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マスター:嶋本圭太郎
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2014/09/25


みんなの思い出



オープニング

「佳澄ちゃん、こっちこっち!」
 春苑 佳澄(jz0098)が先日と会ったときと同じ喫茶店の扉を開いて、小気味いい鈴の音を聞きながら中にはいると、早速奥から呼び止められた。
「花枝ちゃん! それからえーっと、楯岡さん」
 隅野 花枝は今日も同じ席で佳澄を待っていた。あのときは遅れてやってきた銀髪の青年、楯岡 光人も一緒にいて、花枝の隣の席に座っている。
 佳澄は二人の向かいに腰を下ろした。ウェイトレスが来たので、少し迷ってからこの前と同じアイスティーを注文する。
「お日様がでると、まだまだ暑いねえ」
「残暑ってやつよね」
「少し雲があると、だいぶ涼しくなっていいんだけどな」
「うーん、でも私は」花枝は窓の外を見た。「太陽は出ている方がいいかな」
 花枝は長年悪魔の結界に囚われていたのだと、言われて思い出す。その結界の中では空はいつも霞がかかったように薄暗く、彼女は長い間、太陽を見ることなく過ごしていたという。
「あ、えっと‥‥」
 デリカシーのないことを言ってしまった、と佳澄は小さくなる。
「ゴメン、気にしないで。私だってこんなこと思うの、きっと今年くらいだから」
 来年の今頃は、早く涼しくなれーってうだってると思うわよ、と花枝は努めて明るい笑い声をあげた。


「町の様子はどうですか?」
 佳澄は楯岡に尋ねた。楯岡は柔和に微笑み、答える。
「おかげさまで、作業が始まりました。皆さんが壊してくれた屋敷は、もう更地になっています。もっとも、今は老朽化したり所有者がいなくなった建物を壊すことが中心で、建設し、人を集めるということになるとまだこれからですがね」
 彼らのやっていることは、廃墟をほぼ造り変えるようなことなのだろう。スケールが大きすぎてぼんやりとした想像しかできないが、とにかく大変そうだ、ということだけは佳澄にも何となく分かった。

「それで‥‥あたしにもまだ出来ることってあるんでしょうか?」
 こうして呼ばれたということは復興に関わる用事なのだとは思って来たが、天魔がまた出た、とかでなければなんだろう?
「今日は、そんな難しい話じゃないのよ。これ」
 花枝は一枚の紙を取り出し、佳澄に見せた。そこには‥‥。
「『復興祈念花火大会開催のお知らせ』‥‥?」
「この町が結界に閉ざされる前、毎年夏の終わりに花火大会があったと聞きましてね」
「私はぼんやりとしか覚えてないんだけど‥‥結構近くで見られるから、迫力とかすごかったんだって」
「多少時期はずれてしまいますが、この町も本格的に復興が始まったのだ、ということを外に向けてもアピールできるいい機会だと、今年から再開することになったのです。
 ‥‥といっても、予算等もろもろの問題もあって、往年の規模には遠く及びませんが」
 楯岡がそう言うと、花枝も肩をすくめた。
「実際には、屋台なんかのお祭りがメインで、花火はクライマックスのイベント、って感じになるみたいね」
「でも、すごいね! この間まで一般人は入れなかった場所でお祭りが出来るなんて、すごい進歩じゃないかな?」
 佳澄は無邪気に笑う。
「それは、佳澄ちゃんたちのおかげだよ」
「え? あ、──そ、そうか」
 花枝に言われてやっと、その状況を作ったのが自分たち撃退士なのだということに気がついた。
 自分の力が──もちろん、一人だけのものではないにしても──誰かの、何かの役に立っているという実感。
 なんだか、背中の奥が震えるみたいだ。そんな風に感じて、佳澄は背筋をしゃんと伸ばした。

「それで、今回お願いしたいのは──、まあ、有り体に言えば人集めですね」
 楯岡が話を元に戻した。
「何しろ人が住んでいない地域で行う祭りということで、人手が不足していましてね。花火は専門のスタッフにお願いしますから問題ありませんが」
「屋台の枠もまだあいてるんだって。あと、即席の舞台を作るから、何か催し物をやってくれたりとか‥‥」
「宣伝の為の祭りが閑散としていては話になりませんからね。もちろん、賑やかしに来てくださるだけでも歓迎ですよ」
「ふん、ふん‥‥」
 二人に交互にいわれて、佳澄は目を白黒させながら話を聞く。

 まあつまりは、結局のところ。
「要は、とにかく遊びに来て! ってみんなに伝えてくれればいいの。佳澄ちゃん、一緒に浴衣着ようか?」
 思い切りざっくりと話をまとめて、花枝はにっこりと笑うのだった。


リプレイ本文


「鐘田先輩、これどうしましょうか?」
「おう春苑‥‥まだ骨組みが終わってないから幕はまだだ、その辺においといてくれ」

 鐘田将太郎(ja0114)は春苑 佳澄(jz0098)らとともに、舞台の設営に励んでいる。
 本来運営委員となるべき地元の人間が欠けていることもあり、将太郎は力仕事をほとんど一手に引き受けていた。

