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マスター:佐嶋 ちよみ
シナリオ形態:イベント
難易度:難しい
参加人数:25人
サポート:7人
リプレイ完成日時:2013/06/25


みんなの思い出



オープニング

●ジューンブライダルの幸福
「結婚することになりました」
「今回は、なんのカモフラージュですか? 新手の結婚詐欺に引っかかりましたか?」
 去年もこんなことがあったな、と思い返しながら、斡旋所の男子生徒は赤毛の卒業生・筧 鷹政(jz0077)を見上げた。
 彼が手にしているのは、久遠ヶ原にあるカフェのパンフレットだった。そこに一枚の写真が挟み込んである。
「いやいやいやいや、ほんとだって。ついに身を固める時が来たね、俺にも!!」
「エイプリルフールには早いですって」
「こう見えて、ちゃんと地に足付いたお付き合いしてるってば」
 失敬な、と言いながらも、締まりのない表情で鷹政は軽く経緯を話す。
 ケガをきっかけに引退した元撃退士で、今は一般人と変わらぬ生活をしているが、現役の撃退士への理解は深い。
 とある依頼をきっかけに始まった交際は半年ほど続いているという。
「……かわいい方ですね」
 見せてもらった写真では、柔らかな栗毛の女性――20代半ばくらいだろうか――が、子犬を抱いて笑っていた。
 人畜無害。そんな印象を受ける。
 交際半年でゴールイン、それは早いのか遅いのか鷹政の年齢を見れば相応なのか。
 高等部生で『結婚』なんて単語には縁の遠い男子生徒には判断しかねる部分であった。
「それでさ、式とかなんだとか大げさなことはしないで、カフェ貸切のカジュアルウェディングにしようと思って」
「あぁ、なるほど」
 それで、『カフェ・ベリーベリー』のパンフレットか。
 男子生徒は貸切パーティーについてのページをめくる。なかなかリーズナブルな設定だ。
「幸せのおすそわけじゃないけどさ、依頼形式にすれば、色々と分け与えられるじゃない。
なんていうの、先輩としての経験? 幸せな姿?」
「うっわ、殴りてぇ……」
「というわけで、依頼斡旋ヨロシク!!」



●ジューンブライダルトラップ
 このまま破り捨ててしまおうか、と男子生徒が依頼内容のプリントを眺めているところへ、風紀委員が息せき切って現れた。
「数がほしい。依頼としたいんだけど…… 待って、その写真、どうした!?」
「へ??」


 久遠ヶ原の風紀委員・野崎 緋華(jz0054)の話によると、こうだ。
 ここ数か月の間に、撃退士を狙った結婚詐欺が相次いでいる。
 ターゲットは30〜40歳ほどの、フリーランスや企業撃退士など。規模のあまり大きくない団体に所属している者、といったところか。
「犯人は名前も容姿もコロコロ変わるし、男としては詐欺られましたなんて言いにくいだろうし、
『やっぱりなー』で周囲も笑って終わらせることが多くて、表面化してなかったんだけど」
 つい先日、とうとう一件の訴えがあった。
 芋づる式に手口が浮かび上がり、同一人物であることが確定した。
「犯人が現役撃退士だってところまできて、お鉢が回ってきたのさ」
 ひらり、依頼書に挟められていた写真を緋華が持ち上げる。
「え、でも、その人は……」
「他の角度からも、突きつけられるとはね。ははっ、運がいいねぇ。余罪いくつになるのかな」
「いえ、その」
 殴りてぇ、と言った口ではあるが。
 非常に非常に言いにくそうに、男子生徒が挙手をした。



●カジュアルウェディングへのご招待 並びに お手伝いのお願い

 この度、学園卒業生でフリーランス撃退士をしております筧 鷹政(実年齢33歳)が結婚詐欺に遭いました。
 本人は未だ気づいておらず、久遠ヶ原にある『カフェ・ベリーベリー』にてカジュアルウェディングを開きたいと有頂天です。
 新婦(仮)は余罪数十に上る遣り手の詐欺師・現役撃退士であり、風紀委員より連行すべしと指令がでております。
 つきましては、『被害者の持ち込んだパーティー招待』に便乗しての『花嫁確保』を追加依頼として提出する次第です。
 パーティー参加だけでしたら無報酬でしたが、今回の追加依頼によって正常に報酬は支払われますので、なにとぞご安心を。
 なお、あまりにも被害者が気の毒ですので、極力花嫁確保前には情報をリークしないよう、ご協力をお願いいたします。

 風紀委員 野崎 緋華




「これは酷い」
 辛辣な文面に、貼り付けながら男子生徒の肩が震えている。
 『元撃退士』――そこから既に、嘘は始まっていたということだ。
「敵を騙すには、まず味方から。披露宴に来るかどうか、そこが問題だけどさ」
 笑いを必死に耐えるその背を眺め、緋華は煙草を咥える。火を点けもしないのにそうする癖は、いつからだったか。忘れた。
「籍は未だ。親族・仕事関係者も出るでなし。当日は指輪交換と立食パーティーっていうなら、花嫁にとっても花婿に対する『最後の晩餐』かもねぇ」
 十中八九、来るだろう。
「鬼ですね」
「仕事ですから。……カフェにだけは、迷惑かけないように頼むよ」




