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マスター:中路歩
シナリオ形態:ショート
難易度:非常に難しい
形態:
参加人数:6人
サポート:6人
リプレイ完成日時:2014/06/24


みんなの思い出



オープニング


「お前なんて生まれてこなければよかったのに」
 物心ついてから、一番最初に聞いたのはそんな言葉だった。
 汚くて熱気の篭もった室内に転がされて、親と思われる女が自分を見下ろしていたのを覚えている。

「うわ、きったねぇ! 教室に入ってくるんじゃねえよ!」
 学校は楽しいモノと聞いていたけれど、初日に石を投げられた。
 服はぼろぼろで、ランドセルもなくてビニール袋を提げてるだけで、
それすらも汚れて臭ってしまって。皆が僕を避けた。

「深く淀んだ魂をしていたから、せっかく上位のディアボロにしてやったのに。お前はなんて扱いづらいんだ。
もう何処へでも行ってしまえ」
 気がついたら人間をやめていただけれど、そこでも居場所はなかった。
 もう自分の名前も覚えていない。過去の記憶も本当に断片的で、おぼろげで、そもそも自分が人間だったのかも曖昧だった。

 ひとりになった。
 誰も僕に居場所をくれないし、愛してもくれない。
 結局、僕って何の為に生きているんだろう。僕は何か悪い事をしたのだろうか。
 わからない、わからない。

 助けて欲しいだなんて、もう思わない。
 でも、一度くらい。誰かに必要とされて、褒めて欲しかったな。 
 


 《ベルセルク》が現われたのは、本当に突然のことだった。

 ゲートを生成した悪魔と久遠ヶ原学園の撃退士が交戦している中、突如として姿を現し、戦いに介入してきたのである。
 最初は悪魔が生み出した新手のディアボロかとも思われたが、違った。
《ベルセルク》は撃退士、悪魔の見境無く攻撃を加え始め、全ての勢力に壊滅的な打撃を与えていたのだ。
 戦いで消耗していたとは言え、《ベルセルク》の強さに全員が戦慄した。
 結局、《ベルセルク》がゲートを破壊してしまい、悪魔達は撤退。
久遠ヶ原の撃退士は一時帰還したものの……《ベルセルク》の進行は止まらない。

「投棄されたディアボロか……」
 誰かが呟いた言葉は推測だったのだろうが、恐らく、それが正しいだろう。
 《ベルセルク》は特になんの目的を持っている様子もない。
ただただ前に進み続け、近くにある建物や生物を手当たり次第に排除しているのだった。
「ゲートからの供給がない以上、いずれは自滅するだろう。しかしそれまでに、一体どれほどの被害が出てしまうものか……」
 《ベルセルク》の進行先には、都市があった。
もし《ベルセルク》がその場所に達してしまった場合、破壊と虐殺が始まってしまう。

