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マスター:佐嶋 ちよみ
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:3人
リプレイ完成日時:2012/12/20


みんなの思い出



オープニング


 斡旋所に、ふらりと現れた紅い影。
 風紀委員の野崎 緋華(jz0054)だ。
「これ、頼まれて欲しいんだけど」
 ぶっきらぼうに差し出される依頼書。
 緋華は最近、岐阜県多治見市に関する依頼を持ち込むことが多かったし、そもそもの所属する委員もある。
 さぞ物騒な依頼だろうと、女子生徒が受け取り――

「カフェ『ベリーベリー』でクリスマスパーティ!?」

 なにがどうしてそうなった。
 ともかく、パーティだ。カフェで貸切パーティの案内だ!!


 新作のイートインメニューは、見目も可愛らしい3種類のケーキがオススメ。
 2種のクリームにフルーツが詰まったパイ、
 クリスマスツリーに見たてて積み上げたプチシュー、
 甘いものが苦手な方も、一緒にケーキを味わいましょう、サラダやクリームチーズをサンドしたミルクレープ。

 定番のフードメニューも、ほんのりクリスマス色。
 チキンホットサンド、
 バジルを練り込んだパスタにトマトのソース、
 チキンライスをリースに見立てた、ふわとろクリスマスオムライス。

 ドリンクメニューはホットなものを揃えました。
 珈琲・紅茶・ウーロン茶の他に
 意外な出会いの、ほうじ茶ラテ、
 ケーキ不要の甘さ!? マシュマロショコラ、
 スッキリ柑橘系 柚子茶
 などなど
 アルコール類はありませんが、年齢が確認出来る方へはご希望でブランデーを落すこともできます

 尚、店内は全席禁煙です。
 一階に喫煙BOXが御座いますので、耐えられない方はそちらで一服どうぞ。
 こちらも年齢確認されますので、未成年の方はつまみだされます。


●日頃の感謝をこめて
 久遠ヶ原に、今年の春ごろオープンしたカフェ。
 流行を取り入れた小洒落た雰囲気に、美味しい軽食やスウィーツ・充実のドリンクメニューで放課後のお気に入りスポットにしている生徒も少なくない。
 秋はハロウィン、そしてクリスマス手前の先日と、新作メニューの試作会なども開かれていた。

「そ。試作のクリスマスメニューのお披露目も兼ねて、久遠ヶ原生徒の皆さんに貸切で楽しんでもらいたいって。
一般向けのパーティー予約も受けてるそうなんだけど、そのデモンストレーションも兼ねてってさ」
 見ると、衣装準備や調理補助などが参加条件になっている。
「……衣装」
「サンタ服とか、そんな感じで良いんじゃないかなー
期間限定イベントだし。実際はスタッフ着用なんだけど、今回は参加者向けにサイズ合わせて作って良いって」
 つまり今回用意する衣装が、そのまま後日、スタッフ達が使う、ということだ。あまり奇抜でも…… いや、ものによっては楽しいかもしれない。
 こんな衣装でお待ちしています、というイメージ作りに一役買う形になる。
「調理補助は、言わずもがなだね。フード、スウィーツ、ドリンク、色々あるけど全部は一つの厨房だ」
 それはわかる。こくこくと女生徒は頷く。
「それで、このイベント企画……っていうのは」
「衣装や調理補助担当の他が、気楽に飲み食い放題ってのは座りが良くないから、あたしが足しておいた」
 しれっと、緋華。
「2階のイートインスペースは結構広くてね。片隅にちょっとした舞台を設置すれば、簡単なライブもできるだろうし、パーティー系お約束のゲームもあるだろ? 参加者みんな、楽しめる企画を準備して欲しいんだ。
幾つかのグループに分かれて順番でも良いし、全体一緒でも問題ない」
 
 参加者分の衣装制作。
 厨房での調理補助。
 パーティーイベント企画。

 それらいずれかが最低限の『お仕事』で、あとは楽しく時間を過ごして下さい。
 そんな、カフェからのお誘いだった。


「ところで、どうして野崎さんがこの案件を持ってきたんですか?」
「ん? あそこのホールスタッフの制服、デザインしたのあたしでさ。クリスマスどうするのって聞きに行ったら、ね」
「手先が器用っていうレベルじゃないです……」




リプレイ本文


 もしかしたら、雪が降るかもしれない。
 そんな、寒い寒い夜。
 白い息を吐き、指先を暖めながら、久遠ヶ原の生徒達が友人たちと、あるいは恋人たちと、あるいはぼっちも気にせず、カフェ『ベリーベリー』に集い始める。
 手ぶらの者、大荷物を抱えた者、笑顔の者、淡々としている者、表情は様々。
 暖かな光の漏れるカフェへと吸い込まれるように、入ってゆく。



