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マスター:星置ナオ
シナリオ形態:イベント
難易度:易しい
参加人数:50人
サポート:3人
リプレイ完成日時:2012/07/17


みんなの思い出



オープニング

「イベントの警備……、ですか?」
 関西北部のとある神社から依頼が来たのは、暑い夏の日の午後であった。京都の事件以降、イベントの運営に慎重になる自治体も多く、中にはイベント自体が中止に追い込まれたケースもある。
「神事やさかいな。やる時期にのうたらやらなあかんもんなんや」
 からからから、と快活に笑うのは神社の神主であった。
「なに、イベント言うてもたいしたもんやあらへん。うっとこの神社の境内に川がおうてな。そこにかささぎ橋ちゅう橋があるんや。それがやな、名前のせいっちゅうか、毎年男女の縁を結びに来る人がおおくてなあ、この時期……。あれ、わからへん? 7月7日ちゅうたら七夕やろ。七夕っちゅうたら織姫さんと彦星さんが天の川を渡る行事やがな」
 あ、と光は納得した。つまり、七夕の夜に掛けて橋を渡る男女が多いと言う事なんだろう。
「光さん、ちゅうたか。別嬪さんやのにもしかしてもてへんのか? よっしゃ、うちの神社が全面的に応援したるでー、なにしろ縁結びの神社やさかいな。御利益満天やで」
 ここまで自信たっぷりに言われると、「もしかしたら効き目があるのかなあ」と思ってしまう光であった。
「人が来るようになってからはな、七夕の夜には灯籠に火を灯して、夫婦円満とか厄除けの祈願をしてるんや。まあ、なんや。別に祈願に来ん人も橋で縁を深めている訳やし、これも神さんの御利益やと思うで」
 懐が深い神主さんなのかも知れない、と光は思った。
「ええと、警備するエリアは?」
「川と橋やね。50人くらいいてくれると、天使でも悪魔でも滅多にはこんのとちゃうやろか」
「当日わたし達は何をすればいいのでしょうか?」
「いやあ、それがな。『撃退士はん来訪』と言う事実があれば、うちはそれでええんのや。その代り、っちゅうたらなんやけど、報酬は勉強してえな。この通りやで。ほんま、色々事件とかあって、うっとこも余裕あらへんのや。用意している瓜とか握り飯とかそんなもんでよかったらなんぼでも食うてかまわへんし、な? うっとこの野菜、どこに持って行っても自慢できる皆ええ出来やで」
 前言撤回。懐は深いかもしれないけど財布の紐はがっちりとしているからその深さは見えないかも。
「それと水占いとかできるで。占い、好きな子とか多かったりせえへんか? な? ほんまやったら神さんへの心付けも頂きたいとこやけど、うっとこの神さんは守って貰って銭とるような狭量とあらへん。これもタダでつけるさかい。どや?」
 どや、って言われても……。とりあえず、声は掛けてみますねと光は答える。それにしても自信たっぷりな神主さんだなあと思い。
 縁結びは興味あるけど、水占いのおみくじって良い卦なら良いけど、悪い卦が出ても自信たっぷりで断言されそうで。
 ちょっと怖いかもと思ってしまった光だったが。
「なに、悪い卦が出ても笹におみくじ結んでくれれば、うっとこで良縁に変えたるさかい。よろしゅうたのんまっせ、ほんま」
 見透かされたように笑われて、ますます心の中で汗をかく光だった。


リプレイ本文


 時は既に夜。空を仰ぎ見ると満天の星。
「あれが蠍座。赤い星が見えるでしょ。そして追うように今昇っているのが射手座」
 蠍の尾の後を追う星を縦に結ぶと、なるほど、弓の形になる。
「射手座が判ったら。ぼんやりと白く流れる光の洪水が伸びているのが見えるだろ?」
 天の川。つまり我々が住むこの世界、銀河を水平に見た姿である。聞けば射手座は地球から見て銀河の中心方向に位置する星々の並びなのだとか。
「その川を上に遡っていくと、直角三角形で並ぶ星々がある訳なのですよ」
 7月7日は銀河を挟んで対岸に位置するふたつの一等星、ベガこと織姫、アルタイルこと彦星の逢瀬の日となる。さすがは山中の神社である。こうもはっきりと天の川が大河として見えると、隔てられたふたつの星の障壁は大きいことがよく判る。そう、ここは山中で夜ともなれば真っ暗闇の中にある神社なのである……。

「かささぎ橋の名といい、竹の茂った雰囲気といい、なるほど七夕には絶好のスポット!」
 境内でカメラを構え参道を撮る。続いて聞き込みでインタビューを敢行、内容は即タブレット端末に記録する。久遠ヶ原タイムス編集長、下妻笹緒(ja0544)の面目躍如である。
「ほう、この籤を水に浮かべると神託が出ると!」
 神主や巫女から故事や伝承を聞き、デジタルカメラに収めながら、籤の中から1枚の白紙を貰い、清水に浮かべる。何で書かれているのだろうか。水に濡れると徐々に文字が浮き上がってきた。だが「74番、凶」の文字にどきりとしつつ「時期を待ち、努力を怠らぬこと」と出た卦をルポとしてまとめるのは記者魂のなせる業か。

