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マスター:十三番
シナリオ形態:イベント
難易度:普通
参加人数:25人
サポート:3人
リプレイ完成日時:2012/12/28


みんなの思い出



オープニング


 ク  リ  ス  マ  ス  イ  ヴ  ――



 歳末の忙しさを忘れさせるに足る甘美極まりないその言葉が、今年も世界にやってきた。


 ある者は家族と、ある者は愛を誓い合った者と、


 体の芯まで凍りつく世界の中で、寄り添い、胸と心を温め合う。



 ホ  ワ  イ  ト  ク  リ  ス  マ  ス  ――



 いつもは疎ましいだけの悪天候も、この日ばかりは誰もが瞳を輝かせて空に期待した。







 ――だが、


 世間の流れに屈さず、

 己が意志、

 己が思想、

 己が個性を貫き、地を見続けて耐え抜いた者らも、確かに存在していた――





 今では誰も近寄ろうとも、存在さえ把握していない教室に、彼らは集結していた。
 誰も覆面にマントを付けており、顔はおろか性別、背格好さえ判らない。

 ランプを提げた覆面が教壇に立つ。
 その者は大きく息を吸ってから、笑いを含んだ声を上げた。

「もう隔年くらいでいいだろ、このイベント」

 ほんとだよなー!

「別にサンタとかいねえし。このご時世にプレゼントいちいち渡す必要ないって」

 わかるわかるー!

「――ま、どっちにしろ、今年も渡す相手もくれそうな相手もいないんだけどな」

 どっ



「ン何が可笑しいいいいいいいいいいいいッ!!」

 ……ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「学生の本分は学業である!!
 ましてや久遠ヶ原学園に在籍する生徒なれば、プレゼント交換する暇など無いことは火を見るより明らかである!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「だというのに学園内はもう……!
 あっちに行っても赤白緑、こっちにいっても赤白緑!
 グラデーションのイルミネーションがサンタクロースでトナカイがジングルベルではないか!!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「我らは今宵、かの者らに鉄槌を下す!
 軟弱で脆弱な思考と理念を、白雪の下へ埋葬してくれようではないか!!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「作戦は満場一致で可決された!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「ではご唱和下さい。
 『嫉妬にあらず!』」

 しっとにあらず!

「『逆恨みにあらず!』」

 さかうらみにあらず!

「『羨ましくなんかないッッッッ!』」

 うらやましくなんかなああああああああああああああああああいッッッッ!!

「よろしい!
 では行くぞ、諸君!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「ツリーを見上げているカップルがいたらそいつらをオーナメントにしてやれ!
 あれだ、一番上の☆のところから吊るしてやれ!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「LEDが点滅してるだけの装飾にうっとりしているようなバカップルがいたら諸君らの怒りの雷光で蹴散らせ!
 水回りには気を付けろよ! 今年の風邪は例年通り質が悪いぞ!!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「死ぬ気で挑め! 失敗は許さん!
 ここで敗れたら未来永劫年は越せないと思え! 来年もぼっちで迎えることは確定的である!」

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

「再三言っていることだが、棚ぼたで伴侶をこしらえた者は全力で粛清する。
 努々忘れるな!!」

 はーい

「では行け、諸君!
 煌びやかで幻想的な世界に自ら迷い込んだ愚物どもを、
 我らの怒りの闇で混沌に叩き落としてこい!!」


 ――かくして、
 黒衣の集団は黴薫る教室より放たれた。
 運命の糸を断ち、雪原を蹂躙し、夜を闇へと変えるために。


 そして
 少しだけ、ほんの少しだけ、新たな出会いに胸を躍らせながら――






 映像はそこで終わっていた。
「……いつになったら監視カメラに気付くんだろ?」
 職員はお茶をすすり、こたつの天板にあごを乗せた。
「なーんか、あれはあれで楽しんでるようにも見えたねえ。
 まあ、とは言え、その他大勢が楽しみにしているイベントをむざむざ潰させるわけにもいかない」

 みかんを頬張り、職員は、ほぅ、と息を付いた。

「潰しといで。年末の大掃除だ。――連中には、雪の下さえ生温い」


リプレイ本文


 冷たい空気と汗ばむような熱気と人ごみの中を、エナ(ja3058)は注意深く巡回していた。
 手に持つ資料には顔写真と肩書きが並んでいる。アスハ・ロットハール(ja8432)が持たせてくれたものだ。意志のみを共有し、思い思いに行動する傾向にある彼らを、騒動を起こす前に発見しなければならない。それは予想通り、困難を極めた。
 耳に仕込んだ通信機に仲間の声が届く。エナは表情を繕ったまま小さく口を動かした。
「『恋人はできたか?』」