リプレイ本文


 晴れ渡った空が目に沁みるように青い。涙が出そうだ。
 『本日貸切』のプレートが下がった、カフェ・ベリーベリー。
 非常にハッピーな香りが、一階の厨房から漂っている。
「今日は、どうぞよろしくお願いいたします」
 オーナーへ礼儀正しく一礼をするのは村上 友里恵(ja7260)。
 調理補助として気合十分、衣装もメイド服とバッチリである。
「……おぉぉ…… さすが、結婚式となると……本格的ですねぇ……」
 同じく調理補助として厨房入りした月乃宮 恋音(jb1221)が、既に進んでいる調理現場に目を輝かせ、
(……偽りの……結婚式、ですけどぉ……)
 気の毒に……。
 自身が口にした言葉で、恋音は改めて今回の『依頼内容』を思い出す。
「結婚詐欺ね……。騙す方も騙す方ですが、騙される方も騙される方だと思う」
 ざっくりと核を突いたのは天宮 佳槻(jb1989)。
「……筧さんも、可哀相な方なんですよぉ。……詳しくは存じませんがぁ……」
「それは僕も同じです。とはいえ、被害拡大も業腹だし、ここできっちりカタを付けるのがいいでしょう」
 被害者へ同情を寄せる恋音へキツく当たるのも筋が違う。
 佳槻は言葉を選びながら『依頼達成』に向けての腹案を打ち明ける。
「――と、こんな感じで動く予定ですが」
「……なるほどぉ。それでしたらぁ……」
 厨房の片隅で、ヒソヒソ話。
 そんな二人に気づかず、友里恵は料理に集中している。
 友里恵が集中しているからこそ、厨房の片隅の二人が目立たない、という効果もあった。
「あっ…… すみません」
 指示通りに動いているのに、どこかしらでミスをしてしまう友里恵に、周囲の目が集まりがちなのだ。
「これじゃ、皆さんへ出せませんね……。責任を取って私が食べておきますね」
 そんな皿が、既に友里恵の背丈近くまで重なっていた。




「くっ、結婚詐欺だと?! 男の純情をもてあそぶとは……許さん! ディバインナイトの名に賭けて、私が貴様を滅ぼそうッ!」
「しーっ!! ラグナさん、しーっです…… 鷹政さんが、聞いたら」
 ビシリとタキシード姿で受付付近に立つのはラグナ・グラウシード(ja3538)。紫ノ宮莉音(ja6473)が慌てて背伸び、後ろからその口をふさぐ。
「……それもそうか。風紀委員へ引き渡しの時も、当人の目に入らないよう配慮が必要だな」
 ガチで怒り心頭のラグナだが、少々クールダウン。腕組みをし、効果的な立ち回りを思案し……
「どうかしたのか?」
「え、な、なんでもないですー」
 莉音の異変に気づいて、ひょいと顔を覗く。非モテ男児たるもの、友情には厚くあるべし。である。
 真っ直ぐに目を合わせられ、莉音は言葉を探し、ゆっくりゆっくり心の内を打ち明ける。
「何かの、間違いじゃないのかなって……工藤さん、気が、変わってくれないかな、なんて……」
「フッ そんなこと」
 キラリ、ラグナは白い歯をこぼす。
「そのような奇跡が起きた暁には、リア充殲滅砲にて祝砲を上げるだけだ!!」




 近隣にある美容室で、花嫁である工藤が着付けを終える頃。
「迎えにあがりました、久遠ヶ原学園の暮居と申します」
 暮居 凪(ja0503)が出迎えの車を付けた。
「言いがかりをつけてくる人もいると思いますので、お守りします。筧さんは人気者ですからね」
「ふふ。ありがとう。あのひと、学園のことばかり話すのよ。暮居さん、貴女のことも聞いています。とっても頼りになる方だって」
 凪の言葉に、工藤はやんわりと笑いを返す。
 なるほど、情報通りの『キャラクター』である。
(例え、相手が詐欺師だとしても、今の筧さんの幸福を邪魔するつもりは無いわ……。相手は詐欺師だけど)
「それは光栄です。さぁ、行きましょうか。会場の準備も整っています」


 同刻。
「筧ちゃーん 迎えにきたよー」
 ふわっと百々 清世(ja3082)参上。
「わ、ありがと、百々君」
 ネクタイの位置を直しながら、ホテルから筧が出てくる。
「落ち込まないでね、筧ちゃん。結婚は人生の墓場だけど、おにーさんがいつでも遊んであげるから。女の子も紹介するしー」
「凄い祝辞だな!?」
 清世の背を力いっぱい叩いて、筧は迎えの車に乗り込んだ。




