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マスター:十三番
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:1人
リプレイ完成日時:2012/07/02


みんなの思い出



オープニング


 ヂ  ュ  ー  ン  ブ  ラ  イ  ド――



 愛と未来に満ち溢れた甘美極まりないその言葉は、一陣の風のように無機質な人工島を駆け抜けた。


 もともと相手のいた者はその絆を更に強めた。


 相手がいなかった者も6月をきっかけに勇気を振り絞った。


 その気がなかった者も、お祭りごとだから、と向けられた好意に応えた。


 わが身を顧みず、友の恋路を応援し続けた者もいた。



 ド  リ  ヰ  ム  ウ  エ  デ  ィ  ン  グ――



 夢を冠したその言葉は、ひと月とかからず学園を桃色の紫陽花で埋め尽くした。







 ――だが、

 世間の流れに屈せず、

 己が意志、

 己が思想、

 己が個性を貫き通した者たちもまた、確かに存在していた――。






 今では誰も近寄ろうとも、存在さえ把握していない教室に、彼らは集結していた。
 誰も覆面にマントを付けており、顔はおろか性別、背格好さえ判らない。

 ランプを提げた覆面が教壇に立つ。
 その者は大きく息を吸ってから、憤慨を乗せた声を発した。

「学生の本分は学業である!!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「まして久遠ヶ原学園に在籍する生徒なれば、恋愛に興じる暇など皆無であることは火を見るより明らかであろう!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「だが学園内はどうだ!
 誰も彼も恋愛などという不確かで生産性のない行為に勤しみ、
 我ら久遠ヶ原学園の目的を忘却するどころか、踏み躙っているではないか!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「我らは明日、かの者らに制裁を下す!
 ハートで曇り切った連中の目を、我らの真の『愛情』で、覚まさせてやろうではないか!!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「作戦は満場一致で可決された!!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「ではご唱和下さい。
 『嫉妬にあらず!』」

 しっとにあらず!

「『逆恨みにあらず!』」

 さかうらみにあらず!

「『羨ましくなんかないッッッッ!』」

 うらやましくなんかなああああああああああああああああああいッッッッ!!

「よろしい!
 では行くぞ、諸君!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「西にカップルがあれば妨害して別れさせろ!
 東にバカップルがいれば間に入って冷めさせろ!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「北に手をつなぐカップルがいればぶった斬れ!
 南にチューするカップルがいれば割り込んでしまえ!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「赤い糸を見かけたら引き千切れ!
 糸が鎖ならバラバラに外してしまえ!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

「もちろん、棚ぼたで伴侶をこしらえた者は全力で粛清する!
 ゆめゆめ忘れるな!」

 う……うおー!

「では行け、諸君!
 見回りの教師に見つからぬよう、そしてこの教団の存在を知られぬよう、
 こっそりひっそり成果を上げてこい!」


 ――かくして、
 黒衣の集団は黴薫る教室より放たれた。
 運命の糸を断ち、深紅の薔薇を蹂躙し、桃の紫陽花を伐採するために。

 そして
 少しだけ、ほんの少しだけ、新たな出会いに胸を躍らせながら――









 映像はそこで終わっていた。
「以上が、学園内地下組織『アベック仏虎狼獅(ぶっころし)団』が企てている計画、コード名『禊』の全貌よー」
 説明する職員は教卓にぐったりと上体を預けている。
「まあ、なんていうか、気持ちは判らないでもないけど。とは言え学園内のカップルに罪は無いわけでー。
 学園としても、組織の存在は許せても計画実行は捨て置けないというかー……うーん」

 要するに、と職員は体を起こした。

「こいつらを黙らせてきてほしいわけさ。『夏』が始まるその前に。
 ――どっちが『穢れ』か、決めてきなさいな」


リプレイ本文



 Prrrr Prrrr

「はい」
 電話の相手が判ると、柊夜鈴(ja1014)は声を明るくした。
「うん、どうしたの。……ああ、うん。へえ、そうなんだ」
 他愛もない会話に花と表情を咲かせ、夜鈴は人通りの少ない校舎裏を進む。
「ああ、そ――」

 彼の背が、ぞくり、と凍った。

 顔面蒼白で周囲を見渡す。感じた悪寒は天魔と対峙したときのそれに似ていた。
 学園に天魔。考えにくい。が、考えられないことではない。


 全身に冷や汗をかく彼の耳に、地を這うような呻き声が飛び込んだ。


「臭う。臭うぞ……」


 校舎の影から現れたのは――


「この臭いは、電話でいちゃつくカップルの臭いだ……!!」


「か、鐘田(ja0114)……先輩?」
 だが、夜鈴の知っている将太郎とは余りにもかけ離れていた。獣のように背を丸め、わなわなと肩を震わせる様子は、まるで臨戦態勢のそれであり、そしてそのものだった。


「リア充――爆・散!」


「……は?」
「うるせぇ! 爆散っつったら爆散なんだよ!!」
 拳を固め、光を纏う将太郎。
「いや、わけわかんないんですが」
「お前に恨みは無いが、ある! 大人しくぶん殴られやがれ!!」
「なんだよそれ……!」
 脱兎の如く駆け出す夜鈴。
「ん待ちやがれぇぇぇぇっ!」
 彼を猛追する将太郎。
「――ああ、ごめん、なんかすごく追いかけられるんだ今」
「電話を切りやがらぁぁっ!」


