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マスター:宮沢椿
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:25人
サポート:3人
リプレイ完成日時:2015/12/20


みんなの思い出



オープニング

●今年もあと少しですね
 坂森真夜(jz0365)は自室の大掃除をしていた。
 気が付けばもう十二月。カレンダーの日付は残り少ない。
 
 電灯のかさ、窓ふき、タンスの上、ベッドの下……あちこち掃除を終え、一息つく。カーテンの洗濯……は、後日にしよう。
 湿った海風が吹いて来るので、午後から洗濯物を出すと乾きにくいのだ。

 埃だらけになった部屋着を脱ぎながら、改めてカレンダーを眺める。去年の今頃、前の学校の友達と買った、かわいいイラストのカレンダー。その時に一緒にいた友人のほとんどは、もうこの世にいない。

 思えば、凄まじい一年だった。
 新年は、いつも通り実家で家族と迎えた。その後、学校が天魔に襲われ、親しい友人の多くを目の前で失い。その中で、自身にアウルの力があることを知り。助けてくれた人との出会いがあり……。
 実家を離れ、故郷を離れ。たったひとりで学園島にやって来て、初めは不安だったけれど。ここでもまた、たくさんの人との出会いがあって。

 まだ、足元は覚束ないけれど。それでも少しずつ、目指す道を歩き始めている。
 あの時、救えなかったたくさんの人たちや。
 今、自分を支えてくれているたくさんの人たちに。
 そう言える自分であり続けたい。そう思って、真夜はひとり目を閉じる。

「……あ」
 目を開き。もう一度カレンダーを見る。
 イラストはクリスマスツリー。女の子たちが楽しげに、プレゼント交換をしている。
 自分も友達と、毎年クリスマス会をやっていた。また来年ね、という言葉は遠すぎる約束になってしまったけれど。

 今、お世話になっている人たちに。ささやかでも何かプレゼントをしようか。
「先生と。斡旋所の越野さんと……ミルク様にも何か買おうかな? 家族には、お正月に帰省する時に渡せばいいかなあ」
 最近出入りを始めた『ねこかふぇ』の白猫を思い浮かべて、一瞬ニヘラっとする彼女だが。
 次の瞬間、首をかしげる。
「あれ……先生にって、何をあげればいいんだろう……」
 家族の好みは承知しているし。斡旋所の越野さんやねこかふぇスタッフは女性だから、何を渡せば喜ばれそうか想像は出来るが。
 
 天魔に襲われた時に助けてくれ、その後も何かと世話を焼いてくれる『先生』こと矢松は大人の男性だ。何をプレゼントしたら喜ばれるのか……さっぱり分からない。
 かと言って、直接聞くというのも芸がないし。プレゼントはサプライズがあってこそ、である。

「うーん」
 ちょっと考えてから、真夜は起き上がった。
 まあ、いいか。いろいろなお店に行って商品を眺めれば、素敵なものが見つかるかもしれないし。
 このシーズン。街を歩けば知り合いに会うかもしれない。意見を聞いてみるのもいいだろう。
 一緒に買い物できる人もいるかもしれないし。

 考えながら。真夜は早速、行き先を調べ始めた。



リプレイ本文

●クリスマスまであと少し
「きゃはァ、少し早いけどサンタよォ、クリスマスよォ♪」
 黒百合(ja0422)はサンタのコスチュームではしゃぐ。ボランティア参加のため、自前で用意しておいた衣装だ。
「今日は頑張っちゃおうかしらァ♪」
 やる気満々。


「そろそろ本格的に準備しましょうか♪」
 木嶋香里(jb7748)には、買わなくてはならないものが山ほどある。クリスマスと年末年始は稼ぎ時。食材や、店内の飾りつけ用品。大掃除に使う消耗品に、新年から使う新しい備品。
 店のためにも効率よく買い物しなければ。


「今日は私が荷物持ちをしますから、バンバン買い物しちゃってOKですよ!」
 恋人の月乃宮 恋音(jb1221)に、袋井 雅人(jb1469)は明るく言った。
 クリスマスには知人に食事を振る舞う機会も多い。それに備え、超一流の料理人並の腕を持つ恋音は様々な料理を試作するつもりだ。その材料に、調味料。肉類等、当日に入手困難な物は予約が必要だ。
 彼女にとっても忙しい一日になるようだ。それへ、雅人は微笑みかける。
「恋音。今日は思いっきりイチャイチャしましょうね! ええ、人前であろうとなんだろうと堂々と遠慮なく大胆にイチャイチャしまくりますよ!」
 そして彼は恋音の手を握り、抱き寄せ、濃厚に(蔵倫)豊かな乳(蔵倫)白い首筋(蔵倫)。以下省略。