 二階にセッティングされた会場に、電子オルガンが運び込まれる。
 亀山 淳紅(ja2261)は音の調整をしながら、双眸に涙を浮かべていた。
「ちょっと涙こらえんの大変や、け……」
※笑い涙ではありません
(し、しっかり歌って演奏すんで! 自分歌謡いやs ……あかん)
 どんな状況であれ、その場に必要とされる歌を。気持ちが盛り上がる歌を。そう、思うのに。
「非道い話だねぇ」
 月琴を手に、歩み寄るのは九十九(ja1149)――たぶん、九十九。
「傷は浅いうちに……とは、思うんだけどねぇ」
「……つくもん?」
 足の先から頭の先まで視線を3回くらい往復し、淳紅は傍らに立つその人らしき名を呼ぶ。
「…………。あぁ」
 足元に居る三毛猫の存在で確信を抱く。
『本日おしゃべり禁止です』『今のでペナルティ+2』
 猫が掲げるボードを読み、
「ファイト、やでー。つくも子ちゃん……」


 開宴までもうすぐ。
 ドレスアップした参列者たちの姿が目立ち始めてきた。
 佳槻がテーブルセッティングを終えたところへ、恋音が料理を運び込む。
 会場の片隅で両手で顔を覆うのは、スーツ姿の小野友真(ja6901)。
「俺、ほんまにおめでとうって思ったん……」
「……やはりオチ付き、か。流石、だな」
 ワンランク上のフォーマルスーツで決めているのはアスハ・ロットハール(ja8432)だ。
 結婚式という名の盛大な余興を自腹で展開するとは、さすが卒業生。
 とでも言ってやるべきか?

「筧さん…… 余りにも……」
 目頭を押さえているのは如月 敦志(ja0941)。
「……涙がとまらねぇなぁ、おい」
 タキシード姿の麻生 遊夜(ja1838)も項垂れている。
 そんな二人の肩を、櫟 諏訪(ja1215)が優しく叩いた。
「せめてばれるまで、筧さんが幸せで楽しい式にしましょうねー?」
「あぁ……。そうだな」
「このままだと、泣きっ面がバレちまいそうだ」
 遊夜は、マスカレイドのマスクで目元を隠す。
(けど、終わった後、なんて声かけりゃいいのやら……)




「新郎新婦、到着でーっす!!」

 司会進行を務める栗原 ひなこ(ja3001)が、マイク越しに声を響かせる。
 オレンジのミニドレスに身を包み、結婚式を明るくサポート。
 皆の視線が入り口に注がれる。
 涙を拭いて、淳紅が鍵盤に指を落とした。
 パイプオルガンに設定した荘厳な音色。
 奏で歌うは、オペラ『ローエングリン』より『婚礼の合唱』。
 耳になじみ深い、定番の曲だが……
(誠実いう歌詞が切ないな!)

 扉が開き、本日の主役が入場する。
 そこから、メンデルスゾーンの『結婚行進曲』へと曲が変わる。
 淳紅は明るく可愛らしい歌声に変え、二人へ祝福を捧げた。
 何も知らず気づかぬ新郎についての描写は気の毒なので割愛したい。

「筧さん…… 今日は、おめでとうございます」
 無事にオープニングを務め上げた淳紅が、笑顔で三色菫のブーケを筧へ。
「ありがと、淳紅君」
 この分だと、恐らくは気づいていない。
 『三色菫』は、入場で弾いた『結婚行進曲』が使われた歌劇において『妖精が恋の秘薬として使用した花』なのだ。
(魔法かけられてますよ! それ本当の恋じゃないかもしれませんよ! ……気づいてくれるとええけど)

「筧さん、おめでとー! お嫁さん、凄く可愛らしい人だねっ」
「ありがとう、犬乃君」
 淳紅に続き、自分も自分もと、花束を手に犬乃 さんぽ(ja1272)が飛び出した。
「おめでとうございます、ボク、犬乃さんぽって言います。お幸せに」
 握手を交わした後、さんぽは花嫁へ向き直って。
「ありがとう、犬乃さん。嬉しいわ。……ね、鷹政さん」
 花嫁が、新郎の腕を引き寄せ、上目づかいで小首を傾げ、顔を覗きこむ。
 一瞬、会場の空気が凍り付いた。
(なんか、みんなの目が鋭く光ってるみたいだけど、筧さん人気者だからかな?)
 空気の温度は感じ取るが、結婚式というテンションに主旨を忘れていたさんぽは、肝心なことを忘れたままである。
 ペコリとお辞儀をして、さんぽは会場へと戻ってゆく。

 入れ違いに、雨宮 祈羅(ja7600)。
 筧が顔出ししている閑話部で馴染みの、親しい友人の一人だ。
「今日は、友人代表だよ。……式は、越されちゃったね」
「あは。俺も、ちょっと驚いてる」
「うちにとって、鷹政ちゃんは、大事な友人だよ」
「うん」
「だから…… 明日も、よろしく」
 うまく、言葉がでてこない。
 かける言葉が浮かばない。
 『大事な友人』を傷つける女を許せないという感情はあれど、今、それを表に出すわけにはいかないから。
 いつも通りに笑顔でいじることしかできないけれど、その『いつも通り』がこれからも変わらないということを、せめて。


