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マスター:小田由章
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:8人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2015/01/13


みんなの思い出



オープニング

「ただの巡回訓練と言うのも味気ないな」
「でも先生。いまさら変更効きませんよ?行程とか備品とか書面で提出済みですから」
 良く目立つ鴨撃ち帽にコートを着込んだ初老の男は、服装と物腰から何処かの紳士であるように見える。
 これでマスケット銃でも持てばイギリス貴族にでも見えそうだが、落ちつきをどうこう以前に、残念なことに彼は退屈嫌いの平民であった。
 先生と呼ばれた初老の男は、顎に指先を当てて少しだけ考え込む。

 呼びかけた生徒の方も心得たもので、こんな時は先生の灰色の脳細部が活性化している……などとは露にも思わなかった。
 どうやって退屈の虫を収めようかと舌舐めずりしているところなので、黙っているだけである。
「よし。山頂に近い適当な所でティーブレイクと行こう。…そうだな。逃げ込んだ被害者を脅かさずに保護が必要と言う想定で、魔法の類は最低限で行う事」
「えーとつまり、飛んだりする便利系は回数制限と理由が必要って事?わーめんどー」
「発火作用のある呪文はコンロを節約する為とかですよね?まあサバイバル訓練の一環だと思えばいいか」
 老紳士は服装に合わせてお茶会をしようと言いだした。
 ただし、巡回作業を終えた丘の上で…。
 加えて魔法の回数制限が入るので、面倒な事この上ない。

「えーっと持ち込みは大丈夫ですか?」
「そうだな、定例の3000久遠までは許可するし、後で補填しよう。ただしその中からお茶や、茶菓子を用意する事。逃げ込んだ容疑者捜索ならともかく、被害者が逃げ込んでいる想定なら疲労対策に軽食が必要かもしれん」
「あのー御茶菓子は買うんじゃなくて造るでもいいですか?クッキーとかちょっとした燻製なら材料次第で可能ですし…」
「それなら時期的にお餅の方が良くない?御汁粉とかお雑煮とか」
 生徒たちの確認に頷き、一人あたりの費用と、調理に関する許可が出た。
 これなら体力に自信の無い者は、調理担当として飛行などで先に移動するのもありだろう。
 あとはお茶を沸かす為の準備と、調理するとしたら何を造るかである。
 (なお、季節的にお餅に限り、臼と杵の持ち込みは別途OKとなったらしい)。

「最後に言っておくが、巡回訓練である事を忘れんようにな」
「「はーい」」
 こうして撃退士たちは、巡回訓練と山でのティー・パーティを行う事になったのである。


リプレイ本文


 撃退士たちが山登り。
 まずは装備と体調確認。
「登山演習が初めての方はおられますか〜?無ければ体育の成績でも教えていただければ」
 メモを片手に只野黒子(ja0049)が回ると、新人さん達が手を挙げた。
「田舎育ちなもので…、それなりには。しっかり訓練して、お役に立つようになりたいです」
「あたしは初めてです。は、初めての訓練、付いていけるように頑張らなくちゃ…とろくさいって良く言われましたし」
 マリー・ゴールド(jc1045)がハキハキと応えると、おずおずと小鹿 あけび(jc1037)は恥ずかしそうに応えた。
 撃退士と言えど、体力差や、それまでの環境も千差万別である。
「では御二人は中央として、…そうですね、一応まとまって行動ですが、小鹿さんの方はどなたかが気をつけて見ていただければと思います」
「なら俺が付いておくよ。トレイルランの経験はそれなりにあるしね」
 黒子が経験に応じて配置を振り分けると、宇高 大智(ja4262)が対応役に名乗り出た。
 初心者を中央に置いて、マンツーマンで誰かが側に居れば、色々な助言や手助けが可能である。
 黒子も気をつけるつもりだが、全体を見る事もあり、専任でペアを作ってくれるとありがたい。
「はわわ、ご、ごめんなさい。お手数をお掛けする事に成って…」
「恥ずかしがることは無いよ、誰にでも初めてはある物だし、少しずつ覚えて行けばいいさ」
 頭を下げるあけびに大智は笑って二・三の助言を施した。
 大智の爽やかな笑顔や口調に初心者をあざ笑う物は無く、純粋に助言してくれているのだろう。