「『私にもできました』」
 中庭を一望できる屋上で森田良助(ja9460)が応える。
「それらしい人はいましたか?」
 どこにも、とエナ。
「意図的に潜んでいるのでしょうけれど……」
 ふむ、と含み、良助はスコープを覗く。
 真円の視界には資料に載っている者がいた。エルレーン・バルハザード(ja0889)である。だが特に怪しい動きはなく、どころか、サンタの衣装に身を包んで小等部の生徒らにお菓子を配っている――ように見えた。ややツリーに近い気もするが、射程内に変わりはないし、『夏』に泣いていた、という報告書にも目を通した。警戒に留め、その旨を伝える。
「そういえば、もう一人過去の活動に加担している人がいましたよ」
 伝え、良助は傍らのカップからスープをすすり、暖を取った。



 ぺろりと平らげ、アイリス・L・橋場(ja1078)は舌鼓を打つ。
「ごちそうさま。とっても美味しいラーメンでした」
 屋台の奥で大きなリボンが垂れた。上がった顔には笑顔が張り付いている。それを見てやや抵抗を抱いたが、アイリスは頬を引き締め、問うた。
「今回は、騒ぎに加担していないのですね?」
 道明寺詩愛(ja3388)は困ったように微笑んだ。
「6月は雇われの身だっただけですから」
 なるほど、と頷く。その笑顔を信じることにした。
「ごちそうさまでした。本当に美味しかったです」
 言い、代金を置いて去るアイリス。彼女を見送り、詩愛は寸胴鍋に蓋をした。
「――さて、もう少し下見をしておきましょうか」
 食材を仕舞い、屋台を引く。彼女の背はステージの燦々とした灯りを受け、白んでいた。



 ステージでは、君田夢野(ja0561)が自作の曲を演奏していた。
「ホワイトクリスマスの冷たい夜に 温かい君の温もりを感じたい oh……♪」
 洗練された旋律と卓越した歌唱が見事に混ざり合い、客席に広がってゆく。
 見回りに当たっていた亀山淳紅(ja2261)やヴェス・ペーラ(jb2743)も耳を傾け、聞き惚れる。
 だが、使命を忘れてしまったわけではなく、むしろ進んで囮となった夢野の周囲に全神経を注いでいた。

 やがれ彼らの策が実を結ぶ。
 ステージの端で、黒衣の2人組がもぞりと動いたのをヴェスは見逃さなかった。



 久遠仁刀(ja2464)がたこ焼きを手に戻ってくると、桐原雅(ja1822)は彼の腕に抱き付いた。
「っと……」
 トレイから零れそうになるたこ焼きを救い、仁刀は眉尻を下げる。
「俺たちは囮なんだから、動きにくくなるのは駄目だ」
 雅は頬に空気を溜めた。
「囮なんだから、ちゃんとカップルにならなくちゃだよ」
 言って雅は口を開ける。仁刀が首を傾げるので、彼女は視線をたこ焼きに注いだ。自分で取れば、と言われたので、両手で彼の腕を抱いて塞いだ。仁刀は観念し、数度息を吹いたたこ焼きを雅の口に送る。寒気で早くも冷めつつあったそれは、しかし中身は程よくとろけ、優しい味がした。
 満面の笑みを浮かべる雅。彼女の頭に仁刀がそっと手を置く。きょとん、と雅。彼女の髪がさらりと揺れ、仁刀の手が離れる。ぬくもりが残る頭に手をやると、硬いものが当たった。
「あ……」
 雅の視界で、仁刀はにっこりと笑った。
「カップル『っぽい』だろ」
 目を丸くする雅に、通りかかった着物姿の女性が微笑んだ。
「メリークリスマス。お一ついかがですか? 無料でお配りしています」
 雅が固まっていたので、仁刀が応じる。ありがとう、と言い、差し出されたスノーボールを口に放り込んだ。
 噛む。


 ――――っ


 仁刀は前のめりに倒れた。膝と顔面で体を支える形だ。
 その有り様を見てようやく雅の意識が戻る。名前を呼びながら肩を揺すれば、仁刀は口から赤と緑を漏らしていた。

「無料より、怖い事は、無い、と言う事で」

 着物の女性――神楽坂紫苑(ja0526)が髪を解く。
「この季節に、この場所で、あんな事を、していた。……覚悟は、できている。そうだろう?」
「……アベック、仏虎狼獅団……なんだね?」
 強烈な眼光を受け、紫苑はゆらりと移動する。まるで視線を導くように、そして実際その為に。
 雅の視界の端、集まった人垣を跳び越え、白い髪のサンタクロース――赤坂白秋(ja7030)が襲来する。
「メリィィクリスマァァスッ!!」
 咆哮と同時、袋から全長1メートルほどもあるモミの木の模型を取り出すと、仁刀の尻にそれを突き刺した。
「――……ッ!!」
「仁刀先輩っ!!」
 うずくまる仁刀と寄り添う雅。
 白秋は2人を痛快に笑い飛ばす。
「末永く爆発しやがれ、リア充共!!」
 彼はげらげらと笑いながら、仁刀、そして雅にローションをぶちまける。寒空の下、びしょ濡れになりながらも、雅と仁刀は微動だにしなかった。
 紫苑が苦笑いを浮かべ、視線を泳がせる。
「少し、騒ぎが、過ぎたかな。一旦、退こうか」
「おうよ! まだまだ獲物はいるからなァッ!!」
 嬉々として白秋は離脱する。
 その背中を穿つほど睨む雅。苦痛に堪え顔を上げる仁刀。
 紫苑は2人に消火器の口を向けると、短く握った。瞬間、辺りは紫を帯びた白い粉で覆い尽くされる。
 濡れた全身。舞い飛ぶ白粉。
 雅は慌てて頭に手をやった。ざらつき、ぬめり気のあるそれを取る。掌の中、髪飾りは、原型が判らなくなるほど汚れてしまっていた。
「お願いなのです、道を開けて!」
 人垣をかき分けて駆け付けたアイリスが見たものは、真っ白になった雅と仁刀の姿。
「――……」
「……やられた、な」
 アスハが到着する。アイリスは視線を交わさない。
「……追撃……します……」
 緋色の瞳は、赤が走る黒の仮面に隠れていた。




