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マスター:楠原 日野
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:24人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2015/09/04


みんなの思い出



オープニング

『アクアキングダム、プレオープン!
 元はとある企業所有の無人島だったところを、大・改・造!
 普通のプールはもちろん、普通ではないプールだって盛りだくさんッ
 北国がコンセプトの、波が強く泳ぐより遊ぶための施設
 南国がコンセプトの、熱帯魚や海棲生物と戯れる事のできる施設などなど、君の知らない世界のプールすら、きっとある
 プールの王国が、今、ここに誕生した――』



●アクアキングダム、入場ゲート更衣室

 唯一の連絡船が船着場に到着し、桟橋の入場ゲートをくぐれば、そのまま男女別更衣室につながっていた。
「本日の議題は、水辺におけるアウルの反応、作用の調査ね」
 講義の一環だとでも言わんばかりにプロフェッサー・M(jz0362)は呟くのだが、他の誰よりも先にするりと着替え、向かおうとした矢先、「小さき事は良き事かな」と、誰かの声が聞こえた。
 足を止めるプロフェッサー・Mは振り返る。
「いい? 身体の流線が緩やかという事はそれだけ水の抵抗を受けにくいわけであり、結果として運動エネルギーを無駄にせずに泳ぐことができるのよ。つまるところ――」
 一気にまくしたてたのだが、自分で何を言おうとしているのか気づいてしまったのか一瞬だけしょげるも、すぐに顔をあげ、軽い足取りで行ってしまった。
 だが、なにも浮き足立っているのはプロフェッサー・Mだけではなく、早々に着替えて久遠ヶ原の女性陣達は足早にプ−ルを目指す。
 こんな女子更衣室の片隅で、派手な柄の水着をつけた女性――御神楽 百合子(jz0248)が、もぎられたチケットで口元を隠しながらも、ぐふぐふと笑っていた。
「学園にはカワイコちゃんたくさんいすぎてみんなに送るため、あの手この手でチケット手に入れるためにボーナスつぎ込んじゃいましたけど……その甲斐はやはり、ある」
 ゴクリと生唾を飲み込み、目を爛々とさせている。
 狩人の視線が突き刺さっているのはわかるが、それでも真宮寺 涼子(jz0249)は百合子へと歩み寄った。
「お前が何をたくらんでいるかは考えるまでもないが、一応、礼は言っておくぞ」
「あっついですし、早くプール行くですし! ……うぬぬ!? 背中届かんですし!!!」
 背中のホックに四苦八苦している鏡国川煌爛々(jz0265)に気付き、涼子が留めてやると、振り向いた煌爛々の口から「げっ」と漏れた。
 振り向いて揺れた部位を見た涼子の眉間に、やや皺が寄る。
「根暗女も来てたですし……んん? なんでそんなガンつけてくるですし、喧嘩なら買うですし!!」
「まーまー気にしないでください、煌爛々ちゃん。さ、涼子さーん、いきましょーか」
 百合子に背中を押されるがまま、涼子は更衣室を後にする。
 そしてただの一般人にちゃん付けで呼ばれたシュトラッサーはただ、首をひねるばかり。
「誰ですし? あの女」
 だがそこは、右から左へ抜けていくような頭の煌爛々。すぐにでこぼこな鼻歌を歌いながら駆け出すのであった――






●口は災いの元

「やー、それにしても涼子さんてば、やっぱり気にしてたんですね」
 ショッピングで選んでもらった、それぞれのパーツをリングでつないでいる黒いホルターネックの水着を着た涼子の胸を、百合子が指でつつこうとして避けられる。
「だから、気にはしていない。ただ、大きい方が好きなのではないかなと、思っているだけで……」
「私は小さくても気にしま――」
「お前じゃない」
 容赦のない涼子の手刀が百合子の喉を突き、咳き込みながらしゃがみこむ。
「ゴホ……大丈夫ですよう、涼子さんくらいならまだそこそこある方ですし、そんなの告っちゃって付き合えば、わりと関係なくなりますよ」
 百合子の発言に、百合子を置いて行こうとしていた涼子の足が止まった。
「……私から言うことは、まず、ない。人である事を、辞めた身だからな――」
「私は気にしませ――
「だからお前じゃない」
「やだなぁ、それくらいわかってますよ。でも私に身体を預けてくれれば、もう、一発で私の虜に……」
 生き物のように蠢く指を見せながら、ぐへへと怪しく目が光る百合子へ、涼子は冷たい視線で突き刺す。
 だが効果がないなとわかると、そこかしこに積んであるビート板を大量に持ち上げ、飛び込み用の深くてやや狭いプールにそれをばら撒いた。
「では今からあの上で鬼ごっこをして、私を水面に落せたら、好きにしていいぞ」
 ブラの紐を指に引っ掛け、不敵な笑みで軽く引っ張って挑発する涼子は、水面でゆらゆらと揺れるビート板の上を駆け抜けていった。
「言いましたね!」
 サイズだけはやたらあるビニールハンマーを手にして、百合子もいざ一歩――水飛沫をあげ、深いプールへと沈んでいった。
 涼子は軽くやってのけているが、揺れるビート板の中心を的確に踏み、沈みきる前に次のビート板に移動するなんて言う芸当、ほんの数歩ならともかく、一般人にできるはずもない。
 ――だが、ここには運悪く、できてしまう撃退士達がいる。
 しかも断片的に聞こえた「好きにしていいぞ」という言葉に、ボルテージが振り切り、突撃を開始する者が現れた。こうなってくるとお祭り好きの撃退士達は、言葉が聞こえなかったにしても血が騒ぎ、次々と参加を始める。
 こうして、水上のお祭り合戦が始まるのであった。