 礼野 智美(ja3600)と美森 あやか(jb1451)の二人にも、買うものはたくさんある。
 部活のクリスマスメニューの材料調達、家族友人へのプレゼント。
「とはいっても、俺の場合はある程度決まっている面々もいるけど」
 智美は言う。
 恋人や妹への送り物は殆ど図書カードだし、年少組や欠食児童達にはアイスクリームやファストフードの利用券とか。それでは済まない相手もいる訳だが。
「で、一番時間かかるのは」
「毎年、これ悩むんですよね」
 ため息をつくあやか。
 彼女の最愛の旦那様。彼への贈り物選びが、本日の最難関ミッションなのだった。


 砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)は真夜と街を歩いていた。
『センセへのプレゼントね。よし手伝うよ』
 贈り物の話が出た時、ノータイムで助力を申し出た彼である。
「……で。早速だけど、センセに電話いい?」
 ものすごくいい笑顔で真夜の電話を借りる。
『坂森くんか?』
「ううん僕。センセ、元気?」
 真夜から少し離れて声をひそめ、
「実は今日、坂森ちゃんとと二人で買い物するんだよね。僕があげた髪飾り、つけてくれてる」
 ジェンティアンは相手を煽る。
「ということだから、本屋傍の雑貨店前集合ね。午後二時半。来ないと、どうなるか知らないよ?」
 一方的に時間と場所を指定し、電話を切って仕込み終了。


「ヤナギさん行きますよ」
「ちょ……っ! セレス、何処行くんだよ?! って、あああ−−ッ?!」
 ヤナギ・エリューナク(ja0006)はセレス・ダリエ(ja0189)に引きずられていた。本日、買い物デート。
「ヤナギさんは、何が欲しいですか……?」
 たずねられて、
「俺? セレスの愛」
 きぱっと答えてにらまれるヤナギ。
「冗談は顔だけにして下さい。それはあげません」
「えー、意地悪ー」
 何というか、ごちそう様です。
「今日は、買える『物』でお願いします」
 セレスの言葉に、
「物……。んじゃ、お揃い系とか?」
 ヤナギはようやく真面目に言う。
「でもお揃いのヘアピンありますし」
「そうじゃなくて、もっと……こう、さ……」
 まあ、いいか。歩いていれば、いい物が見つかるかもしれない。


「わし、趣味で花を育ててるんだの。よかったら使って欲しいであるよ♪」
 商店会からリヤカーを借り出した橘 樹(jb3833)は、ポインセチアやクリスマスローズ、流行の多肉植物の寄せ植えなどを運び込む。
「やっぱり花があると華やぐの♪」
 樹は悪魔だが、クリスマスの雰囲気は好きだ。どこか浮き足だった街並みに心惹かれてしまうから。
 皆のクリスマスが幸せであるように。そう願う彼だった。


 黄昏ひりょ(jb3452)も飾り付けのボランティアに参加していた。
 大切な四年間を過ごしたこの場所のため。
(多少なりとも力になれればいいな)
 そう思いながら、丁寧にオーナメントを飾り付けていった。



●そぞろ歩く人々
「今年はどんなケーキにしようかな?」
 蓮城 真緋呂(jb6120)は商店街を散策していた。ショートケーキにブッシュドノエル、チョコレートケーキにチーズケーキ。見ているだけで浮き浮きする。
 もちろん食べ歩きも欠かさない。既に色々半端ない量を消化済み。いったいどこに入るのか。


 翡翠 龍斗(ja7594)もあちこちの店を見て歩いていた。懐からは愛猫が顔を出している。
「さて、プレゼントは何にするべきかね?」
 話しかけると、にゃあ、と猫が鳴いた。


 今年バタバタしてたから年の瀬くらいはのんびりとしてぇなぁ、と獅堂 武(jb0906)は大きく伸びをする。本日は、恋人のライカ先輩ことLaika A Kudryavk(jb8087)と買い物だ。
「じゃ、荷物持ちよろしく、ね」
 Laikaは先に立って歩き出す。クリスマスには武と自分と、大切な妹分とでパーティを開く。その準備だから、やる気は120%。
「なあ、先輩。腕を組んで行動してみねぇ?」
 自分の方に差し出された腕に、Laikaは緑の瞳を見開く。
「武君がそう言う、なら……」
 にっこり笑う武の腕に。クールな顔の下、胸をときめかせながらLaikaは腕を絡めた。


「このコート、どうしましょうか……」
 雫(ja1894)はひとり悩んでいた。店先で好みのコートを発見したのだが。
「これからの成長を見込んで大きい方を買うか、成長は見込めないと諦めてちょうど良い大きさの方を買うか……迷います」
 その悩みは、何だかちょっと悲しいような。

