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マスター:小田由章
シナリオ形態:ショート
難易度:普通
参加人数:8人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2014/04/23


みんなの思い出



オープニング

 OPはシリアスな描写で進みますが、基本的にコメディです。
 その事をご了承の上、スクロールしてください。


●忍び走り去るモノ
「…嘘だろ。今までこんなデッカイ奴を見逃したって言うのかよ」
「見て!毛の色が変わってく。足音も無かったし、また逃がすと大変よ!」
 撃退士達が、やっとの思いで隠れ潜むサーバントを見つけ出した。
 そいつは大型の獣の姿をしており、俊敏でありながら、ある種の優美さを備えている。

 夕日に融けるかのような柿色が、アスファルトに沈む群青へと変化する事を除けば…。
 ピンと張った耳から、しなやかに揺れる尻尾と、明らかにネコ科の特徴を備えた獣である。
「くそっ、回避力も高けえぞ。…残りの連中は何してるんだ、このままじゃあ逃げられちまう」
「攻撃力が高くないから助かってるけど、どうしよう、手詰まりだわ」
「仕方あるまい。二人とも、ちょっと頼めるか?そうは保たんがマーキングを施しておく」
 スルスルとこちらの攻撃を避け、嘲笑うかのようなフェイントが訪れる。
 軽いステップを踏みながらの肉球攻撃は、サイズから見れば低い威力だが、ノックバックを兼ね備えているのが憎らしい。
 
 猫科独特の狡賢い立ち回りで、半包囲したつもりなのに、気がついたら逃げられる一歩手前だ。
 このままではどうにもならないと判断した時、狙撃手は一手先を行く事にした。
 仲間二人の攻撃を囮に、追跡用のマーカーを撃ちこんだのである。
「…音も無く走り去るか。厄介な相手だが、判っていればなんとかなりそうだな」
「判ったからって、どうすんだよー。今からじゃあ追いつけねえぞ?」
「私達は区角の外に出ない様に専念して、もう一班呼ぶしかないわね。…せめて、四方八方が空いてる場所には向かわせない様にしないと」
 夜の色に融けながら進む巨大猫を、術の反応を頼りに追い駆け始める。

「けっこう時間潰して様子見てたな。御蔭で助かったが…。どうしたんだ?」
「何か苦手な物でもあるのかしら?この先にあるのって、温泉くらいよねぇ」
「大きくても猫だし、温泉が苦手なのかもしれんな。まあ良い、判断は向こうに任せるとしてこの区角を封鎖するぞ」
 これで一直線に走り去るだけの知能なら困らないが、時々立ち止まったり、少し戻って斜に進軍しているようだ。
 3人は厄介な事になったと思いながら、1人は本部に、1人はとうに置いていかれた別の仲間へと連絡を付ける。
 敵は潜入・回避型で、もしかしたら熱湯が苦手なのかも…と。

●熱湯合戦ほっとっと
 お知らせ♪
 ここから先はコメディに突入します。

「という訳で、温泉が苦手な潜入型サーバントを追い詰めるぞ。こんな事もあろうかと、水鉄砲に温度保持機能を付けておいた」
「こんな事もあろうかとって、何を予想してたんだよてめえは!」
「言っても無駄ですわ。この手の人は、言ってみたいからそう言ってるだけですの」
 物になった物が熱湯が苦手なんだろうとか、四国の天使は女性陣の意見が強いので、覗けない様に条件付けられているのだろうとか…。
 くだらない予想と、つまらない反論が暫く繰り広げられた後。
 事態は1つの方向に集約された。

 翻訳すると、こういう感じの議論である。
「つまり何か?」
「熱湯鉄砲で追いかけながら、温泉に叩き込めと?」
「おーいえ!!湯ーあんだすたん」
「馬鹿かてめえは!風邪とか泥だらけとか……温泉タダ?温泉施設の利用料はそっちで持つんだな!?」
「他には砂風呂とかありませんの?できればデジカメとかを持ち込めない様な規制を掛けて…」
 かくして、熱湯を用いて巨大猫を追い詰めると言う…。
 世にも珍しい、サーバント退治が始まったのである。


リプレイ本文

●ねこと一緒に
「猫ですか…かわいいですよね…もふもふですし…」
「そうですね。『猫は愛でる物よ』と母も言っていました。その気持ち、判ります」
 記録画像を見たら、無表情が揺らいだ。
 草刈 奏多(jb5435)の表情筋は緩み、ゲルダ グリューニング(jb7318)の口元は丸くなる。

