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マスター:水音 流
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
形態:
参加人数:21人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2016/04/17


みんなの思い出



オープニング

※このシナリオはエイプリルフール・シナリオです。
 オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。



「春だよルディ! お花見行かなきゃ!」

 朝。ユートの家。
 眠っていたルディの布団をバサァ引っぺがしながら使命感を訴えるユート。しかしルディはごろんとうつ伏せになり、頑として動こうとしない。
 ユートは彼の片足を掴み、ずるずると引きずりながら玄関へ。
 するとルディのヴァニタス(居候)である宍間 涼介が、エプロン姿でおたま片手にキッチンから顔を出して、ユートを呼び止める。

「今から計画していたら、日中には間に合わないんじゃないですか?」

 夜桜は夜桜で見ごたえはあるが。
 それにみんなも、急に声を掛けても集まれないかもしれない。

「そっかー……」

 しょぼーんと眉を下げるユート。
 だがすぐに気を取り直し、

「じゃあオペ子ちゃんにお願いして、明日みんなで行こう!」

 その為に今日は、1日フルに使って入念に準備をするのだ。
 ユートは涼介の作った朝食を平らげた後、再びルディを引きずって斡旋所へと向かった。



「かしこまりです」

 話を聞いたオペ子は、早速連絡網を構築。片っ端から電話を掛け、メールを送り、掲示板にもお花見パーリーのお知らせを大々的に張り出した。
 予定会場は、笠木家が所有しているの夜光桜の丘。暗くなると淡く発光する不思議な桜で、朝から晩まで楽しめる。
 偶々ロビーに居合わせた学園生達も「宴だタダ飯だ」と燥ぎながら参戦し、明日に備えて料理やおやつ、敷物や遊具確保の計画を練り始める。

 するとそこへ、撃退庁のエージェントである早上とその部隊員達が、何故か武装した姿でやって来た。

「緊急事態と聞いたが、何があった」
「お花見です」

 説明するオペ子。赫々然々。

「明日の朝開始なのでそれまで場所取りをお願いします」
「待て。私有地ではないのか」

 場所取りいらなくね?
 っていうかまさかその為に完全武装して来いって呼びつけられたの? うそでしょ?

 困惑する早上。
 だがその後ろで、彼の部下である特殊部隊員達は揃って敬礼。オペ子に背を向け、「ゴーゴーゴー!」と足早に斡旋所を出て行く。
 与えられた任務は絶対なのだ。

「重大な任務ね」
「ここは任せて先に行け」

 一緒に来ていた榊 栄一と“榊” 幸恵が、早上に向けてぐっと親指を立てる。

「馬鹿な、何故私g――」
「心配するな俺も同行するー!」

 言い終える前に、早上はいつの間にかそこに居た別のエージェント――バック・ジャウアーとその部隊員達――に羽交い絞めで連行された。



 ――花見(予定)会場。

『クリア!』
『クリア!』
『クリア!』

 銃火器で武装した黒尽くめの特殊部隊員達が桜を取り囲み、無線を鳴らす。

『油断するな敵はどこから攻めてくるか分からないー! 警戒を続けろー!』

 バックも拳銃を構えながら桜広場をうろうろ。
 一方早上は、その中心にある一際大きな桜の根元でバックの愛犬レジー(ゴールデンレトリバー♀)と共に、ぼーっとお座り。

「……暇だな(お手」
\わふっ/

 レジーはその大きな前足を、ぽふっと早上の手に乗せた。



 夜。大方の準備も整い、そろそろ明日の為に休もうかという雰囲気の斡旋所ロビー。
 そこへ、

「祭りと聞いて!!」

 自動ドアばぁん…もといウイーンして、猫鍋亭の芳野 絵美が到着。
 両手に下げた岡持の中には、出来立てほやほやの中華まんが詰まっていた。

「オペ子ちゃん、花見料理とチャーハン持ってきたよ!」
「かたじけないです」
「おい、花見は明日だろう。どうしてもう作ってるんだ」

 局長のツッコミ。

「大丈夫です。もったいないのでオペ子が後で美味しくいただきます」

 更に、

「オペ子ー、頼まれてたお菓子持ってきたわよー」

 同じように、出来上がったお菓子を抱えて現れるエリスやリーゼらヘヴホラ従業員共。

「おい樫崎。どうしてもう作(ry」
「オペ子です。大丈夫です。もったいないのでオペ子が後で美味しくいただきます」

 あ、これたぶんわざとだな。

「まったく……。食べる前にちゃんと机の上の物を片付けておけよ」
「了解です」

 素直に頷き、積まれていた書類の山をロペ子に乗せて別室の保管棚へと歩いていくオペ子。

 そして誰も居なくなった作業場にふらりと通り掛かる、ルディ。
 デスクの上に中華まんとチャーハンとお菓子を発見。

「なんだぁ? 誰も食わねぇのかよ、もったいねぇ」

 もぐもぐ平らげ、空の器はそのまま放置。
 お腹が膨れたら眠くなってきた。そう言えば先程、ロビーの一角に合宿用の布団が用意されていた。寝るとするか。

 ルディがあくびしながら去った後、戻ってくるオペ子。
 だがそこにあったのは、中身の無い空容器だけであった。

「オペ子のごはんが神隠しされました小次郎」

 小次郎を乗せた銀髪頭を左右にきょろきょろ。
 ぺこぎゅーとお腹を鳴らしながらロビーへ行くと、既に布団に入って寝息を立て始めている皆の姿。

「どっこいしょ、っと」

 既に寝ていたルディの隣に、今まさに布団へ入ろうとしていたユートを発見。

「ユートさん。オペ子のごはんを見ませんでしたか」
「んー? なくなっちゃったの?」
「お腹が空いたままでは元気に明日を迎えられないです」
「あらら。うーん……でも皆もう寝ちゃったし、我慢してオペ子ちゃんも早く寝ちゃったほうが良いんじゃないかな」

 お腹が空いた分、明日のお花見料理はきっと一層美味しいよ!
 ユートはオペ子を宥めながら、目覚まし時計をセット。

「それじゃ、おやすみなさーい」

 すぴー。
 ちくたくと時刻は進み、やがて時計の針は午前0時を――



「春だよルディ! お花見行かなきゃ!」

 朝。ユートの家。
 眠っていたルディの布団をバサァ引っぺがしながら使命感を訴えるユート。しかしルディはごろんとうつ伏せになり、頑として動こうとしない。
 ユートは彼の片足を掴み、ずるずると引きずりながら玄関へ。
 するとルディのヴァニタス(居候)である宍間 涼介が、エプロン姿でおたま片手にキッチンから顔を出して、ユートを呼び止める。

「今から計画していたら、日中には間に合わないんじゃないですか?」

 夜桜は夜桜で見ごたえはあるが。
 それにみんなも、急に声を掛けても集まれないかもしれない。

「そっかー……」

 しょぼーんと眉を下げるユート。
 だがすぐに気を取り直し、

「じゃあオペ子ちゃんにお願いして、明日みんなで行こう!」

 その為に今日は、1日フルに使って入念に準備をするのだ。
 ユートは涼介の作った朝食を平らげた後、再びルディを引きずって斡旋所へと向か…

「…あれ? なんかこのやり取り、前にもしなかった?」
「言われてみればそんなような気も……」

 デジャヴ。
 涼介も、はてと首を傾げる。

 まあいいか。

「じゃ、オペ子ちゃんのところ行こう!」

 ユートは改めて歩き出し、玄関のドアを開けた――




リプレイ本文

 ――とある地下の研究室。

 カチリ。
 あれやこれやと弄くり回していた謎の物体から、スイッチの入るような音が鳴る。

「……おぉ……。……どうやら、起動に成功したようですねぇ……」

 楽しげに呟く月乃宮 恋音(jb1221)。
 いつぞやの迷宮物件跡地から(こっそり)拾ってきた正体不明の遺物。メビウスの輪のような、中華まんを2つ並べたような、名状しがたい形状。
 そのオーパーツが、微かな駆動音と共に淡く発光を始める。