●stand up,please!
「はーい、衣装配るよ、衣装ー」
 店内に流れるクリスマスソング。
 飾られたオーナメント、ツリーに盛り上がる雰囲気へ、野崎が一石を投じる。
「色々、種類を用意してきました。お好きな物を、選んでくださいね」
 覗きにきた生徒達へ、菊開 すみれ(ja6392)が手製の衣装を広げる。
 普通のサンタ、ミニスカサンタ、トナカイの着ぐるみ、天使衣装……
「こっちは、体型気にしなくても…… あっ、注目浴びたい方にはこっちなんか」
「――だってよ。モモ、どうよ?」
 すみれが一生懸命説明をする中、揃いの黒スーツに身を固めていた仁科 皓一郎(ja8777)が、傍らの百々 清世(ja3082)へ首を巡らせる。
「いや、おにーさんイケメンですけど天使並のイケメンですけど…… にっしーやアランちゃんも着るなら考える」
「やめろ俺たちまで巻き込むな」
 キリッと返す清世の後頭部を、アラン・カートライト(ja8773)が軽く叩いた。
「これ可愛いと思うんですけど……ダメですかあ?」
 子犬のような眼差しで、すみれが衣装を持ち上げる。
 薄い布地を使った白のミニワンピに、羽と天使の輪を付けた――
「「色んな意味で危険なんで」」
 男性3人がユニゾンし、ターゲットとされた嵯峨野 楓(ja8257)を背に庇う。
 4人はイベント企画としてジャズバンドをする予定で、自前で衣装も用意しては、ある。
 黒のアンティーク風ホルターミディドレスを纏う楓は普段より少しだけ、大人っぽい雰囲気を出しているが――
 黒スーツの男性陣の中央に、白い天使もアリかもしれないが――
「あー、すみれちゃん、それはエロ可愛いけど着る人選びすぎるからボツって言ったじゃない」
「野崎さんが着てくれてもいいのに……」
「……『だから』ボツ、って言ったじゃない」


 ――寒そうだよね、と野崎に声を掛けられ、振り向いたのはアーレイ・バーグ(ja0276)。
「寒くないですよー? 胸なんて見せてなんぼなのですー!」
 普段から露出高めの服装であるアーレイにとって、即退場にならないラインを死守する方が高難度、というきわどい特製ミニスカサンタ。
「野崎さんは…… 見せるモノがなくて残念ですねー?」
「フッ…… お陰さまで視線が痛くてね」
 ミニスカサンタを用意した衣装係は多かったが、野崎はあえて挑戦的なアーレイ作の衣装を纏っている。
 ちなみに、長身男性用としてデザインされたものだ。わかるか、この悲しみが。いや悲しくはない。
「身長にピッタリだよ、ありがとう」
 スカートからすらりと伸びる脚を見せ。
「ふふふ」
「ふふふふふ」
 乳か脚か。

「うなじだろ」

 ボソリ。
 不毛な戦いに通りがかりの影野 恭弥(ja0018)が一言残し、去ってゆく。
 二人が振り返ると、そこには影の一つもない。恭弥、こんな時までクールに隠密行動。


 正統派サンタ服から着ぐるみ、調理班向けのメイド・執事服まで。多彩に用意された手作り衣装が、思い思いに手に取られてゆく。
「……ボクが着てみるの?」
 半ズボンサンタ&トナカイカラーウェイター服の組み合わせを前に、犬乃 さんぽ(ja1272)が声を震わせた。
「だって、さんぽ君、自分にサイズ合わせて作ったでしょう」
 野崎に指摘され、さんぽは努力の証、絆創膏だらけの指先を隠す。
「ニンジャだから、変装用の衣装はお手の物だよ!?」
「3分あげよう」
「ううっ……」

 (お着替え終了)

「にっ、似合うかな?」
「おっ、イッケメーン!」
 さんぽは照れながら、くるりとターン。
「日本のクリスマス、初めてだから凄く楽しみだったんもん!」
「オーケーオーケー、楽しく行こう」
 普段の調子を取り戻してきたさんぽへ、野崎が手を叩く。
 日本のクリスマス―― さんぽにとって、今夜のイベントは楽しいものになるだろうか?
 参加してくれた皆が、楽しんでいってくれるだろうか。
 などと、そこまで殊勝なことを考える野崎ではない。

