鍋を覗くと……凄かった。
「もうすぐ完成なのですー!」
「……久瀬さん、よろしくお願いします」
「今の内に別鍋でカレーを作ろうか、夢ちゃん」
 驚く悠人を無視し、地領院姉妹は別鍋を取ってくるのだった。

「楽しいからって調子に乗らないでよ? クリフ」
「あ、はい。調子に乗り過ぎないようにシマス」
 シエロ=ヴェルガ(jb2679)に先手を打たれたクリフ・ロジャーズ(jb2560)は小さくなりながら返事を返す。
 用意された竈でご飯炊きなんてしたくない! そう思っての行動だったが少々暴走気味になっていたらしい。
「クリフークリフー。この石使えるか?」
 そんな事を知ってか知らずか、アダム(jb2614)は川原から拾ってきた石をクリフに見せる。
「丁度いい大きさの石だね。ありがと、アダム」
 石を受け取り、彼らは竈を積み上げて行く。
 ちなみにこれが終わった後に崩して川原に戻さなければならない訳なのだが、大丈夫だろう。

「カレーでしょ? 蜂蜜、いるよね?」
 呟きながら、矢野 胡桃(ja2617)は鍋の中に蜂蜜が入った一升瓶を傾げようとする。
 しかし、間一髪の所で黒井 明斗(jb0525)が止めた。
「胡桃さん、今日は色んな人が居るから、なるべくレシピ通りに平凡にしようね」
 苦笑しつつ明斗は蜂蜜の瓶を受け取り、最後の仕上げとしてルーを手渡す。
「一気に入れずに細かくして入れれば良いですよ」
「わかりましたです」
 明斗の指示に従い、渡されたルーを細かく砕きながら胡桃は一欠けらずつ落としていった。
 すると少し色付いた水がカレーの色に変化して行き、カレーの香りととろみがついてきた。
 それを見ながら、明斗は蜂蜜を少しだけカップに入れて胡桃に渡した。
「胡桃さん、少しだけなら蜂蜜を入れても良いと思いますよ」
「だいじょぶですか?」
 辛いのが好きじゃないかと言う意味なのだろうが、彼は笑う。
「少し甘くても胡桃さんが作る料理ですから」

 こうして彼ら思い思いのカレーは完成し、ご飯も炊き上がり晩御飯が始まった。
「さぁ召し上がれなのですー!」
 笑顔のメリーが出したカレーは赤に緑と何と言うか自然色豊かな色彩のカレーだった。
 それを前にした悠人の背中からは嫌な汗が吹き零れ、同じ思いなのかヒリュウのチビもガクガクだった。
(てか俺が食べる?! 死ぬわこれ普通に死ぬわ!)
 心から思いながら恨めしそうに地領院姉妹を見ると2人は別鍋で作ったカレーを食べていた。
 駄目だ……逃げ場が無い。
「……チビ、食べれ」
 震える声で悠人が言うと、驚いた様にチビが彼を見つめて冗談と言ってくれるのを期待する瞳を向けた。
 お前の死は無駄にしない……。心で合掌しながらチビを見つめ、食べてくれるのを待つ。
 しかし、今が反逆の時! チビは悠人から方向を変えるとぺたぺたとメリーの方へと逃げ出していった。
「もしかして、食べてくれないのですか?」
 ウルウルとチビを抱くメリーが悠人を見つめる。空気読む様にといった姉妹の冷たい視線が更に突き刺さる。
 そして遂に耐え切れなくなった悠人は……スプーンを掴むとカレーを口にした!
 瞬間、何か赤子の叫び声が聞こえた様な気がし……辛味と苦味と酸味が広がった。
「あ、チビさんにもどうぞです♪」
 微笑みながらメリーはカレーを掬いチビに食べさせようとするが、物凄く拒む……だがそれに気づかずにメリーはチビの口に入れるのだった。
 それを見ながら、既にスプーンを握り締めて気絶している悠人と痙攣しながら消えて行くチビの地領院姉妹は合掌をするのだった。