「鷹政さん、ご結婚おめでとうございま……」
「なんだよー、泣くなよ莉音君ー」
 お祝いを言いに来た莉音の髪を、筧がクシャリと撫でる。
(だめだ、勝手に涙が出て……)
「撃退士辞めるわけじゃないし。学園にも顔出すしさ」
(だって、こんなに幸せそうなのに嘘なんて……)
「? 莉音君?」
 流石に只事ではないと察した筧が背を曲げるが、かぶりを振って、莉音は戻った。

 すっと、静かな気配で水簾(jb3042)が歩み寄る。
「この度はおめでとうございます。……以前、ご来店してくださいましたよね?」
 普段はお団子にしている髪をポニーテールに。マーメイドラインの蒼いワンピース姿は、恐らく彼女をよく知る者でさえ、見間違えるはずだ。
 元々大人びた風貌の水簾の口から出てくる『店』という単語に、花嫁の表情が僅か、曇る。
「……あ、あー!! 学園の出店で! イベントだったよな! あの時は御馳走になったね」
 非常にわかりやすい説明口調で、筧。
 バレンタインシーズン、水簾の開く季節限定喫茶スペースを訪れたことがあるのだ。
「ありがとう、ございます」
 社交辞令は苦手。
 しかも、隣には確保すべき対象がいて、今は穏便にしておかなくてはいけない。
 ボロが出る前にと、水簾はぎこちない表情で、そっと場を辞した。
(あの時の礼は言えたし…… あとは入口付近で張っているか)

「おー! 父さんおめでとーなんだぞー! でも結婚ってなんだー?」
「あなたが千代くんね、お話は聞いてるわ」
 元気よく筧へ飛びつく彪姫 千代(jb0742)へ、花嫁がクスクスと笑う。
 トレードマークとなりつつある上半身裸に、蝶ネクタイは……正装のつもりらしい。
 大型動物に首輪をつけているイメージを与えるが、触れない方が良いだろう。
「おー。よく分かんねーけど俺の母さんって事なんだなー!」
「そうなるわね」
「そうなるの!!?」
 二人のやり取りに、筧の方こそ驚く。
「ウシシシ! 俺うれしーなんだぞー!」
まさかの:新郎新婦の間に入り込む
「今、追加の椅子を持ってきますね」
「暮居さん、なにその冷静で迅速な対応……!」 
 ツッコミ不在の状況にうろたえる筧の背に、一つの影が迫る。
「俺の事、面倒見てくれるてゆーたやん……!」
 ずしゃあ、とタックルを掛けてきたのは友真だ。
「うわ!! 小野君か!」
「結婚、オメデトウ。カケイ」
「……ありがとう、アスハ君」
「思い出せ、ユウマ。カケイと言えば……」
 アスハが友真の肩を掴み、筧から引き離して言って聞かせる。
「クリスマス、ぼっちのあまり、ツリー見に来た生徒に喧嘩仕掛けたり」
 1削り入りましたー
「バレンタインに、チョコ欲しさに学園に乗りこんできたり」
 2削り
「美脚を守るために、警護依頼を、出して来たり…… 実に、責任感と包容力に富んで、いるだろう?」
「アスハ君!」
 3削りで、ようやく筧がストップに入る。
「そう、か……。今にして思えば、彼女居たのに、チョコ貰いに来たわけ、か」
「なんだか、とっても鷹政さんらしいですね」
 笑顔を崩さぬ花嫁に、アスハと友真は軽く目を見開いた。
(どう、する。予想外、だ)
(撮ってます、ひなこちゃん、ガンガン今の状況撮ってます)
(ソッチ、か……!!)
 外堀を埋めるより、現状と惨状を優先か司会進行!
 それなら、それで。
 小声の打ち合わせは短時間で終了。
 アスハは後ろ手にしていたボトルを取り出し、乾されたままの筧のグラスへ。
「俺注ぎまーす! 主役は飲まされるもんやろ?」
 ぱっと友真が受け取り、注がれるのは黄金の――
「ストップ。ストップ友真君&アスハ君。それって」
「特注品、だ。厨房で、詰めてもらった」
「出汁シャンパンタワー……作ろか?」
 思い起こすは文化祭の惨劇。友真の所属するホストクラブで、筧は顔を出すたびに出汁を引き当てたものであった。※実話
「今の幸福に…… 乾杯」
 押し切られる形で、筧はアスハとグラスを鳴らした(アスハは通常のシャンパンである、言うまでもなく)。




 喧騒を遠巻きに、参列者の一人を装うのは桐原 雅(ja1822)。
 取り分けてきた料理を口に運びながら、会場全体を見渡す。
「人の弱みに付け込んで騙すなど、絶対に許せぬ」
「……うん、そうだね」
 そこへ、青いドレス姿の酒井・瑞樹(ja0375)がドリンクを片手に雅の隣へおさまった。
「これで良かっただろうか」
「ありがとう。頂くね」
 ドリンク類も、学生の参加を意識して、ノンアルコールが充実していた。カフェというだけあってバリエーションが豊富である。
 雅は瑞樹がチョイスしてきた、ホイップクリームの乗ったアイスココアを受け取る。
「それにしても、花嫁衣裳や舞台の作りはなかなかに凝っていたな。こういったカフェでも十分に『それらしい』演出ができるとは」
 ドレスの可憐さ、入り口に飾られた花々の繊細さに触れ、「偵察だ、偵察!!」と瑞樹は慌てて赤面した。