「飲んで食べて、歌って騒いで、作ってくれた人、舞台を用意してくれた人に感謝を。
それじゃ始めようか、メリークリスマス!!」

 あちこちで、派手にパーティークラッカーが鳴り響いた。



●Are you ready?
 厨房はフル回転。
 あらかじめ決められたメニューはあるが、25名分となれば生半可ではない。

 ショートの黒いカフェエプロンを締め、恭弥は料理の下準備に徹する。
 手際良く皮をむかれ、刻まれ、各ボウルに盛られてゆく野菜たちを、ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)が受け取ってゆく。
「こういう所の手伝いはこっちの勉強にもなりそうだし、頑張るよ」
 イタリア生まれで、料理も得意。
 時折混ざっている器用に飾り切りされた野菜に笑みをこぼしながら、恭弥から受け取ったバトンで美味しい料理たちに変身させてゆく。
「まぁ、楽しむ感じでできればいいですね」
 あらかじめ渡されているレシピを眺めながら、戸次 隆道(ja0550)は鼻歌交じりに調理開始。
「ふふっー♪ 料理は好きなのですよぅ〜☆」
 鳳 優希(ja3762)も、張り切って取り組む。
「こうやって、みなさんで作るのって楽しいですねぇ ……熱っ」
「あああ、大丈夫?」
「ちょっとお湯が跳ねただけです、平気ですっ」
「火傷になると厄介だよ、ほら、こっち」
「あぅ〜〜」
 ソフィアが素早く優希の手を引き、流しで冷水に当てる。
「うん、確かに……楽しいよね」
 一人で料理を作るのでは、こんなドタバタを味わうこともできない。

(料理は食べたことがあるが、実際に作ったことはなかったな……)
 そんな様子を見守るのは水鏡(jb2485)。
 冥界では娯楽として食事を楽しんでいた、が、それがどのように作られるかまでは知らない。
 せっかくだから、何か手伝いを……とは思うが、どこへどう入っていったものか。
 ふ、と周囲を見渡せば、同種族の気配がした。ユーノ(jb3004)だ。
「いきなり『はぐれになったから』と、わだかまりなく生徒として受け入れられるものでもありませんものね……」
「……そう、だなぁ」
「あっ、そこの二人! ちょっと味付け、見てもらえるかな」
 考えるより先に行動。ソフィアの判断材料に種族の壁は無かった。
 水鏡とユーノは顔を見合わせ、それからソフィアの元へ歩み寄る。
 パスタに掛ける、トマトソースだ。
「美味しいな」
 指先ですくい、水鏡が思ったままの言葉を発する。
「隠し味に、チーズを使ってみたんだ」
「メニューは決まっているようですが……他にも、色々作るのですよね。お手伝いしましょう」
「ん、頼むよ」
 ユーノの申し出に、ソフィアが屈託のない笑顔を返す。
「デザートには、クリスマス風・ユキ特製レモンパイも作るのですよ〜☆」
「レモンパイ?」
 聞き慣れない単語にユーノは首を傾げ、甘い物好きである水鏡は目を輝かせた。
「レモンパイは、美味しいのですよぅ〜☆」
「オリジナルのチーズケーキも考えてるんだ。忙しくなるよ!」
「じゃあ、私も…… サンドイッチ等の付け合せに、こっそりと付け足す、とかであればご迷惑にはなりませんかしら」
 オリジナルメニューを足してもOK、そんな触れ込みに興味を持ちながら遠慮がちだったユーノも、この流れなら言える!
「ディップなんて、どうでしょう。下ごしらえの野菜を使って、用意できると思いますよ」
 隆道の頭の中に、パタパタとイメージが組みあげられる。
「1品くらいは、自分で作れるようにしたいな」
 挙げられるメニューに胸を躍らせながら、水鏡は拳を握った。
 人間と悪魔の作りだす料理、きっと素敵なものになるだろう。


「楽しいクリスマスには、美味しい料理よねェ…… うふふゥ♪」
 黒百合(ja0422)は持ち込んだ鍋を火にかけ、ぐつぐつと温める。
 牛すじ肉や野菜、ビーツたっぷりの真っ赤なボルシチ。隠し味に唐辛子で少し辛めの味付け。パッと見た感じは、楽しいクリスマスカラーだ。
 具材がとろける程度になるまでじっくり煮込む必要があったため、温める段階まで調理を終えての持参である。
 これなら、他の調理グループへ迷惑を掛けることもあるまい。
「……上に持っていくなら、手伝うぞ」
「あらぁ…… ありがとう?」
 小さな体でアツアツの鍋を持ち上げようとしたところへ、自分の仕事を終えた恭弥が手を貸した。