「一緒に作ったカレーはおいしいぞ! お替りだぞ!!」
 口をハムスターの様に膨らませたフォルドは空になったカレー皿を突き出す。
 受け取ってお替りを入れながら、龍太は笑う。
「良く食べるわねぇ。そういうの好きよぉ」
 近くでは恭弥が静かに黙々とカレーを食べ、時折生の方が美味しい野草を上に乗せて食べていた。
 隣では野草を焦がして苦味を上げた物をパラパラと振りかけたカレーを明日が食べていた。

「ど、どう……かな?」
 緋音のカレーを蓮が食べ、恐る恐る彼女は問い掛けた。
 そんな彼女に対する返答は優しい微笑みだった。
「ん、うまいうまい。お礼に俺のも食べてみてくれ」
「そ……それじゃあ、頂きます」
 蓮のカレーを受け取り、緋音は口を付ける。
 ……その味は自分が作った物よりも遥かに美味かった。
 料理の腕の差を痛感させられ、彼女は落込む。それを慰めようと璃世は微笑みながらカレー皿を差し出す。
「藤村くんが料理上手過ぎるだけだよ。緋音ちゃんのカレー、私は大好き♪」
「り、璃世さ〜ん……」
 女の友情を確かめるべく、2人は抱き合うのだった。

「こ、この痺れが堪らないのでござる……!」
 舌に来るピリピリとした刺激を感じながら、源一はテーブルに突っ伏していた。
 同じ様に慎とナデシコも突っ伏しており、片方はぐぬぬといった表情をしていた。
「ま、まさか魚に痺れる効果があったなんて……驚愕です!」
「お、俺の料理の腕はここまで大惨事を……」
 そんな3人を遊紗は不思議そうに見ていたが、るりかが彼女の前にカレーを置いた。
 どうやら大鍋から取って来たようだ。
「お待たせ、それじゃあ食べましょう」
「るりかお姉さん、みんなどうしたの?」
「ちょっと疲れて眠っているだけよ。心配しないでね……慎君には悪いけどごめんなさいね」
 るりかが謝るが、食べた時に危険を感じた時には遊紗は食べていなかったが慎は既に食べ始めた後だったのだ。
 要するに危険な食材の混ぜ込みイクナイ! という事であった。

●夏の夜時間
 晩御飯を食べ終え、星座観察の時間となっていたが数名は花火を楽しみたいと言っており、気をつける事を約束させ彼らを送り出した。
 一方で残ったカレーの処分を行おうとしていた者も居たのだが、憐がドリンク感覚でカレーを飲んでいた。
「……ん。カレーは。飲み物。飲料」
 この分では全て飲み干すのも時間の問題だろう。

「これがあると何の星座か分り易くなるんだって」
「便利だからってこんな物まで買って……」
 ワクワクしながらクリフはアダムとシエロに星座早見盤を手渡す。
 受け取ったシエロは呆れた溜息を吐くが、灯りを少し照らし早見盤を分り易い状態に調整する。
 夏の夜空にそれを掲げながら、3人は星座を見始める。
「キラキラきれいだなーっ」
 灯りが少ないから綺麗に星が見え、アダムは瞳を輝かせながら見る。
 隣のシエロも静かに星に見惚れていたが、一際光る星を指差す。
「あれがベガ・アルタイル・デネブね。確か夏の大三角よ」
「あ。おれしってるぞ! 彦星と織姫っていう星はなかよしなんだぞ!」
 アダムがムフーッとしながら威張るとクリフは微笑む。
「二人とも、星の事詳しいんだね」
 そう言いながら、2人の頭を撫でると片方は目を細め、もう片方は照れた。
 撫でられながらアダムは空に手を伸ばす。
「あそこまで、とべるかなあ……?」
「飛んで行けたらいいのにね」
 そう言って、クリフは再び彼らの頭を撫でるのだった。

「……綺麗なの! 礼くん、あのお星様はなんていうのかな?」
 柔らかな草に座りながら、愛奈は星空を見上げ……見つけた星座を指差して隣に座る礼信に問い掛けた。
 愛奈の指す先を見て、礼信は知識を披露し始めた。
 それを熱心に聴きながら、時折ホウッと愛奈は胸をときめかせる。
「……ロマンチックなの。もっとお星様の話を聞かせて欲しいの」
「分りました。それじゃあ、今度は……」
 礼信は別の星座の話をし始め、愛奈はそれに耳を傾けながら夜空を見上げるのだった。