 チャペルの鐘を鳴らすことはできないけれど。
 祝福を受ける新郎新婦。
 華美じゃない、内輪だけの挙式。

 表面的なものに、関していえば……、
「こういうのも…… 悪くないかもしれないね」
 取り繕う瑞樹を、雅がフォローする。
「うむ」
 自分が、大切な人と祝福を受けるなら……
 乙女二人は、そんな想像を巡らせ、しばし浸る。
(でも、あの『花嫁』はそれとは違うんだ)
 ――それは、凄く、寂しいことなんじゃないだろうか。多くの気持ちを欺いて、自分にさえ嘘をついて。
「……どの様な事情があろうと、この様な犯罪は決して許されぬ」
 武士の心得ひとつ、武士は悪事を見逃してはならない。
「酒井さん、ボクはここで『確保』の機を伺ってるよ」
「ならば、私は犯人を中で取り押さえ損ねた場合の保険として出入り口付近で待機するとしようか。……」
「もう少し、ゆっくりしても大丈夫だと思うよ」
「う、うむ」
 結婚詐欺始末の依頼とはいえ、形式としてはパーティー。
 華やかな衣装の男女が楽しげにしている状況も、普段はなかなか味わえない。
 瑞樹とて、張り切ったドレス姿だ。
 名残惜しさを見透かされ、気まずく咳払いを返して雅の隣へと戻った。
 今は、二人は普通の女子高生として。
 将来の夢を他愛なく話すポーズをとっておこうか。




 会場のBGMが消え、月琴の音色が響き始めた。
 室内照明がほの暗くなり、奏者を照らすように絞られる。
 淑やかな祝賀の曲――
 白と桃色の華服、薄いベールで長い髪と薄化粧の顔を隠す令嬢は……
((ああ……))
 脇に控える三毛猫・ライムの存在で、多くの者が察した。
(なんでこんな事になってるのかなぁ……)
 悲壮感溢れる愁いを帯びた表情がまた、九十九の音色に深みを与えた。
 自分はただ、余興というからには何か面白いことをするべきだろうなと、相談してみただけなのに。
 最終的に命令形で今ココとなった主導権を握るのは、自分の代わりにボードで受け答えをしている主人である。
(ちがう、相棒、相棒さね……!)
 にゃあ、と否定とも肯定とも取れぬ声を、相棒は上げた。

 九十九の演奏を背景に、ひなこが用意した『思い出映像』が壁に映し出された。
 参列者や、参加できなかった者たちから集めた『おめでとうコメント』のあとに、文化祭やクリスマスなど、学園イベントで垣間見せる卒業生の姿。いつの間に録画していましたか。

(花嫁は憧れなのにな……)
 喧騒を遠巻きに見守りながら、ギィネシアヌ(ja5565)は嘆息する。
 何も知らなければ、理想的な憧れの姿であるというのに。
 薄青のワンピースドレスに羽織った黒のボレロを胸元に寄せ、合わせた黒のローヒールで床を蹴る。
「結婚、おめでとうなのだ」
「あ、ギィネシアヌさん。可愛いワンピースだね」
「筧君、そういうことを言うから幼女趣味を疑われるのぜ……?」
「エ」
「筧君と可愛い花嫁さんに格好いい所見せたかったのだが……。もし服に破片が飛び散ったら手を切るかもしれないし、これで取ってくれなのだ」
 問題発言をさらっと流し、ギィネシアヌは白いレースハンカチを花嫁へ。

「さぁさ、魔族(自称)の大曲芸ご覧あれ!」

 ニヤリと浮かべる不敵な笑み、ボレロの内側から両の手で放り上げるフィギュア!
 天井近くまで上がったところを、スリングショットを取り出した。
 大した威力の無い武器であるし、加減もしている。ひとつひとつが弾かれ、整列するように撃ち落とされるが――
 ひとつだけ、あらかじめ傷をつけておいた。
 最後の一つが、軽い衝撃と共に砕ける!!
 それは祝福の花びらのようにも見えた。
 少々荒っぽいが、撃退士同士の結婚式ということを考えるのなら、ほど良い余興であろう。
 花嫁の顔に傷は無く、笑顔で賞賛の拍手をしている。
 やがて筧と二言三言交わし、そっと席を離れた。
 破片などそこまで飛ばないはずだが『離席』する言い訳を作ることができる。
 会場内に、緊張が走った。

 ご祝儀泥棒?
 このまま逃げる?
 いや、指輪交換がまだだ、貴金属を売りとばすつもりで式に出たのであればそこまでは――

 水簾、瑞樹が花嫁へ視線を走らせる。
 そもそものカフェ出入り口にはラグナが居る。
 恋音は、外に待機している野崎へ中間報告を。
 花嫁警護を申し出ていた凪が追う、その横をアスハが追い越した。
 異変に気づかぬ筧のもとへ、遊夜と諏訪がそっと接近し、何事かを耳打ちした。




「貴女が何を考えてカケイを選んだか知らない、が……」
 階段途中で、アスハが呼び止める。
「せめて今だけは、最後まで、彼に幸せなひとときを、与えてあげて欲しい」
「……どういうことでしょう?」
 『自分たちは、知っている』
 アスハの隠したメッセージに、花嫁が表情を変えることはない。
「むしろ、わたしが心配になっちゃうくらいよ。今もこうして、可愛い生徒さんたちと交流している鷹政さんを見ると妬けちゃうな」
 リアルにテヘペロをやってのける眼前の女性に、アスハはバッドステータスを掛けられた気分となった。
 なるほどこれが鬼道忍軍か!