 軽くストレッチを終えると、登頂を始める。
「初々しい反応ですよね。これでお茶会までしたらどうなる事やら」
「ふてぶてしくてごめんなさいねぇ。でもぉ、訓練ついでのお茶会ねェ…野外でのティータイムなんて英国的な感じでいいじゃないのさァ♪」
 エイルズレトラ マステリオ(ja2224)の隣で黒百合(ja0422)が、くつくつと笑った。
 小さな体を一杯に動かして登山道を歩き、指をワキワキさせながら周囲の木々を掴んだりしている。
 もし普通のレクリエーションであったら、新人さん達を玩具にしていたであろう。
「この演習を受けたんだからどの道するしかないし、愉しまなきゃソンソン。激戦のさ中に御茶を嗜むことにくらべたら、このくらいはユーモアの内ですよぉー」
「そりゃまあそうですけどね。いきなり無手勝流の洗礼を受けるとは大変そうですねえ」
 迷彩塗料を肌に塗ったりと、すっかりその気になっている黒百合の意気込みに、エイルズレトラは苦笑してしまう。
 訓練も遊びも同時にこなす撃退士流というのは、少しハードルが高くは無いだろうか?
 もちろん乗り越えてさえしまえば、キャンプのバーベーキューみたいに、訓練を面白く思えてくるのだが。

 しかしそれは旅慣れた熟練者だから言える話、新人さんから見れば不安でいっぱいだ。
「あっあの。訓練は判ります、だけど。お、お茶会って、どどどういうことなの…ですか?」
「それはね。撃退士の体力ならば、たいていの作業が難しくない事。そして…作業する事だけが目的じゃないからなんだ。どう言ったら良いのかな…」
 あけびの心配そうな声に、付き添っていた大智は笑って解説。
 アウルによる体力強化から始めて、一つずつ説明して行った。
 魔法を使わずとも常人の数倍近い力・バランス性を出す事ができる事や、そもそも撃退士とはなんぞや?
「うまく言え無いけど、俺達はただ戦う為に生れて来たわけじゃないだろ?」
「例えばですね…。救援依頼の場合は、最終防衛ラインとして戦うだけではありません。逃げ遅れた人の救助や、避難した人々をケアしたりすることもあります」
 大智が言葉に迷っていると、木嶋香里(jb7748)が助け船を出した。
 防衛線を突破した敵を警戒するのは勿論、最後まで残った人を保護し、食事や眠る場所の確保に努めたりもするのだ。
「戦うだけじゃない…。そうですよね! あたし達が困った人を助けるんですよね。何でもやってみて、頑張って覚える事にします」
「ええ。今日も良い経験にしたいですね。ですが、まずは慎重に進んで行きましょう」
 あけびは香里たちの話すっかり感心したらしく、お目めをキラキラさせた。
 誰にもこんな新人時代はあったものである。

 微笑みながら山道を進んでいると、餅付き装備を受け取った仲間が合流して来る。
「あ、もしかして演習依頼での御仲間ですか?やっぱり初日の出見に行くんですか?俺も見に行くんですよ!もしよければ一緒に行きましょう〜♪ 」
 えっちらおっちら登って来るのは常名 和(jb9441)だ。
 杵と臼を担いでいるのに、重さなど気にせずに突き進んでいた。
「そうですよ。日の出って綺麗なんでしょうねー。…って重くないですか?」
「お餅の為ならぜんぜん!雑煮!お汁粉!でもやっぱり好きなのは砂糖醤油の海苔巻き餅!…おっとっと。気が早過ぎたかな。でも楽しい方がいいよね」
 マリーが出迎えて和が背負った臼を見ていると、彼は力説し始めた。
 放っておけば、ずんだ餅辺りまでカッ飛んでいたかもしれない。
「あ、事前にメールで調味料の確認くださった方ですね。私もですけど、お餅、楽しみなんですよ。お醤油や大根おろしで食事ッポクしてもいいですし、きなこと砂糖でオヤツ風もいいですよね」
「美味しい空気の中でお餅が食べれると聞いたら、たまらなくて。…あ、存在するはずの要救護者のために美味しいお餅作りますねー!腕が鳴るぜー♪」
 マリーと和は笑いながらお餅談義。
 やはり仲間たちとワイワイ言いながら、楽しく食事会というのは楽しい物である。