 
 友人の多い雅人は、街のあちこちで知り合いに出会う。何だかいろいろ買っていたエイルズレトラ マステリオ(ja2224)にも挨拶。詳細は(蔵倫)のため省略。


 街頭に黒百合の声が響く。
「いらっしゃいませェ。クリスマスケーキでェす」
 猫かぶりして、いや優しく元気に可愛らしくケーキを売る彼女の前に列が出来る。ちなみにこれもボランティア。


●あの人にプレゼント
 昼近くなると、商店街の客足も増える。
 後藤知也(jb6379)が、妻と息子へのプレゼントを抱えて家へ向かう。


 雑貨店で、龍斗は淡いピンクのマグカップに目を引かれた。可愛らしいウサギ柄。
 大切な人のイメージに重なるそれを、龍斗はプレゼントに決めた。喜んでくれるといい。


「クリスマス……か。何か、嫌な感じ」
 松永 聖(ja4988)は、楽しげに街を歩く人々を冷めた目で眺める。
(どうせあのヒト達は帰って来ないだろーし)
 あのヒト達、というのは父母だ。忙しい両親とは、あまりいい思い出がない。
 けれど。
(幼馴染にくらいは、プレゼント……あげても良いかな)
 小さい頃から一緒だった彼の姿を思い浮かべ。
「って! べ、別に深い意味は無いんだからね……ッ?!」
 自分で自分にツッコんで、ひとりで真っ赤になっている彼女。観察している者がいれば、多分とても面白い。


 ボランティアを終えたひりょは、せっかくだからと商店街をぶらぶらしていた。
 その途中。ふと目を向けたアクセサリーショップで、月の形をしたペンダントを見付ける。
(坂森さんに似合いそうだな)
 つい買ってしまう。
(まぁ、今度顔合わせた時に『進級試験頑張ったで賞』としてプレゼントするかな)
 どんな顔をするかな。ひりょはひとり、微笑んだ。


「おお真夜殿、久しぶりなんだの!」
 見覚えのある顔を見付け、樹は声をかける。
「橘さん!」
 プールではお世話になりました、と真夜は頭を下げる。
 互いの近況を伝えあう。ここにある花はみんな彼が育てたのだと聞いて、真夜は感心した。
「良かったら、ひとつ持っていかないかの?」
「いいんですか?」
「好きなのを選んでだの。いっぱいあるゆえ、遠慮はいらないであるよ♪」
 張り切り過ぎて、たくさん持って来すぎてしまった……というのは内緒である。
「大事に育ててもらえると嬉しいんだの」
 真夜は淡いピンクのクリスマスローズを選び、世話の仕方も教えてもらった。
 一緒にいたジェンティアンも多肉植物の寄せ植えを渡される。

「プレゼントを買うつもりが逆にもらっちゃいましたね」
 ニコニコする真夜。ジェンティアンも微笑む。
「矢松ちゃんへのプレゼントだけど。手袋とか、って思ったけど、それに手作りカードを付けたらどうかな? 日頃言えない事とか書くといいんじゃないかなー」
「手作りカードですか」
 真夜は目をぱちくりさせる。
「あ……いいですね、それ。やってみようかな」
 ということで、カード作り決定。


「んー、何が良いかな。在り来りでも良いけど、少し個性的でアイツに似合うモノ」
 ひとりごとを言いながら、聖は店から店を回る。
 あ、コレ良いかも。やっとそう思える物を見付け、手に取ったのはワイン×グレーのスヌードだ。
「コレなら普段使いも、少しお洒落してもアイツに似合うかな……」
 脳裏に浮かぶ、眼鏡をかけた優しい顔に。そのスヌードを合わせてみる。
 決めた。これがいい。綺麗にラッピングしてもらって、当日はコレに何か足して贈ろう。
(素直に……『いつもありがと』って言えたら……イイのに)
 そう思ってから。
「って、礼を言わなきゃいけないことなんて、何にもないケド……ッ!」
 思わず口に出して、自分自身にツッコむ彼女。
 やっぱり。観察していたら、たまらなく可愛く、面白いだろう百面相ぶりだった。


「贈り物……贈り物……」
 北條 茉祐子(jb9584)は悩んでいた。
 彼女は十四歳年上の相手に絶賛初恋中。
「えーと、何をあげたら良いんでしょうか……。えと、あまり邪魔にならなくて喜んでもらえそうなもの……」
 あちこちの店を回り、良い品を探す。


「あら、真夜ちゃん♪」
 また声をかけられ振り向くと、香里がにっこり微笑んでいた。
「今日は纏めて買い出しに回っているんですよ♪ あら、きれいな花♪」
「あ、これ、いただいたんです」
 真夜は説明した。
「そうなの。ボランティアさんが飾り付けしてるのね♪」
 自分も出来る範囲で参加していこう。香里はそう思った。


