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マスター:佐嶋 ちよみ
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2014/01/16


みんなの思い出



オープニング

※このシナリオは初夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。

 寺の裏手の竹林を抜けると、そこは料亭でした。


「ようこそ、ぽんぽこ亭へ」
 もてなすのは、年の頃16かそこらの青髪の若女将。
 品のある薄紅色に小花を散らした着物姿で、長い髪は後ろで一つにまとめている。
「新しい年を、この場所で迎えると選んでくださり、有難うございます。時間の許す限り、どうぞお楽しみくださいませ」
 丁寧な辞儀から顔を上げると、料亭の案内へと先を歩き始めた。
「当店は、形式に縛られない自由な空間を旨としております。現世の難しいことは忘れて、のんびり過ごしていただきたく」
 磨き上げられた板張りの廊下を進むと、左手に幾つかの広間がある。
 既に宴会が始まっているらしき賑やかな部屋があれば、静まり返った部屋もある。
「本日は此方にてお寛ぎください。お鍋の支度を致しております」
 開けられた襖の向こうは20名くらい軽く入れる畳の間で、どうやら光差す障子の先に庭園があるようだ。
「庭へも自由に降りることができますので、よろしければ散策も楽しんでくださいませ」
 こちらの考えを読んだかのように、若女将がくすりと笑った。
「今日は雪が降り積もり、少々お寒いですけれど、なかなか風情がございますよ」
 それから、廊下の奥右手には洋風のバーカウンターがあること、料理や飲み物は追加で注文できるし創作料理もあるのでご自由にということを説明してゆく。

「そして、これが唯ひとつの決まり事なのですが」

 座敷席へ入ろうとした俺へ、若女将がそう切り出した。

「本日の出来事、それは全て狸が化かしたことに御座います。どうぞ、他言無用に願います」

 声を潜め、其れが飛び切りの秘密であるかのように。

「あ、うん、知ってました御影さん」
 筧 鷹政(jz0077)が、ようやく若女将の名を呼ぶと、少女は混乱したかのように目を見開き、そして慌てふためいた。
「バーテンは、野崎さんだったよね。こっちと目を合わせないようにしてたのバレバレだったけど」
 男装のバーテンダーは久遠ヶ原の風紀委員、野崎 緋華(jz0054)であった。鷹政とは仕事を共にすることもあるから見間違えようがない。
「お、おきゃくさま、あなたはいったい……」
 若女将然としていた御影 光(jz0024)は顔を赤くしたり青くしたりしている。
「いや、一体も何も」


 とある場所に、『ぽんぽこ寺』と通称される寺がある。
 なんでも、和尚さんの説法を聞き入った狸が敬服し、その姿が周辺の住民に人気となっただとかどうだとか。
 山門へ続く長い石段の両側を大小さまざまな信楽焼きの狸が案内してくれる、なんともほのぼのとした佇まいだ。
 その裏手には竹林があり、狸が住んでいるというお話。
 和尚の説法を真剣に聞き、鍛錬に励んだ狸は自身の変化のみならず、人を化かす術をも修めたという言い伝えがある。
 鷹政はそれを聞いて、興味本位で初詣に来たのだったのだ。

 
「ま、細かいことは、互いに言いっこなし、だね。お正月だし、楽しい初夢とさせてもらおう」

 にこりと笑い、鷹政は今度こそ座敷席へと足を踏み入れた。
 畳の良い香り、鍋の煮える食欲をそそる香りが出迎えてくれた。





★注意★
夢オチシナリオではありますが、『飲酒喫煙』に関しては原則として
『学年と誕生日で20歳未満』と判断される方へは変身なしでは採用いたしません
人間以外の種族の方も、同上の基準で未成年と判断される方へは提供できません
夢の中でも『学園モノ』は意識したい、ぽんぽこ亭です。


リプレイ本文


 薄っすら雪化粧に彩られた、ぽんぽこ亭。
「お願いがかなうって、ほんと、でしょうか」
 そっと玄関から覗きこむのは、ユイ・J・オルフェウス(ja5137)。
「ええ、本日は佳い日にございます」
 若女将・御影が、笑顔でユイを招き入れた。
 此処へ来るまで寒かったのだろう、少女の頬はトレードマークであるヘアピンの林檎のように赤い。
(本当ならすごいこと、です。……私も、ちょっとかなえてもらいたい、です)
「どうぞ、こちらへ。奥の間で、ぽんぽこ様がお待ちです」


 スッと鼻筋の通った、金色の髪に碧の瞳。色白美人が二人とすれ違ってゆく。
 異国人の風貌だが、紫の着物が良く似合っており、立ち居振る舞いも慣れたもの。
「わあ、素敵……」
「ふふっ、毛皮のない姿を見られるのは……なんだか、恥ずかしいの」
 思わず呟いた若女将へ、狐珀(jb3243)は艶のある笑みを返し、そそと広間の方へと向かっていった。

