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マスター:烏丸優
シナリオ形態:イベント
難易度:非常に難しい
形態:
参加人数:25人
サポート:2人
リプレイ完成日時:2013/07/29


みんなの思い出



オープニング

 あの人のためなら、この体が壊れてもいい。
 あたしの命は、あの人に尽くすためだけにあるのだから。


●血の雨は止まず

 ヴァニタス・レイン(jz0211)が再び人の街に現れたのは、撃退署襲撃事件からしばらく経ったある日のことだった。
「くそったれめ……もう動けるようになりやがったのか、あの化物!」
 毒づきながら、撃退署員の男が現場に向かって疾走していく。
 前回、久遠ヶ原学園の撃退士の活躍によって、レインは浅からぬ傷を負ったはずだった。
 完全に治癒するまでには時間がかかるだろう、というのが上の見込みだったが、どうやら外れたらしい。
 とはいえ。撃退署の防衛態勢はすでに整っている。だからこそ今回、レインの襲撃をいち早く察知できたのだ。
 今度こそ、レインを倒す。
「これ以上、仲間は殺させねぇぞ……」
 男の同僚は、レインの奇襲を受けて殉職したうちの一人だった。学園生たちが痛めつけてくれたが、それでもヴァニタスへの怒りはおさまらない。
「あの化物だけは、絶対に俺がこの手でぶっ倒してやる!」
 決意をこめて、男が全力で路地を駆け抜ける。
 市街地のはずれに出たところで、男の足が止まった。
 そこにいたのは、蛇の大群。
 蛇の頭部を持つ半人型の剣士・ポイズンウォリアーたちに、大蛇の下半身を持つ妖女・ゴルゴーンたち。
 そして。
 ひしめく蛇頭の戦士たちの奥にいたのは、青髪の少女。
 幼くも整った顔立ちは一見すると可憐だが、その華奢な体から放たれる禍々しい邪気は、人間ではあり得ない。
 この街の周辺にゲートを構える悪魔ディアナの忠実なしもべにして、男が所属する撃退署の仲間たちを殺した暴虐の魔女。
「レインっ!!」
 怒りの咆哮と共に男が地を蹴る。
 仲間の仇を討たんと、大剣を構えた男がレインめがけて突進するが、
 その動きは、唐突に止まった。
 男が自分の意志で止めたのではない。
 彼の足は、石のように固まっていた。
 ぴきぴきと音を立て、男の体が石化していく。
 レインの能力ではない。おそらく周囲にいるディアボロの能力だ。
 怒りに身を任せて不用意に動いてしまったのは、完全に男の失策だった。
 敵は、レインだけではないのに。
 石化の邪眼を掛けたゴルゴーンの一体、メデューサが男を愚弄するように笑う。
「く、そ……畜生……」
 嘲笑に包まれる中、石になっていく男が最期に見たのは、左手を前に突き出すレインの姿。
 少女の顔には、一片の笑みも含まれていなかった。
 レインの青い瞳が、冷酷に男を見据える。
「もう二度と、あたしはあなたたち撃退士を侮りません。確実に――殺します」
 少女の掲げた左手に青黒い負のアウルが収束し、それは爆発するようにして解き放たれた。
 動けない男の胸を、光の砲弾が貫く。