 何としてでも《ベルセルク》を止めなければならない。しかし、あの化物を止めるには相応のリスクと覚悟が必要になるだろう。


リプレイ本文


 誰かに自分の存在を認めてもらいたい。

 本当に、ただ、それだけなんだ。



 エンカウントと同時に肉迫した鴉守 凛(ja5462)は、獲物の眼前で跳躍する。
身体に捻りを加え、回転運動の勢いを乗せた斧槍の一撃を叩き込んだ。
 しかし。
 《ベルセルク》は、僅かによろめいただけでビクともしない。
 凛は効果がなかったと見るや、即座に刃を引いて後退する。
寸前まで彼女の身体があった場所を、大剣が薙ぎ払う。
 しかし、生じた剣圧は想像を絶した。
空振りだったにも拘わらず道路の表面が捲れ上がり、暴風が吹きつける。
凛も思わず蹈鞴を踏み、よろめいてしまった。
 そこへ向けられるのは、《ベルセルク》が左手に装着したガトリング砲だ。
軋んだ機械作動音と共に環状銃身が回転を始め、唸りを上げる。
「させるかよっ!」
 凛の傍らを駆け抜けた鐘田将太郎(ja0114)は、大鎌を手に突撃した。
《ベルセルク》は即座に、標的を将太郎へと切り替える。発射されたのは実弾ではなく、エネルギー弾だ。
秒間100発を越える弾幕は容赦なくバラ撒かれる、が、相対距離が足りず、殆どは標的の周囲を削り取るだけだ。
何発かは将太郎の身に叩きつけられるも、弾丸は肉体に達する前に『鎧』によって弾かれる。
 間合いに踏み込んだ将太郎の横薙ぎは、《ベルセルク》の脚へと直撃する。
しかし先ほどの先制攻撃同様、鎌の刃が僅かに食い込んだのみで大したダメージは与えられない。
将太郎は舌打ちと共に退くが、《ベルセルク》は今度こそ逃がすまいと大剣を振り上げる。
 空気が鳴いた。
 《ベルセルク》が大きくバランスを崩す。
大剣の半ばに白煙を上げてめりこんでいるのは、超遠距離から電磁誘導加速をもって叩き込まれた弾丸だ。
落雷のような銃声は遅れて響き、その弾速の凄まじさを示していた。
 《ベルセルク》が体勢を立て直す前に、次なる攻撃は繰り出されている。
「あなたを、必ず止めて見せます」
 将太郎とは逆方向から回り込んだ夜姫(jb2550)は、太刀を振り下ろす。
これもまた筋肉の鎧に阻まれてしまうも、今度は、それだけじゃない。
 夜姫の身体に幾状もの閃光が走り、それらは彼女の両腕に絡みつきながら強い光を放ち始めた。
「受けなさい。この雷をっ」
 バチィィッ!!
 一際大きな音と光が、《ベルセルク》の刀傷へと注ぎ込まれる。
 巨体は大きく痙攣し、絶叫した。強烈な電撃が体液を沸騰させたのである。
吐き気を催す臭いの煙が全身からあがり、《ベルセルク》は頭を掻き毟るように苦しみ後ずさる。
 そして、突然。
 《ベルセルク》の傷が広がり、灼熱した血液が噴き出した。
《ベルセルク》はついに立っていられなくなったのか、膝をつく。
「足元がお留守ですの」
 急襲を仕掛けた紅 鬼姫(ja0444)は冷たく吐き捨て、双刀の刃にこびり付いた体液を払った。
彼女の執行した攻撃は的確に、冷徹に、味方が刻んだ裂傷に重ねるように行われたのである。
 《ベルセルク》は怒りとも取れる咆吼を上げて、膝をついたままガトリング砲を鬼姫へと向けた。
 しかしまたもや『鎧』にエネルギー弾を弾かれてしまい、有効打を与える間もなく鬼姫は姿を消す。
「よし……!」
 ぐっ、と拳を握ったのはレグルス・グラウシード(ja8064)だ。
彼が生み出した『アウルの鎧』は確実に戦況を良い方向へと導いており、味方に有利な状況を作り出していた。
 しかし、《ベルセルク》もそれに気付いたのだろう。
巨躯は無事な左脚の筋肉を撓めると、強引な、それでも猛烈で俊敏な動きでレグルスへと飛びかかってきた。
 が、《ベルセルク》は宙に身がある状態で、横手に吹っ飛ばされた。
 遅れて聞こえる二度目の銃声。完全に地面から足が離れていた《ベルセルク》は、
着弾の衝撃により民家へと叩きつけられる。半壊していた建造物は大質量を受け止めきれず、完全に崩壊した。
 良い流れだ。
 与えられているダメージひとつひとつは僅かだが、波状攻撃により相手の動きを封殺できている。
「悪いことして、誰かに認められるワケなんてねぇんだ!」
 更に畳みかけるため、突撃しながら将太郎は叫んだ。
「そんなモンで褒められると思ったか? んなワケねえだろ! そのこと――」

 将太郎が消えた。
 撃退士達の傍らを、『何か』が通り過ぎた。
 背後の建物に『何か』が叩きつけられ、崩落する。

「……え?」
 息を飲み、崩壊した建物を振り返る。

 今、目視できない程の勢いで吹き飛んでいったのは、将太郎ではないのか……?

「まずいな……」
 無線機の向こう側から、牙撃鉄鳴(jb5667)の呟きが聞こえた。



 今の男が何か言っていた。
 とても不愉快な内容だった。
 聞きたくなかった。
 だから、最初に壊した。

 苦しい。苦しい苦しい!
 なんで、こんなに、苦しいの!?



