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マスター:水音 流
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
形態:
参加人数:23人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2016/01/25


みんなの思い出



オープニング

※このシナリオは初夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。



 ――大晦日の夜。

 除夜の鐘を聞きながら、芳野 絵美は自宅アパートの居間のこたつで、とある天魔達と鍋を囲んでいた。

「今年ももうすぐ終わりかー」
「おい絵美。お前そのチャーハンどうする気だよ?」

 ヴァニタスのハルが、チャーハン皿片手に残り汁だけとなった鍋を覗き込んでいる絵美に問う。

「雑炊作るよ!」
「おいばかやめろ」

 鍋にぶち込もうとする絵美。掴んで押し止めるハル。
 ぐぐぐぐ……。

「そういう食べ方もあると聞く」

 それを傍観するシュトラッサーのアーリィ。
 みかんもぐもぐ。

 街中でケンカしていたハルアリを偶然発見して鍋に拉致っt…誘ったのが3時間前。
 肉を取り合って鍋の中が三国時代へと突入したのが2時間前。
 太平の世を迎えぬまま具を食べ尽くしたのが1分前。

 そうして最後の鐘が鳴り、

「これ食べたら初詣行かないとねー」

 どべちゃあ、と鍋に大量のチャーハンが沈められた。



「あけおめことよろ!」
「…あぁ?」

 頭を揺さぶられ、こたつに首まで埋まって寝息を立てていたルディは目を覚ます。
 首を横に向けると、正座しながらこちらに両手を差し出しているユートの姿。

「お年玉ちょーだい」
「玉乗りでもしてろ」

 ごろんと反対側を向いて二度寝。

「む。ルディが遊んでくれない」
「うるせぇ。眠ぃんだよ」
「じゃあ初詣行こう」
「眠いって言ってんだろぉが」

 しかしユートはこたつ布団をばさぁっと捲って、ルディの両脇を抱えてずるりと強引に引きずり出す。

「丘の上にある神社だから、境内から初日の出も見れるよ!」
「…チッ」

 ルディは顔を顰めながらもそれ以上は抵抗せず、横を歩くユートに腕を引かれながら家を出た。



●神社…へと続く長い階段の前
 丘の入口までやって来ると、見慣れた顔ぶれも丁度到着したところだった。
 学園生、斡旋所職員、ヘヴホラ勢、BrO運営チーム、須賀部邸の面々と子供達。撃退庁は榊 栄一や“榊”幸恵、早上、ルディのヴァニタスである宍間 涼介、バックとその愛犬プレジデントや特殊急襲部隊の皆さん。更には笠木家を筆頭とした、一同と所縁のある一般人組や警察関係者達も勢揃い。

 互いに軽く挨拶を交わす中、ふとユートがある事に気づく。

「ルディ、ルディ! 石段が石じゃなくて羊!」
「なに言ってんだお前」

 胡乱げな目でルディが丘の階段を振り向くと、

 石段が石ではなく羊で出来ていた。
 1段につき1匹。のびーっとうつ伏せになって、階段状に頂上へと続いている白いもこもこの群れ。

「なんだコイツら。ディアボロかぁ?」

 神社の鳥居を通るのならば、この道を上るしかない訳だが……

「踏んでも大丈夫かな?」

 おそるおそるユートが羊階段に足を乗せてみる。
 踏み。

\メェ〜/

 もっふりとした感触。
 足音の代わりに鳴き声がするものの、どうやら痛がったりはしていないようだ。

「ごめんねー。ちょっと通らせてねー」

 でも一応謝りつつ、ユートが一番乗りで階段を上り始め――

「すやぁ」

 瞬間、羊の上で立ったまま眠っていた。

「おい」
「はっ!? ルディが茄子に!」

 一富士二鷹。おはようございます。

「ルディ! この階段、睡魔すごい!」

 どうやら1段上るごとに頭の中で羊を数えてしまうらしい。
 しかも頂上までは全部で1000段近くある。

「つーか階段なんて面倒くせぇもん馬鹿正直に上らねぇで、飛べる奴に運んでもらえば良いだろぉが」
「ルディはバカだなー」
「あぁん?!」
「ちゃんと頑張って上らないと、神様にお願い聞いてもらえないんだよー」
「1段目で寝落ちたくせに何言ってやがる」
「大丈夫! 既にこのもふもふは見切ったからね!」

 羊を数えると眠くなる。ならば羊以外のものを数えれば良いに違いない!
 転ばないように羊段を見つつ、

「ルディが1匹、ルディが2匹、ルディが3すぴー」

 眠。
 だめだった。


リプレイ本文

「皆様あけおめですー!!」
「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」

 続々と集まってくる参拝者。
 シエル・ウェスト(jb6351)や龍崎海(ja0565)も新年のご挨拶。

「初詣だ〜初詣だ〜」

 その後ろで、ひゃっはー!と走り回っていたのは黄昏空(jc1821)。
 しかしすぐにピタリと立ち止まって首傾げ。

「…初詣って何? 美味しいの?(かくり」
「神に挑む儀式なんですわ? お?」

 そこへ玉置 雪子(jb8344)がやってきて、ズバッと解説。
 新年。それは新たなステージ――

 一方、ヘヴホラ従業員共。
 その中の1人、樒 和紗(jb6970)はなんと風邪で留守番。それに対し、砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)がぷんすか怒っていた。

「和紗が風邪とか管理不行届でしょ!?」

 店のボスであるママではなく、直属の上司?っていうか先輩?であるリーゼに難癖をつけ始める。だがその時――

 ぶいーん
 ぎゃりっ!

 走ってきたせぐ●ぇいに轢かれるジェンティアン。
 運転していたのは、豆柴程の犬耳尻尾つき和服幼女――わんこ。

「(迷宮で)たすけてもらったわんこです。おんがえしするのでひろってください」

 言いながら、愛車から降りて和服の袂をごそごそ。にゅっと段ボール箱を取り出し、中にINしてリーゼを飼い主逆指名。

「ふむ…」

 リーゼはそっとわんこを抱き上げつつ、ママのほうを見やる。

「あらあら。ちゃんとお世話してあげるのよ?」

 こくり。もふもふ。
 わんこもこくり。犬耳ぴこぴこ。

「へぇ、あの時の子? やっぱり可愛いね」

 起き上がったジェンティアンも、わんこを撫でようと手を伸ば…

「や」

 どごぉ、と手首に肉球アッパー。

「リーゼちゃんは抱っこまでさせてもらえてるのに…!?」

 人見知り激しいからね、仕方ないね。



 その頃、頂上(境内)では。

「さぁ、巫女服に着替えてください」

 夜桜 奏音(jc0588)が巫女服を持ってオペ子に詰め寄る。

 オペ子さんも一緒にバイトをやりましょう。
 そう言って年が変わる少し前にオペ子を拉致…いや誘って、神社の臨時巫女として境内でスタンバっていた奏音。

 神社と言えば巫女。巫女と言えば巫女服。
 オペ子には去年のクリスマスに儀礼服以外の衣装を着せられて霊圧が消滅した実績?があるが、初夢補正があれば今度こそいけるはず。
 が、相変わらず儀礼服の布が肌から離れない。仕方ないので奏音が儀礼服の上から巫女服を被せてやると……

 見事、重ね着しているとは思えないスッキリさでフォームチェンジに成功した。

「まずは境内の掃除です」
「オペ子はコタツでみかんがよいです」

 でも中身は変わらず。
 奏音はずるずるとオペ子を引きずりながら、竹箒を取りに向かった。

 一方、テントで準備を進める鴉乃宮 歌音(ja0427)。地元住民と協力して炊き出しのお手伝い。雑煮を担当。
 歌音の3行クッキング!