(指定のデザートも良いけど…… そっか、足りないとすればブッシュドノエル)
 依頼参加時にカフェから手渡されたメニュー一覧に目を通し、柊 朔哉(ja2302)はオリジナルメニューとして忍び込ませたい一品を考えていた。
 正統派のブッシュドノエル。皿盛りデコレーションには、果物をふんだんにあしらって。
 ロール生地をオーブンに入れて一息ついたところで、先ほどから『手伝い』に入っている柊 夜鈴(ja1014)に声を掛ける。
「あ、ごめん夜鈴、ちょっと果物切って……、……切れる? 手伝う?」
 自分が熱中するあまり、後片付け関係を任せきりにしていた。生地の焼き上がりまで、クリームの準備などほんの少し、時間が出来るのだけど――
「大丈夫、余計なことはしない、ほんとだって」
 料理方面にセンスがない自覚はある、しかし自分だって朔哉と一緒に何かをしたい――夜鈴に課せられた使命は『余計なことは絶対にしない努力』。なにこれつらい。
「ケーキが出来たら2階に持っていって、あとはパーティーを楽しみましょうね、夜鈴」
「……あぁ、もちろん、その恰好でだよな?」
(……俺なんでメイド服(ロング)着てんの……!)
 クールな笑みを浮かべる夜鈴へ、朔哉は両手で顔を覆い、嘆く。
「似あってるぜ、聖職者の姿も良いけど、な」
 その言葉に、朔哉の顔は手で覆われたまま、耳まで真っ赤に染まった。
「えーと」
 二人の間へ、入りにくそうに地領院 夢(jb0762)が声を挟んだ。
 朔哉と夜鈴が、ハッとして二人の世界を慌てて畳む。
「次、どうしたらいいですか?」
 クレープ生地を焼き終えた夢は、サンドするサラダ待ち。
「夜鈴、お願いしてたわよね」
「言ったろ、今回、余計なことはしない」
「……夜鈴?」
 クールな笑みを浮かべる夜鈴へ、朔哉は両手で顔を覆い、嘆いた。
「夢ちゃん、クレープ冷ましてる間にサラダを作りましょう」
「はーい!! 甘くないミルクレープって不思議な感じですねっ」
 朔哉の落ち込みに気づかず、夢ははしゃぎながら次の作業に取り掛かった。
「折角だから、レシピを覚えてお姉ちゃんに作ってあげようっと!」
 パイにシューにミルクレープ。
 基本メニューだけでも物珍しくて、その上オリジナルまで!
 ロール生地が焼き上がる香りに合わせ、夢のテンションも上昇してゆく。


「久遠ヶ原学園のスイーツマスターとしてはこれは見逃せないイベントっ!!」
 デジタルカメラを手に、厨房に入りこむのはスイーツマスター・下妻 ユーカリ(ja0593)。
(お店の厨房って、なかなか入り込めるチャンスがないからね…… ベリーベリーのケーキの秘密に迫るには今しかない!)
 うっかり、エクストリーム新聞部としての行動方針になっているが気づかない。
「どれもこれも、美味しそうだなあ」
 あちらでパスタ、こちらでケーキ、向こうではパイ。
 所狭しと良い匂いが漂っている。
「よし! せっかくなのでオリジナルメニューにもチャレンジ!」
 カメラを懐へ戻し、ユーカリはパティシエモードスイッチ・ON!
「あのケーキに合わせるとしたら、わたしならどうする…… 考えろ…… 考えろスイーツマスター」
 ユーカリの視線を奪ったのは、鴉乃宮 歌音(ja0427)。
 赤白の三角巾と緑赤のクリスマスなエプロン姿で、黙々と職人よろしく作り続けている。
 どうやら、バウムクーヘンで雪被りの切り株をイメージしているらしい。
 ラズベリーソースをかけ見目も綺麗に、ミントの葉が新芽を表しているときた。

(ぴこーん)

「彩り鮮やかにアイシングクッキーってのはどうかな!?」」
 来た来た、イメージ来たァ!!
 サンタやツリー、雪だるまをテーマにキュートな感じで。本命ケーキの邪魔にならない程度、これ大事。
 ちょっといびつに焼き上がっても、アイシングでなんとかなる!
 色んなケーキに登場できるし、余ったならお持ち帰りもOKだろう。
 さぁ、進め、スイーツマスター!!


「雨宮様、お飲み物の追加です」
 ドリンクカウンターへメイド姿の氷雨 静(ja4221)が訪れ、長いオーダーを通す。
「了解、すぐ準備するよぉ」
 間延びした口調と裏腹に、雨宮 歩(ja3810)は手際よくオーダー分のカップを並べ、各種ドリンクの用意を始める。
「フム…… ちょっとした企み、なんてねぇ」
 パーティーは食べ飲み放題フリープラン。ひとつくらい、トレイに増えても気づかれまい。
 歩は余分にカップを足し、自分の好きなホットココアをコッソリ混ぜる。
 砂糖なし・ミルク多めの、アマミヤセレクト。
「リピートオーダー、よろしくぅ」
 歩のイタズラに、静は笑顔で応じた。

 そこへ、執事服の龍仙 樹(jb0212)が通りかかる。手にするトレイには色とりどりのケーキ達。
「一緒に行きましょうか、氷雨さん」
 静のドリンクメニューを見るに、恐らく行き先は同じだろう。
「はい。――あっ、それは」
 ふと、メニューには無かったはずのケーキに気づき、並んで歩きながら静が小さく声を上げた。
 見慣れたそれは。
「優希姉様の、レモンパイですね。とっても美味しいんですよ」
 まるで自分のことのように、静は得意げに微笑んだ。