「虫除け持ってるから、欲しい人は取りに来て〜」
 岳が言うと、丁度欲しかったのか何組かが受け取り、自身にも吹き付ける。
 全身隈なく吹き付けると彼はその場で寝転んだ。
 背中に草の柔らかな感触と土の冷たさが伝わりながら、空を見上げた。
「おーすげー星が沸いて見えるな」
 輝く星々に思いを馳せながら岳は早見表を掲げる。
「天の川は……それであれがイルカ座で……」
 照らし合せながら、流れ星を期待するのだった。
 と、静かに終わっていたらまだ良かったのだが世の中そうは行かないようだ。
「凄い星だぞ! 確か流れ星に3回お願いしたら叶うんだよな!」
 テンション高めのフォルドが登場し、夜空を見上げ……北斗七星を見つけた。
「確か何処かに死兆星があったら不吉な事が起きるって聞いたぞ! ……あ、見つけた」
 如何ツッコミを入れたら良いのか分からないがフォルドは見たらいけない星を見つけたようであった……。

「ふたご座は今の時期ではなかったのです?」
 星座を見ながらメリーが問い掛けると、恋が答えた。
「ふたご座は流石に見えないな……けど、これだけ綺麗だともしかしたら流れ星も見えそうだ」
「流れ星? メリーも探すのです! それでお兄ちゃんとずっと一緒に居られますようにってお願いするのです!」
 星の様に瞳を輝かせながらメリーは夜空を見渡す。
 それを見ながら夢は苦笑しつつも星座表を見ながら星見をする。そんな時、彼女は一瞬孤を描く光が見えた。
「あ、流れ星っ……あ、流れちゃった」
「え、本当ですか!? お兄ちゃんとずっとい――もう無いです!」
 願おうとしたが既に流れ星は無く、メリーはがっくりする。
「お姉ちゃんは何かお願いした? 私は次流れたら、お姉ちゃんや皆がこんな風にずっと楽しく過ごせますようにってお願いしようかなっ」
「ええ、そうね。夢ちゃんや皆と一緒に楽しく……出来るように、守れますようにあたしも願うわ」
 そう言って姉妹は笑い合う。そんな彼女達の声を聞きながら悠人は朦朧とした意識の中で願った。
(世界が平和になりますように……)

 彼らから少し離れた場所では、深森 木葉(jb1711)とミズカ・カゲツ(jb5543)の2人が寄り添う様にして座り星を眺めていた。
「うわぁ〜、きれいなお星さまだねぇ〜……ミズカちゃんの故郷でもお星さまはきれいなの?」
「私の故郷ですか? ……ふむ。あそこの空には分厚い雲が常に掛かっていて、星は見えなかったですね」
 言いながらカゲツは過去を思い出しながら眼を細める。
「だから、でしょうか。人界の此の様な風景は、とても美しく感じます。――ええ、本当に……綺麗です」
 それを聞き、木葉は嬉しそうに微笑む。
「だったら嬉しいねぇ〜……あ、ミズカちゃん見て! あのお星さまはねぇ〜」
 もっと此の世界の星の事を知って欲しいからか、木葉は楽しそうに星を指差すのだった。