 そして次の瞬間、恋音の体に異変が。
 何故か彼女の胸が、オーパーツと同じように薄っすらと光りだした。

「…………お、おぉぉ…………?」

 微細に振動するオーパーツと、ふるふる震える恋音の胸が、研究室を照らし――……



「あらァ、お花見ィ…? いいわねェ♪」

 早速行動を開始するINI値39.5の黒百合(ja0422)。関係各所に話を通し、花見会場で商売する事に。

「せっかくの宴会だものォ…」

 儲ける事よりも、屋台を出す事自体を楽しみたい。
 手配した資材トラックに相乗りさせてもらい、彼女は花見予定会場へと向かった。



 久遠ヶ原のマシンガール、ラファル A ユーティライネン(jb4620)。義体特待生の彼女にとっては休日もまた戦場である。
 とにかく暇なし、プライバシー無し、何もなしとの三重苦で逃げ出したくもなろうというもの。
 そんな時に届いたお花見のお知らせ。

 ラファルはふらふらと吸い寄せられるように斡旋所の入口をくぐった。



 ゲインの花火工房。
 ドアをばぁんする玉置 雪子(jb8344)。

「待たせたな」

 今年も差し入れ持ってきた件。

「火薬の調合作業で疲れたでしょう。これでも飲むと良いんジャマイカ?」

 乙〜と、持ってきたコーラをゲインに手渡す。

「ほう?」

 受け取ったゲインは、まじまじとそのボトルを観察。
 雪子の土産がただの土産なわけがない。
 キャップが不自然に開封されていないかどうか確かめようと――

 ボシャアァ!

 時すでに時間切れ。
 突如キャップが吹き飛び、噴き上がるコーラ。
 なんてこったメン●スだ!

 ゲインは膨張した茶色い泡を頭から浴びてベトベトに。

「フヒヒ。コーラも滴る良い男になったんですわ? お?」
「なるほどコーラか。奇遇だな。丁度いま、うちの冷蔵庫にもコーラが入っていたのだ」

 すると彼は空になったボトルをひっくり返して、中に残っていたメ●トスを摘出。それを雪子の口にねじ込んだ。

「ファッ!?」

 片手で雪子の口を押さえながら冷蔵庫から1.5Lボトルを引きずり出し、キャップを開けたそれを彼女の口にぶち込む。

 ガボガボ、ブシャアァ!
 手持ち花火かな?



\ お 花 見 だ ー /

 ドドドッと斡旋所に突っ込んでくる雪室 チルル(ja0220)。

「あたいが参加するんだから、明日のお弁当はさいきょーの献立になる事うけあいね!」

 床でノートを広げて材料メモメモ。

「さいきょーのジュースと、さいきょーの敷き物も必要ね!」

 立ち上がってバビューン!と買い出しへ。
 ちなみに折角メモしたノートは床に置きっ放しの模様。
 今日も元気でさいきょーだ。

 そして入れ替わりに、ミハイル・エッカート(jb0544)がやって来る。

「花見といえばこれだ」

 カラオケ機材と、たっぷりの酒。

「盛り上がりますね」

 タイミングを同じくしてやって来たユウ(jb5639)が、微笑みながら頷く。
 誰かが蹴飛ばしたりしないように、機材と酒をロビーの隅に移動。ユウはそれを手伝った後、オペ子の仕事も手伝うべく彼女の元へ。

 そこには一足先に雫(ja1894)が居て、何やらオペ子に頼み事をしていた。
 準備で賑やかな周囲の雰囲気に引っ張られているのか、いつもよりテンション高めである。

「オペ子様、この御重を捧げるので御猫様に触れる極意を伝授して下さい」

 ごはん差し出し。
 奉納という名の買収。

「よかろうです」

 オペ子は小次郎をテーブルに降ろすと、その前で雫を椅子へと座らせる。
 御重に入っていた唐揚げを抓んで2つに千切り、大きい方は自分でもぐもぐしつつ、小さい方を雫の頭に置き…

「小次郎。よし、です」

 直後、雫の頭めがけて、ぴゃっと跳ぶ小次郎。雫の頭に前足を乗せると同時に唐揚げを銜え、すかさず後足で頭頂部を蹴って飛び降りる。
 床に着地して、唐揚げ咀嚼。

「食器になれば触る事など造作もなしです」

 触るっていうか触られるっていうか。
 しかし雫は、小次郎の肉球の感触にぷるぷると震えて歓喜。
 てしっとした程よい重みと、それでいてぷみゃっと柔らかい頭皮への刺激。

「ちょっと生徒会室へ行って食器にジョブチェンジしてきます」



 その頃、Heaven's Horizonでは。

「場所取りへ行ってください竜胆兄」

 樒 和紗(jb6970)が砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)に言い放つ。

「全面貸切の私有地なのに!? っていうか1人でじっとするのならリーゼちゃんのが得意そうd」
「早く」
「はい…」

 しくしく泣きながら店を出て行くジェンティアン。
 彼の姿が見えなくなった直後、不意に鳴る和紗の携帯。実家の弟からの呼び出し。

「すみません、急用ができました」

 代わりにわんこを置いていきますね、と。和紗は自身に似た豆柴サイズの幻獣を残して、足早に出かけていった。

「かずさのぶんも、飼い主(リーゼ)といっしょにおはなみします。するの(犬耳ぴこぴこ」
「(こくり)」

 わんこを抱っこして頷くリーゼ。
 そこへ新たな来客が。

「えへへっ〜、エリスちゃん、エリスちゃん。着物を着て、お花見行きましょ〜」

 深森 木葉(jb1711)。実家から持ってきた母親の着物を抱えている。
 小柄なヒトだったらしく、サイズは合うはずだと言う。

「えっ。でもそんな大事な服、私が着ちゃっても良いの?」
「着てもらえたら、お母さんもきっと喜ぶと思うのです〜」
「そっか…。うん、じゃあ、お言葉に甘えて」
「エリスちゃんは可愛いから何でも似合うけれど、どれがいいかな〜」

 嬉しそうに着物を選び始める木葉。

「薄紅色もいいけれど、お花と競っちゃうのも興醒めですねぇ…。水色とか、藤色とかぁ…。エリスちゃんはどれがいいかなぁ?」
「う〜ん…あ、じゃあ水色かな。晴れ空の色だし、桜の花にも合いそう」

 きゃっきゃっうふふ。

 その様子をまったり愛でるRehni Nam(ja5283)と、キッチン担当従業員の白くまー。
 更に白くまーの頭上には、黒田 紫音(jb0864)…にどことなく似た手乗りサイズの謎生物、うしゃぎ。
 大きいもふもふの上で小さいもふもふがぴょこぴょこ。