 昆布出汁に生姜、にんにく、レンコン、鷹の爪、みかんの皮を加えて弱火にかける。
 お酒とラム肉を入れ、沸騰するまでぐつぐつコトコト。灰汁取りするのも忘れずに。
 再び弱火に戻して味付けぱっぱ。予め煮ておいた春菊と焼いたお餅をお椀に入れて盛り付ければ完成だ。

 羊肉の薬膳雑煮。
 お肉は本物の羊のものなので食べても安心。

 そんな活気付く様子を高みで見物するのは、祭神の1体――白蛇(jb0889)@蛇神様。
 甘酒を舐めながら境内を見渡す。

「相も変わらず、人の子は忙しないのぅ」

 ふと、境内を掃除している巫女達が目に付いた。
 ざっ、ざっ、と箒で石畳を掃く奏音と、その横でサボっているオペ子。

 蛇神様に気づいた奏音が、はてと小首を傾げる。

「迷子でしょうか」

 見た目は子供な蛇神様。
 でも一応神様である。

「なんじゃお主。巫女の身でありながらわしを知らんのか」
「臨時なもので」
「ふむ、ならば仕方あるまい。わしは白蛇。蛇神じゃ。敬うがよい」

 するとオペ子が、じーと彼女を見る。

「白蛇さんですか。蛇の抜け殻をお財布に入れると金運が上がると聞きました」

 ガン見して脱皮待ち。

「“様”を付けんか。ちなみにわしには金銭関連の利益は無いぞ」

 権能と利益は、健康長寿、豊穣、復讐成就。
 蛇神ではあるがその根源は川神であり、また神としての生まれより生死・正邪と輪廻を司っている。

「よって金銭は管轄外じゃ。諦めよ」
「残念です」

 ちぇっ、という態度を隠しもしないオペ子と奏音。
 でも健康長寿や豊穣もありがたい事に違いはない。柏手して拝み拝み。

「オペ子達はバイトの途中なのでもう行きますが白蛇様さんはゆっくりしていくとよいです」
「よいお年を」

 そう言って2人は次の場所を掃除しに。

「神をもおそれぬ娘達じゃのぅ…」

 その背を見守りつつ、蛇神様はのんびりと境内の様子を眺めていた。



 時機柄、降臨している神がもう1体居た。

 月乃宮 恋音(jb1221)@乳神様。名前の通り、豊乳の神である。
 あと女性的発育以外にも、豊穣とかの面倒も見てくれたりするらしい。やったね!

 日本神話の絵本とかに出てきそうなそれっぽい服装で、たゆんと境内に降り立つ。
 が、着地した瞬間、想定よりも僅かに重かった自身の乳に引っ張られてべしゃりと転ぶ乳神様。

「……お、おぉ……。……既に幾らか、お祈りが届いているようですねぇ……」

 実は乳神様は、信仰の量に応じて乳神様自身の胸のサイズが増大するという、けしからん…(二重線)…霊験あらたかな体質をしておられるのだ。
 今年も参拝者の中に、豊乳への渇望を抱えた者が混じっている事が窺えた――



「この霊圧! 乳神様がご降臨なさったようですよ!」

 丘の入口で、袋井 雅人(jb1469)が遥か頂上を仰ぐ。

「こうしてはいられません! 早く行かなければ!」

 乳神様を拝みに?
 いいえ口説きに。

「大変です〜! はやくお務めに行かないと〜!」

 すると巫女姿の深森 木葉(jb1711)も境内を見上げる。
 乳神様にお仕えする巫女として。

 ダッシュ。
 そして前を走っていた雅人が先に羊段へ足を掛け、

\メェ〜/

 すやぁ。

 それを見た木葉は、近づいて指でつっついてみる。

(何だろう…。もふ神さまの使いかな?)

 もこもこ。

\メェ〜/
「羊さぁ〜ん。ふわふわですぅ〜。むにゃにゃ…」

 眠。
 木葉は1段目の羊に抱きついて寝入ってしまった。

「…はっ。いけないいけない。こんな所で眠っていては乳神様の元へ辿り着けません」

 雅人ウェイクアップ。
 気合を入れなおして2段目へ足を掛け、

\メェ〜/

 すぴー。
 二度寝。

「この時を待ってました」

 直後、名乗りを上げたのは雪子。

「乳神を倒せば雪子が新しい乳神ンゴ」

 乳神討伐。
 初詣は神に挑む儀式。

 徐に天使形態へフォームチェンジ。
 変身バンク的な肌色多めの虹色空間は割愛しつつ、invisible-file.exeで透明化。

(わざわざ羊を踏む必要はない罠)

 extension.exeで飛翔して一気に境内へ。

 透明のまま、乳神様に超高速接近。
 瞬間、snow-noise.exeをぶっぱ。氷のアウルが吹雪となって乳神様の周囲を覆う。

「…………お、おぉぉ…………?(ふるふる」

 そのまま反対側へすれ違うようにして距離を取り、trouble-shooting.exeで無数の矢を精製。上空から雪嵐の中心目掛けて残弾が尽きるまで射続ける。
 直後、スキルを換装。魔具を魔銃からエネルギーセイバーへと切り替えて急降下。
 カウンターに備えてprotect.exeを掛けつつdouble-click.exeで氷斧を投擲しながら距離を詰め、bind.exeで拘束。
 肉薄し、その乳袋目掛けて渾身のblue-screen.exeを叩き込んだ。

 ずっと雪子のターン。
 乳神様を覆い隠していた雪嵐はいつしか砂埃へと変わり、雪子は朦々と立ち込める氷撃の残滓の中を凝視する。

「やったか」

 そして視界が晴れると、しかし乳神様は全くの無傷でそこに立っていた。

「なん…だと…」

 相手に断りなく討伐プレ書いてるからね、仕方ないね。

「……うぅん……。……もしかすると、とは危惧しておりましたけれど、やはり、暴れる方がいらしたようですねぇ……」

 さすが乳神様。罰当たりな輩が出てくる事も想定済みである。

「……少々、お灸を据えると致しましょう……」

 不心得者には神罰を。

 尚、一方的にラッシュした分のおつりはしっかり反映される模様。
 逃げようとするも体が動かない雪子。
 口だけパクパク。

「あれ。硬直が。遅れて。やって。来るよ」

 神のいかづちがピシャーン!と雪子の胸に落ちる。
 するとあろう事か、元々それほど大きいという訳でもなかった雪子の乳が更に縮み始めたではないか!