「では、お二人は前半の警備をお願いします」
「わかった」
 ジョシュア・レオハルト(jb5747)は端末に情報を入力しながら、佐々部 万碧(jb8894)とシャロン・エンフィールド(jb9057)に警備の予定を伝えていた。

「食材は屋台の方で使うはずですから、あちらへ」
 彼は人や物の流れを管理する役目を買って出ていた。
「うん、やっぱり僕はこうした作業の方が向いてるかも」
 目立つことは苦手だったが、これなら多少忙しくても苦にならない。

「最近僕、お祭りに来てばかりだけど‥‥でも、平和って良いよね」
 準備の慌ただしい喧噪を肌で感じながら、そんなことを思う余裕もあった。

   *

 即席の舞台も組み上がったところで、数少ない地元の人間である隅野 花枝が、やかんのお茶を汲んで将太郎に渡した。
「お、サンキュな」
 紙コップを受け取って、将太郎は改めてかつて町だった一帯を見やる。
「復興祈念花火大会か。あの時以降、復興しつつあるんだな」

 ディアボロの残党を退治するため訪れたときは、ここは静かな廃墟だった。
 いま、建物の多くは壊され、広い更地があちこちに出来ている。これからまた、新しい町が育っていくのだ。

 お茶を飲み、将太郎は気合いを入れ直した。
「さて、後は屋台の設営でも手伝ってくるかな」
「あたしも──」
 佳澄のことは押しとどめる。
「春苑は浴衣を着るんだろ? ここは俺に任せて、もう行っていいぞ」
「え、でも‥‥」
「友達と思いっきり楽しんでこい。その子にとっては地元の祭りなんだろ」
 そういうのは思いっきり楽しむモンだぜ? と言って片目を瞑ってやる。佳澄は花枝と顔を見合わせた。
「えへへ‥‥じゃあ、いいですか?」
「おう、行ってこい」
 そろってぺこりと頭を下げた二人が走っていくのを見送って、残りの作業を再開する将太郎だった。

   *

「──それでは、皆さんで頑張っていきましょう」
 日も緩やかに暮れかける頃、運営事務所として設置されたテントの前で楯岡 光人は簡単な挨拶を行った。
「さて、後はおとなしくしていましょうか」
 事務所で待機しているのが彼の役目──だったのだが。
「楯岡さん♪ こんばんはぁ〜」
 神ヶ島 鈴歌(jb9935)がひょっこり現れた。
「おや‥‥どうされましたか?」
 向日葵柄の浴衣に身を包んだ鈴歌は、楯岡に向かって「えへへぇ〜♪」とほんやか笑った。



 提灯に火が入り、オレンジの光が幻想的な祭りの一夜をじわじわ形作っていく。
 鳳 静矢(ja3856)は鳳 蒼姫(ja3762)の姿を眺めた。
「うむ‥‥相変わらず蒼姫の浴衣姿は可愛いねぇ」
 名前の通り蒼の浴衣に身を包んだ蒼姫も、静矢を見て言った。
「静矢さんの浴衣姿はいつもどおりなのですよぅ☆」
「む‥‥そうか?」
 静矢は紫を主体とした浴衣だ。光纏も紫であるから確かにいつもどおり‥‥とも言える。
「たまには違う色にした方がいいかな」
「静矢さんらしくていいと思うのですよぅ?」
「蒼姫が気に入ってくれているならいいのだが‥‥それにしても此処の所色々と忙しかったし、たまにはこんな日も良かろうかね」
「んーそうですねぃ。忙しかったからですねぃ〜☆」
 蒼姫が静矢の左腕をとって、ぴったりと張り付いてきた。

「さあ、行くとしようか」
 その様子に目を細めて、静矢は蒼姫と並んで歩いていく。


「ちょうどはじまった所かな?」
 矢野 胡桃(ja2617)は一人で会場へと来ていた。
「お兄ちゃんや明くんの屋台も行かなきゃだけど‥‥お祭りといえばやっぱり‥‥」
 うずうず見渡していると、見知った顔が一人。
「あら? あそこにいるのは‥‥」

「やっぱり。レベッカさんね」
 濃紺地に菖蒲柄の浴衣をすらりと着こなしたアルベルト・レベッカ・ベッカー(jb9518)に声をかける。レベッカは振り返ってにこりと笑った。
「胡桃さんも来てたのね。よかったら、一緒に回る?」


 射的の屋台の前で、二人は自然と足を止める。古くさいゲーム機やら、やたら大きい割にあんまり可愛くないぬいぐるみやらが景品棚に並んでいる。
 レベッカと胡桃、どちらからともなく視線を交わせて。

「たまにはこういうお遊びも悪くないわね」
「ふ‥‥矢野家に流れる射手の血が騒ぐわね‥‥」

 口々に呟くと、店員からコルク銃を受け取った。

 まずはレベッカ。小手調べにと小さなマスコット人形に銃口を向ける。
「日頃から戦闘で銃器を扱うプロのスナイパーだもの、お祭りの射的ごときは──」
 百発百中よね、と言って放ったコルク弾は、しかしあらぬ方向へ飛んでいった。
「‥‥これ、照準めちゃくちゃじゃない」
「何しろお祭りの射的なんでねぇ」
 店員に文句を言うが、相手は取り合わない。
「降参かい、プロのスナイパーさん?」
「‥‥言ったわね」