リプレイ本文

●敵と味方と第三者と

「あーあー、そりゃあんな事を言ったら、男子はあーなるわよね」
 紫を基調とした白いライン入りのタンキニ姿の六道 鈴音(ja4192)が苦笑していた。
「まったくもぅ……あの真宮寺って人、火に油を注ぐんだもの。焚きつけちゃってるのわかって……ないわね」
 溜め息を吐き「仕方ないわね、援護するわ」と、少し派手な紅いモノキニの地堂 灯(jb5198)がビート板の上を疾走する。
(ああそうか……アレが噂に聞く、真宮寺涼子さん、か。
 前は直接会わなかったのよね。シュトラッサーだけあって、体捌きはさすがね――それにしても、この騒動ってまるで……)
「うわ、ゾンビ映画みたいなパニック!?」
 鈴音が今まさに思っていた事を口走った佐藤 としお(ja2489)が一瞬後ずさっていたが、灯を見て自分も涼子を助けねばという使命感に駆られ、何かないかとプールサイドを走り回る。
 涼子の味方をしてくれる人もちゃんといるんだな、なんて思っていた矢先に鈴音の前を『じゅっとん』と書かれた特大のビニールハンマーを引き摺る森浦 萌々佳(ja0835)の姿があった。
 本人は「楽しみましょうか〜」と言っているのだが、可愛さよりも動きやすさ重視の競泳水着で、ハンマーには結構な量の水が入れられていて、本気のように見えなくもない。
「私が勝ったらデートしてもらいますからねぇ〜!」
 ハンマーを肩に担ぎあげ、戦場に赴くのだった。
 さらに密かに闘志を燃やす、川澄文歌(jb7507)。ステージ衣装かのようなカラフルな色合いをしているホルターネックのセパレートビキニで、色彩鮮やかな3色のマフラーをビーチスカートにしている。
(前の温泉宿でのゲームは負けてしまいましたが、今回は負けません!)
「涼子先生、勝負です!」
 青い羽根の鳳凰を呼び出し、その身に神々しい焔を纏った文歌までもが、涼子へ戦いを挑む。
 勝負という言葉に興味を惹かれたのか、神谷春樹(jb7335)がひょこりと顔を出す。ビート板の上を奔る涼子のタッチによって一瞬硬直したケダモノが、プールに沈んで悔しがる様子に、何となくルールを理解した春樹は、面白そうだと口元に笑みを作った。
「景品が何か知らないけど、こういうゲームなら勝ちにいきたいよね」
 武器になりそうなボールとビート板を手にした春樹も、ビート板の上に飛び乗った。
 さらには水着の上に黒のオールインワンサロペット姿という泳ぐ気が感じられない姿でぶらりぶらりと、目的もなく歩いていたであろう黒百合(ja0422)が喧騒に気づき、目が怪しく光る。
「落とすか落とされるかという話ねェ……楽しませてもらうわァ♪」
 軽い足取りで戦場へ向かった――かと思えば、2枚ほどビート板にタッチするだけにして、戦闘の中心には近づかない。さらにはその周囲を小刻みに移動して、口や手から一直線に伸びる高密度の雷撃を放ち、いくつかのビート板をプールへ沈めていく。
 そして、ずっと微動だにしなかった男が、とうとう動き出した。
「涼子を好きに……好きにでき……水着涼子を好き……す、す……好きにいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」
 両膝から崩れ落ちていた赤坂白秋(ja7030)の雄叫びが、空気を震わせる。
 水鉄砲を大量に買ってきては水を装填し、紐に通して肩にかけるなり、獣は戦場へと飛びこんでいく。
 こんな、自分に正直な男を、少しだけ羨ましそうに見ている男がいた。
(ああ、ここで積極的になれないから彼女ができないんだよなぁ)
 冷静に自己分析をする龍崎海(ja0565)は自己嫌悪に陥りながらも、念のため持ってきた阻霊符にアウルを流しこむと翼を広げ、跳躍、飛翔する。
 涼子に掴みかかろうとするその手と涼子の間に、空からビニールボールを投げつけ、割って入るように海は涼子の近くへと降り立った。
「さすがに多勢に無勢だろ? 味方させてもらうね」
 プールに浮かぶボールを手に取り「竜神池+ジブラルタル海峡だ」と、ケダモノの脚へと投げつけるのだった。
 混沌としていく様子に、競泳水着の川内 日菜子(jb7813)はこめかみを押さえ、大きな溜め息を吐く。
「いつからここは動物園になったのだか……」
「いやぁ、若いなぁ……青春だねぇ」
 そこが傍観者の席とでもいうのか、日菜子の隣では狩野 峰雪(ja0345)が微笑ましいとでもいうような笑みを浮かべ、滾っているケダモノ達を眺めていた。
 通りかかった黒井 明斗(jb0525)が何の事かとちらりと様子を伺い、「あ〜、これは……また……」と苦笑を浮かべていた。
 峰雪が「君も行くのかい?」と問いかけたが、明斗は首を横に振る。
「普通のプール監視員では荷が重いでしょうし、溺れた人のフォローに回りますよ」
「なら私は馬鹿が馬鹿な事を始めたら、止めに行くか」
 首を鳴らし指を鳴らす日菜子が、プールサイドにたたずむ紫のワンピース水着を着たルナリティス・P・アルコーン(jb2890)に気がつき、「そこにいると、巻き込まれるぞ」と声をかけた。