 猫を可愛がる。
 それは素敵な言葉だ。字面だけなら…。

「あれは良くないものだよ。倒すものだって判ってる?きっとあの天魔は、天界の覗き様(ぽっ)に違いないもん!」
「猫を可愛がり倒すんですね。頑張ります」
 身をよじりそうになる恥ずかしさを覚えながら、犬乃 さんぽ(ja1272)は頬を染めた。
 目的地には地方の温泉の地図。当然、ビッシャビッシャになって迎え討つのだ。
 敵の目的が不埒なことだったり、味方のあられもない姿を想像したら健全な少年としては仕方のない事なのかもしれない。
 そんな彼に対して、ゲルダは判ってますよと頷いた。

 可愛がる。
 一部の用語で、熱心にしばき倒すという意味である。
 きっと用語を建設業界などで聞いたのだろう。

「えー!?猫さんと猫と温泉で戯れる依頼だって聞いたのにどうしてこうなった!?ひのーい」
「チョトカワイソアルガ、敵ナラバ仕方ナイアル。思イハ皆同ジネ」
 うえーん。
 涙目になりそうな猫野・宮子(ja0024)を王・耀華(jb9525)は宥めた。
 共に猫耳猫尻尾を身につける者の気持ちはよーく分かる。
「コノ上ハ、全身全霊。ブツカッテ行クガイイネ。キット、モッフモッフ」
「そうかな〜。そうだといいなあ。ワンコだとゴールデン居るけど、ニャンコを全身でモフモフしたいよねー」
 全身でモフれる機会など現実にはありはしない。
 だが、今回の猫型サーバントならば、その夢が叶う!

●うお、あい、にゃー!
 きっと叶うよと、耀華と宮子が手に手を取った時!
「えー、そんな訳ないじゃない」
「むむ。何奴!この反応は天魔生徒だね…」
 KYAHAHAHA。良くご存じね。
 地面から奏でる高笑い!
 にゅーっと飛び出る大きなリボンは、頭隠して可愛さ隠さず!?
 地面から参上するリコリス・ベイヤール(jb3867)を、さんぽは睨みつけた。
 彼だって全身でモフモフしたかったのだ。なんでいきなり否定するかな〜。

「ハロハロー!呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん!!良い?元が生物のディアボロと違って、サーバントはレシピで作るの。モフモフしてる訳ないじゃない」
「あぅ。そ、そんな事、今言わなくても良いのに…」
 キャハハハ♪
 甲高い笑いとねっとりした視線は小悪魔ぽく、手足の動きは雌豹の如し。
 誰が呼んだか知らないが、素敵なアッピルのリコリスたんとは彼女の事である。
 既に宮子は涙目を通り越して、半泣きであった。ドウジデイジメルノー。
「クッ。アノ猫ハ、モフモフシテ無イト言ウノカ…。馬鹿ナ…」
「…認めない。私は絶対に認めない…。あれはきっと……モフモフ」
「いや、突っ込む所はそこじゃなくて…」
 非常に悔しがる耀華の手を、ヒビキ・ユーヤ(jb9420)が取った。
 明後日の方向にビシっと指さし、まるで太陽に向かって青春を謳歌するポスターのようである。
 さんぽはその光景に、自分がボケオンリー出ない事を自覚した。ボクだって突っ込みを入れれるんだよ。

「認めようと認めないと、それを決めるのは私たちじゃなくて、作った天使達って言う事でしょ。さっさと出撃するわよ!」
「あいあいさー。しょせん猫は猫なのです〜♪見ててくださいね」
 こいつら人の話を聞いちゃあいねえ。
 猫好きさんばかりだったので、意地悪していたリコリスはアウェーを感じてテンポを変えることにした。
 酷い話だが、意地悪自体に意味はない(ド・キッパリ)。
 さてさて、今回のお仕事☆は猫型サーバントの討伐だっけ?と話題を変えると、緋流 美咲(jb8394)が手を挙げる。