 一気にではなく、徐々に徐々に減退していく雪子の乳。
 ゆっくりじっくり悔い改めよね。



 その頃、階下では。

『……そのような場所では、風邪をひいてしまいますよぉ……』
「ふわぁ〜…乳神さまがお呼びなのです〜」

 頭の中に乳神様のお声が響き、目を覚ます木葉。
 そして雅人も、

「……はっ、いけないまた眠ってしまいました」

 起。

「この石段というか羊段登りきれる気がしません!」
「大丈夫なのです〜。きっと乳神さまが護ってくださるのですよ〜」

 木葉の言葉通り、いつの間にか彼女の身体を乳力(アウル)の輝きが包み込んでいた。
 それに呼応するように雅人も、

「乳神様への愛の力で睡魔を克服して見せますよ!!」

 ドバーン!とナニカに覚醒して、シュワンシュワンシュワン!と足元からオーラが噴き上がる。

 いける気がする。
 2人はそのまま羊段の鳴き声を跳ね除けながら、ドドドッと境内目指して駆け上がっていった。

 それにしても、

「今年は申年なのになぜ羊が?」

 と小首を傾げる雫(ja1894)。
 その一方で、ディザイア・シーカー(jb5989)が羊段へと近づく。

「むぅ、まさかお嬢(エリス)の悲願を邪魔する輩が現れるとはな…(もこもこをツンツン」

 アッそんなつっついたら…

\メェ〜/

 すややぁ。
 ほら寝ちゃった。

「この羊って飼えるんですかね?」

 シエルが近づき、しゃがんで羊の顔を覗きこむ。

「ほれー、食べるか?」

 口元にシエりじを差出。
 むしゃむしゃする羊。

\ウメェ〜/

 しかしこの羊段、どう上ったものか。
 なんか乳神教の2人は異能に目覚めてさっさと上って行っちゃったけど。

 海は考えた後、

「ディアボロから与えられる睡眠だからBSなのだろう」

 眠っているディザイアにクリアランスぴろろん。

「お嬢が千匹…!(カッ」

 おはようございます。
 どうやら効果ありだ。

「なら聖なる刻印で耐えられるようになるはず」

 自身にスキルを掛ける海。
 試しに羊段を踏んでみる――

\メェ〜/

 しかし眠らず。
 いける。

 更にそこへ、

「眠気対策など、我が部の技術力を以てすれば容易い事」

 陸型ロペ子の頭上に乗ったロボ研部長が登場。
 傍らには海ロペ子も居る。

 部長の願い:今年こそ予算ガッポガッポでロペ子の強化プランと量産が達成できますように。

「じゃあ私、空子に乗ります」

 シエル挙手。
 上空を楽々ひとっ飛び。

 でもさっきユートが、頑張って上らないとお願い聞いてもらえない的な事を言っていたような…?

「良いんです、願ったところでお金は稼げないし」
「え」

 シエルは部長の願いを粉砕しながら、空子に乗ろうと…乗ろう…と……(きょろきょろ
 陸子と海子しか居ない。

「空子は副部長が使っている」

 炊き出し班の荷物運搬に。
 そして陸子には現在、部長がライドオン。
 つまり、

「ゑ? 海子しか空いてないって?」

 量産出来てないからね、仕方ないね。

 結局シエルは海子に乗る事に。ボディ部分をパカリと開けて、無理矢理身体を捻じ込んで蓋パタリ。
 乗るって言うか入る。

\円柱形な乗り心地/

 のっそりのっそり上っていくシエルin海子。
 次いで、

「あ、それじゃお嬢借りていきますね」

 さりげなく流れに乗ってエリスを抱え上げるディザイア。

 さりげなく、さりげなく掻っ攫うのだ!
 妨害されないように隙をついてさっさと階段を上るが最上よ!

「ククク、今年こそ負けんぞ!」

 “追っ手”が現れる前に全力で登る。
 羊段? 眠りそうな時はお嬢に起こしてもらえば良いのだ! 抱きかかえていれば影響もない…はず!
 一緒に寝たら……それはそれで一興よ!

 一富士二鷹三エリス。

「頼んだ、お嬢!」

 良い笑顔で自らの片肩へ顔を向けると、

\ふしゃーっ!/
\がるるる/

 Rehni Nam(ja5283)によく似た、猫と狐が居た。
 エリスの肩に座っているレフにゃん。
 エリスの頭にしがみ付き、自前の九尾とエリスのツインテが混ざってイレブンテイルになっているキュウレフ。

 直後、けものの爪で目と首をザッ!されるディザイア。
 真っ赤な苺ソースぶしゃー。ぐわー。

「なぜだ…なぜ俺は先手を取れない…!」
「うーん、挑戦者だからかしら?」

 倒。
 その肩に腰掛けたまま、エリスは動かなくなったディザイアを人差し指でつんつん。

「羊段、手強いな…」

 海がディザイアを診察しつつ呟く。
 倒れたの羊段関係なかったけど。

 それを見ていた雫は、

「踏んだら眠ると分かってるなら他の道を行けば良い事です」

 羊段の前でカクッと直角に方向転換。
 数歩進んでからもう一度直角に曲がって、元の方角へ。
 そのまま羊段の横――普通の芝生――をさくさく上っていく。

 でもさっきユートが(以下略
 ともあれ、

「一人で眠ったままってのは危険だし」

 言いながら、正面から羊段を上る海。
 刻印で眠気対策を得た彼は、上りながら他の参拝者達の登頂を見守る事に。

「ちゃんと頑張って登るわけだし、いいよね?」



 せぐ●ぇいに轢かれた傷とわんこにどごぉされた手首、そしてそれらの傷心を慰めて貰いにキャシー達の所へトボトボ歩いてきたジェンティアン。
 その辺で見つけた早上を拉致りつつ。

「早上ちゃん気に入られたみたいだし、皆で一緒に上ろうよ」
「「イケメンことよろぉ〜!(除夜鐘的低音」」
「だが羊段はどうする」

 早上の問いに、ジェンティアンは「ふふん」と笑う。

「大丈夫、秘策あるし」

 言いながら、辺りをきょろきょろ。そしてすぐに目当てのものを発見。
 それは荒ぶるペンギン達。

「目覚ましに、痛みを逆手に取ればいい! 僕天才!」

 何かと啄ばんでくるペンギンを抱っこしながら登る。羊段で眠ったら寧ろ啄ばんで下さい。
 ヒエラルキー底辺である事がこんな所で活かされるとは。

「あ、念の為キャシーちゃん達も、僕と早上ちゃんが眠っちゃったら遠慮なく叩き起こして?」
「「愛のムチかしこまりぃ〜!」」

 たぶんキャシー達は超越した女子力とかなんかそういうあれで眠らないに違いない。

 という訳で早速ペンギン抱っこを…
 逃。

 じゃあこっちの子を抱っこ…
 逃。

 抱っk
 逃。

「抱っこさせてくれない…!?」

 底辺すぎた。
 これでは「早上ちゃんも啄ばまれて痛い思いすれば良い」という企みも不発に終わってしまう…!