「競技形式なら審判も必要だろう? 元々ゾンビのような奴らだ、落ちた者がゾンビプレイしないとも限らないからな」
 もっともらしい事を述べ、視線をプールに向けるルナリティスの前にぷっかりぷっかりと、浮き輪に覆いかぶさるように乗った水色タンキニの水枷ユウ(ja0591)が流れてくる。
 バナナオレのストローから口を離すと、バシャバシャと足で水をかき乱しながら「むぅ。もちょっと冷たい水がよかった」と不満を垂れ流したその直後、水底から黒い物体がユウめがけ、浮上を開始する。
 そして浮き輪の真下から、そいつは襲い掛かってきた――はずが、直撃を受ける前にすいっと浮き輪が移動し、そいつの突き上げは虚しくも盛大な水柱を作り上げるだけに終わった。
「ちちぃ、かわされましたか!」
「ん、見えない。邪魔」
 ユウの手から、一陣の風が巻き起こる。
 その風は腕のように伸び、襲い掛かってきた百合子の身体を這いずり抱きしめ、身動きの取れなくなった百合子は「オンナノコー!」という叫びをあげて沈んでいった。
「……あれは助けるべきでしょうか」
「いやぁ、せいぜい20秒くらいだから大丈夫じゃないかなぁ。それに彼女を野放しにするのも色々と危ない気もするし、もし浮かんでこなかったら、その時、助けてあげようか」
「そう……ですね」
 明斗と峰雪がそんな会話を繰り広げていると、「なんだか……楽しそう」と目の前をトコトコと横切るアルティミシア(jc1611)。学園で使われている水着だが、胸が今にも零れ落ちそうである。
「遊戯で、水に入るのは…久しぶりです。いい機会です、楽しんじゃい、ましょう」
 ビニール製のソードを手にルナリティスの前を横切ると、胸を揺らしながら案外軽やかに、ビート板の上を渡り歩くのだった。
「うむ、久遠ヶ原は美少女や美女が多くて中々に眼福だ」
 目を閉じうんうんと頷くルナリティスだが、薄く開けてぽそりと「……今会いたいのは彼女らではないのだが、な」と漏らすのだった。
「きょ、お、は、お姉ちゃんと、デエト、だぞー!」
「あそこの飽きもせずに騒ぎを起こす連中のように、ハメを外すなよ」
 ケダモノ達へ冷たい観察眼を向ける黒いビキニのアイリス・レイバルド(jb1510)が、腕を振り回しながら前を歩くイリス・レイバルド(jb0442)へと注意する。
 が、全く聞こえた様子はなく、リボンやフリルなどがふんだんに盛ってある空色のセパレート水着のイリスは、アイリスの後ろに回り込むと飛びついて背中にしがみついた。
 アイリスは文句を言う事もなく無表情のまま、ずれた肩紐を戻すと、イリスを背負ったまま転がっていたボールを拾い上げてプールに向かった。
 深いプールではあるが、一ヵ所だけ底まで続くスロープになっていて浅い所があったので、アイリスはそこを目指していた。背中ではイリスが「ハンマーげとー!」とか叫んでぶん回し、さらにテンションをあげている。
 向こうでは騒ぎになってるけど、自分達は関係ない――そう思っていた。だがまさか巻き込まれるなどと、この時、知る由もなかった姉妹であった。
 傍観を決めこんでいるのはレイバルド姉妹だけでもなく、縁に腰を掛けトロピカルフルーツのフラッペの冷たさにプールにつけていた足をパシャパシャと上下に振って、水の感触を楽しんでいる星杜 藤花(ja0292)。淡いブルーのワンピース水着に撒いたパレオが、水滴を受けるたびに濃い青へと変化していく。
 その横の当然、星杜 焔(ja5378)の姿もあった。藤花の水着と似た色合いのパーカーに、黒いサーフパンツとやや露出を押さえ、イヤーカフがキラリと光っている。2人の間には2歳くらいの子どもが水面を叩いては天使のような笑みをこぼしていた。
「小さい頃は毎年1回、レジャープールに連れてってもらって、楽しかったな〜。それに、こういうところで食べるご飯美味しいよね、色々食べよう」
 こっくりと頷く藤花はぼんやりとしていた意識が現実に戻され、ゆったりとした動作で涼子に視線を送った。
「……涼子さんもずいぶん元気になってよかった……ダルドフさんにもご縁はありますけど、きっと彼女の様子を知れば喜ぶでしょうね」
 藤花の嬉しげなつぶやきに、焔も「そうだね〜」と嬉しそうに顔を綻ばせていた。喧騒に紛れた「涼子を好きにいいいいいいいいいいい!!!」という声の主へ密かにエールを送り、プールに落ちそうな子どもを抱きかかえる。
「ところで藤花ちゃんは泳いだりしないのかな〜。濡れるのがイヤとか〜?」
 その問いに、藤花はなぜか顔を赤くしてうつむいてしまう。やがてしどろもどろに「濡れるのがはイヤなのではないけれど……」と口を開く。
「わたしはずっと雪深い街で育ったから……こういうところは憧れの世界ですし、わくわくもするんですが……およぐのが、その……あまり得意ではないので……」
 なるほど納得と、焔の顔にはそう書かれていた。
「もしよろしければ、焔さん。少し教えていただけますか?」
「もちろんだよ〜。少し浅い、あっちに行こうか」
 子どもを抱いたまま藤花の手を引く焔へ、藤花は真っ赤になりながら、こくりと頷くので精一杯であった――