 夢野の演奏、その最高潮の2小節手前で、ステージに突然黒衣の2人組が登場した。
 静馬源一(jb2368)はあどけなさの残る顔に精いっぱい力を込めて怒鳴る。
「自分はCCC(バカプルキャンセラーズ・オン・クリスマス)団の団長、静馬源一で御座る!
 これよりバカップルを粛せ……取り締まるで御座る! 者共、かかるで御座る!!」
 源一の挙動を合図に、傍らの黒衣が勢いよく剥がれる。現れたのは巨躯の男。
「CCC団剛毅の鉄拳、見参!!」
 鐘田将太郎(ja0114)は両腕を開いて会場を見渡した。

 なにこれ。出し物?
 あの犬っぽい子かわいいー!

 ざわつく会場を余所に、夢野がそっと席を立つ。
「その二つ名、名簿にあったな。鞍替えで新章突入、か?」
「あ゛あ゛?」
 将太郎が振り向くと、鼻先には竹刀が突き付けられていた。
「お前達に恋人達の一夜の夢を奪わせはしない! 桃薔薇十字軍軍長が君田夢野、推参!」

 やっぱり出し物だよ。
 演奏聴きたかったなー。
 これはこれで面白そうだよ。

 夢野は口角を釣り上げる。
「愛を知らないお前達に勝機は皆無ッ!」
 将太郎は鼻を鳴らした。
「おもしれぇ。カップルも、てめぇらも、一人残さず爆散だ!!」



「ステージに敵が現れました。至急、応援願います」
「へいへい」
 ヴェスの通信を受け、麻生遊夜(ja1838)が腰を上げる。彼は人差し指で眼鏡を上げ、冷え切った目を擦った。
「すっかり風物詩だな……ま、そのお陰で、ってことにしとくかね」
 遊夜はツリーの護衛を受けていた。が、仲間が爆破され、遊撃が動き出した今、そうも言ってはいられない。遠くからこちらを見守る良助に通信を飛ばし、その場を後にする。

 ツリーは周囲を丸い噴水に囲まれていた。面ならともかく、円となれば必然死角が生まれる。そのバカップル達は、不運なことに良助の死角でイチャついていた。
 綺麗だね。お前の方が。あなたもよ。
 瞳に星を浮かべて語らう2人の肩に、ぽん、と手が置かれた。
「貴方たちも輝いちゃおっか」
 バカップルどもが振り向くより早く、嵯峨野楓(ja8257)の掌が発光、そしてすぐさま濃厚な雷が弾け、バカップルどもを吹き飛ばした。一瞬で髪がアフロになったバカップルは寒空に舞い、噴水の中に墜落する。
 楓は踵を返した。目を閉じ、鼻歌を奏でながら何処かへ去ってゆく。その小さな背に派手な水音がぶつかった。

 騒ぎに人が流れた。それまで人気者だった猫の着ぐるみはぽつんと取り残されてしまう。
 かくん、と大きな頭が項垂れた。失意からではない。張りぼての内側で、カーディス=キャットフィールド(ja7927)は妖しく笑っていた。
「では、そろそろ私たちも動きましょうか」
「ああ……」
 うわの空で答えつつ、マキナ(ja7016)は携帯電話を耳に当てた。4つ溜まった録音を順に再生してゆく。



――もしもし、私メリー(jb3287)! 久遠ヶ原学園に来たの。今から会いに行くね!

――もしもし、私メリー! 今パーティ会場についたよ! 待っててね!

――もしもし、私メリー! 今中庭に来たよ! 早く会いたいよ!



――もしもし、私メリー! 今ツリーの前まで来たよ! もうすぐ会えるね!



「? どうしました?」
「……なんでもない」
 マキナは頭を振り、携帯をポケットの奥深くに押し込んだ。



 振り降ろされた竹刀が将太郎のトンファーに防がれる。威勢のいい、硬そうな音が会場に木霊した。それだけで源一は全身をびくつかせ、涙ぐんでしまう。
「……こっ、ここは任せたで御座る!」
「応ッ!」
 微笑み合い、源一は客席を跳び越えて逃げ出す。
「行かせるかっ!」
「行かせねぇぞッ!」
 追撃すべく客席に跳んだ夢野の横腹を将太郎のトンファーが薙ぐ。夢野は顔を歪め、しかしなんとか着地。大きく振り被った将太郎の攻撃に――備えた。
 全力で叩かれ、竹刀が大きくしなる。両腕に振動が走り、膝が軋んだ。
「なんで受けた。避けられただろう」
 夢野は笑う。
「お客さんを危ない目に合わせるなんで、奏者失格だからな」

 キャー! ゆめのーん!!