 その頃、ひりょは。
「あれ?」
 馴染んだはずの学園島で、迷子になっていた。


●穏やかな昼下がり
「今年最後の運試しですかね」
 コートの入った紙袋を持って。雫は勇んで福引に挑む。
「当たるなら二等か三等で……」
 右手に気合いをこめ、ハンドルに手をかける。ガラガラと抽選器は回り。
 一回目、ポケットティッシュ。二回目。ミニツリー。ラスト、三回目!
「当たり! 二等!」
 鐘が鳴らされ、ずしりと重い醤油セットが手渡された。雫、運試しに勝利!!
 気分が上がったところで、ボランティアへの参加を申し込む。荷物は福引所で預かってもらい、再び商店街へ。


「あ、ここで引くのね。七回お願いしまーす」
 真緋呂も福引に挑戦。なぜか雫より多くの福引券を持っている。どれだけ食べたのか。
「クッキーかお醤油……来い!」
 狙いは同じだった。
 結果:ポケットティッシュ×4、ミニツリー×2、クッキーセット×1。
 ご機嫌な真緋呂は、ボランティア募集のポスターを見付け、
「お手伝いさせて下さい♪」
 協力を申し出るのであった。


 龍崎海(ja0565)は、何とはなしに街を眺めた。今日は友人と進級祝いをする予定だが、待ち合わせまで時間がある。
「もうクリスマスの雰囲気になっているなぁ。折角だし、進級したご褒美に自分用に何か買うか、下見するかな」
 では、何が欲しいだろう?
「パソコンがちょっと調子悪くなってきているし、買い換えてみるか」
 この季節、ニューモデルも発売されているかもしれない。
 そう思い、彼は家電店へと向かった。


「もう少し、安くなら、ない?」
 食料品店では、値引き交渉を試みるLaikaの姿が。意外とちゃっかり……いや、しっかりしている。交渉は成立し、パーティの食材調達は終わったが。
「いろんな店覗きながら、フラリふらりと廻ってみませんかね」
 武が提案した。
(今年一年お世話になったし、来年もそのまた先もお世話になるわけだから)
 なんかちょっとした物でもプレゼント出来ればいいかな、と。そう思う。
(この時期なら、手袋とかだろうか。良さげな物を探してみようかな)
「ん……」
 Laikaは緑の瞳でチラリと武を見る。
「別に、かまわない、けど」
「んじゃあ、行きましょうだな」
 差し出す腕に、またLaikaが腕を絡めて。デートは続く。


「もう、クリスマスも近いんだねぇ」
 水無瀬 快晴(jb0745)は、晴れた空を見上げた。
「クリスマスイブは、私、手料理を振舞うよ」
 川澄文歌(jb7507)は微笑む。その日は快晴の誕生日だ。
「カイは何が食べたい? 」
 料理の腕はそこそこだが。後は、愛情があればおいしくなるよね? そう思う文歌である。
「そうだねぇ、寒いし。ビーフシチューとか食べたいかな」
「まかせて!」
 文歌はうなずいた。
 彼女はアイドル。舞台に立つときの文歌は、応援してくれるみんなのもの。
 でも、今日の彼女は快晴だけのものだった。


 目の前の店から出てきた少女とぶつかりそうになり、龍斗は最小限の動きでそれを避けた。
 ぺこぺこ謝る少女の顔に見覚えがある。
「最近読んだ報告書で見た……確か、真夜だったか?」
 きょとんとする真夜に、龍斗は姓名を名乗った。懐の愛猫も、にゃあと鳴く。
「あ、猫……」
 相手が猫好きと見て、龍斗は愛猫を懐から出す。軽くなでてから、渡してやった。
 少し話して、真夜のことに話が及び。
「ああ。ロリk……先生とやらにプレゼントか? 」
 報告書の率直な感想を言いかけ、咳払いで誤魔化す龍斗。横でジェンティアンが笑いをこらえている。
「マグカップやマフラーはどうだ? あって困る物じゃない」
「あ、カップ。成程……。マフラーも、そうですよね、これからもっと寒くなりますし」
 と、猫が身をよじらせて飼い主の元へとジャンプ。それを機に、龍斗は彼女たちと挨拶をして別れた。


 恋音と雅人の買い物は続いている。雅人はかなりの量の荷物を手に提げている。
「……申し訳御座いません……量が多い物は、宅配を手配したのですがぁ……」
「気にしないでいいんですよ!」
 笑顔で言う雅人。そして(以下蔵倫)。


 売り子を終えた黒百合は、ケーキ店から大量の商店街共通割引券をゲットした。ケーキも好きなものをもらえることに。お気に入りの店だったからラッキーである。
 割引券を眺め、黒百合は考える。これで自室の飾り付け用のクリスマス小物を買って、それから。
「生きのいい……と言うか、生きてる七面鳥を扱っているお店があったら、教えてもらえるかしらァ……?」
 しばらく後。大きな七面鳥を連れて歩く少女が通りで目撃されたとか。