「そもそも啄ばまれるのは貴様だけだろう」

 足元に寄ってきたペンギン達を見下ろす早上。
 試しにその内の1匹に手を伸ばす。

 すると、すんなり早上に抱っこされるペンギン。
 啄ばみもせず、じーと彼の顔を見つめている。

「ふん、やはり日頃の行いg…」

 と思った次の瞬間、嘴で眉間をどっすー!
 どうやら格付けに時間が掛かっていただけらしい。

 オカマ>ペンギン>草>>>>>>早上=ジェンティアン
 ナカヨシダナー(鼻ホジ

 一方、わんことリーゼ。
 んー、と手を伸ばしてリーゼに抱っこを要求するわんこ。自分では歩かない。千段もあるしな!

「飼い主すごいからだいじょうぶ。がんばってください。がんばって」

 飼い主が眠気などに負けるはずがない、と信じて疑わぬピュアな瞳(プレッシャー
 もふもふで応援するから羊のもふもふに負けないで?(プレッシャー
 負けたらきっとわんこは自信喪失(プレッs

「(こくり)」

 仏頂面のまま頷くリーゼ。わんこを抱っこして、なでなでもふもふ。
 すると、なでなでが気持ちよくてわんこすやぁ。
 そしてわんこのもふもふが湯たんぽ的な心地よさを放出してリーゼも立ち寝すやぁ。

 羊に負けてないよ大丈夫!



 鼻をすんすんさせながら頂上をじーっと見上げていたのは、蓮城 真緋呂(jb6120)。

 千段とか体力使うわよね?
 お腹減るわよね?
 ご飯請求するでしょ。女子大生的に考えて。

「お年玉は俵でお願い」

 参拝者の中に混じっていた強盗トリオと反リア充爆弾魔を見つけて確保。
 今こそいつぞやの貸し(ご飯奢れ)を纏めて回収する時。

「だって実際には無かった事になりそうな気がするし」

 初夢だからいくら回収しようとも貸しは消えないステキ!(メタァ
 そして夢であってもお腹は空くフシギ!(ペコォ

 お弁当でも現地調理でも構わない。
 でも最低1人は上る前にくれないと空腹でしんでしまう。

 真緋呂は強盗ズと爆弾魔をずるずる引きずりながら、もう1人の債務者――リーゼの元へ。
 羊段前ですやぁしている彼とわんこを起こす。
 ご飯ちょーだい。

「飴ならある」

 そう言ってリーゼが差し出したのは塩飴。
 今はこれしかない。

「そんな…!」

 ご飯がないなんて。もう歩けない。

「歩けないから担いでね(塩飴からころ」

 真緋呂はその辺に立っていた地図看板を引っこ抜くと、強盗ズと爆弾魔に担がせて即席の神輿に。
 これで羊段も大丈夫(自分は

「別に神様に叶えて貰いたいお願いないし、自力で登らずとも構わない(キリッ」

 Q.なら何故上る?
 A.そこに炊き出しがあるから!

 という訳でゴー。
 神輿の上からぺしぺし叩いて羊段を上らせる真緋呂。しかし…

「アニキ〜、やべぇよアニキ〜。起きてられねぇよ〜(すやぁ」
「も、もうダメなんだな。眠いんだな(すよぉ」
「うるせぇ! 気合で起きr(すぴー」
「おのれ、このままでは初詣会場を爆破するという計画g(zzZ」

 一向に進まない。
 このままでは炊き出しのご飯が冷めてしまう。

「やっぱり私が上るしか!」

 リーゼから貰った塩飴をザラザラばりぼりと一気食いしながら神輿から降りる真緋呂。
 羊段を直接踏みしめ…

\メェ〜/

 眠…らない!
 なんと足元から食欲がお米色のオーラとなって立ち昇り、睡魔を弾いていた。強盗ズと爆弾魔を引きずりながらずんずん上っていく。
 その食への渇望はもはや神の域。羊如きに負けるはずがないのだ。

 その背を「ぉー」と見上げるわんこ。

「飼い主、たべがみさまがいます。いるの」
「神々しいな」

 リーゼはわんこのもふもふで羊段のもふもふを相殺しつつ、食べ神様の後ろをすたすたと付いていった。



 多種多様な耐性を発揮して上っていく一同を見送っていたユウ(jb5639)。

 そろそろ自分も上らねば。
 しかしカオスの申し子である皆と違い、極めて常識的で普通な悪魔の自分に果たしてこの羊段が上れるかどうか。
 不安に思いながらもユウは羊段の前に立ち……

 光纏。漆黒の闘衣を纏ってアウルを高め、握りしめたハリセン魔具に徹しの技を乗せて思いっきり羊段をビターン!!

「何もしないで下さいね(笑顔」

 奥義バフ掛けてから徹しで思いっきり叩いて笑顔とかなにそれSい。

 ふるえる羊段をニコニコと上っていくユウ。
 すると頂上手前にシエルが居た。

 海子に入っていたせいで円柱形の2頭身に変形したシエルは、海子や陸子と何やらこそこそ。

「沢山いるんだ、1匹くらい盗ってもバレないって」

 最後の段の羊を1匹、陸子の中に詰め込む。
 ふと、ユウと目が合う。

 ……てへぺろ。

 シエルは再び海子の中へ収まり、陸子と共にブオーッと去っていった。
 尚、羊は返さなかった模様。



 一番下の羊段の前に、二足歩行の羊が立っていた。
 羊の着ぐるみ姿のシェリー・アルマス(jc1667)。

「羊さん、踏まれて可愛そうに」

 シェリーは近くの蛇口からホースを引っ張ってくると、砂や足跡が付いている羊段へ適度に水を掛けつつ、ふわふわタオルでごしごしぽふぽふ。

「綺麗にしてあげるからね!」
\メェ〜/

 どうやら喜んでいるようだ。

 シェリーは一所懸命タオルでごしごsぽてり。
 眠。

 唐突に羊段の上に転がり、すぴすぴ。
 よく見ると、寝落ちる寸前にきちんと靴は脱いでいた。



「夢を叶える為に,この羊段を上りきらなければなりません!」

 ユートの両肩を掴んで揺さぶる川澄文歌(jb7507)。

「…はっ、お雑煮にルディが入ってる!」

 起。

「ユートさん,眠ってしまう前にこれに着替えてっ」

 文歌が差し出したのは、自身が着ているのと同じお休み用のペンギン着ぐるみパーカー。
 急に寝てしまってもパジャマなら大丈夫!(確信

「寝てる時点でダメだろ」

 ルディのツッコミを華麗にスルーしつつ、ユートにパーカー着せ着せ。
 そして彼女と共に羊段の前に立ち、対策思案。

「色々試してみましょう。羊段がディアボロなら…」

 アーティストのスキル『命の彫像』で大きさも見た目も自分そっくりの像を作り出して、羊段の上に置いてみる。
 像を囮にして、その隙に上――

 ガシャーン

 ――れるかもと思ったのだが、羊段に乗せた瞬間、像は跡形も無く砕け散ってしまった。
 術者以外の人間・天魔が触れると壊れちゃうからね。

 案その2、子守唄。

「ユートさん、私達の子守唄で逆に羊さんを眠らせられるかもしれないです?」
「なるほろ!」

 早速やってみよう。
 あーあー、こほんっ。

 歌。

\メェ〜(コーラス/

 文歌&ユートすぴー。
 ダメだった。

「もうさっきのチビみてぇに横の芝生登れよ…」

 ルディが舌打ちしながら、2人の肩を揺すって起こす。

「むむむ,仕方ありません……。ルディさん,最終手段です。私達より先に上って下さい」
「それじゃ俺が眠っちまうだろぉが」
「私達は眠ったルディさんを踏んづけて上ります」