 レベッカがギラリと眼光を強くした。

 ‥‥‥‥

 レベッカは弾を撃ち尽くしたコルク銃を台の上に置いて、静かに言った。
「まだ一軒目だし、このくらいにしておいてあげるわ」
 呆けた様子の店員から返事はない。
「さぁ、次の狩り場へ行きましょう、か」
 胡桃はクールにそう言い放ち、開店二十分で閉店と相成った射的屋を後にした。

   *

「人が増えてきましたね」
 まな板の上で包丁をせわしなく動かしながら、美森 あやか(jb1451)が言った。
「そろそろいい時間だしね。準備はどうだい?」
「とりあえず十パック分はすぐに出せるよ」
 美森 仁也(jb2552)が横を見ると、礼野 智美(ja3600)は鉄板をコテでちゃんちゃんと叩いて見せた。

 復興祈念の祭りと聞いて、可愛らしい妻が『屋台をやりたい』と言い出すだことを仁也は予想していた。
(戦闘は苦手だけど、こういうのは良く行くもんな)
 となれば、自分の役割ははっきりしている。
「あやかは知らない人苦手だろう? 接客は俺と智美でやるから」
「うん、お願いね」
 二人いれば、彼女は調理に集中できるだろう。去年、やはり祭りで屋台を出したときもそうやったのだ。
(他の男にあやかと会話させたくないしね)
 その心情も、去年と全く同じだった!

「確か去年は妹と一緒に屋台やったんだよな?」
 浴衣ではなく甚平を着ている智美。鉄板で調理するメニューは二種類だ。
 一つは毎年学園祭でも出している定番の焼きそば。甘めのソースと塩胡椒で味付けした具材多めのそばに天かすを入れて、目玉焼きを乗せている。レシピも去年と同様だ。

「もう一品いこうか。各一種類ならそんなに負担にならないと思うんだ」
「そうですね‥‥新しいことにも挑戦したいですし」

 ということで、今年はそれに広島風お好み焼きを追加。屋台の定番物二品ということで、かなり盛況になることが予想される。

「もういいのかしら? 焼きそばひとつもらえる?」
「はい、いらっしゃいませ」

 最初のお客が屋台の前に立って注文すると、それに釣られるように人が流れてやってきた。

「さあ、忙しくなるね」
「皆さんに食べてもらえるように、頑張りましょう」


「いらっしゃい‥‥ませ‥‥!」
 香ばしい匂いを立ち昇らせる屋台の脇に立って、浪風 威鈴(ja8371)は声を張り上げていた。
 あんまり人前にでるのは得意ではなかったが、隣では浪風 悠人(ja3452)が汗水垂らしてコンロで串を焼いている。
 夫とこんな風に何かするのは初めての事だ。
(接客‥‥頑張る‥‥)
 だから、と威鈴は内心気合いを入れていた。
「二本、もらえる?」
「‥‥はい!」
 若い男に声をかけられ、精一杯の笑顔で答える。すると、男がついと身を寄せてきた。
「君かわいいねえ。バイトなの?」
「‥‥?」
「はい二本ね、お待ちどう!」
 しかし電光石火の早業で串を包んだ悠人が眼鏡の奥からにっこり睨みつけると、男は代金を払って退散していった。
「やれやれ、油断も隙もないな‥‥」
「‥‥?」
 威鈴は首を傾げるばかりであった。

「よう、やってるな」
「あ‥‥いらっしゃい‥‥!」
 二人の屋台へ翡翠 龍斗(ja7594)がやって来て声をかけた。
「出し物はなんだ?」
「牛串だよ。俺が好物だから」
 屋台をぐるりと見回した龍斗はにやりとする。
「なぁ、お前さんは女装した方が客入りがいいんじゃないか?」
 不思議そうに顎に指を当てたのは威鈴。
「悠人‥‥料理するのに‥‥女の子に‥‥なるの?」
「ならないよ!?」
「というか、子供になれる薬があったら更に客入りが‥‥」
「そんな薬無いから! いや久遠ヶ原にはありかねないけどあっても使わないから!」
 純粋な威鈴が変な勘違いをしないように、全力で否定しておく。龍斗は満足げにくつくつと笑った。
「きっと人気がでるのに、もったいないな。ああ、串は貰おう」

 俺はこれから警備なんでな、と龍斗は屋台を離れた。──と思ったら、戻ってきた。
「忘れる所だった。遅れたが、俺からの結婚祝いだ」
 威鈴の手に何か握らせる。
「わぁ‥‥! 良いの‥‥?」
 悠人の位置からはそれが何かは分からない。龍斗は威鈴の耳に顔を寄せ、何か言っている。
「‥‥余計なこと吹き込むなよ?」
「何も言ってないさ。夫婦で楽しんでこいよ?」
 龍斗は今度こそ立ち去っていった。