●変わるもの、変わらないもの
「クリスマスのお買い物に一緒に行こうなんて……嬉しすぎて頬抓っちゃうわ」
 華澄・エルシャン・ジョーカー(jb6365)は色白の頬を紅潮させていた。
「久々のデート、こいつは楽しみだ☆」
 ルナ・ジョーカー(jb2309)もにやっと笑う。その笑顔が、華澄はたまらなく好きだ。
 まずはペアルックのパジャマを買う。いくつもの店を回り、二人が満足するものを見つけ出す。色も柄もおそろいの、少し大きめのパジャマ。着るのが楽しみだ。
 続けて、お互いにスキーウェアを贈りあう。

「彼に教わって、滑れるようになったし。スキーデートも誘お……」
 華澄が選んだのは、最新モデルのスキーウェア。青系で流星やオーロラが描かれた黒いウェアはきっと彼に似合うだろう。

 ルナは妻の瞳を思わせる、緑を基調にしたウェアを選ぶ。描かれた華模様は彼女の美しさを彩ることだろう。
「あとは、手袋とか……」
 愛する妻のため、ルナは更にプレゼントを探す。


(あぁ、こういう所はいつまで経っても変わらないんだな)
 ひりょは苦笑した。属性・方向音痴は健在。
 見覚えがある気がする角を曲がってみると、幸いそこは先程飾りつけを手伝った商店街だった。
「黄昏さん」
 ばったり真夜に出会う。(ジェンティアンは何やら用事が出来たらしい。後でツリーのところで落ち合う予定)
 体調を聞かれ、
「ああ。心配かけてごめんな、普段通りだよ」
 本当はまだ完調ではないが、心配をかけたくなくてそう答える。
 真夜の今日の目的を聞いて、彼も一緒に考えた。
「ん〜、矢松さんと坂森さんのツーショットの写真入った写真立てとか?」
 思いついたものを言ってみる。
「矢松さんが帰宅した時に、ホッと出来そうなものとか、いいのかな」
「成程……でも、私は心配かけてるから、ホッと出来ないかもですね。イカの時の写真ならどうでしょう」
 ひりょは笑ってしまった。その写真は彼が撮ったのだ。
 軽く手を挙げて別れた後。
 ポケットの中のプレゼントをいつ渡そうか。そう、考えた。


 ボランティアを終え、樹は福引に来ていた。
「いい物が当たるといいの」
 結果:クッキーセット。労働の疲れを、甘い物で癒して下さい。


 武も福引に挑戦する。
「やってみるけど運は良くねぇから、ティッシュくらいかねぇ?」
 あ、フラグ立てると……。
 見事にポケットティッシュ複数お持ち帰り。言霊恐ろしい。


「モールやオーナメントは定番ね。んーと……お店毎に特徴あるミニツリーとかは? 酒屋さんはコルク栓で、写真屋さんはモノクロ写真をツリー型に貼るの。本屋さんは緑の本を積んで上に星を置くの♪」
 真緋呂のアイディアに商店主たちも賛成し、それぞれが材料が提供する。
 帰る場所が無いクリスマスも数年目。喪失は深い傷を残したけれど。
 今いる久遠ヶ原で精一杯楽しみたい。そう思い、彼女は一心にツリーを作る。


「高い所は他の人にお任せしますか」
 雫はオーナメントを飾りつけている。小柄な自分は低いところ担当。そう思っていたのだが。
「あれ? この視線の高さって……もしかして、今年一年で身長が伸びていないですか私は?」
 もしかしなくても、成長期。小学生から中学生へ、幼女から少女へ。彼女は確実に成長している。明日はもっと大きくなるよ!
「サンタクロースへの願いは身長に決定ですね」
 決然と呟く雫だった。


●約束はツリーの下で
 書店横・雑貨店前で、三十路撃退士をジェンティアンはがっしり捕獲。
「お前」
 眉を吊り上げる矢松に、にっこり笑顔で。
「砂原ジェンティアン。ジェンって呼んでいいよ?」
 矢松は呼ぶかと言って、真夜を探す。
「あ、いないから」
「何!?」
「ほら、ぶーたれない」
 完全に面白がっている。
 事の次第を説明。(買い物の目的に矢松へのプレゼントが含まれていることは秘匿)矢松の表情の変化を楽しみつつ、
「そういうわけだから。坂森ちゃんに、進級祝い兼クリスマスプレゼントを買ってあげること」
 びしっと進言。
「センセとしては頑張ったお祝いくらいしてもいいでしょ。大丈夫、協力するから」
 積極的にアドバイスする気はないけど! 四苦八苦選ぶ矢松の姿を見たいのである。外す時は止めてやるが、基本は見守るだけ。
「坂森ちゃん、きっと喜ぶよ?」
 こういうのを、世間では『ナントカの囁き』と呼ぶ。