「みんな、美人さんには弱いんだねぇ」
「ん、オトコノコ、だねぇ……女の子も混じってる?」
 テーブルに肘を乗せ、手に顎を乗せてクスクスと笑いながら眺めている来崎 麻夜(jb0905)と、自分の胸に目を落すヒビキ・ユーヤ(jb9420)が「ふむ……そういう手もある?」と、かくりと首を曲げる。
「みんな目の色変えてるものね。先輩は一筋だから安心だけど――それにしても先輩、遅いねぇ」
 ――麻夜が先輩と呼ぶ麻生 遊夜(ja1838)は今、ひっそりと自分のピンチに真顔で頭から煙を噴きだしていた。
 ここのお会計システムが後払い制で、クレジットカードのような物かと飲み物やら食べ物を運びつつも腕のバーコードを眺めていたら、不意に通帳の残高を思い出す様に財布の中を思い出してしまったのだ。
(やばい……金が足りん!)
 一家の大黒柱として、支払いは任せろと言ってしまった自分を呪った。
(ちょっと調子に乗りすぎて想定額超えてもうとる……ここは金を借り……いや娘達の前で情けない……しかし結局帰りには……)
 ぐるぐると思考を巡らせている遊夜は、自分の頬をぺちぺちと叩く小さな手すら気に掛ける余裕がない。
(あ、これはお金が足りなくなったって感じの顔だ……あとでATMの場所に誘導しよう)
 肩車されながら、遊夜の頭にしがみつくように顔を覗き込んでいた麻生 白夜(jc1134)が溜め息を吐く。その服装は日中に肌を晒すのを嫌がって、いつもの服装だった。
 結局答えも出せぬまま麻夜とヒビキの元に辿り着いてしまった遊夜は白夜を降ろし、飲食物をテーブルの上に広げた。
「ん、待ってた」
 ヒビキが隣をぽんぽんしつつ、ブラ紐引っ張って遊夜を上目づかいに見るのだが、遊夜はヒビキの頭をぽんぽんして黙殺し、みんなへ回すために麻夜へ飲み物を渡しつつも、騒がしいプールへと視線を向けた。
「……何やらえらく騒がしいな、何かあったか?」
「ビート板の上で、鬼ごっこ、だって」
「んと、水面に落せたら、(真宮寺さんを)好きにしていいんだってさ」
「(注文を)好きにしていい、だと!? こうしちゃおれん、俺も行くぞ!」
 大黒柱、多大な勘違いをしたまま出撃する――麻夜もヒビキも驚きに目を丸くさせて、その背を見送ってしまっていた。
「……先輩? え、何で!?」
「……浮気?」
 ヒビキのその言葉に「ダメよ、浮気は許さないんだからね!」「それはダメよ、許さないの、許さないわ」と2人して立ち上がっていた。ただし「やるとしても最初はボクが先!」「まずは私達でしょう?」と、本音が漏れている。
「止めなきゃ、止めないといけないわ……身体に教えてあげないと!」
 そして2人は遊夜の後を追いかけていく――そして1人残された白夜がストローからようやく口を離して、入場ゲートのすぐ横にあるATMコーナーを思い返しながら「もっと早く言うべきだった……かな」と、また重い溜め息を吐いた。
「あれは何か勘違いしたまま、言葉じゃ止まりそうにない……おかーさん達も止まりそうにない」
「おや、親御さんはどうしたんだい?」
 峰雪に声をかけられた白夜は必要以上に肩をすくめるとただ首を横に振って、何も言わずに翼を広げ、飛んで行ってしまった。
「驚かせてしまったようだね……」
 白夜の背に、寂しい思いをさせたと思っている自分の息子を重ねる峰雪であった。
 何気なくだが、日菜子も白夜の飛んでいく様子を目で追っていたが、その先にある岩模様の張りぼてでできた崖のような飛び込み台に1人の男が見上げているのを発見するや否や、なんとなく嫌な予感を覚え、プールへ駆け出していた――