「やれやれ。手当たり次第、って感じだな」
 溜息をつき、離れていく二人を眺めるは大城博志(ja0179)。
「学園内に一体何組カップルがいると思ってるんだか。体が幾つあっても足り――」
 ぼやく彼の耳に、ある会話が届いた。


「じ〜〜〜〜〜っ」
「ンもゥ、なによぅ、ヒトのカオじっと見てえっ」
「いや、なんつーの、お前の瞳にクギ☆ヅケだったっつーかだし」
「なによそれェ〜♪ ……なにが映ってた?」
「はぁ〜? ンなん言わなくてもわかっべ」
「や〜だ〜! 言ってくんなきゃスネちゃうぞッ☆ ぷんぷん♪」
「しゃーねーなー。んじゃちょっと耳かせって」
「うんっ! あっ、やさしくね?」
「わーってるっつーの。いっけーしかいわねーかんな」
「(こくこく)」
「……お前だっつーの」


 博志は充分な助走距離を取り、疾走、四肢をピンと伸ばし、カップルにフライングボディプレスをぶちかました。
「うおっ!」
「ぎゃあっ!」
 悲鳴を上げてベンチごとひっくり返るバカップル。博志はすぐさま立ち上がり、彼女の眼前に光の玉を産み出した。
「ヘアァッ! 目が、目がぁぁ!」
「だぁまり腐れこのド外道がァッ!!」
 顔を抑える彼女に容赦なく跳び足刀を放つ。彼女は校舎の壁まで吹っ飛び、そのまま気絶した。
「お、おい――!!」
 恋人に手を伸ばす彼氏。その顔面を博志は片手で掴み、高々と彼氏を掲げた。
「が……ッ!」
「手前ェら、人様の五感の範囲内で何いちゃついてくれてんだ、ああ!?」
「ご……な、何を……」
「三十路越えダアト舐めてンのか!? 燃えとくかおい!?」
 指の隙間から博志を見る。
 そして戦慄した。こいつは本気でやる。そういう目をしている。




「(なんだ。学園で何が起こっている――!?)」






 一瞬で地獄絵図と化した学園の一角。
 それを屋上から眺める影があった。
「ふふーん。圧倒的じゃないか我が団は。なあ?」
 側近の道明寺詩愛(ja3388)と海柘榴(ja8493)が同時に頷く。


「『学園中のカップルを駆逐する』。その実現も最早時間の問題だ。後は高みの見物と――」


「団長。あれを」
 側近が突然眼下を指し示す。
「んん?」
 小さな人影が、猛スピードで地獄に突貫しようとしていた。



「とっとと別れろオラァッ! 判ったら返事だろうがァッ!」
 博志を突き動かしていたのは憤怒の炎だ。許せぬものを許せぬと断じる、揺るぎない力。


 それは皮肉にも恋慕の情とよく似ていた。
 即ち――盲目に陥りやすいのだ。


「ぐおぁっ!!」
 彼の頬に、ステラ・七星・G(ja0523)の飛び蹴りがクリーンヒットした。
 全く予期していなかった一撃に博志は地面を転がってゆく。
 ステラは無表情のまま彼を追い、彼が大樹に激突して停止すると慣れた手つきで手錠を嵌め、拘束した。
「くっ……何をする!」


「恋焦がれ 非リアどもが 夢の跡」


 ヒーローマントを翻し、宮村昴(ja7241)が博志の前に立った。
「『アベック仏虎狼獅団』の人だね」
「! どうして、その名を……」
「俺は宮村昴。きみ達からカップルを守る為に蜂起した『桃薔薇十字軍』の長だよ」
「なん……だと……」
「さて、君たちのリーダーはどこかな?」
「ふざけるな! 誰が口を割るものか!
 例えこの身を焼かれようと、漢大城、決して機密を漏らしたりはしない!」
「そっか……じゃあ」
 宮村は撃破された彼氏の手当てをしていた姫路ほむら(ja5415)を手招いた。
 その『娘』はてくてくと昴に駆け寄ると、何やら耳打ちされ、こくんと頷いてから博志にちょこちょこと近づいた。


 博志の顔から血の気が引く。


「う、嘘だろ……! やめてくれ!」
 抵抗しようにも背にはステラが馬乗りになっている。
 それだけでも充分な痛打なのに、ほむらは――


 ひしっ


 博志の腕にしがみつき――


「おせぇて、おにいちゃん」


 瞳に涙を溜め、彼を見上げた。


 致死を思わせる量の鼻血を噴き出し、博志は仰け反る。


「し、てん……のう……」
 ただそれだけ言い切ると、彼は自らの血の池に沈んだ。
「なるほど。ありがとう。ステラさんはパフェいっこ追加ね」
 ぐっと親指を立てるステラ。
 昴は微笑みトランシーバーを握る。
「四天王、ってのがいるみたい。まずはそれを潰して、団長をあぶり出そう」
 続々と飛んでくる了解を聞きながら、彼は屋上を見上げた。



 咄嗟に隠れた団長は怒りで拳を震わせていた。
「『桃薔薇十字軍』と言ったか。連中めぇ……非リアに偽りの愛を向けるとは、神をも恐れぬ鬼の所業よ!
 だが――此方とて烏合の衆ではないわ!」


 団長が振り向いた先には4つの人影(ひとつだけシルエットがものっそい違和感)が佇んでいた。


「玄武! 朱雀! 青龍! 白虎!