 ルディ上る→ルディ寝る→ルディを踏み台にして2人が次の段へ→踏まれて起きたルディが2人を起こしつつ上る→ルディ寝る→以下繰り返し。

「文歌ちゃんそれだ!」
「それだじゃねぇよ」

 何で俺が玄関マットみてぇになってんだよ。

「ほらー、早くしないと初日の出に間に合わないでしょー」

 ぐいぐいと背中を押すユート。
 有無を言わさずルディに羊段を踏ませる。

 ぶぎゅっ

\ぐえっ/

 おや? さっきと鳴き声が違う。
 見ると、ルディが踏んだのは羊段の上ですぴすぴしていたシェリーだった。

「…はっ、お手入れしなきゃ!(使命感」

 目を覚ましたシェリーはホースとタオルを握りしめて次の段へ。
 ぱしゃぱしゃ、ふきふき。

\メェ〜/
「もふ…もふ…」

 再びぽてっとすぴすぴ。
 手入れが終わらねぇ。

 すると文歌&ユートは。

「シェリーちゃんのお手伝いもできて一石二羊です」

 ぶみっとシェリー羊を踏んで上る。
 鬼か。

 そのままルディも敷物にしつつ、文歌はユート共に、シェリー羊とルディマットを踏み越えて少しずつ羊段を上り始める。

「ユートさん達と頑張って階段を上りきりますよ!」

 あ、なんかフラグっぽいの立っちゃったけど大丈夫かしら?



(初詣かぁ…去年はムー●ンな友達に助けてもらったっけな…元気でやってるかな?)

 黄昏ひりょ(jb3452)は、去年見た初夢を思い出していた。
 頭の中で、ムー●ンな友が無言で手を振っている。

(相変わらず無口だなぁ)

 ほっこりして手を振り返し(ているつもりになり)ながら、ムー●ンに呼ばれるように羊段へ足を掛ける。

\メェ〜/

 だが眠らない。
 何故ならそこにムー●ンが居るから(幻覚

(無口だけど、君とは熱い友情で繋がってるんだ!)

 しかし頂上が近づくにつれ、睡魔の波が徐々にムー●ンを押し流し始める。

(やばいな…すいま…スイマーが襲ってきた)

 次第に寝言を口にし始めるひりょ。

「スイマー…スイマーが…来る…」

 それでも何とか最後の段までやって来ると……

 シエルが盗んで空席となっていた羊段の代わりに、超リアル白くまーが仰向けで横たわっていた。
 気づかず踏。

\がおー/

 特に害はない。
 ひりょはむにゃむにゃしながらも、見事に全ての段を上りきった――



「気がついたら神社の前にいたわ」

 気がついたら神社の前にいたらしい地堂 灯(jb5198)。
 何故か競泳水着だ。

「そういえば初詣なんかもたまにはいいわね。競泳水着だけど」

 そう言ってきょろきょろと首を巡らせていると、羊段の所に今しがた上がってきた眠たげなひりょの姿が。
 何やらうわ言のように「スイマーが」とか言っている。

「私の事かしら?」

 競泳水着だし。
 それにしても冬の屋外で寝落ちようとは何たる迂闊。しょうがないにゃー…。
 競泳水着な自分は今ある意味スイマー。スイマーのよしみで目を覚まさせてあげるとしよう。

 ひりょに近づく灯。
 すると彼も、眠たいながらも気配を感じたようで、

(あれ? 見た事のある、人が――)
「起きチャイナよ〜!」

 瞬間、スイマーキックどごぉ!

\うぼぁ/

 木の葉のように宙を舞うひりょ。
 あのあの。確かに灯さん普段はチャイナ服だけど今は競泳水着だからその語尾はどうなのかな。

 などと言っている間にも、ひりょは折角上ってきた羊段を真っ逆さま。

「今年は初日から幸先悪いねェェェーー…(ドップラー」
「…、蹴った衝撃でひりょくん階段を転がり落ちてっちゃった…」

 テヘ☆

「そんな事より参拝するなら着替えないとよね」

 流石に水着のままじゃ変な子だと思われちゃうっ。



 初詣とやらへ向かう皆の様子を眺めていた空。
 よくわからないが、この羊段を上れば良いのだと理解。

「ボク頑張るよ!」

 だがその時、

「(ドップラー)…――逆に言うと初日で悪い事があったから、このあとは全部いい事だらけに違いない――!」
「? なんか上から降ってきたよ?」

 空は咄嗟に手持ちの大剣を振りかぶり、

「(ガキーン!)たぶんンンンーー…(ドップラー)」

 剣身の腹でホームラン。
 頂上目掛けて打ち返す。

「あれ? あれって、本家の兄ちゃんだった気が…?」

 ま、いっか。

「でも、落石(?)とかあるんだもん。こんな所危なくないのかな? もう飛んでってやるっ」

 空は天使ハーフの翼を広げ、羊段をスルーして頂上へと昇っていった。



 放物線を描いて頂上へと戻ってきたひりょ。べしゃっと着地。
 フラフラと顔を上げると、そこには競泳水着ではない灯の姿。

(やっぱ夢だったのかなぁ…)

 首傾げ。

「あ、あははは…夢でも見たの? ひりょくん(目は見ない構え」
「うん、ムー●ンがサッカーゴールにバットでホームランされてたよ…」

 暴動かな?

 そこへ空も到着。

「ご〜るっ、何かもらえるの?(わくわく」

 初詣について正しく教えてあげる灯さん。

「お参りしチャイナよ〜」
「お参りする日なんだ? 初詣って」

 景品はない。
 ま、いっか。

「とりあえず屋台で食べまくるんだっ」

 空は元気よく走っていった。



 復活のディザイア。
 顔や首にシエりじをを幾重にも巻きつけてガード。ふしゃーっ!してるレフにゃんやキュウレフに引っ掻かれながらもエリスを離さず。
 執念の塊と化して一気に羊段を駆け上がる。

 最後の段は羊ではなく白くまーになっていたが、特に害はない事はひりょが実証済みである。
 上ってきた勢いのまま足を乗せ、

\がおー/

 瞬間、がしっとディザイアの足首を掴んで引寄せ、ベアクロー弐式ずばぁっ。
 ぐわー。
 特に害はない(ディザイアにベアクローしないとは言ってない

 そしていつの間にか、頂上の石畳にレフニー@本体が立っていた。

「ここまでエリスちゃんとレフーズを運んでくれてありがとうございました。ゆっくり休むと良いのです」

 げしっと蹴。
 エリスとレフにゃんとキュウレフをキャッチして、ディザイアだけを遥か階下へ送り戻す。

「俺は戻ってくるぞ…!」

 あいるびーばっく。
 ディザイアは叫びながら羊段を転げ落ちていった。



 4tトラックが1台、羊段目掛けて突っ込んできた。
 運転しているのは斉凛(ja6571)…ではなく、彼女に似た謎の小型生物――凛ぱっぱ達。

「今日は人間界の行事をご紹介致しますわ」

 ドギャギャッと羊段を踏み潰しながら境内へ向かう間、凛本体はコンテナの中でハルとその主クラウを交えて優雅にお茶会。
 驚異の耐震設計とメイド技術により、例え車体が30°ほどに傾こうとも紅茶が零れる事はないのだ。