 ギィネシアヌが花嫁へ手渡したハンカチには、【紅闘技:白娘娘】が仕込まれていた。
「……今は、変な動きはないのか」
 白娘娘の気配を追ったものの、花嫁は遠くへ行くことはない。
 追掛けたアスハや凪が、別の形で何かを握ったかもしれないが……。
 それほど待たせるでもなく、戻ってくる。
 遊夜が筧の背を叩く。玩具の拳銃を手渡す。
「お嫁さんに、いいとこ見せようぜぃ?」
「というわけで、筧さんの射撃ショー〜相手は大学部インフィルトレイターLV:28 麻生遊夜〜 はっじまっるよー」
 ひなこのアナウンスに、淳紅がBGMにふさわしい曲を即興で弾き始めた。

 狭い会場を使って二人の撃ち合いが始まる。
 タイミングを合わせ、攻撃を相殺できれば問題はない。
 ひとつ動作がズレれば―― そんな、緊迫感溢れる『余興』。
 撃退士の身体能力をもってすれば、ギリギリ可能だろうというスリル。
 刀剣が普段の得物である筧だが、使えないわけじゃない。
 文字通り、火花を散らしあう。
「筧さーん、レンタル衣装が焦げたらマズイんじゃないですかー?」
 パァン!
 敦志の一言で、勝敗は決まった。

「それでは、チキチキ! 第一回筧節杯・結婚指輪争奪戦の始まりですよー?」

 銃声を合図に、諏訪がリングを放り上げた。
「ちょ、櫟君、それ、まだって!」
「がんばって指輪、取り返してくださいねー?」
 超笑顔で、諏訪。
「お前だってこんな事になる為に買われた訳じゃなかろうに……」
 聞こえないように呟き、敦志は手元に収まった指輪をパス。
「こっちやでー♪」
 手を伸ばし受け取る友真。
(あくまで『余興』って、言って、たけど……!)
 本気だな!?
 追う筧の額から汗が伝う。
(もう少しで……!)
 実に大人げない阿修羅は、そこで縮地を発動した。
 リングが筧の手に戻る―― その瞬間。

「おかーさん、おかーさん! ここにいたんだね! 僕とおとーさんを置いてどこに行っちゃったのかと思ったよー!」

 勢いよく会場へ飛び込んできたのは、水晶(jb3248)であった。
「え、おかーさん、って」
 自分を『父』と呼ぶ千代のことなら、筧は花嫁に全て話している。しかし。
 おとーさん……?
 安心しきった笑顔、目に涙を浮かべているこの少年は……
「お、おかーさん…… 僕のこと、嫌いになっちゃったの……?」
 ぶかぶかのパーカー姿の少年は、号泣寸前だ。
 筧が振り向く。花嫁はキョトンとして首を横に振る。
 どうしたものか――

「鷹政ちゃん! アタシというものがありながら!」

 第二弾の方が、よほどどうしたものか。
 飛び出し、筧に抱き付いたのはユグ=ルーインズ(jb4265)。勢い余って筧ごと倒れ込む。
 ユニセックスな服装に気合の入ったメイクで、少年少女の年齢層とは違う意味で性別不明。
「酷い……酷いわ。あの夜のこと、嘘だったの?」
「だだ誰かと勘違いしてマセンカ!」
「忘れもしない。あれは雨の冷たい日の事だったわ。捨てられた子猫に傘を差しだして、自分は濡れていた鷹政ちゃん……」
「……ちょっと待って、10秒で思い出す」
「心当たりあるんですか」
 思わず友真が言葉を挟んだ。 
「アンタ、鷹政ちゃんを幸せにしてくれんでしょうね」
 筧の背に腕を回したまま、ユグが花嫁を睨み上げた。
「……鷹政さんが幸せになれるかは、ハッキリとはいえないわ。でも……」
 倒れ込んでいる二人のもとへ、花嫁が歩み寄る。
「鷹政さんといると、わたしはとっても幸せなの」
(うわー、うわー、やっぱりいいなぁ、結婚って!! 憧れちゃうな、いつかボクも……)
 仕掛けてきたトラップを、花嫁は悠々とクリアしていく。
(あらぁ、いい面の皮してんじゃない)
 ユグは筧から体を離しながらも、警戒を解かず花嫁に視線を向けたまま。
「ふふ、本気で口説くのは後にしておくわね。実際、結構好みなのよ?」
「!?」
 筧にだけ聞こえるようそっと囁き、それから「お世話様」とウィンクひとつで参列者たちに紛れていった。




