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マスター:小田由章
シナリオ形態:ショート
難易度:難しい
参加人数:10人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2014/01/08


みんなの思い出



オープニング

「来てるか?」
「月が出てる。間違いなく追って来てるぞ」
 闇夜を抜けて逃走中の撃退士が、息を切らせて駆け抜ける。
 遠く遠くまだ遠く、何十メートル走ったのか、それとも百数十メートル走ったのか判らない。
 それでもなお走りながら、無様を良しとして逃げ続ける。
 守るべきこの島の住人を巻き込むくらいなら、そのくらいは大した問題ではない。

「よし、ここでもう一度逆襲するぞ。倒せねえだろうが、お手前の一つも拝見しなくちゃな!」
「あいつ異常な再生力のせいか、防御に無頓着だ。どこか一部位を狙ってみようぜ」
「なら足だな。俺らもそろそろタネ切れだろうよ」
 ゴウン!
 バオーウ!!
 獣の雄叫びが闇夜に響くと、撃退士達は各個に参開。
 アストラルヴァンガードを最も後方に下げて、忍者とナイトが前衛を務める。
「アロロオオオオオ!」
「効く〜。だけどよ犬ッコロ!仲間達はやらせねえぞ!!」
「そのまま抑えてろ。あんよをブッタ斬ってやんぜ!!」
 やがて現れる巨大な月光を貫いて、獣人のディアボロが三日月状の剣を振り下ろした。
 受け止めてたナイトがずるずるとノックバックされるが、その間に忍者が奇襲を掛ける。
 けたたましい音を建てる刃で獣の着地点に狙を定めていた…。
 チュイィィィ〜ン!!
 ブロロロ!!
「ギャオッ!!」
「やったか!?」

「駄目だ。再生をし始めた、とっととずらかるぞ。このまま増援が来るまで引きつけて逃げ続ける!」
 恐るべき再生力で、獣人は回復を開始する。
 それにつれて力を吐き出した月型のディアボロは収縮していき、獣人の姿も細身でシャープな物に移り変わって行った。
 溢れかえる殺気までも精錬され、研ぎ澄まされた刃の様に静まり返る。
「防御はいい、万が一にでも攻撃を喰らったら回復を頼むぜぇ」
「言ってる暇があったら万が一を無くしとけよ」
 強いて言うなら、この暗殺者染みた姿こそが獣人の本性。
 防御を貫く斬鉄の剣を振い、ナイトの防御力をあざ笑う。
 変わって忍者の方が回避専念で囮となって、月型の力が満ちて狂戦士となった時に役目を再び変わることで時間を稼いでいるのだ。
 最初からこうなると知っていれば他に戦い用があるのだろうが、今となってはこうやって時間を稼ぐのみである。

「…と言う訳です。敵は二体。能力はエンチャントによって、パワーファイターと剣士の二面を使い分ける模様」
「了解。直ぐに増援を送る。囮が危なくなったら構わないから君も参加して、封鎖地点まで下がってくれ」
 脇道に隠れたもう一人が、物影から全てを本部へ送信していた。
 付近に展開する撃退士達が、あるいは本部に待機する撃退士達が転移して駆け付けるのは、その後の事である。


リプレイ本文

●月は登りぬ
「…敵が見えた。みんな判ってる?」
「わんわん、もふもふ?」
 夜の帳は星明かりだけが頼りだ。
 彼方に沈んだはずの月を見つけた時、一同は呼吸を思い出したかのように動き出す。
 手はずを確認する米田 一機(jb7387)の言葉に、柘榴姫(jb7286)は真顔で呟いた。
 彼女の言葉が本気か、冗談かは人形のような表情からは区別がつかない。
「…段取りの事だろ。第一セットは捨てる、それで良いな、みんな」
「それで問題ないだろう」
 冗談だと思ってスルーした相馬凪(jb7833)の念押しに……。
 コクリ。
 月影に姿を潜める水無月 望(jb7766)たちは、暗闇の中で同時に頷いた。
 やって来るのは、月を背負って現れる伝説めいた狼人間の化け物…。
「属性とかの調査もするんでしょ?私が様子見で仕掛けるから、攻撃は少し待って」
「測定射撃ですか?同系鬼が出た時にデータが参考できるし、良いんじゃないかな?」
 アリーセ・A・シュタイベルト(jb8475)が軽く武器をつつくと、一機はタイミングを合わせるよと頷いた。
 数秒を争う場合ではそうもいかぬが、ここに飛び込んで来るのを待つなら構わない。

