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マスター:カナモリ
シナリオ形態:ショート
難易度:やや易
参加人数:8人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2013/02/20


みんなの思い出



オープニング



「いなくなる感じを目指して貰おうかと思って」
 と、久遠ヶ原学園の変人研究職員成瀬が、いつもの覇気のなーい口調で言った。
 同じく久遠ヶ原学園に勤務する数学教師永野はしかし、全然それどころではなくて、誰かがいよーがいまいが何でもいーのだけれどとにかく、この後手にしっかりと固定されてしまっている手や手錠が気になっていた。
 だからまー全く話には興味とかなかったのだけれど、とりあえず、「はー誰もいなくなる感じですかー」とかなんか、相槌だけ打っておくことにした。
「何かさ、とあるゲームセンターにあるゲーム機なんだけどさ」
 成瀬は、何を考えてるのか全く分からない人形のように整った無表情で、またわけのわからない話の飛ばし方をする。
「それが実は天界製のゲーム機だったりするんだよね」
 けれどそれも別に永野にとってはどーでも良くて、ゲームセンターに天界製のゲーム機があろーとなかろーと、問題はこの手錠と、椅子に縛り付けられているというこの現実の方だった。
 ただ多分今何を言っても聞いて貰えないだろーな、とかいう予感もあったので、「はー天界製のゲーム機ですかー」とまた、話を合わせておくことにした。
「だからこれがね。何の免疫もない一般人とかがうっかりプレーしちゃうと、ゲーム機の中に取り込まれて、感情とか吸い取られちゃって、廃人になっちゃうって仕組みになってるのなんか。いやー凄いよね。俺もそんなん作ってみたいよね」
「んーでもそれは普通に作っちゃ駄目ですよね」
「でね。このゲーム機をそのまま放置しとくのも勿体な……じゃないや、えーっと、危険ってことでね、まあ壊そうと思うんだけどね。まずは、このクソゲーの世界を守ってるサーバントが中に居るんで、やっつけて貰わないといけないわけ。これさえやっつけてくれたら、後は外から物理的に破壊出来るからね」
「ちなみにそのゲームの内容ってどういうのなんですか」
「んー今回は、殺人ゲームだね。なんかあのーミステリー……的な?」
「はーミステリー的な? はいいんですけど、え、その今回は、っていうのはどういう……ちょっとなんか引っ掛かったんですけど」
「えーと、あとはねー」
 とかもー人の話なんて全然聞いてませーんみたいな成瀬は、ガサガサと一枚の紙をポケットから取り出し、テーブルの上に広げる。
「あそうそう。で、とりあえずゲーム機の中に居るサーバントをやっつけて貰うために、撃退士の皆にはゲーム機の中に入って貰わないと駄目なんだけど、帰ってくるためには、ゲームの中で死亡しないと駄目なんだよね。だから皆には館の中で死んで貰わないと駄目なんだけど、どうせならいろんな死に方があると面白いよね」
「いや決して面白くは……っていうか不謹慎にも程が……」
「それからえーっとあとは……んーじゃあとりあえずさ、後の説明はこの紙に書いておいたんで、また読んどいてくれるかな。永野君、俺が帰ってくるまでどうせ暇だろうし」
 と、テーブルの上に置かれた「天界製ゲーム機について」とか書かれた紙を指し示され、それをちょっとぼーっと見つめた永野は暫くして、「え」と、呟いた。
 ぼーっと成瀬を振り返る。
「うん、何だろう永野君」
「いや何だろうじゃなくて、え、成瀬さんすいません、この手のやつは解いて貰えない感じですか」
「うん」
「いやうんじゃなくて」
「じゃあ、はい?」
「いやはいでもなくて。あれ何だろう。え、なんで僕椅子に縛り付けられてるんですかね」
「んー。待ってて欲しいから」
「え?」
「いやだから、待ってて欲しいからだって、え何耳悪いの」
「いや耳悪いのって、聞こえてないから、えって言ったんじゃないですよね、わかりますよね」
「分からないなに」
「いやもうそんな普通の顔してなにとか言われても、薄っすら殺意とか沸くんでやめて貰っていいですか」
「だって分からないから」
「だいたい待ってて欲しいって意味分からないんですけど」
「あーそこね。いや実は俺も行こうと思ってて」
「え?」
「いやだから俺も行こうかと思って。ほらちょっと見てみたいしさ、天界製のゲーム機ってやつ」
「あー……っていや納得しないですし、それと僕の手錠とどういう関係があるのか未だに全く見えてこないですし」
「だからね。こう、もし俺がゲーム機の中に入ったらさ、永野君には俺の帰りを心配して待ってて欲しいじゃない。無事を祈ったりしてさ。ゲーム機の中に入るわけだから、何が起こるか分からないわけだし。でも、そう思っても、きっとあんまり心配してくれないじゃない」
「そうですね。むしろ戻ってこなかったらせいせいするくらいで」
「だから、こうしておけば、鍵持ってるの俺だけだし、ちょっとくらいは心配して待っててくれるかなあって」
「あのー、成瀬さん」
「うん、何だろう永野君」
「それだけのために、いきなり人を監禁したりしちゃったわけですか」
「うんそう」
「トイレでいきなり背後から抱きついて来て、変な薬とか吸わせて失神させて、運んだりしたわけですか」
「うんそう、俺って意外と力あるでしょ」
「はい、驚きました。今後の付き合い方を考えようと思います」
「じゃあ俺、行ってくるから。また後で会おうね、永野君」