 一方、沢の方では花火を楽しむ者達が居た。
「ほらほら、遠慮しないで☆ はい、一緒にあそぼ☆」
 楽しそうに笑いながら、ジェラルドは持ち寄ってきた花火を持っていない子へと差し出して行く。
 それを受け取った明守華もお礼を言って、消火用の水を入れたバケツを地面へと置いた。
「にーちゃんたちありがとな、すっげー楽しい思い出になりそう!」
 喜びながら相馬 カズヤ(jb0924)は受け取った花火を持つと、石の上に貼り付けた蝋燭に近づけた。
 揺れる紙に火が着き、揺らめき……シュッと軽い音と共に色が灯り、花火が噴出した。
 黄・赤・青・緑と様々な色を放ち、激しく噴出す火は徐々に弱まり……やがて静かに消えた。
 だが花火が消えた代わりにカズヤのテンションは燃え上がり、今度は2本纏めて火を着けると両手を回し始めた。
「うおー、面白いぜー!」
 光の尾を作りながら、楽しそうに彼は駆け回る。
 一方でソルシェは綺麗に火が着いた花火をイザベラに向けて楽しそうに笑う。
「見てみてきれーだよー」
 って、危ない! 危ないからこれ!
「ソルシェさん花火の遊びから間違ってますぅううー!」
 向けられた花火を避ける様に彼女は体を動かし、それを追う様にソルシェは花火を動かす。
 誰か助けてあげてください……。
 そんな騒ぎ立てる2人を見ながら瑠美は楽しそうに微笑む。
「大人数でやる花火はかなり爽快ですね」
 それから打ち上げ花火はここでは危険なので行わなかったが、ドラゴンなどの地面設置型の大き目の花火を行ったりもして時は過ぎて行き……。
「終わった花火はここに入れてねー? ……ふぅ、こんな風にのんびり過ごせる時間が続けば良いね……」
「私市さん、いくのなのー」
 花火がバケツの中に入れられてジュッと音を立て鎮火するのを見ながら、私市 琥珀(jb5268)は静かに思った。
 直後、風禰火を付けた鼠花火を琥珀に向けて投げた!?
「え、うわっ!? ちょ、や、やめー!!」
「……自然の中の夜空は綺麗だねぇ……」
 琥珀の悲鳴を聞きながら、静矢は静かに夜空を見上げ……星が落ちるのを見るのだった。

 キャンプ場の道を更に登った所に小屋があり、崖側には温泉があった。
 古びた脱衣所から風呂場への扉が開けられ、遊紗が飛び出すと直ぐに温泉へと飛び込んだ。
「わーい、遊紗温泉だーい好き!」
 飛び込むと楽しそうに彼女はバシャバシャとはしゃぎ始めた。
 続いてるりかとナデシコが脱衣所から出てくるが、体にはバスタオルが巻かれていた。
 しかしそれでもるりかの魅惑のボディは隠しきれていない。
「るりか先生! どうしたらそんな綺麗な体を保てるのですか!」
「鍛えてますから。でも子供はあまりマネしちゃいけませんよ?」
 るりかはそう言って微笑むのだった。
 一方、隣の男湯では恭弥が静かに温泉に体を浸からせていた。
 じんわりと来る温かさを感じながら、星を眺めていた。
(綺麗な星だ。温まるだけ温まったら沢のほとりで涼みながら眺めるか)
 そんな時、扉が開き中からキイが姿を現した。
「あ、こんばんわー」
 笑いかけながらの挨拶に、軽く頭を下げ……キイが静かに温泉に浸かると同じ様に空を見上げた。
「ふぃー、夜空が綺麗だねー」
 キイが温まっていると体を洗うのか、恭弥が湯船から上がる。それを見たキイは立ち上がった。
「背中を流させてもらえませんかー? 日本の文化なんだよね?」
「そういうのは間に合っている」
「そ、そうですかー……」
 華麗にスルーされ、キイは落込みながら温泉に体を戻すのだった。

 思い思いの行動を行い、自由時間は終了となり子供達は就寝の時間となった。
 そして一部大人達の時間ともなっていた。
「飲み物を持ってきたんだけど、お疲れ会兼飲み会でもどう?」
 龍太がそう言いながら片手ジュースのボトル、もう片手に自分用の酒を持っていた。
 数名が受け取り、数名は断り……今回の事を語り始めた。
 そして、そんな中でも子供達は様々な行動出ていた。
 この時間に出たのがばれたら怒られるだろうが、明斗と胡桃はこっそりとテントを抜け出すと寝袋を持ち再び星見を行った場所へと向かった。
 ジワリとした湿気と微妙な暑さの中で2人は空を見上げる。
「星が綺麗ですね、胡桃さん」
「はい、星が好きだから、楽しみでした」
 時折聞こえる虫と鳥の鳴き声の中、明斗が煎れてくれた緑茶を飲み、何処にどの星座があるか確認しながら2人は星を見る。
 先程見上げた星空よりも周囲は暗く、暗い夜空を一望でき2人の声が聞こえるだけ……。
 だけど、まだ子供は子供。自分ではしっかり話しているそう思っていたのだろうが、気づけば明斗はうとうとし始め気づけば夢の中へと落ちていった。
(……夏とはいえ、外で寝るなんて。だいじょぶかな?)
 立ち上がってテントまで連れて行こうかとも悩んだが、寝息が胡桃の首筋に掛かり緊張して動けなくなっていた。
 そして如何すればいいかと悩んだまま時間は過ぎて行き……気づけば胡桃も座ったまま寝息を立てていた。
 このまま2人は朝までここで眠り続けるのか……と思っていたら、ジェラルドと静矢がこっそりと顔を出した。
「思い出作りも良いけど、怒られるのはちょっと嫌だよね」
「歩いて行くのが見えたからこうなるだろうと思っていたが、予想通りだったな」
 眠る2人を抱えながら、2人は静かにテントへと戻り始めるのだった。