「ぼ、僕の力よ! 邪悪なる敵を縛る、鋼鉄の鎖となれッ! ――ひっ!」
 レグルスの生み出した鎖は大剣の一振りで呆気なく千切れ、続く一撃は慈悲も無くレグルスへと振り下ろされる。
それを凛が庇う形で盾で受けるが――
「ぅっ、っっ!!」
 一秒の停滞の後、レグルスごと吹っ飛ばされる。
もし凛が寸前で《ベルセルク》の腕をワイヤーで縛ってなければ、二人纏めて両断されていただろう。
 だが、《ベルセルク》は追撃を緩めない。路上に転がる二人へとガトリング砲を向けた。
エネルギー弾がバラ撒かれる。
 そのエネルギー弾が二人の撃退士ではなく横手の建物を細切れにしたのは、意図的ではない。
夜姫が得物を持つ腕へと剣を突き立て、鉄鳴の狙撃がギリギリのところでガトリング砲を撃ち払ったからだ。
 グルゥオオオオッ!
 《ベルセルク》は咆吼し、腕の一振りで夜姫を弾き飛ばす。
 そして、大剣を路上へと突き立てた。


「……馬鹿な」
 高層建築物の屋上からスコープを覗いていた鉄鳴は、思わず顔を上げて、呻いた。
 《ベルセルク》が掲げた大剣が突き刺しているのは、『道路』そのものだ。
直径20メートルを超えるであろう、巨大なアスファルトの塊だった。

 それが、投擲される。
 ガトリング砲の有効射程からも離れているこの場所に、アスファルトの塊は、放物線を描いて飛んでくる。

 鉄鳴はすぐさま翼を広げて建物から飛び立った。背後で、激突の衝撃波と粉塵が巻き上がる。
 脅威を通り越し、もはや滑稽の域に入る超パワーだ。本当にゲートの供給を受けていないのだろうか。
なんというエネルギーの保有量だ。
「――エネルギー……?」
 ふと、鉄鳴の呟いた単語が、記憶の一片と繋がった。
 ガトリング砲が放つのはエネルギー弾。事前説明の際にそれを聞かされ、そこで抱いた疑問と一つの可能性。
 もしこの可能性が正しいのだとすれば。
 ……勝機はある。


「……わかりました。やり方は私に任せてもらいますの」
 鉄鳴が無線機越しに示した可能性に、誰よりも早く鬼姫が便乗した。
図らずも、それは鬼姫自身も想定していた戦術に近いものであったからだ。
 ――リスクの大きい行為ではあるが。
 それでも、鬼姫は淡々と言い切った。
「ご心配なく。私は失敗しませんの」


 ガトリング砲の火線は執拗に執拗にレグルスを狙い、それを庇う凛は必死に盾で攻撃を防ぐ。
今のところ大きなダメージは受けていないが、二人とも一歩も動く事ができない。
「雷の、鎖よっ」
 《ベルセルク》の周辺に無数の魔方陣が出現する。巨体は攻撃を中断し、夜姫を振り返った。
「もう一度感電してもらいます」
 夜姫は突きだしていた手の平を、閉ざす。
 それを合図に、魔方陣から幾本もの鎖が飛び出した。
多方向からの一斉攻撃に《ベルセルク》対処が出来ず、電光の鎖に全身を滅多刺しにされることとなる。
 が、それも殆ど一瞬のことだ。《ベルセルク》の目が、爛、と光る。
大剣とガトリング砲、その両方が乱暴に振り抜かれ、鎖と魔方陣の全ては粉砕された。
 《ベルセルク》はすぐに夜姫に躍りかかるが、寸前で足を止め、大剣を跳ね上げる。
音を立てて弾き落とされたのは、弾丸だ。地上に降り立った鉄鳴の援護射撃だったが、通用しない。
 しかし、狙いは飽くまで援護。夜姫の行動もまた、注意を逸らすことにあったに過ぎない。
 ベルセルクの死角で、気配が生まれる。
 鬼姫は鋭く呼気を吐き出し、一気に肉迫した。
 ところが、《ベルセルク》はそれを予測していたのだろうか。
鬼姫の進路へ完璧に併せるように、大剣を横殴りにしてくる。
 ――しかし残念ながら、撃退士達の方が一枚上手だ。
 がくんっ。
 《ベルセルク》の動きが、止まる。
 全身に絡みつき、食い込んでいるのは、極細のワイヤー。
「……まだ話は終わってねぇんだよ」
 《ベルセルク》が驚愕したのが、誰の目にもわかった。
 巨体の背後でアイトラを手にしていたのは、先ほど致命的な一撃を受けたはずの将太郎だ。
 火線から逃れたレグルスは、皆が《ベルセルク》の注意を引いている間に将太郎を回復させていたのである。
「てめぇには同情してやる。けどな、自分に都合の悪いことから逃げてばっかでどうすんだよ」
 将太郎は血まみれの凄絶な顔で、嫌みったらしく口角を吊り上げた。
「人間だろうがディアボロだろうが、躾はちゃんとしないと。なぁ?」
 《ベルセルク》は悲鳴じみた声をあげて、豪腕を振るった。
傷だらけの将太郎は回避することもできず、大きく吹っ飛ばされる。