●久遠ヶ原学園

「レインがまた現れた。しかも、強力なディアボロを引き連れての御出座しだ。先走った現地撃退士が一人やられたらしい」
 溜息を吐いて、教師が生徒たちに告げる。
「レインは単純に私怨で暴れている……わけではないだろうな。おそらくは、ディアナの命令で動いているんだろう。だとすれば前回同様、地元撃退署に打撃を与えるのが目的である可能性が高い」
 邪魔な撃退士たちを殺して、その地における支配を磐石のものとするために。 
「……もっとも、奴らの目的が何であれ、君たちへのオーダーに変わりはない。敵を倒し、人々を守ってくれ。そのために必要だと思われる情報は、こちらが把握しているもの全てを伝えよう。依頼に参加してくれるつもりなら、よく聞いて欲しい」
 そう言って、教師は詳細な敵情報を報告し始めた。
「まず、レインの周囲にはディアボロの壁が厚く、近づくのは簡単ではない。レインを倒すのならば、これを打ち崩すところから始めなければならないだろう」
 ディアボロの主戦力は、たった三体。
 ゴルゴーンと呼ばれる恐ろしき上級ディアボロだ。
「それぞれ能力が異なり、ステンノ、エウリュア、メデューサといった名前で識別されている。いずれも美しい女性の上半身に大蛇の下半身を持っている。また、彼女たちは人間並の知能があり、意思疎通を行うことで連携しながら戦うらしい」
『強き女』ステンノは、魔法性能に優れた近接アタッカー。
 長大な双刀を巧みに操り、左右の刀で一回ずつ攻撃することができる。
 生命力が高く、再生能力も持っているが、特殊抵抗力が低いという欠点がある。
『飛ぶ女』エウリュアは、背中から翼が生えており、はぐれ天魔と同じように飛翔することができる。
 主武器は長大な弓矢で、上空や遠距離から敵を射抜くことを得意としているようだ。
 魔法攻撃の命中精度は高いが、物理防御力が低いという弱点がある。
 また、ステンノと同じ再生能力を持っている。
『統べる女』メデューサは、主に妨害を行う支援役で、素早く動き回りながら相手を翻弄する。
 回避力が非常に高く、駆け出しの撃退士の攻撃は運が良くない限りまず当たらない。
 一方、攻撃力や防御力は新米撃退士にも劣るが、その分だけ状態異常を付加する攻撃は強力なため、厄介なことに変わりはない。
 ステンノらと違って再生能力は持たないとのことなので、当てることさえできれば数発でも倒せる……かもしれない。
「次に問題となるのは、数十体のポンズンウォリアー。これは蛇の頭部と肌を持つ半人半蛇の戦士型ディアボロだ」
 彼らの主武器は、伸縮する蛇腹状の刃をした魔法剣で、攻撃は中距離まで届く。
 名前通り、毒や腐敗の効果を剣に乗せて戦う。また、硬質の鱗を纏った肌で受け防御を試みることもできるらしい。
 魔法寄りの万能型で、突出した部分がない代わりに目立った弱点もない。
 数が多いので、今回は現地撃退士に対応を任せるのが無難だろう。
「……そして最難関は、当然だがレインだな」
 魔法性能に特化した少女型ヴァニタス・レイン。
 中遠距離からの魔法攻撃に長けており、高いパワーを活かした範囲魔法攻撃は脅威だ。
 今回はポイズンウォリアーの統率と、現地撃退士への対応を主に行っているようだが……それよりも、気になることが一つある。
「レインは前回、右半身を中心に、かなりの重傷を負った。現段階で全快するというのは、やはり考えにくい。事実、レインは『左手』だけで戦っている」
 つまり、レインはまだ怪我の影響があるのではないか、と教師が言う。 
「……これがブラフか、それを読んだ上でのトラップかは分からない。レインの正確な回復度なんて、我々に察することなどできるはずないのだからな」
 レインは無理をして出てきているのか、あるいは本当に全快しているのか。
「判断は君たちに任せる。正直、今回は主力であるゴルゴーンを倒してレインを撤退に追い込むことができれば、充分だとも思う」
 しかし、欲を言えばやはりレインは早急に倒したい。倒すことが無理でも、更なる深手を負わせることができれば、今度の戦いにも影響するだろう。
 だが、ハイリターンを求めれば、相応のリスクもつきまとう。この辺りは難しいところだ。
「私から言えることは以上だ。あとは君たちで策を練り、各自最善を尽くしてくれ。健闘を祈る」


リプレイ本文



 駆けつけた学園生たちが見たのは、蛇の群れと、斃れゆく戦士の姿。
 都市を守る現地撃退士はポイズンウォリアーとせめぎ合い、あるいはゴルゴーン三姉妹に一方的に蹴散らされていた。
 強固に結びついて戦うゴルゴーン三姉妹は、連携によってその能力を最大限に発揮している。猛威を振るう主力ディアボロを止められない以上、待ち受けているのは最悪の結末のみ。
 加えて、群れ成す蛇の奥にはヴァニタス・レインが控えていた。指揮官である彼女を倒せばポイズンウォリアーの統制は失われるだろうが、それを実現するのは困難を極める。


「どっかの神話のゴーゴン姉妹だっけ? 図書館で絵だけ見たな」
 ギリシャ神話に登場する怪物を模した三体のディアボロを前に、カイン 大澤 (ja8514)が淡々と言う。
 三姉妹の一体、長大な双刀を構えた半蛇の女剣士ステンノは、『強き女』の名に恥じぬ武威を放っていた。
 見たところ、敵は完全な近接特化型。
 それならば、とカインは具現化したアサルトライフルを構える。
「とっとと失せろ、この阿婆擦れ」
 カインの突撃銃が火を噴くと同時に、対ステンノ班の前衛たちも地面を蹴った。
「まずは分断させて貰おう」
 紫光の尾を曳いて駆けるのは、月詠 神削(ja5265)。ステンノが反応するよりも早く敵の懐に入った神削が、澱みなくウォフ・マナフを一閃する。
 大鎌による痛烈な一打が放たれ、衝撃でディアボロが後方へと吹き飛んでいく。
 地面に叩きつけられたステンノが起き上がろうとして、異変を察知。女の貌が驚愕の表情を浮かべる。
 ステンノの腕や尾は、邪悪な氣に包まれて灰色に変化していた。
 八卦石縛風。
 天宮 佳槻(jb1989)がタイミングを見計らって発動した、石化の陰陽術だった。
「動きは止めました。今のうちにお願いします」
 石縛風を振りほどこうとするステンノの死角から、光の銃弾が飛来する。
 蓮城 真緋呂(jb6120)は光の屈折を利用して姿を消し、ステンノの不意を突いて銃撃を仕掛けていた。、
 ステンノほどの強敵であれば、気配を感じ取って回避できたかもしれない。だが佳槻の八卦石縛風を浴びていたこともあり、ステンノはよけられなかった。
「自分の力は弁えてる……けれど」
「ああ。力不足かもしれないなんて、思ってられない」
 他のゴルゴーンが支援に回る前に、と崎宮玄太(jb4471)が毒を纏った突きを放つ。身動きを封じた状態ならば、回避されて毒を受けるリスクも無い。
 真緋呂も玄太もまだまだ新人撃退士だが、仲間と連携することで良い動きを見せていた。
 毒に侵されたステンノがもがき苦しむが、やがて完全に石化。美貌を歪めた蛇女の石像が出来上がった。
 出だしは順調。
「もっとも……この程度で終わるような相手じゃ無いよな」
 油断無く大鎌を構える神削の視界を、一つの影が横切った。
 二体目のゴルゴーン・メデューサが素早く駆け寄り、石化したステンノの首筋に牙を突き立てる。
 それは、攻撃ではなく回復。
 メデューサの解呪によって、ステンノに施された石化効果が消失していく。