 真剣に贈り物を物色中の茉祐子。気になる物を取ろうとすると、同じ商品に手を伸ばす者が。
 見ると、同じ年頃の女の子だ。
「プレゼント、ですか?」
 思い切って聞いた言葉がかぶった。二人の間にシンパシーが走る!
 何にしたらいいか決まらないとため息をつく真夜に、
「私は、なるべく邪魔にならなくて目立たないものを、と考えています」
 と茉祐子は言った。
「な、成程!」
 その視点があったか、と感嘆する真夜。代わりに皆からもらったアドバイスを伝えた。
 お互い、いいものを見付けられるよう頑張ろう。励まし合って、二人は別れた。


 パソコンを見た後、海は電池など小物だけを購入して家電店を出た。
「福引をやっているのか、折角だからやっていこう」
 列に並んで、抽選器をくるりと回す。
 結果:ミニツリー。
 お祝い会のテーブルに乗せるのもいいかもな。そう思いながら、待ち合わせ場所に向け彼は足を早めた。


 ボランティアに参加した後、香里も福引所に寄った。狙うは醤油セットだが、なかなか出ない。
 そして、次に玉が飛び出した時!
「大当たりー!」
 高らかな声と共に、派手に鐘が鳴らされた。
「一等、特大だるまだよ!」
 それは高さ×横幅×奥行きの全てが約1mの、正に特大なだるまであった。
 結果:ミニツリー×3、クッキーセット×3、だるま×1、残りはティッシュ。醤油セットは手に入らなかったが、一等だから……イヤどうだろう。


「旅行券、出ちゃってないわよね?」
 出たのはだるまと聞いて、ひと安心したジョーカー夫妻。
 『旅行券でスキー旅行』を狙い、気合を込めて華澄が抽選器を回す!
 結果:ミニツリー×2、クッキーセット×2、醤油セット×1。残り、ティッシュ。
 落ち込む妻に、ルナは優しく言う。
「気にすんな。旅行は自腹で行けるだろ? また美味いもの、作ってくれな」


「今日はちょっと寒いね……」
 文歌は、自分のマフラーを快晴にもかけた。
「ん、あったかいな 」
 寄せ合った肩から互いの体温が伝わる。夕方になれば寒さが増すから、その前に帰らなくては。
 最後に福引所に向かおうと、ツリーの傍を通りかかった時。
「カイー!」
 龍斗が二人の方へ走って来た。
「カイって、クリスマスが誕生日だったよな? というわけで、義兄からのプレゼントはコレ」
 差し出されたプレゼントは。

 婚姻届。

「文歌と幸せになれよ」
 と告げ、去って行く義兄。
「え、ほら、私まだ高校生ですし……!」
 あわわ……となっている文歌と、
「どないせえっちゅうねん、コレ」
 と婚姻届を見つめる快晴が、後に残される。


 まだとまどったまま、快晴は文歌を見る。
 本当に可愛いな、と改めて思い。同時に心が決まった。

「……文歌。うん、まだ文歌は高校生だし。今すぐとは言わない。だけど俺は文歌を愛してます。出来れば高校を卒業したら、来年のこの時期くらいに結婚して下さい」

 真っ赤になった文歌の答えは、もちろんひとつで。
「はい……。こ、高校卒業後に……」
 快晴がにっこりと笑う。

 彼の手にある婚姻届に手を伸ばし、
「こ、これは、その時まで大事に取っておこうね」
 照れまくりながら文歌は言った。
 福引で手に入ったのは、ミニツリーが二つ。約束の証のように、二人の手におさまった。


●想いをこめて
 荷物のほとんどを持ってくれる智美に、悪いなとあやかは思うが。
「俺の方が力があるんだから」
 そう言って親友が笑うから、ありがたく甘えてしまう。
「姉上には靴下、先輩にはちょっとお高いハンカチを買ったし」
 後は、あやかの『旦那様への贈り物』。やはりこれが一番時間がかかる。
 次に行った紳士服売り場に、少女がいた。
「学校じゃ恋人持ちや夫婦珍しくないけど、ここ若者向けじゃないよな」
 不思議に思い、智美は声をかけてみる。贈り物を探していると聞き、
「相手は撃退士をしている方?」
 あやかが相談に乗る。
「防寒具……コート等でなくマフラーや手袋なら、廉価で良い物贈れませんかね? 実用品なら邪魔にはならないかと」
「予算は?」
 と智美は尋ねた。編入して一年未満なら限られているはず。やはり答えは少額だった。
「相手が貴方の経済状況を把握しておられるなら、相手が気を使わない程度の金額でハンカチとか」
 アドバイスをもらい、真夜は丁寧に礼を言った。
 会話している内に、あやかにもアイディアが浮かんだ。智美と一緒に、また他の売り場へ向かう。