\がおー/
「うしゃ♪」

 一方で、もう1人のキッチンスタッフであるディザイア・シーカー(jb5989)も、常時エリスを視界に収め…もとい見守っていた。愛故に。決してストーカーではない。

 衣装も決まり、木葉が言う。

「お着物が決まったら、着付けを行いますよぉ〜。あたしにお任せなのですぅ。可愛く着せてみますよぉ〜」
「私もお手伝いするのです」
\がお!/
「うしゃ!」

 と、その前に。

「そういえば、オペ子から宴会用のお菓子届けて欲しいって連絡着てたんだった」

 エリスの言葉に、リーゼも頷く。
 汚しちゃうといけないから、着物は料理を作り終わってから着替えようね。

 というわけで調理開始。

「飼い主のおてつだいします。するの(ふんすふんす」

 意気込むわんこ。リーゼの傍で台に乗って、一緒に菓子作り。
 粉を塗した生地を、にくきうおててで、ぐにぐにぺしぺし。
 が、逆に生地の弾力でこねられて、粉まみれの真白わんこに。

「んぅ…うまくできません(耳しょも」
「大丈夫だ」

 そう言って粉を払ってやりつつ、わんこの手にあった大きさに生地を千切ってやるリーゼ。仔犬に手本を見せる親犬のように、大きい方の生地をこねて見せる。
 見よう見まねでこねこねするわんこ。
 無事に生地が出来上がり、伏せていた犬耳も復活ぴこーん。

「はじめての、きょうどうさぎょうです(入刀感」

 別の調理台では、ディザイア達も作業を進めていた。
 1品完成させては、休む事無く次の品を考える。

「団子とケーキは作ったし、次は何にするか…」
「アップルパイとかどう?」
「お嬢のリクエストとあらば作らん訳にはいくまい!」

 着手。

 そんな2人を、1歩引いた位置から笑顔で見守るレフニー。いつになくディザイアに優しい。
 普段なら彼がエリスに近づこうとした瞬間に串団子にする所だが、今日はそんな素振りも無く。

 もしかして:依頼のタグが【AP】。
 ディザイアに優しいレフニーなんて、存在そのものが嘘である。

「仲良きことは美しきかななのです〜」

 そうとは知らず、木葉も一緒に和菓子を作りながら、にっこり。
 しかし他方で、

\がるるる…/

 相変わらずディザイアスレイヤーな白くまー。エリスに近づくディザイアに対して、ベアクローをザッザッと素振りしてみせる(示威
 威嚇しつつ、うしゃぎと一緒にお菓子作り。

「邪魔はしないうしゃ。お手伝い?するうしゃ!」
\がお(こくり/

 ブランマンジェ。
 ベアナックルやアルティメットおたまでアーモンドを砕き、牛乳に香りをつけて、真白ふわふわフレンチスイーツ。

 白いもふもふが作った白いふわふわに、ごくりと感嘆するディザイア。

「やりおる…。だが俺もキッチン担当の従業員だ。易々と負ける訳にはいかん」

 ついでにくまーとの終わりない戦いも決着をつけてくれよう!(キリリ
 などと言っていたその時、ふとエリスの作業工程が目に付く。

「おっとお嬢、そこはもう少しこうやって生地の空気を…」

 何の気なしにエリスの手を取ろうと――

\がおーん!/

 瞬間、白くまーが激怒。
 ベアクローずしゃー!(行使

「ぐわー!?」

 倒。
 その際、近くにあった皿の山や熱々鍋などにぶつかってしまった。引っくり返ったそれらが、なんとエリスへと降り注ぐ。
 直撃不可避!

 かに思われたが。

 白くまーが咄嗟にディザイアを掴んでエリスの傘に。
 ガシャパリーンジュワー!

\がお/

 危ない所だったくまー(ディザイアぽいちょ

「おかーしゃん、かしゃ? あまぐ?」

 動かないディザイアをつっつくうしゃぎ。
 白くまー達は気を取り直して、お菓子作りを続行した。



 花見予定会場。
 ワンコの気配に誘われて花見に参加したシエル・ウェスト(jb6351)。

「まあ宴は明日なんですけどね」

 自答しながら桜の下へ行くと、レジーを発見。

「やっぱりワンコおるやんけワンコぉ!!」

 もふもふに飛びついてわしゃわしゃ撫で回しつつ、ワンコでも安心な無添加チーズをあげる。

\わふ/

 レジーを仲間にしたシエルは、会場をうろついている特殊部隊の皆さんにランチボックス一杯のチーズを分けに行く。

「あなたはチーズを信じますか?」

 銃を捨ててチーズを持てばこの世界はやさしくなれます。
 狂信てk=熱心な=布教が行なわれている後ろでは、せっせと屋台を組み上げる黒百合の姿が。

「チーズの需要が増えそうねェ…。メインメニューはこれにするわァ…♪」

 そんな光景を遠巻きに眺めながら、ぼーっと座っていた早上。
 そこへジェンティアンがやって来る。

「…何か用か」
「暇そうだし?」

 僕も暇だし?
 どっこいしょと隣に腰を下ろして、揃って布教や屋台を眺める。

「早上ちゃんさー」
「何だ」
「恋人とかいないの?」
「……」
「非リア充なの?」
「……」
「寂しくないの?」
「……」
「将来どうするの?」
「……」

 無視。

 早上ちゃんが構ってくれない。
 仕方が無いので、ジェンティアンはスマホを取り出してSNSで他の誰かとお喋りする事に。

「あ、榊ちゃんログインしてる」

 『やっほー』と打ち込むジェンティアン。しかし、

『すまない、これから幸恵と明日の買出しに行く。明日が楽しみだな』

 榊さんがログアウトしました。

「このリア充めっ…!」

 芝生にスマホべしぃ叩きつけ(涙目

 でもすぐに冷静になるジェンティアン。スマホ捨てたらダメだよね。
 拾おうと手を伸ばs

 そこへ通りかかる須賀部邸のペンギン達。

 ぱくっ。
 スマホを銜え、腹這いで丘を滑って逃走。
 すげぇ速い。

「僕のスマホが!?」
「愚かな」

 ジェンティアンは慌てて追いかけた。



 丘の入口付近。偶々通りかかった数多 広星(jb2054)。
 何やら武装した特殊部隊チックな連中がうろうろしているのが目に付き、

(そういえばお花見するとか言ってたな)

 よし襲おう。←久遠ヶ原的思考

 物陰に身を隠し、弓を構えて一射。
 放った矢が隊員のヘルメットをターン!

『て、敵襲!』
『ブラボー2がやられた!』
『慌てるなどこからだー!』

 騒然。

 混乱に乗じ、広星は防水段ボールを被って蛇のように接近。秘伝書ねば〜るで敵の嗅覚を突き、豆撒機関銃でこっそり追撃。
 と、そこへ、ペンギンを追いかけて丘を下りてきたジェンティアン。

 いかん、このままでは射線に!