 佳澄は花枝と二人、それぞれに浴衣を着込んで屋台の並ぶ中をそぞろ歩いていた。共通の知人の屋台を見つけて、早速近づいていく。

「やあ、いらっしゃい〜」
 星杜 焔(ja5378)はいつも変わらぬ朗かな笑顔で二人を出迎えた。
「予想通り、星杜くんの屋台からはいい匂いがするね!」
 佳澄が鼻をひくつかせる。
「せっかくだから、この地域のふるさとの味を勉強してみたんだ〜」
 紙のお椀になにやらよそい、差し出した。出汁の中で折り畳まれた、白くて平べったい‥‥?
「‥‥なに、これ?」
 花枝がくすりと笑った。
「ひもかわうどんね。確かにこれは群馬名物だわ!」
「他にはないよね〜」
 地元民の花枝が佳澄に説明しながら二人で分け合って食べているのを、焔は満足そうに見守っていた。

「群馬は小麦が美味しいんだったよね。今日のは、県外産の物だけど‥‥」
 ほぼ全域が長期にわたって悪魔の支配下にあった群馬県。復興の速度も地方によって差があるが、産業が本格的に回復するにはまだ長い道のりが必要だろう。
「でも、こうやって郷土の料理を作ってくれるの、私はすごく嬉しいわ‥‥みんな、覚えているもの」
 花枝はお椀の中のつゆまで全部飲んで、焔に差し出した。
「ごちそうさま。出汁がとってもいいお味だったから、全部飲んじゃった!」
「‥‥ありがとう〜」

 ──父さんから記憶の中で受け継いだ味、ちゃんと届いたのかな‥‥。

「星杜くん、こっちのお鍋は?」
 ほんのわずか、物思いに耽った焔を佳澄が呼び戻す。
「そっちは、俺の個人的な思い出の味だよ〜」
 鍋のふたを取ると、親しみのある香りが一斉に広がった。
「皆大好きカレー! カレーうどんにするのもいいね〜」
「それは、浴衣の私たちには難易度が高いかも‥‥」
「で、でも美味しそう! どうしよう、花枝ちゃん!?」
 佳澄はしばらく屋台の前で欲求と戦うことになった。

   *

 南条 政康(jc0482)は焼きそばの屋台を一人で切り盛りしていた。
「さぁ、いらっしゃい! おいしいやきそばだよ」
 ──たぶん。
 思わず小声で付け加えるくらいの腕前ではあるが、屋台の焼きそばといえば美味しさ五割増しと相場が決まっている。なかなかの盛況ぶりだった。
 彼には頼りになる相棒、腹話術人形のタダムネがいるのだが──彼を右手に嵌めたままでは調理が出来ないので、屋台の骨組みにひもで吊しておくほか無かった。
「祭りを盛り上げ、人々の士気を高めるのだ」
『民衆の支持を得るのも大事な仕事ですぞ、殿。頑張ってくだされ!』
 と言って政康を鼓舞してくれるタダムネ(※二役)。ぴゅうと風が吹き抜けると、タダムネはその場でくるくると健気に回っていた。

 隣では、木嶋香里(jb7748)も屋台を出していた。こちらは串物だ。
「はい、ありがとうございます。お祭り、楽しんでいってくださいね♪」
 購入した客には必ず笑顔で一声かけて、積極的にコミュニケーションをはかっていた。

「おお、木嶋さんも来ていたのか‥‥」
「いい匂いなのですよぅ☆」
 そこへ、静矢と蒼姫がやってきた。蒼姫は隣の政康の屋台で買った焼きそばを猛然と食べている。
「静矢さん、蒼姫さん、いらっしゃいませ」
「焼き串を一つもらおうかな」
「はい、少々お待ちください♪」
 香里がタレをしみこませた焼き鳥を手際よく包んでいる間、蒼姫は屋台の脇に立っている旗を見ていた。
「焼き饅頭‥‥って、なんですかねぃ〜?」
「地元の方に教えてもらったんです‥‥あっ、噂をすれば!」
 屋台から身を乗り出して手を振る香里。やって来たのは、佳澄と花枝の二人だった。

「春苑さんも久しいな、元気だったかな?」
「おひさしぶりですよぅ☆」
「鳳先輩、それから、蒼姫先輩。お久しぶりです!」
「最初、佳澄ちゃんに地元の料理を教えてほしいってお願いしたら、彼女を紹介してくれたんです」
 香里が花枝を示した。
「あたし、食べるのは好きだけど作るのはわかんないし‥‥えへへ」
 それに、地元の料理は地元の人に聞くのがいいですよね、と佳澄は笑ってごまかした。

「あ、外側がぱりぱりしてる‥‥」
「美味しいのですよぅ〜☆」
 甘い味噌が塗られた焼きたての焼き饅頭は、さくさくふわふわだった。
「餡は入っていないんだな」
「入っているのもあるらしいですけど、こっちの方が一般的みたいですね」