 真っ白な影がひとつ、森の緑の中を進んでいく。アウルの力に目覚めるまでは体験することもなかった濃厚な山の空気を肌に感じながら、風に飛ばされてしまった籤を追う微風(ja8893)。ふと辿ってきた道を見ると山の下には火が灯っている。陽も暮れていたことにさえ気付かなかった。結局、籤を見失う微風がふと、空を見上げると見た事もない銀河のが目の前で広がっていた。地球で見える星の輝きも、百億年の孤独に耐えて降りてきたのだろうか。
 かさっと樹の上で1枚の紙が風をはらむ。75番、中吉。堅牢にして着実な歩みを暗示させる卦。

 警備をしながら屋台に並んだ品々を見物し歩いている内に絶好のポイントを見つけた佐藤としお(ja2489)。あの樹の上は銀河を観る特等席だろう。問題は一人で観るか、否か。ちょこちょこと走り回っている御影光(jz0024)を呼び止めるか決意がつかず、としおは籤に掛けてみる。
「70番……凶?」
 しかも努力が報われにくいとの卦。大丈夫、寂しくなんかないさ、と銀河に向け甘酸っぱさが染みるオレンジジュースの杯を掲げる。男の哀愁が背中に滲む夜。

「光、ここは俺がやっとくから、行ってくるといい」
 15歳、中等部なのに依頼遂行のため働き回る光を案じていたのは久遠仁刀(ja2464)も同じ事。目の前を通り過ぎようとしている光に声を掛ける。
「いえ、お仕事ですから」
 やっぱりそう来るか、と思う仁刀。ならば強く言ってみようかと思ったその時。
「私も一緒に……頑張ります!」
 振り向くと神和雪見(ja3935)が立っていた。光の頑張りとそれを思いやる仁刀に感動したらしい。
「とりあえず休憩しろよ、な」
 二人を促すと「ならば一緒に」と二人は引かず同行することになった仁刀。人混みに酔いながらもその背中を追う雪見は、仁刀の体に刻まれた傷が目に入る。以前よりももっと増えているのではないだろうか。
「大丈夫……ですか」
「見た目が派手なだけだ」
 そうですか、と尚も不安がる雪見に籤を引いてくるよう促す。
「先輩は引かないのです?」
「俺は、ちょっとな」
 付き合っている訳ではない。が、今夜この場にいない彼女の事を思うと仕事に専念しようと思うのが仁刀だった。しょんぼりしながらも仁刀と行動を共にする雪見である。

「さて、どんな結果かな〜」
 手に取った一枚を静かに水に浮かべる。
「71番、小吉かー」
 浮かんでくる文字を面白そうに見つめているのは風鳥暦(ja1672)。卦は良くも悪くもないが「吉凶相半ば、人に従えば吉」の卦にふむふむと頷く。
「さてと! 今からは……警備です」
 ひゅん、とハリセンが虚空を一閃。さっきまでとは雰囲気も顔つきも変わっている。
「……警備です」
 天魔の襲撃に備え、あるいは不心得者はいないかを見回りに行く暦である。

「縁結びの神社か……。しかし解せぬ。なぜ縁結びの神社と七夕に関係があるのだ?」
 中津謳華(ja4212)は怪訝そうな顔を見せる。
「親父殿の話では彦星と織姫なる武人が、己が力の全てをぶつけ合うことを一族の長に認められた、年に一度だけの大切な日であった筈 」
 なるほど、この武人の邂逅という縁から派生しているのかもしれない、と納得してみる。而してその結果は。
「66番、凶……」
 様々な意味で身動きができない、となっている。
「やはり、俺の様な者に色恋沙汰は向いていないという事だな」
 苦笑をひとつすると、改めて武人の道を極めんと、警備に向かう謳華であった。

 設営されたテントに立てかけられている看板には「撃退士本部」の文字が達筆で書かれていた。テントの前、腕章を付けて立っているのは龍崎海(ja0565)。
「肩書きだけっていうが、逆に撃退士が集まることで相手の注意をひく可能性もあるわけだしなぁ」
 避難経路を落とし込んだ地図に一目で撃退士と判る腕章を、希望する有志に渡している。
「しょうもないもんやけどお口に合えば」
 神社のお手伝いに来た地元の人が撃退士本部までおむすびや漬け物、炊いた野菜をも運んできてくれたので丁寧に礼を述べて食す海である。
「折角ですからどうぞ」
 巫女たちに促されて水占いを試してみる。水につけると37番、大吉の文字が浮かんでくる。横を見ると笹があり、短冊が置かれていた。久遠ヶ原に来て以来結ばれた縁が天魔との戦いの中切れることがないよう、「良縁が続きますように」としたため笹に結ぶ。小さな、しかし何よりも大切な願い。

「せっかくのお祭りだしな。何事もなくあって欲しいものだ」
 鉢巻き姿で箒で石畳をとん、と打つ榊十朗太(ja0984)。天魔が出たら得物の十字槍をいつでも構えられる用意をしつつ、あるいは人の不審者が出ないか、あるいは困っている人はいないか、無用なプレッシャーにならないように気配を断ちつつも目を光らせている。
「どうしてもゴミが出るのは仕方ないとはいっても、神さん方に失礼にならないように綺麗にしとかないと。罰が当たるかもしれないからな」
 参道にゴミが出るとさっと箒でさらい、分別している。ひとつのゴミが別のゴミを呼ぶらしい。一つの隙が別の隙を呼ぶのは武道にも通じる、と思い掃き清める十郎太である。