 征け! 学園中の『薔薇』をグッチャングッチャンのデロンデロンにしてこーい!」


「「「「御意」」」なの」


 4人は深く傅いてから、各々の戦地に向けて飛び立った。


「我らも動くぞ」
 ニタリ、と団長の顔が歪む。
「先ずは――そうだな、数で有利に立たせてもらおうか?」



「Zzz……すぴー……」
 木陰でうたた寝を楽しんでいた氷月はくあ(ja0811)を、無骨な地鳴りが呼び起こした。
「んー……?」
 擦った目で彼女が見たものは――
「ん゛ぃ!?」

「ぜぇ……ぜぇ……電話はもう切っただろう!」
「はぁ……はぁ……うるせぇ、一発殴らせろ!」

 ――陽だまりで対峙する、二つの雄。

「え? は? ん?」
 彼女が事態を呑み込めぬまま、事態は進展していく。

「……判った。いいよ」
「へっ、始めっから素直にそう言えってんだ」
 指を鳴らして近づく将太郎を、夜鈴は鼻で笑い飛ばす。


「女々しい拳なんか、効かないさ」


 将太郎は額に青筋を浮かべて大きく踏み込み、夜鈴の顔面に体重を乗せたストレートを見舞った。
 肉が肉を打つ轟音に、はくあは身を竦めた。
 彼女は恐れた。理由は判らないが、学友に全力で手を挙げる生徒――

「……ぁあ!?」

 ――の攻撃を受けても微動だにしない、全身に光纏を滾らせた夜鈴を。

 拳の向こうで笑みを浮かべる夜鈴。舌を打ち、将太郎はワンツーを放つ。しかし夜鈴は動かない。
「て……ンめええええ……!」
「気は済んだ?」
 返事を待たず、夜鈴は将太郎の腕を振り払って軽く跳び、

「ほあたァッ!」

 彼の眉間に、お返しと言わんばかりに拳を叩き込んだ。
 芝生の上を何度も転がり、将太郎は俯せに倒れた。憎々しそうに手を伸ばし、だが、やがて気を失った。
 それと同時。


「ガハァッ!」


 アウルを燃やし尽くした夜鈴が大きく仰け反った。
 しかし彼は、とても穏やかな表情のまま、拳を高らかと突き上げる。


「我がリア充生活に、一片の悔い無し――」


 言って、彼は真っ白に燃え尽きた。



「……男のゆーじょー?
 と、とにかく助けなきゃ!!」
 はくあは目を白黒させて、救急箱片手に二人へ駆け寄った。



「権現堂幸桜(ja3264)だな」
「はい?」
 呼ばれて彼が振り向くと、そこには、覆面を被り、肩を釘バットで叩く不審者が立っていた。
「え?」
「お前に恨みは無いが、ある。カップルとリア充は――」
「えっと!?」

「――爆発だ!」

 無慈悲に振り下ろされる釘バット。

「……ッ!」

 目を閉じる幸桜を、横からの強い衝撃が襲った。

「……チッ!」
 釘バットは芝生を抉るに終わった。
 幸桜を押し倒したのは、
「大丈夫?」
 駆け付けた藤南雪斗(ja8642)の、決死の回避だったのだ。
「あ、あの……」
「いいから逃げて!」
「は、はいっ!」
 一目散に駆けてゆく幸桜。追おうとする朱雀の前に、顔を強張らせた雪斗が立ちはだかる。
 逃がしてなるものか、と踵を返す朱雀。だが、振り向いた先では――
「おっと」
 アニエス・ブランネージュ(ja8264)が道を閉ざしていた。
「その殺気から察するに、君が『四天王』だね」
「そうだ。四天王が朱雀とは俺だ」
 覆面の下でニヤリと笑む朱雀ことマキナ(ja7016)。
「リア充を妬むのはいいけど……それじゃ嫌われちゃうんじゃない?」
「ハッ」

 敵意が圧となって雪斗とアニエスを襲う。

「好かれてもいねぇのに、どうやって嫌われるってんだ!?」
「その構え……まさか! 止めろ! 無事じゃ済まないぞ!」
「前門の狼、後門の虎。なるほど、大したピンチだ。だが――」
「え? な、なに!?」
「――こんなところでいちいち立ち止まっていられねえんだよ!!」