 夜道を登り行く中で、ふと木々に目を馳せれば冬には冬の花が咲く。
 春に比べれば貧弱かもしれないが、これはこれで趣があるのだ。
「わぁ、綺麗ですね…。あれ、あの枝の曲がり方…」
 マリーは花を見つめながら、何本かの枝が軽く折り曲げられているのに気が付いた。
 へし折るのではなく、軽く曲げて他の枝に合流させてある。
 明らかに人為的な曲がり方であり、かつ、元に戻れる範囲の作為である。
 どうやら枝は仲間が作った道しるべの様だ。
「マリーさーん、そろそろ合流してくださ〜い」
「やっやっぱり。ごめんなさい、直ぐに行きますから〜まってくださいー!」
 黒子が上から声を掛けるとマリーは、ぼーっと立ち止まっていた事に気が付いて走り出す。
 慌てているので裾がからんでしまい、バアバタとしてしまったのは御愛嬌だ。
 余りにも急だったものだから…。
「あたっ」
「気を付けてよね。んーでもまあ…ちょっとやり過ぎたかしらァ?山間部での訓練だから色々と仕込んで来たのだけどォ?」
 マリーは先行する仲間とごっつんこ。黒百合は軽く鼻を押さえた後で、ハンカチを取り出した。
 自分の顔のペイントを落としながら、マリーにも手渡して顔の辺りをツンツン。
「はい。ふいときなさいな。汚れちゃってるわよん♪」
「あ、ティッシュなら沢山用意してます。…でも、夜間だと本当に気が付きませんね。ビックリしました」
 黒百合は迷彩な上に露出している肌へペイントを塗っているので、マリーは直ぐに気が付けなかったのだ。
 もちろん昼間ならそんな事は無いし、こうして一緒に歩いている時なら、聞き取り易かったのだろうが…。
 何事も経験と誰かが言ったような気がするが、ちょっとした差がこんなにも大きくなるとは思わなかった。

 そうこうする内に高台にある広場に到着した。
 そう高くない山だと聞いてはいたが、地元の人がレクリエーションに使っているだけあって見晴らしが良い。
「全員揃いましたね?ではお餅をつくとして…体調が悪い人は今の内に言ってくださいね。無ければ私は獣道の確認に行ってきます」
「それじゃあ協力して料理を始めましょう♪」
 黒子が全員居ることを確認すると、香里は荷物を開け始めた。
 まずはお餅に漬ける各種ディップ類の準備である。
「私も準備してきましたよ。磯辺巻きにきなこ、大根おろし…最後はふつーにお醤油♪」
「もちろん砂糖と醤油と海苔を!砂糖醤油って最高だと思うんです!」
 マリーがタッパー入りの大根おろしを見せきなこの袋を取り出しすと、和も負けじと大量の砂糖を用意する。
「美味しい物を食べる為…あ、要救護者のために美味しいお餅作りますねー!腕が鳴るぜー♪」
「演習というのを忘れて無い様で幸いですね。…さて、何をすれば良いのかイマイチわかりませんが、全ては火から。とりあえず火でも焚きましょうか」
 やっべ訓練だったと和が慌てて言い直したのを受けて、エイルズレトラは笑いながら薪を集めて行く。
 軍手を付けてゴミ袋の中に枯れ木や枯れ枝を放り込み始めた。
「えーとぉ、理由があれば術も使って良いんだっけ?火災防止と薪の節約とかどうかしら?」
「構いませんけど、それでも保つのは10分ごとでしょう。間を考えると火力の心もとない序盤とかですかね」
 火なら用意するけど?という黒百合に、エイルズレトラは使い方難しくないですかアレ?と苦笑した。
 炎焼の魔法は便利な事は便利だが、対象1つなのと10分毎なので相対的な時間が限られる。
 もちろん薪自体が少ないので、節約になるのは間違いないのだけどね。


「よっし蒸し上がった所で、それじゃ美味しい餅をつきますか〜♪」
「では相の手は、私が勤めさせていただきますね」
 和が杵を構えると半分ほどを投入して、香里が返し手を入れて行く。
 ぺったんぺったん。
 胸の話じゃないよ、お餅だよ。美味しい美味しい、お餅だよ?
「お、美味しそう、すごいです」
「お餅って作ってる途中でも美味しく食べれる物ですからね。ここから色んな味に変化するんですよ?」
 あけびの言葉に、返し手を入れながら香里が返答した。
 濡らした手でお餅を返し、その間に男性陣が交代で餅をつく。
 知識ではともかく、体験としては知らない事がいっぱいで、楽しい意味でドキドキしてくる。
「そろそろ残りを投入する頃だろう?変わろうか」
「お願いしますね。あー疲れた疲れた」
 程良い所で大智が和から杵を受け取り、残り半分を入れてぺったんぺったん。
 撃退士の体力でも、慣れない作業は流石に身体が痛い。
「なら私たちは出来上がった半分を小さく個切りにしていきますね」
「あ、出来た餅からみんなで食べませんか?砂糖醤油お嫌いでなければぜひぜひ〜♪作ってる人たちには誰かア〜ンしてあげて♪」
 マリーがビニールシートに延ばしておいた片栗粉の上に餅を乗せると、小さく個切りにしてコネコネ。
 ほかほかな第一号をつまんで、さっそく和が砂糖醤油に放り込んでアングアングと呑みこんでいった。