「思ったとおり厄介な能力ですね……ですが、そこが隙です」
 神月 熾弦(ja0358)は、蛇女の動きを正確に追っていた。
 メデューサが回復手も兼ねているのならば、味方の致命的な状態異常を解除するために必ず前に出る、と読んでいたのだ。
「さぁ、行きましょうか。油断も驕りも無い……正真正銘、本気を以て相手してあげる!」
 Erie Schwagerin(ja9642)が艶やかな大淫婦へと姿を変え、終焉の焔を膿み堕とす。
 周囲のポイズンウォリアーを巻き込み、巨大な火球が炸裂。
 行動直後を狙われたメデューサは、しかし滑らかな動作で爆炎を回避していた。
「後ろには退かせません!」
 熾弦が箒星の雨を降らせ、メデューサを爆撃。コメットは冥魔の眷属たる蛇女に引き寄せられたが、ぎりぎりでかわされる。
 周囲のポイズンウォリアーの多くには命中したものの、メデューサを狙った二人の範囲攻撃魔法は惜しくも外れた。が、味方の追撃を補助するという意味ではそれで充分だった。
「さぁてと、うちのやれる事をやるとするかねぇ」
 暗紫の風を纏った九十九(ja1149)が、空いた射線から矢を連射する。九十九の援護射撃を受け、闘気を解放した前衛たちが一斉に突撃していく。
 鉄塊の如き無骨で巨大な大剣を軽々と掲げ、雫(ja1894)がメデューサへと接近。原始のフランベルジェを薙ぎ、蛇女を弾き飛ばした。
 さらに郷田 英雄(ja0378)が鋸刃の大剣シュガールを一閃したが、俊敏なメデューサはまたも回避。
 熟練の鬼道忍軍にも劣らぬメデューサの素早さに、英雄が凶暴な笑みを浮かべる。
「上位種か、面白い。ならば、俺が極みへと至る糧となって貰おう」
 死神から贈られた腕輪に一瞬だけ意識が向き、英雄はすぐに眼前の敵へと集中し直した。
「まァ、俺に出来るのは『今』を全力で臨む事だけだ」
「『今』を全力で、か……確かに、俺たちに出来るのはそれだけなのかもしれないね」
 鈴木悠司(ja0226)がメデューサへと迫りつつ、レインとの戦いを振り返る。
 あのヴァニタスは、残念だが自分よりも格上の相手だ。たとえ負傷していようと、レインの優位は揺るがないだろうと思えるほどに。
 無理にレインを狙っても返り討ちに遭うのは自明。だが、だからこそ。
「このゴルゴーンだけは絶対に倒して、レインには退いて貰うよ!」
 今すべきは、これ以上の被害を出す前に決着を着けること。故に、眼前の敵を倒すことのみに全力を尽くす。
 牽制用の散弾銃をヒヒイロカネに納め、悠司はウルフズベインを具現化した。
 踏み込みと共に、鋭い斬撃が放たれる。
 全霊を傾けた毒狼の牙を、メデューサは身を退いて回避――出来なかった。
 致命的命中。
 首を両断する勢いで叩き込まれた悠司の刃は、後退したメデューサの顔を深く斬りつけていた。石化能力を秘めた、その右目ごと。
 片眼を喪くしたディアボロが、狂ったように叫びながら邪眼を発動する。
 残った左目だけで、メデューサが悠司の身体を石に変換していくが、
「無駄だ」
 龍崎海(ja0565)が施した聖なる刻印で、悠司の石化が即座に解除されていく。
 それだけではない。
 海が前に出たのと同時に、倒れていた現地撃退士たちの数名が、再起に成功していた。
「前線を維持してもらわないと困るけど、そっちの回復まで手は回らない。これで凌いでもらおう」
 神の兵士の効果で気絶者が続々と復帰し、にわかに現地撃退士の士気があがる。
「さてェ、雑魚連中の掃除を始めましょうかァ……」
 戦況を見極めていた黒百合(ja0422)が、不浄なる愚者の巨腕を召喚。自軍に流れを引き寄せるべく、爛れた魔手をメデューサへと振り下ろす。
 腐泥と血液の雑ぜ物がメデューサに伸び、命中する寸前で矢の雨に打たれて爆ぜた。
 黒百合が、苛立たしげに頭上を睨む。
「……厄介なのが、もう一匹いたんだったわねェ……」
 長大な弓矢を構えたエウリュアは、厭らしい笑みを浮かべて撃退士を見下ろしていた。
 三体で都市侵攻の主力たりうる、恐るべき蛇女たち。一体一体はヴァニタス級に及ばないが、三位一体となって行動することで、その能力は十全に発揮されている。
 まずは彼女たちを倒さなければ、撃退士たちに勝ちは無い。