リプレイ本文






●だからこれはあれです洋館の大広間とかでちゃんとミステリにありがちな顔合わせし終わったあとです死死死。
 英雄、新井司(ja6034)が死んでいた。
 あ、間違えた訂正。キングオブ英雄目指してる最中の女子、新井司(ja6034)が死んでいたっていうかどっちにしろ死んでいた。
 英雄目指してる女子様が息絶えてしまわれたのは、ほんの数十分前のこと。
 彼女はいつものようにここで、「英雄とは何か・英雄とはいかにあるべきか」についての考察を、(被害者ッッ!!!)って思いっきり自己主張した筆字の踊るあっかい旗を持って仁王立ちしつつ巡らせていた。
 っていうその部分を若干古風めな女子高生風にお伝えしてみようと思う。
「んー英雄的にはー、今日どーしたら英雄的に成立すんのーみたいなー考えてんだけどー、でもここってやっぱゲームの中だしーっていうかゲームの中ってなにやばちょーうけるんですけどー」
 意味は別にない。とにかくこのようにして彼女はいろいろ考え、結果一つの答えを導き出していた。
「天魔ではなく人であり仲間である「誰か」を殺めてしまうストレス。それは、架空の世界とは言え、相当な物のはず。ならばそれを英雄を志す者として私が背負おう。そう、私が殺人者となってみんなを……。だから一先ずはここで、このまま崖から落ちて死んだように見せかけ、何処かで姿を隠せば」
 彼女はそっと瞳を閉じる。
 顔の真横で、バタバタバタバタアと凄い勢いで風に靡く旗。
 彼女はそっと一歩を踏み出す。殺人犯になる一歩、真犯人になる一歩、みんなの……みんなのために英雄になるためのいっp……にゅるっ。
 あっ。

「キャーーー……っっ!!」(彼女のリアクションがわりと冷静で薄かったため、吹き替えアフレコの声でお届けしております)

 こうして彼女はお話の冒頭でもう非業の死を遂げてしまわれたのである。ちーん。




●ところで今日も、クインV・リヒテンシュタイン(ja8087)の眼鏡は無駄にとっても良く光っている。
「僕は天才と呼ばれる予定のダアト、クインティンだよ。(キラーン)この知的な眼鏡を見れば僕が天才だというのは自明の理だったかな(キラーン)」
 ここで注目すべきなのは、あれ? もうその自己紹介聞きましたよっていうか何度目? って顔してる皆の顔でも、人様の家のテーブルに思いっきり土足で乗っかっちゃってるクインのなんかちょっとトチ狂っちゃった感のあるポージングでもなく、彼が動く度に刻々と角度を変え光る彼の眼鏡。ここである。
 特にかっこ書きでくくられた(キラーン)の部分では、無駄に良く光る彼の眼鏡がとっても本当に良く光っていることに、それはもう光の加減できらりと光る彼の眼鏡。なんてゆー夢見がちな生ぬるさではなく光っていることにご注目頂きたい。
 眩しい光を突然向けられると、人はなんか分かんないけどちょっと、苛っとする。
 それはもう人種国籍肌の色問わず人類共通……いや天使悪魔人間共通の本能的な何かの何かなのだ。
 いつかその苛っとで戦争が勃発したっておかしくない。
 そんな驚異的な眩しさを、定期的かつ鋭く放つあの眼鏡は、もはや眼鏡などという普遍的な呼び名を当てはめることも恐ろしい、アメージンキラーンオブメガネーンナッなんである。
 という話と今回のお話は全く関係がないので先に謝っておこうと思う。ごめんなさい。
「うん分かった。なんでもいいからちょっとすまん……とにかく一旦、降りてくれ」
 思わず自分の色つき眼鏡をはずし、なんか今、目の奥にすっごい原色のわっかみたいなのがちらついてんのちょっとタンマ。みたいに目をこする、デニス・トールマン(jb2314)が言った。
 そう例え……その体が人並み外れた巨躯でも、目が合った瞬間子供が泣きだしちゃうくらいの鋭い眼光でも、うんやっぱり体の大きさとかかんけーないよね、まぶしーよ。なんである。
「全くついてねえぜ。車が故障さえしなけりゃ……こんな携帯も圏外の館で足止め食うこともなかったのによ……家ではアイツが待ってるってのに」
 なんか外見いかついけど、車故障したりメガネーンナッの被害にあったり言われればわりと素直に降りてきたクインに足踏まれたり、いろいろなんか可哀想でちょっといい人っぽかった外見いかついけど。
 と、この後の展開で「絶対私探偵になるのよ」力を漲らせるフローラ・シュトリエ(jb1440)はとりあえず外見いかついって二回思った。
「早く事件とか起こらないのかしらね。ミステリとか事件調査とか楽しむつもりで来たのよ、私」