 咆哮一喝、朱雀の全身を青い炎が包み込む。
 情熱(≒嫉妬)の炎に身を焼かれながら、朱雀は怪鳥宛らの雄叫びを放った。

「逃げろ、藤南君! 喰らえばひとたまりもないよ!」
「遅ぇッ!」
 朱雀の放った煙幕で辺りは宛ら雲海の如く白む。
「うわわわわっ!」
「右から来るよ! 気を付けて!」
 アニエスの助言に従い、朱雀の振るう圧倒的な火力を全身全霊で回避する雪斗。
 彼を誘導しながら、時折こちらに向かってくる攻撃を、アニエスも地を転がって逃げ回る。






          ――そして 3ターンの 時間が 流れた――


「ガハァッ!」
 己が炎に身を焼かれた朱雀は、淡い光となって立ち上る光纏の中、力なく膝を折った。
「ぜぇ……ぜぇ……だ、大丈夫ですか?」
 息を整えながら雪斗が近づくと、朱雀は笑っていた。

「……ハハ……一番弱い、俺……を倒して、満足するよう……では、まだまだ――」

 前のめりに倒れる彼を、

「っと……」
 アニエスが慌てて受け止める。
「あ、アニエス先輩……?」
「もう動けないようだしね」
 戸惑う雪斗に、眉を下げた笑みを返すアニエス。
「拘束するついでに、手当てでもしてあげようかなってさ」
「! ……お手伝いします!」
「ありがと。その前に連絡だけ入れておこうか」



「了解。もう四天王を撃破するなんてすごいね。
 ……そうなんだ、怪我を……。うん、手当てしてあげて」
 通信を切り、空を見上げる昴。


「(何がそこまで彼らを突き動かすんだろう……)」


 物思いに耽る彼の通信機が鳴った。



 時間は少しだけ遡る。


 朱雀の強襲から命辛々逃れた幸桜は、校舎からやや離れた裏庭で腰を下ろした。
「はっ……はぁっ……なんだったんだろう、さっきの……?」


「―――――!」
「〜〜〜〜〜!」


 一息つく彼の耳に入ってくる、言い争う声。
 幸桜は茂みの間からこっそり様子を窺った。
 そこにいたのは、芝生に正座させられた葦原里美(ja8972)と――


「口で砂糖垂れる前と後ろにサーをつけろ!」


 それを見下ろして厳しい口調で説教するアルパカだった。


「貴様、ここで何をしていた」
「さ、サー……」
「大声出せ!」
「さっ、サー!」
「俺は厳しいが差別は許さん。リア充、非リア、バカップル、俺は見下さん」
「えでも今見下して……」
「誰だ口答えしたのは! どの砂糖だ!」
「サー! 私であります、サー!」
「貴様か、グラニュー糖は」
「(甘っ)」
「ここで何をしていた」
「サー! 夜なべして作った『たかし君一号』とイチャついていたであります、サー!」
「貴様非リアか。このコメディアン・ジョーカーめ。ならば俺と共に来い!」
「サー! ノー、私は桃薔薇十字軍であります、サー!」
「なんだと。とんでもない砂糖だ。そんなもので俺たちが釣れると思ったか!」
「サー! しかしアルパカが来たであります、サー!」
「誰だ口答えしたのは! その砂と――」


 つぽん


「「あっ」」


「やっぱり虎鉄(ja1375)だ……」
 アルパカの被り物を両腕で抱え、幸桜はため息を落とした。
「こ……虎鉄ではない! アルパカマン軍曹だ!」
「いや、虎鉄でしょ。何バカなことやってるのさ。やめなよ、こんな事」
 虎鉄の歯が軋む。
「……駄目だ。今のおいらは四天王の一人、白虎だ。裏切れねぇ!」
「あっそ」
 ぐっと虎鉄を睨みつけてから、毅然とした態度で踵を返す幸桜。
「お、おい。どこへ行くんだ?」


「今から虎鉄の彼女さんに言いつけてくる。僕も虎鉄のこと嫌いになるから」


 彼は芝生の上で足を折り畳み、


 三つ指をついて


 深々と頭を下げた。


「ほんとごめんなさい。なにとぞ、なにとぞそれだけはご容赦下さい」


「……ホントに? 反省してる?」
「はっ。マリアナ海溝よりも深く猛省している次第にございます」
「(え、泣いて……?)」
「うーん……そうだなあー……」
 やっと振り向く幸桜。彼は意地悪く笑って言った。
「よしっ! 今からパフェ奢ってくれたら許す♪」
 上がる虎鉄の顔も満面の笑みだ。
「判った、それで手を打とう」
「わーい! 行こうー!」
 虎鉄の手を取り、幸桜は走り出す。
「お、おい! そんなに引っ張るな!」
 初夏の強い日差しが、二人の行く先を強く、そしてとても明るく照らしていた――









「あのー」
「ん、どうした?」
「リーダーって、どなたなんですか?」
「ああ、リーダーというか『麒麟』だな。名前は――」



「し〜〜〜し〜〜〜ど〜〜〜ん〜〜〜!」
 怒りに震える麒麟の掌が樹木の皮を毟り取る。
「朱雀が爆破され、白虎は戦線離脱。勧誘も悉く失敗しています」
「ハナっから男どもに期待などしておらんわ!
 いいか! 嫉妬の炎とは、『ここ』で燃えるのだ!!」