 この戦場には、ヴァニタス・レインと因縁浅からぬ者たちが多く集まっていた。
 ある者はレインのゲートを落とし、ある者はレインと一合を交えている。エリーゼ・エインフェリア(jb3364)もそのひとりだ。
 仲間との連携や奇策によって、彼女はレインに『魔法』で打ち勝った唯一の存在だった。
 光の翼で飛翔するエリーゼが、遠くにいる宿敵を一瞥して身悶えする。
「レインちゃんといちゃいちゃしたいのは山々なんです……山々なんですけど……! 今は他をなんとかしないと……」
 葛藤の末、エリーゼは欲望よりも理性を優先。同高度で飛ぶエウリュアを見据える。
 翼を生やした半蛇の美女は、ともすればグロテスクな天使のようだった。
 エリーゼが無数の焔の矢を飛ばす。
 それは分断のために攻撃だったが、カオスレート差も乗ってエウリュアに直撃。決して脆くない対魔法装甲を持つ蛇女の命を、一気に削り取ることに成功した。
 強靭な生命力を誇るエウリュアでも、あと五発も喰らえば撃墜は確実だった。
 レインにも匹敵する超火力を弾き出せるのは、この戦場では恐らくエリーゼだけだろう。敵としても、早めに彼女を潰したいと思ったはずだ。
 破壊の堕天使に対抗するように、エウリュアが魔法の矢を連射する。標的は、当然エリーゼ。
 矢の暴雨が殺到し――弾幕はエリーゼの前方で炸裂した。
「ふむ。真っ先にエリーゼ君が狙われると読んでいたが、どうやら当たったみたいだね。間に合って良かったよ」
 射線上に強引に割り込んでエリーゼを庇ったのは、はぐれ悪魔のハルルカ=レイニィズ(jb2546)。
 魔法矢の豪雨を全てその身で浴びて、けれどハルルカは気絶すらしない。凄まじい生命力だった。
「とはいえ、流石に効いたかな。まずは回復させて貰おうか」
 飄々とした態度を崩すことなく、ハルルカが掌に赤色光を灯す。それを胸に当てると同時に、全身の傷が見る間に癒えていく。
 すぐさまエウリュアが第二射の構えを取る。が、飛翔するエウリュアへの対応を担ったのは、彼女たちはぐれ天魔だけではない。
「森田さん、作戦通りに行きましょう」
「頼りにしてるよ、ハートちゃん」
 ハートファシア(ja7617)と森田良助(ja9460)の後衛ペアが、地上からそれぞれエウリュアに狙いをつける。
 世界蛇の名を冠する高性能小銃・ヨルムンガルドを構え、良助が腐敗の弾丸を発射。
 放たれたアシッドショットは、見事エウリュアの腹部に命中した。これにより、ただでさえ脆弱なエウリュアの物理防御性能が、さらに低下する。
「他の皆さんが来るまでに、下準備を整えねば」
 立て続けにハートファシアが、高精度の雷撃を蛇女の腹部へと撃ち込む。回復される前に、少しでもダメージを蓄積させておくという算段だった。
 やがて、エウリュアの腹部の傷が少しずつ塞がっていく。
「…………」
 自動回復の間にエウリュアは思考し、次の標的を変更。防御の意を見せるハルルカの側にいるエリーゼを狙うよりも、厄介な腐敗攻撃を持つ良助から一瞬で片付けるべきと判断した。
 エウリュアが放った強力な魔法矢の三連撃が、良助に襲い掛かる。
「手癖の悪い蛇さんですね。させませんよ」
 ハートファシアがすかさず良助の前に立ち、魔法障壁を三連続展開。三重のマジックシールドで、エウリュアの強襲を受け止めた。
 一枚目、二枚目の障壁がそれぞれ魔法矢と相殺して砕け、ダメージはほぼゼロ。もっとも三発目の矢は障壁ごと貫通し、ハートファシアの胸へと叩き込まれた。
 強引に割り込んだこともあって当たり所が悪かったのか、気絶寸前の重傷を負ってハートファシアが倒れる。
「ハートちゃん!」
 良助が即座に駆け寄って、ハートファシアに応急手当を施す。もし魔法防御に秀でたハートファシアが庇ってくれなかったら自分は――そう思えるほどの酷い怪我だった。
「ごめん、僕のせいで……っ」
「……っ、大丈夫です。お気になさらずに」
 ハートファシアが言いかけて、良助を後ろから狙うポイズンウォリアーに気づいた。
「森田さん、危な――」
 反応は、一瞬間に合わない。
 蛇頭の戦士が蛇腹剣を振り上げようとして、