「じゃあ、その間にもふもふしていい?」
「本気で言ってたのか…。判ったから次までに、表情筋の使い方を覚えろ」
「…俺らが言っても難しいというもんだ。笑顔を覚えろで良いんじゃないか?」
 柘榴姫が可愛らしい表情を出来ない事に気がついたのか、凪はぶっきらぼうに注意してやった。
 その方がコミュニケーションが上手くとれる…と思いやるのだが、不器用はお互い様だろと望は笑って自分達を省みる。
 不器用な三人組は揃って、月が登る風情のある光景をただ待ち続けていた。
「では仕掛けますです。ここまで頑張って下さった先遣班の方々のためにも、頑張りましょうですっ!」
 よく見れば、彼方でこちらに向けて先導していたはずの姿が消えている。
 目の前の敵が消えたとしても、その先に別の敵が居るなら気にもしない。
 知性の無い敵は、罠に掛かった獣の様に真っ直ぐこちらへ飛び込んで来た。
 シルヴィーナ=ホワイトウルフ(jb1698)はアウルの光を灯すと、表情を一変させ闇夜にかき消える…。
 どんなに綺麗な色をしていても、敵ならば墜とすだけである。

●将を討たんと欲すれば…
「…前衛班が止めたァ! 偽モンの月は落としてやんぜ!」
「待たないの?」
 マーカーだマーカー、細けえこたァ気にスンナ!!
 ガウ!と布都天 樂(jb6790)は一言吠えて、狼人間を前衛が止めた瞬間に、制止も聞かずにぶっ放した。
 ここで囲むまでに散々確認した内容だ、今更注意される事くらい、ちゃんと頭に入ってる。
 だから不手際なんかじゃありゃーしねー。…ヒャッハーなんて言ってなければ、実に熟練傭兵っぽくて非常に格好良かったのだけどね。
「行けるっ!?もしかしてコレはコレで耐久型なのかな…」
「…月をチェーンで縫い止める。…あはは、あれが私の半分なんだ。実にファンタジーだね」
 アリーセが鎖に漆黒のアウルを纏わせて月型のディアボロに痛みを這わせた。
 そこに大した防御力を感じられず、怪訝な顔をするのだが…。
 あまりといえばあまりの光景に、那斬 キクカ(jb8333)は笑い出すべきか悩んだ。
 宙空に浮かぶ月へ、真っ直ぐ鎖が絡みついて居るのだ。これを幻想的と言わずして、何がファンタジーだろうか!?