「春苑さんに隅野さん、よかったらこっちもひとつどうだい」
 焼き饅頭を食べ終わった頃、隣の屋台から政康が出てきた。
「きいたよ、今回の依頼は君達絡みだって」
「あたしは、斡旋所を使って宣伝しただけですけど‥‥」
「まあまあ、おかげでこんな楽しいイベントに参加できたし、コイツはお礼だ」
 差し出したのは、パックから溢れんばかりの大盛り焼きそばだ。
「いいんですか?」
「ああ、いっぱい食べて楽しんでくれ」

「大盛り‥‥!」
 手持ちの食料がなくなった蒼姫は静矢にどうどうと押さえられていた。

   *

 明るいうちに将太郎たちが組み上げた舞台では盆踊りでおなじみの曲がかかり、人々が思い思いに踊ったり、周りに並べられた座席で休んでいたりしている。
 やがてふと音楽が止んだ。なにが始まるのかとざわつく会場の中へ、砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)は静かに踏み出した。

「やあ、こんばんは」

 マイクを片手に、軽い挨拶をする。
「今日ここへ訪れた皆に、歌を贈るよ。よかったら聞いてほしいな」
 舞台袖の係員にキューを出す。

「『Tender Puzzlement』」
 緩やかで落ち着いた旋律がスピーカーから流れ始めた。

   虚しく響く足音 風がさらっていく
   振り返っても 意味ない道
   望むものはそこにないから

 しっとりとした曲調に、寂しげな歌詞が乗る。深みのある男声が響いて、舞台の周りをつかの間の静けさが覆う。

   賑しく追いかける声 光を運んでくる
   振り返ったら どうなるのか
   戸惑う瞳揺れた

   変わらない 変わるはずない
   そう思っていた日々が 突然
   変わり出す 変わり始める
   強い力で

 辛いときは終わり、新たなる時代への過渡期にあるこの地と人々を歌に重ね合わせて、ジェンティアンは魂を込めて歌った。

   一人分増えた足音
   少しだけ隣があたたかい

 残響音の最後の一振りにまで心が乗るように。
 ──皆は一人じゃないんだ。
 この思いが少しでも多くの人に伝わるようにと。

 歌が終わると、拍手が静かに、そして長い間鳴った。しばらくその余韻に浸った後、彼は手を振り、舞台を降りた。

「さあ、後は屋台巡りでもしようかな。花火も楽しみだね」

   *

「うむ、素晴らしい歌であったな」
 舞台の歌声は政康の屋台まで届いていた。周りの客も聴き入っていたのか、歌の間は注文もなく、存分に堪能することができた。
 骨組みに吊した相方を見やり──。
「タダムネも‥‥?」
 問いかけようとして、目を疑った。
「タっ、タダムネ!? どこだ、タダムネ!」

 直前まで風でくるくる回っていた腹話術人形の姿はどこにもなく、先がすっぱり切られた吊しひもだけがその場に残されていたのだった。



 通りの真ん中でにらみ合う大男二人組、たぶん理由は肩が触れたの触れないの。
 二人を避けて人の流れが窮屈そうに分かれていく。警備に当たっていたシャロンは、そんな中臆さず突撃を敢行。
「なんだ嬢ちゃん」
「邪魔すんな!」
 睨みつけられても一歩も引かない。
「花火を楽しみに来てるのに、ぎすぎすしてちゃ損ですっ」
 大きな瞳に涙を溜めて、必死の直球アピール。男どもはちょっと怯んだ様子も見せつつ、「怪我したくなきゃどけ」とシャロンに凄む。

「あー‥‥下がってろ」

 そこへ万碧が出てきてシャロンの前に立った。
「俺たちは依頼されて警備に当たっているものです。なんなら事務所の方で詳しい話を聞きましょうか?」
 長身の万碧に見下ろされて、男どもは今度こそ怯んだ。
「‥‥ちっ」
 舌打ちしながら万碧をひと睨みして、すごすご退散。人の流れはすぐに元通りになった。

「ありがとうございます、万碧さん」
「いや‥‥シャロンのおかげで入っていきやすかったよ」
 二人は人の流れを外から見る位置に移動する。
「賑やかで楽しいですよねっ、人が多くて」
「‥‥そうだな」
「この『楽しい』が壊れないように、頑張らないと‥‥」
 たくさんの人が笑顔でいる姿を見ていると、屋台から香ばしい匂いが漂ってきた。これは何の匂いだろう‥‥。

『西のブロックで急病人だそうです。近くの人は応援をお願いします』
「了解。俺たちで向かおう」
 トランシーバーからジョシュアの声が聞こえてきた。万碧は短く返事をする。
「‥‥シャロン。聞いてたか?」
「はっ!? っ、だ、大丈夫です。お仕事に集中してます! ほんとですよ?」
 あわてて取り繕っても、気がつけば屋台の方に体が動いている。万碧は苦笑した。
「交代になったら、見に行こう。もう少しだ」


「急病人はこれでよし、と。後は‥‥」
 続々流れてくる情報を端末で一元管理するジョシュアはなかなか忙しそうだ。
「人形の盗難‥‥? これは誰に頼んだらいいんだろう」