「揺らします!」
 海の叫びに涼子が反応し、海から距離を置く涼子。その直後、水面へ叩きつけた海の掌から水柱と共に波紋を生み出し、水面が激しく波打つ。
 さらに上から誰かのティアマットが降ってきて、大きな水柱と共に水面が揺れ動く。しかもティアマットが水を薙ぎ払うかのように動き回り、海の立てた波と合わさって大きなうねりを呼んだ。
「高難易度の音ゲーに比べれば、何てことありませんっ」
 文歌が華麗に舞い、波打つビート板の上をなめらかに移動する。他のケダモノ達は身体を斜めにしてなんとか耐えきったという所へ、春樹が小さな翼を広げると、ケダモノの頭に手をかけて頭上を飛び越えるように跳んだ。
「……? なんか違うような……まあいいや。いっけぇー!!」
 プールサイドで首を捻ったとしおはホースが絡まないように気をつけ、まるで対戦車ライフルの様に細長く長大な水鉄砲――と思っている、プール清掃用の高圧洗浄機の洗車ガンをケダモノ達に向けて放水していた。
 不安定な状態で高水圧を受けたケダモノが、突風にあおられた木葉の様に飛ばされ、転げながらも水面へ沈んでいく。さらにはビート板を吹き飛ばし、舞い上がったビート板を灯が回収していた。
 中央付近の足場を減らして、涼子を自発的にプールの外に行くよう仕向けているのだ。
「ったく、手間のかかる人ねッ。噂を聞きつけてぞろぞろ亡者のごとくまた来そうだから、さっさと上がってよね」
 ケダモノを1匹水に落として空を飛ぶ春樹は、ケダモノを突き飛ばして無邪気に参加しているアルティミシアへ、別の角度から今にもこぼれそうな胸を狙って手を伸ばしている鼻の下を伸ばしたケダモノに気付き、そのケダモノが踏み込もうとしたビート板めがけてボールを投げ込んだ。
 ビート板が不意に沈み、水面へ着地してしまったケダモノはコントのように水の中へと消えていく――だが、諦めきれないのか沈んでなお、アルティミシアの足首に手を伸ばす。
「女の子の気持ちも考えなよ」
 春樹が水面に浮かぶケダモノの顔面を踏みつけ、助けてもらった事を知らないアルティミシアの手から逃れるべく、ケダモノの顔面を全力で蹴ってその場を離脱する。
「残念です」
「悔しがる暇はないぞ」
 後ろから聞こえた瞬間、背中をタッチされ、振り返った時にはすでに回りこまれてまた背中をタッチされると、一瞬だけ身体が硬直したアルティミシアは足下の沈みゆくビート板と運命を共にする。
 そして離れていく涼子にやられたのかと理解したアルティミシアは、そのままぷかりと水に浮かんで波に身を任せた。
「負けて、しまいました。でも気持ちいいので、このまま、浮かんでましょう」
「大丈夫ですか!?」
 気でも失って浮かんでいるのかと思ったのか、明斗がアルティミシアの元に泳ぎ着き声をかけるが、ただ浮かんでいるだけと知ると、勘違いした自分に赤面するのだった。