 《ベルセルク》が振り返り様に大剣を振るったのと、
 鬼姫がすれ違ったのは、
 ほぼ同時だった。

 一瞬の間を置いて、血飛沫が生まれる。
 膝をついたのは、鬼姫だ。
 《ベルセルク》は何事も無いように立っており、悠然と鬼姫を振り返る。
 ガトリング砲が向けられ、しかし、鬼姫は立ち上がらない。
 鬼姫はただ――
「おやすみなさいの」
 そう呟いた。

 瞬間。

 ガトリング砲が、内側から爆砕する。

 《ベルセルク》の左腕が木っ端微塵に吹き飛び、赤い光が噴き上がった。
 これが、策だ。
 ガトリング砲は実弾ではなく、エネルギー弾だ。しかしだからといって、無から有が生まれるなんてことはない。
 例えば撃退士達の扱う武器。
これも殆どはアウルのエネルギーを送り続ける事で扱う事が可能であり、無から生まれるわけでは無い。
 では、今回の場合。《ベルセルク》のエネルギー弾はどこから生まれているのか。
 もしかすれば、その名の通り、《ベルセルク》自身のエネルギーではないか。
 そのエネルギーの『出口』であるその場所を破壊すれば、著しくエネルギーを奪えるのではないか。
 ――それは飽くまで可能性であり、危険な賭け。
 しかし、賭けに勝った。鬼姫はガトリング砲の銃口を飛苦無で塞ぎ、暴発させたのだ。
 今や《ベルセルク》と言う名の容器は破壊された。
エネルギーの供給を得られない以上、あとは空っぽになるのみだ。

 ――しかし


 《ベルセルク》は、倒れない。
 赤い光を撒き散らしながらも、残った大剣を振りかざして突撃してくる。
 まさに、狂戦士。
『退け、援護する』
 無線越しの鉄鳴の声が聞こえ、同時に、《ベルセルク》の顔面に着弾する。
しかし《ベルセルク》は止まらない。既に痛覚も消え去っているのか、ただただ突撃してくるのだ。
 重体者が二人出ている状況。逃げ切るのも難しい。
 しかし、しかし、このままでは死者が出てしまう。