 飛来した黒白の矢が、ポイズンウォリアーの脚に直撃。

 遠距離から牽制の魔法を撃ったのは、白蛇の悪魔クルティナ・L・ネフィシア(jb6029)だった。
「……足手纏いに……ならない……よう……」
 味方と距離を置いたまま、クルティナが援護の矢を撃ち続ける。
 そんなクルティナにポイズンウォリアーが接近し、蛇腹剣を伸ばす。鞭のような刃に肩口を裂かれ、鮮血の尾を曳きながらクルティナが後ろに下がる。
「さっきは助かりました。今、応急手当を……」
「……大丈夫……我慢……できる……」
 味方に心配をかけないように、とクルティナが気丈に負傷を耐える。
「……そっちの戦いに……集中して……」
 内心では気遣いが有り難かったが、クルティナは実力者揃いである仲間たちの邪魔をしたくなかった。
 クルティナを追って、ポイズンウォリアーが剣を向ける。
 だが、その刃は彼女まで届かない。
 介入した中津 謳華(ja4212)の『牙』による一撃で、剣を握る腕ごと右半身を消し飛ばされたからだ。
「失せろ雑兵……貴様では相手にならん」
 純粋な殺意を放つ謳華に、ポイズンウォリアーたちの注目が集まる。それこそが、謳華の狙い。
 敵を引き付け、殲滅へと至る為に。
「どうした……貴様等を殺す者が、此処にいるぞ?」
 言葉と共に、禍々しい殺気が吹き荒れる。戦士たちが怯みかけ、しかしすぐに気を取り直し、冷静に謳華を包囲していく。




 学園生、現地撃退士、ゴルゴーン、ポイズンウォリアーが入り乱れ、戦場はにわかに乱戦の様相を呈してきていた。
「皆様、此処が正念場ですわよ!」
 癒し手のフィーネ・アイオーン(jb5665)が、後方に下がらせた重傷の現地撃退士に、回復魔法を施す。
 緊急の医療場所を構築する時間は無かったが、フィーネのライトヒールによって数人が復帰し、戦場へと戻っていく。
 同胞を送り出しつつ、回復スキルの行使と、せめてもの応急処置に全力を傾けるフィーネ。医に携わる者として、これ以上の犠牲者は絶対に出さないと、固く誓っていた。
「誰一人として死なせるものですか!」
 後方支援に重点を置くフィーネとは別に、キャロライン・ベルナール(jb3415)も回復手として上手く立ち回っていた。
 前線で気絶した仲間を抱えて後退しながら、キャロラインが癒しの風を発動。敵勢から可能な限り離れて、周囲の味方のみを同時に回復させる。

「鬱陶しいですね……やっと追い詰めてきた所なのに」
 忌まわしげにレインが呟く。
 現地撃退士の戦線を立て直す二人のヒーラーは、レインにとって無視し難い。すぐにでも始末したい所だが、今は回復手よりも優先すべき敵がいる。
 戦場を見渡すレインの青い瞳に映ったのは、紫電の剣士と紅蓮の魔術師の姿だった。


 熟練の剣士である鳳 静矢(ja3856)は、対ゴルゴーン班の周囲に近づくポイズンウォリアーたちを蹴散らしていた。、
 紫霧を纏った静矢が、紫鳥の霊撃を飛ばして戦士たちを薙ぎ払い、あるいは超絶的な紫光の一閃で三体を同時に斬り伏せていく。
 数多の実戦経験を積んだ静矢は、もはや教師や親衛隊員にも引けを取らない強さに仕上がっていた。
 同じ万能型でも、静矢の実力はポイズンウォリアーの一段上を行く。現地撃退士の補助を受けて、突出せずに戦っている現状ならば、まず負けることは無いだろう。
 鳳流抜刀術を駆使し、静矢はディアボロを一体、また一体と撃破していた。
「……貫く!」
 静矢が討ち漏らした戦士を、アスハ・ロットハール(ja8432)が大型化したグラビティゼロで貫通。とどめを刺す。
 物理偏重装備と対魔性能を活かした『近接魔術師』たるアスハは、ポイズンウォリアーと相性が良い。比較的優位に戦闘を進めていたが、それ以上に。
「……総員、レインには手出しするな。いつ範囲攻撃が飛んできても可笑しくない、ぞ」
 アスハは現地撃退士たちを指揮し、その動きを纏め上げていた。特に、具体的な指示を幾つか飛ばすことで、全体が崩れることを阻止している。
 次々と敵を撃破していく静矢と、堅実な指揮で蛇魔軍に対抗するアスハを、レインが放置しておくわけがなかった。