「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「(注文を)好きにするのは、俺だぁ!!」
 今だ叫び続け、涼子に触れようとしていた白秋に、勘違いで燃えている一家の大黒柱、遊夜。白秋が距離を取り、水鉄砲で涼子の移動先を狙う嫌がらせに回る。
 それでも特に策もなくボールを手に突撃を繰り返す遊夜だが、不意に真横から投げられる唸りをあげて飛んでくるボールやらハンマーに足を止めてしまった。
「絶対に、させないんだからね!」
 プールサイドから犬耳を生やした麻夜が次々に武器を投擲してくるのが目に入った遊夜は「何故、邪魔を……!」とで飛来物を叩き落しながら後退していると、背中に柔らかいものが押し付けられると後ろから胸に両腕がまわされて、がっちりとホールドされた。
「させない……さぁ、落ちよう?」
 後ろのヒビキはクスクスと笑い、紅い戦化粧を浮かび上がらせ、瞳は金に彩られていた。そして額に生えている1対の白角がまるで、ヒビキの心情を表しているようだった。
「くっ無念だ……」
 なす術もなく、ヒビキと共に沈んでいく遊夜――その直後、ヒビキが遊夜を抱きかかえたまま飛翔し、飛んでいった。
 低い飛びこみ板の先端に座って、ケセランを抱きながら水鉄砲を適当に撃っていた白夜の前を、遊夜とヒビキ、それに麻夜がゆっくりと飛んで通過していく。
 溜め息と共に、やれやれと立ち上がる白夜。
「……仕方ない。このままじゃおとーさんが危ない、擁護してあげよう」
 階段に向かって歩き始めた白夜。
 しかし、遊夜たちが到着する前に一番上の飛びこみ板を陣取った鷺谷 明(ja0776)が、「ふははは」と高らかに笑っていた。
 一方、下では白秋の予想通り、うざい妨害に業を煮やした涼子が白秋に向かってきた。
 両の瞳に翠の火を灯らせ、後退しながらも射撃を続ける。無論、涼子自身の速度に加え後退する方のが圧倒的に遅いため、距離を取ろうとしてもどんどん縮められていく。
 だが涼子の跳躍するタイミングを計っていた白秋は、足が離れた瞬間を待っていた。
「食い千切れ!」
 両手に構えた水鉄砲が暴風雨の如く涼子に押し寄せ、その視界を妨げる。これで涼子が着地を踏み外す、というのが白秋の目論見であった。
 勝利を確信し、脳裏には勝ってしまった時の事が色々と思い浮かんでしまい、鼻を押さえた。
「だ、だッ……だきゅ、しめても良いですか!!」
 つい、声に出てしまった白秋だが、一枚のビート板を踏んだ瞬間、身体を蝕む毒の感触と手足のしびれに襲われた。どこかで「ひっかかったわァ♪」という声が聞こえるも、毒と麻痺、それに先行しすぎた妄想で気を失った白秋は沈んでいった。
「白秋!」
 涼子が叫んで手を伸ばそうとしたが、上から降り注ぐ光の弾丸が白秋の周りのビート板を次々に破壊していく。
「はははははは、カルネアデス、カルネアデス!」
 上からウォッカを呷りながら骨董品とも呼べるマスケット銃を下に向けて撃っている明が、さらに口から炎を噴きだした。
「おおおおおおおおぉぉぉっ!!」
 気合一閃、日菜子の燃える拳が炎を打ち消した。
「全く、何を考えているッ……真宮寺特別講師。あんたさえ引き上げてくれれば、この馬鹿な騒ぎも収まる。退避してくれ」
「そうしたいところだがな」
「きゃはァ♪ もう少し付き合ってもらうわよォ♪」
 涼子の真下の水面が盛り上がり、細かな水柱と渦が巻き起こり、だいぶ減った足場が流されさらに少なくなったところへ黒百合が肉薄してきた。
 芸のない突進に合わせて涼子が肘を突き出すと、その黒百合は散るように消えていった。
 その直後、背後に感じる気配――だが、死角から攻めてきた分身ではない方の黒百合の突進を妨げたのは、幾重もの炎の軌跡を描いて突き出された日菜子の力強い拳だった。
 避けられてしまったが、十分に気迫の乗った一撃に黒百合は退くしかなかった。
「さすがに手強い……!」
「まずはアナタかしらァ♪」
「ついでだ、お前らも落とす」
 日菜子、黒百合、涼子が一瞬睨みあったが、空から降ってきた隕石によって3人はバラバラに散るのであった。
「はははははは、逃げまど……?」
 コメットまで持ちだしてきた明が、肩を叩かれた。肩を叩いたのは、やたら穏やかな表情をした、ここの関係者であった――何の用かは聞くまでもなく、明は事務所へと連行されていく。
 プールサイドからまた少し、離されてしまった涼子。すぐ正面のビート板に、鈴音が忽然と姿を現した。
「はじめまして、真宮寺さん! 女の子があんな事を言うのはどうかと思いますよ! もしかしたらすっごい実力者だっているかもしれないし」
 沈みながら早口にまくしたてる鈴音は綺麗に沈み、浮かび上がると敬礼するかのように手を額に当てた。
「あ、私は大学部の六道鈴音。これからヨロシク――それじゃ頑張ってくださいねー」
 それだけを伝え、プールサイドに向かって泳ぎ去っていく。途中ふり返り、「男子の執念、ナメないでくださいねー」と忠告していくのだった。
 その直後だった。
 移動先に居た春樹の目が怪しく光り、水中から植物の根が伸びて涼子に絡みつこうとしてくるが、涼子は一瞬でそれを幻覚と判断して無視すると、驚いた表情を見せる春樹に手を伸ばす――が。
「効かないとは思っていましたよ、真宮寺さん」
 後ろに倒れ込みながら涼子の手を掴み、空中に留まったままの春樹は巴投げするつもりでもう片方の手を伸ばした。それが春樹にとっては運悪くブラの肩ひもに引っ掛かってしまい、女性に対してこれはいけないと、思わず手をひっこめそうになってしまった。
 その一瞬の躊躇に、涼子は掴まれた手を払い、真下に居る春樹の腹部へ、強烈な蹴りを放つ。
 短く呻く春樹が最後のあがきに足首を掴もうとしたが、鈴音の忠告で執念を警戒していた涼子は一足先に春樹を踏み台に跳躍していた。
 春樹は「残念。負け、か」と水に沈んでいく。
 涼子の跳躍した先にはビート板よりも執念渦巻くケダモノ達が水の中からどう見ても水着を狙って手を伸ばしてくるが、そこに灯が「あんたたち、なにしてんのよっ」と怒りの声と共に異界の者を呼び出してケダモノ達を縛り上げると、次々に灯特製お仕置き弾が撃ち込まれていく。
「仕置き完了!」
 しかし快進撃を続ける灯が唐突に、乗ろうとしたビート板の張り巡らされた見えない壁にぶち当たって、そのまま水の中に落ちていった。
 文歌が「あ、ごめんなさい」と灯に謝っていたのは、原因がそうだということだろう。
 敵も味方も減りつつある涼子が、そろそろ引き上げるかとプールサイドを目指すと、ふっと暗い影に覆われる。
 反射的に横へ避けると、じゅっとんと書かれたハンマーが涼子をビート板ごと沈める勢いで振り下ろされ、水面が大きく陥没したように見えた。
「外れました〜」
 ハンマーを戻す萌々佳が、空中で体勢を建て直し、ビート板の上に着地する。
「……これまでにもいたが、空を飛ぶのはわりあい反則だろう」
「位置取りと着地自体は自分でやってますから〜……ダメ?」
 可愛く小首をかしげる萌々佳だが、水底から感じる邪な気配を察知し、水面ギリギリをフルスイングした途端、水面に顔を出した百合子が水中から強制的に引き上げられ、華麗に宙を舞った。
「あ〜……誤射ですよ誤射〜」
 にっこりと笑うが、間違いなくさっきまで殺す目をしていた。
 そんな萌々佳が脅威だったのか、涼子は速攻で勝負を決めようと肉薄していたのだが、萌々佳にタッチできる距離のビート板に飛び移ろうとしたその瞬間、ひらりと淡雪が風に舞った。
 ガクリと涼子の脚に重量がかかる。
「なんでもするって聞いた。わたし、バナナオレいーっぱいほしい」
 子泣き爺ならぬ子泣きユウ改め、妖怪バナナオレが涼子の脚にしがみついていた。
 こうなってしまえば、いくら涼子と言えど一緒に沈むしかない――だが、ふとした悪戯心に涼子は思わず萌々佳の手首をつかみ、萌々佳も巻き込んでプールに落ちていくのであった――