「まぁ撃ちますけど」

 微塵も躊躇わず、広星がねば〜る発射ぬちょぉ。

『砂原がやられた!』
『あいつはもうダメだ臭すぎる!』

 致命的な納豆臭。
 会場は戦場と化した。

 あ、ちなみにブラボー2はちゃんと生きてるので大丈夫です。



 夜。

 オペ子にお菓子を納品した後、せぐう●いに乗ってリーゼと一緒に屋内を探検するわんこ。
 初めての斡旋所に大燥ぎ。犬耳ぴこぴこ。

「飼い主、あれなんですか?」

 わんこが指差したのは、業務用コーヒーメーカー。
 『御自由にお飲み下さい』と書かれている。

「おかわり自由だ」
「ぉー。ふとっぱらです」

 ボタンが2つ。どうやらココアも出るようだ。わんこにはこっちの方が良いかもしれない。
 リーゼは紙コップをセットして、ココアのボタンぽちり。コポーッと注がれたそれをフーフーして少し冷ましてから、わんこにあげた。



(花見…宴会料理ですね。何にしましょう…)

 考えながら斡旋所内をうろうろしていた夜桜 奏音(jc0588)。
 廊下で書類を載せたロペ子と、その後ろをついて歩くオペ子とユウに遭遇。

「おや夜桜さん。眠れぬ夜的な感じですか」
「献立が決まらなくて」

 一緒に保管室へ。
 書類を仕分けるロペ子とユウの横で、保管棚をがさごそ漁る奏音。料理関連の資料とかないだろうか。

「何かいい料理はないですかねぇ。希望でもいいですよ」
「桜でんぶを使った料理などはどうでしょうか」
「オペ子知ってます。お花見の季節は桜でんぶの戦闘力が一年で最も高まる時期です。食べると経験値が上がります」
「なるほど」

 頷いたその時、なんと花見料理の資料を発見。
 かのんは レシピ本を てにいれた!

 片付けも終わり皆でオペ子のデスクへ戻ると、そこにあったのは夜食の空容器。

「オペ子のごはんが消えました」
「まあ一眠りすればすぐに花見の時間です。それまで我慢してください」

 奏音はユウに肩ぽむされているオペ子に告げ、明日の料理を作るべく、レシピ本を持って1人その場を後にした――



 その頃、

「よし、出来た……」

 明日の本番で究極の一杯を提供すべく、調理室で味の調整を続けている男が1人。
 佐藤 としお(ja2489)。

 そしてもう1人、いや1体と言った方が良いか、物陰からとしおを見ている影が1つ。
 彼を模して作られたロボ――トッシーボ――が、ジーッとその様子を窺っていた。

「う〜ん、もう一味足りないんだなぁ……」

 悩むとしお。
 しかし、あまり拘り過ぎても味に偏りが出る。

「今回はこの味でいってみようかな」

 せっかくだからと、としおは出来上がった試作品の一杯を岡持に入れ、食べてくれるヒトを探して調理室を飛び出した。
 え、何の一杯かって? もちろんラーメンですけど何か?



 斡旋所にVIPが来ていた。
 秘密国家――大神聖紅茶帝国――の女帝、斉凛(ja6571)(【AP】仕様)。紅茶を司る現人神である。
 秘密国家なのに身バレしてるとか細かい事は気にしてはいけない。

 傍らには彼女の良き友、黄昏ひりょ(jb3452)。
 2人は他の学園生同様、明日の準備に勤しんでいた。

「本来であれば宴の仕度など下々の者に任せるところですが、偶にはわたくし自ら行なうというのも一興ですわ」
「お花見、盛り上がると良いね」

 ひりょに手伝ってもらいながら、楽しげに作業する凛。
 だが時折、思い出したように表情を曇らせ……

「やや! そこのお2人さん、お腹空いてませんか!」

 としおエンカウント。
 岡持からラーメンを取り出して、2人にずいっと差し出した。

 せっかくなので、ずぞぞーっといただく。

「うん、美味しい」
「ありがとうございますですの」

 最後の一滴まで食べてもらえて、としおも満足気にサムズアップ。そしてロビーに敷かれた布団に気づく。
 丁度良い。夜も遅いから、今日は自分もここで寝ていこう。

(…うーん、でもやっぱり一味足りてない気もするんだよなぁ)

 再び悩み始めるとしお。

 一方、空腹で徘徊するオペ子。
 その様子を物陰から見ていたラファル。だが…

 何か手を出すわけでもなく、しな〜っとラファルはどこかへ行ってしまった。



「あら。もうこんな時間ですか」

 料理を作っていた奏音は、時計を見てごちる。
 日付変更間際。まともな料理の経験が少ないせいで調理に手間取り、ここまで掛かってしまった。

「サバイバル料理ならもっと簡単なんですけど」

 何とか完成した料理を箱に詰め、睡眠を取るべくロビーの布団エリアへ。

\ 疲 れ た ー /

 そこへ買出しを終えたチルルも戻ってくる。
 明日が楽しみすぎて、彼女は目を輝かせながらランラン気分で空いてる布団に潜った――






「あらァ、お花見ィ…? いいわねェ♪」

 早速行動を開始するINI値39.5の黒百合。関係各所に話を通し、花見会場で商売…

 ん? このシーン前にも…?

「んー、なんか違和感あるけどォ…まァ、いいかァ。お花見を楽しみましょうォ♪」

 彼女は花見予定会場へと向かった。



 コーラ片手に、花火工房にINする雪子。

「待たせたな」
「そうでもない」

 何故かそれを待ち構えていたゲイン。
 雪子が持っていたコーラを毟り取り、ボトルの口を彼女の口に捻じ込む。

 メン●スコーラブシャァ!

\アッー!/

 汚ねぇ花火だぜ。

「ふん。大方コーラにメ●トスでも仕掛けているのだろうと思ったが、当たりだったようだな」

 そう何度も同じ手には……同じ手? いやいや初めてのはずだし?
 まあいいか。

「おっとこうしてはおれん。早く宴会用の玉を仕上げねば」



\ お 花 見 だ ー /

 斡旋所めがけて突貫してくるチルル。

「あたいが参加するんだから、明日のお花見はさいきょーのお花見になる事うけあいね!」

 床にノート広げてお弁当の献立を考え…

 …やはりおかしい。

 少なくとも数兆回は当日のお弁当の献立を考えた気がしなくもないし、当日に必要な一式を揃えた気もしなくはないし、何より目を輝かせてランラン気分で布団に潜った……はずだ。

 そこへカラオケ機材と大量の酒を持って、ミハイルがやって来る。

「昨日も同じ物を運び込んだ…気がする」

 拭えない既視感。
 だがチルルは、

「さいきょーのジュースと、さいきょーの敷き物も必要ね!」

 昨日も買ったかもしれないけど別にそんな事はなかったぜ!と。バビッと立ち上がり、ドギャーン!と買い出しへ。
 ちなみに折角リストアップしたノートは床に置き忘れていった模様。

 考えるほどに確信するミハイル。
 見れば、傍を通り掛かったユートも、ルディを引きずりながら首を傾げていた。

 すると彼女の前に、唐突に1人の妖精が現れる。
 羽根を生やし、30cmほどの大きさになった川澄文歌(jb7507)。

「どうしたの文歌ちゃん、その格好」
「私は歌の妖精ミューズ…文歌なんて名前ではありません。ユートさん、この空間に違和感を感じましたね? その違和感は時空を修復しようとする大宇宙の意思によるものです」
「どうして時空を修復しようとしてるのに、時の妖精じゃなくて歌の妖精なの?」
「…細かい事は気にしないで」