「七夕は人の目を気にせず織姫と彦星が過ごしたいせいか、曇り空が多いので。晴れてよかったですよー? きれいな天の川ですねー?」
 櫟諏訪(ja1215)が感嘆したように空を見上げる。その言葉で一層星が綺麗に見える気がした。
 揺れる笹の葉のすぐ近くに、長テーブルを運ぶ。そして色紙の短冊と墨が入った硯を置き準備を整えた諏訪がまず先に一筆。「皆が楽しく日々を過ごせますように」と綴るとそれを笹に結んだ。
「おまたせー。藤乃さんと灯子ちゃんもどうぞー」
 筆を桐村灯子(ja8321)と飛鳥藤乃(ja8894)に手渡す。
「やっぱり、これね」
 灯子の筆は「無病息災」の文字を綴る。四文字の中に込められたのは危険と隣り合わせである撃退士の、心からの願いである。
「これを見たあなたへ、幸運が訪れますように」
 藤乃の手の中にあった短冊もまた笹に結ばれた。見るだけで幸せになる三つの短冊が優しい風の中で踊っている。
「水占いの御神籤も、結びましょうか」
 藤乃の提案に灯子も賛同する。30番小吉と80番の凶の籤もまた笹に結ばれた。

 諏訪の姿を見かけた夏木夕乃(ja9092)が駆けてくる。白地に金魚の柄の浴衣にくるっと丸めたお団子の髪がよく似合う。近くに来ると夕乃がうっすらと化粧をしているのが判る。それが少し色っぽい。
「灯篭も綺麗だけど、やっぱ七夕なら笹と短冊っす。礫先輩お世話になりまーす!」
 諏訪に礼を述べると「ステキな恋が見つかりますように」と短冊に綴る。恋をすれば綺麗になれるとも聞く。まさに一石二鳥。
「先輩、失礼しまっす!」
 時間はない。かき氷をミニサイズでオーダーし、本場関西の粉モンの全制覇を目指す夕乃であった。

 ばたばたーと夕乃が出て行った後に訪れたのは相馬晴日呼(ja9234)。筆を取り、真剣に短冊に文字を綴っていく。
「くらげになりたい」
 驚くべき達筆だった。
「なぜ!」
 周囲を囲んで一般客が時を合わせて一斉に尋ねる。
「くらげ……なりたい」
 本気で願っているらしい。そしてふわっとした足取りでどこかに向かう晴日呼である。

「縁結び神社……。ご利益あるといいの……」
 薄紫の朝顔柄の浴衣を纏った根来夕貴乃(ja8456)が静々と歩いている。
「うふふ、浴衣って着るの久しぶりだわ〜」
 少しだけはしゃぐように歩いているのはポラリス(ja8467)。夕貴乃と同じく浴衣姿である。雰囲気作りも必要と、二人で着付けを手伝いあって纏った浴衣である。
「今宵逢うひと、みな美しき」
 いつもと違う雰囲気の二人には、そんな言葉がぴったり合う。からころと花下駄を鳴らして噂の水占いまで歩いてくる二人。
「良い卦が出るといいの……」
 せえの、でそれぞれが籤を取って水に浮かべる。
「28番、末吉なの……。波乱含みだけど英雄の相、って書いてるの」
 夕貴乃は悪い卦が出たら笹に結んで厄流ししようかと思っていたけど、これは思案のしどころの籤の卦である。
「3番、大吉〜♪ 『迷い晴れる』って、やったあ!これ今年のお守りにしよーっと」
 満面の笑顔でくるくるっと回るポラリス。
「ねえねえ、ポラリスは北極星、こぐま座のしっぽにあるのよ。可愛いでしょ」
 喜びの主張みたいだけど「?」となる。運も味方してくれるみたいだし橋まで歩いて行くことにする。出会いが期待できそうだったのだけど。
「非常に高いカップル率なの……」
 でも二人が歩くと、男達の視線がこっちに向かうので、そこはかとなく気分上々な二人であった。
 