「涼子さん、ひどいですよ〜」
「スマン。何となく、してみたかっただけだ」
「やくそく。バナナオレ」
 涼子が白秋を背負い、浅い所からプールサイドに上がる3人だが、そこでは別の地獄が繰り広げられていた。
 亡者と化したケダモノ達が、アイリスに群がろうとしてそれを背中のイリスがハンマーで叩いて撃退していた。時折、「小学生はお呼びじゃない」とか言う声もちらほら。
「ってか珍しくお姉ちゃんが積極的に遊んでくれる雰囲気だったのに邪魔すんじゃねー!
 あと誰が小学生か!? 泣くよ!? あまねく銀河に轟き渡るほどに泣き喚くよ!?」
「ふむ……積極的に暴徒の数を減らそうにも、やはり火力が足りないか。それにいくらでも復活するとは厄介だな」
 アイリスもボールで迎撃はしているが、言葉通りに数が減っていない。
(まあなんだかんだでイリスも楽しんでいるようなので、問題はないか)
「どれ、少し手伝おう」
 涼子がアイリスに申し出ると、白秋の水鉄砲をアイリスに渡し、そしてただイリスとアイリスの肩に手を乗せる。どういうことなのか、水鉄砲を撃って試してみるアイリスは、その水鉄砲を受けたケダモノが次々スタンしてく様子に、涼子の顔を見た。
「私が触れている間、能力をレンタルできるのでな。あいつらはすでに蓄積済みだろうから、面白いように動けなくなるはずだ」
「なるほど。蓄積するスタン能力を武器に乗せ、さらには人へレンタルできるか……観察し甲斐がありそうだな」
「つまり今のボクら、無双モードだね! ボク、スキンシップはウェルカムだけどセクハラなおさわりはノーサンキューだからー……一昨日きやがれ!」
 そこに萌々佳のハンマーやらも加わり、一方的で爽快な無双を見せる様を、ルナリティスは「眼福」と頷いている――が、そこに高圧洗浄が向けられ、誰かが阻霊符を使い透過できないと悟ったルナリティスは硬化させた翼でそれを止めた。
「ほぅ、そこまでやるということは覚悟してきているんだろうな?」
 その視線は「援護失敗しただけです!!」と泣き言に近い言い訳をしているとしおに向けられたが、そのとしおは本体からホースが圧力に耐え切れず抜け、水の破裂に巻き込まれてプールへ飛ばされ浮かぶのであった。