 程なくして到着した部屋は薄暗く、奥に人の気配はするが顔までは見えなかった。
 ――願いはなんだ
 その声は存外に低く、重々しい。
「えっと、お願い聞いて、もらえるなら、私を、おっきくしてほしい、です」
 お前も酒か。
 やや疲れたような声が、薄闇の向こうから響く。
 ユイは、慌てて首を振る。
「大きくなったら、どんな女の人に、なってるか、気になるから、です」
(お母さんみたいな、優しそうな大人の女の人になれてたらいいな……)
 会うことは叶わない、記憶の中の母を想う。
 ほんの少し先の未来を、覗いてみたかった。



●広間にて・1
 『お願い』は行使せず、ありのままの姿で参加しているのは酒井・瑞樹(ja0375)と村上 友里恵(ja7260)の二人。
「……今年の目標達成の、ヒントを掴めるといいのだが」
 おっとり笑顔で場を楽しむ友里恵とは対照的に、瑞樹はどこかソワソワしている。
「こういうお店の料理の味がどんなのか、楽しみです♪ 行きましょう、酒井さん」
「ああ、和食の味付けは参考にしたいな」
 男は胃袋で掴め、そんな言葉があった気がする。
 友里恵に手を引かれ、瑞樹はキョロキョロしながらも開いている場所へと座った。
(賑やかな場では、恋人同士やその手前の人達も居るだろう。こっそり盗み見て参考に……)

「神楽さん、ちょぉ聞けや!!」

 ――どんっ
 賑やかな広間、その空間を寸断するかのような勢いで、お銚子がテーブルへ力強く叩きつけられた。
「鈍感なぽんぽこめ、女性の気持ちに疎すぎや」
 柔らかな銀髪から、完全に据わった瞳がきらりと覗く。
 普段の物腰からは想像もつかないが、何度見ても宇田川 千鶴(ja1613)であり、湯豆腐の温まった鍋の向こうで笑顔を絶やさないのは鈍感なぽんぽこ・石田 神楽(ja4485)である。
「千鶴さん、飲み過ぎ注意で……―― 遅かったですね〜」
 日本酒、焼酎、各種銘柄を面白がってオーダーしているうちに、千鶴は完全に酔いが回ったようだ。
「いや、鈍感ではないと思うんですよ?」
「私ばっかり振り回されて。いつも私だけ、神楽さん神楽さんで寂しいやん……。余裕ぶってさー……」
 千鶴の声が涙混じりになってきたところで、神楽は姿勢を正す。
「忙しいのはわかってるが、無茶しがちで心配やし……」
(ふむ……、確かに依頼やバイトで色々と動き回ってますからね……。寂しい思いはさせているのかもしれません)
「なのに抑える所抑えやがって、悔しい負けんーー!」
「…………無茶はほら、私も一応男ですしっ て、泣き出さないでくださいよ。千鶴さん」
「って、先ずちゃんと食え!」
(千鶴さん…… 泣き上戸でしたか)
 優しく髪を撫でて気持ちを落ち着かせてやりながら、笑顔の下で神楽はメモを一つ。
 ぐすぐす鼻をすすり肩を震わせ、千鶴は小鉢にこれでもかと熱々の具材を盛っている。もちろん、神楽へ食べさせるためである。

(あんな風に、ぽふぽふされるのは…… 羨ましいのだ)
 瑞樹が離れた席からを見守っていたことなど、露知らず。


 賑やかな宴の端で、一人で鍋を楽しんでいた赤毛の元へ、月詠 神削(ja5265)が歩み寄る。
「ご一緒、いいかな」
「あ、月詠君。明けましておめでとう。どーぞどーぞ」
 閑話部で交友のある筧へ声を掛けると、気安い笑顔が返ってきた。
「月詠君は、何か願い事した?」
「いや……。実家にさ、俺の生まれた年に作られたワインがあるんだ。20歳になったら、それを初めての酒として飲む、って決めてるから」
 ここで酒を楽しもうとは思わない、それを除くとこれといって願い事なんてものも出てこなかった。
「へぇ。良いね、それは大事にしたい」
「……で、せっかくだから。厨房を借りてきたんだ。ご馳走するよ」
 空になっていた一人用の土鍋を下げ、神削は下準備してきた特製鴨鍋をセットする。
 白菜、せり、しめじ、クレソン、豆腐に、メインの鴨肉が所狭しと土鍋の中に収まっている。
「ひとまず、蓋をして……っと。煮えるまでは、飲む?」
「じゃあ、お言葉に甘えようかな」
「熱燗のおかわり、お持ちいたしました♪」
 タイミングよく、そこへ友里恵が盆にお銚子2本を乗せてやってきた。
(筧さんがおっぱい派か太腿派かを確認するチャンスです♪)
 友里恵は身をかがめつつチラリと胸元を肌蹴て見せるが、筧からは特に反応を得られない。
「友里恵ちゃん、……その。俺の中にも『ネンレイ・セイゲーン』というものがあってだね」
 心の声がダダ漏れだったので、思わず筧が額を押さえる。
 これでも成人男性。未成年を『そういう対象』にはしない程度の倫理観はある。
「筧さんは、見るからにモテているものな」
「酒井さん。『ネンレイ・セイゲーン』があるというのなら、『セイベツ・セイゲーン』も存在するかもしれません」
「? どういう意味だ、村上さん」
「お相手は、もしかしたら…… 女性ではないのかもしれません。現にほら、これだけ人がいるのに殿方と二人でお鍋を…… ぽっ」
「宇田川さんは、俺の味方だよな!!?」
「うわ! それ、私のセリフやよ、筧さん……!?」
 居たたまれなくなった筧が、隣で暴れる千鶴へと泣きつく。
「筧節の削られっぷりに期待しています。まだまだ序の口ですよね〜」
 千鶴の用意した小鉢の鍋を綺麗に平らげ、今はお茶をすすりながら、神楽がにこにこ笑いながら突き放した。