 寝静まり、静かになった頃……ミズカの寝袋へと潜り込む何かがあった。
 一瞬警戒したが、相手が直ぐにわかり緊張を解いた。
「ミズカちゃん……、どこ……」
 寝惚け気味の木葉が迷子の様にミズカを捜す様に寝袋の中で手を動かす。
 そんな彼女の手を優しく握り返しながら、耳元でミズカは囁く。
「大丈夫ですよ。私は此処にいます」
「……カちゃ……いっ……に……」
 安心したのか彼女の手を握り締めながら木葉は静かに眠りについた。
 おやすみなさい木葉……。そう囁き彼女の頬に優しくキスをしてミズカも眠りに着くのだった。

「夏休みはいっぱい遊ぼうね。お泊りもいいな……緋音ちゃん、大……き……」
 隣のテントからそんな声が聞こえ、子守唄が鳴り止んだ頃、1人の若者がテントから顔を出した。
(人影無し、周りも寝ている……よし、行くか)
 天宮 佳槻(jb1989)は左右を見てから、こっそりとテントから抜け出すと肩にリュックを担ぎ腰を低くして森へと駆け出した。
 目指す場所は噂で聞いた月見草が咲くといわれる場所! 今はもう自生した花が無いと言われた花、それを見たいが為に佳槻はテントを抜け出したのだ。
 本当に咲いていたなら、佳槻は何を思うのだろうか?
 どっちつかずの年齢の今、それに実感の湧かない自分。消えて行く存在と消える思いを……。
 名前だけ残った花を見たら自分は如何変わるのか……それを知る為に佳槻は駆ける。
 そして、噂の場所へと辿り着き……彼が何を見たのかは彼だけしか知らない。
 だけどそれは翌朝に戻って来て、怒られたとしても価値がある物だったと思う筈だ……。

●夜朝の昆虫採集とさよならキャンプ場
 翌朝、太陽が昇り切っていない頃……幾つかのテントが開かれ、眠そうに顔を出す者、準備万端の者が出てきた。
 軽く欠伸をしながら、昆虫採集をしたい者達はゆっくりと森へと向かう。
 薄っすらと肌寒い外の空気を感じながら、彼らは昆虫採集を開始した。

「ツチノコは見つからなかったけど、虫は一杯捕まえるよ!」
 眼にクマを作りながら雪室 チルル(ja0220)は勢い良く森の中を歩く……が、何かテンション高くありませんか?
 多分、夜中にツチノコ探しをしていたが夜朝になる前に急いで戻ったと言うのと、蚊に何箇所か食われて痒いのを堪えているからだろう。
 そんな彼女が目指す場所は昨日罠を仕掛けた木だった。
 バナナを崩し焼酎と混ぜ、ペースト状にまで伸ばした物を木に塗り付けていたのだ。
 徐々に明るみ始め森の中に光が差し込み始め、見つけた木には樹液とチルルが塗った液の周囲に虫が屯っていた。
 セミカナブンカブトムシクワガタスズメバチアリガ、様々な虫が張り付いておりチルルは虫取り網を握ると徐々に近づき始め……虫取りを開始した。
「あたいの虫取りは蜂なんかに止められるものなんかじゃないんだからー!」
 叫び声が聞こえる中、カズヤはこっそりと昨日狙いをつけた木に近づく。
 そこには茶色い甲殻をした2匹のカブトムシが樹液を吸っているのか木に張り付いていた。
「あっ! ……っと、声を出さずにゆっくりと……)
 声を上げたとしても逃げないだろうが、カズヤは静かに歩き……直ぐ近くにいたカブトムシを指で挟むようにして木から取り上げた。
 木から剥がされ、脚を動かすカブトムシを見ながら、カズヤはガッツポーズを取った。
「やっほー! カブトムシゲットだぜー!」