●バナナオレのプールに溺れて

 テーブルにはずらりと多種多様なバナナオレが並んでいて、さながらバナナオレのプールである。
 その前にいるユウは、目を輝かせていた。
「勝利の美酒ならぬ、バナナオレだ。いくらでも頼め」
 涼子もバナナオレをストローですすり始めると、ユウも端から順に、止まる事無く一定の速度でバナナオレを摂取し始める。
「涼子さん、楽しそうでしたね」
「ですよね〜」
 同じテーブルにいる藤花と焔は、なんだか嬉しそうに頷いていた。
「被害も酷かったですけどね……」
 鈴音が砕けたビート板をジト目で見ていると、遠くで明が弁償しているのが見えた。
「それでもイリスに怪我がなくて何よりだ」
 隣のイリスの頭をなでるアイリス。手に合わせて首をぐるぐる回すイリスだが、撫でられて喜んでいる。
 灯が文歌へ「最後まで生き残ったみたいね。おめでと」と賛辞の言葉を贈ると、「……ありがとうございます」と文歌は笑顔を作った。黒百合と日菜子の勝負つかず、騒ぎが静まると別の誰かの所に行ってしまったので、正真正銘、文歌が最後まで生き残った事になる。
 ルナリティスは端っこの方で「よし」と、何がよしなのか不明だが頷いていた。
「涼子さん。また、どこかに遊びに行けたらいいですね〜……そういえば、赤坂さんの名前を叫んでいませんでしたか〜?」
「気のせいだ」
 意味深に笑う萌々佳は、それ以上何も言わない。
(それにしても、抱きしめてもいいか、か……そんな事、いつだって――)
 そこまで思い浮かべた涼子だが、いざそうしている絵を思い描くと頬が熱くなるのを感じて、頬杖で頬を隠してそっぽを向くのであった。

(ああ、もっと近くに座ればいいんだろうけど……)
 どうしても距離を置いてしまう、海。春樹はそんな海の心境がなんとなく読めたが、ラーメンをすするとしおと明斗は全く気付いていない。
「あの……」
 明斗にアルティミシアが声をかけた。
「楽しかったです。今日は、ありがとうございました」
 事の発端が誰かは知らないアルティミシアは心配してもらったお礼も込めて、明斗に頭を下げるのだった。




 飛び込み台の崖っぷちに立たされた遊夜の前に、麻夜とヒビキが。
「ちょっと、OHANASIしようねー」
「違うよ、オシオキ、だよ?」
 クスクスと笑う2人に気圧され、遊夜は後ずさる――が、すでに後はない。
「待て、何がどうしてそこまでされなけりゃならん」
 わけがわからないという遊夜はひっそりとピンチを迎えていたが、そこに「おかーさん」と、この状況を打破してくれる女神の声がかかるのであった。


【水戯】好きにしていいぞ  終


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: ちょっと太陽倒してくる・水枷ユウ(ja0591)
重体: −
面白かった!:18人

思い繋ぎし紫光の藤姫・
星杜 藤花(ja0292)

卒業 女 アストラルヴァンガード
Mr.Goombah・
狩野 峰雪(ja0345)

大学部7年5組 男 インフィルトレイター
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
ちょっと太陽倒してくる・
水枷ユウ(ja0591)

大学部5年4組 女 ダアト
紫水晶に魅入り魅入られし・
鷺谷 明(ja0776)

大学部5年116組 男 鬼道忍軍
仁義なき天使の微笑み・
森浦 萌々佳(ja0835)

卒業 女 ディバインナイト
夜闇の眷属・
麻生 遊夜(ja1838)

大学部6年5組 男 インフィルトレイター
ラーメン王・
佐藤 としお(ja2489)

卒業 男 インフィルトレイター
闇の戦慄(自称)・
六道 鈴音(ja4192)

大学部5年7組 女 ダアト
思い繋ぎし翠光の焔・
星杜 焔(ja5378)

卒業 男 ディバインナイト
時代を動かす男・
赤坂白秋(ja7030)

大学部9年146組 男 インフィルトレイター
ハイテンション小動物・
イリス・レイバルド(jb0442)

大学部2年104組 女 ディバインナイト
鉄壁の守護者達・
黒井 明斗(jb0525)

高等部3年1組 男 アストラルヴァンガード
夜闇の眷属・
来崎 麻夜(jb0905)

大学部2年42組 女 ナイトウォーカー
深淵を開くもの・
アイリス・レイバルド(jb1510)

大学部4年147組 女 アストラルヴァンガード
理系女子・
ルナリティス・P・アルコーン(jb2890)

卒業 女 ルインズブレイド
海のもずく・
地堂 灯(jb5198)

大学部4年1組 女 ダアト
揺れぬ覚悟・
神谷春樹(jb7335)

大学部3年1組 男 インフィルトレイター
外交官ママドル・
水無瀬 文歌(jb7507)

卒業 女 陰陽師
烈火の拳を振るう・
川内 日菜子(jb7813)

大学部2年2組 女 阿修羅
夜闇の眷属・
ヒビキ・ユーヤ(jb9420)

高等部1年30組 女 阿修羅
魂の救い手・
麻生 白夜(jc1134)

小等部5年5組 女 アーティスト
破廉恥はデストロイ!・
アルティミシア(jc1611)

中等部2年10組 女 ナイトウォーカー