●雪化粧の庭園は
 美味しいお鍋で盛り上がる広間から、天谷悠里(ja0115)は庭園へとそっと抜け出す。
「うわあ…… 綺麗だな」
 雪を被った日本庭園は澄んだ空気と相まって、とても風情があった。
 幼く見られがちだけど、悠里は大学部三年生。
 『多くは望まないから、せめて年相応の外見へ』……それが、ぽんぽこ様への願い事。
 着物は大人っぽいものを、とお願いして。
 悠里はガラスに映った自分の姿を見て、二度三度まばたきをする。
 廊下の角にある姿見で、幾度となく変身後の姿を確認していたけれど、こうして風景に溶け込むとまた違った印象となる。
 メイクアップして、少し伸びた黒髪もアレンジして。濃淡のアクセントが活きた蒼地の着物に、悠里の顔立ちが映えた。
「寒いからあまり長くはいれないけど、ちょっと歩いてみよう」
 庭の端には池がある。
 凍っているかな?
 手入れがされているなら、今日という日の為に水が張られているかもしれない。
(ふふ。着物を着た状態での立ち居振る舞いも注入してもらって、良かったな)
 自然と背筋が伸びるのは、綺麗な空気に当てられたから? これも、魔法の力?
 ふわふわ楽しい気持ちで悠里は庭園を歩き始めた。


(今年は、去年よりもいい年にしたいな)
 庭園にある腰掛に座り、ちらちらと降る雪の花びらを見上げて黄昏ひりょ(jb3452)は息を吐いた。
 学園で耳にした、とある穴場で初詣……辿りつけるか不安だったけれど、その裏手にこんな場所があるとは。
「ひりょ殿、お待たせしたのじゃ」
 そっと近づく足音が自分へ向かっていたこと、掛けられた声に、ひりょは慌てて振り向く。
「え、あれ」
 スッと鼻筋の通った、金色の髪に碧の瞳。色白美人。
 見覚えのあるような、ないような……
(あれ…… でも、この声)
 それに、着物……
「えぇっ、こ、狐珀さんなのか!?」
 狐獣人といった外見の彼女に、すっかり慣れてしまっていたけれど。
「ふふっ。どうじゃ、人間になった私は?」
「狐の姿も綺麗だったけど、人の姿もやっぱり綺麗だな」
「そういうことを、さらりと言うてからに」
「本当だよ。……寒そうだけど、大丈夫? 俺のコートを貸してあげよう」
 照れたところに、ひりょのぬくもりが残るコートを肩に掛けられる。
「最初は、俺が学園で困ってる所に立ち寄って力を貸してくれたんだよな。それからかれこれ一年か……。時が経つのって早いな」
「毛皮が無いと人の温もりが感じられて良いのぅ……、ますます人間が好きになったのじゃ」
 出会って、一年。はぐれ悪魔と人間。
 互いの良いところ、違うところ、たくさんの発見があった。修学旅行も同じ場所へ行ったっけ。
 思い出話に花を咲かせ、二人は遊歩道をゆっくりと歩き始めた。
「……これからもよろしくね、狐珀さん」
「何を急に改まって。こちらこそ、じゃ。ひりょ殿」
 人の姿であっても、艶のある笑顔の狐珀は狐珀。
 どうかこれからも、変わらぬ友情を。


 広間の熱気を抜けて、ユイもまた庭園へと足をおろした。
 ぐっと伸びた手足で歩くのは、なんだか覚束ない。
 脚をもらった人魚姫は、こんな気持ちだったのだろうか。
 自分の身体なのに、まるで借りものみたい。
 伸びた背から覗く世界はとても新鮮だった。
 肩まで下りた真っ直ぐな黒髪は、歩くたびに頬に触れてくすぐったい。
(……胸、は努力でどうにかできるのでしょうか)
 それだけが、悩みであった。
「あなたも、お散歩?」
「あっ、はい…… です」
 ふ、と視線を落としていたところへ声が掛けられる。
 ユイより年上に見える、が、今日この場所では誰も実年齢は解らない。
 身構えるユイへ、悠里が明るく笑って見せた。
「むこうの池。綺麗な鯉が泳いでたよ。今日だけの、特別なのかも。他に素敵な発見があったら、教えてくれると嬉しいな」
(今日だけの……)
 着物姿のお姉さんは、そうして広間へと戻っていった。
「もしかしたら、良い詩ができるかも、です」
 普段と違う視界。
 今日だけ特別な、魔法の世界。
 夢と願いが見せる世界で、どんな詩を綴ろう。