「罠にいっぱいいるといいねー♪」
「カブトムシやクワガタを捕まえるぞー!」
「虫籠一杯に取れるか楽しみで御座るよ〜♪」
 夜に仕掛けた罠の成果を見る為に遊紗と慎と源一は嬉しそうに歩き、その後ろをるりかがついて行く。
 その中でナデシコはムフンと威張りながら歩いていた。
「ふふふ、私が仕掛けた罠に群がらない訳が無いです!」
「もうすぐ着きますね。いっぱいいると良いですね」
 微笑みながら周りを鼓舞し、るりか達は罠を仕掛けた木へと辿り着いた。
 そこには望み通りのカブトムシにノコギリやヒラタといったクワガタを筆頭に色んな虫が張り付いており、眼を輝かせながら子供達は近づいて行った。
「大漁で御座るー!」
「うわー、慎君。おっきいね、カッコイイね!」
「確かカブトムシって、角を持ったらいけないんだよね」
 楽しそうに取る彼らを見ながらるりかと用事を済ませて合流したジェラルド達が優しい瞳で見るのだった。

「この地面の下に……ほら!」
 木の下に落ちた枯葉を退かし、明日は見ると予想通りクワガタが休んでいるのを見つけた。
 それを見ながら日和も負けじとそこそこ詳しい虫の知識を総動員させ、集まる木を探し始めた。
「確かリスの好きな栗の木にも集まるんでしたよね……くりくり……あった!」
 栗の木を見つけ、日和は近づく……そこには少ないながらも光沢を放つカブトムシとクワガタが樹液を啜っていた。
「……ん。虫には興味ない。キノコとか山菜とか。木の実とかを探す」
 そう言いながら憐は軽く目蓋を擦りながら森の中を歩く。
 探せばきっと甘い果実や、木の実が見つかるかも知れない。
 頭の中を食べ物一色にしながら憐は歩き、途中木で樹液を舐めている虫を見つけた。
「……ん。カブトムシ。クワガタは。美味しいかな?」
 直後、お腹が良い音を立てた。そして虫は危険を察知したのかすぐさま逃げて行った。
 それは完全に遭難した時にしましょうね。
「何でもいいから捕まえるぜー!」
 網をブンブン振り回しながら博は走り回る。
 と、そこに憐の気配から怖がり逃げた虫を見つけた。
「逃がすかー!」
「あ……飛んだら危ないです」
 次の仕掛けを見に行こうとしていた明日だったが、光の翼を広げて飛び上がった博を見て予想出来る事を心配した。
「こんちゅ! ――ぐへっ!?」
 予想通り、博は木に激突し……地上に落下した。そんな彼へと落下する様に沢山の虫が落下してきた。
 眼を回しながら、服に張り付く虫の中で黄黒といった面白い色の大きな虫がついていたので興味心身に掴むと博は立ち上がった。
「おーい、フォルドー! すげーの捕まえたぜー!」
 彼のいるテントまで駆け出して行った。数分後、フォルドと博の叫び声が向こうから聞こえたのだった。

「皆見て見てー。蚯蚓見つけたのです♪」
 枯葉を退かしてクワガタを捜していたマリルーだったが、長さ10センチの太さ1センチ近くの極太蚯蚓を見つけ、楽しそうに見せに行った。
 勿論、一緒に虫取りをしている木葉と映姫に最優先に見せるのだ!
「マ、マリルーちゃん……ミミズは苦手です〜!」
「わ〜、大きいね〜! でも、ベルちゃん、あたし達は蚯蚓を取りに来たんじゃないよ〜?」
 映姫は引き、木葉は笑顔で目的を思い出させた。
「……あ、カブトムシ! ミミズはまた今度です♪」
 手に持っていたミミズを地面に優しく置くとマリルーは蜜を塗った木へと駆け出して行った。
 それを追うようにして2人も駆け出した。少しして目的の木へと辿り着くと少し高い所にカブトムシとクワガタが罠の蜜に集まっていた。
「背伸びして届けばいいのですがー」
「ベルちゃん、こっちにもいるよ〜」
 上を見ていると屈んだ所を木葉が指差していた。マリルーがそこを見ると、上より少ないが小さなコクワガタとメスのカブトムシがいた。どうやら垂れた蜜を狙っての行動なのだろう。
 それを木葉は観察し、マリルーはワクワクしながら取った。
 つるりとした手触りと、内側を見るとワサワサと動く節を見て彼女は眼をキラキラさせた。
「えへへ、嬉しいなぁ♪」
 嬉しそうに取ったカブトムシを見てマリルーは笑うのだった。