●だから誰だよこれホラーだって言ったやつ!
 一方その頃、草薙 胡桃(ja2617)は謎の奇妙な幻聴に悩まされていた。
「ひゅーひゅーだザーッ。ひゅーひザーッーだよー」
 ゲームの中に入ってしまってからというもの、この謎のいやーな幻聴の声はどんどんと大きさを増し、輪郭を顕にし、今やはっきりと耳をつんざいてくるのである。
 その主な内容がこちら↓
「ひゅーひゅーだよー。胡桃にも大切で大好きな彼氏が出来たんだよーひゅーひゅーだよー。もう子供じゃないんだよー、大人の階段のぼっちゃうんだよー、羨ましいんだよー、照れてるんだよー、かわいーんだよーひゅーひゅーだ」
「があああ!! ウルサイのですーー!!! キエルのですーー!!」
 って始まってまだ数十分くらいなのに、淡桃色の癖毛を振り乱しながら胡桃は既に、ちょっと怖いくらい壊れ始めていた。
「こなったら……このヨルムンガルドで……ズドーン……なのデス……」
 すがちゃ。(←ヒヒイロカネから武器取り出し)ガリガリ(←ヒヒイロカネから飴玉取り出し)
 と思ったら、始めがなくてもう末期だった。
「だって、楽しんだものガチだよっ! モモ、片っ端からウッテくね!」
 ガチャッ(←弾倉装填)
 と。
 今ここに、とっても分かりやすくこのゲーム内における殺人鬼の一人が出現した。
 誰かが殺されたら絶対コイツ犯人、と9割の国民が指さしそうなくらいの殺人鬼だった。
 思いっきり広間の隅でヨルムンガルドをアッパショナートにモーツァルト。
 でも誰一人それについて言及するものはなかった。皆、めっちゃスルーした。
 何故ならそれは、これがそーゆーホラーゲームの中(だって胡桃たん小柄でかあいー女子フィルターを通してみると小銃だけが忽然と消えちゃうわけねーけどやっぱり胡桃たん小柄で無害な女子にしか見えな)だからだ。