 龍斗はペア旅行券を義弟たちにプレゼントしたいと、気合いを入れて福引に臨んだが。
 結果:ミニツリー。
 福引は時の運。ご自宅へのお土産にしてください。


「アレもコレも、なにか違う気がします……」
「セレス……何か気合入ってンじゃね?」
 いろいろな商品を見て、検討して、悩んで、最終的には首を横に振る。そんな彼女を、ヤナギは面白そうに見つめる。
「こんな事初めてですから……気合は十二分ですけれど……」
 そう言ってから下を向き、
「プレゼント選びと言うのは、案外難しいモノですね」
 小さくため息をつく。その顔が愛しくて。
「俺も何か、探すとすっか」
 今度は彼がセレスの手を取り、先に立って歩き出す。
 セレスは驚いたように顔を上げ。それからそっと、その手を握り返した。


 何軒も店を回り、茉祐子はやっと気に入った物を見付けた。
 カフスボタン。あの人は喜んでくれるだろうか。
 福引所に寄り抽選器を回す。
 結果:醤油セット×1、残りはティッシュ。手料理フラグ?


 あやかが選択したのは、ワインと日本酒の詰め合わせセットだった。
「お酒好きみたいだし。好きな傾向覚えておきたいから」
 瓶が入った箱は大きくて重いけれど、これだけは自分で持つ。
 最後に智美が福引に挑戦。
 結果:ミニツリー×1、ポケットティッシュ×4。
 道場に飾ろうか?


●何かが降臨
 手芸店でたっぷりの毛糸を買い、雅人と恋音もようやく買い物を終えた。
 福引所に向かう途中で、真夜と行き会う。恋音に紹介され、雅人は爽やかに挨拶した。
「はじめまして。私は恋音の恋人の袋井雅人といいます。どうか今後ともよろしくお願いしますね」
 真夜も慌てて頭を下げた。手芸店の袋にいっぱい入った毛糸が目に付く。
「編み物ですか?」
「……はい……手袋とセーターを、編むのですよぉ……」
 長い前髪の陰からのぞく瞳が優しく雅人を見る。
 何でも出来るんですね、と真夜に感心され。
「……えと、慣れと根気ですので、基本を覚えれば、難しいことではないのですぅ……」
 何故か恐縮する恋音。
 真夜から矢松への贈り物が決まらない、と聞き。
「……それならば、感謝を伝えるために、手編みにしてはいかがでしょうかぁ……?」
 とアドバイスする。
「……その、私も編みますからぁ……良ければご一緒に……」
「あ、ありがとうございます! ぜひ、お願いしますっ!」
 真夜は頭を下げた。これで贈り物は、手編み品と手作りカードに決定。


 恋音は抽選器を回すが、ポケットティッシュばかりが増えていく。
「諦めてはいけません恋音! 大丈夫です、この乳は万能ですっ!」
 雅人は恋音を励まし、後ろから手を伸ばして巨大な乳をばゆんばゆんと(蔵倫)
「……お、おぉっ……?!」
 恋音の手が滑った。勢いよく抽選器が回り、金色の玉が飛び出す。
「大当たり、特賞! ペア旅行券!」
 鐘が割れんばかりに鳴り響く。抽選器からは更に様々な色の玉が飛び出していく。
「醤油セット! 大型だるま! ミニツリー! それに、もう一個だるまだああ!」
 ようやく落ち着いた時、恋音が目にしたものは……二つ並んだ巨大だるま。
「さすがですね恋音! これで来年も幸運間違いなしですよ!」
 雅人は朗らかに笑う。
「……おぉ……た、宅配で……」
 ふるふるしながら、小声でそう言う恋音であった。


●色とりどりの想い
 ルナと華澄はカフェでひとやすみしていた。
 流れる静かな音楽と、コーヒーの香り。楽しかったデートも、もうすぐ終わり。そう思った時。
「華澄。間に合うか分からないけど、一緒に夕日を見に行こう。今日の締めくくりにな」
 驚く彼女の顔を見て、彼は微笑む。
「見たがってたろ? さ、急ぐぞ」
 街に流れる楽しげな音楽。飾り付けられたオーナメントや色とりどりの花、店頭のオリジナルツリー。全部がキラキラ灯りを反射して。
「間に合ってくれよ……!」
 耳元でルナの声。つないだ手の感触が愛しくて。贈り物をいっぱい抱え、輝く街を二人で駆け抜ける。
 そして、島の端。遥かな山並にオレンジ色の夕日が沈んでいく。
「ありがとう。ルナ」
 そう言った華澄の髪も瞳も夕映えに輝いて。
「帰る前にこれが見られて良かった」
 ルナは愛しい妻を抱き寄せる。
「最愛の妻とのデートなんだ。嬉しいし、最高に幸せさ……ほんとだぞ?」
 その言葉に、華澄は頬を染めた。