 全ての波は去ったと思った。
 このまま指輪交換へと運ぶと思った。
 しかし。
 参列者25名、まだ登場していない者が居る。

(これも鷹政の為…… 鷹政の為……)
 自己暗示をかけること10万回ほど。
 義に厚く、仲間の窮地において活路を拓く男・強羅 龍仁(ja8161)だ。


 会場内の照明が落とされる。
 カフェ側で用意したBGMが流れ始める。
 祝福とはおよそ離れた、禍々しいメロディライン。

「貴方、私との式は挙げないって言っていたのに…… 他の人とは挙げるのね?」

 それは、25人目の参列者。
 地獄の底から這い出すような、重低音の声。

「私の足が好きだって言ったのは嘘だったのね?」

 身長195cmに、赤のグラデーションウェディングドレス。フリル過多なので超ミニ丈でも安心です。
「と……父さん…… あれも母さんなのか……?」
 怪しげな雲行きに、千代が筧のもとへ。
「あー、えーと」
(どうしたの強羅さん、って 言ってはいけない気はする)
 濁す筧の声も震えていた。この展開の、着地点が見えない。

「忘れたなら……思い出させてあげるわ」
 足元を固めるのは真紅のピンヒール。

「一番、これが、お気に入りだったわよね?」
 振りかざされる美脚。誰だ、背後から筧へ薙ぎ払いを掛けたのは!!

「うふふ……。大丈夫。傷ついても、気絶しても、私が、治して、あげる、からっ」
 一撃一撃、愛をこめて。
 ヒールと神の兵士のコンビネーションの有効活用例である。仲の良いカップルは真似しないでください。
「俺、こっちの母さんの方が…… ご、ごめんなさいなんだぞ! 嘘なんだぞ!」
 筧を蔑むように見下ろしていた龍仁の視線が、千代へと移る。
「母さん、ここは危険なんだぞ!!」
 全員がバッドステータスに落とされていたところを、千代が打破した。
 硬直している花嫁の腕を、ごく自然にとらえる。
 その力は『すがる』ではなく『確保』だ。

 花嫁の顔色が、ついぞ変わった。




 莉音が真っ先にシールゾーンを発動し、花嫁の潜行を断つ。
「偽りの花嫁に、その衣装は似合わない」
 雅がワイヤーを繰り出し、ウェディングドレスを裂く。
 動きにくくするよう、布同士を絡ませるためだ。
「現・撃退士だから、少々手荒な真似しても問題ないよな?」
 サッと忍刀・蛇紋を取り出すのは水簾。
 佳槻のテーブルセッティングにより、逃走経路は一つしかないように思わせるレイアウトとなっていた。
 壁には立体的な装飾が多く、壁走りも難しいだろう。待ち伏せを張るのは簡単だ。
「今なら傷物にならなくて済むわ。動くなら――分かっているわね」
 静かな声で、凪が背後からディバインランスを突きつける。
「容赦はしないわ」




「酷いよ、筧さんこんなに…… ぐすっ ……絶対、絶対もっといい人……ぐすっ、見つかるから」
 涙をボロボロ零しながら、さんぽは筧の上着の裾を握る。
「酒でも飲みに行きますか……」
 遊夜が、ぽんぽんと肩を叩く。
「私で良ければ、気分だけでも……」
 裏方を務め、満腹になった…… 否、ひと段落ついた友里恵が、ぎゅっと筧の頭を抱きしめた。
「神聖な儀式を台無しにしたまま終わるのは、寂しいですものね」

 真相を明かされても、落ち込む暇を与えてくれない。
 そんな筧のもとへ、莉音がしゃがみ込んで。
「きっとみんなに、ありがとうしか言わないんでしょう?」
「莉音君なんて、最初から泣いてくれたじゃないか」
 それは、恐らく莉音が想像していたもの。ちょっとだけ強がる笑顔で、筧は莉音の髪をくしゃりと撫でた。


「えー。唖然としている筧さん。実はこれ……」
 マイクを通し、敦志が声を発する。
 余興の際に、ひなこが思い出映像を流していた壁に……

 \ドッキリ 大・成・功/

「4月1予定がこんな時期になっちゃいましたぁ!」
 苦しい。これは苦しい。
(けど、俺たちの思いは伝わるだろ?)
「鷹政ちゃん…… ドンマイ……」
 全ての収束を見届け、祈羅が背を叩く。

「空から降る一億の鰹節って感じですかねー……?」

 ふぁさーっ
 諏訪が、用意していた鰹節をライスシャワーよろしくふりまいた。
 準備段階で、遊夜と敦志が唖然とするほどの量だったアレだ。
「幻想的やけど香り豊か…… って、風に流されてる! フォーエバー筧節……」
 開けられた窓の外へ流れてゆく鰹節、地に落ちたものはやがて野良猫たちの糧となるだろう。
 九十九の相棒もゴキゲンである。
(で…… うちは、いつまで女装なのかねぃ……)
「おねーちゃん、帰りに何か、買って帰ろうよ」
「そうだな、水晶。この店のものは……参考にもなりそうだ」
 お芝居、ご苦労様。
 水簾は、水晶に笑顔を差し向け、式の終了後について考えを巡らせた。