 下っ腹に手を添えて熱弁を振るう麒麟。
 詩愛と海柘榴は頷きながらも同時に携帯電話を取り出し、効果音を準備した。


「そもそもあんな【ピー】な連中に何ができるというのか!
 戦って散った朱雀はともかく、【銃声】で【猫の鳴き声】な【象の鳴き声】の如き白虎だけは後で粛清してくれる!」
「では、いかがなさいますか」
「残りの四天王と合流してゲリラ戦に持ち込む! 玄武は?」
「連絡がつきません」
「チチィ! ならば青龍と合流する! 行くぞ!」



――……ということで、団長、いえ、『麒麟』はその人です!
「ありがとう。よく頑張ったね」
――いえそんな、私はなんにも……
「殊勝だね。ともかく、とっても大切な情報だ。これでこちらも『奥の手』が使える。
 白虎はほうっておいても無害だと思うし、少し休憩してからみんなと合流してくれる?」
――了解です!

 さて、と呟き、通信機を握り直す昴。

「聞いたとおりだよ、夜来野(ja6843)さん。準備は?」
――つつがなく。ですが……
「? 何かあった?」
――いえ、下ごしらえは全て終わっているので問題はないのですが、宇田川(ja1613)さんが……
 昴は目を剥いた。
「交戦中?」



 昼食を終えた生徒が引いたテラスで、白と黒の影が舞っていた。
 玄武――燐(ja4685)が跳び回りながら水風船を投げ、宇田川がハリセンでそれを無人の場所へ捌く。
 赤や黒に染まる床やテーブルの上、次弾に手間取った玄武へ千鶴が一気に肉薄する。
「そこや」
「……っ」
 玄武は拳を打ち出してハリセンの一撃を相殺、両者とも大きく後方へ弾かれた。


「(何をやっているんだろう)」
 二人の中点で、花壇に咲き乱れる紫陽花を愛でるジェニオ・リーマス(ja0872)。


「ちっこいのにやりおるねえ。あなたが四天王なんかな?」
 あごを引く。
「私……四天王、玄武……。倒さないと……団長、出てこないよ……?」
「そうなんや。女の子を殴る趣味はないんやけど、そういうことやったらしゃあないなあ」
 ハリセンを片手で持ち直し、空手をピコピコハンマーで埋める千鶴。
「悪い子は『おしおき』や。覚悟してな?」
 首を振る玄武。
「私、負けない……」


「(なんの話をしてるんだろう。ぜんぜんわかんないや)」
 ジェニオは二人から目を離し、テーブルの紙袋に手を伸ばした。


 玄武が跳躍、千鶴に襲い掛かる。
「まったく――」

 ピコッ! パァン! ピコッ! パァン!

 繰り出される拳の連撃を打ち返し、
「なんでこんなことすんの?」
 ピコピコハンマーで唐竹割りを打った。が、玄武は右足を軸にして回避、遠心力を乗せた肘打ちを放つ。
 間一髪、千鶴はハリセンの腹でそれを受け止めた。
「……これは、粛清……」
「粛清?」
「……そう。粛清という……お祭り……」
「けったいなことを――!」
 押し返すようにハリセンを一閃、しかし玄武は大きく後方に跳んで回避する。
「誰かが傷つく祭りなんかあってたまるかい!」
「……あるよ」
 一直線に来ると見せかけ、玄武は樹を蹴り、食堂の屋根を蹴り、

「今が……その時……!」

 今度こそ千鶴に突っ込んでくる。
「くっ……!」
 手持ちの得物では受け切れないと判断した千鶴は横に跳んで玄武の突進を回避した。
 さしもの玄武も空中で方向転換はできず、直進、ジェニオのテーブルに激突した。


 どんがらがっしゃーん


 受け身を取って立ち上がった玄武の右足がクッキーに止めを刺す。
「あああああああああああっ!?」
「え……?」
 玄武が振り向くと、ジェニオが涙目で激怒していた。
「踏んでる、踏んでるよ! 僕の紫陽花クッキー! せっかく早起きして買ってきたのに!!」
 言われてやっと玄武は気付く。足の下で粉々になった、薄紫色の菓子の粉に。
「……あ……」
「どうするのさ、これ!」
「う……」


「あんた、お菓子好きなんか?」
 千鶴の問いに無言で頷く玄武。
「せやったら、自分が酷いことしたん、わかるな?」
 こくこく。
「あんたがやっとったんもそれと一緒なんよ。大切な人といるところ邪魔したらあかん。わかるやろ?」
「……うん……」
「反省してるな?」
「うん……」
 ニコリと笑い、千鶴はジェニオに向き直る。
「充分反省しとるようやし、許してやってくれへんやろか」
「……ごめんなさい……」

 ジェニオは暫く難しい顔をしていたが、やがて苦笑を浮かべた。

「わかった。いいよ。また買えばいいんだし」
「……ありがとう……」
「ああ、泣かないで。そうだ。まだ時間あるし、今から一緒にクッキー買いに行かない?」
「……うん……!」
「君は?」
 すんません、と千鶴。
「まだ、やらなあかんことがあるんですよ」
 言って彼女はトランシーバーを顔に近づけた。



 玄武が戦線を離脱しておかいものに赴いたことにより、現存する四天王は青龍ただ一人となった。
 言うまでもなく、彼女が崩落した瞬間、団長である麒麟を庇護してきた防護壁は崩れる。
 数で圧倒的に劣る仏虎狼獅団にとってそれが何を意味するか、青龍は誰よりも知っていた。


 だが――


――そんなことはどうでもいいの!