 違和感の原因を取り除く為に、いち早く気づいたユートの元へ、かの存在から遣わされた。

「それが私です」
「いち早く遣わされた割には、もう数兆回近い分のデジャヴを感じたような?」
「細かい事は気にしないで」

 妖精の世界にも、全体のプレの兼ね合いとかそういう大人な事情があるんです。

 対して、それを近くで聞いていたユウも頷く。

「一日がループしている…流石久遠ヶ原です」

 しかし、

「いつループを抜けてもいいように明日(?)の準備は毎日(?)しておかないとですね」

 にっこり。
 きっと久遠ヶ原ではよくあること。

 ふとミハイルが、昔の名作アニメの話を思い出す。
 祭りの準備を延々と繰り返す日常。

「こうしちゃいられないぜ」

 俺は花見をしたいんだ。
 ループを脱出するべく、ミハイルは原因を探して走り出す。

 ユウも「展開が変化するかも」と考え、自身の行動を変えてみる事に。
 まずは、準備作業の順番を変えてみる。
 すぐにオペ子の手伝いへは行かず、別の場所へ向かう。

 一方、そのオペ子はと言えば。

「オペ子様、この御重を捧げるので御猫様に触れる極意を伝授して下さい」
「苦しゅうないです」

 前回同様、雫と遊んでいた。

 準備で賑わうロビーの空気に酔って、楽しくなっている雫。
 だが御重を奉納しつつも、

「前にも同じような事をした気が…まあ、楽しいからどうでも良いですね」

 それより早く極意を。

 オペ子は頷きながら雫の頭に唐揚げをセット。
 雫の脳裏に、キュピーンとエフェクトが閃く。小次郎が飛び乗ってくる気がする。

 そう直感した雫は、欲を出して小次郎を撫でようと両手を持ち上げ――

 すんすん。
 小次郎は雫の頭上の唐揚げではなく、御重の中の唐揚げに向かっていった。

「……(にょろーん」



「エリスちゃん、お花見行きましょ〜。お着物にお着替えなのです〜」

 持ち込んだ着物を広げてみせる木葉。

「エリスちゃんはきっとこれですねぇ〜」

 本人が選ぶ前に、水色の着物を言い当てる。
 なぜ分かったのだろうと『?』を浮かべるエリスを他所に、木葉は違和感の素振りも無くきゃっきゃっしながら着物を手に取った。
 レフニーも特に疑問を感じる事無くニコニコとそれを見守る。

 対して、その謎に気づいていたのは白くまー。
 が、特に何をするでもなく、のほほんと見守り。その頭や肩には、無数のうしゃぎが乗っていた。

 わらわらぴょこぴょこ。
 なんか増えてる。
 ループの影響か。

 一方でディザイアも、

「む? 何か覚えがあるような…?(顎に手を当て」

 まあそれはそれとして、とりあえず頼まれていた菓子を作らねば。
 厨房へと移動する一同。

「こっちは上がったぞ! …お嬢、次はアップルパイだったよな?」
「え? あ、うん…あれ? 私いつアップルパイって言ったっけ?」
「…ふむ、まるで何度も繰り返したかのような作業手順だな」

 それを優しく見守る【AP】レフニー。
 白くまーはうしゃぎ達と一緒にせっせとパティシエ。

 マリアモーレ。
 泡立てたゼラチンを冷やして固め、ココナッツをまぶして、真白もっちりブラジルスイーツ。
 ふと、

「む?」

 何かを感じ取るディザイア。
 この後、お嬢が何か危ない目に遭いかけるような気がする。

「お嬢、それは俺がやっとくからあれやってくれ」

 近くにあった皿をどかしつつ、

「ママにキャシー、これ頼む…」

 熱々に煮詰めた林檎が入った鍋を2人に任せ、エリスを離れた場所へ誘導する。

「何か起こりそうな気がするんだ、お嬢を守らねば!」

 ついでにくまーとの終わりない戦いも決着をつけてくれよう!(キリリ
 そして誘導の際、何の気なしにエリスの手を握ろうと――

\がおーん!/

 瞬間、白くまーが激怒。
 身構えるディザイア。だが慌てる事はない。白くまーの攻撃は、まず示威で様子を見てから行使に移る2段階方式のはずだ。

「ふっ、その手は見切っt」

 ベアクローずしゃー!
 いきなり行使。

「ぐわー!?」

 倒。
 しかし皿と鍋を遠ざけておいたおかげで、エリスが危ない目に遭う事は無かった。

「俺は予知能力に目覚めたのかもしれん…」

 ごくり。

「これも偏にお嬢への愛の賜物だな!(勘違い」

 そしてディザイアは力尽きた。



 桜の丘。
 銃ではなくチーズで武装した特殊部隊の皆さんが居た。

「なにこれ違和感ありすぎなんだけど」

 困惑するジェンティアン。

「ま、いっか」

 そのうち何とかなるよね。
 場所取りするべく桜の木の下へ行くと、

「あえて言わないのも優しさ……」

 レジーの横でシエルが体育座りしていた。
 どうやら違和感の原因について何かしっているようだったが黙して語らず。
 だってループが続く限りエンドレスでチーズ食べ放題ですし?

 シエルは徐にチーズフォンデュを取り出し、そこらへんの雑草を毟ってつける。

「チーズは何でも合うんです」

 モッシャモッシャ。
 やだこの子ってばベジタリアン。

 ふと、毟られて露出した土の下からうしゃぎがボコッと顔を出す。

「食うかね?」

 うしゃぎにも無添加チーズを与えるシエル。
 また、あっちで屋台の準備をしている黒百合の所にも大量のうしゃぎが出没していた。

「ジビエ料理も良いわねェ…♪」
「「うしゃ!?」」

 脱兎。もとい脱うしゃぎ。

 ジェンティアンは、それを早上と共にぼーっと眺めつつ、

「早上ちゃんさー」
「何だ」
「ぼっちなの?」
「貴様と一緒にするな」

 職場の人間関係は良好だから自分はリア充だと答える早上。
 部下達も、自分が声をかければ二つ返事で従ってくれると言う。

「証明してやろう」

 言いつつ、近くを通り掛かった隊員の1人を呼ぶ。
 するとその隊員は肩越しに彼を振り返り、

「…………ペッ」

 地面に唾を吐き捨てて、すたすたと向こうへ行ってしまった。
 任務でもねえのに命令してんじゃねえよks。

 その様子を物陰から見ていた広星。

「哀れな」
「あられうしゃ」

 そして広星の頭に乗っていたうしゃぎ。おやつの雛あられポリポリ。
 広星は頭に積もった雛あられの食べ滓を払いつつ、隊員達を弓で狙撃…

 しようとした瞬間、隊員達が振り向いて一斉にチーズを発射してきた。
 既視感で気づかれた。

 うしゃぎが、持っていたカエルシールドで広星のおでこをガード。
 広星本人は発煙手榴弾をばら撒きつつバケツプリンを投げつけて注意を逸らし、敵の頭上に死のソースを投擲してショットガンで粉砕。降り注いだ死汁が隊員達の目や口を襲う。

 会場は戦場と化した。



 初めて?の斡旋所に大燥ぎのわんこ。探検ぶいーん。
 『御自由にお飲み下さい』を発見。

「んぅ…? これしってます。しってるの(首かくり」
「わんこは物知りだな」
「えっへん、です。飼い主にも、つかいかたおしえてあげます」

 褒められて、ソッコーで違和感を忘れるわんこ。
 肉球でボタンぽちりしてココアをコポー注ぎ、ふーふーしてからリーゼに奢ってあげた(元々無料だけどな!