「結局良い物……無かったですね……」
 薄暗くなっていく街で、セレスは呟く。
(疲れてきてンな)
 そう感じたヤナギは当たりを見回す。夕闇の中、ツリーの電飾が輝き始めた。
(今なら綺麗だし……ベンチで休憩するか)
 彼女の手を引き、ツリーの下まで連れて行く。
「とりあえず座れ」
 寒そうな彼女に自分のマフラーをかけ。
「暖けェモンでも探して来るワ」
 ホットチョコレートを持って戻った。
「ほら」
「あ……はい……。有り難う御座います」
 紙コップを両手で包みこむと、掌から温かさが伝わってくる。
「な、セレス」
 恋人の髪を指に絡め、ヤナギは囁く。
「俺はお前ェが居るだけで、最高なンだゼ?」
 プレゼントなんてなくていい。言葉にされない言葉に、セレスは彼を見上げ。
「でも……」
 そっと微笑む。
「クリスマスには用意しておきますから。私以外の物も」
「じゃ、俺も負けねェような物、用意すっか」
 そう言って、ヤナギは恋人の頬にキスをした。


 ジェンティアンはツリーがよく見える場所で足を止めた。その右側には、合流した真夜。左側には、不機嫌な矢松。
「ほらセンセ。持ってあげないと」
 真夜の大きな荷物を取り、そのまま矢松にパス。
 そして耳元に囁く。
「プレゼント、ちゃんと渡さないとダメだからね」
 放っておけとか言われた気もするが。聞こえません。


「……何かあそこ、不思議な雰囲気」
 通りかかった真緋呂は三人を見て首を傾げた。
 声をかけようかとも思ったが。……まあ、やめておこう。何となく。
 明るく輝くツリーを、彼女も見上げる。
 
 周りには、同じようにツリーを見る大勢の人。
 この灯りも、この場所も。この島に集った人たちの様々な想いが作り上げたもの。
 だから今は、この光を大切に。
 日々を過ごしていこう、と真緋呂は思った。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: 盾と歩む修羅・翡翠 龍斗(ja7594)
 紡ぎゆく奏の絆 ・水無瀬 快晴(jb0745)
 大祭神乳神様・月乃宮 恋音(jb1221)
 きのこ憑き・橘 樹(jb3833)
 あなたへの絆・蓮城 真緋呂(jb6120)
 ついに本気出した・砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)
 外交官ママドル・水無瀬 文歌(jb7507)
重体: −
面白かった!:13人

Eternal Flame・
ヤナギ・エリューナク(ja0006)

大学部7年2組 男 鬼道忍軍
撃退士・
セレス・ダリエ(ja0189)

大学部4年120組 女 ダアト
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
奇術士・
エイルズレトラ マステリオ(ja2224)

卒業 男 鬼道忍軍
凛刃の戦巫女・
礼野 智美(ja3600)

大学部2年7組 女 阿修羅
闇に差す光輝・
松永 聖(ja4988)

大学部4年231組 女 阿修羅
盾と歩む修羅・
翡翠 龍斗(ja7594)

卒業 男 阿修羅
紡ぎゆく奏の絆 ・
水無瀬 快晴(jb0745)

卒業 男 ナイトウォーカー
桜花絢爛・
獅堂 武(jb0906)

大学部2年159組 男 陰陽師
大祭神乳神様・
月乃宮 恋音(jb1221)

大学部2年2組 女 ダアト
腕利き料理人・
美森 あやか(jb1451)

大学部2年6組 女 アストラルヴァンガード
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
撃退士・
ルナ・ジョーカー・御影(jb2309)

卒業 男 ナイトウォーカー
来し方抱き、行く末見つめ・
黄昏ひりょ(jb3452)

卒業 男 陰陽師
きのこ憑き・
橘 樹(jb3833)

卒業 男 陰陽師
あなたへの絆・
蓮城 真緋呂(jb6120)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプA
愛する者・
華澄・エルシャン・御影(jb6365)

卒業 女 ルインズブレイド
魂に喰らいつく・
後藤知也(jb6379)

大学部8年207組 男 アストラルヴァンガード
ついに本気出した・
砂原・ジェンティアン・竜胆(jb7192)

卒業 男 アストラルヴァンガード
外交官ママドル・
水無瀬 文歌(jb7507)

卒業 女 陰陽師
和風サロン『椿』女将・
木嶋香里(jb7748)

大学部2年5組 女 ルインズブレイド
撃退士・
Laika A Kudryavk(jb8087)

大学部5年233組 女 ディバインナイト
守り刀・
北條 茉祐子(jb9584)

高等部3年22組 女 アカシックレコーダー:タイプB