「――っ!!」
 将太郎は目を見開いて奥歯を食い縛り、夢野の腹を蹴り飛ばした。

 ちょっと! ゆめのん蹴ってんじゃないわよ!!

「なんでだァッ!?」
 寒空が咆哮で震える。
「何故てめぇはモブにあだ名で呼ばれ、俺は説教されにゃならん!?
 これが不条理でなくて何だ!? どうしてこうなる!!」
 呼吸を整え、夢野は立ち上がる。
「日頃の行い、だろ」
「悪かねぇぇッ!!」
 回転するトンファーが斜め上から迫る。夢野は脚を軸にして回転、回避。反動をそのままに、竹刀を振り回した。迷いのないフルスイングは将太郎の横っ腹を捉えた。会心の手応えに、夢野は頬を緩める。
 が。
「……や……られるかよォッ!!」
 夢野の顎に将太郎のアッパーが叩き込まれた。成す術無く舞い上がり、落下。手を離れた竹刀が冷え切った地面にかたん、と転がった。

 ゆめのーーーーん!!!

「ふ……やった、やったぞ! 憎き団長を、この手で――」
「ひとつ……言っておくことがある……」
 幾度も咽込み、夢野は顔を上げる。


「……この俺が軍長だと思ったけど別にそんな事は無かった」


 一息で言い切り、彼は意識を手放した。間髪入れず、タオルや温かい飲み物を持った女生徒が幾人も駆け寄る。
「なん……だとォ……!?」
 将太郎はよろめく。正気を保つので精いっぱいだった。
「じゃあ、この戦いは――」


 ターーーン


 先ず、背中に強い衝撃を感じた。
 続いて、遠雷のように印象的な銃声。


「賑やかなこって。いやね、今宵は俺もぼっちなんですわ」
「麻生……!」
 睨まれ、しかし遊夜は動じない。どころか、更におどけて見せる。
「あんた達みたいなのが騒ぐから、忙しくてしょうがない。おちおち愛も語れない」
「麻生ーッ!!」


 ターーーーンッ


「だから、『僕は悪くない』」
 膝から崩れ落ちる将太郎。その瞳が最後に映したのは、遊夜が浮かべる満面の笑みだった。



 ユウ(ja0591)はご機嫌だった。左手にはショートケーキ、右手には愛飲するバナナオレ。表情は相変わらずだが、席を探す足取りは自然と軽くなっていた。
 次の瞬間までは。

 ドンッ

「っとと、これは失礼したで御座る!」
 ざっと謝罪し、源一は立ち去る。
 無礼だが、腹は立てなかった。それどころではなかった。
「……」
 ショートケーキは真っ逆さまに落ち、生クリームは砂に塗れている。
 バナナオレは地面に浸み込み、あの優しい黄色はどこに見当たらない。
 誰かが声を掛けた。だがユウの顔を覗き込むなり、コートの前を閉じて足早に立ち去った。

 ツリーの手前で、源一はイチャつくバカップルを発見した。
 ニヤリと笑ってスタンガンを取り出し、疾走、突撃する。
 直撃を許した男は一度大きく体を震わせ、倒れた。すかさず極太の油性マジックで、大して整ってもいない面に「えっちなのはいけないで御座る!」と殴り書く。
 慌てふためくバカップルを前に、ふう、といい笑顔で額の汗を拭う源一。

 良助は彼に照準を合わせ、
「ぼっちがカップルを潰そうなんて、エゴだよそれは!」
 トリガーを引いた。

 本能で危機を察した源一はバカップルを突き飛ばして噴水のへりに避難する。カップルはよろめき、入水した。悪い笑みを浮かべる源一に水しぶきが降り注ぐ。
「ふふふ……真冬の水中は冷たかろ……イッキシッ!」
 くしゃみの反動で目を閉じる。
 そしてそれきり、彼の目蓋が上がることはなかった。
「〜〜〜〜!」
 『何か』で強く抑えられ、顔を動かすことは愚か、声も上げられない。

「……水中が冷たい?」

 無数の青白い腕は、宛ら拘束服のように源一に纏わりつき、彼を締め上げていた。ユウがと命じると、源一ごと噴水の中に落ちる。ぼちゃん、と水面が鳴り、ごぼごぼと息が漏れた。

「……安心して。それでも今のわたしと比べたら、ずっと温かいから」

 ユウは噴水の前に陣取ると、予備のバナナオレを取り出してストローを刺した。
 背中に源一がもがく音を聴きながら、『他の敵』を探す。
 他とは即ち、暴れて騒ぐ不埒な全て。