「死んじゃえ」

 レインが掌から蒼い光の矢を放つ。それは、ここに来てようやく使用された、通常の魔法攻撃だった。
 咄嗟に反応したアスハが、遠距離から飛来した光矢をマジックシールドで受け止める。
 スキル攻撃でなくとも相変わらずの凄まじい威力だが、何とか受け防御に成功した。
「……今、やりあう気はない。完全に治してから、戻ってこい、レイン」
 怨敵の言葉に、レインが返す。
「あはは、あたしを殺すんじゃなかったんですか? 右腕の借り、ここで返してあげますよ」
「……生憎だが、見え透いたデコイに引っ掛かってあげる趣味は、流石に無くて、な」
 レインは間違いなく深手を負ったままだと、アスハは確信している。
 そして――敢えてそれに気づかせることで攻撃を誘っていることも、看破していた。
 自身の思考を読まれたことに気づき、レインが乾いた笑みを浮かべる。
「仕方ないですね……なら、こっちから仕掛けてあげますよ。二人纏めて、殺してあげます」
 レインがポイズンウォリアーを動かし、静矢とアスハに攻撃を集中。戦列を多少崩してでも、この二人は早急に倒す必要がある、とレインは判断していた。
 静矢は護法で、アスハは魔法障壁で、剣撃の雨を凌ぐ。が、敵の手勢が多すぎた。現地撃退士との即席の連携では、対応し切れない。

「やれやれ。随分と、冷たい目になってしまいましたね。前の方がまだ可愛げがあったというものです」
「……あなたも来てたんですか」
 飛翔するオーデン・ソル・キャドー(jb2706)が、上空からレインを銃撃。オーデンはレインの強さをよく理解しているが、少しでもレインの集中を乱そうと、撃墜覚悟で撹乱を行っていた。
 銃撃をかわしたレインに蒼光の矢で撃ち抜かれるが、オーデンはかろうじて一発耐える。一旦キャロラインの元まで退いて、ライトヒールを掛けて貰った。
「回復は任せろ、オーデン」
「東北での戦いを思い出しますね。いやはや、助かります」
「……死ぬなよ」
 そう言って、キャロラインが仲間を送り出す。オーデンとは大規模戦闘で共に戦った仲だった。
「相手はあのレインですからね……善処はしましょう。では御免」
 再びレインの元まで舞い戻ったオーデンが、妨害を続行する。
「旨味を増して再登場です。食べ残してもさらに旨味を増すのが、おでんの良い所ですね」
「くっ……目障りなんですよ!」
 レインの手に蒼い光が溜まり、砲弾となってオーデンへと放たれる。




 この時点で、レイン&ウォリアー班は壊滅的な損害を受けていた。が、彼らの奮闘の甲斐あって、対ゴルゴーン班に向かうポイズンウォリアーは殆ど撃破されていた。
 結果的に学園生が多く狙われたことで、現地撃退士の消耗もそれほど酷くは無い。
 が、対ゴルゴーン班が優勢かと言うとそうでもなく、一進一退の攻防が続いていた。
 大剣を構えるハルルカの目先では、いまだ健在のエウリュアが地上に向けて援護射撃を放っている。
「……やはり、四人では少々厳しいね。さてどうしたものか」
「他班も苦戦してますし、私たちだけで決めるしか無いでしょうか……」
「ふむ。賭けになるが、やるしかないだろうね。追撃は任せたよ、エリーゼ君」
 状況を見て、対エウリュア班は攻勢に転じた。エウリュアは強力な再生能力持ちとはいえ、良助のアシッドショットで防御力が落ちている。勝算が無い訳ではない。
 ハルルカが一気に加速。エウリュアの後ろに回りこみ、頭上へと翔け抜けた。
 振り返ったエウリュアが迎撃するよりも速く、ハルルカの翳した掌から、朱色の雷が解き放たれた。
「その威で以て、響け朱雷。素敵な調べを奏でておくれ」
 燦爛とした雷撃が閃き、回避し損ねた蛇女の右翼を貫く。体勢を崩し、エウリュアが隙を見せた瞬間を見計らい、エリーゼは雷槍ブリューナクを召喚。
 投擲された高精度の魔法槍が、雷の速度でエウリュアに直撃する。さらに左翼に風穴が空くが、エウリュアもやられっ放しでは終わらなかった。
 ディアボロの構える弓矢に、闇色のアウルが集束していく。
 冥界の力を強め、放たれるのは天使殺しの一矢。
 暗黒の矢に射抜かれ、エリーゼが落ちる。
 が、同時にエウリュアにカオスレート変動という二つ目の隙が生じた。それが、決定打への布石となる。
「当てる……この一撃は必ず!」
 ヨルムンガルドに光を纏わせた良助が、冥魔を浄化する星の一撃を発射。
 聖なる弾丸はエウリュアを構成する組織を大きく消し飛ばして――
 時間を巻き戻したように、重傷を負ったディアボロの肉体が修復されていく。
 いずれも素晴らしい攻撃だった。だが、わずかに手数が足りず、再生能力を持つエウリュアを倒すには至らなかったのだ。
 そして、逆襲のエウリュアは良助の隙を突き、必殺の三連矢を飛ばした。
 カオスレートを変動させた良助にとって、それは死すら与えかねない攻撃だったが、
 シルクハットが宙を舞う。
 斃れたのは良助ではなく、またも彼を庇ったハートファシアだった。
 敵であるレインさえも救ってあげたいと願う彼女が、見知った仲間である良助を見殺しすることなど、できるはずもなくて。
(……理想論でもいい。誰も彼もを、救いたいのです)