 そして時間が過ぎ、用意された朝食を食べ、口の周りに牛乳のわっかを作りながら楽しかった事を語り合い、彼らの帰る時刻はやって来た。
 全員がバスに乗り込み、発進し遠ざかるキャンプ場に手を振りながら彼らは帰路に着く。
 クーラーの涼しさと遊び疲れた結果、バスの中は静かだった。
 後部座席に3人で座っていた緋音と璃世に挟まれながら蓮は疲れたが楽しかったと少し思いつつ、座席に背中を預ける。
 ……と、夜遅くまで喋り合っていた女子2人は疲れていたのか、静かに寝息を立てながら蓮にもたれかかって眠っていた。
(友達だからだろうけど、もう少し警戒して欲しいな……)
 組んだ両腕に軽く当たる柔らかな感触と首辺りに当たる寝息に少し戸惑いつつ、自身も眠る為に蓮も眼を瞑るのだった。
 それから少しして、軽く揺れたバスの振動に璃世は少し眼を開け、自分が凄く蓮に近づいている事に気づいた。
(あ、わ……私寝ちゃってたんだ……藤村くんの顔、凄く近い……)
 ドキドキしながら赤くなっていく顔で璃世は蓮を見ていた。だけど、彼を挟んだ緋音が「んん……っ」と姿勢を軽く直す仕草に気づき、直ぐに自分が考えている事を自制した。
(わ、私何を考えてたんだろ……藤村くんは友達、友達なんだから……ごめんね、緋音……ちゃん)
 謝りながら、璃世は再び夢の中へと落ちていくのだった。

 昼が少し過ぎた辺りでバスは昨日の朝に行ったスーパーの駐車場へと停車し、中から目蓋を擦る者や欠伸を噛み殺す者、まだ寝惚けている為に肩を預けている者など様々なメンバーがいた。
「気をつけて帰ってくださいねー。これからもこのスーパーをよろしく♪」
 添乗員さんの声を聞きながら、解散となり散り散りに彼らは去って行く。
「また……行きましょうね……」
 思いを馳せながら明日は呟き、お辞儀をして去って行く。
 旅行中、何度も写真を撮っていたシリルはスーパー内にある写真屋へと向かい現像を依頼しに行く。
(一枚ずつ余計にプリントさせてもらって、姉に送りましょう)

 こうして……様々な思い出に彩られた子供キャンプは終わりを告げるのだった。
 その想いが明日への活力へとなって行くと信じて……。


依頼結果

依頼成功度:普通
MVP: −
重体: −
面白かった!:13人

God of Snipe・
影野 恭弥(ja0018)

卒業 男 インフィルトレイター
伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
撃退士・
九十九 遊紗(ja1048)

高等部2年13組 女 インフィルトレイター
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
奇術士・
エイルズレトラ マステリオ(ja2224)

卒業 男 鬼道忍軍
ヴェズルフェルニルの姫君・
矢野 胡桃(ja2617)

卒業 女 ダアト
心に千の輝きを・
御崎 緋音(ja2643)

大学部4年320組 女 ルインズブレイド
Orz/天の華は星と戯る・
水杜 岳(ja2713)

大学部3年237組 男 ディバインナイト
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
過去と戦うもの・
八角 日和(ja4931)

大学部5年96組 女 阿修羅
女子力(物理)・
地領院 恋(ja8071)

卒業 女 アストラルヴァンガード
祈りの心盾・
春名 璃世(ja8279)

大学部5年289組 女 ディバインナイト
駆けし風・
緋野 慎(ja8541)

高等部2年12組 男 鬼道忍軍
もふわんこ・
桜坂秋姫(ja8585)