 廊下でオペ子と遭遇した奏音。
 更に道中でユウも発見して、揃って保管室へ。

 奏音は違和感に気づかぬまま、しかしピンポイントで棚を漁り始める。
 そしてレシピ本を発見。引っ張り出すと、妙に重い。

 本の下に、鎖のように繋がった無数のうしゃぎがぶら下がっていた。

「最近のレシピ本は付録で食材まで付いてくるんですね」

 ここでもジビエの危機。
 うしゃぎ達は「み! み!」と鳴きながらロペ子の中に隠れてしまった。

 兎肉がぎゅうぎゅうに詰まった冷蔵庫を幻視しつつ、オペ子達は奏音と別れてロビーへ。



 オペ子の机に置かれていた夜食。それを食べようと手を伸ばすルディ。
 気づいた文歌…もとい妖精ミューズは、阻止するべくユートへ通報。

「ユートさん大変です!」
「ルディ、めっ!」

 ルディの首根っこを持ち上げてぷらーんするユート。
 よかった。これで夜食は無事――

「猫鍋亭の中華まんと炒飯は俺がもらう!」

 ――走ってきたミハイルがむしゃあ!

「美味い! こいつには既視感が無い…と思う」

 直後、戻ってくるオペ子。

「おう、オペ子、ピーマンなら余ってるぞ」

 器用に除けた細切れピーマンの山を差し出すミハイル。

「ギルティです」

 オペ子のお腹がぺこぎゅー。
 そこへ、寝る前のお散歩に興じていたわんことリーゼが通り掛かる。

「飼い主、おぺこがしんじゃいます。ごはんください。ごはん(涙目ちたぱた」

 頷いたリーゼは給湯室へと向かい、秒速でサンドイッチを作って戻ってくる。
 しかし、

「いただきますね」

 オペ子より先にユウがもぐもぐ。

「ちがうの、それはおぺこのなの。たべたらだめです。だめ(ぺちぺち」
「すみません、つい」

 代わりに食べたらループがどうなるのかと思って。

 そんなやり取りを、陰からじーっと見ていたラファル。
 でも特に何もせず立ち去る。

「食べちゃったものはしょーがない。寝よう」

 ぱんぱんっと手を鳴らすユート先生に従い、寝仕度を始める面々。
 ならばと、ミューズが取り出したのは、

「ユートさんは此方に着替えて下さい」

 ペンギンの着ぐるみパジャマ。

「ペンギンは可愛い。可愛いは正義です」
「なるほろ!」

 ユートはいそいそと更衣室で着替え、ぽってりペンギン姿でぽてぽて戻ってきてお布団にでーん!とダイブ。

「それじゃ、おやすみー」

 結果――



「春だよルディ! お花見行かなきゃ! ……あれ?」

 可愛いだけで、特に効果はなかった模様。
 でも何故か朝からペンギンパジャマになっていた。



 試しに斡旋所に行く時間をずらしてみるユウ。
 日中でなく夜にロビーを訪れると、

「今回ハ 遅イ御到着 デスネ」

 出迎えてくれたロペ子の言葉。
 今回“は”遅い到着。つまりロペ子は、前回の到着時間を明確に記憶しているという事。
 ロペ子の記録に無い行動を取れば、より確実な変化が望めるかもしれない。

「協力してもらえますか?」
「承リ デス」
「うしゃぎもお手伝いうしゃ!」

 ロペ子の中からぴょこぴょこ。

「お願いします」

 早速実験。
 オペ子の夜食に違う物を差し入れたらどうなるのか。

 実行。
 しかし結局ルディがむしゃむしゃ。ルディをジャイアントピコハンで叩き回すうしゃぎ。
 それを密かに観察するラファル。
 ループ。



 ミハイルも実験。
 『実はユートの目覚まし時計がループの原因説』を提唱。

 実行。
 ユートが寝た後、目覚まし時計を勝手に分解するミハイル。

「ループしてるならどうせまた元に戻るのだろう」

 でも下手すると、時計と一緒に時空まで分解されるかもしれない。
 万が一の為、別の目覚まし時計をセットしておく。

 その横で、何一つ気にせず寝るチルル。
 近くを通ったうしゃぎを1匹むんずと掴み、もふもふしながらランラン気分で布団に潜った。
 こっそり見ていたラファル。
 ループ。



 更に実験。
 0時に切り替わる瞬間にループするのなら、その瞬間に起きていたらどうなるのか。

 実行。
 ミハイルは布団に入って天井を眺めながら、0時過ぎまで起きt



 朝。
 ループから脱していない上に、ミハイルの前髪がぴっちり七三になっていた。
 ループの境目を跨ごうとしたから、きっとタイムトンネルか何かの影響を浴びたに違いない。
 どれだけ髪を濡らしても、元に戻らなかった。






 じーっと観測を続けていたラファル。

「全ての原因はチャーハンか。俺ってあったまいー」

 人知れず言い残し、そして立ち去る。
 あれ? 解決してあげないの?



「……どうやら、時間操作に関係した機能があるようですねぇ……」

 オーパーツに直接触れている事の服作用か、恋音はループの記憶をはっきりと保持していた。
 普通に考えればかなり厄介な現象ではあるが、

「……研究の時間が稼げますので、もうしばらくループしていて貰えると、助かりますねぇ……」

 解析したデータや書類がリセットされないよう、ロボ研から接収したロペ子のスペアボディに保存。

「ろぺぺ、まーくつー?」

 オーパーツと連動して光っている恋音の胸の谷間から、うしゃぎが顔を出す。
 恋音は胸を共鳴させながら、楽しげにオーパーツを弄くり回した。






「これはやっぱりアレよねェ…」

 腹ぺこのオペ子を見て、黒百合が口を開く。
 会場で屋台を設営していたが、誰も来ない事に飽きて戻ってきた模様。

 ループの基点になっていると思しきオペ子(のお腹)。
 見かねて、絵美の作った物と同じ物を見様見真似で用意してきた。

 また、それまで手際の問題で調理に時間が掛かっていた奏音も、度重なるループによって作業効率が向上。
 保管室で別れた後、あっという間に料理を仕上げて戻ってきた。

「もっと時間がかかっていたような」

 量も多い。

「オペ子さん余ったんで入ります?」

 更に、

「へいお待ち!(としおの出前ラーメン」
「飼い主が、つくってくれました。くれたの(リーゼのお菓子」

 手厚い介護でオペ子の空腹を満たす。

「思い残す事無く明日を迎えられそうです」

 満足オペ子。
 これでようやくループを脱出できるはず。

 床に就く一同。

「それじゃ、おやすみー」

 ユートの声。
 ふと、

「でもやっぱり、一味足りない気がする……」

 ぶつぶつ。
 誰かの呟きが聞こえた気がした――



 朝。

 うしゃぎの数が更に増えていた。
 オペ子の空腹を解決したはずなのにまだループが終わらない。

「よし、出来た……」

 調理室で味の調整に没頭するとしお。

「う〜ん、もう一味足りないんだなぁ……」

 繰り返される光景を、物陰からじっと見ていたトッシーボ。
 その手には『死のソース』が握られており、

「ちょっと一息入れようかな」

 気分転換に外へ出るとしお。
 その隙にトッシーボは、鍋の中に死のソースをドバドバと注いで去る。

 そうとは知らず戻ってきたとしおは、もう一度スープを味見し、

「こ、これは!」

 舌を貫く究極の一味。
 これだ、これが足りなかったんだ!