「あの処刑人、どうします?」
 通信を受け、エナは苦笑。
「そっとしておきましょうか……。
 ステージも落ち着いたようですし、私もツリーの護衛に回ります……」
 彼女が観察する中、ツリーの近くにラーメンの屋台が横付けた。



 並ぶ屋台の近くで、ステージで、そしてツリーの周りで。
 次々に起こる騒動が、ようやく浮かれていた来客の目を覚ましつつあった。
「逃げなさい、ここは戦場になるわ」
 何処かの誰かがそう言った。そう言っているのを聞いた。警告は波紋のように広がり、会場から徐々に、しかし確実に人が減ってゆく。

 やっぱり、と鴉女絢(jb2708)は紫の瞳を輝かせた。
「これが噂のりあじゅー爆発……! 真相を知る時がついに!」



 中庭を描こう校舎の外で、紫苑は停止、火照った体を扇で冷ましていた。
「今回は、こんなところ、かな」
「……存分に……楽しめた……と……」
 声に目を遣る。夜闇に銀髪の少女が立ち尽くしていた。纏うは敵意。
 しかし紫苑は笑う。
 アイリスは白銀の鉄扇を翳す。
「……人の……幸せを……邪魔する……ものでは……ありません……」
「ふうん」
 扇の向こう側、紫苑は涼しい顔で微笑んでいた。



 校舎から出ようとしていた楓は、角を曲がったところで誰かとぶつかってしまった。ちょっとだけ運命的な出会いを思い描いたものの、相手は長い金髪の美少女だった。口の中で舌を打つ。
 ごめんね、と言い残して立ち去ろうとする彼女の背を、五線譜に載った深紅の音符が襲撃する。
「ッ」
 楓は咄嗟に屈んで回避。
 振り返った先で、金髪のウイッグが投げ捨てられた。
「流石は『茜の女狐』」
「……誰かと思えば、花火君じゃん」
 立ち、嗤う。
「あれ、ちょっと縮んだ?」
 淳紅は似た表情を浮かべ、ほんの僅か見上げた。
「そっちこそ、冬の原稿やったほうがええんやない?」
「とっくに入稿済み。それより彼女は? あ、別れちゃったとか!?」
「ラブラブやでー。この前も一緒に鍋パーティ行ったんよ」
 でも。
 淳紅があごを引くと、赤い蛍火が彼の周囲で尾を引いた。

「あの日の借りを返さんと、あの日より先には進まれへん。
 ――行くで、女狐。花火の気持ち、味わせたる」

「カッコつけちゃってさー……」
 楓は目を閉じ、顔の横で指を鳴らした。閑散とした校舎に軽い音が鳴り渡る。
 やがて目蓋が持ち上がる。覗いた双眸は、透き通る朱に染まっていた。

「――来な。今度は星にしてやんよっ」



「何も、判っていないね」
 仮面の下でアイリスの眉が跳ねる。それを楽しむように紫苑は笑い、ぱちん、と扇を閉じた。
「それより、こんなところにいて、いいのか?」
「……何……?」
 扇で示された先、時計を見遣る。対の針は明確な直角に位置を取っていた。



――さあ、それではツリーの点灯式を行う為、一旦会場の照明を落とします!


 アナウンスを聞いた良助は慌ててスコープから目を離し、通信機に手を置いた。
「どういうことですか!?」

「運営スタッフ、には、伝えた、のだが……」
 苦い顔を浮かべるアスハ。耳にエナの悲痛な呼びかけが入る。
「とにかく、ツリーに集合しましょう……!」


――予算の半額をつぎ込んだ全力のライトアップですので、お見逃しなく!


「ここにも意地があったってかい」
「……あれ?」
 走りながら小首を傾げるヴェス。
「どしたん?」
「あんなオーナメントありましたか?」
 言われて観れば、確かに装飾が増している。いやに金と銀がうるさい。
「……急ぐか」
「はい」


――それでは、照明を落とします!


 会場に夜が降りる。詩愛はおもむろにコンロの火を落とした。席についていた雫(ja1894)が目を丸くする。
「私のラーメン……」
 ごめんなさい、と詩愛。
「今日はここまで……バイトがあるんです」
 彼女はツリーに向き直った。


――さあ、では……


「「「『嫉妬にあらず!』」」」


 エナの顔から血の気が引く。
「この掛け声は……!」


「「「『逆恨みにあらず!』」」」


 ユウの咥えるストローが鳴り、パックがべこり、と凹んだ。


「「「『羨ましくなんかないッッッッ!』」」」


――点灯です!!