「もし、そこのあなた。冷たいかき氷があるのですけれど、お一つ食べていかれませんか?」
 しょりしょりと涼やかな音を立て角氷を削っている屋台の前で車椅子に乗りながら、機敏に呼び込みをしている御幸浜霧(ja0751)。祭りならば屋台を設営しても構わないか、と神社に打診したところ「場所開けて待っとるさかい」と二つ返事をされたので開店の運びになった。実際場所を確認してみると人の流れも良い参道の一角を貰ったので、そんな融通まで効くあの神主は、実はただ者ではないのかも知れない。ただ定番のかき氷なのでバイが……もとい。出し物が被るかと思っていたら関西とはまた面白いもので水饅頭やわらび餅の屋台がどっちかと言えば多い。コーヒーを出す屋台まであるのは名水の土地柄か。
「この氷自体がうまいな」
 手動のかき氷機をくるくる回している白鷺瞬(ja0412)が鼻眼鏡をくいっと上げながら氷をつまむ。ふんわりと口の中で溶ける氷は素材の水の味だけではなく削る者の腕も発揮されていた。武器の申し子・阿修羅の前ではかき氷機も一つの刃……。
「白鷺様、どうしてそのような珍妙なお面を付けているのですか?」
 じとー、とした視線を霧に送られる瞬。だが駿が汗を拭うように腕を上下した瞬間、鼻眼鏡は外されて素顔に戻っていた。変面と呼ばれる大道芸の様相である。「わーい」と喜んで駆け寄ってくる子供たちを見て、上品に溜息をつく霧。
「これで準備完了です♪」
 屋台の先で汗をかいている少女がいた。ふわっとした赤い髪が印象的である。
「市来殿、一緒にかき氷を食べません? 冷たくて美味しいですよ」
 自分を呼ぶ時とは微妙に呼称が違うのに気が付く瞬だが気にせず氷を削っている。
「はい。いただきます♪」
 手にしていた「氷」の幟を立てかけていた市来緋毬(ja0164)が駆け寄り「イチゴをお願いします♪」と目を輝かせる。関西のじっとりとした熱帯夜とは無縁にせせらぎの音と共に涼やかな風が吹く。その風で踊っている幟を手に取り眺めてから霧たちの作った屋台へと向かう影。
「よ、お疲れ様、緋毬。レモン1つな」
「幟をありがとう、叔父さん」
 緋毬らがかき氷の屋台を開くと聞いて幟をプレゼントしてくれた癸乃紫翠(ja3832)。緋毬は姪に当る。「良いものをありがとうございます」の霧らの謝辞に柔らかな微笑みで気にしないで下さいと返す紫翠。
「遊びに来たし〜♪ ひまりーん、イチゴ氷ちょうだいっ」
 紫翠の傍らからミシェル・ギルバート(ja0205)が勢いよく現われる。紫翠の横で並び着席すると
 氷イチゴを口に頬張っていたミシェルは頭を押さえていた。
「キーンってするよぉ」
「急いで食べるから」
 くすっと笑いながらも優しく頭に手を添える紫翠だった。

 一方。
「はいは〜いチャンコマンの特製ちゃんこですよ〜! うんまかですよ〜!」
 久遠ヶ原学園の生徒が現われる時、現われるという。誰が呼んだか正義と美食の覆面レスラー・チャンコマン。しかしてその正体は阿岳恭司(ja6451)である。食材はただで供出してくれたので、溢れんばかりの寸胴から『チャンコマン特製夏野菜カレーちゃんこ』を無料で配っている。無料と聞きつけ集まった人の波に圧倒されながら、恭司の目が覆面の下で輝いた。ルチャドール並の空中殺法でひったくりの腕を蹴る。
「お祭りに来た人達の楽しみを奪う行為は……この正義の味方チャンコマンが許さん!」
「同じく、天花!」
 無料で食べられる物があると聞いて、「食べ……じゃなく、警備しなきゃ」とやってきた御子柴天花(ja7025)が逃げるもう一人を取り押さえていた。天花が相手の腕を極めるとしゃんしゃんと鈴付きチョーカーの音が鳴る。
 期せず起きた覆面レスラーと鈴なりのヒロインの活躍に、子供ら、そして親たちもが拍手喝采。

 一方、一方。
「私のバトルフライパンの真の力を魅せる時が来たのですよ!」
 闇夜に走る一筋の雷光……のエプロンを背後に配してフライパンを返すと甘い香りが漂ってくる。「メニュー:チョコバナナクレープ、チョコクリームクレープ、ブルーベリークリームクレープ」と書かれたホワイトボードは神社が貸し出してくれた。
 境内でクレープ屋を開店したカーディス=キャットフィールド(ja7927)が器用にバトルフライパンを操る。実際持つと厚みがあり重い上、ヒヒイロガネが入っている魔具。軽々と持ち上げるのはさすが撃退士。
「翡翠さん、お願いします」
 刹那の間、という表現がふさわしい程焼き上げたクレープを一瞬でラッピングすると、翡翠龍斗(ja7594)がそれを受け取る。
「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか?」
 客を待たせることなく注文の品を渡すと懐に入り込む笑顔で絶妙に人との間を詰める龍斗である。たった二人のクレープ屋台。しかし高い機動力が遅滞など微塵も感じさせず、行列が途絶えない。

「どもっす、龍斗さん、カーディスさん!」
 勢いよく飛び込んできた金の髪の少年は川崎クリス(ja8055)。
「ブルーベリークリームクレープ、お願いっす!」
「ではわたくしはチョコバナナで」
 クリスと同行している日下部千夜(ja7997)も続いてオーダーする。警備の仕事と聞いて来たのに遊んでいるような気がして気が引けていると考える千夜。その思いをよみとったのか。
「警備とか言ってたけど、やっぱここは楽しんだもん勝ちだぜ! なあ、千夜」
 食べ終わるなり千夜の背中を押して水占いに向かうクリス。
「74番、うぎゃああ、凶かあ!」
「……む。……46番、凶か」
 盛大なリアクションの後でがっくりと肩を落とすクリス。淡々としている千夜。実に対照的だった。
「……ともあれわたくしの今年の願いは、天魔を多く倒すこと」
 恋愛関係が凶でも仕事に影響がない卦ならばそれでも構わないと千夜。
「天の川、キレーだな……。来年は彼女とかと見れたらいいんだけどなー」
 ちょっと凹んでいるクリスの肩をぽんと千夜が叩く。再び警備にもどる2人だった。
 