 青龍ことエルレーン・バルハザード(ja0889)の双眸は、あるものを凝視していた。
 それは、中庭からすぐの廊下でべたべたといちゃつく、男2女1の集団。


「見事に――ね」
 夜来野遥久が女の胸をまじまじと見つめる。
「パ――か?」
「メロンパン」
「……ほう」
 男の手が伸び、女の豊満極まりない胸を鷲掴みにする。


 全身のアウルを爆発させ、青龍は駆け出した。


「しゅくせぇーっ!」


 全身黒ずくめの青龍がマグロを構えて駆ける。


「でかいおっぱいがなんだってんだーッ!」


 声色と台詞を認識した瞬間、3人は視線で意思疎通を果たす。
 如月敦志(ja0941)は大きく跳び退き、夜来野が前に出る。
 女は、ウィッグを投げ捨て、パーカーを肌蹴て偽乳(=メロンパン)をパージ、一瞬で月居愁也(ja6837)に戻った。

「な……っ!?」


*** ここからバラのエフェクト ***


 遥久の首に抱きつく、胸元をはだけた愁也。


「なぁ遥久。俺のこと、守ってくれる、よな?」


 慈愛の視線を返す遥久。


「世話の焼ける……俺から離れるな」


*** エフェクトここまで ***




 ズッシャアアアアアア……

 鼻と耳から血を流し、青龍は廊下にぶっ倒れた。
「……ごちそう……さま……なの゛――っ」
 その顔は、まるで弥勒菩薩の如く穏やかであったという。


 四天王全滅の瞬間であった。


 得意げに笑い、愁也が声を張り上げる。


「四天王は全部倒したぞ!


 あとはお前だけだ、麒麟。いや――戒(ja1267)さん!」



 やや間を置いて、茂みから眉間にしわを寄せた麒麟――七種戒が現れる。

「まさか四天王が全員やられるとは……正直予想外だったぞ」
「年貢の納め時だぜ、戒さん」
「そうですよ、七種さん。このような非生産的な真似は止めるべきです」
「ふっ……そんな言葉が響くとでも?」

 戒が頭の上で指を鳴らす。

「非リアなめんな!」

 団長の合図を受け、茂みから二つの影が飛び出した。
 戒の右に立つ詩愛はデスソースの入った霧吹きを両手に構え、
 左に立つ海柘榴は百均で購入した長さの異なる箒を狂々と回している。

「ずいぶんちっちゃい非リアがいんなあ」
 両手のメロンパンを交互に頬張る敦志が前に出る。
「勘違いしないでください。これは仕事です」
「仕事。給料出るのか。前払い制?」
 首を横に振る詩愛。
「時給815円です」
「(端数……)」
「(相当値切りましたね、七種さん)」

 どうだ、と言わんばかりに腕を組んでのけぞる戒。

「ここはオレに任せろ。お前らは『開店準備』しとけ」
 頷き、校舎の中に消えてゆく愁也と遥久。
 彼らを追おうとする詩愛と海柘榴の前に悠々と敦志が立ちはだかる。
「ここはリア充以外通行禁止だぜ? ゆえにオレも通れねぇ」
「その漢気には感服いたします。ですが――」
「私たちの攻撃を受けても同じ台詞が言えますか!?」

 地を蹴り、得物を構えて迫る様は宛ら弾丸。
 敦志はパンを呑み込み、口角を釣り上げた。
















「時給830円でオレたちの仲間にならないか?」




  ← くるり ←



「降参するなら今のうちですよ、麒麟さん?」
「おおおおおおおおおいっ!!」
「恨みはありませんが、私たちもプロですので、お覚悟を」
「15円で寝返った癖にプロを名乗るな!!」
「問答――」
「――無用」

 地を蹴り、得物を構えて迫る(以下略)



「くっそぅ……840円!!」



  → くるり →



「ふふっ、私たちをお金で動かせると本気で思っていたんですか?」
「動いたろ」
「メイドにも譲れない物というのがあります。では――」
「――覚悟!」

 地を蹴(以下略)


「900円」


  ← ザッ(高速) ←


「他人に八つ当たりするなんて論外です!」
「あなたが犯した罪の数々、その生命で償っていただきます」
「好き放題言ってくれやがって!」
「覚悟!!」

 地(略)

「でええい! 1000円!!」


  → シュバッ(亜光速) →


「金! この世は金なんです!」
「労働の尊さ、教えて差し上げます」
「ふっ(涙目)、そうだ、それでいい。行けぇ、二人とも!!」
 敦志は苦笑。
「千鶴さん」
「はいな」