 校舎の2階の医務室で、雅は洗った髪をタオルで丹念に拭いていた。
 手前のベッドには仁刀が、奥には女生徒に囲まれた夢野が寝込んでいる。
 彼女の背に、ぬくもりさえ感じさせる鮮烈な光が届いた。
 雅は急いで窓に駆け寄り、ツリーを見下ろす。
「……なに、あれ……」



 無数のLEDを輝かせるツリーは、しかし季節外れの短冊でがんがら締めにされていた。その下には手作り感溢れる金と銀のオーナメントが、まるで意志を持っているかのように並んでいる。
 その狂気を孕んだ異質さにエナらは息を呑む。
 ツリーの右手には猫の着ぐるみ、左手にはサンタ服の白秋。
 そして正面、ツリーの幹近くには、斧槍を携えたマキナの姿があった。
「しまった……!」
「クリスマスはな、カップルの為の日じゃねーんだよ」

「概ね同意だねぇ」
 突然の声。それぞれが一斉に見上げる。
 屋上には、ガスマスクを装着した黒塗りのサンタ――鷺谷明(ja0776)が佇んでいた。
「Hallelujah、愚民共。神様にお祈りは済ませたかね?」

「……あの方、団員にいましたっけ?」
「いや……?」
 マキナが眉を寄せる。と同時、彼の携帯が鳴った。舌を打って応じる。
「も――」
「もしもし……私メリー………いま、貴方の後ろに」

 ブツッ

 刹那、彼の背中にメリーが跳び、抱き付いた。
「やっと会えた! 凄く探したんだからね!」
 言いながらマキナにこれでもかと頬を摺り寄せる。
「お、おい、そんなにくっつくな!」
「やだ! もう離さないんだからね!」
「ばっ……! ここで言うんじゃねえ!」

「そんなにくっつくな。へぇ」
「ここで言うな。ほう」

「違っ、こいつは――」
 反論の余地などなかった。マキナは一瞬で近づいたカーディスに足を払われ、噴水の中に落とされてしまう。
 なんとか逃げ出そうとするも、
「何それ、新しい遊び? あはっ! メリーもやる!」
 と、妹に頭を押さえつけられて適わない。
「ああ、なんということでしょう! 私達の中に汚らわしいリア充がいたなんて!」
「おのれリア充!
 『そんなにくっつくな』はこの前の集会で死ぬまでに言ってみたい台詞ランキング1位だったじゃねえか!」

「楽しそう、だな、アカサカ」
 ごぼごぼと泡立つ噴水の脇で、白秋にアスハが対峙する。
「もう、やめない、か?」
「うるせぇ!
 あっすんに俺の気持ちが判るか? 好みど真ん中の人に会えたと思ったらディアボロだった俺の気持ちが!!」
 バンカーに手を添え、アスハは不敵に笑う。
「生憎、愛妻家で、な」

 やれやれ、と肩を竦めるカーディス。その(着ぐるみの)頬を銃弾が掠めた。
 余裕を湛えて振り返る。良助の銃口がこちらを見つめていた。
「僕だって、恋人との仲を裂かれたくはないですからね」
「では精々気を張ることですね。次は……この熊手なんてどうでしょう?」
「ツリーはやらせません!」

「聖夜なのに、何で、こんな事に?」
「聖夜だからですよ。こんなイベント、私が一切合財赤に染めます」
 答える詩愛の眼差しは真剣そのもの。
 雫はあごを引く。
「……非リアとして、ですか」
「いいえ。和菓子職人として、です」
 語らう2人の元へ大量のペイント弾が降り注ぐ。横転で回避、鉄板のような剣で防ぎ、目を遣れば、地上に降りた明が静かに首を振っていた。
「今宵は生誕を祝う祭。祭であるからには騒ぐが礼儀。
 だが、祝いもせず自己に酔う不信心共は、一宗教者として見逃せんねぇ」
「……だから進んで怒りを買えって? 損な教え」
 幽鬼のように立ち尽くすユウ。ガスマスクがそちらへ向く。
「不心得者がここにも、か。
 聖ニコラウスより祝福を下す……死ぬがよい」
「死って……そんな」
 雫へペイント弾、そして渦巻く薄青の旋風が射出される。圧され、染められ、雫は転倒。仰向けに倒れた彼女の視界でラーメンの屋台が木端微塵に吹き飛んだ。
 彼女に一瞥もくれず交戦を開始する明とユウ。
「理由が増えましたね。Gすら屠るデスソース、受けてみてください!」
 駆ける詩愛。その背を見つめながら、雫も立ち上がる。
「……少し、頭、冷やそうか」
 あどけなさの残る頬はもう弛まない。

 喧騒の只中で。
「……うふふ」
 薄着のサンタクロース――エルレーンは笑みを浮かべ、手にしたオイルライターを見つめていた。
 そこへ声が投げ込まれる。
「待たせたな。寂しかったかい?」
 遊夜は銃を弄ぶ。
 エルレーンは首を振り、ツリーに近づいた。すかさず飛んでくる射撃は身をよじって往なす。
「? 何を――」
 眉間を狭める遊夜の前で、エルレーンはオーナメントに火を近づけた。
「うふふ……」
 炎は一瞬でツリーを駆け上る。嫉妬の劫火は、やがてある形を模した――








( ^o^)








「……最悪だ……」
 両腕を広げ、全身を震わせ、エルレーンが笑う。
「今回はいい子ちゃんだと思った!? 残念、悪い子のえるれーんちゃんでした、きゃはははははははは!」