「うまかった……甘い物は正義だな」
 カーディス、翡翠の屋台を見つけ差し出すチョコバナナクレープを一口。最高の笑顔を見せるのは晴日呼。
「じゃあ、ねえ」
 食べ終わった後、ござを敷くとその上に座り、ちょいちょい、と子供達を呼び止めると何もない手の中から一瞬でトランプを出す。目を丸くしている子供らの前で手品を披露する。いつしか子供だけではなく大人も周りを囲んでいた。
「楽しんでもらえたか? それなら嬉しい」

「大漁大漁。報酬を安くしようと思った事に神が罰を当てたのじゃ」
 瓜にかぼちゃ、海老芋に茗荷。報酬として貰えると聞いた野菜をどうやって詰め込んだのか分からない程リュックに詰め込んだ叢雲硯(ja7735)。クレープ屋台の遙か前でそのセンサーが反応する。
「甘い良い匂いがしておるではないか……、これは行かぬわけにはゆかぬー!」
 クレープうまうまじゃのう、とそのスレンダーな体のどこにそれが入るのか、底なしの健啖家ぶりを披露していた。本当に天が硯を支持しているのだろうか、引いた籤は「5番、大吉」。卦は行動力が伴えば更に吉と出て、無限の胃袋の力を見せるのはこれからだ。

「光ちゃん、一緒にクレープ食べない?」
 立ち並ぶ屋台に照らされる人混みの中、縫うように歩く光に新田原護(ja0410)は声を掛ける。
「ありがとうございます、先輩。職務中なので……、え、クレープ、ですか?」
 光を射んと欲せば甘い物で射よ。知らず光の弱点を突いた護である。はうう、はうう、と悩んだ末、見かねた仁刀が代りを申し出て、クレープの屋台に並んで座る、護と光である。
「はうう、ブルーベリーにクリームなんて、夢のようです……」
 頬に手を当てうっとりとしている光を初めて見た護はちょっとだけびっくり。
「ふーん、光ちゃんは剣の達人か。私は銃メインだな」
「はむはむ」
「もしかしたら、そのうち、依頼で一緒に戦うことになるかもね?」
「はむぅ、はむはむ」
 はい、と言っているのは何となく判るんだけど。とりあえず、剣だけではなく甘い物を食べている時も一心不乱、しかも幸せそうなのでメアドは後日交換しようか、と思った護である。

「そこで今川焼きでもどうだ」
 水無月神奈(ja0914)の誘いに二つ返事で付いていく光である。
「こっちでは回転焼きって言うんだなあ」
 早速買って来た回転焼きを手渡すと、2人並んでぶらぶらと散策する。
「御神籤します? ちょっと怖いですけど」
 光の問いかけにもちろん、と答える神奈。
「例え凶が出ようとそれを越える覚悟も持たぬ者に良縁など来る筈がない」
 さすが、と感心する光である。
「それに…恋は障害がある方が燃える、と言うのだろう?」

「こんばんはだ、御影殿」
 御神籤を引きに行く道中、白銀の髪に赤の瞳が印象的な少女が声を掛けてきた。
「こんばんはです。どちらかでお会いしてますでしょうか」
「あぁ、挨拶が遅れたか。私は鬼無里鴉鳥と言う。前に一応、逢った事はあるのだがな。改めて挨拶をしておこう」
 小休止を取るように言われた鬼無里鴉鳥(ja7179)は、境内で自主待機をしていたらしい。
「所で水占いに興味はないかな」
「ちょうどこれから向かうのですが」
 ならば、と言う事で同行することになり、三人が銘々に水占いに卦を立てた。

 快活に笑う神奈が引いたのは31番、大吉。光が引いたのは42番、吉。鴉鳥は卦が小凶と出たが「乱気。策略が交差する運 乗り切るべし」の卦に、むしろ気が向上する。
「今宵の空は一段と晴れておる。……天に手が届きそうなほどにな」
 望むところ、と無表情のまま刀を一閃、漂う気と闇を切り裂く鴉鳥。光と互いの武運を祈り、去って行った。
「それにしても今年は見えるのだな……。天の川……」
 神奈は時折不意に暗さを見せる。それが光には気になった。
「光には命に代えても護りたい相手はいるか? そう思える相手がいるなら、決して見失うなよ」
 神奈の言葉に「はい」と頷く。並んで星を見上げる2人だった。

「んめー、フキ味噌のおむすびなんだ」
 満面の笑顔で白いおむすびを頬張り、デザートとして出されている瓜にかじりつく松原ニドル(ja1259)。
「あまり甘くないのな」
「でも、汗はひきまっしゃろ」
 お手伝いに来てくれた地元の人達が笑う。確かに、さっきまで火照っていた体が急に涼しくなったような気がする。
「さて」
 足取り軽く境内を渡り、籤を引く。水に浸すと浮かぶ文字は15番、大吉。「今まさに人に好かれる時」の卦。
「よっしゃぁ!」
 これで安心して食べられるぞ、とあくまで色気よりも食い気優先なニドルだった。