「お待たせしました、2種類のクリームをふんだんに使ったフルーツパイです」
 オーダーを受けたテーブルへ、流れる所作で樹がプレートを差し出す。
「カットされたパイの中には、陶器の小物が入っている場合もございます。新年に向けての占いですので、お楽しみくださいませ」
 パーティーの案内では写真と名前しか掲載されていなかったケーキの裏話に、わぁっと歓声が上がる。
 なかなかのボリュームだが、アイスの冷たさが後味をさっぱりさせてくれる。
「こちらは、セットの紅茶です。お好きな濃さで、お飲み下さいませ。苦すぎた場合は、こちらのミルクを」
 静が、慣れた所作でティーコゼーを被せたポットをテーブル中央へと置く。
 『紅茶を飲むタイミングは、それぞれの好みだから』それがオーナーのポリシーだった。
 有名な茶葉を取り扱っている店ではないが、淹れ方の要所を抑えることで抜群の評価を得ている。
 コーヒー、それに歩のイタズラであるココアも順にテーブルに置かれてゆく。
「それから、『食べられるクリスマスツリー』パーティーバージョンで、少し大き目でご用意しました」
 3〜4人用といったところだろうか。
 ベリーカスタードをお腹いっぱいに閉じ込めたプチシューが積み重ねられている。
「「ごゆっくりどうぞ」」
 そろって一礼をし、メイドと執事は次のテーブルへ。


 ライブステージの準備が進む中、猫耳メイド服を堂々と着こなした歌音が状況確認も兼ねて接客に現れる。
(料理は大体、行きわたったか……)
 アルコールを頼む者もおらず、和やかに楽しんでいる空気だ。
「あっ、飲み物追加おねがいしまーす」
 どこからともなく声がかかり、歌音はそちらへ向かう。
「――なかなかいいな」
 可愛く、なおかつ動きやすい。
(誰が用意したのかは解らないが……)
 ケーキの準備を終えた時、残っていた衣装。しかし、歌音のために誂えたかのようにサイズはぴったりだった。
(いい仕事だ)
 評価を伝えられないのは残念だが、自分が着ている姿はどこかで目にしていることだろう。

「オーダーが入った。歩、あとは私が変わるから上で楽しんでくると良い」
 階下のカウンターへ戻り、歌音は再びエプロンを締める。
「それはありがたい申し出だが……いいのかい?」
「気にするな。けっこう盛り上がっていたぞ。今を逃す方がもったいない」
「じゃあ、お言葉に甘えて、っと。あとでまた交代にくるよぉ。楽しい時間はお互いに、ってねぇ」
「あぁ、その前に」
 歩がカフェエプロンを解く間に、歌音が呼びとめた。
「リラックスティーを淹れるから、持っていくといい。ドリンク対応は疲れただろう」
 カモミール、セージ、ラベンダー等の自家製ブレンドの入ったボトルを見せ、歌音は片目を閉じた。



●Let's party!!
「氷雨さん、そろそろ私達も行きましょう」
「! ……そ、そうですね!」
 給仕としての役割もそろそろ大丈夫のようだ。
 頃合いを見て、樹が静の手を引く。
 思わぬ体温に、静の声が上ずり、引っ込めそうになるのを何とか抑える。
「行きましょう」
 赤らむ顔を見られないよう、そっと伏せて、静は樹とともに会場へ入った。


 デザートも完成し、夢はパタパタと二階へあがってくる。
 キラキラと飾り付けられたパーティー会場は、開始前とはまた違った趣を見せていた。
「貸切パーティなんて初めて! 嬉しいなぁ!!」
 お腹が空いたから何か食べたいし、あっでも皆で合唱するって言ってたから練習もあるだろうし、
 そわそわキョロキョロする夢へ、亀山 淳紅(ja2261)が手を挙げて呼び掛けた。
「夢ちゃん夢ちゃん、こっちやでー♪」
「亀山さ〜ん!」
「ステージの飾りつけは終わったから、一息ごはんタイムしとってん。聞いたで、このクレープ、夢ちゃんが作ったんやて!?」
「どっ、どうですか??」
「めっちゃ美味い!」
「ですよねっ 実は私、つまみ食いしちゃいました」
「こういうイベントの準備って、何だか楽しいよねっ」
 同じく合唱に参加するすみれも、打ち解けた空気で夢をテーブルに迎えた。
「やっぱりいくつになってもクリスマスはこう…… 胸の奥がむずむずするねぇ!」
「亀山さん、ずーっと顔ゆるみっぱなしなんだから」
 すみれの指摘に、淳紅は照れ笑い。
 そこへ、ゆっくりと夜鈴と朔哉が手を繋いで現れた。
「ステージには、まだ時間あるのですか?」
 朔哉の問いに、淳紅がタイムスケジュールを答える。
 ナタリア・シルフィード(ja8997)の提案した聖歌隊と合同での、クリスマスソングメドレーはこれから間もなく。
 その後、清世や浩一郎たちのジャズバンドでしっとりとしたムードを作るという流れ。
「ひとまず調理班の人らも合流してきたんで、ゆっくり食べようってところやね」
「ふぅん…… じゃ、こういう時間もあるわけだ」
「よっ、夜鈴!?」
 テーブルの上、誰にでも見える位置で、朔哉の手をぎゅっと握る夜鈴。
(よ、夜鈴からイチャイチャしてきてくれたら嬉しいなー、なーんて思っても言えるかーって…… 思って)
 思ってはいたけれど!!
 実現すれば、動揺する。
 反応を楽しむように、夜鈴は目を細めた。
「はいはいはい、夢ちゃんもおるからなー!!」
 放っておくと、この夫婦は!
 淳紅がストップをかけ、周囲を安堵の笑いが包んだ。