   *

 楯岡を連れだした鈴歌は、警備と称して屋台をあちこち回っていた。
「楯岡さん大変ですぅ〜、お急ぎくださいぃ〜♪」
 少し先へとぱたぱた駆けていっては、大声で呼ぶ。
「やれやれ‥‥」
 苦笑いしつつも、楯岡は律儀に彼女に付き合っていた。

「あれ? 今のひと‥‥」
 そんな中、鈴歌が異変に気がついた。
 周りを不自然に見回し、懐に何かを隠すかのように背中を丸めた男の姿‥‥。
「楯岡さん、演技はお得意ですぅ〜?」
 鈴歌は見上げた。


 男は人混みを流れと逆へ。帰ろうとしているようだった。
(花火はこれからなのに‥‥怪しいのですぅ〜)
 鈴歌は小柄な体を活かしてするすると進み、男に近づいていく。
 そしらぬ顔で男のすぐ側まで来ると、大声を張り上げた。
「光人お兄ちゃ〜ん、おじ様いましたよぉ〜♪」
 男ははっとして鈴歌を見ると、一目散に駆けだした!
「あっ!」
 鈴歌は手を伸ばしたが、男の反応が予想外に早く掴み損ねてしまう。
 人混みはもう終わりだった。このままでは──。
「いててててて!」
 しかし、そこではどうやって回り込んだのか、楯岡が男をひねりあげていた。
「やあ、おじさん。逃げるなんてひどいじゃないですか」
 鈴歌の演技に応えてそんなことを言う。
 懐から何か落ちた。
「お人形さん、ですぅ〜?」
 それは政康の相棒、軍師タダムネであった──という設定まではその時点で彼らは知らなかったが。
「か、可愛かったからつい出来心で‥‥み、見逃してくれよぉ!」
 泣き声をあげる男に、顔を見合わせる鈴歌と楯岡であった。

「さぁ、お人形さんを返しに行きましょぉ〜、光人お兄ちゃん♪」
「‥‥その設定、まだ続けるんですか?」
 苦笑する楯岡の手を引きながら、鈴歌はふと考えた。
(でも、楯岡さんどうやってあそこに居たんでしょう‥‥不思議ですぅ〜‥‥)



 胡桃の放ったコルク弾が、棚に残っていた最後の景品を撃ち落とした。
「ふ──これで、この屋台は私の勝ち、ね?」
 ちらりと流し目を送られてレベッカは肩をすくめる。
「これで二勝二敗か。なかなかいい勝負じゃない?」
 二人の射的勝負はまさに佳境であった。

 ──が。

「お帰りください」
「すみませんすみませんすみません」
「撃退士が来たぞッ! みんな逃げろッ!」

 二人して暴風のごとく景品を奪い去っていくその様はすでに会場に知れ渡っていた。
 まだ一発も撃ってないのに店員に泣きながら謝られて、二人は顔を見合わせる。
「しょうがない。今日はここまで、ね」
「決着は次の機会かあ」
 正直、景品が重くて持ち運びが面倒になってきた頃合いである。知り合いの屋台にでも顔を出そうか、と二人は射的屋を後にしたのだった。

   *

 学生の屋台は食事系が多い中、黒井 明斗(jb0525)は一風変わった売り物を用意していた。
 機材はたこ焼き屋台のそれだが、焼きあがった丸いものからは甘い匂いが漂う。
「仕上げにチョコソースをかけて‥‥と」
 見た目も作り方もほとんどたこ焼きだったが、食べてみるとふんわり甘いコロコロケーキの完成だ。
「なかなか面白い趣向でしょ?」
 お客さんにも好評で、美味しかったと笑顔で礼を言ってくれる人もいた。

「明くん、遊びに来た、よ。お疲れさま」
「やあ、来てくれたんだ」
 胡桃がレベッカと一緒に明斗の屋台を訪れた。恋人に向け明斗は笑いかけて、
「──どうしたの、それ」
「ちょっと、はしゃいじゃった‥‥かな」
 大量の荷物(景品)に面食らうのだった。

「‥‥まあ、それはそれとして。せっかく来てくれたんだし、食べていってください」
「たこ焼きかと思ったら、ケーキなのね」
 ひとつ摘んで口に入れたレベッカは、意外な食感と風味に驚く。
「フルーツが入ってるのね!」
「たこ焼きっぽいでしょう?」
 その反応にしてやったり、と笑顔の明斗だった。


「お兄ちゃん」
「胡桃、いらっしゃい‥‥すごいね、それ」
 義兄・天宮 佳槻(jb1989)の屋台でも、やっぱり言われた。
「お兄ちゃんの屋台は、ヨーヨー釣りか‥‥」
「やってみるかい。結構コツがいるものだよ」
 釣り針を渡し、屈み込む胡桃の様子を見ながら、佳槻はふと物思いに耽る。

 ヨーヨー釣りの屋台は、一年前にも出していた。風変わりな出会いのあった、思い出の屋台。

 一年前は戦いの場であった群馬。ヨーヨーのプールの前に屈んでいるのは、敵であった老婆ではなく、家族となった少女。
 目の前の光景はこの一年の変化の縮図だ。
 自分自身が大きく変わったことを、佳槻は自覚している。それでも‥‥。
(今の自分ならあの時の一家に‥‥同じ事を言うだろうな)
 子供たちの顔を思い出していると。