「互いに補い合いながら生きるだなんて…(まるでフィーアとヴォル様の様ですわv)」
「下は下で凄いなぁ…。こっちも順調に削らないと、だね。今度は物理で月を切って見よう…やっぱり高耐久依存だよ」
 唄う様にルフィーリア=ローウェンツ(jb4106)が呟くと、その目は下へ伸びている。
 キクカも視線を移すと、足元で斬り合う仲間達。
 そこでは切りつけられた端から自動回復し、より強い傷だけが残るという血戦が繰り広げられていた。
 キクカはノコギリの様な刃を取り出すと、羽を頼りに月を切り割いた。
 月天に咲く光の花は、実に美しかったという…。
「有り様だけでなく、傷一つとっても綺麗ですのね。ですが貴方方のお陰でこの様な場所に駆り出されて…わたくしとても迷惑して居りますの」
 ですので、早く死んで下さいな?
 月の女神は弓を嗜むという。
 その腕は実に見事で、放つ姿すら優美。極めていると称える者もあったとか。
 ルフィーリアは思い出を力に変えて、指先からアウルと言う名の矢を放つ。
「仲間達が気を引いてから攻撃か…。不覚だ。まったく、情けない」
「はっ。んなの気にスンナよ」
「厄落としだと思えば良いんじゃないかな?」
 グリムロック・ハーヴェイ(jb5532)は苦笑しながら、痛む身体に鞭うって攻撃を開始する。
 体調管理は大事だというのに、重傷に陥ったこの体たらく。
 穴があったら入りたいとはこの事だが……今は嘆いている暇などない。
 戦闘ではいざ知らず、それでも自分に出来る限りの事をするとしよう…。と退路を塞ぐ為に移動しながら美しい羽を持つ矢を打ち続けた。

「今はただ…精一杯、頑張るだけか」
 月齢と仮名されたディアボロが一気に力を解き放ち、獣人型を回復させるのが見える。
 本当はあの舞台に立ちたかったと思わなくもない。だが撃退士は段どりが全てだ、グリムロックが戦い以外でも貢献する事はあるだろう。
 悔しがるのは、それからで良い…。

●弧狼
「もふもふ。してないわ…」
「残念だったな。いつか出てくるかもしれん。フェンリルとかスレイプニルか?」
「…それはどっちもモフモフはして無いと思うな」
 獣人に巻きついていた柘榴姫の髪の毛や、その他もろもろの効果が傷と共に全てかき消える。
 そこに至るまでの道は、文字通りの徒労。
 ここまでの成果は、まさに無駄なったのだ。だが、それで肩を落とす物は居ない。
 凪はぶっきらぼうに小話を挟みつつ、油断なく身構えると、一機は反対側に回り込んで包囲を開始する。
「くおっ!ここからが本当の勝負か…熱くなってきやがった」
「阿修羅に近くなってるから、スイッチの切り替えに気をつけてね」
 キン!
 敵は凪の踏み込みをかわしつつ、無拍子の斬撃を放つ。
 それが致命傷では無い事を知って、一機は予定通り動きを止めた的にワイヤーを絡める。
 強力な回復技が来ると判っていれば、落ち込む者などいないし、頭と戦術の切り替えも簡単である。

「月夜を背に戦う剣士って奴か。画にはなるが、配役に難有りだな…。いや、こっちの方が余程恐ろしく思える」
「狼は本来、敵には狡猾で凶暴だが。家族・一族で協力し合う両面がありますです。こいつらの様に一方的じゃありませんよ」
 望の感想を、シルヴィーナは冷徹に切って捨て、少し遅れて言葉を言い足した。
 此処に居るディアボロのペアは、補い合っている様で、実際には程遠い。
 二面性が対処し難くしているが、おそらくは、元々完成した個体に別の個体が無理やり付加しているだけなのだ。
 連携してON・OFFできるならば恐るべき脅威だが、状況によってどちらかにしかならないのであれば、判っている以上困る事は無い。
 弧を描いた一撃で望が気を引きつつ、出来た隙にシルヴィーナが滑り込んで着実に傷を刻み始めた。
「目障りだから消えろ…」
「少しばかり大人しくしてもらうぜ。お前との戦いにギャラリーは必要ないだろ?」
 暗がりに滑り込んだシルヴィーナが、少し離れた場所から大鎌を振う。
 本来であれば避けられるはずなのに、死角、それも仲間の攻撃を避けた後とあって防げるはずもない。
 望が少し身を寄せるだけで、逃げ場を無くして直撃してしまう。
 それでも回復と援護を使い分けられるなら幾らでも活路を見出し様があるのに、こいつには無思慮に知性と技を奪う一方的な援助者しかいないのだ。
「…ということは。わんわん、もふもふわんわん食べちゃったのね」
 柘榴姫は自分なりにこの状況を解釈してみた。
 モフモフが居ると言った友人が嘘をつくはずは無いし、このペアは随分とチグハグに見える。
 きっと相棒である本当にモフモフした相手を、合体とか同志討ちの戦闘試験で殺してしまって、数が足らないのだろう。
 彼女なりの思考回路でそう判断しつつ、真っ二つにしたら合体が解けるかな?とワイヤー延ばして切り割いてみる事にした。