 BGMに浸りながら、雫(ja1894)は料理に舌鼓を打つ。
 以前、依頼でこのカフェへ訪れたことはあったが、あの時はケーキ類しか食べていない。
 フード関係もこんなに充実しているとは!
「美味しそうな料理ばかりで目移りしてしまいますね」
「あれもこれも、食べ尽くすのですよ! よ!」
 同じテーブルで、優希もはしゃぐ。
「お、雫。調子はどうだ?」
 雫がチキンサンドに思い切り被りついた瞬間、頭の上から声が降ってきた。
 皓一郎だ。
 直近の依頼で行動を共にしていたことから、気に留めていたらしい。
「んぐ!!」
「……元気そうだな」
 完全に無防備な状態だったため、驚いて咽こむ雫の背を、緩く笑いながら皓一郎はさすった。
「最近、戦闘続きだったしよ…… 久々に楽器、演りたくなってねェ。ジャズバンド演るから、ま、ゆっくり聞いといて」
 見れば、片手にはドラムスティック。
 雫はココアを飲みほしてから、頷きを返した。
「ぷは…… こんな依頼なら次も受けたいですね」
 無報酬とはいえ、何しろ食べ放題。
 ちょっとした『お仕事』で楽しめるなら、なんと大きな報酬だろう。
「そうねぇ……」
 同じテーブルで取り分けたオムライスを食べ終えた黒百合が、口元を拭いて立ち上がる。
「出番ですか?」
「ふふ。まぁ、そんなところかしらぁ」
 雫の問いに、YESともNOとも言わず、ふらりと黒百合は人の波に消えて行ってしまった。
「? ……あっ、このボルシチも美味しいです 感想、伝えたかったですね」
 またあとで、顔を合わせることが出来るだろうか。
 そう思いながら、雫は暖かなスープと向きあう。
 ピリ辛の味付けで、体の中からホカホカしてきた。


「日本だと、七面鳥はないのですよね……」
 遠き故郷・アメリカを思いつつ、アーレイはペプシとピザで食欲を満たすこととする。
「っていうか、ぺぷちを置いてないのはゆるせませんっ」
 そう、アーレイの傍らにあるボトルはマイペプシである。こんなこともあろうかと持ち込んでおいてよかった!
 らぶ・ぺぷち!!
 こだわる人にしかわからないが、こだわる人には譲れないのである(力説、ここ大事)。


 両手のトレイにたくさんのケーキを乗せて、さんぽがテーブルへやってくる。
「先輩、凄く器用なんだね」
「さんぽ君には負けると思うわ」
 普段のこの店の制服を野崎が手掛けたと聞いての感想に、野崎は現在のさんぽのバランス感覚に対して感想を述べる。
「ずいぶん、たくさん取ってきたねぇ」
「どれも美味しそうだったんだもん! 先輩は甘い物嫌い?」
「度合いにもよるね、それぞれ試してみなくちゃ分かんない」
 それはつまり、どれも美味しそうってこと。
「先輩だって食いしん坊だぁ」
「ふふ」
「?」
「元気出て良かった。衣装作りで疲れてたみたいだからさ」
「そんなことないよ!? 楽しみだったってば」
 さんぽが言い募るところへ、夜鈴が朔哉とともに席を移動してきた。
「ふたりにも、コレ」
「歌詞カード??」
 受け取り、さんぽが顔を上げる。
「間もなくスタート、飛び入り大歓迎です」
「あっ、これならボク歌えるよ ――へぇ、日本語の歌詞だと、こうなるんだぁ」
 朔哉の紹介を受け、さんぽが目を輝かせる。
「……あたしは、ちょっと こういうのは」
 がたた、席を立とうとする野崎の腕を、夜鈴が掴む。
「野崎さん…… 逃げる気か?」
「なんだって……?」
(わーっ、わーっ!)
 剣呑な雰囲気にうろたえるさんぽ、呆れる朔哉。
(もう少し、ソフトに誘う方法もあるでしょうに…… でも真剣な表情の夜鈴、かっこいい……)
※ツッコミ不在という不具合発生中。


(クリスマス、かあ……。人や宗教によっては神聖で崇高な日なんだろうけど)
 崇高とは、ちょっと違う雰囲気の空気に、ナタリアは心の中で苦笑いした。
(人…… 悪魔や天使は、どうなのかしら)
 会場の一角では、実に楽しそうに人間界の食事を楽しんでいる悪魔たち。複雑な思いはますます深まる。
「どちらにしても、パーティーは来てくれた人が楽しめるように、そして足を運んでくれるようにもしないとね」
 最後は言葉に出して。
 『依頼』の確認だ。
「亀山さん、そろそろ」
「せやね♪」
 楽器類は、すでにステージ横に配置してある。
 ナタリアが声を掛けると、淳紅も喉の調子を確認しながら席を立った。