「星が……綺麗ですね、ヨナさん」
 カメラを構えている碧水遊(ja4299)はヨナ(ja8847)と同行。七夕の伝承を知らないヨナに織姫、彦星を指さし、二人の間に流れる天の川を指さす。巫女らに促され水占いに挑む。
「あら、浮かび上がってきた!面白いわねこれ」
 ヨナの籤に文字が浮かんだ。卦なんて全く気にしないで面白がっているヨナ。
「遊は何が出た?私はこんなんだったわよ〜」
 7番小吉の文字の後に我が道を行く強さあり、の文字が見える。遊が見せてくれた籤は「54番・凶」。
「ふむ。『石の下の大樹の芽。頭脳明瞭なれど今は時来たらず』って書いているから良いのね」
 そう言われるとそうなのかも知れない。甘味を供する屋台に向かいカーディスの屋台でチョコのクレープを頬張る。
 道中、晴日呼が披露する手品を見る遊の笑顔は楽しそうだ。ちょうど喉が渇いた時に呼びかけしている霧の屋台が目に入る。
「ハァイ♪ お疲れ様。あ、かき氷はブルーハワイでお願いね♪」
 屋台の中、知人でもある龍斗に手を振り氷を食す。そして支払いを全て持つヨナである。遠慮しそうな遊に「このぐらいお兄さんが出すわよ。年上の見得ってやつよ♪」と切り返す。本当に楽しいひと時。


 水の音がさらさらと聞こえる暗闇の中。灯籠も暗い道を照らす程度。蛍火のようにあちらこちらで揺れる灯籠が微かに見える。浴衣姿の天河アシュリ(ja0397)と、彼女を守るように歩くカルム・カーセス(ja0429)の姿があった。
「あれがベガ、そしてあれがアルタイル。二つの星には伝説があってな……」
 カルムの指さす方向にアシュリはその漆黒の瞳を向ける。アシュリに、七夕にまつわる
伝説を教えるカルムであった。
 先刻、戯れに引いた籤をそっと水に付けるとカルムは「80番、道に彷徨うとする凶」の文字が浮かび笑い飛ばす。しかし、アシュリは真剣な眼差しでカルムに向きあう。
「カルムに悪い運は渡せないよ。あたしがこの悪運何とかする」
 アシュリの手の中の籤は「11番。全ての禍を積み重ねる努力で幸運へと向かわせる大吉」の文字が浮かんでいた。
 自分にとってお守りとはアシュリのことなのだろう。アシュリと一緒ならば地獄の中だって怖くはない。
「アッシュ……」
 優しく、しかし力強く。カルムはアシュリを抱きしめる。アシュリも抗わずそっと背を伸ばし、カルムの唇に自分の唇を重ねる。アシュリの閉じた瞳から涙が溢れ、無数の星の煌めきを映した。

「七夕か……。天の川を眺めて、二人で散歩したことを思い出すな」
 生き別れた彼女は元気でいてくれるだろうか。
 水面に映る星を見つめて考えに浸る小柴春夜(ja7470)。
 水面の灯りを楽しみながら、それでも心に暗い影が落ちる。生き別れたあの人は息災だろうか。天魔に襲われたとも伝え聞いた時は今すぐ探しに行きたいと思ったが、叶うことない想いは募るだけである。ふう、と溜息を漏らすと苧環志津乃(ja7469)は静かに歩き出す。
 春夜と志津乃が橋の中央で交差し、通り過ぎていく。春夜の意識に閃光が走る。今まさに通り過ぎた人に、生き別れたあの人の面影を感じたのだ。未練だ、とも思う。しかしどうしても一目確認しようと振り返ると、春夜の目に映るのは、驚愕して立ちすくんでいる志津乃の姿だった。しかもその視線は春夜に向けられている。
「あの……」
「あの……」
 言葉に詰る2人。その視線の橋に流れ星。アルタイルからベガに向け、天頂方向へと流れて行った。
「いま、橋が架かったのを見ましたか」
「逢瀬の瞬間を見られるなんて」
 また星が流れたよ、と小さな子供が歓声を上げる。しかし、2人の耳に入るのはお互いの微かな吐息と心の鼓動だけであった。

「志津野さんだ、元気……」
 言いかけた言葉を飲み込んだのは銅月千重(ja7829)。少し前の依頼で知り合った志津乃が着物姿で歩いているのを見かけ、声を掛けようとしたのだ。だが今はちょっと間が悪かった気もしてくるっと踵を返す。
「千重、ここにいたのか」
 不意に消えてしまった縁戚である千重を追い、駆けつけた銅月零瞑(ja7779)に、口の前に一差し指を立てて「しー」っと合図を送る。カップルの誕生の瞬間に立ち会えたらいいなあ、と軽い気持ちで考えていたら、どうも良い雰囲気になっている方達と遭遇したようだ。
「おい、何を企んでいる」
 千重を後ろから羽交い締めにする零瞑。しーっ、と再び指を立てる千重だが、こうやって零瞑とじゃれ合っていると、なぜだか幸せな気持ちになる。

 地上の灯篭の光が流れ行く川。天上の星の光が織り成す川。その行く末を見つめているのは伊那璃音(ja0686)。胸に去来するのは自分に向かうまっすぐな気持ちと自らの胸に残る淡い気持ち。
(……ほのかな想い出にしてこのまま流せるでしょうか)
 何かの声が聞きたくて。御神籤を静かに水に浮かべてみる。
「吉、なのですね……」
 璃音が手にした籤には65番と「心安らぐ良縁」の文字が浮かんでいた。水面を覗くと牽牛、織女のふたつの星が輝いていた。