 つまみ食いだーとか、呑みこんだら危ないぞーとか言う暇もない素早さである。
「えっ、えっと。あ〜んしてあげてと言う話ですけど……」
「いや。俺達は…」
「それは頭を打ちそうなので遠慮しておきますね」
 アーンしてあげろと言われ、あけびが赤面しながらお餅を入れた皿を用意すると…。
 大智と香里は流石に遠慮しておくことにした。
 食べさせてもらうのが恥ずかしいというのもあるが、餅つき中に頭や手を打ったら大ごとである。
「修行が足りないんですかねぇ?普段から愉しむだけ愉しんでれば、恥ずかしく無いもんですよねー」
「そっそうなんですか?」
「そんな訳はないだろう。慣れとか以前に耐性があるかないかだよ…なにはともあれ、新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
 うっぶなんですねーと黒百合がチャチャを入れると、あけびは真に受けそうになる。
 大智が慌てて新年の挨拶でその場を流すと、周囲から楽しそうに笑い声が上がった。


 お餅ができあがったところで、一斉に軽食タイム。
「美味しいお茶と軽食が出来上がりましたよ♪」
「紅茶は私のと比べてみて欲しい物ですねぇ」
 香里がサンドイッチやケバブのような軽食に始まって、各種御茶を取り添えるとお茶会のスタート。
 そこへ黒百合自慢の紅茶も合わせると、小さな料理大会の様だ。
「そういえば、料理する依頼も結構ありましたよねぇ。ケアや道楽だったり、意地の対決だったりますけど」
「へ〜。いけない、この学園に居ると…。はぅ、太ってしまいそうですね。でも、美味しい♪」
 昨年を思いだしたらしいエイルズレトラの苦笑いに、マリーが感心しながら新しいお餅を継ぎ足した。
 混合米とか保存とか気になる市販品とは違い、材料からして選んだ新鮮なお餅だ。
 大根おろしに磯辺とくれば、次は甘いのを漬けたくなって当然ではないか。
 口を洗う御茶も豊富だし、お餅茶会サイコー。
「ところで肝心の御来光はどうなんですか?」
「我々ならさほど苦労しない獣道をショートカットするか、時間を掛けて…丁度この上の辺りですね。向きも同じなので他の人を写真に入れたくない人は登られるそうです」
 大智が戻ってきた黒子に声を掛けると、細かい注意書きを見せてくれた。
 登山客から聞いた事前情報を、自分の目で確かめて来たらしい。
「獣道も悪くないですが、今日は早めに登山道を登った方がいいかもしれませんね」
「訓練自体初めての人もいる様だしね。厳し目の訓練は、慣れてからでも良いと思う」
 黒子の見解に大智も頷いた。
 時には厳しい経験も必要だが、最初から詰め込み過ぎは禁物だ。
 今日の所は夜間行軍で、作業まで手伝ったと言う所で恩の字だろう。

 ほどほどに食事が進んだ所で、ガイドさんの黒子が号令。
「では片付けしたら出発しますよー。食べ足りない人は、包んでもらって返りのオヤツにしてください」
「そんなー(涙)」
 黒子の言葉に和が食べ足りなさそうな顔をしているが、時間が無いので仕方あるまい。
「焼いた石を布に包んでおけば美味しいですよ。これで清々しい日の出で目標に向かう元気が出ますね♪」
「せっかく苦労した火種もこれまですねぇー。まあ風情と思えばいいのかしら」
 香里が食べ終わった物からかたずけ、黒百合が火を消した。

 後は時間を掛けて、頂上付近の見晴らしが良い場所まで移動すれば御来光。
 目に痛いほどの、明けの光が視界の端に見え始める。
「ではみなさん、改めて今年もよろしくお願いしまーす!!」
「よろしくー」
「ヨロヨロ」
「よっよろしくお願いします」
 陽がさし始める中で、大智が頭を下げると、皆もそれぞれの態度で挨拶を入れ直した。
「おー!めっちゃ綺麗だなー…!!写真撮っておこう…!
「せっかくだし皆で映りませんか?今年もいい年になりますよーにって」
 和が一枚パシャリとやると、マリーが笑って提案した。

 きっとその一枚は、みなが狭い場所でバランス取りながらワイワイやってる賑やかな姿が映っている事だろう…。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:3人

新世界への扉・
只野黒子(ja0049)

高等部1年1組 女 ルインズブレイド
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
奇術士・
エイルズレトラ マステリオ(ja2224)

卒業 男 鬼道忍軍
駆け抜ける風・
宇高 大智(ja4262)

大学部6年42組 男 アストラルヴァンガード
和風サロン『椿』女将・
木嶋香里(jb7748)

大学部2年5組 女 ルインズブレイド
応援有難うございました!・
常名 和(jb9441)

大学部2年222組 男 ルインズブレイド
楽しい時間を奏でる・
小鹿 あけび(jc1037)

大学部1年158組 女 鬼道忍軍
UNAGI SLAYER・
マリー・ゴールド(jc1045)

高等部1年1組 女 陰陽師