「それではこれから即興ではございますが、クリスマスソングの合唱を始めさせていただきます! やでー♪」

 ナタリアがハンドベルを鳴らしながらステージに向かう。
 淳紅の声を合図に、各テーブルから合唱参加者たちがスッとたちあがり、あちらこちらから集い始める。
 照明が切り替わり、ステージへスポットライトが当てられる。

「緋華先輩も一緒歌いましょっ!」
「う、……」
「行こうよ、先輩っ」
「明るいところは……っ あー、もうっ」
 さんぽに背を押され、巻き込み事故成立。
「夜鈴っ あなたも一緒ですよ、逃げようとしたってわかります」
「えっ いや、俺は」
 朔哉に強引に手を引かれ、さりげなく抜けようとした夜鈴の離脱失敗。
 巻き込み事故成立・第二弾。

「私、歌は得意なのです。どうか龍仙様もご一緒に」
「……歌、教えてくださいね?」
 生き生きとした表情の静に驚きながら、樹は共にステージに向かう。

「出番、ですね……」
 全メニュー制覇した雫が、聖歌モードの厳かな雰囲気へと切り替える。

「聖歌……ねぇ」
 口の端についたベリークリームを舐め、水鏡はステージを見守る。
 人間界の『神』を讃える歌とは、さてどんなものか。
「あっ、ボクのプチシュー……!」
「水鏡様が、目を逸らすから……要らないのかと、てっきり」
 最後の一つを口に放り、ユーノがしれっと言い返す。
「喧嘩しないで。ほら、こっちにチーズケーキもあるよ」
 クスクス笑いながら、ソフィアが他の皿を差し出す。
「紅茶の茶葉を混ぜた衣のフライも美味しいね。おもしろいなぁ」
 ユーノの提案で作ったサンドイッチの付け合わせに、ソフィアは感嘆する。
「それは――」
 良かった。嬉しい。
 ユーノの言葉に、ベルの音が重なる。
 発声練習からの――旋律。

 ハンドベルの透明感ある音色に、女性パートの高音、追いかけるように男性パートが続き、ハーモニーを生み出す。
 馴染み深いジングルベル、きよしこの夜、それぞれアレンジが加えられていて、聞いている方も自然と手拍子を始める。
 小さなハコに、鈴の音のように声が響き渡る。
 最後は、重厚感のあるアメイジンググレイスで。

「凄いのですよ、素晴らしいなの〜☆」
 優希を筆頭に、惜しみない拍手。
「おっと、そのまま」
 一列になり礼をしたところを、恭弥がカメラに収めた。


「うわ〜〜〜 緊張してきましたっ」
 胸元で手を合わせながら、楓は自分たちの出番に肩を震わせる。
 黒スーツで決めた男性三人、合わせのシャツの色で、それぞれの個性を出している。
 アランはワインレッド、きっちりボタンを留めて。
 皓一郎は紺、緩く開けた胸元から覗くタトゥーが彼を飾っている。
 清世は深めのグリーン、露出は適度。
 この三人に囲まれてのボーカルだ。緊張しない女子がいるならお目にかかりたい。
「……ドレス、似合ってンぜ?」
「逆効果! 完全なる逆効果です!!」
 オンナノコは、華があってイイわ。他意のない皓一郎の言葉にも、楓は心臓が口から出そうな思いだ。
「嵯峨野ちゃんが俺らの主役、俺らはお姫様の添え物。ねー?」
 緊張をほぐすよう、ゆるーくゆるーく、清世が楓の頭をぽふぽふ撫でる。
「色気なら任せろ」
「うぐっ」
 アランの一言がトドメとなり、楓の緊張を霧散させた。
 ――確かに、言われてみれば。
 この三人に囲まれて、色気で勝つのは難しい。などと思っても許されるだろう。
「さ、行こうかお姫サマ」
 皓一郎が、開いた手をそっと差し伸べて。
 気持の定まった楓が、ゆっくりとその手を取った。

 クリスマスソングを大人ジャズ風にアレンジしてのメドレー。
 皓一郎のドラムが、ゆったりとリズムを刻む。
 アランのベースが旋律を重ね、清世のアルト・サックスが踊り始める。
 胸の中でカウントダウン、楓の落ち着いた声域の歌声が甘く優しく乗った。
 合唱とは対照的な空間を作り出す。