 ピコッ

「――――ッ!!?」
 かわいい音を聞くと同時、戒の体が動かなくなる。
 彼女の背後に回っていた千鶴が、戒の影を縛ったのだ。
「っ! いつの間に!?」
「交渉してる間だろ」
「ッ……最初から、これが狙いだったのか……!」
「そういうことやねえ」
 戒の肩に手を回す千鶴。
「ほな、いきましょか。そろそろ『準備』も終わったやろし」
「準、備……?」
 千鶴に引っ張られて、戒は校舎の中に呑み込まれてゆく。


「「団長!」」


 目に涙を溜めて駆け込もうとする二人を、敦志が体を張って食い止める。
「だーめ。立ち入り禁止って言……」
「団長! 時給はどうなったんですか、団長!」
「最悪交渉前は815円で構いません、団長!」
 敦志は面食らい、苦笑いを浮かべた。
 彼が腕を上げると、二人は必至に戒の後を追った。



 千鶴に連れられ、戒は空き教室に放り込まれた。教室は暗く、様子が窺えない。
 入り口からすぐのところにぽつんと置かれた椅子に座らされ、背もたれの後ろで手を縛られる。
「くっ……なんの真似だ!?」


「まあそう構えなくていいから。楽にしてよ」


 向かいに座る男、昴が暗がりでにこりと微笑む。


「貴様……確か、十字軍のリーダーだったな」
「そういうこと。これからきみを説得しようと思って」
「ハッ! 手温いことを……」
 昴が手を挙げると、廊下側の照明が灯った。


「! お前たち!」


 そこにいたのは仏虎狼獅団の面々。
 将太郎は夜鈴と並んではくあの手当てを受け、博志は両手を縛られて未だにステラに乗られている。
 マキナはアニエスの膝枕で療養中だ。
 エルレーンは鼻にティッシュを差して仰向けに寝、雪斗にうちわであおがれている。
 燐はジェニオ、ほむら、里美と共にクッキーを頬張ってご満悦。
 虎鉄は幸桜とパフェを食べていた。

「ッ…‥おい!」
「ご心配なく。手荒な真似はしな……」
「頼む! 白虎だけは後でボコらせてくれ!! 玄武は許す! かわいいからな!!」
「……そう。それがあなたの『弱点』なんだ」
「あぁん?」
「始めるよ」


 昴が手を挙げると、部屋中の照明が目を見開いた。


「……ん?」
 教室はやたらムーディな雰囲気に一変した。やや深い桃色に染まり、教室中の装飾が浮かび上がる。
 しかし戒の目は、黒板の上に掲げられた看板に釘付けとなっていた。


「……ホストクラブ、『ももばら』……?」


 看板の下に引かれたラベンダー色のカーテンを翻し、4人のホストが現れる。


 4人とは、愁也、遥久、千鶴、そして――月詠神削(ja5265)。
 誰も、慈愛とも愛情ともつかぬ笑みを湛え、戒を取り囲む。


 敵の意図を察した戒の顔から血の気が引く。だが、もう遅かった。


 彼女の前で膝を折り、ちょこんと座る千鶴。顔にあどけなさを宿した千鶴が――
「ね……危ない事、やめよ……?」
 甘えるように小首を傾げた。


「――――ッ!」
 背もたれごと仰け反る戒。


「お、効いているぞ」
 言って虎鉄は生クリームを頬張った。


 戒の背後に愁也が寄り添い、頭の上にそっとあごを乗せる。
「わかってんだぜ。無理してるんだろ、戒さん」


 髪に指を入れ、優しく梳く遥久が耳元で囁く。
「貴方はそんな女性ではないでしょう?」


「〜〜〜〜〜〜!!」
 足をジタバタさせて戒はなんとか踏ん張る。


「……あの」
「なんだぁ!!?」
「……声、大きいな……」


 咆える戒の前で、神削が困ったように頬を掻いていた。


「無愛想系……だと……?」
「どうして、こんなことしたんだ?」
「うっさぁい! なんかムカつくからじゃああ!!」
 斜め上に視線を送り、前髪を掻き上げる神削。
「……気持ち、解るな」
「え、ほんと?」


「でも……少しだけ、前を向いてみないか?」


 その一言を合図に、
 愁也が頭に、
 遥久が肩に、
 千鶴が足に、それぞれ密着する。


「俺たちも、手伝うから」
 神削は不器用だが、それでいて精いっぱいの笑みを浮かべた。




 ……―――――――――――――――――ッ





「……った」
「え?」


「嫌なこった! そんな甘言に誰が惑わされるかぁい!!」
「強情だな」
「お前マジでしばくぞ白虎!!」


「手強いね。じゃあ、こっちも奥の手を出させてもらうよ」
「まだあんのかい!?」


 ぱさり、とカーテンがはためき、


「ご無沙汰、戒ちゃん」


 点喰縁(ja7176)が姿を現した。
 彼の手には、真っ白いお皿に乗っかった、金色に輝くオムライス。

「……なんの真似だ、縁」
「いやあ、約束を果たそうとしてるだけっすよ」

 ちょん、とスプーンでケチャップを触り、オムライスの中央を穿つ。

「ただ……普通に食べてもらえる状況でもないんで……こういうのはどうだろ?」
「……どういうのだ?」


「こんな野暮な真似を止めるって約束してくれたら、あーんして食べさせたげる」


「……ッ! 貴ッ様あああああ!!」


「嫌だったらいいよ。これは自分で食べるし。でも、もう作る気ないなぁ?」
「鬼! 天魔! それでも人の子か!!」
「酷いなぁ。こんな柄じゃないことさせて。結構勇気振り絞ってんだよー?」
「や……やめろ! 頬を染めて近寄るな!!」







「はい、あーん」
「あーん♪」





 ぱくっ







 麒    麟    陥    落。







 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!