●厨房よりお送りします・1
 和紙に、流麗な筆文字で品書きを。
「さて、気合入れて美味しいもの作りますよー?」
 まな板の上には新鮮な鰹が、あとは調理とばかりに捌き終えられている。
「こればかりは、完成までに時間が必要ですからねー? 仕込み終えたものがこちらですよー」
 渋い焼き物の小鉢に盛り付けられたのは、酒盗。新鮮な鰹の内臓で作る塩辛だ。
 板前の白衣に身を包み、良い笑顔を浮かべる櫟 諏訪(ja1215)は、給仕へ品書きと共に酒盗を出すよう伝える。

 ちなみに、【鰹尽】品書きはこちら。

・酒盗
・鰹の吸い物
・鰹のたたき
・なまりと蕗の煮物
・鰹の竜田揚げ
・鰹はらんぼ塩焼
・蒸し鰹の林檎酢和え
・鰹茶漬け
・鰹節アイス

 渾身です。



●広間にて・2
 神削の鴨鍋が、良い具合に煮えてきた。
 仕上げに入ろうというところで、振袖が筧の視界の端にチラリと入る。
「新年、明けましておめでとうございます」
 すっと三つ指をついて深々とお辞儀をするのは、
「らしく、なかったかな?」
 顔を上げ、苦く笑う常木 黎(ja0718)。そこでようやく筧は硬直から解かれた。
「……黎さんか!」
「わかってなかったとか……」
 紺地に桜梅菊の振袖、薄化粧に赤い口紅を引けば、髪型は普段と変わらないのに別人のようだ。
「うわーー。女の人は変わるね…… お人形さんみたいだ」
「筧さん、親戚のおじさんみたいになってるよ」
 すりおろした自然薯を鍋へ投入しながら、神削が呆れた言葉を掛ける。
(対人ヘタレな筧さんが果たしてどんな態度をとるのか、私とっても気になるのです♪)
「友里恵ちゃん、聞こえてる」
 筧が高校生のおもちゃにされている様子に、黎は静かに肩を揺らした。
「おひとつどうぞ」
「お、おう」
 挨拶ついでに、お酌をば。
 そっとしなだれかかると、黒い髪がサラリと筧の背に触れ、そして気まぐれな猫のように離れる。
「あれ、もう行っちゃうの?」
「人の多い所は、どうにも苦手でね……」
「そ、っか」
 静かな場所、庭園を臨む窓辺へと移る彼女の背を目で追う筧の前に、諏訪からの酒盗が届いた。


「どや! ちょい大人に変身した小野友真でっす!」
「少しだけ大きくな…… ったな?」
「よし呑もう」
 諏訪による【鰹尽】を待ちつつ鍋を囲む加倉 一臣(ja5823)の隣へ、ちょい大人になったけれど身長は5cmも伸びてまs(自主規制)・小野友真(ja6901)がドカッと座る。
「おお。皆の背ぇ高くなってる、新鮮……」
 鍋へ投入する具材を抱え、地領院 恋(ja8071)も到着した。
 高身長がコンプレックスの恋だが、今は平均的なサイズ。髪も染める前の黒だ。
 目が隠れそうに長い前髪から、友人たちを見上げる。
「小さくなったなー……! 足元大丈夫かな。ほーら、お兄さんが手ぇ引いたるで!!」
「友真君……。こんなに育っちゃって……」
 普段は完全に見下ろす側の身長差、弟扱いだというのに。
 驚く恋の手を、立ち上がった友真が嬉しそうに引く。
「それより小さい恋ちゃんが愛らしくて僕は私は」
「あいや、可愛くはない、です」
 一臣の言葉に、照れて友真の陰に隠れる恋。
 そも、友真に妹扱いされるのだって照れ臭い。
 といった様子がクリティカルしたらしく、一臣は声を押し殺して座布団をバンバンしている。

「こんばんわぁ〜。すみれです♪」

 そこへ登場したのは、セクシーダイナマイト。否、菊開 すみれ(ja6392)である。
 『お酒が飲める大人な女性に』、願ったのはそれだけだったが……
 少し身長が伸び、色香漂う大人な女性へと変貌を遂げていた。
「なーんて。お水っぽいかな?」
「おー。お姉さんなったな!」
 一臣たちの対面に座ろうとすれば、白い谷間が強調される。
 視界に入れてなるものかと、友真は笑顔を浮かべつつ恋人の腕をグイッと引いた。
「私が最後だったんだね。それじゃあ、お鍋しよっか。――今年も良い1年でありますように!」
「「ありますように!!」」
 乾杯!!