「お疲れ様でしたー! えへ、惚れてもいいんですよ?」
「えー、そんな事言われたらほんとに惚れちゃうよ?」
「バカ、とっくに虜だよ」
 なんたって、面子の中で唯一のレディだ。
 楓へ、アランが上着を掛ける。
「風邪にさえ嫉妬するさ」
「……。モモ、腹減ったわ、何か食いに行かねェ? ……カートはエスコートしてろよ。お前さんらのも、適当に持ってくるわ」
 呆れとも支援ともつかぬ視線をアランに投げつつ、皓一郎は清世を誘う。
「あ、お疲れさまーの乾杯! 俺、マシュマロショコラ飲みたい」
「モモひとりで飲めよ、それ……」


「てゆか、正直そろそろヤニ切れ限界ー」
 喫煙ボックスはあるというが、そんなところでパーティーしたくないと頑なに耐えていた清世がギブアップ。
 ちなみに押し黙っているアランも限界。
「終わったら楓を送り届けてから、酒でも飲みに行かねえ?」
「いいな、呑み直し。勿論、お前さんの奢り、だろ?」
「え、まじ、奢り? やたー、アランちゃんゴチでーす!」
「つうか誰が奢りって言ったんだ、ふざけんな。――まあ、お前らなら良いか。今夜限りの特別だぜ? 代わりに撫でさせろよ」
 どこを、とは言わず
 どこを、とは聞かず
 そっと流し、
「ケーキ持ち帰りって出来ないかなーー」
「割引券、なんか配ってたっぽいよー」
「ほんとですか!?」
 明るい話題にすり替えて。

「今日は有難うございます」
「私こそありがとうございます。また『紅茶館』にいらして下さい」
 楽しい時間を共有できたと、樹と静はカフェを出たところで互いに礼をする。真面目な二人らしい姿だ。
「……その、出来れば来年も一緒に……」
「……っ」
 頭を上げたところで。
 樹が、スッと静の右手を取り、甲へキスと落とす。
「わ、私……こそ」
(な、なんと、お応えすれば!!!?)
 はわわ、動揺しながら、静は頬を真っ赤に染めた。ライトアップされた店の下、誤魔化せるであろうか。




 雪が降り出しそうな寒い夜。
 暖かな思いを抱いて、それぞれが帰途についた。
 ねがわくは、聖なる夜も、暖かな日でありますように。



依頼結果

依頼成功度:普通
MVP: 幻の星と花に舞う・柊 夜鈴(ja1014)
 茨の野を歩む者・柊 朔哉(ja2302)
 蒼の絶対防壁・鳳 蒼姫(ja3762)
 世界でただ1人の貴方へ・氷雨 静(ja4221)
 リリカルヴァイオレット・菊開 すみれ(ja6392)
 白銀の魔術師・ナタリア・シルフィード(ja8997)
 護楯・龍仙 樹(jb0212)
 聖夜のキューピッド・水鏡(jb2485)
 幻翅の銀雷・ユーノ(jb3004)
重体: −
面白かった!:13人

God of Snipe・
影野 恭弥(ja0018)

卒業 男 インフィルトレイター
己が魂を貫く者・
アーレイ・バーグ(ja0276)

大学部4年168組 女 ダアト
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
ドクタークロウ・
鴉乃宮 歌音(ja0427)

卒業 男 インフィルトレイター
修羅・
戸次 隆道(ja0550)

大学部9年274組 男 阿修羅
みんなのアイドル・
下妻ユーカリ(ja0593)

卒業 女 鬼道忍軍
幻の星と花に舞う・
柊 夜鈴(ja1014)

大学部5年270組 男 阿修羅
太陽の魔女・
ソフィア・ヴァレッティ(ja1133)

大学部4年230組 女 ダアト
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
茨の野を歩む者・
柊 朔哉(ja2302)

大学部5年228組 女 アストラルヴァンガード
オシャレでスマート・
百々 清世(ja3082)

大学部8年97組 男 インフィルトレイター
蒼の絶対防壁・
鳳 蒼姫(ja3762)

卒業 女 ダアト
撃退士・
雨宮 歩(ja3810)

卒業 男 鬼道忍軍
世界でただ1人の貴方へ・
氷雨 静(ja4221)

大学部4年62組 女 ダアト
リリカルヴァイオレット・
菊開 すみれ(ja6392)

大学部4年237組 女 インフィルトレイター
怠惰なるデート・
嵯峨野 楓(ja8257)

大学部6年261組 女 陰陽師
微笑むジョーカー・
アラン・カートライト(ja8773)

卒業 男 阿修羅
気だるげな盾・
仁科 皓一郎(ja8777)

卒業 男 ディバインナイト
白銀の魔術師・
ナタリア・シルフィード(ja8997)

大学部7年5組 女 ダアト
護楯・
龍仙 樹(jb0212)

卒業 男 ディバインナイト
絶望に舞うは夢の欠片・
地領院 夢(jb0762)

大学部1年281組 女 ナイトウォーカー
聖夜のキューピッド・
水鏡(jb2485)

大学部6年259組 女 インフィルトレイター
幻翅の銀雷・
ユーノ(jb3004)

大学部2年163組 女 陰陽師