「あ、蛍」
 因幡良子(ja8039)の視線の先に大きな光球がふわふわと浮いている。川の瀬から飛び立った蛍が竹藪の中で舞っている。それは幻想的な光景だった。
「虫に刺されると後が大変ですからね。特に、女の子はしっかりと、ね」
 バッグから虫除けスプレーを取り出し、しゅっと吹きかける神咲夕霞(ja8581)。装いも黒を基調とした浴衣で涼を感じさせる。
 竹藪の中に入っていくと、ぽっかりと開いた空間が現われた。
「ここが、教えて貰った場所だね」
 良子が聞き込みで聞いて来た、天の川を見る絶好のポイント。空を見上げると真っ白に輝く川の流れが見える。
「恋人たちは再会したでしょう。これだけ晴れていれば」
 ゆっくりと団扇を動かしながら吸い込まれそうな空を見上げる夕霞。
「そう言えば御神籤、なんだった?」
 良子が聞き、夕霞と同時に見せ合う。
「66番、凶」
「62番、凶」
 一瞬固まったが、すぐにあはは、と笑う。
「いやあ、ほんとにあるんだねえ、凶」
「まぁ、おみくじですからね。というか出し過ぎでしょう」
 気にせず財布に入れる良子を見て、もう一度微笑む夕霞だった。

 ひとり屋台の間を縫う高虎寧(ja0416)。休憩してきて良いよ、と言われて屋台に並ぶ色とりどりの装飾品に何か出物がないかと覗いてヘアピンをひとつ、髪に当ててみる。橙色の帯の下、紺地に咲いた向日葵の花の柄が、屋台の電球で照らせて一層花開くように見える。
「そうだ、御神籤を引かなきゃ」
 考えた末に「すいーと」と書かれた箱の御神籤を引く。
「10番、それなりの運。でも運気が波に乗ったらアゲアゲ!チャンスは確実にゲットでね☆」
 これを作ったのは絶対あの神主なんだろうと思った。境内を下りて橋に向かうと並んでいる灯籠が美しい。静かな水面に映る宙。見上げる天にも星。さらさらと流れる川の音を聞いていると銀河の中で漂っている気分になる寧だった。

「ぴー、それ以上は七夕取締り法違反にょろり!」
 本当にそんな法令があるのかわからないが、とにかく。警備中見回せばカップル、カップル、カップルばかりでイライラがつのっていた戦部小町(ja8486)が、真っ黒の違反切符を切っている。
「いちゃつくにしても法令限界を守るんだにょろ」
「なにおう」
 相手が撃退士とは知らないヤンキー風の男が、ナイフを取り出し小町に向かってくる。脅すつもりだったのだろうがちょっと相手が「悪すぎた」。
「八つ当た……怒りのダブルアームスープレックスのろよ!」
 相手が刃物を出したとは言え割と大人げない技を繰り出す小町。

「占いがあるみたいだよ?やってみようよ!」
 レグルス・グラウシード(ja8064)が立ち止まる。手を引いて誘うと早速一枚選んでいた。
「だ、だって…やなこと書いてたら、ふゆみ落ち込んじゃう」
 本当に悪い卦がでたらどうしよう。新崎ふゆみ(ja8965)は一枚を選び水に乗せる。現われた文字は38番・中吉。「おとなしい印象を与えるも、内には激情を秘めている」の卦。
「だ、だーりんは?」
 返事の代わりに髪をそっと撫でるレグルス。81番・大吉の中の大吉と呼ばれる卦をふゆみに見せるレグルスである。
 ひとしきり喜びを爆発させた後。手を繋ぎながら、静かに橋を渡る。灯籠の明かりが神秘的で、影と光がまるで踊っているかのように揺らめいている。
「きれいだね」
 レグルスの手が力強くふゆみの手を握る。
「ふゆみちゃんと一緒に来ることができてよかった」
 ふたりで周囲をそっと確認。誰も見ていない。そしてそっと、ふゆみの額に優しいキスをする。
「あ、あうぅ……だ、だーりん、ありがと……」
 真っ赤になってうつむくふゆみが、とてもとても愛おしいレグルスだった。

 白の浴衣姿の姫路眞央(ja8399)。その胸にこみ上げてくるのは昨年の七夕の幸せな光景。七夕は愛しい娘の誕生日でもあった。
(何故きみは、パパのもとを離れてしまったんだ。こんなに愛しているのに。空を見上げれば織姫と彦星が見える。かの星たちでも一年に一度は会えるというのに)
 そんな想いに耽って歩いていると橋の上に娘の友人、レグルス・グラウシードがいるのに気が付く。あるいはレグルスならば娘と橋渡しをしてくれるかも。そう思い声を掛けようとした時、レグルスと寄り添う幸せそうな子がいるのに気が付いた。その姿はまるで昔の眞央とその妻の姿のようで、何も言わず。後にする眞央であった。

 橋とそれを照らす灯籠がよく見える川岸に腰を下ろすと九十九(ja1149)は懐から笛子を取り出す。横笛から流れてくる旋律は遠い中国で見上げた空に思いを馳せさせた。
「『飛流直下三千尺 疑是銀河落九天』 ……天の川には李白の詩が合うのさねぃ」
 日本にもあった、まさに宙から降り注ぐような天の川。ただ。
「出来るなら彼女とこの夜空を見たかったかねぃ」
 それが残念と思う九十九である。

「さようならー。おおきになあ。またきてやあ」
 帰り道、たくさんの野菜を持たされ、さらにかき氷もおみやげで渡された学生らは星にも見送られて帰途に付く。
「思ったよりも。ダメージ行かなかったのですね」
 ぐぬぬ、と思った子、約一名がいたとか。