●月が墜ちる時
「半身とはいえ君が同族とは思いたくないね。その状態じゃ丸見えさ」
 姿を隠しても、自分に着いたマーカーを消しチェーンを振り払う知性は無いらしい。
 キクカは燃え盛る扇子を闇の中に投じると、石の様な何かに直撃する。
 その後、輝きを少し取り戻す姿は、まるで蝋燭に炎が灯る様だ。
 暗視を持つであろう狼人間に特に明かりは不要そうだが…。少しだけ不審に思いつつも、暫く戦い続ける事になる。

「あと少しなのに…。このままじゃあ」
「問題無い。このタイミングなら、回復してもどっちか片方だけだよ」
 回復されちゃう…。
 あれから何度か攻撃するものの、高い耐久力を削り切れずアリーセにほんのチョッピリ焦りが浮かぶ。
 そんな彼女に大丈夫だと告げながら、キクカは冷静に二つのディアボロを比較した。
 どちらもボロボロに傷つき、倒れる間際だ。片方が回復しても…もう片方は保たない。
 ならば残りを全員で倒すだけである。
「…とはいえ私は楽しい学生生活を満喫したいんだよ。心残りを出さない様に、逃がさず此処で仕留めようね(生憎だけれど君達は、余分で余計なんだ)」
「そうですわね。ディアボロにかけるナサケも興味はありませんわ。あの方以外の悪魔など滅べばよろしいの」
「うーん。なんだかそう言う話を聞いて居ると、焦ってるのが馬鹿馬鹿しくなってきたかな。…どうせ倒すのならば、せめて苦しませずにと言うけれど♪」
 キクカとルフィーリアの容赦ない会話を聞きながら、苦笑よりもむしろ当然だという気がしてくるから不思議な物だ。
 これが悪魔の血が流れるという事だろうかと思いながら、アリーセは呟く言葉にリズムと魔力を載せ始めた。
 それにつれてキクカの扇とルフィーリアの鋼線が相乗りする。
 まだ倒れはしない、だが…もはや風前の灯であった。

「ちっ!また回復しやがった。確かに厄介だよこいつ『ら』は」
「ですが予定通り。…ほら、月型が落ちましたよ」
 凪は斧槍を振って打ち会って、忌々しそうに休息回復する狼人間へ怒りと言う名の賛辞を送り、一機は苦笑してそれを宥めた。
 敵になら、厄介で面倒という言葉が何よりの褒め言葉だろう…。
 死にゆく事が決まった相手には、幾ら敬意を支払ってもオツリは要らない。
 ズシーンとあちらのディアボロが墜ちた音を聞くと、共に頷き合って、此処から先は逃がさない為の戦いに移る。
「状況に応じて武器を選択するってのも、戦術、か。これなら外し様がねぇ。抵抗できるなら、素直に覚えさせてもらうぜ」
「結構判り易い感じだったけど、もしかしたら実験とかかもしれないね」
「月と狼か…。理にかなってるし、そうなのかもしれないな。判断力と使い勝手が良ければ怖いかもしれない。…神話にモチーフを置くサーバントでも参考にしたとかな?」
 凪は乱打戦用の斧槍から、確実に当てる為に自身もワイヤーに持ち替える。
 御蔭で四方八方から獣人にワイヤーや髪が絡みつき、どこにも逃げ場が無いように押し込まれる形となった。
 まるで蜘蛛の網に掛かった様だと思いながら、一機は戦闘終了までのカウントダウンを数え始めるのだが…。
 不要と言えば不要な、月の満ち欠けに…この戦場だけでは収まらぬ何かを感じ始めた。
 望もそれに同意して、有効な戦術ならば敵の物でも使う悪魔の奸智に、苦い物を覚える。