 なんて哀れで、虚しい衝動なのだろう。

 客観的に眺めればその愚かさに気づける。

 ただ、理解しても抑えきれぬから、抑えても何も変わらないと知るから。

 私達はその名を冠する。



 肉の裂ける感触が、凛の握る斧から伝わってくる。
 凛は《ベルセルク》に正面から突撃していた。
 一切の防御や離脱を考えない、ただただ愚直なまでの突撃。

 至近距離から、二人の狂戦士の、視線がぶつかった。
 叫んだ。どちらかが、あるいは、どちらともが。

 凛の振り下ろした斧は獲物を袈裟状に切り裂き、返す刃が腹腔を縦一文字に削り取る。しかしほぼ同時に横殴りの大剣が脇腹に食い込み、激痛と吐き気が込み上げた。それを歯を食いしばって堪え凌ぎ、柄の殴打にて相手の大剣を打ち上げる。重い反動。腕が軋む。血走った目で獲物を見据えて、その首めがけて斧を繰り出す。防がれた、蹈鞴を踏む。そこへ突き出される切っ先。ギリギリで身を捌いてやり過ごし、腕を切り落としてやるべく斧を跳ね上げる。肉の表面を裂いただけだ。眼前に迫るのは大剣の腹。顔面で受けた。視界が明滅し、鼻血が噴き出る。仰け反ってしまう。でも、倒れない。脚の筋肉を酷使して、バネ仕掛けのように身を起こす。頭突きを叩きつける。あまり効果はない。けど懐に入った。至近距離から刃を押しつけて、思いっきり引く。筋繊維を引き裂く感触。血肉が噴き出した。顔に生暖かいものが掛かる。視界が赤く染まる。デタラメに斧を振り回す、手応えがあった。でも重く鈍い痛みが左腕に走る。ああ、多分砕けた。まぁいいや。報復に顔面に刃を振り下ろす。相手の顔が縦に裂ける。でも死んじゃいない。凛も死なない。まだまだ死なない。斬って裂かれて殺して殺されて――ああ、今、生きている! 自分は、自分達は、生きているッ! ここにいるッッ!

 ベルセルクの名を冠する者の末路
 きっと必然で、これが世の摂理
「どうせ、すぐに追いつきますよお……」


 やがて。
 二人のベルセルクは、
 互いに支え合うような形で、
 ――動かなくなった。



「せめて、一人の戦士として死ねたのでしょうか……」
 夜姫が見る限り、《ベルセルク》の死に顔は、とても穏やかに見えた。
 今まで誰にも何も認められる事もなく、誰にも必要とされることもなかった少年。
 化物となることで、撃退士達と戦う事で、それは満たされたのかもしれない。

 しかし、しかし。それはあまりにも、皮肉ではないか。
 将太郎のように、傷つくことも厭わずに真っ直ぐ向き合ってくれる存在。
 凛のように、ただただ正面からぶつかりあえる存在。
 夜姫のように、一人の『存在』として認めてくれる存在。
 果たしてそれらは、化物にならなければ手に入らなかったのだろうか。

 レグルスは崩れ落ちた《ベルセルク》に、花を供える。
「あなたは……安らかに、眠れるのですか? これで……」
 《ベルセルク》は親に捨てられたのだという。
 そして、レグルスには親がいない。彼の感情は、同情なのかもしれない。
 一方で、鉄鳴の目は冷たい。
(何か違えば俺もあぁなったのだろうか……)
 誰もが、ああなる可能性がある。恐ろしくも、紛れもない現実。
(……そうなったとしても自業自得か)
 そうなれば、殺される側になるだけ、か。

 生きるということは、
 そういうリスクと葛藤を、痛みと苦しみを、
 背負うということなのかもしれない。



 僕はここにいた
 
 苦しかった
 痛かった
 
 でも

 苦しくて
 痛かったから
 ここにいたってわかった


 僕は
 ここにいた


 ありがとう


 終
 


依頼結果

依頼成功度:成功
MVP: −
重体: いつか道標に・鐘田将太郎(ja0114)
   <ベルセルクの執拗な猛攻を受けた>という理由により『重体』となる
 暗殺の姫・紅 鬼姫(ja0444)
   <ガトリング砲を潰した際の代償>という理由により『重体』となる
 ベルセルク・鴉守 凛(ja5462)
   <ベルセルクとの苛烈な死闘を行った>という理由により『重体』となる
面白かった!:4人

いつか道標に・
鐘田将太郎(ja0114)

大学部6年4組 男 阿修羅
暗殺の姫・
紅 鬼姫(ja0444)

大学部4年3組 女 鬼道忍軍
ベルセルク・
鴉守 凛(ja5462)

大学部7年181組 女 ディバインナイト
『山』守りに徹せし・
レグルス・グラウシード(ja8064)

大学部2年131組 男 アストラルヴァンガード
撃退士・
夜姫(jb2550)

卒業 女 阿修羅
総てを焼き尽くす、黒・
牙撃鉄鳴(jb5667)

卒業 男 インフィルトレイター