●親愛なる方々と
 来客をもてなしに玄関先へ向かった御影が、笑顔を親しみの深いものへと変える。
「一日限りの夢を叶えられると伺って」
「夏以来でしょうか? お久しぶりです」
 揃って訪れたのは、ファティナ・V・アイゼンブルク(ja0454)と神月 熾弦(ja0358)だった。
「はい。今日は存分に楽しんで行ってくださいませ」
「あら、そんな他人行儀なことを言ってしまうんですか?」
 悪戯っぽく笑みを浮かべ、ファティナは背を向けた御影へと抱き付いた――からの、ボディチェック開始。
「もう16歳ですから少しは……大きくなってる、でしょうか?」
「く、くすぐったいです、やっ、どこ触ってるんですかっっ」
「和服は布地が固いのが難点ですね。こうなったら直接…… わひゃ!?」
 着物の袷へと手を差し入れようとしたところで、その後ろから更に熾弦が手を伸ばした。
「もう……。ファティナさんはいつも通りですね」
 やりすぎと判断したところでファティナの胸サイズチェック実行。セクハラをセクハラによってストップを掛ける。
「……何をやっているんだ、銀狐」
「まあ♪」
「神奈さん!」
 熾弦の制止がワンテンポ遅ければ、水無月 神奈(ja0914)の封砲が走っていたかもしれない。
「忙しそうだな、光」
「今日は、若女将ですよ、若女将! 似合いますか?」
「ふむ……。よく似合っている」
 尊敬する神奈から、真正面からそう言われると流石に御影も照れる。
「ご案内いたしますね、どうぞ奥へ」
「ああ、いや……」
 ファティナたちは既に奥の間へ向かっていた。
 廊下は、先ほどから給仕たちが忙しく歩き回っている。
(ゆっくりしつつ光と話でも、と行きたかったが……)
 神奈は暫し考え、
「忙しいようだし、厨房体験をしてみるのも手か。そちらを手伝おう」
「え? いいんですか? もちろん、とっても助かりますが」
「厨房の者に迷惑をかけるが、学んでおきたい事があるしな」
「ふふっ。こんな時も、鍛錬を欠かさないんですね」
「光の料理の腕前は、こちらでも同じか?」
「えー? 聞こえませーん」
 厨房までの短い道を、姉妹のように歓談しながら二人は歩いた。



●Bar野ノ華
 賑やかな広間から少し奥まった場所に、そのバーはある。
「静かに飲みたい気分だ」
 ふらりと現れたのは、麻生 遊夜(ja1838)。外見にこれといった変化は見られない。
 彼が願ったのは――

『酒の美味さと言うのを判るようにして頂きたく』
 礼を欠かぬよう気合を入れて、ぽんぽこ様と対面してきた。
『酒にはそれなりに強い家系だとは親父の談だが、俺は酒が美味いと思ったことがない故に』
 判らぬなら、それで構わない道だろう。そうは思う。
 日常生活に支障もない。
 けれど、『夢』という言葉が遊夜の心を動かした。

「一緒に酒飲むのが夢だって、言ってたんだがな……」
 食前酒のグラスを手に、水面に浮かぶ自身の顔を見つめる。
 親父。
 一緒に呑むことは、もう、叶わないその人。
「ハーベイ・ウォールバンガーを」
 それは『勝利の美酒』か『やけ酒』か?
「親不孝者ですまんね…… 乾杯だ、親父」
 居ない人を想い、遊夜はグラスを傾ける。
 ウォッカベースの軽い飲み口にバニラが香る。ただしアルコール度数は強いから反動はデカイ。
 ステアする度に表情が変わり、遊夜はのんびりと楽しむことにした。
 焦ることはない、今日という日は長い。
 静かなバーは、それだけ居心地が良かった。


 カウンター席のもう他方。
 空いたグラスを、天風 静流(ja0373)は静かに見つめていた。
 初めて飲むなら、どんなものがいいのだろう。訊ねてみると、女性バーテンダーは答えた。
「どのグラスが良い?」
 幾つか並べられた、様々な形のグラス。それぞれの為の、カクテルがあるらしい。
「どうだった?」
「癖のある香りに驚いたが…… 慣れると美味いな」
「次はどうしようか」
「それじゃあ」
 焼きたてのピザを受け取りながら、静流は次のグラスを選んだ。