依頼結果

依頼成功度:大成功
MVP: −
重体: −
面白かった!:22人

何も怖くない(多分)・
市来 緋毬(ja0164)

大学部4年213組 女 鬼道忍軍
ラッキーガール・
ミシェル・G・癸乃(ja0205)

大学部4年130組 女 阿修羅
恋人と繋ぐ右手・
天河アシュリ(ja0397)

大学部7年277組 女 鬼道忍軍
Drill Instructor・
新田原 護(ja0410)

大学部4年7組 男 インフィルトレイター
昏き空に華を描く・
白鷺 瞬(ja0412)

大学部6年5組 男 阿修羅
先駆けるモノ・
高虎 寧(ja0416)

大学部4年72組 女 鬼道忍軍
My Sweetie・
カルム・カーセス(ja0429)

大学部7年273組 男 ダアト
パンダヶ原学園長・
下妻笹緒(ja0544)

卒業 男 ダアト
歴戦勇士・
龍崎海(ja0565)

大学部9年1組 男 アストラルヴァンガード
cordierite・
田村 ケイ(ja0582)

大学部6年320組 女 インフィルトレイター
Orz/天の華は星と戯る・
伊那 璃音(ja0686)

大学部4年25組 女 ダアト
意外と大きい・
御幸浜 霧(ja0751)

大学部4年263組 女 アストラルヴァンガード
郷の守り人・
水無月 神奈(ja0914)

大学部6年4組 女 ルインズブレイド
『榊』を継ぐ者・
榊 十朗太(ja0984)

大学部6年225組 男 阿修羅
万里を翔る音色・
九十九(ja1149)

大学部2年129組 男 インフィルトレイター
二月といえば海・
櫟 諏訪(ja1215)

大学部5年4組 男 インフィルトレイター
撃退士・
松原 ニドル(ja1259)

大学部4年323組 男 インフィルトレイター
撃退士・
風鳥 暦(ja1672)

大学部6年317組 女 阿修羅
撃退士・
久遠 仁刀(ja2464)

卒業 男 ルインズブレイド
ラーメン王・
佐藤 としお(ja2489)

卒業 男 インフィルトレイター
愛妻家・
癸乃 紫翠(ja3832)

大学部7年107組 男 阿修羅
撃退士・
神和 雪見(ja3935)

大学部4年222組 女 アストラルヴァンガード
久遠の黒き火焔天・
中津 謳華(ja4212)

大学部5年135組 男 阿修羅
猫耳眼鏡・
碧水 遊(ja4299)

大学部4年259組 男 ダアト
チャンコマン・
阿岳 恭司(ja6451)

卒業 男 阿修羅
光の刃・
御子柴 天花(ja7025)

大学部3年220組 女 阿修羅
斬天の剣士・
鬼無里 鴉鳥(ja7179)

大学部2年4組 女 ルインズブレイド
完全にの幸せな日本語教師・
苧環 志津乃(ja7469)

大学部6年175組 女 アストラルヴァンガード
淡き花は幻夜に微笑む・
小柴 春夜(ja7470)

大学部5年235組 男 ディバインナイト
盾と歩む修羅・
翡翠 龍斗(ja7594)

卒業 男 阿修羅
身を滅ぼした食欲・
叢雲 硯(ja7735)

大学部5年288組 女 アストラルヴァンガード
大地の守護者・
銅月 零瞑(ja7779)

大学部4年184組 男 ルインズブレイド
海に揺れる月を穿つ・
銅月 千重(ja7829)

大学部9年185組 女 アストラルヴァンガード
二月といえば海・
カーディス=キャットフィールド(ja7927)

卒業 男 鬼道忍軍
God Father・
日下部 千夜(ja7997)

卒業 男 インフィルトレイター
┌(┌ ^o^)┐・
因幡 良子(ja8039)

大学部6年300組 女 アストラルヴァンガード
アネモネの想いを胸に・
川崎 クリス(ja8055)

大学部1年157組 男 ダアト
『山』守りに徹せし・
レグルス・グラウシード(ja8064)

大学部2年131組 男 アストラルヴァンガード
余暇満喫中・
柊 灯子(ja8321)

大学部2年104組 女 鬼道忍軍
想いの灯を見送る・
姫路 眞央(ja8399)

大学部1年7組 男 阿修羅
コートの煌き・
根来 夕貴乃(ja8456)

大学部4年41組 女 アストラルヴァンガード
今年は絶対焼かない・
ポラリス(ja8467)

大学部4年263組 女 インフィルトレイター
撃退士・
戦部こまち(ja8486)

大学部4年243組 女 鬼道忍軍
撃退士・
神咲 夕霞(ja8581)

大学部6年246組 女 ディバインナイト
光を喰らう者・
ヨナ(ja8847)

大学部8年66組 男 ルインズブレイド
穏やかなれど確たる・
微風(ja8893)

大学部5年173組 女 ルインズブレイド
撃退士・
飛鳥藤乃(ja8894)

大学部4年125組 女 ダアト
ひょっとこ仮面参上☆ミ・
新崎 ふゆみ(ja8965)

大学部2年141組 女 阿修羅
撃退士・
夏木 夕乃(ja9092)

大学部1年277組 女 ダアト
子猫の瞳・
相馬 晴日呼(ja9234)

大学部7年163組 男 インフィルトレイター