 と。そんな中。
 事件の始まりは唐突に広間に居た人間達を襲ったのだった。


「キャーーーー……っっ!!!」


 突然響き渡る、女性の断末魔の悲鳴。
 雷のように広間を直撃する。
 ハッとして戸惑うもの。戸惑うもの。戸惑うも。
「え! 誰! あの声誰なの!」
「分からない! なんてことだ! この天才の僕にも分からないことが……?!」
「くそっ、あんな声の奴ここに居たかよ!」
「モ、モモまだ誰も撃ってないよ! まだ誰も撃ってないよ!」
「申し訳ございませんが皆様、お嬢様はご気分が悪くお部屋から出られないと申しております。ご夕食には降りて来られると思いますので、どうぞご自由に屋敷の中をお周り下さい」
 そこに響く、ヴァレリー家執事、袋井 雅人(jb1469)の、いやもう一人死んじゃってますけど大丈夫ですか! みたいな台詞。
「なにぃ!」
「なにィ!!!」
 さすがのクインやデニスもこれには度肝を抜かれ、思わず二人して眼鏡ずりおろして仰け反り。みたいな一昔前のギャグ漫画のようなリアクションをした。
 この時雅人さまは圧巻の達観した遠い目をしてらっしゃったという。
 だってこの台詞じつはもー四回目だったんだもの誰も聞いてなかったんだものむしろみんな執事の存在忘れてたんだもの。
 けれど彼は全然気にしない。仏様のような心で生ぬるい笑みを浮かべ、「事件、起きたようですね」光らない眼鏡をそっと押し上げる。
 漂う哀愁。
 なんか……気付いてあげられなくてごめんね好き勝手やっててごめんね。ってみんなちょっと反省した。
「でも私はずっと……袋井先輩の言葉に気付いてたです」
 そこで、桜庭 ひなみ(jb2471)がそっと、袋井の執事服の裾をちょんちょん、と引っ張り、言った。
「えー! 何処に居たのーっ」
 というこの、ひなみの突然の出現には、観察眼鋭いフローラも思わず度肝を抜かれ、一昔前のギャグ漫画のようなリアクションをした。
「チェストの影に隠れてました」
「なんでっ?!」
「えとー……なんかちょうど背丈とか一緒なんで、収まりが良かったから……です」
「なんのっ?!」
「大丈夫ですよ、桜庭さん」
 そこでポン、と雅人さまがひなみの華奢な肩を勇気づけるように叩いた。
 何が大丈夫かは全く分からなかったけれど、雅人さまが言うならそーなのかなってひなみは思った。
「それに僕は知っていましたよ桜庭さん。きみがチェストと壁の間に物凄く収まり良くハマっていたことを。そして、僕の言葉にずっと頷いてくれていたことを。ええ知っています……だから桜庭さん。今度は僕に、あなたを守らせて下さい。もしあなたの身に危険や恐怖が迫った時は。僕が全力で庇いお守りしましょう」
「袋井先輩……」
 恥ずかしげにベレー帽で顔を覆うひなみ。「それは……フラグですね」



 その頃、洋館二階のとある部屋では。
 人形のように美しい顔をしたオフィリア・ヴァレリー(jb1205)が、物凄い真顔で、
「一人目は……バナナの皮で死ぬ……」
 とかなんか、ヴァレリー家に代々伝わるおもろい唄……じゃなかった、恐ろしい唄を口ずさんでいる。
 そう。この洋館は、ヴァレリー家の負の遺産。世にも恐ろしい快楽殺人者の作った、快楽殺人者の快楽殺人者による快楽殺人者のための館だったのである。
「ああ私も早くおじー様のように……生々しく誰かの胸にナイフを突き立てる感触を味わいたいですわ……」
 そして少女は、うっとりとそんな妄想に胸をときめかせる。
「覚えてしまった……血の、あたたか、さ。―――さぁ血の契りを結びましょう愛しき人々」
 銀色の尖ったナイフを手に、彼女は自らの自室を出て行く。




●そして誰も……いなくなるよーにさーみんなで死んでみよー!
「ああ、これは……これはなんてバナナなんだ!」
 そして今、司の死体を発見してしまったエラr……ではなくクインは、光る眼鏡をくいくいさせながら、世にも残酷な死を見た、と言わんばかりの嘆きに眉を顰めていた。
 そこには顔にバナナの皮を乗せ、ぴっちりきをつけ体制で横たわる司。と一面に広がるバナナの皮の海。(過剰演出)
「ひどいバナナの匂いだわ……なんてバナナなの」
 鼻を覆い、首を振るフローラ。
 ってなんかもー場の空気があんまりにもバナナなのでそれしか言えない二人である。
 そんな中、「クソッ……ダメだ、もう息は無ぇ」って一切バナナに触れずに、真面目なデニスとか、絶対笑っちゃうけど笑ったら何されるか分かりませんよあのいっかつい顔でキスされもしくは「おい脱がされてえのかそれとも自分で脱ぐのか」とか言われちゃいますよっていうこれはホラー。
「(しかーし! そんなデニスの態度に、名探偵クインはピンと閃いたのである)ふははははは」
 と。そこで突然クインが笑い出したので、あ、とうとう気がふれたかって二人は思った。
「僕はどうやら気付いてしまったようだよ……この事件の真犯人にね……。そうこれは実に簡単なロジックだったのさ。おかしいとは思っていたんだ。最初から僕とは全く目を合わせようとせず、尚且つその人物は、こんなにもバナナな状態であるのに、そのバナナには一切触れない。おかしいとは思わないかい? フローラきみなら分かるはずだよ」
「うんごめんさっぱりわからない」だいたい眼鏡眩しいから誰一人目とか合わせてなかったし。
「残念だ、では僕が言おう!」
 かーらーの突然だーっしゅ。そして崖は崖でも一番たかーい崖の突起にわざわざ昇ってかーらーの見下し!
「そう、犯人はデニス、きみだよ! ふははは」
 やっぱりとうとう気がふれたんだな可哀想にって二人は思った。
「あとなんでもいいけど。私今バナナの匂い嗅いでたらなんか、凄いひらめいちゃったのよね」
 説明しよう! 今フローラを襲った閃きとは尺問題その他諸々によって繰り出される、ご都合クリティカル判定のことである!
「犯人、分かったわ」
 そしてフローラは指をカチン、と鳴らす。