 ややあって、男女のカップルが入ってくる。
 一人は豊かな体のラインが魅惑的な若い女性。
 もう一人はバーの雰囲気によく似合った三十路越えの渋みのある男性。
「シヅルさん…… 胸は胸筋へと変化したのですね。……格好いいので、ありですね」
「想定外な……。まあ、飲むのに不都合はないですが」
 ファティナと熾弦、互いに願ったのは『お酒の飲める年齢への変身』だったというのに、熾弦のみ、ぽんぽこ様がファンブルを起こしたらしい。
 張りのある彼女……彼の胸を、まじまじと見つめながらファティナは細い指先でくすぐる。
 普段からスキンシップに慣れているせいか、じゃれ合いの範疇だ。
 店内の雰囲気を崩さぬよう気を遣いながら、そっと席に着く。
「免疫はないので…… 少しずつ、ゆっくりでもいいですか?」
「好きに楽しんでくれていいよ」
 何も知らなければ、二人はお似合いの恋人同士。
 バーテンダーはオーダーだけを聞き、カクテルを作り始めた。




「この姿はッ……」
 姿見を前に狼狽えているのは一人の女性。
 身長は平均より少し小柄。セミロングの黒髪が、整った顔立ちによく似合う。
 ちなみに中の人は強羅 龍仁(ja8161)である。
(まずい)
 発した声に、自身が驚く。
 慌てて口を両手で塞ぎ、身を潜める場所を探し――
「おー! 母さんの匂いしたんだぞー!」
「なんで分かるんだ千代!? というか、千代?」
 耳馴染みある声は、口調は、彪姫 千代(jb0742)だ。
 しかし、少しだけ高い声質に驚いて振り向けば、彼は小学生並に縮んでいる。
「おー? 母さん、かわいーなんだぞー」
「……な、なにが起きて」
「みんな一緒でたのしーなんだぞー! 父さんの所へ行くんだぞー!!」
「待て、千代!!」
 千代のいうところの『父さん』、それは筧だ。つまり行先は広間だ。
 体は小さくとも力強さは変わらない。小さな虎に引きずられ、龍仁は為す術もなく友人知人が闇鍋状態の場所へと連れて行かれた。


 鴨鍋と鰹料理を堪能していた筧が、千代の登場に大笑いする。
 それから横の女性へと視線を移動し、貼りついた笑顔で首をかしげた。
「はじめ、まして? だよね? どうも、筧です」
「おー? 何言ってるんだ父さん! はじめましてじゃないんだぞー? 母さんだぞ??」
「……強羅さん? なにを願えばそうなった」
 筧の問いに、龍仁は青ざめてうつむくばかりで答えようとしない。そうこうしているうちに、筧の胡坐へと千代が収まり、鰹の竜田揚げをつまみ始める。

「チヨ……?」

 藤色の髪の青年が、切れ長の瞳を何度もまばたきさせながら指をさしては呆然と立ち尽くしていた。
「何コレ、過去? 並行世界? なんでもいいや。お久しぶりですね、鷹政さん」
「リュウ君か! えー、何々、さん付なんて」
 龍騎(jb0719)といえば無遠慮な少年という印象が強いが、外見年齢を変えただけとは違う雰囲気がある。
「あは、さすがに呼び捨てませんって。もう子供じゃないし、25歳」
 はい、かんぱーい。
 龍仁の隣へ座り、手酌で杯を満たすと勝手気ままに持ち上げる。その辺りは彼らしいか。
「今は保存修復とかやってる。久遠ヶ原出て大学行ったから奨学金返済が大変!」
 龍騎は出会った頃のような笑みを浮かべるも、年相応の落ち着きが備わっていた。
「チヨは何か小さいな?」
「おー? 誰だー? でも知ってる匂いなんだぞー?」
「ひっどいな、俺のコト、そんな簡単に忘れるワケ? チヨのバーカバーカ」
「!! リュウ! 母さん! リュウなんだぞー! 俺の大事な友達なんだぞー!」
「リュウくん? 聞いていたより大きいな?」
 そこでようやく、龍仁が顔を上げる。
「紫ノ宮龍騎です、どうも」
「……紫ノ宮?」
 名乗りに驚いたのは筧だ。
「アレ? 言ってなかったっけ? 仕事あるし、今は苗字も名乗ってるよ。家には帰ってないケド」
「そっか。そうなんだ」
「それにしても鷹政さん。異世界では、こんな綺麗な奥さんが出来たんですね☆」

「え、いや」
「あ、その」
「ウシシシー! みんないて俺しあわせーなんだぞー!」

 三人の声が重なる。
「そうだ。まさか、本当に『母さん』を願ったわけじゃないんだよね、強羅さん」
 話が、振出しに戻る。
「そんな目で見るな!」
「なんで!!?」
 驚きの素早さで、筧へ向けてヴァルキリージャベリンが放たれた。



●厨房よりお送りします・2
 どういうわけか、若女将である御影が厨房に立っていた。
 完全和風の料亭かと思いきや、卵に小麦粉、バニラと甘い香りを漂っている。
(あ、卵の殻が入りましたね)
 それを見守っているのは、美食家で名を馳せるグラン(ja1111)。
 ぽんぽこ亭の酒と料理を堪能し、時には批評を織り交ぜながらのひと時を過ごし、最後は若女将の手料理を望んだ。
『つくづく料理に縁のある方ですね』
 この一言で、御影の退路は断たれたのであった。
(夢の世界は願望の現われ。……実に興味深い)
 決して手馴れているとはいいがたいが、食材へ向ける御影の眼差しは戦いへ挑む戦士の如く。
(光嬢は、いいお嫁さんになるかも知れません)
 フライパンを熱し、バターを落とせば、食欲をそそる香りが広がった。ややあって、それは焦げ付いたものへと変化してゆく。