●Aftercare
月乃宮 恋音
『……そ、その、難しいでしょうけれど、お気を落とさず、ですよぉ……。……必要でしたら、その[裁判資料]の作成をお手伝いさせていただきますぅ……』
ヘヴィです

暮居 凪
『もう20も半ばでしょうが、焦ることはありません。平均結婚年齢を超えても、誰も咎めはしません。大丈夫です、学園生は味方しますから』
外見は20半ばですが実年齢は33歳です

如月 敦志
『俺達の好きな筧さんは、やっぱり何時も通りモテな…… もとい、シングルで居てもらわないと』
モ、モテないわけじゃないんだからね!!

櫟 諏訪
『まだまだこれからいい人に出会えますよー? ガンバですよー! あと貴金属高く売れるところでしたら、久遠ヶ原ですと――』
トドメ御馳走様です

亀山 淳紅
『次もまた絶対歌い行きますから! 約束やで! です!』
二度あることは三度ありそうで怖いです

栗原 ひなこ
『筧さんはまだまだたっぷり出汁が取れるんだから最後まで使い切らないと! まだまだ結婚は早いよね』
出がらしになったら幸せになれ……る?

雨宮 祈羅
『道厳しいと思うけど、まだ部長居るじゃない!』
そっちの道の方が、厳しいです

強羅 龍仁
『これで俺は変態扱いだ…… 鷹政! 責任取れ!』
いやいやいやいやいや!!

小野 友真
『まだ、もうちょい皆の先輩でおって下さいね!』


「しょうがないなぁ」
 はは、と笑い。
 筧は、ひなこから受け取った『AC』と書かれたDVDをリピート再生した。
 アフターケアの略。コメントは苦手だから、と遊夜も編集作業を手伝ってくれたそうだ。
 ここまで見越して、浮かれた自分に付き合ってくれたのだ。
 落ち込むことも、できやしない。



 自室の片隅には、淳紅とさんぽから貰った花束が、花瓶に生けられていた。
 蕾も多く、明日もまた花開くことだろう。




依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: 厨房の魔術師・如月 敦志(ja0941)
 二月といえば海・櫟 諏訪(ja1215)
 戦場を駆けし光翼の戦乙女・桐原 雅(ja1822)
 懐かしい未来の夢を見た・栗原 ひなこ(ja3001)
 春を届ける者・村上 友里恵(ja7260)
 撃退士・雨宮 祈羅(ja7600)
 撃退士・強羅 龍仁(ja8161)
 撃退士・彪姫 千代(jb0742)
 陰のレイゾンデイト・天宮 佳槻(jb1989)
重体: −
面白かった!:27人

武士道邁進・
酒井・瑞樹(ja0375)

大学部3年259組 女 ルインズブレイド
Wizard・
暮居 凪(ja0503)

大学部7年72組 女 ルインズブレイド
厨房の魔術師・
如月 敦志(ja0941)

大学部7年133組 男 アカシックレコーダー:タイプB
万里を翔る音色・
九十九(ja1149)

大学部2年129組 男 インフィルトレイター
二月といえば海・
櫟 諏訪(ja1215)

大学部5年4組 男 インフィルトレイター
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
戦場を駆けし光翼の戦乙女・
桐原 雅(ja1822)

大学部3年286組 女 阿修羅
夜闇の眷属・
麻生 遊夜(ja1838)

大学部6年5組 男 インフィルトレイター
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
懐かしい未来の夢を見た・
栗原 ひなこ(ja3001)

大学部5年255組 女 アストラルヴァンガード
オシャレでスマート・
百々 清世(ja3082)

大学部8年97組 男 インフィルトレイター
KILL ALL RIAJU・
ラグナ・グラウシード(ja3538)

大学部5年54組 男 ディバインナイト
魔族(設定)・
ギィネシアヌ(ja5565)

大学部4年290組 女 インフィルトレイター
夜の帳をほどく先・
紫ノ宮莉音(ja6473)

大学部1年1組 男 アストラルヴァンガード
真愛しきすべてをこの手に・
小野友真(ja6901)

卒業 男 インフィルトレイター
春を届ける者・
村上 友里恵(ja7260)

大学部3年37組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
雨宮 祈羅(ja7600)

卒業 女 ダアト
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
蒼を継ぐ魔術師・
アスハ・A・R(ja8432)

卒業 男 ダアト
撃退士・
彪姫 千代(jb0742)

高等部3年26組 男 ナイトウォーカー
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
陰のレイゾンデイト・
天宮 佳槻(jb1989)

大学部1年1組 男 陰陽師
山芋ハンター・
水竹 水簾(jb3042)

卒業 女 鬼道忍軍
おねえちゃん、だいすき!・
水竹 水晶(jb3248)

卒業 男 アストラルヴァンガード
オネェ系堕天使・
ユグ=ルーインズ(jb4265)

卒業 男 ディバインナイト