 ぱちぱち、ぼうぼう、という音は校舎の中にも届いていた。
 楓は穏やかな笑みを外へ向ける。
「……ツリーが、燃えてるんでしょ?」
「そうやね……」
 壁に寄りかかる淳紅。楓はまだ起き上がれず、冷たい廊下で仰向けに倒れている。
「……ねえ」
「ん?」
「動けなくてヒマだからさ、彼女さんの好きなとこ、教えてよ。50個。リア充なら余裕でしょ」
 淳紅は目を閉じ、壁に背中を滑らせて座り込んだ。
「その10倍、教えたるわ」



 呪われた焼き文字は程なくしてツリー全体に広がった。カーディスが施した短冊に燃え移ったのだ。燃え盛るツリーを前にエナとヴェスはただ震えていた。

「今回は、私たちの勝利、かしら」
 彼女らと炎の間に、音もなくナナシ(jb3008)が降りてくる。

「どうして、ですか……」
 エナが絞り出し、ナナシが反応する。
「どうして、ここまで……」
 ナナシは答えない。
 少し遠くで衝突音、直後、ナナシの後ろを高速で何かが通り過ぎた。肩越しに確認すると、白秋が手足を投げ出し、背中から校舎に激突していた。
 狙撃を受け、足を滑らせてしまったカーディスが落水、水柱が上がる。
 エルレーンは零距離から銃弾を受け続けべそをかいていた。

「目的は果たしたわ。退くわよ」

「つれない、ことを、言う、な」
 じり、とアスハが歩み寄る。
「折角の聖夜、お相手、願えるか、な?」
 ナナシは目を伏せ、あごに軽く握った拳を当てる。
「リードは私で、と言いたいところだけど」
 携帯電話を操作、一斉にメールを送る。それはやはり、撤退の合図であった。
 エナが前に出る。
「逃げるんですか……?」
「火消しが先だと思うわよ、いろんな意味でね」
 言い残し、ナナシは上昇、ツリーを跳び越え、校舎の向こう側へ消えた。
 歯がゆむエナの耳、通信機にアイリスの声が飛びこんでくる。
「……すみません……打ち倒し……縛り上げたのですが……逃げられてしまいました……」
「了解しました……。そ、それよりも早くツリーへ……!!」



 凍り付いた芝生の上に着地する。足の裏で軽い音が鳴った。
 携帯を確認すると、撤退の報告や、かじかむ手で辛うじて打ち込んだ支離滅裂なメールが幾つも届いていた。
 そっと胸を撫で下ろすナナシ。

「りあじゅー爆発、大成功?」

 彼女の小さな背中に、絢の呟きに似た問いかけが当たる。
「暴れて、すっきりした?」
 ナナシはそっと首を振った。
「判らないわ。ただ、けじめはきっちりと付けるつもりよ」
「けじめ?」
 絢が振り向く。が、そこにはもう、誰もいなかった。



 雅はぼんやりとツリーを眺めていた。
 彼女は通信機を外している。だからどうして燃えているのか、判らなかった。
「う……」
「! 仁刀先輩!」
 なんとか体を起こす仁刀に雅が駆け寄る。ベッドにしがみつく彼女の頭を、仁刀は苦笑いを浮かべて撫でた。
「……ん、なんだか明るいな……」
 雅の小さな頭が一度揺れる。
「うん……」
「へぇ……」
 仁刀の口角がそっと持ち上がった。
「いいな。綺麗だ、こういうのも」



 それは、個室から2人きりで――実際には後ろに夢野と彼を看病する女生徒が複数人いるのだが――見下ろす彼らだけの感想ではなかった。
 寒空の下、特大のツリーが炎を纏う姿は、危険ではあったがどこか幻想的で、何より新鮮だった。
 加えて、ツリーの周囲にはまだ『演者』が残っていた。明の爆竹と癇癪玉が派手に鳴り渡る中、渦巻く青白い風や白銀の矢が走り、時折豪快な三日月が虚空を走った。真っ赤に染まった噴水も、そこに突き刺さるリア充の成れの果ても、それらに照らされ爛々と輝いた。
 成る程、見ようによっては出し物に見えなくもない。遠巻きに見守っていたリア充共も、やがては隣人の肩に頭を乗せ、或いはそれを甘受し、表情をとろけさせていた。


――……というわけで、久遠ヶ原聖夜祭、えーっと、はい! ファイアーツリーです!


 運営部のアナウンスを聞き届け、エナは通信機に手を置いた。



「……作戦終了、だそうだ」
 仁刀が告げると、雅は一気に体の力を抜いた。張り詰めていたものが切れた、と言ってもいい。
 胸にこみ上げるのは悔恨。どうしても堪えきれず、少しだけ潤んでしまう。
 仁刀は苦笑を浮かべ、腕を上着の内側に入れた。
 取り出したのは、黒い羽根を模した髪飾り。透明な包装が成されており、赤いリボンが縦結びになっている。
「メリークリスマス、雅」
「え……? だって、さっき――」
「あれは囮だ。これがプレゼント」
 メリークリスマス。
 仁刀がもう一度告げると、雅は彼の胸に飛び込んだ。