「あっ、ヨーヨーだ!」「ヨーヨー釣りだ!」

 思いがけず、そこにぴったりマッチする声が響いてきて、佳槻は目を見開く。
 駆けてくるのは紛れもなく、今頭に思い浮かべていた双子‥‥尚矢に勇矢だった。
 向こうも佳槻に気づいたらしい。
「あれ? 兄ちゃんって屋台の人だったのか?」「そうなのか?」
 記憶の中よりも一回り大きくなった姿で、きょとと首を傾げていた。

「‥‥来ていたんですね」
「我輩が呼んだのじゃな〜」
 佳槻に答えたのは、双子の後からついてきたハッド(jb3000)だった。
「グンマーといえばやはりユウとナオを思い出すからの〜。招待状を出したという訳じゃな」
「なー王様、ヨーヨー釣りやっていい?」「やっていい?」
「うむ、お小遣いを預かってきておるからの〜」
 ハッドの許しを得た二人は、早速プールの前に屈み込む。

 ヨーヨー釣りに興じる二人の後ろに、着物姿で微笑む老婆の影が見える。
(‥‥幻想だ)
 佳槻は首を振る。現実にはあり得ない、幻の光景。
 見ることができるのは、一年前の光景を知る佳槻だけだった。



「りんご飴をもらえるか‥‥土産にするから包んで欲しいんだが」
 警備の途中で家族への土産を購入した龍斗は、時計をみた。
「そろそろ、花火の時間か」

   *

「佳澄殿、こちらでしたか」
 草薙 雅(jb1080)が佳澄の姿を見つけたのはちょうどそんな時間だった。
「先輩、‥‥今日はまた一段と素敵ですね!」
 佳澄は雅の姿を眺めて感嘆する。
 普段から美少女然としている雅だが、今日は髪を下ろし、女性ものの浴衣を着用している。道行く男性が半数以上は振り向く浴衣美少女であった。
「すごい美人の人だね。この人も久遠ヶ原の?」
 花枝が佳澄を肘で小突いて小声で聞いた。
「うんそうだよ。‥‥あ、でも、草薙先輩は男の人なんだよ」
「‥‥うそ?」
 花枝は目が点になった。

「あ、ところで‥‥」
 三人並ぶと、花枝は手を打つ。
「私、花火は事務所で見ようと思うから。二人はどこかいい場所見つけてね!」
 言うなり、走って行ってしまった。

 佳澄がぽけっとその背中を見送っていると、また別の人物が。
「やあ、佳澄君」
「静流さん! 来てたんですね」
 天風 静流(ja0373)も今日はリラックスした様子を見せている。
「静流さんも、一緒に花火を見ませんか?」
 しかし佳澄に誘われると静かに首を振った。
「先客がいるようだし、私は遠慮しておくよ」
 雅のことをちらりとみて、「それじゃあ、また」と去って行ってしまった。

「花枝ちゃんも静流さんも、どうしたんでしょうね?」
「‥‥場所の目星はつけてありますから、行きましょうか」
 雅は特に説明せず、佳澄に手を差し出した。

   *

「「ばーちゃんただいまー!」」
 双子がハッドと一緒に戻ってきたのは、いくらか高台になっている場所だった。ここなら花火もよく見える。
「はいお帰り」
 曾祖母の八重子は双子の頭を順繰りに撫でてから、ハッドをみた。
「面倒見させて悪かったね」
 群馬解放の際に負傷した八重子は今も杖がないと歩けない。お祭りを見回ることは出来なかった。
「我輩も楽しんでおるゆえ気にせぬことじゃの〜」
 ハッドは双子と一緒にシートの上に食べ物を並べていく。

「あとは飲んで食べて、群馬の平和を花火で楽しむのじゃな〜」
「あっ、始まった!」
 ナオが指さす先で、最初の炎の華が咲いた。

   *

「やっぱり皆いいところで見ようと思うから大変ですね‥‥肩車、とかしたら綺麗に見えるでしょうか?」
「‥‥いいけれども」
 シャロンの何の気なしの提案に万碧は応え、ひょいと彼女を抱き上げる。
「ひゃっ!?」
「どうだ、見えるか?」
 さすがに驚いたシャロンだったが、すぐに空を見上げて歓声を上げた。
「あっ、すごくよく見えます!」
「そうか」
「交代でどうでしょう? 私も撃退士ですから、万碧さんを肩に乗せることも‥‥」
「‥‥いや、俺はいい」
 出来たとしてもシュールな絵になることは間違いない。きっぱり断る万碧だった。