「これぞ究極の一杯!」

 完成。
 満足したとしおは、突き刺す辛味に血を吐いて倒れた――



 が。迎えたのは同じ朝。
 おかしい。オペ子もとしおも未練を断ち切ったはずなのに。

 終わらない前日の中で、ひりょはふらりと花見予定会場を見て回る。そこでは、凛が黒百合の屋台設営を手伝っていた。
 自分も作業に加わる事に。

 愉しそうな黒百合と、楽しげな凛。
 だが時折、凛の表示に陰りが。

(あれ? 前にも別の場所で同じような事をしていたような…気のせいか?)

 気になってひりょが尋ねてみると、

「宴は準備が一番楽しいですわ」

 本番はあっという間に終わって、宴の後の物悲しさが嫌い。

「だから…ずっと準備なら寂しくないのに」
「なるほど」

 頷くひりょ。

「楽しい時間がずっと続いて欲しい、その気持ちは俺も一緒だな」

 だがその一方で、その先に楽しい事があるのも確かなはずだ。

「桜は咲き、散る。永遠の終わりじゃなくてまた咲き誇る。また次があるんだ。楽しい時間はこの先にも沢山あるかもしれない」

 ――俺と凛さんの関係のように、色んな事がありながらも歩んでいく。「支えよう」と心に誓った大事な友である凛さん。

 ひりょは凛の頭をぽふりと撫でた後、

「さぁ、紅茶神様。紅茶の良さを広めるいい機会だよ?」

 そっと手を差し伸べた。

「そうねェ。人生楽しんだモノ勝ちよォ…?」

 それまで静観していた黒百合も言う。

「そう…ですわね。ありがとうございますですの」

 わたくしも、ちゃんと明日へ行きます。
 そして紅茶神の威光で世界征服を!

 顔を上げた凛は、笑顔で友の手を取った。



 1人ぼーっと天井のシミを数えていたラファル。

「(最初の)全ての原因はチャーハンか。俺ってあったまいー」

 とかいうのはどうでもよくて。
 義体特待生の彼女にとっては休日もまた戦場である。依頼や授業が無い日でも、義体の整備やら調整やらデータ収集やら、何かそれっぽい義務とか義理的な事情が色々あるのだ。たぶん。

 とにかく暇なし、プライバシー無し、何もなしとの三重苦で逃げ出したくもなろうというもの。
 そんな時に届いたお花見のお知らせ。
 訓練も試験も課題も全てやりたくなくて逃げたくて。あと花見したくて。

 だからループさせる事にした。

 壮大なサザ●さん症候群がラファルに内臓されているアウルリアクターで増幅されて、時空歪曲線がどーたらこーたら。

「あー、働きたくねー」

 指先に転がっていたうしゃぎをぽよんぽよんドリブルしながらだれる。

「ようやくヒッキーの正当性が分かってきたようですね?」

 声の方を見ると、雪子が立っていた。

「でもまだまだです。そんな事ではクソゲー乱立の暗黒時代をこの先生きのこれない罠」

 クソゲーにブチ切れてキーボードクラッシャーになるだけなら誰でも出来ます。真のゲーマーは如何にそれをネタとして楽しむかが重要なんですわ? お?

「……なるほどなー」

 すると、何かを納得した様子のラファル。

「つまり訓練の的がただのカカシでつまんねーなら、代わりにたまきちを的にすりゃーいーんだな」

 照準する楽しみ。
 雪子狼狽。

「おいィ? お前らは今の言葉聞こえたか?」

 助けを求めて首を巡らすが、うしゃぎしかいない。

「ごちゃごちゃうるせー」

 ガコォンと砲身に変わった指先からファイアーするラファル。
 直撃。

「ちょっとスッキリしたぜー」

 雪子を溶かした事で、ループも解けた気がする。
 とりあえず俺も明日に行くかー。花見は明日だしなー。

 そしてロビーでは、七三ミハイルが時計と睨めっこしていた。
 懲りずに0時過ぎまで起きている構え。

 そして時計の針が動き――


 時刻は、0時を指していた。
 巻き戻る事なく、秒針ちくたく。



 沈黙するオーパーツ。
 それと同時に、恋音の胸も発光が収まっていた。

「……これでほぼ、解析できましたねぇ……」

 どうやらこのオーパーツ、彼女の乳力を時空エネルギーに変換していたらしい。
 これ単独では無害。しかしループを望む願いを感知すると、エネルギーを生成して時空に干渉する。
 “かの者達”は自力でも時間をループさせ得るようだったが、このオーパーツの機能がその成功率を更に引き上げていたのだろう。

 ループを望む者が居なくなった事で、オーパーツも停止してしまったようだが……

「……また何か研究する際は、活用させていただくとしましょう……」

 そこでようやく、恋音は携帯にメールが届いていた事に気づく。
 お花見のお知らせ。
 恋音はいそいそと荷物をまとめ、新しい朝に向けて眠りについた。



 朝。
 賑やかに催される宴。

 チルル考案のさいきょー花見弁当を筆頭に、互いに持ち寄った料理を交換し合ったり、花見酒を呷る成人組に花見ジュースで張り合ったり、黒百合の怪しげな屋台や、死の香りがするとしおのラーメン店が開かれたり。

 ペンギンユートの隣ではミューズ…ではなくペンギン衣装の等身大文歌も花見に興じ、ミハイルの髪型も元に戻っていた。

 着物を着て、木葉やレフニー、白くまーらと桜の木を見て回るエリス。
 また、白くまーの頭上では、1匹に戻ったうしゃぎが花見団子もぎゅもぎゅ。もりもり食べて、ぬいぐるみサイズにまで大きくなっている。
 その様子を、広星は桜と一緒にしっかりとデジカメに残しておいた。



 和紗が帰省したと知るジェンティアン。

「聞いてない! 僕、聞いてないし!?」

 行き場のない哀しみを怒りに変えてリーゼにぶつけようとした瞬間、

 ヒュンッ ドスッ!

『うるさいです竜胆兄』(※矢文

 どこからともなく和紗の矢が飛んできた。
 しかし代わりに、早上がリーゼにイチャモン。

「貴様に花見などもったいない」

 するとわんこが、

「飼い主いじめちゃだめです。だめ(ぽかぽか忠犬」

 しかしダメージなし。

「つかれました…(ぺしょ」

 消費したカロリーを補充するべく、リーゼの膝に座って桜羊羹もぐもぐしながらお花見。
 あれ? これに似た光景が確か去年にも…。

「はい、飼い主も(あーん」
「(ぺこり。もぐもぐ)」

 一方、頭に矢が刺さったままのジェンティアンは、色々傷を慰めて貰いにキャシー達の元へ。
 ふと、そこには熊傷の治療を受けるディザイアの姿。

 なんとなく、キャシー達も交えて腕相撲対決。

「…ん? 何か同じ事あったような…」
「む、既視感が…」

 そう、あれは確か、去年の花見…。
 もしかして:年単位ループ。

 ハハッ、まさかね。



 夜。
 花火の準備をするゲインの横で、融解のバッドステータスから復活した雪子がごちる。

「また一年経ってしまいましたか。誰かさんが私の命の花を燃やすとか何とか言ってくれたのは、本当にただのエイプリルフールだったんですかね」

 if依頼は本編に影響残せないからね仕方ないね。

「このまま最期を待つくらいなら、いっそこの春がずっと続けばいいのに…」
「お前に四季などあったのか」
「oi みす おい お前万年春休みだろって言ったやつ表出ろ」