 場面チェーンジ。

「あなたにはなんの恨みもありませんがね……見られてしまった以上、口を塞がせてもらうですよっ」
 ずどーん。ずどーん。と弾丸を放ちまくる胡桃。
「くそ。ならばくらえ! これがファイアワークスと氷の夜想曲のごちゃ混ぜミックススキル、ファイアワークス夜の幻想曲だーっ!」
 ゲームの中なのでわりと好き勝手な事をやってみつつ、応戦する袋井。
「袋井先輩っ! スキル名長っていうか、そのまま過ぎます! でも、それが袋井先輩らしくて、私は好きです!」
 その袋井に庇われつつ、指摘のような感想を述べるひなみ。
 がうっかり自らの身を守ろうと乱射したリボルバーの弾丸に殺された成瀬。(居たのか)
 と共になんかもー撃たれてるサーバント(居たのか)
「まさか貴方が犯人だったなんて、この依頼に参加したのがあの大切で素敵な彼じゃなくて僕で本当に良かっ」
「黙るのですーーー!!!」
 ずばばばばばばばば。
「桜庭さん、私にかまわず逃げて下さい! が、がはっ、……ひ、ひな、にげ、て……」
「きゃー袋井せんぱっショキュン」

「見なさい! これが事件の真相よ!」
 両手を広げ、デニスとクインを振り返るフローラ。
「なんてことだ! 袋井さんの……袋井さんの眼鏡が……割れめぎゅんっ……!」
「うんだからクインさん一人だけ見てるとこ違うからってわーもう撃たれて死んでるー!」
(そうか! そうだったのか! バナナ事件はバナナに足を滑らせた故のただの事故で……真犯人はこの少女! 年端もいかねえこの……!)とかなんかデニスは同年代娘持ち判定クリティカルにより全てを都合良くr意識不明。
 そこに現れるオフィリア。
「あ、オフィリアさん危ない逃げ」
 て。と庇おうとしたフローラ、銀色のナイフに思いっきり背中を刺されて絶命(笑顔)

「さあ……あなたが最後のお一人ですわ」
「え、あれ? もう終わりです? うぅ〜……。じゃあ仕方ない。そろそろいくですっ!」
 胡桃は潔くそこでずっどーんと自爆。
「ええあなた達がいればわたくしはもう独りではないの……」
 オフィリアもうっとりと自らの胸にナイフを突き立て、その時を迎えた。




●そして誰もいなくなる……現実世界にみんないる。
 ところで元の世界に戻ったフローラの第一声は。
「くそーこんなファッキンなゲーム機はキッチリ破壊するわよウエアー!」
 だったとかなかったとか。
 とにもかくにもゲーム機はきっちり破壊され、仕事は無事終了したのだった。










依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:5人

ヴェズルフェルニルの姫君・
矢野 胡桃(ja2617)

卒業 女 ダアト
撃退士・
新井司(ja6034)

大学部4年282組 女 アカシックレコーダー:タイプA
眼鏡は世界を救う・
クインV・リヒテンシュタイン(ja8087)

大学部3年165組 男 ダアト
撃退士・
オフィリア・ヴァレリー(jb1205)

大学部3年259組 女 バハムートテイマー
EisBlumen Jungfrau・
フローラ・シュトリエ(jb1440)

大学部5年272組 女 陰陽師
ラブコメ仮面・
袋井 雅人(jb1469)

大学部4年2組 男 ナイトウォーカー
紫電を纏いし者・
デニス・トールマン(jb2314)

大学部8年262組 男 ディバインナイト
雷蜘蛛を払いしモノ・
桜庭 ひなみ(jb2471)

高等部2年1組 女 インフィルトレイター