 くるっとターンして、天然猫じゃらしを華麗にアピール。
 スポーツ少女(昭和時代後半)のようにポニーテールで、三面カットを決めた。
「これでバッチリグーですね。他にも色々と用意していますよ」
「…鰹節ならここにも。…さて、そろそろ行きましょうか」
 ふふーり。
 美咲は得意そうにスキップすると、猫さんグッズをフリフリ歩き出した。
 一刻も早く猫さんに出会いたいのは奏多たちも同じなので、転移室に向かって移動を開始する。

●猫さん包囲網
「と、ともかく…マジカル♪みゃーこ、出撃するにゃー!」
 各員、総転移開始!!
 しゅたーん!宮子は猫耳尻尾付け、みゃーことなった。
「じゃっ、ボクは一度姿を消すから」
「おーらいにみゃー」
 さんぽは先行し、足だけ動かして疾走後。小さな敬礼と共にジャンプでサラバ!
 一方正面から、みゃーこは突撃を維持する。裏表から忍者たちは光と影の進軍を開始する。
「猫さんこちら〜、お湯のある方ににゃー♪一緒に温泉に入るにゃー♪」
 少女たちの成果はいかに…。

 (閑話休題)

 という訳で、さっそく出撃した猫追いかけ隊…。
 じゃなくて撃退士たちは、苦戦していた。現実世界で猫を捕まえる苦労を思い出してほしい。
 これに大きさと保護色が加わるのである、土台ムリゲーであろう。
「…当たる気がしない」
「もう、やられても…い、いや、それはダメですね…」
 ぜーぜー言いながら山間を走るヒビキ達には悔しさがない。
 だが、別に強がりというわけではなかった。グッパ、グッパと指を開いてニギニギ。
 奏多はもう少しで捕まえて、ギュっとできたのにな〜とか思いつつ、『作戦』が成功しつつあることを自覚する。
 今はまだ、最終コースに追い込む段階だからだ。
「…ここから先は、温泉地です。用意は…いいですか?」
「ん、これで大丈夫。苦手とするもので、追い込むのは、定石」
 コクリ…。
 奏多が確認するまでに、ヒビキは装備の入れ替えを済ませていた。
 長距離移動はもう必要ない…。熱湯装備を封入した胸元・腰元の金具をいつでも活性化できる!
 見つからないように上からタオルを羽織れば、完成だ。
「攻撃されたらバン、だよ。こっちも痛いけど、びっくりして距離とってくれるかも」
「了解…です」
 かくり?
 ヒビキがクスクス笑って喋り出した事よりも、別の事が奏多には不思議だった。
 そこに熱湯風船入れてたら…、痛いよりも先に、熱く…ないですか?

 それはともかくとして、追い込み作業は順調だ。
 逃げては困る位置から塞げるように移動できるように、上からジっと見ていた子が居るからである。
「はーい軽快・警戒。予定通りこっちにくるよー。っていうか、もう来ちゃったか。楽しむのは良いけれど、ほどほどにしときなさいよね」
「直撃ダッタガ、大丈夫カ?(…ソレニシテモ、優美ダ。月光色デアル)」
 急襲警報はつれーい♪
 空中警戒鬼こと、小悪魔リコリスたんの遅すぎる警報が発令。
 耀華は倒れ伏した仲間に手を伸ばしながら…、丘の上に移動し、月光色に保護色を変更しつつある敵を眺めた。
 しなやかな動きに艶のある体毛…。まさしく月の化身!

 それはそれとして、攻撃を食らった仲間を起こしたら追撃せねば…。
「問題ありません。『猫の肉球パンチはご褒美よ』と母も言っていました。…とは言え、そろそろ対策を講じた方がいいですね。ここは間を埋めて『範囲』攻撃と行きましょう」
「そうこなくっちゃね。ひゃっはー爆撃だぁ!汚物は熱湯消毒よ」
 ワザと受けたんじゃないかと思うくらい、巨大ニャンコの見事な顔面パンチが直撃していた。
 顔に肉球の跡をクッキリつけたままゲルダは立ち上がり、フワっと指先で枠を作る。
 その形は包囲網を表しているのだろうか?

 なにはともあれ、積極攻勢開始だ!
 リコリスは味方によってはハートマークにも見えるハンドサインを無視して、携帯に向かって放送を開始する。
 らっしゅらっしゅっ、熱湯パーティだぜい、敵も味方もざっぷーん!