 黒百合が放った神速の突きが、蛇女の頬を掠める。
「中々当たらないわねェ……」
 黒百合の技巧を以ってしても、メデューサに攻撃を命中させるのは容易ではなかった。
 場を統べるディアボロの特殊能力によって、動きを封じられた者も多い。
 聖なる刻印が解けた瞬間を狙われ、英雄も無数の蛇に拘束されていた。
「ちっ……だが、この状態でも戦いようはある」
 この程度で限界などと、諦めはしない。英雄はシュティーアを召喚し、逃げ回るメデューサを銃撃していく。
 海が雨霧の矢を飛ばし、エリーがライトニングで追撃。集中攻撃の全ては流石に避け切れず、メデューサの肉体の端々が削げ落ちた。
 味方の援護射撃を受けて、盾を構えた熾弦と大剣を掲げた雫がメデューサを取り囲む。距離を取りながら束縛や石化を駆使するメデューサを包囲するのは難しく、挟撃を実現できただけでも充分だった。
「一気に勝負を決めます!」
 熾弦がデュエリングシールドを持ち直し、刺突の構えを取る。外縁が刃の如くに仕上げられた大盾には、天の輝きが込められていた。
 雫が手にするフランベルジェに、禍々しい餓狼のオーラが宿る。それは、敵の命を奪い尽くす貪欲な修羅の一撃。
 レイジングアタックと貪狼を発動した二人の攻撃を喰らい、メデューサが苦痛の叫びをあげる。
 防御の脆いメデューサには強烈過ぎる挟撃だった。けれども、決定打には後一手足りず。
 瀕死の蛇女が怒りを込めて雫を睨みつけ、その身体を呪いで固めた。石化を受けた雫に、天から降ってきた魔法矢が叩きつけられる。


 完全な撃破や分断には至らなかったが、エウリュアとメデューサを他班が引きつけてくれたお陰で、対ステンノ班は足止め・分断に成功していた。
 神削が純白の閃撃を繰り出し、ステンノの視界を奪う。
「今だ!」
「はいっ!」
 一瞬だけ意識の飛んだステンノに、佳槻が蟲毒を発動。毒蛇の幻影に咬み付かれ、ステンノの肉体が徐々に蝕まれていく。
 さらに、玄太が白紙の絵本を開き、光球の魔法攻撃を撃ちこむ。再生能力を発揮されぬように、魔法攻撃と毒で確実に削っていく、というのが対ステンノ班の基本戦術だった。
 復調したステンノが、再び動き出して双刀を振るおうとして――落雷に打たれたように痙攣する。
「どうやらちゃんと効いたみたいね」
 ステンノが瞳だけ動かし、声の方向に視線を向ける。姿こそ見えないが、そこに真緋呂がいることが気配で感じ取れた。
 八卦石縛風による石化、ホワイトアウトによるスタン、そしてサンダーブレードによる麻痺。敵の動きを封じるために、対ステンノ班はしっかりと連携して重要な攻撃を当て続けていた。
 仲間の活躍もあり、他二体は加勢に来れない。が、他班もやや苦戦している。何とかして速攻で決めるべきか。
「皆、少しの間だけ頼む」
 玄太と真緋呂が魔法射撃を続ける中、そう言って神削が後退。奥の手であるスキルを使う準備に入る。真緋呂がステンノに麻痺を与えている今ならば、大きな隙を晒さずに済む、はずだった。
 ばちん、と麻痺効果が打ち消される。
 幸運にも自力で状態異常から脱したステンノが双剣を抜き放ち、神削に襲い掛かろうと動いて、
「こっちだ、××××」
 口汚く罵り、カインが牽制の銃撃を横合いから撃ちこむ。頭を狙ったそれはかわされるが、意識を引くことには成功した。
 ステンノが方向転換し、カインへと迫る。
 荒々しく振るわれた魔法の双刀を、カインはブラッディクレイモアで受け止めた。佳槻に加護の術式を施して貰っていたこともあり、ぎりぎりで持ち堪える。
 そして、
「助かったよ。これで、一気にケリを着けられる」
 金色の刃を生み出した神削が、ステンノに接近していく。
 玄太と佳槻によって、ステンノには序盤からほとんどずっと毒が回っている。加えて、魔法攻撃によるダメージも充分に蓄積されていた。
「終わりだ」
 闇を斬り裂く光刃が一閃される。
 アークの聖なる斬撃が煌き、両断されたステンノは地面に崩れ落ちた。