「はっ!んなのは終わってから考えりゃあ良いんだよ。ぶっ放すからしっかり避けな、当たると痛いぜぇ!」
「(仕留めてから考えれば良い…)」
 巨大な銃口を向け直し、樂は水平射撃に移った。
 もっと距離があったら伏せて撃ちてえなあとか言いつつ、警告だけしてドッカーン!
 シルヴィーナはその一撃が有効打になったかを確認する事も無く、死角へ忍び寄って終わりをもたらす為に動き始めた。
 月無き夜の狼は、いまだ健在。ならば闇に滅するだけである…。

●狩人は、闇に消え去るのみ
「ここで死ね」
 狼が長大な三日月剣を振った時、シルヴィーナはスイングした瞬間に飛び込む。
 それはまるで野球のホームスチールだ。
「…無茶をする。だが、援護に徹するのも今の俺の役目か」
 ピッチャーが警戒していないからといって、危険と隣り合わせなのに…。
 天空から見ると、その動きの危うさが良く判った。
 グリムロックはため息ついて、その無茶は本来は俺がしていたんだろうな。と思って、自分の代わりに彼女を守る事にする。
「援護はする。後は好きにやれ」
「…了解です。ありがとうございますです」
 防壁を彼女に張って、自身は援護射撃にも、逃走への追撃に移れる位置に移動しておく。
 グリムロックの援護に気がついたシルヴィーナは、冷めた目を少しだけ戻して、軽く頭を下げる。
 援護があれば、より効率的に攻撃もできるからだが、…なんといっても援護と胸は有る方がありがたい。

「わんわん。今度生まれ変わったら、もふもふさせてね」
 少し早いけれど、別れの言葉を柘榴姫は贈った。
 既にニョロニョロさんが喰いついて居るし、仲間達も次々と駆け付けて来る。
 阻霊符を起動した状況で前後左右に、上空まで固めたらもう逃げ場など無い。
 ならば、後は全員が無事で学園まで戻るまでが仕事だろう。油断はしないように気を配りつつ、攻撃を繰り返した。
「アリーセ。後は、きみにまかせてもいいかな?」
「問題無い。これが本来の担当だよ」
 回復呪文を使い切ったキクカが、出番だよとアリーセに声を掛ける。
 彼女は元々回復役で、カオスレートを利用してオフェンス役に回っていたのだ。
 だからここでタッチ交替、パーティの回復呪文は無事に復活し、重傷者が出る事は、ほぼ無い言っていいだろう。
「もはや土産話に語るべき処もありませんわね。終わらせてしまいましょう」
「了解。今度は僕が足を止めるから、トドメはお願いするね」
「任された!……なんとか、乗り切った…か」
 もう、面倒ですわ。とルフィーリアがげんなりした表情でボロ雑巾を見据えた。
 回避型に回復能力とか、面倒臭くていけない。
 こっちが数体要る方が厄介だったよねとか感想を述べつつ、一機は炎の刃をワザとらしく振って見せた。
 それを避けた隙へ凪が一閃すると、断末魔も無く…ディアボロは崩れて落ちる。
「後は連絡を入れて終わりだな」
「かっ!そおゆう面倒なのは任せた。あたしは要領良くとか苦手なんだよ」
 望が報告書でも書くかと言うと、樂は面倒な敵が終わったばかりで、さらなる面倒は御免だと走って家路についた。
 朝日の登るその先に、白昼の残月は無かった言う…。


依頼結果