●猫の好きなの、なんだろな
 かくして総員は、温泉郷を目指して進行していた。
「こっちだよ、お前の相手はボクだ!……うわっち熱ちち。もー!ちゃんと狙って……よぅ(ぽっ)」 
「……?おまえ、可愛いね〜♪ふふ、この動き見切れるかなぁ〜?」
「なー!」
 さんぽは思わず顔を赤らめながら、熱湯風船で目線を隠した。
 美咲は既にスケスケのナイトドレスで、再び突撃を掛けたのだ。青少年には目の毒…。
 それはともかく、猫と並走してジグザグに移動しながら、手に持つ熱湯鉄砲をポンプアクション。シャッコンシャッコンやったあと、びゅびゅーっ!

「むっ、胸元だけでも…。ちょっと隠して…」
「たしかスポーツ・ブラだから大丈夫!ほれほれ〜、ねこじゃらしだぁょぅ〜♪」
「あははっ。水も滴るいい漢!(男女兼用)、濡れ透けっていいよね!!どうせ後で温泉入るんだし、問題無い無い♪」
 クネっと身をよじって、さんぽは恥ずかしそうで。もう一方の美咲は勇猛果敢に突撃を一進一退を繰り返している。
 上から見ているリコリスは、その様子を見てクスっと…じゃなくて大笑い。
 男であるはずの、さんぽの方が可愛らしく、女である美咲の方が勇ましいのだが…。恥じらいって媚態に重要なのねと感心するところであった。

 ともあれ、作戦は最終段階にあった。
 そこらかしこから湯煙を放つこの地から、巨大猫を逃がすまいとメンバーが総集結だ!ばばんばん!
「到着ですっ。全身シャンプー攻撃で気持ち良くさせてあげるのです!」
「らじゃです。…逆側も塞ぎました、です。ここは通しませんよ」
 息せくついて、ゲルダ達が駆け付けた。
 左右から近づいて、間で次々熱湯風船を叩き割る。人の壁ならぬお湯の壁で包囲網を縮めよう。
 奏多は更に追い詰めるべく、アウルの力で引きつけることにした。

 …ちょっとだけ訂正。鰹節を焚きながら惹きつける事にした。
「にゃーお♪この動きはカバディやない。猫撫でのポーズなんや」
「焼キ魚ヤ、チーズ何カモ、好キナ個体ガ多イミタイアル。逃シハシナイアルネ」
 普段冷静な奏多が本格的にソノ気(猫たうんと)になったのを見て、耀華もまたヤル気になった。
 一緒になって抜き足刺し足ニャンコのポーズ、手に手に好物の類を持って足止めする気だ。
 どう考えても全力で遊ぼうとしているのは、きっと気にせいに違いない。

 大きな猫との一心一体の攻防!
 傍から見れば、皆で嬉しそうに猫と戯れているように見えるが、本人たちは至極真面目(いろんな方向に!)である。

●モフライダー
 ここから先は、一部シリアス⇒コミカルに現実を変換してお届けします。
 実際にはもう少し真面目なやり取りなので、ご安心ください♪

「うに、そっちはいっちゃダメにゃ!猫さんの進行方向はこっちにゃ…にゅ?みゃー!?」
「コノ好機、貰ッタ!」
「……これがほんとの猫騙し?だね」
 みゃーこが猫手でパンチされた隙を窺って、全員で一斉に突撃を開始した。
 耀華を筆頭に体当たりでモフモフ!!
 そして鼻先で熱湯をまくことでビックリさせたヒビキは、背中に回り始めた…。

「脅かし役の交代です。私が猫を後ろから驚かしている間に、捕まえてください!」
「(その提案イエスだね)。隙ありっ…ふふ、すべすべ…」
「よしガッチリ捕まえた、さぁモフモフ猫さん何処に落ちたい?」
 ゲルダがドライヤーで猫のお尻をブオーっとやって脅かした隙に…。
 ぶらーんぶらーん。
 とてもそうには見えないが、ヒビキは果敢に(全力で)猫型サーバントを拘束した。
 なんということだ!このサーバントをデザインした天使は、触り心地にまでこだわった模様である!!