「……手作りケーキ、楽しみ、だ。――愛している、よ」
 帰りを待つ妻へ想いを告げるアスハの後ろで、桃薔薇十字軍は戸惑いを突き合わせていた。
「……みなさん、楽しんでいるようですし……」
 そうさなあ、と遊夜。
「ま、それなりに暴れられたし、いいんじゃないかね」
「にしても、せっかく頑張ってツリー燃やしたんに、逆に喜ばれるとか……」
 淳紅がツリーを見上げる。火の手は治まりつつあり、暴れていた3名も巡回していた講師陣に説教されている。
「……帰りましょうか……」
 団長の言葉を以て、この夜の桃薔薇十字軍の活動は、完全に終了を迎えた。










 翌日。
 ナナシは単身、パーティ運営委員会を訪れていた。
 ノックをして応答を待ち、帰ってくると同時にドアを開け放つ。そして室内に飛び込むとムーンサルトを決め、そのまま床に正座、深々と頭を下げた。
「今回は、本当にごめんなさい。責任は全て、彼らを止められなかった私にあるわ」
 誠心誠意、精いっぱいの謝罪を、しかし運営委員は笑い飛ばした。


 大丈夫ですよ。暴動も炎上も演出ってことで『片付けておきました』から。


 ナナシは胸の内で首を傾げた。


 まあ今回は大目に見ますよ。でも、いくら寂しいからって、あんまり暴れすぎるのはどうかと思いますよ?
 団長なのでしたら、そのあたりをしっかり管理していただかないと。


 ああ、と。ナナシは理解する。

 自分たちが如何に下に見られているかを。
 黴薫る教室で声を合わせた彼らに、他に行く場所が無かったことを。
 ぼっちには、寄り添う相手も、居ることを許される場所さえ無く、怒りをぶつけるしかなかったのだ、と。
 そしてそんな自分たちは、今、リア充に全力で情けを受けているのだ、と。


 もうこんなことしちゃダメですよ?


「――ええ、二度とこんな真似はしないわ」


 二度ト コンナ 半端ナ 真似ハ。


 床の直ぐ上で、ナナシは独り。
 涙を呑んで、牙を研ぐ。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: ちょっと太陽倒してくる・水枷ユウ(ja0591)
 戦場を駆けし光翼の戦乙女・桐原 雅(ja1822)
 撃退士・久遠 仁刀(ja2464)
 それでも学園を楽しむ・エナ(ja3058)
 誓いを胸に・ナナシ(jb3008)
重体: −
面白かった!:13人

いつか道標に・
鐘田将太郎(ja0114)

大学部6年4組 男 阿修羅
命繋ぐ者・
神楽坂 紫苑(ja0526)

大学部9年41組 男 アストラルヴァンガード
Blue Sphere Ballad・
君田 夢野(ja0561)

卒業 男 ルインズブレイド
ちょっと太陽倒してくる・
水枷ユウ(ja0591)

大学部5年4組 女 ダアト
紫水晶に魅入り魅入られし・
鷺谷 明(ja0776)

大学部5年116組 男 鬼道忍軍
┌(┌ ^o^)┐<背徳王・
エルレーン・バルハザード(ja0889)

大学部5年242組 女 鬼道忍軍
踏みしめ征くは修羅の道・
橋場 アイリス(ja1078)

大学部3年304組 女 阿修羅
戦場を駆けし光翼の戦乙女・
桐原 雅(ja1822)

大学部3年286組 女 阿修羅
夜闇の眷属・
麻生 遊夜(ja1838)

大学部6年5組 男 インフィルトレイター
歴戦の戦姫・
不破 雫(ja1894)

中等部2年1組 女 阿修羅
歌謡い・
亀山 淳紅(ja2261)

卒業 男 ダアト
撃退士・
久遠 仁刀(ja2464)

卒業 男 ルインズブレイド
それでも学園を楽しむ・
エナ(ja3058)

卒業 女 ダアト
悪戯☆ホラーシスターズ・
道明寺 詩愛(ja3388)

大学部5年169組 女 アストラルヴァンガード
BlueFire・
マキナ(ja7016)

卒業 男 阿修羅
時代を動かす男・
赤坂白秋(ja7030)

大学部9年146組 男 インフィルトレイター
二月といえば海・
カーディス=キャットフィールド(ja7927)

卒業 男 鬼道忍軍
怠惰なるデート・
嵯峨野 楓(ja8257)

大学部6年261組 女 陰陽師
蒼を継ぐ魔術師・
アスハ・A・R(ja8432)

卒業 男 ダアト
セーレの王子様・
森田良助(ja9460)

大学部4年2組 男 インフィルトレイター
正義の忍者・
静馬 源一(jb2368)

高等部2年30組 男 鬼道忍軍
子鴉の悪魔・
鴉女 絢(jb2708)

大学部2年117組 女 ナイトウォーカー
スペシャリスト()・
ヴェス・ペーラ(jb2743)

卒業 女 インフィルトレイター
誓いを胸に・
ナナシ(jb3008)

卒業 女 鬼道忍軍
蒼閃霆公の心を継ぎし者・
メリー(jb3287)

高等部3年26組 女 ディバインナイト