   *

「たーまやー!」
 聞き覚えのあるかけ声がどこかから届く。将太郎だろうか。

 佳澄は結局、雅と二人で花火を見上げていた。首が痛くなるほど近い場所なのは、平地で打ち上げる花火ならではだ。
 隣の雅は、花火によって色とりどりに染められながら、どこか物憂げに眉をひそめていた。
「草薙先輩‥‥?」
「今までに出会った仲間達のことを思い出していました」
 雅は空を見上げたまま。
「彼らの中には、撃退士を引退したものもいる。けれどもまだ、私はこの世界を守らなくては」
 打ち上がる花火へ、願いを乗せるように。
「彼らのためにも、頑張り続けなくては! この世界がもっと楽しい世界になりますように」
 いつもの侍言葉を封印した彼の言葉を聞き届けて、
「‥‥うん、そうですね」
 佳澄もまた空を見上げた。

   *

「ここは花火がよく見えるな」
 静流が見つけたのは、何かのスタジアムの跡地だった。もちろん今は機能していない。
 一般の客はここまではやって来ないようで、居るのは静流一人だ。
「‥‥徐々に復興はしているみたいだが、まだまだ完全には至らないか」
 こうした場所は、まだあちこちに残されているのだろう。
 完全な姿を取り戻すのは、果たしていつのことになるのだろうか。

 比較的原型を留めている観客席に腰を落ち着け、そんなことを思いながら花火を眺めた。

   *

 花火が打ち上がっている。いくつも色と形を変えて、見物客に音を響かせ、光を投げかける。

「綺麗だな‥‥」
 ジョシュアも作業の手を止めて魅入る。

「‥‥きれい‥‥」
 胡桃も荷物の重さを忘れて浸っている。

「これからどんな過酷な戦いがあっても生き抜いていこうな、蒼姫」
「一緒だからこそ、頑張れますからねぃ」
 静矢と蒼姫は二人身を寄せあう。

(今年の祭りはこれで終わる。翌年の祭りは同じ様でも違う)
 この瞬間はこの瞬間しかないことに、佳槻は愛惜の念を覚えていた。
「自分は来年、花火を見ているだろうか‥‥」


 いくつもの願いを吸い上げるようにして、花火は美しく咲き誇っていた。















 花火が終わり、訪れていた客は次々に家路につく。

 急速にまばらになっていく人の数を見ながら、焔はふう、とひとつ息をついた。
「お疲れみたいですね」
「ああ‥‥うん。大丈夫だよ〜」
 片づけを積極的に手伝う明斗に気遣われて、そう答えた。

(なにも起こらなくて、よかったな‥‥)
 もしかしたら、すべてが杞憂なのだろうか。
 本当にそうなら、それが一番素晴らしいことだ。

 今日は平和な祭りの一夜だった。今は喜ぶことにして、焔も片づけを始めるのだった。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 思い繋ぎし翠光の焔・星杜 焔(ja5378)
 我が輩は王である・ハッド(jb3000)
 ついに本気出した・砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)
 和風サロン『椿』女将・木嶋香里(jb7748)
 翠眼に銀の髪、揺らして・神ヶ島 鈴歌(jb9935)
重体: −
面白かった!:11人

いつか道標に・
鐘田将太郎(ja0114)

大学部6年4組 男 阿修羅
撃退士・
天風 静流(ja0373)

卒業 女 阿修羅
最強の『普通』・
鈴代 征治(ja1305)

大学部4年5組 男 ルインズブレイド
ヴェズルフェルニルの姫君・
矢野 胡桃(ja2617)

卒業 女 ダアト
おかん・
浪風 悠人(ja3452)

卒業 男 ルインズブレイド
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
蒼の絶対防壁・
鳳 蒼姫(ja3762)

卒業 女 ダアト
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
盾と歩む修羅・
翡翠 龍斗(ja7594)

卒業 男 阿修羅
白銀のそよ風・
浪風 威鈴(ja8371)

卒業 女 ナイトウォーカー
鉄壁の守護者達・
黒井 明斗(jb0525)

高等部3年1組 男 アストラルヴァンガード
イカサマギャンブラー・
草薙 雅(jb1080)

大学部7年179組 男 バハムートテイマー
腕利き料理人・
美森 あやか(jb1451)

大学部2年6組 女 アストラルヴァンガード
陰のレイゾンデイト・
天宮 佳槻(jb1989)

大学部1年1組 男 陰陽師
最愛とともに・
美森 仁也(jb2552)

卒業 男 ルインズブレイド
我が輩は王である・
ハッド(jb3000)

大学部3年23組 男 ナイトウォーカー
白炎の拒絶者・
ジョシュア・レオハルト(jb5747)

大学部3年303組 男 アストラルヴァンガード
ついに本気出した・
砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)

卒業 男 アストラルヴァンガード
和風サロン『椿』女将・
木嶋香里(jb7748)

大学部2年5組 女 ルインズブレイド
玻璃の向こう、碧海は遠く・
佐々部 万碧(jb8894)

卒業 男 阿修羅
リアンの翼・
シャロン・エンフィールド(jb9057)

高等部3年17組 女 アカシックレコーダー:タイプB
風を呼びし狙撃手・
アルベルト・レベッカ・ベッカー(jb9518)

大学部6年7組 男 インフィルトレイター
翠眼に銀の髪、揺らして・
神ヶ島 鈴歌(jb9935)

高等部2年26組 女 阿修羅
撃退士・
南条 政康(jc0482)

卒業 男 バハムートテイマー