 さんぽも一緒になって、すべすべ〜と微笑んでいると…。みゃーこがズルイズルイと喚きだした。
「ズルイみゃー!温泉なら濡れてもどうとういうことはないにゃ!猫さんを温泉に入れるまでは何度でも蘇るにゃー!」
「そうねえ。面倒だし、温泉に入りたいから、さっさと潰しちゃえば?」
「えーもう!?せめて自分が取りつくまで、まってくれへん?なっ。そうしょ。ええやろ〜」
 みゃーこがザプンと立ち上がり、恥ずかしいよりも先に抱きつきたいゾと突撃!
 またまたパンチされて涙目になったところを、羨ましくなんてないし〜とリコリスは打ち切りを宣言した。
 その死刑宣告に驚愕するのは、敵よりも先に味方(奏多たちみんな)なのは言わないお約束である。

「おまえ、騎乗タイプなら騎乗者の言うことを大人しく聞くのですよ〜!でないと、性悪ルさんに丸焼きにされてしまうのです」
「だれが昭和生まれよ!そんな事言ったって通じて無いみたいだし、手加減なんてしないんだから!」
「誰もそな事はゆうとらん…。ちゃう、この隙に猫拓の準備や。突撃!」
 てしてし!
 顔を洗うように、頭の上へパンチするのを美咲は受け止めながら駄目もとの説得を試みる。
 餌に釣られた猫のように説得できたら、リコリスだって文句を言わないだろうと…と思ったら、いろんな意味で駄目だった模様。
 だが、それでも奏多がダメ押しの体当たりを掛けるには十分な隙だったのかもしれない。
 シャンプーまみれになった彼が、全身で猫を洗い上げるのはそれから暫くしてのことである。

「コレデ猫風呂ノ完成アル…」
 こうして、猫型サーバントは昇天することになった。チーン♪

 なお。撫でる⇒攻撃、洗い上げる⇒全部終わったらトドメを刺すとお読み変えください。

●猫は寝込んだ穴込ンダ
「夢ノ様ナ時間ダッタアル…」
「次は三毛が良いですね。雄の三毛はレアなのよと聞いたことがあります」
 温泉の中で、耀華とゲルダはため息をついた。
 巨大な猫と戯れるなんて、そう中々あることではない。おかわりプリーズ。
 その要求は果てしない。

「猫さんとゆっくり入れなかったけど、温泉には入れたから良しなんだよー♪」
「はぁ〜♪名湯です〜♪」
 宮子に戻ったみゃーこに、美咲は同意しつつグテーっと湯船に横たわる。
 ビッチャになった下着を見ながら、そういえばスポーツブラじゃなかったなーとか今更のように思いだした。

 一方、一足先にお風呂を上がったメンツは砂風呂体験に突入。
「砂風呂も面白いね。ボク、足砂以外は初めて…」
「砂風呂…この熱さが丁度、良い」
 さんぽとヒビキも一緒になって、お湯とは違う熱の伝わり方を面白がるが…。
 ん、疲れた…。そう言って目を閉じると、猫の動きを思いだせるようだ。

 だが良く見ると、盛られた砂も猫の造形をしている。
 作成者達いわく…。
「奏多ちゃんも好きねえ」
「…どうせなら、と思いまして」
 これでお酒でもあったらねーなんて呟くリコリスに、奏多は猫ドーナッツで良ければと返したそうな。
 最後の最後まで猫々尽くし。
 まあ、終わったことだし、コレで良いのだ♪

 最後にみんなで風呂上がりのコーヒー牛乳を飲んで、おしまい…の前に。
 さて劇中では、何回猫と言ったでしょう。


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: 彩り豊かな世界を共に・リコリス・ベイヤール(jb3867)
 マインスロワー・ゲルダ グリューニング(jb7318)
 夜闇の眷属・ヒビキ・ユーヤ(jb9420)
重体: −
面白かった!:2人

無念の褌大名・
猫野・宮子(ja0024)

大学部2年5組 女 鬼道忍軍
ヨーヨー美少女(♂)・
犬乃 さんぽ(ja1272)

大学部4年5組 男 鬼道忍軍
彩り豊かな世界を共に・
リコリス・ベイヤール(jb3867)

中等部2年9組 女 ダアト
ミスったドーナツ・
草刈 奏多(jb5435)

高等部3年16組 男 ディバインナイト
マインスロワー・
ゲルダ グリューニング(jb7318)

中等部3年2組 女 バハムートテイマー
誠心誠意・
緋流 美咲(jb8394)

大学部2年68組 女 ルインズブレイド
夜闇の眷属・
ヒビキ・ユーヤ(jb9420)

高等部1年30組 女 阿修羅
有志者事竟成・
王・耀華(jb9525)

大学部2年159組 女 陰陽師