 終戦を喜ぶ声が教室を揺らした。

 遅れて敦志、詩愛、海柘榴が顔を出す。
「「団長ッ!」」
「お、終わったか? もう人に迷惑かけんなよ、戒」
「わかったよーぅ。わかったから、縁、おかわり!」
「はいはい、そうがっつきなさんな」



 3人の脇を抜け、昴は中庭に出た。
 彼は梅雨晴れの空を見上げ、今日の苦労を吹き飛ばすように伸びをする。


 禊とは、身についてしまった穢れを落とす行いだ。
 生きていれば、まして集団の中にいれば、他者と己を比較し、心がくすむこともあるだろう。
 だが、悲観することは何一つない。
 落ちぬ穢れなどなく、また、前に進むという意志に、時間はあまりにも寛大なのだから――。


 間もなく夏が訪れる。
 一発逆転の可能性を秘めた開放的な季節が、誰もの目前に迫ってきている。



 例えそれが、リア充に組して非リアを討った非リアでも――



「……俺も、リア充になれるかなあ……」



 目じりから零れた涙が、日差しを受けてキラリと輝いた。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: いつか道標に・鐘田将太郎(ja0114)
 たぎるエロス・大城・博志(ja0179)
 ┌(┌ ^o^)┐<背徳王・エルレーン・バルハザード(ja0889)
 あんまんマイスター・七種 戒(ja1267)
 獅子堂流無尽光術師範・獅子堂虎鉄(ja1375)
 悪戯☆ホラーシスターズ・道明寺 詩愛(ja3388)
 道を拓き、譲らぬ・燐(ja4685)
 BlueFire・マキナ(ja7016)
 リトル・猫耳メイド・海柘榴(ja8493)
重体: −
面白かった!:37人

いつか道標に・
鐘田将太郎(ja0114)

大学部6年4組 男 阿修羅
たぎるエロス・
大城・博志(ja0179)

大学部2年112組 男 ダアト
撃退士・
ステラ・七星・G(ja0523)

高等部1年17組 女 ディバインナイト
ヴァニタスも三舎を避ける・
氷月 はくあ(ja0811)

大学部2年2組 女 インフィルトレイター
星降る夜の願い人・
ジェニオ・リーマス(ja0872)

大学部4年23組 男 アストラルヴァンガード
┌(┌ ^o^)┐<背徳王・
エルレーン・バルハザード(ja0889)

大学部5年242組 女 鬼道忍軍
厨房の魔術師・
如月 敦志(ja0941)

大学部7年133組 男 アカシックレコーダー:タイプB
幻の星と花に舞う・
柊 夜鈴(ja1014)

大学部5年270組 男 阿修羅
あんまんマイスター・
七種 戒(ja1267)

大学部3年1組 女 インフィルトレイター
獅子堂流無尽光術師範・
獅子堂虎鉄(ja1375)

大学部4年151組 男 ルインズブレイド
黄金の愛娘・
宇田川 千鶴(ja1613)

卒業 女 鬼道忍軍
愛を配るエンジェル・
権現堂 幸桜(ja3264)

大学部4年180組 男 アストラルヴァンガード
悪戯☆ホラーシスターズ・
道明寺 詩愛(ja3388)

大学部5年169組 女 アストラルヴァンガード
道を拓き、譲らぬ・
燐(ja4685)

中等部3年1組 女 阿修羅
釣りキチ・
月詠 神削(ja5265)

大学部4年55組 男 ルインズブレイド
主演俳優・
姫路 ほむら(ja5415)

高等部2年1組 男 アストラルヴァンガード
輝く未来を月夜は渡る・
月居 愁也(ja6837)

卒業 男 阿修羅
蒼閃霆公の魂を継ぎし者・
夜来野 遥久(ja6843)

卒業 男 アストラルヴァンガード
BlueFire・
マキナ(ja7016)

卒業 男 阿修羅
猫の守り人・
点喰 縁(ja7176)

卒業 男 アストラルヴァンガード
桃薔薇十字軍初代軍団長・
宮村 昴(ja7241)

大学部5年80組 男 アストラルヴァンガード
冷静なる識・
アニエス・ブランネージュ(ja8264)

大学部9年317組 女 インフィルトレイター
リトル・猫耳メイド・
海柘榴(ja8493)

高等部3年21組 女 ルインズブレイド
撃退士・
藤南 雪斗(ja8642)

大学部4年203組 男 鬼道忍軍
お菓子研究家・
葦原 里美(ja8972)

大学部4年143組 女 ダアト