「ぽんぽこ亭特製・パンケーキですっ」
 大小さまざまなパンケーキが山のように重なり、まるで狸のような姿を為している。不器用も重ねればアート。
 バニラアイスとフルーツソースをトッピングして、召し上がれ!
「それでは。……夢ならば美味になるはずです」
「夢じゃなくても! ちゃんと美味しいですよ?」
 むむっ、と御影はグランの横顔を見つめ、反応を伺う。
 上品に上から一口分をカットし、アイスを乗せて――
「家庭的ですね」
「おふくろの味です」
 よくできました、と頭を撫でられ、御影はご機嫌に笑い返した。
 デザートにしては暴力的なボリュームであること、卵の殻がアクセントになっていることには、この際だから目をつぶることにしたグランである。


「光」
 ひと段落ついたところで、厨房から神奈が顔を出した。
「もう、休憩時間だろう?」
「本当だ…… すっかり忘れていました」
「良かったら、冷めないうちに」
「え?」
 その口ぶりから、どうやら神奈が食事を用意してくれたのだと察する。
「スイーツを作れたら最良だったが……。無難なところで、肉じゃがなんだが」
 神奈も刀で何かを刻むなら慣れているが、包丁というのは扱いが繊細で、変なところに力を入れたせいか手に痛みが残っている。
 けれど、こういった機会でもなければ手料理を作ってやることも中々ないだろう。
「神奈さんが作ってくださったんですか?」
「炊き立ての白米は、間違いなく美味い」
「お茶、淹れます。一緒に食べませんか」



●広間は大騒ぎ
「鰹尽くしのコース料理、いかがでしたかー?」
 デザートも出し終えたところで、諏訪が広間へと姿を見せた。
「地味に鰹節のデザート、一番苦労しましたよー……? 豆乳を使ったアイスで、甘さとしょっぱさのバランスが大変でしたー……」
「最後までアルコールが進む、良いメニューでした」
 筧が惜しみない拍手を、そして握手を…… している傍らで。

「ねえ……。もっと、色々楽しい事したいな?」

「誰だ、すみれちゃんの酒乱スイッチ入r ……大丈夫、筧さんが大人の対応を見せてくれる☆」
「あっ、おいコラ、加倉!」
 すみれ、呑んでます呑まれてます。
 イチ抜けとばかりに、一臣は筧の背を押して自身は逃れた。
「だって筧さん、俺の美脚食べたし……」
「蟹脚と蛸脚な!?」
「あっ、常木さーん、酒足りてるぅー?」
「!!!」
「おにーさん、すみれと楽しい事してくれるってほんと……?」
「や、一臣くんらもきてたんだ……、…………」
「……オレンジが染み渡るわー」

 一臣が、隅で一人で飲んでいた黎へ大声を掛ける。
 筧が青ざめる。
 その肩へすみれが両手を伸ばし、身を乗り出す。
 黎が振り返る。
 筧と目が合う。
 すみれが寝落ちする。
 凍り付いた空気から逃れるように友真がオレンジジュースを煽る。

 この間、僅か2ターン程。
「毛布、毛布……」
「地領院さん、ちょっと待って。この状態で毛布はやばい。やばい。です」


(死ぬかと思った)
 社会的な意味で。
 よろよろと筧が抜け出すと、渡り廊下で風に吹かれている龍仁に遭遇した。
「龍子ちゃん、ここだったんだ」
「誰が龍子だ」
「理由、言ってくれねんだもん」
 拗ねてみせ、隣へしゃがみ込む。
「先は、すまなかった。これはな、生前の妻の姿だ……」
「…………」
「俺が愛して、見捨てた妻のな……。この、声も。指先も……」
 声が姿が、全てが龍仁の心を掻き乱す。
 いつだって無意識下に深く深く存在している『彼女』。
「はは……情けないな……。この程度で揺ぐとは……」
 抑えきれず、涙が一雫だけ柔らかな頬を伝った。
 『夢』は時折、途方もなく残酷なものを見せつける。
 掛ける言葉なんてない。並んで座り、筧は小さな背中を優しく叩いた。



●ラストオーダー
♪ぽんぽこぽこぽこ
♪ぽんぽこぽこぽこ

 愉快なメロディと共に足音が近づく。
 まだ客がいるのかと、ぽんぽこ様は重々しく顔を上げたらしい。

「私が久遠ヶ原学園大学部一年、六道鈴音だぁー!」
 
 スパーン!!
 景気よく襖が開かれ、闇の戦慄(自称)・六道 鈴音(ja4192)が登場した!
「人の名前を訊ねるならばまず自分から! というわけで、先に名乗ってみました。貴方が、ぽんぽこ様ですね!」
 薄闇の向こう、ぽんぽこ様は少しばかり驚いているようだ。

「私の願いは! 本マグロをまるまるいっぽん食べたい!」

 おはしと醤油? バッチリ用意しています。
 しゃり? もちろん持参しています。
 あとは、YES! 食べるだけ★

 新しいな、と、ぽんぽこ様は感じたに違いない。

「クロマグロのことよ!? あ、カマは焼いてほしいな」

♪マ〜グ〜ロ〜は トロットロ〜
♪大トロとろとろ
♪へい、ネギトロ丼一丁!