「ハルさんの好物って何ですか? 今度作らせていただきますの」
「団子だな。みたらしでもきな粉でも三色でも。串に刺してあるやつ」

\すぴすp(ぶぎゅるっ/
\危ない!(ドンッ/
\シェリーちゃんと龍崎先輩が!/
\ルディもぺしゃんこに!/
\おいふざけn(ギャリッ/
\俺は戻ってくr(ゴシャッ/

 ヒトっぽいものもドッカンドッカン撥ねながら、トラックは真っ直ぐ丘を登っていった――


●境内
「よ、よし、なんとか登りきりましたっ!!」

 辿り着いた雅人。
 乳神様を直接お迎えに行く木葉とは違い、彼が向かったのは蛇神様の社。

 お賽銭を投げて願う。

「神様、どうか乳神様が私の恋人になってくれますようお願い致します」

 縁結びは微妙に管轄外っぽいが、頑張って上ったのできっと叶う。はず。

 そうして続々と境内へ辿り着く参拝者達。
 抱っこされたまま手を合わせ、飼い主の幸せを祈るわんこ。

「なむなむ」

 お寺かな?
 リーゼもわんこと一緒になむなむ。皆やわんこが幸せにすごせますように。

 隣では傷だらけのジェンティアン(何とかペンギンを抱っこして上ってこれたらしい)も、和紗達の幸せを祈る。
 “達”の中にはリーゼも含まれていたが……何となく悔しいので本人には言ってあげない。

「今年はこのあとはいい事沢山ありますように」

 と切実にお願いしたのは、蹴られて落ちて打たれてボコボコなひりょ。
 いい事あるといいな(ほろり

 一方、既に正月を堪能していたのは雫。
 イカ飯を銜え、たこ焼きや焼きそば、林檎飴や綿菓子などを抱えて境内をうろうろ。

「屋台で出る食べ物って不思議と美味しく感じますね……異様に高いですけど」

 そして目当ての社を見つけて足を止める。
 猫を祀っている社。

 願い:小次郎に触れますように。

「モフモフさせて欲しいと贅沢は言いません。せめて、一撫で位は叶えて欲しいんです」

 そこへユウが通り掛かる。

「雫さん、どうやら乳神様が降臨しているようですよ」

 首を横に振る雫。

「去年、あれだけ参拝したのに効果が全くありませんでしたからね。月乃宮さんの薬でも効かなかったうえに身長も伸びなかったのは、崇める神様を間違った証拠です」

 新解釈:私がヒンニュウなのは乳神様のせいに違いない。
 乳神様って他人の胸囲吸収するらしいしな(こわい

 遭遇したら吸われてしまうに違いないと周囲を警戒しながら屋台巡りに戻っていく雫と別れ、ユウも蛇神様の社で願掛け。

「今年も皆さんと楽しく、多くの人に笑顔がありますように…」

 すると、まるでホストのような雰囲気のイケメン神主――レフ夫@男レフニー――が登場。

「心優しいお嬢さん。僕の笑顔は、神様よりも君に作ってもらいたいな」

 お祈りしていたユウの両手をそっと握――

「働いてください」

 後頭部に竹箒ぐさー。

 振り返ると、竹箒とバイト代を握りしめている奏音とオペ子が立っていた。
 レフ夫を注連縄で縛り上げて神様へお供えする奏音。ユウはそれを笑顔で見守りながら新年の挨拶。

「明けましておめでとうございます。お二人とも巫女服がとても似合っていて可愛いです」
「巫女服以外もありますよ」

 言いながら奏音が、どこからともなく振袖を取り出す。

「こんなこともあろうかとオペ子さんの分も用意してあります」

 巫女服を引っぺがして儀礼服に戻ったオペ子に、それを被せる。
 更にはユウにも被せて、自身も着替え完了。

「せっかくなので乳神様を拝みに行きましょう」

 奏音は2人と共に、乳神様の社へ向かった。



 乳神様の社を訪れた一同をお迎えする木葉。

「ようこそ、お参りくださいました」

 ふと、参拝者の中にレフにゃん&キュウレフを乗せたエリスを発見。レフニーも居る。

「エリスちゃ〜ん。豊乳のお守りなのですよぉ〜。レフニーちゃんもどうぞなのですぅ〜」

 『豊乳』の字が縫われたありがたい御守を差し出す。
 平伏して受け取る2人。

 やがて乳神様が一同の前に姿を見せる。

「……こんなにもお祈りを頂けて、とても有難いのですよぉ……」

 瞬間、超反応で二十二円の賽銭を投げ入れ、本気の祈りを捧げるレフニーとエリス。

「「大きくなりますように大きくなりますように大きくなりますように(ぐぎぎ」」
「…………な、なにやら、怨念のようなものも感じるような…………?(ふるふる」

 祈りに比例して、どんどん巨大化する乳神様の乳。

 ただこの体質、乳神様本人にとっては大きな悩みの種でもある。胸の増量に上限が無く、信仰が増えれば増えるほど無限に膨張する。
 要するに「胸大きいと肩凝って大変だわー貧乳が羨ましいわー」っていう。

 それを防ぐ為に、そして信仰への恩恵・加護として、膨張した分の乳力を巫女や信者に分け与える。
 それが乳神様という存在だった。

 早速、自身の乳力をレフニーとエリスに分け与える。しかし――

 ぺたー。
 微動だにしない2人の微乳。

「「…………(真顔」」
「でもでも、胸が小さくても、エリスちゃんはエリスちゃんで、かわいいのですよぉ〜。レフニーちゃんも、すれんだーで美人さんなのですぅ〜」

 精一杯のフォロー(真心
 するとそこへ、

「…妻はそのままが一番綺麗だけど、望むなら仕方ない…」

 声の方を振り返ると、着物姿のΩ(jb8535)が立っていた。
 しかも大人っぽく成長した姿で。

 大人Ωは徐に手を掲げると、指をパチンッ。
 刹那、エリスの頭身がしゅわわーっと変化。Ωと同じく大人な姿に!
 夢の魔神の娘に掛かれば、姿を弄る事など朝飯前だ。

 しかしその見慣れぬ姿に、エリスの上に居たレフにゃんとキュウレフが縮こまって警戒。
 エリスの匂いがするのにエリスじゃない…?

 加えて、やんわりと戒めを口にするΩ。

「…でもこれ、夢の中だから…」
「遂に私も大人の色気…!」

 だが聞いてない。
 大人エリスは大燥ぎで自らの身体を見下ろし……

 ぺたー。
 あれ?