 ステンノは死に、エウリュアとメデューサはそれぞれ瀕死の重傷。ポイズンウォリアーの軍勢も、多くは戦闘不能になっていた。
「退き際、ですね」
 レインが残ったディアボロに下した命令は、撤退。
 本来の目的である所の『撃退署崩し』は、多少の成果を上げた。どちらかといえば学園生に被害が大きいが、現地撃退士とて無傷ではない。
「……もうすぐあたしの傷も完治する頃ですし、今日のところは充分です。退きますよ」
 本当はもっと壊滅的な打撃を負わせたかったが、それは次回で良い。次で一気に片を付ける。生き残ったゴルゴーンにも、次回また働いて貰うとしよう。
「次こそ完全に撃退署を落としてあげますよ。ディアナ様の邪魔をする人たちは、あたしが一人残らず殺してあげます、あはははははっ!」
 狂ったような笑い声を残して、レインが去っていく。生き残ったディアボロの群れと共に。

「……戦いは終わったが、この地域から敵の脅威が去った訳ではない。出来ればこれ以上、現地の連中に欠員は出したくないな」
 嘆息交じりに、傷だらけの英雄が呟く。
 あのヴァニタスはまたやってくる。しかも、今度は全快した状態で。
「なに。今は最悪の結末を回避できたことだけでも喜ぼうじゃないか。見たまえよ」
 ハルルカが言い、市街地に視線を向ける。
 何とか最終防衛線上で迎撃できたことで、当然ながらディアボロは一匹たりとも通していない。
 結果として、戦いと無関係な者が傷つくことも、人々の営みが壊れることもなく。
 目に映るのは平凡な街並み。けれどそれは、撃退士たちが戦い、傷つき、確かに護り抜いたものだった。









 

 




依頼結果

依頼成功度:普通
MVP: 撃退士・鈴木悠司(ja0226)
 釣りキチ・月詠 神削(ja5265)
 魔女の瞳・ハートファシア(ja7617)
 無傷のドラゴンスレイヤー・カイン=A=アルタイル(ja8514)
 セーレの王子様・森田良助(ja9460)
 陰のレイゾンデイト・天宮 佳槻(jb1989)
 下水道の踏破者・崎宮玄太(jb4471)
 あなたへの絆・蓮城 真緋呂(jb6120)
重体: 歴戦の戦姫・不破 雫(ja1894)
   <石化中に、強烈な攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 撃退士・鳳 静矢(ja3856)
   <突破力を危惧され、集中攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 久遠の黒き火焔天・中津 謳華(ja4212)
   <敵を引きつける際、集中攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 魔女の瞳・ハートファシア(ja7617)
   <仲間を庇って、強烈な攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 蒼を継ぐ魔術師・アスハ・A・R(ja8432)
   <指揮能力を危惧され、集中攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
 おでんの人(ちょっと変)・オーデン・ソル・キャドー(jb2706)
   <指揮妨害の際、レインの攻撃を受けた>という理由により『重体』となる
面白かった!:17人

撃退士・
鈴木悠司(ja0226)

大学部9年3組 男 阿修羅
撃退士・
神月 熾弦(ja0358)

大学部4年134組 女 アストラルヴァンガード
死神を愛した男・
郷田 英雄(ja0378)

大学部8年131組 男 阿修羅
赫華Noir・
黒百合(ja0422)

高等部3年21組 女 鬼道忍軍
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
万里を翔る音色・
九十九(ja1149)

大学部2年129組 男 インフィルトレイター
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
撃退士・
鳳 静矢(ja3856)

卒業 男 ルインズブレイド
久遠の黒き火焔天・
中津 謳華(ja4212)

大学部5年135組 男 阿修羅
釣りキチ・
月詠 神削(ja5265)

大学部4年55組 男 ルインズブレイド
魔女の瞳・
ハートファシア(ja7617)

大学部2年7組 女 ダアト
蒼を継ぐ魔術師・
アスハ・A・R(ja8432)

卒業 男 ダアト
無傷のドラゴンスレイヤー・
カイン=A=アルタイル(ja8514)

高等部1年16組 男 ルインズブレイド
場を翻弄するもの・
荻乃 杏(ja8936)

大学部4年121組 女 鬼道忍軍
セーレの王子様・
森田良助(ja9460)

大学部4年2組 男 インフィルトレイター
災禍祓う紅蓮の魔女・
Erie Schwagerin(ja9642)

大学部2年1組 女 ダアト
陰のレイゾンデイト・
天宮 佳槻(jb1989)

大学部1年1組 男 陰陽師
黒雨の姫君・
ハルルカ=レイニィズ(jb2546)

大学部4年39組 女 ルインズブレイド
おでんの人(ちょっと変)・
オーデン・ソル・キャドー(jb2706)

大学部6年232組 男 ルインズブレイド
水華のともだち・
エリーゼ・エインフェリア(jb3364)

大学部3年256組 女 ダアト
心の受け皿・
キャロライン・ベルナール(jb3415)

大学部8年3組 女 アストラルヴァンガード
下水道の踏破者・
崎宮玄太(jb4471)

大学部3年271組 男 鬼道忍軍
希望の先駆け・
フィーネ・アイオーン(jb5665)

大学部6年190組 女 アストラルヴァンガード
魔群打ち砕く第一撃・
クルティナ・L・ネフィシア(jb6029)

大学部2年158組 女 アカシックレコーダー:タイプB
あなたへの絆・
蓮城 真緋呂(jb6120)

卒業 女 アカシックレコーダー:タイプA