 歌いながら、鈴音はジリジリジリと、ぽんぽこ様へとにじり寄る。

「こういう夢は無理!? さすがのぽんぽこ様でも無理!?」

 やや、間があった。

「いいか、完成するまで奥の間を、決して開けてはなるまいぞ」


 どこの鶴だ。




「鷹政さん、大丈夫……?」
 酔い覚ましにと涼しい席へやってきた筧だが、二言三言かわすうちに疲労が来たのか眠ってしまった。
 漸く、ゆっくり話せると思いきや。
 膝枕をしつつ、黎は冷えた自身の手を筧の額へ当ててやる。目を閉じると案外に年相応に見えるのが不思議だな、などと覗き込みながら。


 マタドールを飲み終え、遊夜は静かに席を立つ。
「ま、そっちに行った時に夢を叶えるとしようか。話のネタにゃ困りそうにねぇしな」
 きっと、その夢が叶うのはずっと先。


「私は……ゆりでも……ばにーでもないー なのにみんなしてー…… うがー!」
「仕方のない人ですね」
 酔いつぶれたファティナを、熾弦がそっと姫抱っこする。
(……男性、だったら)
 これだけの筋力が本当にあったなら、簡単なことなのだろうか。
 ファティナの体温を腕に閉じ込め、熾弦は無意識のうちにそんなことを考えた。



 それは、目覚めの為の眠り。
 客人たちへ静かな眠りが訪れ始める。
 穏やかな寝息に包まれたことを確認し、若女将が館内の照明を落とした。
 優しい闇に向かって、深々と一礼を。


「皆さまにとって、どうぞ良き一年となりますように」






依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 撃退士・神月 熾弦(ja0358)
 Silver fairy・ファティナ・V・アイゼンブルク(ja0454)
 闇の戦慄(自称)・六道 鈴音(ja4192)
 リリカルヴァイオレット・菊開 すみれ(ja6392)
重体: −
面白かった!:14人

おたま勇者・
天谷悠里(ja0115)

大学部7年279組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
神月 熾弦(ja0358)

大学部4年134組 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
天風 静流(ja0373)

卒業 女 阿修羅
武士道邁進・
酒井・瑞樹(ja0375)

大学部3年259組 女 ルインズブレイド
Silver fairy・
ファティナ・V・アイゼンブルク(ja0454)

卒業 女 ダアト
筧撃退士事務所就職内定・
常木 黎(ja0718)

卒業 女 インフィルトレイター
郷の守り人・
水無月 神奈(ja0914)

大学部6年4組 女 ルインズブレイド
天つ彩風『探風』・
グラン(ja1111)

大学部7年175組 男 ダアト
二月といえば海・
櫟 諏訪(ja1215)

大学部5年4組 男 インフィルトレイター
黄金の愛娘・
宇田川 千鶴(ja1613)

卒業 女 鬼道忍軍
夜闇の眷属・
麻生 遊夜(ja1838)

大学部6年5組 男 インフィルトレイター
闇の戦慄(自称)・
六道 鈴音(ja4192)

大学部5年7組 女 ダアト
黒の微笑・
石田 神楽(ja4485)

卒業 男 インフィルトレイター
Le premier ami d'Alice・
ユイ・J・オルフェウス(ja5137)

高等部3年31組 女 ダアト
釣りキチ・
月詠 神削(ja5265)

大学部4年55組 男 ルインズブレイド
JOKER of JOKER・
加倉 一臣(ja5823)

卒業 男 インフィルトレイター
リリカルヴァイオレット・
菊開 すみれ(ja6392)

大学部4年237組 女 インフィルトレイター
真愛しきすべてをこの手に・
小野友真(ja6901)

卒業 男 インフィルトレイター
春を届ける者・
村上 友里恵(ja7260)

大学部3年37組 女 アストラルヴァンガード
女子力(物理)・
地領院 恋(ja8071)

卒業 女 アストラルヴァンガード
撃退士・
強羅 龍仁(ja8161)

大学部7年141組 男 アストラルヴァンガード
泡沫の狭間、標無き旅人・
龍騎(jb0719)

高等部2年1組 男 ナイトウォーカー
撃退士・
彪姫 千代(jb0742)

高等部3年26組 男 ナイトウォーカー
久遠ヶ原のお洒落白鈴蘭・
狐珀(jb3243)

大学部6年270組 女 陰陽師
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師