 無言で夢の魔神の娘を振り返る。
 そして気づいた。

 Ωも胸だけ変わってない。

\にゃあ/
\くおん/

 レフにゃん&キュウレフも、小さいままの胸を見てエリスだと確信。
 安心してすりすり。尻尾ふぁさふぁさ。

「ぐぬぬ…」
「……う、うぅん……。……これは、やはりあのお方の加護も、必要なようですねぇ……」

 あのお方。
 祭神の1体、運命神(水ω音)。
 その裁可が無ければ、乳神様といえども乳の上限を超えさせる事は出来ないらしい。

 Ωが頷く。

「…我のお参りする神様は…こっち…」

 Ωに案内された先は、(水ω音)の祠。
 祠の前には、『どらいぶするー』と書かれた賽銭箱?が置かれていた。

 (水ω音)にお供えするといえばアレしかない。
 Ωは懐から 豆 腐 を取り出して賽銭箱?にぽいちょ。

 エリスの分と合わせて2丁。
 ハンバーガーだと思った? 残念! 豆腐でした!

『(水ω音)でもパンに挟めばこれはこれで(むしゃむしゃ』

 その時、境内に野太いエンジン音が轟いた。

 ドゥルン!と4tトラックが羊段を一気に駆け上がって登場。
 タイヤには轢かれてぺしゃんこになったシェリー羊とルディが、ヘッドライトには海とディザイアがへばり付いている。そして屋根の上には、海が身を呈して庇ったユートペンギンと文歌ペンギンの姿。

 参拝者の群れに突っ込むトラック。
 轢き潰される一同、粉砕される(水ω音)の祠。

 だが唯一、危険を察知していたユウだけが飛翔して事故を回避――

 ずしり。
 妙に身体が重く感じて視線を下げると、オペ子&小次郎と、そのオペ子にぶら下がった奏音が、自分の腰にしがみ付いていた。
 一般人にあるまじき超反応。

「咄嗟の時の反応…オペ子さんが撃退士になれば会長さんと同じくらい凄い撃退士になると思うんです」
「自宅警備なら自信あります」

 一方、地上ではトラックが停止。
 ゴウンゴウンとコンテナが開く。

「紅茶を崇める物へ紅茶神のご加護があらん事を」

 神社風にアレンジされた内装。その中心で凛@紅茶神様が純白の神々しい御姿で座していた。

「このトラックは紅茶神の移動式神社ですわ。皆様お参りしてくださいませ」

 御利益:交通安全、轢き逃げ回避。
 おや? 紅茶の要素はどこに?

 コンテナの隅っこで傍観するクラウとハル。

「これが初詣というものですか」
「初詣はこんなダイナミックな行事じゃねえよ」

 そんな2人に、紅茶神様はキラッキラッした笑顔で振り返る。

「天魔にだって神のご利益はありますわ。どうぞお参りくださいませ」

 ついでに紅茶おみくじも販売して一儲け。

「まあ、せっかくだしな」

 ハル&クラウに続き、ぺしゃんこになっていた参拝者達もフラフラぺらぺらと起き上がってお賽銭を投じていく。
 それに混じり、車体から剥がれ落ちた海も五円玉を捧げて願掛け。

(出会いの縁がありますように)

 あと4tトラックに轢かれませんように。

 また、ディザイアも目を覚まして、ヘッドライトにへばり付いていた身体をベリッと起こす。
 辺りを見ると、知らぬ間にエリスが大人の姿(一部位除く)になっているではないか。

 赫々然々。

「よし、もう1回拝みに行こうぜお嬢!」

 乳神様を。
 ダメ元。

「そ、そうよね! 一念岩をも通すって言うし!」

 一念でいつか(水ω音)をぶち抜くのだ。

「お嬢の願いが叶いますように(柏手」

 それはもう全力、全力で!

 全力で乳神様の乳を拝みながら乳の願掛けする大人の男。
 たぶん裁判されたら負けるやつ。



「では、屋台めぐりと行きましょうか」

 貰ったバイト代を全て使って遊びへ繰り出す奏音達。
 ぺらぺらのままで歩きづらそうな海に肩を貸している雅人やレフ夫の姿なんかもある。

 そこへ、屋台料理をもぐもぐしながら雫登場。
 オペ子の頭上の小次郎を見るなり、参拝した御利益を確かめようと手を伸ばしてみると、なんと…!

 猫ぱんちぺちーん。

 手を叩き落とされた。
 やっぱり頑張って羊段上らないとアカンかったんや。

 その後、皆で炊出しを貰いに行ってもみたり。

「はいどうぞ」

 歌音が薬膳雑煮を配る。
 他にも羊肉のキャベツ煮込みやスペアリブなんかも。

 雫はお雑煮をずずーしながら、改めて首を傾げる。

「今年は申年なのになぜ羊が? いえ別に猿肉をよこせと言う訳ではないですが」
「申年だからだ(にこり」

 去年の羊を有効利用して新しい年を迎える。

 そう。きっと羊段にもそういう深イイ意図があったに違いない。
 でも羊段のほうは本当は後から申年だって気づいてでも没にするのもったいなくて後付けで必死に理由考えt(ry

「それに羊肉はダイエットにいいんだよ。ここの豊胸の神様と併せたらいいんじゃないかな」

 沢山あるから食べてね。

「いただきます!」

 元気よく両手を合わせたのは真緋呂@食べ神様。
 手に持ったのはお皿ではなく鍋のほう。取っ手を掴み、中身を飲み干し食べ尽くす。

「おかわり!」

 対して隣の調理場では、強盗アニキと爆弾魔とリーゼが追加の雑煮をせっせと作っていた。
 アニキの子分2人が配膳した先から、ぎゅもっぎゅもっと食べ神様の口の中へ消えていく。
※食べ神様の喉は特殊な訓練を受けています。危ないのでお餅はよく噛んで食べましょう。

「わんこ雑煮でもいけます(ぐっ」
「んぅ? よばれました?」

 飼い主を応援していたわんこが首傾げ。
 そのわんこにも、小さなお椀で雑煮を差し出すリーゼ。「食べて良いのかな?」と『まて』をしながら見上げてくるわんこに、こくりと頷く。
 手を合わせていただきます。ずずー。

「ぁっぃ(犬舌」

 リーゼはお箸でお椀の中を静かにかき混ぜ、適度に冷ましてあげた。

 そして登頂の疲れと食後のまったりで眠くなった者には、歌音が特設した休憩所をご案内。
 と言っても、境内の一角に衝立を置いただけだが。しかし床にはウール100%の(ヒトをダメにする)クッション満載。
 日の出の時間までここで休もね。

 一方その頃。

 人知れず羊段の手入れを再開していたシェリー羊。
 だが流石に千段全てには手が回らず、途中でぽてり。
 羊段に全身でしがみ付き、もふり倒す。

 もふもふ。
 もふもふもふ。
 もふもふもふもすぴー…――



 日の出の時刻。
 境内から一望した景色の奥に光が昇る。

 だが何か様子がおかしい。

 太陽かと思ったら、なんとデカいシエりじをだった。

\がしょお/

 だが誰も気にしない。
 久遠ヶ原ではよくある事。本年もよろしくお願いいたします。

「さぁ、今年も頑張ろうか」

 気合を込めるディザイア。
 今年こそお嬢を振り向かせるのだ!