大学部4年204組 女 ダアト
ドS白狐・
ジェラルド&ブラックパレード(ja9284)

卒業 男 阿修羅
ウェンランと一緒(夢)・
周 愛奈(ja9363)

中等部1年6組 女 ダアト
鉄壁の守護者達・
黒井 明斗(jb0525)

高等部3年1組 男 アストラルヴァンガード
絆紡ぐ召喚騎士・
久瀬 悠人(jb0684)

卒業 男 バハムートテイマー
絶望に舞うは夢の欠片・
地領院 夢(jb0762)

大学部1年281組 女 ナイトウォーカー
男を堕とすオカマ神・
御堂 龍太(jb0849)

大学部7年254組 男 陰陽師
未来につなぐ左手・
相馬 カズヤ(jb0924)

中等部3年5組 男 バハムートテイマー
カレーは飲み物・
最上 憐(jb1522)

中等部3年6組 女 ナイトウォーカー
ねこのは・
深森 木葉(jb1711)

小等部1年1組 女 陰陽師
陰のレイゾンデイト・
天宮 佳槻(jb1989)

大学部1年1組 男 陰陽師
種子島・伝説のカマ(白)・
香奈沢 風禰(jb2286)

卒業 女 陰陽師
正義の忍者・
静馬 源一(jb2368)

高等部2年30組 男 鬼道忍軍
天と魔と人を繋ぐ・
クリフ・ロジャーズ(jb2560)

大学部8年6組 男 ナイトウォーカー
くりふ〜くりふ〜・
アダム(jb2614)

大学部3年212組 男 ルインズブレイド
月夜の宴に輝く星々・
シエロ=ヴェルガ(jb2679)

大学部7年1組 女 陰陽師
撃退士・
藤村 蓮(jb2813)

大学部5年54組 男 鬼道忍軍
蒼閃霆公の心を継ぎし者・
メリー(jb3287)

高等部3年26組 女 ディバインナイト
闇を解き放つ者・
楊 礼信(jb3855)

中等部3年4組 男 アストラルヴァンガード
久遠ヶ原のお洒落白鈴蘭・
東風谷映姫(jb4067)

大学部1年5組 女 陰陽師
惨劇阻みし破魔の鋭刃・
炎武 瑠美(jb4684)

大学部5年41組 女 アストラルヴァンガード
君との消えない思い出を・
藤井 雪彦(jb4731)

卒業 男 陰陽師
ArchangelSlayers・
グレイシア・明守華=ピークス(jb5092)

高等部3年28組 女 アストラルヴァンガード
『楽園』華茶会・
柘榴明日(jb5253)

高等部1年1組 女 ダアト
子供キャンプ参加者・
アラベル=D=クラヴリー(jb5255)

中等部3年3組 女 バハムートテイマー
種子島・伝説のカマ(緑)・
私市 琥珀(jb5268)

卒業 男 アストラルヴァンガード
銀狐の絆【瑞】・
ミズカ・カゲツ(jb5543)

大学部3年304組 女 阿修羅
撃退士・
光坂 るりか(jb5577)

大学部8年160組 女 ディバインナイト
リコのトモダチ・
礼野 明日夢(jb5590)

小等部6年3組 男 インフィルトレイター
災禍塞ぐ白銀の騎士・
キイ・ローランド(jb5908)

高等部3年30組 男 ディバインナイト
モーレツ大旋風・
御供 瞳(jb6018)

高等部3年25組 女 アカシックレコーダー:タイプA
元気があれば何でもできる・
ナデシコ・サンフラワー(jb6033)

中等部2年2組 女 アカシックレコーダー:タイプA
自慢の後輩・
フォルド・フェアバルト(jb6034)

高等部3年23組 男 アカシックレコーダー:タイプA
V兵器探究者・
シリル・ラビットフット(jb6170)

高等部1年9組 男 アストラルヴァンガード
成層圏の彼方へ・
イザベラ(jb6573)

大学部6年271組 女 アストラルヴァンガード
未来へ願う・
ソルシェ・ロゼ(jb6576)

大学部6年265組 女 ダアト
太陽の翼・
鵜飼 博(jb6772)

中等部2年5組 男 アカシックレコーダー:タイプB