 毎日が休日+頭がお花畑ですねとか誰がうまいこt



 夜桜の根元で、すよすよ寝息が聞こえる。

 すぐに食べ終わって逃げられないようにと、唐揚げを紐で縛って頭に固定した雫。
 その頭にしがみ付いて必死に唐揚げをあぐあぐしている小次郎。
 少しでも動くと逃げられるのでぐっと堪えつつ、雫はぬくぬくのもふもふを頭皮で甘受しながら楽しそうな寝顔を浮かべていた。

 わんこも、リーゼの膝上で桜を見ながらうとうと。

「らいねんも飼い主とみまs(すやぁ」





 朝。
 賑やかに催される宴。

 チルル考案のさいきょー花見弁当を筆t…ちょっと待って? これ昨日も…

\\うしゃ!//

 ループ回数に比例して増えるうしゃぎが、大量発生していた。

 まさかの花見もループ。
 おい誰だループさせてる奴。

「あわわ…!」

 慌てて歌の妖精ミューズに戻る文歌。
 でも急なオファーで特殊メイクが間に合わず、文歌サイズのままペンギンの生えた妖精コスというよくわからない状態に。

「私は歌の鳥類ミューズ! 細かい事は気にしないで!」

 対してリーゼに言いがかりをつけ始めるジェンティアン。

「リーゼちゃんが和紗をつれて来なかったからこんな事に!」

 よくわからないが早上もそれに乗っかる。
 するとわんこが、

「飼い主いじめちゃだめです。だめ」

 ぽかぽか。
 ぼかぼか。
 どかどか。
 どごぉ。

 クリティカルダメージ。わんこの攻撃力が増していた。
 ジェン&早上、轟沈。

「かちました。かったの(しゃきーん」

 叩き方に明らかな習熟が見て取れる。
 って事はこれ、既に相当な周回数だな。



「これはチャンスですわ」

 混乱とする現場を遠巻きに眺め、不敵に笑う凛@紅茶帝国女帝

 紅茶の良さを広めるいい機会。
 騒ぎに乗じて会場を裏から支配し、帝国謹製の紅茶とお菓子でじわじわと人心を掌握。労せずして勢力図を塗り替えるのだ。

「こんなおいしい機会がすぐに終わったら、もったいないですの」 ※ちなみにループを自覚していない模様。
「おかしい…こんなはずでは…」

 傍らで頭を抱えるひりょ。
 まさか自分の説得の一言が侵略戦争に発展するなんて。

「でも凛さん楽しそうだし、まあいっか」
「よくないです」

 その時、後ろから声がした。
 鉄扇を持った奏音。

「さいきょーのあたいを相手にしんりゃくしようだなんて、良いどきょーね!」

 大剣を構えるチルル。

「確かに、楽しんだモノ勝ちとは言ったけれどォ…」

 ニタァと笑う黒百合。

\がおー!/

 ベアクローをザッザッする白くまー。

「あばばば…! なんですの、この戦力差は…!?」

 半泣きになりながら銃を抜く凛。
 だが抵抗虚しく、ひりょ諸共あっという間に捕縛される。

「こっちも捕まえたぜー」

 ラファルが簀巻にした雪子をつれて来る。

「雪子は悪くねぇ!」

 悪いのはこの社会とか言ってみるテスト。

「うるせえ爆ぜろ」

 花火の発射筒に凛とひりょと雪子を詰めるラファル。

「待ってくだしあ。ユッキー知ってるよ、魔乳先輩がループするチートアイテム持ってるって事」

 一同の目が恋音に向く。

「……お、おぉぉ……? ……い、いえ、これ自体は無害なのですよぉ……?(ふるふる」

 聞き入れられず、恋音も筒詰めに。

「…………こ、これは流石に、危険な気が…………?」
「フヒヒ、ビッグコメディへようこそ! 歓迎しよう、盛大にな!」

 だがこの人数を打ち上げるには普通の火種では足りない。

 するとそこへ、シエルがやって来る。
 何故かチーズ色に光っていた。

 何度も行なわれたループによってエントロピーがあーだこーだなって、いつぞやの元チョコ霊(現チーズ霊)と憑依合体。

「これが我らのチーズ力…!」
\チーズうめぇ!/

 自ら筒の中に体を捻じ込むシエル。
 点火してどうぞー。

 発射。

 ひゅるるる…

 どぱーん!

 シエりじを型に咲く花火。

\爆破オチなんてサイテー/

 そのままシエル達は明日へ飛び立った――






 午前0時過ぎ。

 疲れて眠る一同。その中には、こんがり焼けた凛達も居る。
 起こさぬよう、静かに片付けを進める黒百合。
 ゴミ袋をずるずる引きずりながら後を付いて回り、お手伝いするうしゃぎ。

 そんな夜光桜の丘の光景を、広星はパシャリと写真に収めた。




依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: Eternal Wing・ミハイル・エッカート(jb0544)
 優しき強さを抱く・ユウ(jb5639)
 護黒連翼・ディザイア・シーカー(jb5989)
 久遠ヶ原から愛をこめて・シエル・ウェスト(jb6351)
 光至ル瑞獣・和紗・S・ルフトハイト(jb6970)
 ついに本気出した・砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)
重体: −
面白かった!:14人

伝説の撃退士・
雪室 チルル(ja0220)

大学部1年4組 女 ルインズブレイド
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
ラーメン王・
佐藤 としお(ja2489)

卒業 男 インフィルトレイター
前を向いて、未来へ・
Rehni Nam(ja5283)

卒業 女 アストラルヴァンガード
紅茶神・
斉凛(ja6571)

卒業 女 インフィルトレイター
Eternal Wing・
ミハイル・エッカート(jb0544)

卒業 男 インフィルトレイター
ご注文はうしゃぎですか?・
黒田 紫音(jb0864)

大学部3年2組 女 陰陽師
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ねこのは・
深森 木葉(jb1711)

小等部1年1組 女 陰陽師
死のソースマイスター・
数多 広星(jb2054)

大学部4年4組 男 鬼道忍軍
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
ペンギン帽子の・
ラファル A ユーティライネン(jb4620)

卒業 女 鬼道忍軍
優しき強さを抱く・
ユウ(jb5639)

大学部5年7組 女 阿修羅
護黒連翼・
ディザイア・シーカー(jb5989)

卒業 男 アカシックレコーダー:タイプA
久遠ヶ原から愛をこめて・
シエル・ウェスト(jb6351)

卒業 女 ナイトウォーカー
光至ル瑞獣・
和紗・S・ルフトハイト(jb6970)

大学部3年4組 女 インフィルトレイター
ついに本気出した・
砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)

卒業 男 アストラルヴァンガード
外交官ママドル・
水無瀬 文歌(jb7507)

卒業 女 陰陽師
氷結系の意地・
玉置 雪子(jb8344)

中等部1年2組 女 アカシックレコーダー:タイプB
空の真ん中でお茶を・
夜桜 奏音(jc0588)

大学部5年286組 女 アカシックレコーダー:タイプB