 しかし、

「…妻、結婚しよ」
「ふぁっ!?」

 ここに来てΩが唐突にエリスと挙式。
 初日の出の中で結婚式。めでたい。
 そして他にも、

「乳神様、どうか私と付き合ってください!」

 タキシード姿の雅人が花束片手に乳神様へアプローチ。

「…………お、おぉぉ…………」

 真っ赤になる乳神様。

「よう言うた」

 感嘆して姿を現し、加護を付してくれる蛇神様。
 一方で、わんこもリーゼを見上げ、

「飼い主も、いつかけっこんしますか? しちゃう?」
「どうだろうか」
「もしいきおくれても、一生かいごしてあげます(えらそう」
「ふむ。その時は宜しく頼む(ぺこり」

 だがその時、浮かれた現場に雪子が乱入。

「ユッキー知ってるよ。脱皮した蛇の抜け殻をお財布に入れると銀行の預金が増えるって事」

 おう皮よこせ。
 襲。

 更にディザイアが、

「お嬢は渡さん…!」

 奪。

 ここぞとばかりにジェンティアンも、

「御来光したから残りの金烏は沈めないといけないよね!?」

 リーゼに跳び蹴りしようと――

「飼い主は護ります」

 刹那、なんとわんこが大変身。頭身が伸びて大人verに。
 狙撃銃で応戦…するも、3分で元に戻ってしまった。

「つかれました(ぺしょ」

 チャンスと見てジェンティアンが再度飛び掛ろうとするも、寸前、何かを受信してわんこが耳ぴこぴこ。
 そしてリーゼに…ではなく、何故かジェンティアンに回避を支持。

「あぶないです。みぎによけてください。みぎ」
「うん? デレ期かな?」

 ちょっと嬉しくなって咄嗟に従うジェンティアン。
 が、避けた先にどこからか矢が降ってきてぶっすー。
 矢には『成敗 by 和紗』と書かれていた。

「この矢は和紗! ちゃんと寝てなさい!?」

 大乱闘。

 神力を開放した蛇神様にボコボコにされる雪子。
 Ωの大鋏でじょっきんじょっきんされるディザイア。
 何故か巻き込まれるひりょ。

 苺のヘタを落とし、細かく刻んだ果肉をふわふわのスポンジに挟んで生クリームでデコレーション(イメージ映像

「ひりょ兄ちゃんボロボロだけど大丈夫? これ食べる?」

 屋台で買った食べ物を差し出す空。
 返事がない。ただのケーキのようだ。
 空はケーキの上にそっと林檎飴を刺してやった。

「流石新年となると、皆さんいつも以上に張り切って弾けていますね」

 にっこり微笑むユウ。
 その横で、盗んだ羊段をもふりながら周囲のカオスで初笑いして転げ回るシエル。笑いすぎて毛穴からシエりじをがにょきり。

「やっべ中身出てる(戻す」

 そんな中、雪子に異変が。

「ところで雪子の貧乳化が一向に止まらないんですがそれは」

 ぺたんこどころか、マイナスに突入して抉れてきている件。

 その時、減退を続けていた雪子の胸が、遂にチチルツシルト半径を突破。
 重力崩壊を引き起こしてブラックホールと化す。

「な、なんじゃこりゃあ!?」

 自身のナイチチの地平線に吸い込まれて消える雪子。
 いかん、このままでは行き場を失ったチチックホールが蒸発して大爆発! 助けて乳神様!

「……い、いえ、流石に星を鎮める権能までは、無いのですよぉ……(ふるふる」
「大丈夫です、いま私の愛の力で乳神様にパワーを!」
「お手伝いするのです〜!」

 どぎゃーん!とオーラを噴く雅人。
 それを木葉が乳神様へと注ぎ込む。

「……おぉ……。……これならば、何とかなりそうですねぇ……」

 膨れ上がった乳力を使い、チチックホール(雪子)を打ち上げる乳神様。
 射出した先には日の出りじをが浮かんでいて――

 カッ

 消し飛ぶ巨大シエりじを。
 そしてその後ろには、本物の太陽が隠れていた。

 今度こそ本当の初日の出。

 新年の光に誓う真緋呂。

「自分の道を…きっと見つけます」

 粛々と、

「あとカレー食べたい(真顔」

 お腹が鳴った――……
















 目を覚ますレフニー。

「……みゅー」

 なんとも妙な夢を見た。

「でも、うん、初詣は良いですね!」

 早速、誘いに行こう。
 今度はちゃんと一緒に、エリスも。

 そうしてレフニー達が神社へ行くと、

\メェ〜/

 境内へと続く羊段。

「……あれ?」

 正夢?――……
















「もふもふ……(むにゃ」

 羊段をもふり倒す夢をみているシェリー。
 自室のお布団の中。

 両手で、大きな羊のぬいぐるみを抱いていた。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: ドクタークロウ・鴉乃宮 歌音(ja0427)
 紅茶神・斉凛(ja6571)
 慈し見守る白き母・白蛇(jb0889)
 大祭神乳神様・月乃宮 恋音(jb1221)
 優しき強さを抱く・ユウ(jb5639)
 あなたへの絆・蓮城 真緋呂(jb6120)
 氷結系の意地・玉置 雪子(jb8344)
 もふもふコレクター・シェリー・アルマス(jc1667)
重体: −
面白かった!:16人

ドクタークロウ・
鴉乃宮 歌音(ja0427)

卒業 男 インフィルトレイター
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
前を向いて、未来へ・
Rehni Nam(ja5283)

卒業 女 アストラルヴァンガード
紅茶神・
斉凛(ja6571)

卒業 女 インフィルトレイター
慈し見守る白き母・
白蛇(jb0889)

大学部7年6組 女 バハムートテイマー
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
ねこのは・
深森 木葉(jb1711)

小等部1年1組 女 陰陽師
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
海のもずく・
地堂 灯(jb5198)

大学部4年1組 女 ダアト
優しき強さを抱く・
ユウ(jb5639)

大学部5年7組 女 阿修羅
護黒連翼・
ディザイア・シーカー(jb5989)

卒業 男 アカシックレコーダー:タイプA
あなたへの絆・
蓮城 真緋呂(jb6120)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプA
久遠ヶ原から愛をこめて・
シエル・ウェスト(jb6351)

卒業 女 ナイトウォーカー
光至ル瑞獣・
和紗・S・ルフトハイト(jb6970)

大学部3年4組 女 インフィルトレイター
ついに本気出した・
砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)

卒業 男 アストラルヴァンガード
外交官ママドル・
水無瀬 文歌(jb7507)

卒業 女 陰陽師
氷結系の意地・
玉置 雪子(jb8344)

中等部1年2組 女 アカシックレコーダー:タイプB
インファイトガール・
Ω(jb8535)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプB
空の真ん中でお茶を・
夜桜 奏音(jc0588)

大学部5年286組 女 アカシックレコーダー:タイプB
もふもふコレクター・
シェリー・アルマス(jc1667)

大学部1年197組 女 アストラルヴァンガード
友達はディアボロ・
黄昏空(jc1821)

小等部2年1組 男 ルインズブレイド